説明

トランス

【課題】安価にコア部を構成できるとともに、効率が高いトランスを提供することを目的とする。
【解決手段】同形状の二つのコア2aと2bが隙間G1,G2を有して組み合わされてロ字型の形状に形成されるとともに、隙間G1,G2がロ字型の形状を構成する辺の中央部以外の位置にあるコア部2と、コア部2の隙間G1,G2以外の位置に配置される1次巻線部6と、1次巻線部6が配置された磁脚4aと同一の磁脚上であって、且つ、隙間G1,G2以外の位置に配置され1次巻線部6と磁気的に密となる第1の2次巻線部7と、1次巻線部6と磁気的に疎となる隙間G1,G2以外の位置に配置される第2の2次巻線部8とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源回路や変圧回路等に用いられるトランスに関する。
【背景技術】
【0002】
一対のU字状コア(例えば、フェライトコア)の突き合わせによるロ字型の磁心構造を有し、突合せ面に隙間(ギャップ)が形成されるとともに、コアの所定の脚部を、1次巻線および2次巻線のそれぞれを巻回したボビンに挿入したトランスが広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、1次巻線と、1次巻線に対して密結合となる第1の2次巻線と、1次巻線に対して疎結合となる第2の2次巻線とをそれぞれ備えるロ字型の磁心構造のトランスが知られている(例えば、特許文献2参照)。図6は、この形式のトランス11の等価回路が示されている。図6において、トランス11は、1次巻線P1と、1次巻線P1と磁気的に密結合となる第1の2次巻線S1と、1次巻線P1と磁気的に疎結合となる第2の2次巻線N1とを備えている。第1の2次巻線S1の一端と第2の2次巻線の一端とはコンデンサC1(これはトランス11には含まれない)を介して接続され、また第1の2次巻線S1と第2の2次巻線N1とは逆向きに接続されている。
【0004】
トランス11の1次巻線P1にパルス状のAC電圧が印加された状況において、パルス電圧のオフ時に第1の2次巻線S1と第2の2次巻線N1に磁束が発生する。この磁束は、第1の2次巻線S1から第2の2次巻線N1へ、また、第2の2次巻線N1から第1の2次巻線S1へと流れ、それぞれの磁束が打ち消しあう(キャンセルする)。これによって、トランス11の鉄損が下がるという効果を奏する。
【0005】
図7は、図6のトランス11の回路構成を有する従来のトランスの構造例を示す断面図である。図7(a)のトランス11aは、二つのU字状コアによりロ字型コア部を形成したトランスの構造を有している。図7(b)のトランス11bは、I字状コアとU字状コアによりロ字型コア部を形成したトランスの構造を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−189221号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2010/0259241号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図7に示した従来のトランスには、以下のような問題がある。すなわち、図7(a)のトランス11aは、コアの種類が1つでよいため、製造コストや管理コストなどの費用は低減できるが、隙間が1次巻線部16と第1の2次巻線部17(1次巻線部と密となる2次巻線部)との間、および、第2の2次巻線部18(1次巻線部と疎となる2次巻線部)の位置にあるため、隙間G1,G2に発生する漏洩磁束が1次巻線、2次巻線のそれぞれを通過し、近接効果が大きくなり、銅損が増加して、トランスの効率が低下する。
【0008】
また、図7(b)のトランス11bは、図7(a)と比較して、隙間G1,G2が、1次巻線部26と第1の2次巻線部27(1次巻線部と密となる2次巻線部)の間および第2の2次巻線部28(1次巻線部と疎となる2次巻線部)の位置にはないためトランスの効率は高いが、コアの種類が2つ必要なため、製造コストや管理コストなどの費用が高くなる。
【0009】
このような背景において、本発明は、安価にコア部を構成できるとともに、効率が高いトランスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、同形状の二つのコアが隙間を有して組み合わされてロ字型の形状に形成されるとともに、隙間が前記ロ字型の形状を構成する辺の中央部以外の位置にあるコア部と、コア部の隙間以外の位置に配置される1次巻線部と、1次巻線部が配置された磁脚と同一の磁脚上であって、且つ、隙間以外の第1の所定位置に配置され前記1次巻線部と磁気的に密となる少なくとも一つの第1の2次巻線部と、1次巻線部と磁気的に疎となるコア部の隙間以外の第2の所定位置に配置される少なくとも一つの第2の2次巻線部とを備えることを特徴とするトランスである。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、2つのコアとして同じものを利用するので、材料コストおよび管理コストを抑えることができる。また、隙間の位置を、ロ字型を構成する4つの辺の中央部を避けた位置とすることで、1次巻線部と第1の2次巻線部とを隙間の影響がない位置で密に磁気的に結合させ、且つ、ロ字型のコア部の形状を小型化でき、無駄なコア部分を削減した構造を実現できる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、第1の2次巻線部の前記第1の所定位置は、二つのコアの一方における1次巻線部が配置される磁脚に設けられるとともに、第2の2次巻線部の第2の所定位置は、二つのコアの前記一方における1次巻線部が配置されない磁脚あるいは二つのコアの他方における磁脚のいずれかに設けられることを特徴とする。請求項2に記載の発明によれば、第1の2次巻線部を1次巻線部に磁気的に密に結合させることができると共に、第2の2次巻線部を1次巻線部に対して疎に結合させることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、第1の2次巻線部は、同じ磁脚上における1次巻線部に隣接する位置、あるいは、同じ磁脚上における1次巻線部に重なる位置に設けられていることを特徴とする。請求項3に記載の発明によれば、2つの巻線部を同じ位置で同軸状に配置することで、2つの巻線の磁気的な結合をより密にでき、更に巻線部のスペースを削減できるので、全体の小型化を図ることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、二つのコアは、L字状またはJ字状コアであることを特徴とする。請求項4に記載の発明によれば、ロ字型を構成するコア部の4つの辺を構成する部分の中央を避けた位置に、2つのコアの間の隙間を位置させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、安価にコア部を構成できるとともに、効率が高いトランスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態に係るトランスの構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係るトランスの構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係るトランスの構成を示す断面図である。
【図4】本発明の第4実施形態に係るトランスの構成を示す断面図である。
【図5】本発明の第5実施形態に係るトランスの構成を示す断面図である。
【図6】トランスの等価回路図である。
【図7】従来技術におけるトランスの構成を示す断面図(a)および(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(1)第1実施形態
(構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係るトランス1の構成を示す断面図である。トランス1は、図6に示す等価回路を有している。なお、図6に示すコンデンサC1は、トランスに外付けされる素子であり、以下の実施形態の説明では図示および説明は省略されている。
【0018】
トランス1は、同じ形状である二つのL字状コア2a,2bが略ロ字型の形状に組み合わされたコア部2を有している。L字状のコア2aは、直線部分である磁脚3aおよび3bを直角に組み合わせた構造を有している。また、L字状のコア2bは、直線部分である磁脚4aおよび4bを直角に組み合わせた構造を有している。コア2aと2bは、同じ部材であり、単に向きが異なるだけである。コア2aおよび2bは、フェライトの焼結品やその他公知のトランスのコア材により構成されている。コア2aおよびコア2bの断面形状は円形、矩形、多角形状等が採用可能である。これは一般のトランスのコアの場合と同じである。
【0019】
コア部2には、ボビンを介して巻線が巻かれることで、1次巻線部6、1次巻線部6と磁気的に密となる第1の2次巻線部7、および1次巻線部6と磁気的に疎となる第2の2次巻線部8が形成されている。また、コア部2は、コア2aの磁脚3bの先端部側面とコア2bの磁脚4aの先端部突合せ面との間に形成される隙間G1を有している。また、コア部2は、コア2aの磁脚3aの先端部突合せ面とコア2bの磁脚4bの先端部側面との間に形成される隙間G2を有している。隙間G1およびG2は、略ロ字型の形状を有するコア部2を構成する4つの辺の中央部分を避けた位置に設けられている。なお、隙間G1,G2は、たとえば、粘着シート、樹脂などを間に挟むことで形成されている。
【0020】
1次巻線部6は、電気絶縁性の材料により構成されたボビン5aと、ボビン5aに巻回された1次巻線P1を有している。1次巻線部6は、1次巻線P1が巻回されたボビン5aがコア2bの磁脚4aの部分に装着されることで構成されている。なお、ボビンが電気絶縁性の材料で構成されている点は、他のボビンにおいても同じである。
【0021】
また、第1の2次巻線部7は、ボビン5bと、ボビン5bに巻回される第1の2次巻線S1とを有している。第1の2次巻線部7は、第1の2次巻線S1が巻回されたボビン5bがコア2bの磁脚4aの部分に装着されることで構成されている。また、第2の2次巻線部8は、ボビン5cと、ボビン5cに巻回される第2の2次巻線N1とを有している。第2の2次巻線部8は、第2の2次巻線N1が巻回されたボビン5cがコア2aの磁脚3aの部分に装着されることで構成されている。
【0022】
1次巻線部6と第1の2次巻線部7とは、コア2bの磁脚4aの外周上でお互いに近接して並んで配置されており、1次巻線部6と第1の2次巻線部7とが磁気的に密に結合する状態とされている。また、第2の2次巻線部8を1次巻線部6と異なるコアに設けることで、1次巻線部6と第2の2次巻線部8とが磁気的に疎に結合する状態とされている。また、第1の2次巻線S1と第2の2次巻線N1とは逆向き、すなわちコンデンサを介して直列に接続された第1の2次巻線S1と第2の2次巻線N1に交流電流を流した際に、各巻線で生成される磁束の向きが逆方向となるように巻線の巻回の方向あるいは接続構造とされている。なお、1次巻線部6と第1の2次巻線部7のボビンは一体に形成されていてもよい。
【0023】
(機能)
トランス1は、1次巻線P1と第1の2次巻線S1との間で変圧を行う。また、第1の2次巻線S1と第2の2次巻線N1とは逆向きに接続されている。ここで、1次巻線P1にパルス電圧が印加された場合を考える。この場合、1次巻線P1に加わるパルス電圧のオフ時において、第1の2次巻線S1で磁束が生成される。仮に、第2の2次巻線N1が存在しない場合、このパルス電圧オフに起因して第1の2次巻線S1で発生する磁束の影響でトランス1の鉄損が増大する。しかしながら、第2の2次巻線N1があることで、上記のパルス電圧オフ時に発生する磁束が、第2の2次巻線N1でも生成される。このため、当該パルス電圧オフに起因して、第1の2次巻線S1から第2の2次巻線N1へ流れる磁束と、第2の2次巻線N1から第1の2次巻線S1へと流れる磁束の流れが生じ、この2つの磁束が互いに打ち消しあい(キャンセルされ)、上記の鉄損の発生が抑えられる。
【0024】
(効果)
トランス1は、同形状の二つのコア2aと2bが隙間G1,G2を有して組み合わされてロ字型の形状に形成されている。また、トランス1は、隙間G1,G2がロ字型の形状を構成する辺の中央部以外の位置にあるコア部2を備え、コア部2の隙間G1,G2以外の位置に配置される1次巻線部6と、1次巻線部6が配置された磁脚4aと同一の磁脚上であって、且つ、隙間G1,G2以外の位置に配置され1次巻線部6と磁気的に密となる第1の2次巻線部7を備えている。更に、トランス1は、1次巻線部6と磁気的に疎となる隙間G1,G2以外の位置に配置される第2の2次巻線部8を備えている。
【0025】
この構造によれば、コア部2が同一形状である二つのL字状コア2a,2bで構成されているため、製造コストや管理コストなどの費用が低減でき、安価に構成できる。また、各巻線部(1次巻線部6,第1の2次巻線部7,第2の2次巻線部8)がコア部の隙間G1,G2の形成位置にはなく、また、1次巻線部6と第1の2次巻線部7との間にも隙間が形成されていない。このため、コアの隙間で発生する漏洩磁束に起因する近接効果の影響が抑えられ、銅損の増加が抑えられる。
【0026】
また、コアの隙間G1,G2をロ字型の形状を構成する4つの辺の中央部を避けた位置に設けることで、1次巻線部6と第1の2次巻線部の間に隙間が位置しないような構造にしつつ、巻線が巻かれない磁脚の部分を極力少なくすることができ、コア部2の形状を小型化できる。仮に、G1,G2が辺の中央にある場合、それらを間に挟まないように1次巻線部6と第1の2次巻線部を同じ磁脚上に配置しなくてはならず、コアに無駄となるスペースが生じる。これは、コアの大型化、重量の増加、コア材の無駄な消費、高コスト化の原因となる。また、コアに無断なスペースが生じることで磁路が長くなり、鉄損が増加し、トランスの効率が低下する。
【0027】
(2)第2実施形態
図2は、本発明の第2実施形態に係るトランス1aの構成を示す断面図である。トランス1aは、第2の2次巻線部8の位置が図1のトランス1と異なる。トランス1aでは、第2の2次巻線部8が、コア2bの磁脚4bの部分に形成されている。なお、他の部分の構造、等価回路、トランスとしての機能および効果は、図1のトランス1と同じである。
【0028】
(3)第3実施形態
図3は、本発明の第3実施形態に係るトランス1bの構成を示す断面図である。トランス1bは、1次巻線部と第1の2次巻線部の構造がトランス1と異なっている。すなわち、トランス1bでは、第1の2次巻線S1と1次巻線P1とを同一のボビン5fに巻回し、複合巻線部6aとしている。ここでは、1次巻線P1の外側に第1の2次巻線S1を巻回することで、複合巻線部6aが構成されている。
【0029】
トランス1bの他の部分の構造、等価回路、トランスとしての機能および効果は、図1のトランス1と同じであるが、トランス1bは、複合巻線部6aを採用することで、図1のトランス1および図2のトランス2の構造よりも1次巻線P1と第1の2次巻線S1との磁気的な結合を強くでき、伝送する電力の損失をより抑えることができる。また、2つの巻線を重ねて巻くので、スペースが節約できる、小型化が図れる。
【0030】
(4)第4実施形態
図4は、本発明の第4実施形態に係るトランス1cの構成を示す断面図である。トランス1cは、第1の2次巻線部と第2の2次巻線部の個数がトランス1と異なり、それぞれ2個備えている。本実施形態の回路構成は、図6の等価回路に対して、1次側に対する2次側の回路部が二つ並列に接続される構成となり、出力数が2倍となる。
【0031】
すなわち、トランス1cは、磁脚4aの部分に隣接して配置された1つ目の第1の2次巻線部7および2つ目の第1の2次巻線部7aを有している。1つ目の第1の2次巻線部7は、1つ目の第1の2次巻線S1がボビン5bに巻回された構造を有し、2つ目の第1の2次巻線部7aは、2つ目の第1の2次巻線S2がボビン5dに巻回された構造を有している。
【0032】
また、トランス1cは、磁脚3aの部分に隣接して配置された1つ目の第2の2次巻線部8および2つ目の第2の2次巻線部8aを有している。1つ目の第2の2次巻線部8は、1つ目の第2の2次巻線N1がボビン5cに巻回された構造を有し、2つ目の第2の2次巻線部8aは、2つ目の第2の2次巻線N2がボビン5eに巻回された構造を有している。
【0033】
1つ目の第1の2次巻線部7および2つ目の第1の2次巻線部7aを同一のボビンを用いて構成してもよい。また、1つ目の第2の2次巻線部8および2つ目の第2の2次巻線部8aを同一のボビンを用いて構成してもよい。
【0034】
(5)第5実施形態
図5は、本発明の第5実施形態に係るトランス1dの構成を示す断面図である。トランス1dは、コア部2を構成する2つのコア2c,2dのコア形状がトランス1と異なり、それぞれJ字状を有している。機能や優位性については、図1のトランス1と同じである。この例においても、二つのJ字状のコア2c,2dによって形成される隙間G1およびG2は、略ロ字型の形状を有するコア部2を構成する4つの辺の中央部分を避けた位置に設けられている。
【0035】
(その他)
第1,第2の2次巻線部のそれぞれの個数は3個以上であってもよい。ボビンは必須の構成要素ではなく、巻線とコアとの絶縁性が保たれれば省略できる。本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、トランスに用いることができる。
【符号の説明】
【0037】
1…トランス、1a…トランス、1b…トランス、1c…トランス、1d…トランス、2…コア部、2a…L字状のコア、2b…L字状のコア、2c…J字状のコア、2d…J字状のコア、3a…磁脚、3b…磁脚、4a…磁脚、4b…磁脚、5a…ボビン、5b…ボビン、5c…ボビン、5d…ボビン、5e…ボビン、6…1次巻線部、6a…複合巻線部、7…第1の2次巻線部、8…第2の2次巻線部、P1…1次巻線、S1…第1の2次巻線、N1…第2の2次巻線、7a…2つ目の第1の2次巻線部、8a…2つ目の第2の2次巻線部、S2…2つ目の第1の2次巻線、N2…2つ目の第2の2次巻線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同形状の二つのコアが隙間を有して組み合わされてロ字型の形状に形成されるとともに、前記隙間が前記ロ字型の形状を構成する辺の中央部以外の位置にあるコア部と、
前記コア部の前記隙間以外の位置に配置される1次巻線部と、
前記1次巻線部が配置された磁脚と同一の磁脚上であって、且つ、前記隙間以外の第1の所定位置に配置され前記1次巻線部と磁気的に密となる少なくとも一つの第1の2次巻線部と、
前記1次巻線部と磁気的に疎となる前記コア部の前記隙間以外の第2の所定位置に配置される少なくとも一つの第2の2次巻線部と
を備えることを特徴とするトランス。
【請求項2】
前記第1の2次巻線部の前記第1の所定位置は、前記二つのコアの一方における前記1次巻線部が配置される磁脚に設けられるとともに、
前記第2の2次巻線部の前記第2の所定位置は、前記二つのコアの前記一方における前記1次巻線部が配置されない磁脚あるいは前記二つのコアの他方における磁脚のいずれかに設けられることを特徴とする請求項1に記載のトランス。
【請求項3】
前記第1の2次巻線部は、同じ磁脚上における前記1次巻線部に隣接する位置、あるいは、同じ磁脚上における前記1次巻線部に重なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のトランス。
【請求項4】
前記二つのコアは、L字状またはJ字状コアであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載のトランス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−98189(P2013−98189A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−236618(P2011−236618)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000114215)ミネベア株式会社 (846)
【Fターム(参考)】