説明

トップライトサッシュガラス面の二重押縁構造による二重シーリング構造体及びその施工方法

【課題】トップライトサッシュガラスなどのガラスにおいて、止水性能の向上を図ると共に、ガラスのシーリング施工効率を向上させる。
【解決手段】二重シーリング構造体1は、サッシュ主枠10に取り付けられた一次押縁16と、該一次押縁16とトップライトサッシュガラス14との間に施工された二次シーリング材24と、一次押縁16のガラス14に対面する側と反対側の面を覆うように一次押縁16に連結された二次押縁18と、該二次押縁18とトップライトサッシュガラス14との間に、二次シーリング材24よりも外側に施工された一次シーリング材20と、を備える。二重シーリング構造体1を施工する際には、縦支持フレーム11に一次押縁16を取り付け、一次押縁16とガラス14との間に二次シーリング材24を施工し、一次押縁16に二次押縁18を連結し、二次押縁18とガラス14との間に一次シーリング材20を施工する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば建築物のトップライトサッシュガラス面等に適用されるガラス押縁構造による二重シーリング構造体、及び、その施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物のトップライト等は雨及び直射日光を直接受ける部位であり、平坦なガラス面を抑えて止水するため押縁とシーリング材とに頼る方法が一般的である(例えば、特許文献1参照)。従来の技術では、図5(a)に示すように、サッシュ主枠100にトップライトのガラス106(合わせペアガラス等)をセットし、該サッシュ主枠100に支持フレーム102を介して一重(1枚)の押縁104を施工し、該押縁104とガラス106との間に一重のシーリング108を施工していた。
【0003】
最近では、一重のシーリングでは紫外線による劣化で止水性能に難があるため、二重にシーリングする方法が用いられるようになってきた。図5(b)には、従来の二重シーリング施工方法による概略構造が示されている。同図に示されるように、この二重シーリング構造は、1枚の押縁104とガラス106との間に、内側に二次シーリング材110、外側に一次シーリング材108を施工するものである。
【0004】
図5(b)の二重シーリング構造の更に詳細な構成である図4を参照する。同図に示されるように、一次及び二次シーリング材108、110の間にバックアップ材109、二次シーリング材110の内側にバックアップ材111が挿入されている。バックアップ材109、111は、一次及び二次シーリング材108、109の塗布の際、これらのシーリング材を適正な形状に保持するため用いられる。また、一次及び二次シーリング材108、109は、ガラス106及び押縁104の接触面でプライマー塗布処理することによって当該接触面に接着される。サッシュ主枠100から延在する支持フレーム102がタッピング105によって押縁104に取り付けられている。
【0005】
しかし、この二重シーリングの施工方法は、夫々のシーリング厚さを確保しながら施工するのが困難で、かつ、被着面のプライマー塗布施工も困難且つ時間のかかる方法であった。また、一次シーリング材108と二次シーリング材110が繋がる恐れがあり、一次と二次に異種のシーリング材を使用した場合、プライマーの塗り重ねによる不具合や薄層部への打ち継ぎなど、シーリング性能の信頼性が懸念される。
【特許文献1】特開平9−32217号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事実に鑑みなされたもので、例えば建造物等に用いられるトップライトサッシュガラスなどのガラスにおいて、止水性能の向上を図ると共に、ガラスのシーリング施工効率を向上させた、二重シーリング構造体及びその施工方法を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る、フレームにより支持されるガラスに対して施工される二重シーリング構造体は、前記フレームに取り付けられた一次押縁と、前記一次押縁と前記ガラスとの間に施工された二次シーリング材と、前記一次押縁に連結された二次押縁と、前記二次押縁と前記ガラスとの間に施工された一次シーリング材と、を備えて構成したものである。前記ガラスは、例えばトップライトサッシュガラスである。
【0008】
本発明の二重シーリング構造体によれば、一次シーリング材と二次シーリング材とを各々独立して施工することが可能となるため施工効率が向上し、シーリング厚さ確保を確実に行うことができ、止水の信頼度が向上する。また、一次シーリング材のメンテナンスの打ち変え(経年劣化による改修)を容易に実行することができる。従来の二重シーリング構造では、シーリングの打ち変えは一次及び二次シーリング材を共に撤去しないと施工ができず、その工事期間の間、建物への雨水侵入防止対策が必要であったが、本発明によれば、外側廻りのシーリング材を単独でメンテナンス(改修)できるため、雨水侵入対策が不要となり、改修コストを低減することができる。
【0009】
例えば、前記二次押縁は、前記一次押縁の前記ガラスに対面する側と反対側の面を覆うように該一次押縁に連結されるようにしてもよい。この場合、前記一次押縁に連結された前記二次押縁の外縁部は、前記一次押縁の外縁部よりも外側に延在し、前記一次シーリング材は、前記一次押縁の外縁部よりも外側に延在する前記二次押縁の外縁部の領域と前記ガラスとの間に施工される。即ち、一次シーリング材は二次シーリング材よりも外側廻りに設置される。これによって、例えば、一次シーリング材として、例えばポリイソブチレン系シーリング材などの非汚染性のシーリング材を用いることによって美観を維持すると共に、二次シーリングとして、シリコーン系シーリング材を用いることによって耐久性、耐候性、耐候接着性を向上させることができる。ポリイソブチレン系シーリング材は、非汚染性に加え、シリコーン系シーリング材に迫る耐久性、耐候性、耐候接着性を有するが、プライマー依存度が高く施工技量によってプライマーの重なりなどが発生して防水性能の信頼性低下が懸念されていた。しかし、本発明によれば、一次及び二次シーリング材の施工を容易に行うことができるので、プライマーの重なりの発生を防止することができ、上記のように材質の異なる種類のシーリング材を施工した場合であっても防水性能の信頼性を確保することができる。
【0010】
好ましくは、本発明の二重シーリング構造体の対象となる前記ガラスは、間隔を隔てて隣接する2枚のガラスである。この場合、前記二次シーリング材は前記2枚のガラスの対向する周縁部に沿って各々施工され、前記一次押縁は、前記二次シーリング材を介して前記2枚のガラスを保持し、前記一次シーリング材は前記二次シーリングが施工された前記周縁部の領域よりもガラス中央部寄りの領域に沿って各々施工され、前記二次押縁は、前記一次シーリング材を介して前記2枚のガラスを保持する。
【0011】
前記一次押縁は、前記フレームから延在して前記2枚のガラスの間の隙間を通過する縦支持フレームに取り付けられてもよい。
好ましくは、前記一次押縁は第1の嵌合手段を有し、前記二次押縁は第2の嵌合手段を有し、前記第1の嵌合手段と前記第2の嵌合手段とが嵌合することによって、前記一次押縁と前記二次押縁とが連結される。これによって二重シーリング材の施工を更に簡単にすることができる。
【0012】
例えば、前記一次押縁及び前記2次押縁のいずれか一方は凹部を有し、該凹部内に前記第1及び第2の嵌合手段のいずれか一方が形成され、前記一次押縁及び前記2次押縁のいずれか他方はプレート状に形成されていてもよい。
【0013】
シーリング材の施工を効率的に行うため、好ましくは、前記一次押縁と前記ガラスとの間で、前記二次シーリング材より内側の位置にバックアップ材が挿入され、前記二次押縁と前記ガラスとの間で、前記一次シーリング材と前記二次シーリング材との間にバックアップ材が挿入されている。
【0014】
本発明の別の態様に係る、フレームにより支持されるガラスに対して二重シーリングを施工する方法は、一次押縁を前記フレームに取り付け、前記一次押縁と前記ガラスとの間に二次シーリング材を施工し、二次押縁を前記一次押縁に連結し、前記二次押縁と前記ガラスとの間に一次シーリング材を施工する、各工程を備えて構成したものである。
【0015】
好ましくは、前記二次押縁を前記一次押縁に連結する工程では、前記二次押縁は、前記一次押縁の前記ガラスに対面する側と反対側の面を覆うように該一次押縁に連結される。この場合、前記二次押縁の外縁部は、前記一次押縁の外縁部よりも外側に延在し、前記一次シーリング材を施工する工程では、該一次シーリング材は、前記一次押縁の外縁部よりも外側に延在する前記二次押縁の外縁部の領域と前記ガラスとの間に施工される。
【0016】
好ましくは、前記ガラスは、間隔を隔てて隣接する2枚のガラスであり、前記二次シーリング材を施工する工程では、前記2枚のガラスの対向する周縁部の各々に沿って前記二次シーリング材を施工し、前記一次シーリング材を施工する工程では、前記二次シーリングが施工された前記周縁部の領域よりもガラス中央部寄りの領域の各々に沿って前記一次シーリング材を施工する。
【0017】
前記一次押縁を前記フレームに取り付ける工程では、該一次押縁は、例えば前記フレームから延在して前記2枚のガラスの間の隙間を通過する縦支持フレームに取り付けられる。
【0018】
好ましくは、前記一次押縁は第1の嵌合手段を有し、前記二次押縁は第2の嵌合手段を有し、前記二次押縁を前記一次押縁に連結する工程では、前記第1の嵌合手段と前記第2の嵌合手段とが嵌合する。
【0019】
好ましくは、前記二次シーリング材を施工する工程は、前記一次押縁と前記ガラスとの間にバックアップ材を挿入し、前記ガラス及び前記一次押縁の前記二次シーリング材との接着面にプライマーを塗布し、前記バックアップ材よりも外側の位置に前記二次シーリング材を充填する、各工程を備え、前記一次シーリング材を施工する工程は、前記二次押縁と前記ガラスとの間にバックアップ材を挿入し、前記ガラス及び前記二次押縁の前記一次シーリング材との接着面にプライマーを塗布し、前記バックアップ材よりも外側の位置に前記一次シーリング材を充填する、各工程を備える。
【0020】
好ましくは。前記一次シーリング材はポリイソブチレン系シーリング材であり、前記二次シーリング材はシリコーン系シーリング材である。
【実施例】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1には、本発明の一実施例に係る、トップライトサッシュガラス面の二重押縁構造による二重シーリング構造体が示されている。
【0022】
図1に示されるように、本実施例に係る二重シーリング構造体1は、サッシュ主枠10に取り付けられた一次押縁16と、該一次押縁16とトップライトサッシュガラス(上側及び下側の2枚合せペアガラス)14との間に施工された二次シーリング材24と、一次押縁16のガラス14に対面する側と反対側の面を覆うように一次押縁16に連結された二次押縁18と、該二次押縁18とトップライトサッシュガラス14との間に、二次シーリング材24よりも外側に施工された一次シーリング材20と、を備える。一次押縁16及び二次押縁18は、アルミ押出形材から構成される。図示の一次及び二次の押縁16、18は、実際には図面の紙面に垂直な方向に実質的に同じ断面形状で延在している。
【0023】
図1に示されるように、トップライトサッシュガラス14は、間隔を隔てて隣接する2枚のガラスであり、二重シーリング構造体1は、この2枚のガラスに対して設置されたものである。二次シーリング材24は2枚のガラスの対向する周縁部に沿って各々施工されており、一次押縁16は、二次シーリング材24を介して2枚のガラス14、14を同時に押すことにより、これらのガラスを保持する。一次シーリング材20は二次シーリング24が施工された周縁部の領域よりもガラス中央部寄りの領域に沿って各々施工されており、二次押縁18は、一次シーリング材20を介して2枚のガラス14、14を同時に押すことにより、これらのガラスを保持する。
【0024】
一次押縁16は、プレート状の主要部と、該主要部の上面側(ガラス14に対面する側と反対側の面)に形成された断面L字状の突起部17と、を備える。二次押縁18は、凹部25を画定する中央突出部と、該中央突出部の両側部に延在する側部と、を備え、凹部25内には断面L字状の突起部23が形成されている。一次押縁16の突起部17と、二次押縁18の突起部23とが嵌合することによって、一次押縁16及び二次押縁18は互いに連結される。また、図示のように、二次押縁18の中央突出部が一次押縁16上に載置された状態で、二次押縁18の外縁部である側部は、一次押縁16の最外縁部よりも外側に延在する。これによって一次シーリング材20を、二次押縁18の側部とガラス14との間に施工することができる。
【0025】
一次押縁16は、サッシュ主枠10から延在する縦支持フレーム11に、タップボルト21により取り付けられ、これによってサッシュ主枠10に固定される。支持フレーム11と一次押縁16の下面側との間には、断熱兼高さ調整ゴム12が介在されている。
【0026】
トップライトサッシュガラス14は、サッシュ主枠10に連結された横支持フレーム13上に、ガラス受ゴム15を介して設置されている。
図1の二重シーリング構造体1の特徴を簡略化した構成を図6に示す。
【0027】
従来の二重シーリング構造では、シーリングの打ち変えは一次及び二次シーリング材を共に撤去しないと施工ができず、その工事期間の間、建物への雨水侵入防止対策が必要であったが、本実施例に係る二重シーリング構造体1では、一次シーリング材20を単独でメンテナンス(改修)できるため、雨水侵入対策が不要となり、改修コストを低減することができる。
【0028】
図2には、図1に示した二重シーリング構造体1の施工方法の流れが示されている。
本実施例に係る施工方法によれば、図2に示されるように、トップライトサッシュガラス14を、図1に示すようにサッシュ主枠10の所定の位置にセットする(ステップ200)。次に、一重目の一次押縁16をサッシュ主枠10に固定する(ステップ202)。ステップ202では、一次押縁16をタップボルト21を用いて、断熱兼高さ調整ゴム12を介して縦支持フレーム11に取り付ける。
【0029】
次に、一重目の二次シーリング材を施工する(ステップ204)。ステップ204では、先ずバックアップ材26を挿入し、次にプライマーをシーリング材のガラス接着面及び押縁接着面に塗布し、二次シーリング材を充填することにより、二次シーリング材24を形成する。この二次シーリング材24の材料として、例えばシリコーン系シーリング材を用いることによって耐久性、耐候性、耐候接着性を向上させることができる。
【0030】
次に、二重目の二次押縁18を一次押縁16に取り付ける(ステップ206)。ステップ206では、一次押縁16の突起部17と、二次押縁18の突起部23とを嵌合させる。
【0031】
最後に、二重目の一次シーリング材20を施工する(ステップ208)。ステップ208では、先ずバックアップ材22を挿入し、次にプライマーをシーリング材のガラス接着面及び押縁接着面に塗布し、一次シーリング材を充填することにより、一次シーリング材20を形成する。一次シーリング材20の材料として、例えばポリイソブチレン系シーリング材などの非汚染性のシーリング材を用いることによって美観を維持することができる。なお、樋19(図1)をガラス14の外側表面に取り付けてもよい。
【0032】
二重シーリング構造体1の施工方法によれば、一次シーリング材20と二次シーリング材24とを各々独立して施工することが可能となるため施工効率が向上し、シーリング厚さ確保を確実に行うことができ、止水の信頼度が向上する。また、一次シーリング材24のメンテナンスの打ち変え(経年劣化による改修)を容易に実行することができる。
【0033】
また、ステップ208の一次シーリング材20の材料例として挙げられたポリイソブチレン系シーリング材は、非汚染性に加え、シリコーン系シーリング材に迫る耐久性、耐候性、耐候接着性を有するが、プライマー依存度が高く施工技量によってプライマーの重なりなどが発生して防水性能の信頼性低下が懸念されていた。しかし、本実施例の施工方法によれば、一次及び二次シーリング材20、24の施工を容易に独立に行うことができるので、プライマーの重なりの発生を防止することができ、材質の異なる種類のシーリング材を施工した場合であっても防水性能の信頼性を確保することができる。
【0034】
以上が本発明の実施例であるが、本発明は上記例にのみ限定されるものではない。例えば、上記実施例では建造物等に使用されるトップライトサッシュガラスを対象にしたが、本発明の二重シーリング構造体は、他の任意のガラスにも適用することができる。また、片側が壁面や屋根材の場合にも本発明は適用可能である。
【0035】
また、押縁の構造も任意好適に変更可能である。図1の例では、一次押縁16がプレート状に形成され、二次押縁18が凹部25を有するように構成したが、図3に示すように、二次押縁18aがプレート状に形成し、一次押縁16aが凹部27を有するように構成してもよい。押縁の形状に関しては、実施例に示したものの他、取付け箇所に応じて任意好適に設計することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係る二重シーリング構造体の詳細な構成図である。
【図2】図2は、図1に示した二重シーリング構造体1の施工方法の流れを示すフローチャートである。
【図3】図3は、本発明の別の実施例に係る二重シーリング構造体の詳細な構成図である。
【図4】図4は、従来の二重シーリング構造体の詳細な構成図である。
【図5】図5は、従来のシーリング構造体の簡略化した構成図であって、図5(a)は一重シーリング体、図5(b)は二重シーリング体に関する図である。
【図6】図6は、本発明に係る二重シーリング構造体の簡略化した構成図である。
【符号の説明】
【0037】
1 二重シーリング構造体
10 サッシュ主枠
11 縦支持フレーム
12 断熱兼高さ調整ゴム
14 トップライトサッシュガラス
16 一次押縁
18 二次押縁
20 一次シーリング材
21 タップボルト
22 バックアップ材
24 二次シーリング材
26 バックアップ材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームにより支持されるガラスに対して施工される二重シーリング構造体であって、
前記フレームに取り付けられた一次押縁と、
前記一次押縁と前記ガラスとの間に施工された二次シーリング材と、
前記一次押縁に連結された二次押縁と、
前記二次押縁と前記ガラスとの間に施工された一次シーリング材と、
を備える、二重シーリング構造体。
【請求項2】
前記二次押縁は、前記一次押縁の前記ガラスに対面する側と反対側の面を覆うように該一次押縁に連結される、請求項1に記載の二重シーリング構造体。
【請求項3】
前記一次押縁に連結された前記二次押縁の外縁部は、前記一次押縁の外縁部よりも外側に延在し、前記一次シーリング材は、前記一次押縁の外縁部よりも外側に延在する前記二次押縁の外縁部の領域と前記ガラスとの間に施工される、請求項2に記載の二重シーリング構造体。
【請求項4】
前記ガラスは、間隔を隔てて隣接する2枚のガラスであり、
前記二次シーリング材は前記2枚のガラスの対向する周縁部に沿って各々施工され、前記一次押縁は、前記二次シーリング材を介して前記2枚のガラスを保持し、
前記一次シーリング材は前記二次シーリングが施工された前記周縁部の領域よりもガラス中央部寄りの領域に沿って各々施工され、前記二次押縁は、前記一次シーリング材を介して前記2枚のガラスを保持する、請求項3に記載の二重シーリング構造体。
【請求項5】
前記一次押縁は、前記フレームから延在して前記2枚のガラスの間の隙間を通過する縦支持フレームに取り付けられる、請求項4に記載の二重シーリング構造体。
【請求項6】
前記一次押縁は第1の嵌合手段を有し、前記二次押縁は第2の嵌合手段を有し、前記第1の嵌合手段と前記第2の嵌合手段とが嵌合することによって、前記一次押縁と前記二次押縁とが連結される、請求項2乃至5のいずれか1項に記載の二重シーリング構造体。
【請求項7】
前記一次押縁及び前記2次押縁のいずれか一方は凹部を有し、該凹部内に前記第1及び第2の嵌合手段のいずれか一方が形成され、前記一次押縁及び前記2次押縁のいずれか他方はプレート状に形成されている、請求項6に記載の二重シーリング構造体。
【請求項8】
前記一次押縁と前記ガラスとの間で、前記二次シーリング材より内側の位置にバックアップ材が挿入され、前記二次押縁と前記ガラスとの間で、前記一次シーリング材と前記二次シーリング材との間にバックアップ材が挿入されている、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の二重シーリング構造体。
【請求項9】
前記ガラスは、トップライトサッシュガラスである、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の二重シーリング構造体。
【請求項10】
前記一次シーリング材はポリイソブチレン系シーリング材であり、前記二次シーリング材はシリコーン系シーリング材である、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の二重シーリング構造体。
【請求項11】
フレームにより支持されるガラスに対して二重シーリングを施工する方法であって、
一次押縁を前記フレームに取り付け、
前記一次押縁と前記ガラスとの間に二次シーリング材を施工し、
二次押縁を前記一次押縁に連結し、
前記二次押縁と前記ガラスとの間に一次シーリング材を施工する、各工程を備える、二重シーリングを施工する方法。
【請求項12】
前記二次押縁を前記一次押縁に連結する工程では、前記二次押縁は、前記一次押縁の前記ガラスに対面する側と反対側の面を覆うように該一次押縁に連結され、
前記二次押縁の外縁部は、前記一次押縁の外縁部よりも外側に延在し、前記一次シーリング材を施工する工程では、該一次シーリング材は、前記一次押縁の外縁部よりも外側に延在する前記二次押縁の外縁部の領域と前記ガラスとの間に施工され、
前記ガラスは、間隔を隔てて隣接する2枚のガラスであり、前記二次シーリング材を施工する工程では、前記2枚のガラスの対向する周縁部の各々に沿って前記二次シーリング材を施工し、
前記一次シーリング材を施工する工程では、前記二次シーリングが施工された前記周縁部の領域よりもガラス中央部寄りの領域の各々に沿って前記一次シーリング材を施工し、
前記一次押縁を前記フレームに取り付ける工程では、該一次押縁は、前記フレームから延在して前記2枚のガラスの間の隙間を通過する縦支持フレームに取り付けられ、
前記一次押縁は第1の嵌合手段を有し、前記二次押縁は第2の嵌合手段を有し、前記二次押縁を前記一次押縁に連結する工程では、前記第1の嵌合手段と前記第2の嵌合手段とが嵌合する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記二次シーリング材を施工する工程は、
前記一次押縁と前記ガラスとの間にバックアップ材を挿入し、
前記ガラス及び前記一次押縁の前記二次シーリング材との接着面にプライマーを塗布し、
前記バックアップ材よりも外側の位置に前記二次シーリング材を充填する、各工程を備え、
前記一次シーリング材を施工する工程は、
前記二次押縁と前記ガラスとの間にバックアップ材を挿入し、
前記ガラス及び前記二次押縁の前記一次シーリング材との接着面にプライマーを塗布し、
前記バックアップ材よりも外側の位置に前記一次シーリング材を充填する、各工程を備える、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記ガラスは、トップライトサッシュガラスである、請求項11乃至13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記一次シーリング材はポリイソブチレン系シーリング材であり、前記二次シーリング材はシリコーン系シーリング材である、請求項11乃至14のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−108531(P2009−108531A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−280082(P2007−280082)
【出願日】平成19年10月29日(2007.10.29)
【出願人】(000003621)株式会社竹中工務店 (1,669)
【出願人】(390008453)株式会社大仙 (4)
【出願人】(305032254)サンスター技研株式会社 (97)