トレーディング・アプリケーションで取引するシステム
トレーディング・アプリケーションで取引するシステムは、ショート・メッセージ・サービス構成要素から注文メッセージを受け取るように動作可能なインタフェースを含む。注文メッセージは、第2のフォーマットに変換された注文情報を備えた第1のショート・メッセージを備える。注文情報は、トレーディング・システムの注文に関係する。インタフェースに結合されたトレーディング・アプリケーションは、注文情報を処理し、第2のフォーマットの注文処理情報をショート・メッセージ・サービス構成要素に送信し、注文処理情報を備えた第2のショート・メッセージに変換される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2002年11月21日に出願されて現在継続中である米国出願第10/301,527号の一部継続出願である。米国出願第10/301,527号は、1998年11月2日に出願されて米国特許第6,505,174号として2003年1月7日に発行された米国出願第09/184,571号の一部継続出願である。米国出願第09/184,571号は、
1996年3月25日に出願されて米国特許第5,950,176号として1999年9月7日に発行された米国出願第08/620,906号の一部継続出願である。
【0002】
本発明は、一般にトレーディング・アプリケーションに関し、特に、トレーディング・アプリケーションで売買するシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
コンピュータ実行証券トレーディング・システムは当該技術分野において周知である。前述のシステムの1つには、本明細書及び特許請求の範囲に内容を援用する、「Automated Securities Trading System」と題する、Kalmusらによる米国特許第4674044号明細書に開示されている。このコンピュータ実行証券トレーディング・システムは、買い呼び値及び売り呼び値に基づいて買い呼び値取引及び売り呼び値取引を得る。しかし、一般に、こうしたシステムには人間の要素がなお存在している。
【0004】
例えば、大半の金融市場は、「スペシャリスト」と呼ばれる一又は複数のマーケット・メーカーも活用する。公開市場において顧客注文とのマッチングが存在しない場合、前述のスペシャリストが、スペシャリストのインベントリ・ポジションによって顧客注文に応じる。従来技術では、スペシャリスト機能は自動化されていないが、企業又は個人によって行われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
よって、売買される証券の市場を形成し、より小規模の証券市場のボラティリティを少なくするための自動化スペシャリスト機能を含む改良されたコンピュータ実行トレーディング・システムに対する必要性が当該技術分野において存在している。
【0006】
本発明は、既存の取引方法及びシステムに関連する欠点及び課題のうち少なくともいくつかを実質的に除去又は低減するトレーディング・アプリケーションで取引するシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の特定の実施例によれば、トレーディング・アプリケーションで取引するシステムは、ショート・メッセージ・サービス構成要素から注文メッセージを受け取るように動作可能なインタフェースを含む。注文メッセージは、第2のフォーマットに変換された注文情報を備えた第1のショート・メッセージを備える。注文情報は、トレーディング・システムの注文に関係する。インタフェースに結合されたトレーディング・アプリケーションは、注文情報を処理し、第2のフォーマットの注文処理情報をショート・メッセージ・サービス構成要素に送信し、注文処理情報を備えた第2のショート・メッセージに変換される。トレーディング・アプリケーションは、売買注文のフルフィルメントを行った後の商品の買い注文と売り注文との間のアンバランスを測定することにより、売買アンバランスを計算するように動作可能な仮想スペシャリストを備える。トレーディング・アプリケーションは、推定価格変動を更に計算し、推定価格変動で前の市場価格を増やすことによって、証券の市場価格を設定する。注文情報は、娯楽事業主体を表す商品の第1のシェア数についての買い注文又は売り注文を備えてもよい。
【0008】
このシステムは、データベースから証券価格閾値を取り出し、証券価格閾値と売買アンバランスとを比較することによって、推定価格変動を計算してもよい。推定市場価格の計算はまた、データベースから商品の価格変動の量を表す証券価格増加を取り出し、売買アンバランスが証券価格閾値を超える場合に、推定価格変動を証券価格増加に設定することを備えてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の特定の実施例の技術的利点は、売買注文を受け取るためにショート・メッセージ・サービス通信を利用するトレーディング・システムを含む。更に、ユーザは、ショート・メッセージ・サービス通信を使用してトレーディング・システムに登録することができる。従って、システムのユーザは、売買を行う機会及び別のトレーディング・システムで取引する機会に関して、更なる選択肢及び柔軟性を提供される。
【0010】
他の技術的利点は、図面、詳細な説明及び特許請求の範囲から当業者に容易に明らかになる。更に、特定の利点について前述したが、様々な実施例は、前述の利点の全て又は一部を含んでもよく、含まなくてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施例及びこれらの利点をより徹底的に理解するために、添付図面とともに以下の説明を次に参照する。
【0012】
仮想トレーディング・システムの概要
本発明は、派生金融商品のコンピュータ実行トレーディング・システムを備えている。本発明は、派生金融商品のトレーダーから買い注文及び売り注文を受け入れ、需要と供給に基づいて市場価格を設定し、価格ボラティリティを最小にするためにトレーダーとして市場に参加する。本発明の特定の実施例は、コンピュータ実行ハリウッド株式取引所を含む。コンピュータ実行ハリウッド株式取引所は、映画、タレント、CD及びテレビ番組を表す派生金融商品のシミュレーション(すなわち、ゲーム)として、又は実際のトレーディング・システムとして実現されてもよい。これらの派生金融商品は、ドルによって、仮想準備銀行プログラムによってコントロールされるハリウッド・ドルとして知られる仮想通貨によって購入することができる。
【0013】
派生金融商品は、種々の制作段階における映画、タレントや、その他の娯楽指向の資産のリストを含む、トレーダーに向けて表示される現行トレーディング・リストによって識別される。リストは、以下を含み得る。
派生金融商品名
映画のジャンル(アクション・アドベンチャー、ミステリー、ウェスタン、コメディ等)
制作状態(脚本書き、制作準備、映画制作、編集、公開、ホームビデオ等)
流通シェア数
直近トレーディング価格(15分毎に印刷される)
直前の午前0時(太平洋標準時(PST))からの価格変動(すなわち±ハリウッド・ドル)
直前の正午からの価格変動
期初から現在までの価格変動
トレーダーは、以下によってソートされたリストをみることができる。
名前(アルファベット順)
ジャンル(アルファベット順)
制作状態(アルファベット順)
最も活発なもの(昨日売買されたシェア数)
最も値上がりしたもの
最も値下がりしたもの
本日の値動きが最も速いもの(例えば、最も速く値上がりしたもののうち20及び最も速く値下がりしたもののうち20)
ハリウッド株式取引所で提供される他の派生金融商品の同様な情報が提供され得る。
【0014】
各トレーダーのポートフォリオは、トレーダーのアカウント状況を含むポートフォリオ・データ構造によって識別される。この情報には、以下が含まれる。
トレーダーのアカウントにおける現金の額(日々加算される、システム割引率に特定の増加分を加えた支払利子)
現金に対して支払われる現行利率
保有株式の直近の売値での総価値
保有債券の直近の売値での総価値
TPV(総ポートフォリオ価値(現金+債券+株式))
現金のTPVに対する比率
債券のTPVに対する比率
株式のTPVに対する比率
トレーダーは、表示するために、種々のいかなる数のレポート(以下を含む)も生成することが可能である。
売買される株式及び債券のリスト(上記参照)
数で表される総ハリウッド株式の指数(HSXI)(1000を初日の合計株式価値として定義する)(ここで、HSXI=(本日の総株式価値)/(初日の総株式価値)である)
数で表される総ハリウッド債券の指数(HBXI)(1000を初日の合計債券価値として定義する)(ここで、HBXI=(本日の総債券価値)/(初日の総債券価値)である)
数で表される株式及び債券全てを含む総ハリウッド株式取引所の指数(HMXI)(1000が初日の合計取引所価値である)(ここで、HXMI=(本日の総市場価値)/(初日の総市場価値)である)
上位のマーケット・パフォーマのリスト(例えば、純ポートフォリオ価値変動=(現金の変動率)+(株式の変動率)+(債券の変動率)として、かつ、カテゴリ(前日(直近の1つ前の午前0時から直近の午前0時まで)、前週(毎木曜日の午後12時に終了する7日間)、前月(月末の午後12時に終了)、前四半期(前月/前四半期の最終日の午後12時に終了)、期初から現在まで(現行の日次合計価値変動率)/(期初から現在までの日数)、及び年次(各年の12月31日の午後12時に終了))毎に算出されるポートフォリオ成長率による上位10位までのトレーダー)
売買停止銘柄のリストを含む全体の市場状況のレポート
名前
直近の売買価格
売買停止状態が発生した時間
当日、売買停止までに実際に値動きがあった銘柄の比率
本日売買されたシェア及び/又は債券の合計数
本日の総売買取引のドルでの価値
本日の売買取引数
今月の売買取引数
上記情報を用いると、将来の買い注文及び売り注文をトレーダーが出す手引きとなる。
【0015】
ハードウェア環境
図1を参照すれば、ブロック図は、本発明の特定の実施例の1つのハードウェア環境を示す。より詳細には、インターネット10を用いて、本発明を実施するコンピュータ・プログラムを実行するサーバ・コンピュータ14にクライアント・コンピュータ12(例えば、ウェブ・ブラウザを実行する)を接続する通常の分散型コンピュータ・システムを示す。通常の組み合わせのリソースは、パソコン、ワークステーション、ミニコンピュータ又はメインフレームであるサーバ・コンピュータ14にインターネット10を介して接続されるパソコン又はワークステーションであるクライアント・コンピュータ12を含み得る。
【0016】
一般に、クライアント・コンピュータ12及びサーバ・コンピュータ14は、1つ又は複数のCPU16、コンピュータ・プログラム20やその他のデータを記憶する種々の量のRAM、及びコンピュータに通常みられるその他の構成部分を備える。更に、クライアント・コンピュータ12及びサーバ・コンピュータ14は、1つ又は複数のモニタ、及び、固定型の、又は取り外し可能なデータ記憶装置20(ハード・ディスク・ドライブ、フロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ及び/又はCD-ROMドライブなど)を含むことができる。更に、入力装置(マウス・ポインティング・デバイスやキーボードなど)が含まれ得る。
【0017】
クライアント・コンピュータ12及びサーバ・コンピュータ14はオペレーティング・システム(ウィンドウズ(登録商標)、マッキントッシュ、UNIX(登録商標)等など)の制御下で動作する。更に、クライアント・コンピュータ12及びサーバ・コンピュータ14それぞれは、それぞれのオペレーティング・システムの制御下で1つ又は複数のコンピュータ・プログラム18を実行する。本発明は好ましくは、サーバ・コンピュータ14によって実行される1つ又は複数のコンピュータ・プログラム18として実現されるが、別の実施例では、前述のコンピュータ・プログラム18は、クライアント・コンピュータ12上で実行することもできる。
【0018】
一般に、本発明を実現するコンピュータ・プログラム18は、コンピュータ読み取り可能媒体(例えば、コンピュータに接続された固定型データ記憶装置、及び/又は取り外し可能なデータ記憶装置20のうちの1つ又は複数)において有形に実施される。オペレーティング・システムの制御下で、コンピュータ・プログラム18は、CPU16による後の実行のためにコンピュータのRAMにデータ記憶装置20からロードすることができる。コンピュータ・プログラム18は、コンピュータによって読み込まれ、実行されると、本発明の工程又は構成要素をコンピュータに実行させるのに必要な工程を実行させる命令を有する。
【0019】
図1に示す例示的な環境が本発明を限定することを意図するものでないことを当業者は認識するであろう。実際に、本発明の範囲から逸脱することなく、他の別のハードウェア環境を用いることができると当業者は認識するであろう。
【0020】
トレーディング・システムの第1の実施例の概括的なロジック
図2を参照すれば、本発明の第1の実施例の概括的なロジックを示すフローチャートを示す。
【0021】
ブロック200は、サーバ・コンピュータ14が次のイベントが起きるのを待つことを表す。イベントが起きると、制御はイベントを識別し、適宜、応答するためにブロック202‐224に移される。
【0022】
ブロック202は、データを表示する旨の要求をクライアント・コンピュータ12から受け取ったか否かをサーバ・コンピュータ14が判定することを表す判定ブロックである。肯定の場合、ブロック204は、後に表示するためにサーバ・コンピュータ14がデータをクライアント・コンピュータ12に送信することを表す。表示するために送信されるデータは好ましくは、少なくとも3つのタイプ(派生金融商品のトレーディングの現行リスト、トレーダーのポートフォリオ、及びサーバ・コンピュータ14によって生成されるその他のレポート)のデータを含む。
【0023】
ブロック206は、特定の派生金融商品(例えば、株式や債券)の買い注文を出す旨の要求をクライアント・コンピュータ12から受け取ったか否かをサーバ・コンピュータ14が判定することを表す判定ブロックである。肯定の場合、ブロック208は、サーバ・コンピュータ14のメモリ内のキューに入れることによってサーバ・コンピュータ14が買い注文を処理することを表す。買い注文は、以下を含むデータ構造である。
トレーダーのアカウント番号、
トレーダーの名前、
注文の時間及び日付、
買う対象の株式又は債券、
トレーダーのアカウントの現金残高、及び
買う対象の総数(一般に、100の倍数単位)をトレーダーが入力することができるテキスト・フィールド。
【0024】
特定の実施例では、買い注文は、所定の「スイープ価格設定サイクル」の満了を求めてキュー内で待つ。スイープ価格設定サイクルは周期的に(15分毎に、又は規定された別の時間間隔中に)生じる。派生金融商品に対してトレーダーが実際に支払う評価価格は、その注文が出されたスイープ価格設定サイクルの最後における、派生金融商品に対する合計供給/需要によって判定される。
【0025】
市場価格は、サーバ・コンピュータによって実行される価格設定/トレーディング・プログラムによって設定される(図3において後述する)。トレーダーのアカウントには次いで、派生金融商品の市場価格が課金される。この購入によって、トレーダーのアカウントにおいて利用可能な現金全てを使い果した場合、トレーダーには、購入に対する支払いを行うのに十分な金額が「融資され」、そのアカウントには、所定の利率(例えば、年率18%(日々加算される))での利息が計上される。株式を売るか又はドルを買うことによって、残高をゼロにするためにより多くの現金を蓄積するまで利息がトレーダーのアカウントに計上される。
【0026】
ブロック210は、売り注文を出す旨の要求をクライアント・コンピュータ12から受け取ったか否かをサーバ・コンピュータ14が判定することを表す判定ブロックである。肯定の場合、ブロック212は、サーバ・コンピュータ14のメモリ内のキューにおいて入れることによってサーバ・コンピュータ14が売り注文を処理することを表す。売り注文は、以下を含むデータ構造である。
トレーダーのアカウント番号、
トレーダーの名前、
注文の時間及び日付、
売る対象の株式又は債券、
トレーダーのアカウントにおける株式又は債券の量、及び
売る対象の総数(一般に、100の倍数単位)をトレーダーが入力することができるテキスト・フィールド。
【0027】
特定の実施例では、買い注文と同様に、売り注文は、所定のスイープ価格設定サイクルの満了を求めてキュー内で待つ。派生金融商品をトレーダーが実際に売る市場価格は、その注文が出されたスイープ価格設定サイクルの最後における、派生金融商品に対する合計供給/需要によって決定される。市場価格は、サーバ・コンピュータによって実行される価格設定/トレーディング・プログラムによって設定される(図3において後述する)。トレーダーのアカウントの貸方には次いで、派生金融商品の市場価格が記入される。
【0028】
売り注文は、以下に更に詳細に説明するように、トレーダーによって出すか、又はサーバ・コンピュータ14によって生成することが可能である。トレーダーによって出される売り注文の場合、トレーダーは、自らが保有する株式又は債券のリストを、クライアント・コンピュータに接続されたモニタ上でみて、一定量を市場価格で売ることを選択する。
【0029】
株式のリストをみる旨の要求をトレーダーが出すと、サーバ・コンピュータ14は、表示するために、直近のトレーディング価格(LTP)、株式の数量、購入価格、及び購入日付を保有株式毎に含む特定情報をクライアント・コンピュータ12に送信する。同様に、債券のリストをみる場合、表示するために、サーバ・コンピュータ14は、直近のトレーディング価格(LTP)、債券の種類毎の受取利率、債券の数量、購入価格、及び購入日付を保有債券毎に含む特定情報をクライアント・コンピュータ12に送信する。
【0030】
ブロック214は、スイープ価格設定サイクルの内部タイマが満了したか否かをサーバ・コンピュータ14が判定することを表す判定ブロックである。肯定の場合、ブロック216は、図3において説明したように、価格設定/トレーディング・プログラムを実行するタイマをサーバ・コンピュータ14が処理することを表す。
【0031】
ブロック218は、割引率を変える旨の要求を受け取ったか否かをサーバ・コンピュータ14が判定することを表す判定ブロックである。肯定の場合、ブロック220は、サーバ・コンピュータ14が割引率プログラムを実行することを表す。流動性を増加又は減少させるために、サーバ・コンピュータ14は時々、仮想準備銀行プログラムとしての役割を果たし、割引率を調整するよう介入する。割引率は、市場の特定の業界の業績に基づいて調整される。ハリウッド株式取引所では、割引率は、流動性を増加又は減少させて、娯楽業界の成長に影響を及ぼすよう調整される。サーバ・コンピュータ14が割引率を下げると、全ての債券がより好適な取引であるように思われる。債券では、全く変動しない固定金利が支払われるからである。特定の実施例では、これによってトレーダーがより多くの債券を買うことが奨励され、購入の需要におけるそうした急増によって、前述のように、相関した増加が債券価格においてもたらされる。同じことが株式に発生する。トレーディング・アカウントの現金残高に対して支払われる利子によるトレーダーの儲けが少なくなるからである。サーバ・コンピュータ14が割引率を上げると、債券はより好適でない取引であるように思われる。これは、割引率に対する利点がより小さいからである。よって、サーバ・コンピュータ14は、債券に対する買い圧力又は需要を緩和する。それによって、売り注文の増加がもたらされるか、又は少なくとも、債券の購入のペースが低下し、よって、市場において売買されるにつれ、その価格が下落する。同様に、株式はより魅力的でないように思われる。トレーダーが、自らのアカウントに現金を保有し、この現金に対して利子を得ることによってより多くの儲けを得ることが可能であるからである。
【0032】
ブロック222は、派生商品のリストを修正する旨の要求を受け取ったか否かをサーバ・コンピュータ14が判定することを表す判定ブロックである。肯定の場合、ブロック224は、サーバ・コンピュータ14がリスティング・プログラムを実行することを表す。サーバ・コンピュータ14は、システムにおいてトレーディングされる派生商品のリストを修正するべきか否かを判定する。新たな派生商品の提供、満了した派生商品、及び公開廃止派生商品を反映するようリストを修正することが可能である。
【0033】
新たな派生商品が提供される場合、価格は、派生商品の潜在価値に基づく。例えば、ハリウッド株式取引所での映画を表す新たな株式の提供の場合、株式の当初価格は映画の潜在的なボックスオフィス収入に基づくことが可能である。ハリウッド株式取引所でのタレントを表す債券の提供の場合、債券の価格は、ハリウッド・レポーターのスター・パワー・インデックスに基づき得る。15という低いスター・パワー・インデックスを有するタレントを表す債券は、高いスター・パワー・インデックスのレーティングを有するタレントを表す債券よりも高い利回り出だされる。
【0034】
行使価格を有するワラントを、提供された時点で新規派生商品に付ける。派生商品及びワラントが最初に出される際、行使価格に達するまで、ワラントには価値が何らない。株式の場合、映画が特定レベルの収入を上げた後、行使価格に達し得る。派生商品が取引所で公開廃止になった場合(例えば、プロダクション・ランを終えた映画、又は引退若しくは死去によるタレントによる株式)、ワラントを償還し、トレーダーには、ワラントの価値が支払われる。よって、スタジオに、オフバランスシート調達が提供される。
【0035】
価格設定/トレーディング・プログラム
図3を参照すれば、本発明の価格設定/トレーディング・プログラムのロジックを示すフローチャートを示す。ブロック300は、先行スイープ価格設定サイクル以降の期間中にキューにおいて蓄積された買い注文及び売り注文をサーバ・コンピュータ14が取り出すことを表す。ブロック302は、サーバ・コンピュータ14が買い注文を売り注文とマッチングさせることを表す。しかし、上記期間中にキューにおいて蓄積された買い注文数及び売り注文数が同一でない可能性が高い。ブロック304は、派生金融商品の市場価格を判定するために、図4に表す市場価格プログラムをサーバ・コンピュータ14が実行することを表す。市場価格が決定された後、ブロック306は、キュー内の買い注文及び売り注文が市場価格で処理されることを反映するようサーバ・コンピュータ14がトレーダーのポートフォリオを更新することを表す。ブロック308は、価格設定/トレーディング・プログラムの終了を表す。
【0036】
市場価格生成のプログラム
図4を参照すれば、本発明の市場価格生成プログラムのロジックを示すフローチャートを示す。市場価格生成のロジックの一目的は、市場における派生金融商品に対して需要があること又はないことを反映する、派生金融商品の市場価格の生成である。ブロック400は、先行スイープ価格設定サイクルからの期間中の買い注文及び売り注文間のアンバランスをサーバ・コンピュータ14が測定することを表す。ブロック402は、買い注文及び売り注文のアンバランスによって生じる派生金融商品の価格変動をサーバ・コンピュータ14が判定することを表す。ブロック404は、市場に安定性及び流動性をもたらすために、図5において表すように、サーバ・コンピュータ14が仮想スペシャリスト・プログラムを実行することを表す。ブロック406は、トレーディング日中に推定価格変動が過剰であり、その商品の市場の統合性を脅かす場合、図6にて表すように、サーバ・コンピュータ14が売買停止プログラムを実行して、派生金融商品におけるトレーディングを停止することを表す。ブロック408は、トレーダーのポートフォリオを更新するために価格設定/トレーディング・プログラムが用いる価格になる市場価格をサーバ・コンピュータ14が設定することを表す。ブロック410は、市場価格生成プログラムの終了を表す。
【0037】
ブロック400によって表すように、買い注文と売り注文との間のアンバランスの測定において、売りの数と買いの数との間の絶対差は、スイープにおける純変動(NMS)として定義される。スイープ増加変数(SIV)は、買い注文数及び売り注文数における漸増的なアンバランスによって生じる価格の上昇又は下落として定義される。ロット変動変数(LMV)は、1SIVの価格の上昇又は下落をもたらす増加ロット・サイズを表す。予測価格変動(PM)は、
PM=(NMS/LMV)*SIV
として表すことが可能である。
【0038】
例えば、特定の株式の買い注文数が42,000であり、売り注文数が30,000の場合、NMS=(42,000−30,000)=12,000である。SIV=$0.25及びLMV=5000の場合、特定の株式の価格変動は、(12,000/5,000)*0.25=0.50ドルである。よって、特定の株式の市場価格は、直近のトレーディング価格よりも0.50ドル大きい。
【0039】
前述の価格設定手法の場合、派生金融商品の価格における大きなボラティリティ、及び、市場原理における投資家の信頼の最終的な喪失の可能性が存在していることが容易に分かり得る。ハリウッド株式取引所のような取引所では、急激な価格変動を故意にもたらすトレーディング戦略を一又は複数の個人が進めることが可能であり得る。
【0040】
本発明のトレーディング・システムによって調節される資本市場の成長及び安定性を助長するために、図4のブロック404に表すように、仮想スペシャリスト・プログラムはサーバ・コンピュータによって実行される。仮想スペシャリスト・プログラムの実行において、サーバ・コンピュータ14は、仮想スペシャリスト・ポートフォリオ(VSP)から市場において活発にトレーディングすることによってトレーディングを調整する。特定の実施例では、仮想スペシャリスト・プログラム・ポートフォリオには当初、各派生金融商品の全発行シェアの半分が入っている。
【0041】
仮想スペシャリスト・プログラム
図5を参照すれば、本発明の仮想スペシャリスト・プログラムのロジックを示す流れ図を示す。ブロック500は、スイープ価格設定サイクル中の価格変動が、調整価格変動閾値(APT)以上か否かをサーバ・コンピュータ14が判定することを表す判定ブロックである。APTは、サーバ・コンピュータ14のメモリにおける定数である。APTが価格変動より大きい場合、サーバ・コンピュータ14は市場において売買しない。価格変動がAPT以上の場合、サーバ・コンピュータ14は仮想スペシャリスト・プログラム・ポートフォリオから売買する。サーバ・コンピュータ14によるトレーディングのレベルは、価格変動がAPTを上回った量で判定される。価格変動が大きいほど、価格変動を相殺するためにサーバ・コンピュータ14がトレーディングするシェア数は多くなる。
【0042】
本発明の例示的な実施例では、ATP=1.25であり、サーバ・コンピュータ14は、以下の工程を実行する。PM=APTの場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェア20%をマッチングさせる。PM=APT+0.25の場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェアの20%をマッチングさせる。PM=APT+0.50の場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェアの30%をマッチングさせる。PM=APT+0.75の場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェアの40%をマッチングさせる。PM=APT+1.0の場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェアの50%をマッチングさせる。PM=APT+1.25の場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェアの60%をマッチングさせる。PM=APT+1.50の場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェアの70%をマッチングさせる。PM=APT+1.75の場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェアの80%をマッチングさせる。
【0043】
ブロック502は、価格変動を相殺するために買い注文又は売り注文をサーバ・コンピュータ14が生成することを表す。サーバ・コンピュータ14によって生成される買い注文又は売り注文はキューに入れられ、トレーダーの買い注文及び売り注文は次のスイープ・サイクル中に処理される対象である。
【0044】
特定の実施例では、仮想スペシャリスト・プログラム・ポートフォリオが当初、トレーディングされる全証券の半分を含むので、サーバ・コンピュータ14は最終的には、仮想スペシャリスト・プログラム・ポートフォリオを枯渇させ得るか、又は仮想スペシャリスト・プログラム・ポートフォリオに株式の全シェアを保有させ得る。バランスのとれた仮想スペシャリスト・プログラム・ポートフォリオを維持し、多少の流動性を市場にもたらすために、サーバ・コンピュータ14は、更なる買い注文及び売り注文を生成して、APTを上回る価格変動に応じて生成される注文を相殺する。ブロック504は、時間が指定された買い注文及び売り注文をサーバ・コンピュータ14が生成することを表す。本発明の一実施例では、サーバ・コンピュータ14は、仮想スペシャリスト・プログラム・ポートフォリオの各株式及び各債券を評価する。サーバ・コンピュータ14は、当該アイテムにおける不足額又は余剰額を判定し、次いで、今後3日間の順次の15分セグメントそれぞれに不足額の1/288を「時間が指定されたリカバリ注文」として入れる。ブロック320において表すように、価格設定/トレーディング・プログラム255が買い注文及び売り注文をマッチングさせると、価格設定/トレーディング・プログラム255は、直近の3日間で未処理の「時間が指定されたリカバリ注文」があればこれをスイープに含める。前述の注文は、トレーダーの買い注文及び売り注文とマッチングされる。ブロック506は、仮想スペシャリスト・プログラムの終了を表す。
【0045】
トレーディング停止プログラム
図6は、本発明のトレーディング停止プログラムのロジックを示す流れ図である。ブロック600は、買い注文及び売り注文のアンバランスによって生じる株式の価格変動をサーバ・コンピュータ14が判定することを表す。ブロック602は、スイープ・サイクル期間中のみならず、当日の価格変動をサーバ・コンピュータ14が測定することを表す。ブロック604は、「一トレーディング日」(直近の1つの前の午前0時から直近の午前0時まで)内の純価格変動(NPM)が上方向又は下方向に50%超であるか否かを判定することを表す判定ブロックである。ブロック606によって表すように、20ドル超でトレーディングされる株式の純価格変動が50%より大きい場合、買い注文及び売り注文はキューから取り除かれる。その時点で、その銘柄のトレーディングは、追って通知があるまで15分以内で停止される。このスイープ中のその株式の注文(買い及び売り)には応じられない。「過剰な注文アンバランス」によってトレーディングは停止している。
【0046】
例えば、「Rambo-17」の直近トレーディング価格(LTP)が67ドル(当日+7.5)であるものとする。15分の一スイープ価格設定サイクル中、サーバ・コンピュータ24は、「Rambo-17」の655,000シェアに対する買い注文を受け取る。更に、サーバ・コンピュータ14は、「Rambo-17」の35,000シェアに対する売り注文を受け取る。サーバ・コンピュータ14は、スイープ価格設定サイクル中の価格変動を評価し、「当日の」純推定価格変動が50%より大きいかをみるために確認する。50%より大きい場合、その商品のみのトレーディングを停止させる。この例では、620,000ショアの純注文アンバランスが存在している。これによって、(+620,000/5,000)*$0.25=+$31.00の上方価格変動が生じる。当日の総変動が、今までの7.50ドルに更に31.00ドルを加えた額になるので、当日の純推定価格変動は$31.00+$7.50=$38.50になる。当日の寄り付き価格が59.50ドルであった場合、当日の推定価格変動率は$38.50/$59.50=64%である。推定純価格変動が50%より大きいので、その商品のトレーディングは停止される。推定価格変動が50%未満の場合、商品の価格は適宜調整され、その株式の売買は続けられる。ブロック608は、特定の株式に関して売買停止命令が出ることを表す。株式の買い注文又は売り注文を出したトレーダーには、トレーディング日中の過剰な注文アンバランスによって注文に応じられなかった旨が通知される。最後に、ブロック610は、トレーディング停止プログラムの終了を表す。
【0047】
トレーディング・システムの第2の実施例の概括的なロジック
前述の第1の実施例と同様に、本発明のシステムの第2の実施例は、オープンな、コンピュータ化された取引所におけるトレーディングに提供される証券のデータベースを含む。映画、俳優、商品又はサービス企業に関する証券がリストされている。よって、第2の実施例の以下の説明は、機能における、第1の実施例との差に焦点を当て、第2の実施例に含まれるが、更なる説明を必要としない特徴を省略することがあり得る。
【0048】
システム構成部分の概要
図7を参照すれば、大局的な定数テーブル2022、デベロップメント段階テーブル2024、価格履歴テーブル2020、純価格変動テーブル2008、証券価格テーブル2006、証券定数テーブル2002、売買履歴トラッキング・テーブル2010、純価格変動残高テーブル2012、ゴースト・トレーディング・テーブル2014、管理テーブル2016及びユーザ・データベース・テーブル2026(後述するように用いられる)を含む複数のテーブルがシステム内に含まれている。全テーブル間で経済コントロール・データ及び価格コントロール・データを転送する仮想スペシャリスト・プログラム2028、全テーブル間で経済コントロール・データを転送する準備銀行プログラム2030、及び後述するように売買及びポートフォリオの情報をそれ自体とユーザ・データベースとの間で転送するユーザ・インタフェース700が、前述のテーブルとインタフェースする。後述するようにマーケティング・ツール(2040)も全テーブルとインタフェースする。
【0049】
管理モジュール
図18を参照すれば、システムは、後述するようにシステム内の定数及び変数を調整するために用いる管理モジュールを含む。管理モジュールは、パスワード保護されており、ブラウザ・インタフェース700によって実現される(やはり後述する)。
【0050】
ユーザ登録及びログイン
図1を参照すれば、ユーザは、標準インタフェースを用いてネットワークを介してシステムにアクセスすることができる。例示的なシステムは、SQL準拠バックエンド・データベース・サーバ14に接続された、ネットワーク(インターネット10など)に接続されたウェブ・クライアント12を含む。
【0051】
図8Aを参照すれば、標準化されたウェブ・ブラウザ・インタフェース700は、人口統計情報(姓名、年齢、性別、場所、職業、所得、趣味等など)を提供して、インターネット10を介してオンライン・トレーディング・システムに登録するためにユーザによって用いることができる。登録されると、ユーザには、登録後にログインするために用いられる一意のユーザIDを選択する選択枝が与えられる。人口統計情報の提供において、ユーザは、ランダムに割り当てられたパスワード及びその他のインストラクション情報を転送することが可能な宛先の電子メール・アドレスも提供する。
【0052】
図8Bを参照すれば、ユーザが登録されると、始めてのユーザのデフォルト・ポートフォリオはウェルカム・ウェブページ804の左上コーナーのポートフォリオ表示ボタン802を選択することによってパスワードなしの一時ログインを用いてアクセスすることができる。
【0053】
図9を参照すれば、ユーザがその永久パスワードを受け取ったあと、システムのウェブ・ホームページ804にあるスタート・ボタン902を選択することによってインターネット・ブラウザ700を用いてインターネット10(図1)を介してシステムにアクセスすることが可能である。
【0054】
図10を参照すれば、ユーザには、ウェブページ700上にそのポートフォリオが提示される。自動的に、トレーディングを開始するために、新しいユーザには、準備銀行プログラム(後述する)から、一定量の仮想通貨1002を仮想ドル(V$)で提供される。この量は、準備銀行プログラムからの融資(利息が課される)又は贈与とみなし得る。
【0055】
ログイン後に、ユーザ・ポートフォリオ要約1004がページの最上部に示される。ユーザ・ポートフォリオ要約1004は、ユーザの現在の現金残高1002、株式で保有された額1006、債券で保有された額1008や他のタイプの証券で保有された額を表示する。新しいユーザがログインすると、ユーザ・ポートフォリオの現金価値は通常、単に現金1002だけで表されるか、又はマネー・マーケット・アカウントで表される。しかし、時々、システムは、例えば、債券証券1008を備えた無償証券の保有高を新しいユーザに与え得る。ユーザのポートフォリオにおける現金は、仮想予備銀行プログラムによって設定された利率で増える。
【0056】
売買注文
ユーザは、購入が望まれる商品のシンボル1012をページの売買領域1010においてタイプ入力することによって証券商品を売買することができる。数量1014も、売買領域1010において特定される。特定の商品のシンボルをユーザが知らない場合、ルックアップ又はサーチ機能が、標準のグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)特徴(ドロップダウン・リスト・ボックス、テキスト・サーチ・ボックスやスライダ・バー・リストなど)を用いて画面のシンボル・サーチ領域1016において提供される。あるいは、画面の最下部にあるティッカー・テープ・スタイル更新メニュー1018が、利用可能な商品を、対応する商品価格とともに示す。
【0057】
利用可能な商品のシンボル1010、及び数量1014をユーザが首尾良く入力すると、売買域1010における買いボタン1020を押すことができる。図11を参照すれば、アカウント上に十分な現金をユーザが有する場合、及び利用可能な商品が存在している場合、確認画面1102が取引の実行前に現れる。確認すると、売買が実行され、現金がユーザの現金勘定1002(図10)から控除される。
【0058】
図10を参照すれば、ユーザが証券商品を売りたい場合、売りボタン1022が、ポートフォリオ・ページ1004の売買領域1010においてクリックされる以外は、買い注文を出す前述の手順と同じ手順に従う。確認後、売られる株式の市場価格がユーザの現金アカウント1008に加算され、購入注文に応じるために株式がシステムにおいて利用可能にされる。
【0059】
仮想スペシャリスト・プログラム
システムは、とりわけ、買い注文及び売り注文のフルフィルメントを扱う仮想スペシャリスト・プログラムを含む。本願のシステムの第2の実施例では、仮想スペシャリスト・プログラムは、経済をコントロールし、それに流動性をもたらす。買い注文を相殺するために等しく、マッチングしている売り注文が存在しているか(逆も同様)否かにかかわらず、注文全てのフルフィルメントを行うことによって、瞬間的な流動性を提供する。
【0060】
図12を参照すれば、当初の証券価格を決定するために仮想スペシャリスト・プログラムによって実行される算出を示すフローチャートを示す。仮想スペシャリスト・プログラムは、管理者入力値に基づいて、取引所で公開する対象の新たな証券の公募の当初価格を算出する。システム管理者は、パスワード保護された管理モジュールによって、取引所で公開するための新たな証券を設定することができる。
【0061】
前述のような、ハリウッド株式取引所で公開されたフィルムの場合、価格を決定する1つのやり方は、映画の制作の段階によるものである。各映画には、関連した総ボックスオフィス業績がある。管理者は、工程1202で、証券の推定総ボックスオフィス業績(EGBO)を管理画面に入力することが可能である。管理者は、工程1204で、証券の当初発行シェア数(NIS)の数量を入力する。第2の実施例の仮想スペシャリスト・プログラムは、実際にシェアを何ら保有しないので発行シェア数は仮想の数である。ユーザは、工程1205で、映画の制作の段階のコード(後述する)も入力する。仮想スペシャリスト・プログラムは、工程1206で、EGBOをNISで除算して、未処理の当初シェア価格(RIS)を決定する。
【0062】
当初シェア株価(ISP)は次いで、制作段階係数で調整される。以下に、管理者によって入力されるコード・フォーマットとともに、種々の映画制作段階を説明する。
C=Concept(コンセプト):映画のコンセプト段階中に、活発な制作はまだ行われていない。「新たな」プロジェクトについての噂を耳にする。場合によっては、既存の映画の続編、又は著書の焼き直しである。
D=Development(デベロップメント):映画のデベロップメント段階中に、プロジェクトは関心を引きつけており、考えを更に発展させることに資金が費やされる。最終的なスクリプト前提が仕上げられる。前概念デザイン作業が行われる。より多くのクルー及び俳優が、この段階でプロジェクトに専念する。
P=Production(制作):プロジェクトは、活発な制作に移っている。クルー及びスターは全て選ばれており、主要な写真撮影はスケジューリングされるか、又は開始される。リリース日は、固定され始める。
W=Wrap(ラップ):映画は完全に完成し、リリースを待つ。リリース日が、商業的な成功の機会のより有利なウインドウを待って、スケジューリングされていない将来の日付まで、短い時間(場合によっては、数週又は数ヶ月)遅くされていることがあり得る。
R=Release(リリース):映画は劇場で上映中である。
【0063】
映画がコンセプト段階にある際には、映画が制作中である際よりも映画の成功の可能性を判定することはずっと難しい。制作サイクルには、潜在的成功を判断することがより難しいコンセプト段階に始まり、映画の潜在的な成功をより正確に判定するために実際のボックスオフィス収入をみることが可能なリリース段階に終わる一連の成功レベルが関係する。よって、映画の当初の成功を判定する場合、RISを適宜、減らさなければならない。
【0064】
工程1208(図12)から始めて、仮想スペシャリスト・プログラムは、映画がコンセプト段階にあるかをみる。肯定の場合、証券の価格が、工程1210で、コンセプト段階にある映画の管理上設定されたコンセプト係数で乗算される。
【0065】
仮想スペシャリスト・プログラムは、工程1212で、映画がデベロップメント段階にあるかをみる。肯定の場合、証券の価格が、工程1214で、デベロップメント段階の映画の管理上設定されたデベロップメント係数で乗算される。
【0066】
仮想スペシャリスト・プログラムは、工程1216で、映画が制作段階にあるかをみる。肯定の場合、証券の価格が、工程1218で、プロダクション段階の映画の管理上設定された制作係数で乗算される。
【0067】
仮想スペシャリスト・プログラムは、工程1224で、映画がリリース段階にあるかをみる。肯定の場合、証券の価格が、工程1226で、未処理の不変のRISに固定される。
【0068】
前述の係数のみが、RISの調整に用いることが可能な係数でないことを当業者は認識するはずである。例えば、RISは、映画キャストの業界ボックスオフィス・インデックス、キャストの業界人気インデックス、推定予算、実際の予算、又は映画のリリース・シーズンなどのインデックスによって調整することが可能である。更に、商品、俳優又はサービス企業の証券に種々の係数を用いて当初価格を決定することになる。
【0069】
映画の算出当初価格は、上記の公式に静的に関係するものでない。上記係数で決定される推定価格に関係なく、第2の実施例のシステムでは、価格は、映画のリリース後、更に調整される。映画のリリース日の翌朝に、その映画の株式のトレーディングは、停止させられる。トレーディングは、以下の公式に基づく調整価格でその最初の週末の終わりに続けることが可能である。
(最初の週末の総ボックスオフィス収入/1MM)*(総国内収入に対する歴史的な乗数)
歴史的な観察によって、本発明の第2の実施例に理想的な歴史的乗数値は3.6であることが明らかになった。
【0070】
市場の債券の当初価格は、株式と同様に決定される。価格を決定する1つのやり方は、前述の、ハリウッド株式取引所で公開された映画スターの場合、そのスターが出演した映画の歴史的な業績による。
【0071】
ハリウッド株式取引所では、投資家は、スター債券の形態で個々の俳優をトレーディング可能である。スター債券によって、スターのレーティングに応じて利子が支払われる。レーティングは、
スターの36ヵ月遅行平均総額(TAG)で決定される。TAGは、先行する3年間にスターが出演している映画の遅行平均ボックスオフィス総収入である。TAG値及びレーティングは、11のクラス(すなわち、AAA、AA、A、BBB、BB、B、CCC、CC、C、U及びD)のうちの1つに対応する。11のスター債券のレーティング・クラスそれぞれは、仮想ドルの金利又は表面利率に対応する(下記の図を参照)。本発明のシステムの第2の実施例の個々の俳優のレーティング及び表面利率は、以下のようにそのTAG値に応じて決定される。
AAA 平均総収入:1億ドル以上 表面利率:V$60
AA 平均総収入:7500万〜9990万ドル 表面利率:V$80
A 平均収入:5000万〜7490万ドル 表面利率:V$100
BBB 平均総収入:4000万〜4990万ドル 表面利率:V$140
BB 平均総収入:3000万〜3990万ドル 表面利率:V$160
B 平均総収入:000万〜2990万ドル 表面利率:V$180
CCC 平均総収入:1500万〜1990万ドル 表面利率:V$220
CC 平均総収入:1000万〜1490万ドル 表面利率:V$240
C 平均総収入:500万〜990万ドル 表面利率:V$260
U(レーティングなし)平均総収入:500万ドル未満 表面利率:V$300
D(償還不能) 平均総収入:なし 表面利率:V$0
スター債券の投資家は、毎日、債券毎に表面利率の365分の1を受け取る。年間利回り率、又は直接利回りは、V$の表面利率を現在価格で除算することによって算出される。低いレーティングのスター債券は、高いリスクを表す。低いレーティングのスター債券のV$の日々の支払額は、低いレーティングのスター債券を保有するリスクをとるトレーダーを補償するために高い。高いレーティング(AAAなど)は、まさにこの逆を表す。
【0072】
システムは、近く公開の大ヒット作におけるスターの出演を予期して、レーティングが低いスター債券を一部のトレーダーが買い、それによって、TAG(遅行平均総収入)、レーティング及び価格が上がるという原理の下でプログラムされる。逆に、トレーダーは、近く公開の失敗作におけるスターの出演を予期して、レーティングが高いスター債券を売り、それによって、TAG、レーティング及び価格が下がる。
【0073】
Uのレーティングを有するスター債券は、その債券がレーティングされていないことを意味し、レーティングがDのスター債券はその債券が償還不能であることを意味する。
【0074】
年全体にわたって、システム管理者は、ボックスオフィス業績の報告に伴ってTAG値を更新し、よって、クラス・レーティングを更新する。各木曜日に、新しいボックス・オフィス・データが報告されるとともに、仮想スペシャリスト・プログラムは、更新を必要とする債券レーティングを求めてスター債券市場をスイープする。スター債券の価値は映画の累積的な業績に基づくので、仮想スペシャリスト・プログラムは4つの週末後の映画の合計総収入を推定するために総収入に1.24の乗数を用いる。
【0075】
あるいは、債券の価格はいくつかのやり方で決定することができる。債券価格を決定することができる1つの方法は、債券のレーティングに基づくボックスオフィス・インデックスを債券に割り当て、このインデックスを定数で乗算し価格を得ることによる。この方法を用いて、債券のレーティングは、他の係数(債券の関連スターが出演したフィルムの数、スターのキャリアの長さ、スターが出演した個々のフィルムに対してスターが受け取る相対的な請求額、及び世間一般による、スターの品行の認識など)で調整することが可能である。これらの係数を全て、システム管理者によって管理上設定し、次いで、ボックスオフィス・インデックスと掛け合わせて、調整されたボックスオフィス・インデックスを得る。
【0076】
債券の当初価格を決定する別のやり方は、前述のように他の証券価格が決定されるやり方と同様に(すなわち、いくつかの市場係数を用いる一方で、伝統的な固定債の額面価格を用いる代わりに、後述する仮想スペシャリスト・プログラムによって他の証券価格が調整されるやり方と同様に)債券の将来価格を決定することによって当初価値を決定することである。
【0077】
本発明のシステムの第2の実施例における非債券証券に関し、仮想スペシャリスト・プログラムは、仮想スペシャリスト・プログラムがフルフィルメントを行う、相殺する注文を何ら有しない注文の証券の数量を表す現行純変動残高(NMB)を格納する。このアンバランスは、実行される買いの売買注文が、実行される売り注文よりも多いことを売買アンバランスが表す場合、正の数として格納され、売り注文が買い注文よりも多いことを売買アンバランスが表す場合、負の数として格納される。
【0078】
図13を参照すれば、証券の価格変動を決定するための算出を示すフローチャートを示す。非仮想トレーディング市場と違って、第2の実施例の仮想スペシャリスト・プログラムは、直近に実行された買い注文価格に基づいてシェア価格を設定することによって、経済を管理するものでない。むしろ、仮想スペシャリスト・プログラムは、売買アンバランス残高を計算することによって、各売買後、商品の価格を決定する。システムは、価格調整のためにユーザによって出される買い注文及び売り注文のデータを含む売買キューを走査又はスイープする(工程1302)。
【0079】
証券の売買アンバランス(本明細書において純変動残高(NMB)とも呼ばれる)が、証券全ての純変動残高がトラッキングされる純変動残高データベースから読み出される(工程1304)。仮想スペシャリスト・プログラムは、証券価格増加(SPI)定数及び一対の証券価格閾値定数の組合せを用いてNMBに基づいて証券価格を増やすか、又は減らすことによって証券価格をコントロールする。正の証券価格閾値(PSPT)定数及び負の証券価格閾値(NSPT)定数が、システム管理者によってシステム内の証券毎に証券定数テーブル2002において設定される。
【0080】
ユーザが売買を実行すると、レコードが売買キューに追加される。売買レコードにおけるフィールドとして、売買注文の純売買変動(NTM)変数は、売買注文が買い注文の場合に正のシェア数量に設定され、売買注文が売り注文の場合に負のシェア数量に設定される(工程1306)。新しいNMBは、純価格変動テーブル2008(NMB(旧))から取り出された売買前NMBをNTMに加算することによって算出される(工程1308)。
【0081】
証券のNSPT定数及びPSPT定数が、証券定数テーブル2002から取り出される(工程1310)。売買注文の対象である証券の証券価格増加(SPI)定数が、証券定数テーブル2002から取り出される(工程1312)。NMBが次いでPSPTと比較される(工程1314)。NMBがPSPTより大きい場合、証券の価格(SP)は、証券価格テーブル2002から取り出された売買の前にSPIをSPに加算することによって算出される(工程1316)。NMBは次いで、PSPTが控除され、純価格変動テーブル2008にもう一度格納される(工程1318)。
【0082】
逆に、NMBがNSPT(負の値)未満の場合(工程1320)、SP(新)はSPIをSP(旧)から減算することによって算出される(工程1322)。NMBは次いで、NMB(この場合、やはり負である)によって増やされる(工程1324)。
【0083】
上記計算が行われた後、SPは証券価格テーブル2006に格納される(工程1326)。証券価格テーブル2006は全ての証券価格を記録する。証券の価格が変わった場合、売買に関するSP、NMB、ユーザID及びその他の情報を有するレコードを追加する書き込みSQLステートメントを実行して、価格履歴トラッキング・テーブル2020が更新される(工程1328)。NMBは、売買注文の対象であった証券の純変動残高テーブル2008において更新される(工程1330)。純変動残高データベースの各レコードは、証券商品の連続した増加(減少)の数を記録するための増加トラッキング・フィールドを更に含む。仮想スペシャリスト・プログラムを除いて、格納された情報は、マーケティング・ツール(後述する)によって用いられる。マーケティング・ツールは市場調査者に統計情報を提供する。
【0084】
売買レコードを処理するための最後の工程は、証券抑制確認ルーチン(工程1332)及び証券停止確認ルーチン(工程1334)(ともに以下に詳細に説明する)を呼び出すことである。
【0085】
周期的に、特定の証券の自然の人気のために、又はトレーダー個人若しくはトレーダー群による市場操作によって、証券は、価格における激しい変動を実現し得る。これは、特に仮想通貨が仮想市場において使用される市場においてあてはまる。仮想市場の特殊な状況を前提とすれば、システムは、人為的な価格のコントロール又は抑制の機構を提供する。
【0086】
本発明の抑制機構は、仮想スペシャリスト・プログラムが実行する各価格増加を監視する。証券商品の価格が上下に変動すると、純変動残高テーブル2008の、その証券の増加トラッキング・フィールドが取り出される(工程1402)。証券抑制閾値(SBT)定数及び証券抑制増加(SBI)定数が証券定数テーブル2002から取り出される(工程1404〜1406)。
【0087】
価格増加の合計連続数(TCPI)がSBTより大きい場合(工程1408)、PSPTは、証券抑制増加分だけ増やされ、次いで、証券定数テーブル2002にもう一度格納される(工程1410)。
価格減少の合計連続数がSBTより大きい場合(工程1412)、NSPTは証券抑制増加分だけ減らされ、次いで、証券定数テーブル2002にもう一度格納される(1414)。このようにして、設定された閾値より価格が大きく変動した証券の場合、価格変動は、遅くさせられる。
【0088】
しかし、抑制機構は、証券の極端な下げ市場又は上げ市場、又は市場全体において十分に効果的でないことがあり得る。そうした場合、停止機構がシステムによって提供される。図15を参照すれば、過剰な価格変動を有する特定の証券の売買を先取りする方法を示すフローチャートを示す。
【0089】
停止機構は、抑制機構とかなり同様にふるまう。価格トラッキング履歴テーブル2020から、上記売買注文の対象であった証券のTCPI又はTCPDが取り出される(工程1502)。例外としては、証券停止閾値(SHT)定数がTCPI/TCPDフィールドからの値と比較される(工程1504)ということがある。TCPI/TCPDフィールド値がSHTを上回る場合(工程1506又は1508)、その特定の証券のトレーディングは停止させられる(工程1510)。トレーディングがシステムによって停止させられたことをユーザに通知する通知が、その証券を売買しようとするトレーダーに向けて画面上に現れる。その証券のトレーディングは、管理上設定された期間後、又は管理モジュールによって手作業で再開され得る。
【0090】
図16を参照すれば、ゴースト・トレーディング・システム・プロセスを示す。第2の実施例のゴースト・トレーディング・システムが、特定の証券のトレーディング・レベルにてこ入れする(さもなければ低いトレーディング・レベルを有するであろう)ためのツールとして、かつ、更に重要なことに、閾値、定数、及び大局的な変数を変えた後に経済をシステム管理者がコントロールする手段として用いられる。ゴースト・トレーディング・システムを用いて、市場の方向をすばやく変える新たな変数で処理されると出来高をもたらすことによって経済の活動を高速化する。
【0091】
特定の選択された証券毎に、ゴースト・トレーディング機構は、自動トレード又はゴースト・トレードをランダムに形成する。タイマを有するゴースト・トレーディング・テーブル2014が含まれている。タイマは、システム・クロックを読み込み、日々の時間間隔を定める。システムは周期的に、ゴースト・トレーディング・テーブル2014に照会する(工程1602)。ゴースト・トレーディング・テーブル2014における各証券商品レコードは、トレーディング日毎に、管理上設定される回数、売買を引き起こすよう設定される。証券の売買間の時間間隔が終了したことをタイマが検出した場合(工程1604)、ゴースト・トレーディング機構は、ゴースト買い確率(GBT)をゴースト・トレード・テーブル2014から取り出す(工程1606)。ランダムな売買定数(RTC)が、システムによって生成される(1608)。次に、ゴースト証券売買数量(GBQ)が、ゴースト・トレード・テーブル2014から取り出される(工程1610)。GBTがRTC以上の場合(工程1612)、GBQによって特定されるシェアの数の買い注文がシステムによって出される(工程1614)。さもなければ、GBQによって特定されるシェアの数の売り注文が出される(工程1616)。
【0092】
上記説明では、売買の語、又は売買注文の語は、指し値注文及び空売りも含む。これらのタイプの売買における唯一の違いは、実際の売買が計上される時点である。ユーザによって出される指し値注文の場合、例えば、売買が行なわれるべき条件をユーザが特定すると、指し値注文が指し値注文キューに格納される。証券の価格が変わる都度、指し値注文キューは、指し値注文条件が満たされるかをみるために仮想スペシャリスト・プログラムによって確認される。肯定の場合、通常の売買キューは指し値注文によって更新され、仮想スペシャリスト・プログラムは、通常の売買と同様に売買を実行する。
【0093】
仮想準備銀行プログラム
本発明のシステムは、仮想準備銀行プログラムを含む。準備銀行プログラムは、準備銀行プログラム・モジュールにおいて提供される金融ツールによって経済を規制する。このツールによって、特定の大局的なシステム定数(総マネーサプライや金利など)を調整することが可能である。
【0094】
金利の場合、調整可能な大局的定数は、仮想トレーディング・システムの管理テーブル2016に組み込まれる。金利を上下させることによって、証券に関係していない仮想ドルに対して支払われる利子の額が、ユーザのために調整される。このようにして、ユーザのアカウントにおける未使用額は、金利が適宜調節されるマネー・マーケット・アカウントとしてふるまう。
【0095】
第2の実施例では、仮想準備銀行プログラム長は、大局的な金利閾値定数(GITC)を用いることによって金利閾値定数及び証券閾値定数を決定することが可能であり、システムにおけるインフレ圧力及びデフレ圧力の監視役としてふるまう。インフレ圧力及びデフレ圧力は、システム経済の規模(すなわち、特定の規定価格を得る証券のシェアの数)として定義することができる。例えば、総流通シェア数は、V$80億の合計額面価格を有し得るものであり、総流通シェアの総市場価格はV$800億であり、一日平均売買高は約V$50億であり得る。システムの大多数の証券の場合、仮想スペシャリスト・プログラムは、PSPTを10,000に設定させ、NSPTを−10,000に設定させることができる。短期金融市場金利は、前述の市場状況下で準備銀行プログラムによって7%に設定することができる。しかし、取引所での成立価格がV$2000億の値まで膨れあがった場合、例えば、PSPTを10,000だけ増やし、NSPTを10,000だけ減らし、短期金融市場金利を15%に再設定し得る。
【0096】
健全な経済の維持の一部として、システムの仮想準備銀行プログラム及び/又は仮想スペシャリスト・プログラムは特定のインフレ閾値を監視し、その閾値が満たされる場合、システムのドレインを起動させることができる。システム・ドレインの間、ユーザは、仮想ドルを商品及び/又はサービスの交換のための米ドルと替える機会が提供される。ドレインは、システムから仮想通貨を取り出す効果を有する。これは、インフレのコントロールに役立つ。ドレインの実行は、大局的定数テーブル2022において管理上設定されたドレイン定数と、全体の通貨及び/又は証券の保有高との比較を含む。大局的な定数に達するか、又は大局的な定数を上回ると、ユーザには、商品(ソフトウェア商品や通信販売商品など)をその仮想ドルによって購入する機会が提供される。そうすることを選んだユーザの場合、商品の費用がそのアカウントから控除され、提供された商品をユーザに送付する必要があることを示す注文が、商品フルフィルメント・データベースに追加される。注文トラッキング・データベースと同様に、以下に説明するマーケティング調査ツールにおいて統計情報を引き出すことが可能であるように注文がドレイン履歴データベースに格納される。
【0097】
マーケティング調査ツール
図1を参照すれば、市場調査ツールの第2の実施例も、インターネット10を介してクライアント・サーバ環境において実現される。コンピュータ12は、本発明のシステムにアクセスして、ユーザの人口統計データ及びトレーディング履歴から、編集され、サーバ14上に格納された統計調査データを表示し、ダウンロードしたい市場調査ユーザのためのフロントエンドとして用いられる。
【0098】
図17を参照すれば、市場調査ユーザは、システムにログインすることによって市場調査ツールにアクセスする(工程1702)。各市場調査ユーザは、システムを用いる前に、オンライン又は電話で加入することによってアカウントを設定することができる。市場調査ユーザには、システムへの入力のためのユーザ識別コード及びパスワードがプロンプトされる。
【0099】
システムのログインが首尾良く行われると、市場調査ユーザには、システム・データベースの証券のリストが提示される(工程1704)。市場調査ユーザは、マウス又は矢印キーを用いることによって、ユーザが統計を表示するか、又はダウンロードしたい証券を強調表示することができる(工程1706)。複数の証券を選ぶために、市場調査ユーザは、マウス、矢印キー及びシフト・キーの組合せを用いることができる。選択中にシフト・キーが押し下げられている場合、ユーザによって行われた先行の選択は、新たな選択と組み合わせて、強調表示された選択として保持される。選択基準は、特定のクラスの証券、又は、例えば、指定された期間にわたって最小の出来高閾値を満たす証券を選ぶために選択することもできる。
【0100】
証券の選択後、市場調査ユーザは、得ることができる情報のカテゴリの選択肢が画面上で与えられる(工程1708)。証券又は証券群に関して得ることができる例示的なカテゴリには、売買高情報、買い対売りの出来高情報、出来高情報のタイミング、総保有数量情報、投資集中情報、価格情報、指し値注文出来高情報、空売り出来高情報、及び合計インデックス情報が含まれる。
【0101】
より具体的には、特定の証券の売買高を得ることにした市場調査ユーザは、一般大衆によるその証券に対する意識を評価することができる。一定期間にわたって売買高が非常に高いことは、その証券に対する意識レベルが高いことを示す。逆に、出来高が最小であることは、その証券に対する意識レベルが低いことを示す。仮想スペシャリスト・プログラムによってフルフィルメントが行われる売買全てのミラー・イメージを含む仮想スペシャリスト・プログラムによって維持される売買履歴トラッキング・テーブル2010に対してクエリが実行される。全体の売買高値、年間売買高値、月間売買高値、及び日々の売買高値を、要求された証券毎に含む売買高クエリ回答テーブルが作成される。
【0102】
買い対売りの出来高情報に関しては、証券の出来高は主に、買いサイドの出来高、又はトレーダーが証券を買うことによって生じる出来高の場合、通常、肯定的な意識による。証券の出来高が主に売りサイドであることは、証券が過大評価されているとトレーダーが思っていることを示す。市場調査ユーザが、買い対売りの出来高情報を得るようシステムに指示すると、市場調査ツールは、上記仮想スペシャリスト・プログラムに関して説明した売買履歴トラッキング・テーブル2010及び価格履歴トラッキング・テーブル2020に対してクエリを実行する。クエリによって、要求された証券全ての一時的な売買出来高回答テーブルが作成される。売買出来高回答テーブルは、証券毎に、合計買い出来高値、合計売り出来高値、年間買い出来高値、年間売り出来高値、月間買い出来高値、月間売り出来高値、一日の買い出来高値、及び一日の売り出来高値を含む。
【0103】
ボリューム情報のタイミングに関し、証券の売買高は、プロジェクト(例えば映画又は俳優のキャリア)が属するデベロップメントの段階に関して評価することができる。例えば、直近で制作に入ったフィルムは、スタジオによってまだ公に販売されていない。関連した映画の株式の出来高が高いことは、映画に対する一般大衆の意識が高いこと、又は、映画に出演している俳優の組み合わせに対するトレーダーによる肯定的な反応を表し得る。同様に、映画スター債券市場では、高い売買高を有する非Aリスト俳優に対しては比較的高い意識がある。
【0104】
市場調査ユーザが、タイミング出来高情報を得る旨をシステムに指示すると、市場調査ツールは、売買履歴トラッキング・テーブル2010、及びデベロップメントの段階の開始時点及び終了時点を記録する関連デベロップメント段階履歴テーブル2024に対してクエリを実行する。クエリによって、要求される全証券の一時的なタイミングの出来高回答テーブルが作成される。タイミング出来高回答テーブルは、証券毎に、制作又はプロジェクトの段階毎にタイミング出来高値を含む。
【0105】
保有される総証券数量に関し、トレーダーが特定の証券を買い、一般に、平均期間より長い間、それを保有した場合、それは、証券の長期パフォーマンスに対する高いレベルの信頼を示す。例えば、トレーダーが、俳優のスター債券に投資し、これを保有する傾向がある場合、それは多分、トレーダーが、俳優にはこれから先、長いキャリアがあり、俳優が、たった1本又は2本のフィルムよりの多くのフィルムについて人気があることになると考えているからである。市場調査ユーザが、総保有数量情報を得る旨をシステムに指示すると、市場調査ツールは、トレーダー毎に要求された証券について保有される平均シェア数を算出する売買履歴トラッキング・テーブル2010に対してクエリを実行する。クエリによって、要求された全ての証券について、総一時保有数量テーブルが作成される。総保有数量回答テーブルは、証券毎に、購入した各証券を各トレーダーが保有した時点を、保有された数量とともに含む。
【0106】
投資集中に関し、特定の証券の株主毎の投資数量が多い場合、それは、プロジェクトへの高度の信頼又は俳優への高度の信義を示す。例えば、50,000人のトレーダーがそれぞれ、第1の俳優のスター債券を平均100保有し、10,000人のトレーダーが第2の俳優のスター債券を平均500保有する場合、第1の俳優は第2の俳優より広範囲にわたる訴求力を有する傾向にあるが、第2の俳優はより忠誠なファンを有する傾向にある。金融市場では、これは、集中として知られている。前述の証券の保有者は、下げ相場では、売る気がなく、上げ相場では、自らのポジションを増やす気がある。投資集中情報を取得する旨を市場調査ユーザがシステムに指示すると、市場調査ツールは、全てのトレーダーによって何れかの時点において保有される要求される証券全てのシェア毎の平均数量値を取り出す旨のクエリを売買履歴トラッキング・テーブル2010に対して実行する。クエリによって、要求される証券全ての一時的投資集中回答テーブルが作成される。全体投資集中回答テーブルは、要求された証券毎に各トレーダーが保有する平均数量を証券毎に含む。
【0107】
価格情報に関し、証券価格は、証券が関係する商品又は人の認識された営業実績に関係し得る。例えば、映画の株価は、認識されたボックスオフィス実績に関係する。映画の株式の価格が30ドルであり、ボックスオフィスでその映画が3000万ドル以上の総収入を上げるとトレーダーが思った場合、トレーダーはその映画の株式をきっと買うであろう。よって、本発明のシステムによって、成功するであろうと消費者が認識するフィルム、俳優、フォノレコーディング、又は商品を調べることができる。価格情報を得る旨の指示を市場調査ユーザがシステムに出すと、トレーダーによって保有される要求される証券全てのシェア当たり価格を取り出す旨のクエリを、仮想スペシャリスト・プログラムに関して前述した価格履歴トラッキング・テーブル2020に対して実行する。クエリによって、要求される証券全ての一時的価格回答テーブルが作成される。価格回答テーブルは、要求される証券毎の価格を証券毎に含む。
【0108】
指し値注文情報に関し、本発明のシステムは、売買注文に応じる前に、証券が得なければならない価格を設定するトレーダーをトラッキングする。注文が失効する時点の前に指定価格に達しない場合、指し値注文には応じない。この機能によって、価格に対するトレーダーの感度が評価される。例えば、トレーダーが30ドル未満でしか映画株を買わない場合、それは、トレーダーが、証券が上向くことが限られることしか認識せず、よって、映画が、業界の大ヒットにならないであろうと思っていることを示し得る。指し値注文情報を得る旨の指示を市場調査ユーザがシステムに出すと、市場調査ツールは、トレーダー全てによって何れかの時点において保有された、指し値注文であった要求された証券全てのシェア毎価格値及び数量値を取り出す旨のクエリを売買履歴トラッキング・テーブル2010に対して行う。指し値注文回答テーブルは、要求された証券の、トレーダーに要求された全指し値注文のシェア毎価格値及び数量値を含む。
【0109】
空売り情報に関し、トレーダーは、証券の価値が下落するであろうと思った場合、証券を空売りすることができる。証券の空売り取引高の分析により、その証券に対する否定的な心理が存在しているかを評価することが可能である。空売り情報を得るよう市場調査ユーザがシステムに指示すると、市場調査ツールは、空売り取引高値を取り出す旨のクエリを売買履歴トラッキング・テーブル2010に対して行う。クエリによって、要求される証券全ての空売り回答テーブルが作成される。空売り回答テーブルは、トレーダー全てによる空売り売買注文を、要求される証券毎に含む。
【0110】
インデックス実績情報に関し、市場情報をインデックスに集約することによって、市場全体についての洞察を得ることができる。例えば、映画スタジオ証券インデックスは、経時的に、上位10位までの価格のスタジオ映画株の和を算出することによって、映画スタジオ証券インデックスを生成することができる。前述のインデックスの実績は、スタジオの配給の潜在的強さ、又はスタジオの近く公開の映画の潜在的なボックスオフィス・ポテンシャルを測定する傾向にある。インデックス実績情報を得る旨の指示を市場調査ユーザがシステムに出すと、市場調査ツールは、要求されるインデックス全てにおける証券の価格変動値を取り出す旨のクエリを価格履歴トラッキング・テーブル2020に対して行う。クエリによって、要求される証券全ての一時的インデックス実績回答テーブルが作成される。インデックス実績回答テーブルは、要求されるインデックス毎に経時的価格変動値を含む。
工程1708(図17)では、市場調査ユーザは、画面上の選択リスト又はチェック・リストによって工程1706において選択される証券について、表示又はダウンロードするために何れかの数の上記情報カテゴリを選ぶことができる。
【0111】
前述の情報カテゴリが選ばれた後、市場調査ユーザは次いで、調査を実行するために画面上のOkボタンを選択することができる。システムは次いで、ユーザによって行われる全ての選択によってSQLクエリ・コールの選択を編集し、実行する(工程1710)。クエリ結果は、編集され、表示に準備される(工程1712)。
【0112】
結果が編集されると、予めプログラムされたグラフ、傾向線及びテキストのテンプレートを用いて、前述の選ばれた証券及び情報カテゴリ全てのクエリ結果をGUIクライアント・ディスプレイに表示する(工程1714)。
【0113】
表示後、選択ボタンによって、表示結果及びその基礎をなすクエリ・データをダウンロードするための選択肢が選択ボタンによって与えられる(工程1716)。これが選択された場合、市場調査ユーザは、種々のダウンロード・フォーマット(ASCII、xbase、dbf、HTML、tif、gif、bmp等など)から選ぶことが可能である(工程1718)。市場調査ユーザは、局所クライアント上のダウンロード場所を選ぶことが可能である(工程1720)。システムは、次いで、選ばれたフォーマットへのデータの編集に進む(工程1722)。データは、次いで、種々のプロトコル(zmodem、xmodem、ftpなど)の何れか1つ、又は、OS業界基準プロトコルの何れか1つを用いて転送される(工程1724)。ウェブ・クライアントサーバ環境では、TCP/IPソケットが用いられる。
【0114】
転送後、市場調査ユーザは、別のクエリを行いたいか否かを求めてプロンプトされる(工程1726)。別のクエリを行いたい場合、実行は、別の調査の反復のために工程1704に戻される。さもなければ、工程1702で、ログイン時間からトラッキングされる時間及び/又は取引のチャージが編集され、クライアント12上に表示される(工程1728)。前述のチャージは、次の請求サイクルのために請求データベースに格納される(工程1730)。ユーザは次いで、ログアウトされる(工程1732)。
【0115】
本発明を詳細に説明したが、特許請求の範囲記載の本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更、置換及び改変を行うことが可能である。
【0116】
ショート・メッセージ・サービスを利用した実施例の概括的な説明
図19は、本発明の特定の実施例による通信システム110を示している。特定の実施例では、通信システム110は、本明細書に記載する特定の実施例のトレーディング・システム及び方法に従って取引するために、ハードウェア環境として使用されてもよい。例えば、前述の図1〜18に関して説明した構成要素及び関連した機能は、種々の形態の通信システム110に組み込まれてもよい。図示の実施例では、システム110は、移動局120、無線インタフェース122、基地局システム124、移動交換センタ126、ビジター・ロケーション・レジスタ128、ホーム・ロケーション・レジスタ130、通信ネットワーク132及びトレーディング・システム140を含む。本発明の他の実施例による通信システムは、システム110に関して図示したものと同じ構成要素又は異なる構成要素を利用してもよい。
【0117】
1つの動作形態では、移動局120は、通信ネットワーク132を通じてショート・メッセージ・サービス(SMS)メッセージを使用して通信する。メッセージは、映画、俳優、女優、タレント、CD、商品、サービス企業、テレビ番組、又は他の適切な娯楽イベントに関する種々のタイプの派生金融商品又は証券で売買を取引するトレーディング・システム140に向かってもよい。
【0118】
他のテキスト・メッセージ送信サービスとは異なり、SMSは、宛先へのテキスト・メッセージの保証された配信を提供するように設計される。移動局120は、音声呼又はデータ呼が進行中であるか否かにかかわらず、いつでもショート・メッセージ(SM)を受信又は提出することができる。ショート・メッセージは、一時的なネットワーク障害の場合に、後に配信するためにネットワークに格納されてもよい。本明細書で用いられる「ショート・メッセージ」という用語は、SMS技術を用いて無線装置で通信されるテキスト・メッセージを示す。
【0119】
移動局120は、音声及び/又はデータサービスを通信システム110のユーザ111に提供する。移動局120は、無線インタフェース122でシステム110の構成要素と通信する。移動局120は、システム110の構成要素と通信するように動作可能ないかなる無線装置を備えてもよい。例えば、移動局120は、移動電話、携帯情報端末、無線電子メール装置、又は無線モデム若しくは無線ユニットに結合されたコンピュータを備えてもよい。一実施例では、移動局120は、第1のプロトコルを使用してシステム110の構成要素と通信すると共に、第2のプロトコルを使用してシステム110の他の構成要素又は他のネットワークと通信するように動作可能なデュアルモード移動局を備える。特定の実施例では、移動局120は、GSMプロトコルを使用して、EIA/TIA(Electronic Industries Alliance/Telecommunication Industry Association)のIS-136プロトコルを使用して通信してもよい。前述の場合、移動局120は、デュアルモードGSM/IS-136移動ハンドセットを備える。本発明の範囲から逸脱することなく、移動局120の他の実施例が用いられてもよい。
【0120】
基地局システム(BSS)124は、無線インタフェース122で移動局120と双方向通信を提供する。BSS124は、無線インタフェース122で移動局120と通信するように動作可能な、いかなるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせを備えてもよい。例えば、BSS120は、無線送信/受信装置、構成要素又はオブジェクト、及びアンテナを備え得る1つ以上の基地トランシーバ局を備えてもよい。基地トランシーバ局は、陸線(例えば、高速T1/E1回線等)インタフェースを用いるBSS124の基地局コントローラに結合されてもよい。基地トランシーバ局は、一連の複合無線モデムとして動作してもよく、必要に応じてハンドオーバ実行処理を行う際に支援してもよく、また、特定の必要性に従ってコード変換及びレート適応機能を行ってもよい。
【0121】
BSS124はまた、無線インタフェースの管理構成要素として動作する1つ以上の基地局コントローラを備えてもよい。この管理は、通信システム110内の基地トランシーバ局への遠隔コマンドを通じて実行されてもよい。基地局コントローラは、1つより多くの基地トランシーバ局を管理してもよい。基地局コントローラのいくつかの役目は、ハンドオーバのシナリオを支援する際の無線チャネルの管理を含んでもよい。いかなる数の適切な通信オブジェクト又は要素が、基地局コントローラや基地トランシーバ局のようなBSS124の構成要素内に含まれてもよく、BSS124の構成要素の外部に存在してもよく、BSS124の構成要素に結合されてもよい。
【0122】
無線インタフェース122は、移動局120とBSS124との間の通信を容易にする。無線インタフェース122は、移動局120と基地局124との間で回線交換及び/又はパケット交換情報を伝達するように動作可能ないかなる無線インタフェース又は通信リンクを備えてもよい。例えば、インタフェース122は、GSM/GPRS(GSM General Packet Radio Service)インタフェース又はGSM/EDGE(GSM Enhanced Data rates for GSM Evolution)インタフェースを備えてもよい。
【0123】
移動交換センタ126は、通信ネットワーク132と基地局システム124との間のインタフェースとして動作する。移動交換センタ126は、一般的に通信スイッチとコンピュータとを収容する位置を表し、所定の地理的領域のそのセル・サイトが接続されることを確保する。セル・サイトは、一般的に、送受信装置又は構成要素を示し、潜在的には、移動局120のような要素をネットワーク132のようなネットワークに接続する複数の適切な基地局システムを含む。送信電力と無線周波数とを制御することにより、移動交換センタ126は、1つのセルから他のセルへ、及び1つの周波数又はチャネルから他の周波数又はチャネルへの無線通信の移動及び転送を監視してもよい。所定の通信環境では、通信システム110は、基地局システム124とネットワーク132との間の通信を容易にするように動作可能な複数の移動交換センタ126を含んでもよい。一般的に、移動交換センタ126はまた、所定の領域での無線通信の接続、トラッキング、状態、課金情報及び他のユーザ情報を処理してもよい。例えば、このことは、移動局120のユーザが、おそらく移動ネットワークに関連する所定の料金スケジュールに基づいて、特定の無線機能又は使用時間を割り当てられるという事実を含んでもよい。
【0124】
ホーム・ロケーション・レジスタ(HLR)130は、通信サービスに関する加入者情報を含む記憶ユニット又はデータベースである。HLR130は、移動局120及び移動局120のユーザ111に関連するパラメータに関する情報を格納又は維持管理してもよく、更に、ユーザの物理的位置と潜在的に無関係でもよい。HLR130はまた、入来する呼又はメッセージを中継する目的で、移動局120の現在位置に関する情報を含んでもよい。HLR130は、ユーザ管理情報を格納するように動作可能な、いかなるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせを備えてもよい。
【0125】
ビジター・ロケーション・レジスタ(VLR)128は、移動局120のユーザ111に提供される機能についての動的情報を含む記憶ユニットである。更に、VLR128は、移動局120のユーザに関連する嗜好に関する情報を含んでもよい。VLR128及びHLR130は、ユーザにより実行される装置に移動性を提供するために、相互に通信してもよい。VLR128は、自分の個別の存在になるように構成されてもよく、代替としてMSC126又は他の適切な装置に含まれてもよい。VLR128は、HLR130に格納されたデータのコピーを更に含んでもよい。いかなる適切なユーザプロフィール情報がVLR128に含まれてもよく、VLR128に格納されたデータは、必要に応じてHLR130、ネットワーク132又はBBS124に転送又は通信されてもよい。
【0126】
通信ネットワーク132は、ショート・メッセージ・サービス・センタ138、SMSゲートウェイ移動交換センタ134及びSMS相互接続移動交換センタ136を含む。通信ネットワーク132は、通信システム110の構成要素間の無線又は有線通信を結合して容易にする。例えば、通信ネットワーク132は、ネットワークアドレスの間でインターネットプロトコル(IP)のパケット、フレームリレーのフレーム、非同期転送モード(ATM)のセル、音声、ビデオ、データ、及び他の適切な情報を通信してもよい。通信システム110はまた、例えば、無線アプリケーション・プロトコル(WAP)標準プロトコル(802.11を含む)、第三世代(3G)プロトコル(例えば、W-CDMA又はCDMA2000等)又はGSM(Global System for Mobile Communications)プロトコル等によって、無線通信を介してデータを通信してもよい。通信システム110は、1つ以上のローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、無線アクセス・ネットワーク(RAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、広域ネットワーク(WAN)、インタラクティブ・テレビ・ネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、インターネットとして知られるグローバル・コンピュータ・ネットワークの全て若しくは一部、及び/又は1つ以上の位置での他の通信システムを含んでもよい。
【0127】
様々な実施例で、通信システム110は、部分的に若しくは完全に別のネットワーク又は部分的に重複するネットワークでもよい更なる通信ネットワークを含んでもよい。前述の更なるネットワークは、インターネットのような公衆ネットワーク、又はプライベートネットワーク若しくはアクセス制限ネットワークを備えてもよく、シグナリング・システム7プロトコル又はインターネット・プロトコルのような異なる通信プロトコルを利用してもよい。
【0128】
ショート・メッセージ・サービス・センタ(SMSC)138は、移動局120へのショート・メッセージの配信と、移動局120からのショート・メッセージの配信とを制御する。SMSC138は、メッセージを受信し、目的の受信者に中継する。例えば、SMSC138は、移動局120及びトレーディング・システム140からショート・メッセージを受信し、移動局120及びトレーディング・システム140にショート・メッセージを中継してもよい。特定の実施例では、SMSC138は、GSMショート・メッセージ・サービス・メッセージの配信を制御するように動作可能である。SMSC138は、ショート・メッセージの通信を管理するように動作可能な、いかなるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせを備えてもよい。
【0129】
SMSゲートウェイ移動交換センタ(GMSC)134は、SMSC138から移動局120に通信されるメッセージを受信する移動交換センタである。GMSC134は、SMSC138からショート・メッセージを受信し、情報中継のためにHLR130に問い合わせ、移動局120への配信のためにショート・メッセージを移動交換センタ126に配信する。特定の実施例では、GMSC134は、公衆陸線移動ネットワーク及び/又はSS7-IP相互接続ユニットのような他のネットワークに結合されてもよい。GMSCは、GSM MAP/Cリンクを使用してホーム・ロケーション・レジスタ130に結合されてもよい。一実施例では、GMSC134及びSMSC138は、独自仕様のプロトコルを使用して通信し、GMSC134は、結合されたSS7-IP相互接続ユニットにより使用されるプロトコル(GSM MAPプロトコル等)とSMSC138により使用されるプロトコルとの間を変換する相互接続機能を実行する。GMSC134は、システム110の構成要素からメッセージを受信し、システム110の構成要素にメッセージを通信するように動作可能な、いかなるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせを備えてもよい。
【0130】
SMS相互接続移動交換センタ(IWMSC)136は、MSC126からショート・メッセージを受信し、これらをSMSC138に通信する。特定の実施例では、IWMSC136は、公衆陸線移動ネットワーク及び/又はSS7-IP相互接続ユニットのような他のネットワークに結合されてもよい。一実施例では、IMSC136及びSMSC138は、独自仕様のプロトコルを使用して通信してもよく、IMSC136はまた、結合されたSS7-IP相互接続ユニットにより使用されるプロトコル(GSM MAPプロトコル等)とSMSC138により使用されるプロトコルとの間を変換する相互接続機能を実行してもよい。IMSC136は、システム110の構成要素間でメッセージを通信するように動作可能な、いかなるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせを備えてもよい。特定の実施例では、GMSC134及びIWMSC136は、SMSC138と統合される。
【0131】
SMSC128、GMSC134及び/又はIMSC136による問い合わせ時に、HLR130は、ユーザの中継情報を提供する。SMSC138が、前に特定の移動局へのショート・メッセージ配信の試みの失敗を起こしている場合、HLR130は、前述の移動局がアクセス可能であると移動ネットワークにより認識されるようになったときに、SMSC138に通知してもよい。HLR130は、ゲートウェイGMSC134、MSC126及びVLR128に結合されてもよく、一般的に何らかの潜在的な支払い方式に基づいて、移動局120のユーザに提供される機能又はサービスに関するデータを提供してもよい。
【0132】
トレーディング・システム140は、インタフェース141を通じて移動局120と通信することができる。インタフェース141は、ショート・メッセージ・サービス通信を通じて移動局120と通信するように動作可能な、いかなるハードウェア、ソフトウェア又は符号化ロジックを備えてもよい。前述の通信は、移動局120により送信されるショート・メッセージと、移動局120で受信されるショート・メッセージとの双方を含んでもよい。トレーディング・システム140は、メモリ142、データベース144及びプロセッサ146を含む。一般的に、プロセッサ146は、マイクロプロセッサ、コントローラ又は他の適切な計算装置若しくはリソースである。通常では、メモリ142は、磁気媒体、光学媒体、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、取り外し可能媒体又は他の適切なメモリ構成要素を非限定的に含み、いかなる種類の揮発性又は不揮発性メモリでもよい。メモリ142は、プロセッサ146により実行可能な構成要素又はソフトウェアを含む。特定の実施例では、メモリ142は、トレーディング・アプリケーション148を含む。
【0133】
データベース144は、トレーディング・システム140用の記憶媒体として動作する。特定の実施例では、データベース144は、トレーディング・アプリケーション148による使用のためにアクセス可能な、アカウント、注文、株式、取引及び他の情報を含む。メモリ142及びデータベース144は、統合されてもよく、個別でもよい。
【0134】
トレーディング・アプリケーション148は、映画、タレント、CD、テレビ番組、スポーツ選手及び/又は他の娯楽事業主体を表す派生金融商品のような、複数の種類の商品のいずれかに関与する売買取引を実行するように動作可能である。トレーディング・アプリケーション148は、本明細書に記載する機能を実行する際に支援するいかなる数の構成要素を含んでもよい。図19〜21に関して本明細書に記載する機能に加えて、トレーディング・アプリケーション148は、図1のコンピュータ・プログラム18に関連する様々な機能を実行してもよい。前述の構成要素は、仮想スペシャリスト・プログラムと、準備銀行プログラムと、特定の実施例に関して本明細書に記載の他のプログラム及びテーブルとを含んでもよい。トレーディング・アプリケーション148は、商品のトレーダーから売り注文及び買い注文を受け入れ、需要と供給に基づいて市場価格を設定し、価格ボラティリティを最小にするためにトレーダーとして市場に参加してもよい。これらの商品は、仮想準備銀行により制御されるドル又は仮想通貨で購入され得る。
【0135】
トレーディング・アプリケーション148は、通信ネットワーク132を通じて商品の買い注文及び売り注文を受け付け、買い注文と売り注文をマッチングし、取引を終了する。特定の実施例では、トレーディング・アプリケーション148は、買い注文と売り注文のマッチングにおけるアンバランスに応じ、価格ボラティリティを相殺し、流動性を提供するように市場においてトレーディングに参加する仮想スペシャリスト機能を利用してもよい。仮想スペシャリスト機能はまた、過剰な注文閾値を超える売買を停止し、これによってシステムの不正使用を阻止してもよい。
【0136】
システム110の1つ以上の構成要素の機能は、少なくとも1つのコンピュータ処理可能媒体に符号化されたロジックに組み込まれてもよい。ロジックは、例えば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、特定用途向け集積回路(ASIC)又はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)のような何らかの適切な装置に格納されたハードウェア、ソフトウェア命令及び/又はファームウェア命令に符号化されてもよい。
【0137】
動作中に、移動局120のユーザ111は、トレーディング・システム140に登録しようとしてもよい。これを行うために、ユーザ111は、システム110でユーザ名とユーザを識別するショート・コードとを含むショート・メッセージをトレーディング・システム140に送信するために移動局120を使用してもよい。ユーザ名はユーザを識別し、いかなる数の文字を備えてもよい。ショート・コードは、トレーディング・システム140のサービスにアクセスするためのユーザのパスワードとして動作してもよく、いかなる数の文字を備えてもよい。SMSC138は、ユーザのショート・メッセージが、ユーザにより送信されることを許容されているショート・メッセージの閾値容量を超えていないことを確認する。例えば、ユーザ111は、毎週送信する特定の数のメッセージのみを割り当てられてもよい。ユーザ111が送信されるショート・メッセージの割り当てを満たすと、SMSC138は、移動局120のユーザに、前述の割り当てが満たされ、ショート・メッセージがトレーディング・システム140に通信できないことを通知する。
【0138】
ユーザ111が特定の期間にユーザにより送信することを許可されたショート・メッセージの数のユーザの割り当てを超えていないことを、SMSC138が確認した場合、SMSC138は、トレーディング・システム140のトレーディング・アプリケーション148に通信するために、ショート・メッセージを拡張マークアップ言語(XML)フォーマットのような他のフォーマットに変換してもよい。
【0139】
XMLフォーマット等でユーザ111により送信されたショート・メッセージ情報を受信すると、トレーディング・アプリケーション148は、データベース144からユーザ111のアカウント情報を取り出してもよい。例えば、ユーザ111は、音声通信等を通じて、トレーディング・システム140により提供されるサービスを前に利用しているが、今回は、ユーザ111がショート・メッセージ通信を通じて前述のサービスを使用することを試みる最初になってもよい。このような場合、データベース114は、トレーディング・アプリケーション148による使用のために、クレジットカード情報、アカウント・バランス又は他の適切な情報のような、ユーザに関する利用可能な情報を有してもよい。ショート・メッセージ通信を通じてユーザ111により提供される情報は、データベース144に格納されてもよい。ユーザがトレーディング・システム140により提供されるサービスを前に利用していなくても、ユーザ111はまた、ショート・メッセージ通信を使用してトレーディング・システム140に登録してもよい。
【0140】
トレーディング・アプリケーション148は、移動通信120に通信するために、SMSC138に返信メッセージを通信してもよい。メッセージはユーザ111により受信され得る。前述の返信メッセージは、ユーザのアカウントが開いているか又は堅実な状態にあるかをユーザ111に確認してもよい。前述の返信メッセージは、トレーディング・アプリケーション148でのユーザの現行アカウント・バランスのような他の情報も同様に含んでもよい。返信メッセージは、XML又は他の適切なフォーマットでトレーディング・システム140から送信されてもよい。SMSC138は、メッセージに含まれる情報が移動局140のユーザにより読まれ得るように、返信メッセージをショート・メッセージ・フォーマットに変換してもよい。
【0141】
特定の実施例では、ユーザ111は、移動局120からのショート・メッセージ通信を使用して、トレーディング・アプリケーション148と注文を行ってもよい。前述の場合、ユーザ111は、注文に関する関連情報を含む最初のショート・メッセージをSMSC138に送信するために、移動局120を使用してもよい。例えば、ショート・メッセージは、ユーザがBRITのシンボルを有する株式の50,000のシェアを買いたいと思うことを示す「5000のBRITの買い」でもよい。ユーザ111は、移動局120から通信されるショート・メッセージを通じて、売り注文のような他の種類の注文又は取引を行ってもよい。SMSC138は、トレーディング・アプリケーション148に通信するために、ショート・メッセージをXML又は他の適切なフォーマットに変換する。
【0142】
トレーディング・アプリケーション148は、可能な場合にはユーザの注文を終了する。例えば、注文が買い注文である場合、トレーディング・アプリケーション148は、同じ株式の対応する売り注文と注文をマッチングしてもよい。特定の場合、トレーディング・アプリケーション148は、要求された合計の50,000のシェアのうち25,000のみの買いのような注文の一部を終了することしかできなくてもよい。また、トレーディング・アプリケーション148は、注文を終了できなくてもよい。例えば、ユーザ111がトレーディング・システム140と適切なアカウント・バランスを有していない場合、注文は終了されなくてもよい。更に、特定の場合、ユーザにより買うように要求されたものほど十分な売りのシェアが存在しなくてもよい。トレーディング・アプリケーション148は、注文の状態をユーザ111及び移動局120に返信する。特定の実施例では、前述の通信は、例えば、「売買終了」、「一部の売買終了-25,000シェア」又は「売買不可能」でもよい。トレーディング・アプリケーション148からの応答通信は、移動局120に通信するために、トレーディング・システム140からSMSC138に送信されてもよい。
【0143】
トレーディング・システム140はまた、市場のお知らせ、市場の最新情報及び他の適切な市場又はアカウント情報をユーザ111に通信するために、ショート・メッセージ技術を使用してもよい。
【0144】
特定の実施例では、SMSC138は、ショート・メッセージ通信を通じてトレーディング・アプリケーション148で取引を行うことに対して、ユーザのアカウントに料金(すなわち$0.25)を請求してもよい。SMSC138は、移動局120から送信されるショート・メッセージに含まれる特定のキーワード(「買い」、「売り」、「売買」又は他の適切な用語等)を認識した場合に、前述の料金を請求してもよい。
【0145】
図20は、本発明の実施例によるトレーディング・アプリケーションに登録する方法を示すフローチャートである。工程150は、登録情報を備えたショート・メッセージの受信で始まる。ショート・メッセージは、元々は移動局120のユーザにより送信され、ショート・メッセージ・サービス・センタ138で受信されてもよい。登録情報は、トレーディング・アプリケーション148で使用するための、ユーザ111のユーザ名、パスワード、ショート・コード又は他の識別若しくはセキュリティ情報を備えてもよい。工程152において、ユーザ111が特定の期間に許容されたショート・メッセージの割り当てを超えたか否かについて判定が行われる。前述の判定は、ショート・メッセージ・サービス・センタ138で行われてもよい。ショート・メッセージのユーザの割り当てが超えた場合、工程154において、ショート・メッセージ・サービス・センタ138は、ユーザ111による閲覧のために、ユーザ111がユーザのショート・メッセージの割り当てを超えたことを示す拒否情報を備えたショート・メッセージを移動局120に送信する。
【0146】
ユーザ111がユーザのショート・メッセージの割り当てを超えていない場合、工程156において、登録情報を備えたショート・メッセージは、XMLフォーマットのような第2のフォーマットに変換される。工程158において、登録情報は、第2のフォーマットでトレーディング・アプリケーション148に通信される。工程160において、トレーディング・アプリケーション148は、ユーザ111の登録情報を検証する。前述の検証は、ユーザのトレーディング情報又はアカウント情報のデータベースにアクセスすることにより実現されてもよい。特定の場合、ユーザは、トレーディング・アプリケーション148のサーバを前に利用していなくてもよい。前述の場合、検証の工程は、元のショート・メッセージに含まれるユーザのクレジットカード情報又は他のアカウント情報を検証することを含んでもよい。
【0147】
工程162において、トレーディング・アプリケーション148は、第2のフォーマットの検証情報を送信する。検証情報は、ユーザのアカウントが開いているか堅実な状態にあることの指示を含んでもよい。工程164において、第2のフォーマットの検証情報は、確認情報を備えたショート・メッセージに変換される。前述の変換は、ショート・メッセージ・サービス・センタ138で実現されてもよい。工程166において、検証情報を備えたショート・メッセージは、ユーザ111による閲覧のために移動局120に送信される。
【0148】
図21は、本発明の他の実施例によるトレーディング・アプリケーション148で取引する方法を示すフローチャートである。工程170は、ユーザがトレーディング・アプリケーション148で行おうとする注文に関する注文情報を備えたショート・メッセージの受信で始まる。注文情報は、買い注文、売り注文又は他の種類の注文若しくは取引に関する情報を備えてもよい。注文情報は、ユーザが買うこと、売ること又は売買することを望む事業主体の株式又は他の商品と、株式のシェア数とを更に含んでもよい。注文情報を備えたショート・メッセージは、元々は移動局120のユーザ111により送信され、ショート・メッセージ・サービス・センタ138で受信されてもよい。
【0149】
工程172において、ユーザが特定の期間に許容されたショート・メッセージの割り当てを超えたか否かについて判定が行われる。前述の判定は、ショート・メッセージ・サービス・センタ138で行われてもよい。ショート・メッセージのユーザの割り当てが超えた場合、工程174において、ショート・メッセージ・サービス・センタ138は、ユーザ111による閲覧のために、ユーザ111がユーザのショート・メッセージの割り当てを超えたことを示す拒否情報を備えたショート・メッセージを移動局120に送信する。
【0150】
ユーザ111がユーザのショート・メッセージの割り当てを超えていない場合、工程176において、注文情報を備えたショート・メッセージは、XMLフォーマットのような第2のフォーマットに変換される。工程178において、注文情報は、第2のフォーマットでトレーディング・アプリケーション148に通信される。工程180において、トレーディング・アプリケーション148は、注文情報を処理する。前述の処理は、対応する注文への注文のマッチングにより、ユーザ111により求められた注文を終了することを含んでもよい。例えば、注文が特定の価格での特定の事業主体の1000のシェアの買いであった場合、トレーディング・アプリケーション148は、同じ価格での同じ事業主体の1000のシェアについて、対応する売り注文と注文をマッチングさせてもよい。注文情報の処理は、本明細書に記載の仮想スペシャリストの更なる機能を含んでもよい。処理の工程はまた、注文の終了を反映するために、ユーザのクレジット及び事業主体のシェアのアカウントのような、ユーザのアカウント・バランスの調整を含んでもよい。特定の場合、トレーディング・アプリケーション148は、ユーザの注文を終了できなくてもよく、注文を部分的にしか満たすことができなくてもよい。
【0151】
工程182において、トレーディング・アプリケーション148は、第2のフォーマットの注文処理情報を送信する。注文処理情報は、注文の状態(すなわち、注文終了、一部の注文終了、注文未完了)をユーザに示す情報を含む。工程184において、第2のフォーマットの注文処理情報は、注文処理情報を備えたショート・メッセージに変換される。前述の変換は、ショート・メッセージ・サービス・センタ138で実現されてもよい。工程186において、ショート・メッセージ・サービス・センタ138は、ショート・メッセージ通信で注文を行ったことに対して、ユーザのアカウントに料金を請求してもよい。特定の実施例では、トレーディング・アプリケーション148は、ショート・メッセージ通信を利用した取引に対して、ユーザに料金を請求してもよい。工程188において、注文処理情報を備えたショート・メッセージは、ユーザ111による閲覧のために移動局120に送信される。
【0152】
本発明の範囲から逸脱することなく、工程は、変更、追加又は省略されてもよい。更に、本発明の範囲から逸脱することなく、工程は、いかなる適切な順序で実行されてもよい。
【0153】
本発明について詳細に説明したが、様々な変更及び変形が当業者に示唆される。本発明は、特許請求の範囲内にある前述の変更及び変形を含むことを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】本発明の例示的なハードウェア環境のブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例の概括的なロジックを示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施例の価格設定/トレーディングのプログラムのロジックを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施例の市場価格生成プログラムのロジックを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施例の仮想スペシャリスト・プログラムのロジックを示す流れ図である。
【図6】本発明の第1の実施例のトレーディング停止プログラムのロジックを示す流れ図である。
【図7】本発明の第2の実施例の例示的な管理モジュール画面を示す図である。
【図8A】新しいユーザの登録画面を備えた、本発明の第2の実施例の例示的なインタフェースを示す図である。
【図8B】新しいユーザに対するウェルカム画面を表示した、図8Aのインタフェース画面を示す図である。
【図9】システム・ホームページを表示した、図8Aのインタフェース画面を示す図である。
【図10】ユーザ・ポートフォリオ・ページを表示した、図8Aのインタフェース画面を示す図である。
【図11】売買確認画面を表示した、図8Aのインタフェース画面を示す図である。
【図12】システムの第2の実施例の当初証券価格設定プログラムのロジックを示す流れ図である。
【図13】本発明の第2の実施例の証券売買フルフィルメント及び証券価格設定プログラムのロジックを示す流れ図である。
【図14】本発明の第2の実施例の売買抑制プログラムのロジックを示す流れ図である。
【図15】本発明の第2の実施例の売買停止プログラムのロジックを示す流れ図である。
【図16】本発明の第2の実施例のゴースト・トレーディング・プログラムのロジックを示す流れ図である。
【図17】本発明の第2の実施例の市場調査ツールのロジックを示す流れ図である。
【図18】本発明の特定の実施例のシステムでシステムの定数及び変数の調節に用いる管理モジュールを示す図である。
【図19】本発明の特定の実施例によるショート・メッセージ・サービス通信を利用した通信システムを示す図である。
【図20】本発明の実施例によるショート・メッセージ・サービス通信を利用したトレーディング・アプリケーションに登録する方法を示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施例によるショート・メッセージ・サービス通信を利用したトレーディング・アプリケーションで取引する方法を示すフローチャートである。
【技術分野】
【0001】
この出願は、2002年11月21日に出願されて現在継続中である米国出願第10/301,527号の一部継続出願である。米国出願第10/301,527号は、1998年11月2日に出願されて米国特許第6,505,174号として2003年1月7日に発行された米国出願第09/184,571号の一部継続出願である。米国出願第09/184,571号は、
1996年3月25日に出願されて米国特許第5,950,176号として1999年9月7日に発行された米国出願第08/620,906号の一部継続出願である。
【0002】
本発明は、一般にトレーディング・アプリケーションに関し、特に、トレーディング・アプリケーションで売買するシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
コンピュータ実行証券トレーディング・システムは当該技術分野において周知である。前述のシステムの1つには、本明細書及び特許請求の範囲に内容を援用する、「Automated Securities Trading System」と題する、Kalmusらによる米国特許第4674044号明細書に開示されている。このコンピュータ実行証券トレーディング・システムは、買い呼び値及び売り呼び値に基づいて買い呼び値取引及び売り呼び値取引を得る。しかし、一般に、こうしたシステムには人間の要素がなお存在している。
【0004】
例えば、大半の金融市場は、「スペシャリスト」と呼ばれる一又は複数のマーケット・メーカーも活用する。公開市場において顧客注文とのマッチングが存在しない場合、前述のスペシャリストが、スペシャリストのインベントリ・ポジションによって顧客注文に応じる。従来技術では、スペシャリスト機能は自動化されていないが、企業又は個人によって行われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
よって、売買される証券の市場を形成し、より小規模の証券市場のボラティリティを少なくするための自動化スペシャリスト機能を含む改良されたコンピュータ実行トレーディング・システムに対する必要性が当該技術分野において存在している。
【0006】
本発明は、既存の取引方法及びシステムに関連する欠点及び課題のうち少なくともいくつかを実質的に除去又は低減するトレーディング・アプリケーションで取引するシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の特定の実施例によれば、トレーディング・アプリケーションで取引するシステムは、ショート・メッセージ・サービス構成要素から注文メッセージを受け取るように動作可能なインタフェースを含む。注文メッセージは、第2のフォーマットに変換された注文情報を備えた第1のショート・メッセージを備える。注文情報は、トレーディング・システムの注文に関係する。インタフェースに結合されたトレーディング・アプリケーションは、注文情報を処理し、第2のフォーマットの注文処理情報をショート・メッセージ・サービス構成要素に送信し、注文処理情報を備えた第2のショート・メッセージに変換される。トレーディング・アプリケーションは、売買注文のフルフィルメントを行った後の商品の買い注文と売り注文との間のアンバランスを測定することにより、売買アンバランスを計算するように動作可能な仮想スペシャリストを備える。トレーディング・アプリケーションは、推定価格変動を更に計算し、推定価格変動で前の市場価格を増やすことによって、証券の市場価格を設定する。注文情報は、娯楽事業主体を表す商品の第1のシェア数についての買い注文又は売り注文を備えてもよい。
【0008】
このシステムは、データベースから証券価格閾値を取り出し、証券価格閾値と売買アンバランスとを比較することによって、推定価格変動を計算してもよい。推定市場価格の計算はまた、データベースから商品の価格変動の量を表す証券価格増加を取り出し、売買アンバランスが証券価格閾値を超える場合に、推定価格変動を証券価格増加に設定することを備えてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の特定の実施例の技術的利点は、売買注文を受け取るためにショート・メッセージ・サービス通信を利用するトレーディング・システムを含む。更に、ユーザは、ショート・メッセージ・サービス通信を使用してトレーディング・システムに登録することができる。従って、システムのユーザは、売買を行う機会及び別のトレーディング・システムで取引する機会に関して、更なる選択肢及び柔軟性を提供される。
【0010】
他の技術的利点は、図面、詳細な説明及び特許請求の範囲から当業者に容易に明らかになる。更に、特定の利点について前述したが、様々な実施例は、前述の利点の全て又は一部を含んでもよく、含まなくてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施例及びこれらの利点をより徹底的に理解するために、添付図面とともに以下の説明を次に参照する。
【0012】
仮想トレーディング・システムの概要
本発明は、派生金融商品のコンピュータ実行トレーディング・システムを備えている。本発明は、派生金融商品のトレーダーから買い注文及び売り注文を受け入れ、需要と供給に基づいて市場価格を設定し、価格ボラティリティを最小にするためにトレーダーとして市場に参加する。本発明の特定の実施例は、コンピュータ実行ハリウッド株式取引所を含む。コンピュータ実行ハリウッド株式取引所は、映画、タレント、CD及びテレビ番組を表す派生金融商品のシミュレーション(すなわち、ゲーム)として、又は実際のトレーディング・システムとして実現されてもよい。これらの派生金融商品は、ドルによって、仮想準備銀行プログラムによってコントロールされるハリウッド・ドルとして知られる仮想通貨によって購入することができる。
【0013】
派生金融商品は、種々の制作段階における映画、タレントや、その他の娯楽指向の資産のリストを含む、トレーダーに向けて表示される現行トレーディング・リストによって識別される。リストは、以下を含み得る。
派生金融商品名
映画のジャンル(アクション・アドベンチャー、ミステリー、ウェスタン、コメディ等)
制作状態(脚本書き、制作準備、映画制作、編集、公開、ホームビデオ等)
流通シェア数
直近トレーディング価格(15分毎に印刷される)
直前の午前0時(太平洋標準時(PST))からの価格変動(すなわち±ハリウッド・ドル)
直前の正午からの価格変動
期初から現在までの価格変動
トレーダーは、以下によってソートされたリストをみることができる。
名前(アルファベット順)
ジャンル(アルファベット順)
制作状態(アルファベット順)
最も活発なもの(昨日売買されたシェア数)
最も値上がりしたもの
最も値下がりしたもの
本日の値動きが最も速いもの(例えば、最も速く値上がりしたもののうち20及び最も速く値下がりしたもののうち20)
ハリウッド株式取引所で提供される他の派生金融商品の同様な情報が提供され得る。
【0014】
各トレーダーのポートフォリオは、トレーダーのアカウント状況を含むポートフォリオ・データ構造によって識別される。この情報には、以下が含まれる。
トレーダーのアカウントにおける現金の額(日々加算される、システム割引率に特定の増加分を加えた支払利子)
現金に対して支払われる現行利率
保有株式の直近の売値での総価値
保有債券の直近の売値での総価値
TPV(総ポートフォリオ価値(現金+債券+株式))
現金のTPVに対する比率
債券のTPVに対する比率
株式のTPVに対する比率
トレーダーは、表示するために、種々のいかなる数のレポート(以下を含む)も生成することが可能である。
売買される株式及び債券のリスト(上記参照)
数で表される総ハリウッド株式の指数(HSXI)(1000を初日の合計株式価値として定義する)(ここで、HSXI=(本日の総株式価値)/(初日の総株式価値)である)
数で表される総ハリウッド債券の指数(HBXI)(1000を初日の合計債券価値として定義する)(ここで、HBXI=(本日の総債券価値)/(初日の総債券価値)である)
数で表される株式及び債券全てを含む総ハリウッド株式取引所の指数(HMXI)(1000が初日の合計取引所価値である)(ここで、HXMI=(本日の総市場価値)/(初日の総市場価値)である)
上位のマーケット・パフォーマのリスト(例えば、純ポートフォリオ価値変動=(現金の変動率)+(株式の変動率)+(債券の変動率)として、かつ、カテゴリ(前日(直近の1つ前の午前0時から直近の午前0時まで)、前週(毎木曜日の午後12時に終了する7日間)、前月(月末の午後12時に終了)、前四半期(前月/前四半期の最終日の午後12時に終了)、期初から現在まで(現行の日次合計価値変動率)/(期初から現在までの日数)、及び年次(各年の12月31日の午後12時に終了))毎に算出されるポートフォリオ成長率による上位10位までのトレーダー)
売買停止銘柄のリストを含む全体の市場状況のレポート
名前
直近の売買価格
売買停止状態が発生した時間
当日、売買停止までに実際に値動きがあった銘柄の比率
本日売買されたシェア及び/又は債券の合計数
本日の総売買取引のドルでの価値
本日の売買取引数
今月の売買取引数
上記情報を用いると、将来の買い注文及び売り注文をトレーダーが出す手引きとなる。
【0015】
ハードウェア環境
図1を参照すれば、ブロック図は、本発明の特定の実施例の1つのハードウェア環境を示す。より詳細には、インターネット10を用いて、本発明を実施するコンピュータ・プログラムを実行するサーバ・コンピュータ14にクライアント・コンピュータ12(例えば、ウェブ・ブラウザを実行する)を接続する通常の分散型コンピュータ・システムを示す。通常の組み合わせのリソースは、パソコン、ワークステーション、ミニコンピュータ又はメインフレームであるサーバ・コンピュータ14にインターネット10を介して接続されるパソコン又はワークステーションであるクライアント・コンピュータ12を含み得る。
【0016】
一般に、クライアント・コンピュータ12及びサーバ・コンピュータ14は、1つ又は複数のCPU16、コンピュータ・プログラム20やその他のデータを記憶する種々の量のRAM、及びコンピュータに通常みられるその他の構成部分を備える。更に、クライアント・コンピュータ12及びサーバ・コンピュータ14は、1つ又は複数のモニタ、及び、固定型の、又は取り外し可能なデータ記憶装置20(ハード・ディスク・ドライブ、フロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ及び/又はCD-ROMドライブなど)を含むことができる。更に、入力装置(マウス・ポインティング・デバイスやキーボードなど)が含まれ得る。
【0017】
クライアント・コンピュータ12及びサーバ・コンピュータ14はオペレーティング・システム(ウィンドウズ(登録商標)、マッキントッシュ、UNIX(登録商標)等など)の制御下で動作する。更に、クライアント・コンピュータ12及びサーバ・コンピュータ14それぞれは、それぞれのオペレーティング・システムの制御下で1つ又は複数のコンピュータ・プログラム18を実行する。本発明は好ましくは、サーバ・コンピュータ14によって実行される1つ又は複数のコンピュータ・プログラム18として実現されるが、別の実施例では、前述のコンピュータ・プログラム18は、クライアント・コンピュータ12上で実行することもできる。
【0018】
一般に、本発明を実現するコンピュータ・プログラム18は、コンピュータ読み取り可能媒体(例えば、コンピュータに接続された固定型データ記憶装置、及び/又は取り外し可能なデータ記憶装置20のうちの1つ又は複数)において有形に実施される。オペレーティング・システムの制御下で、コンピュータ・プログラム18は、CPU16による後の実行のためにコンピュータのRAMにデータ記憶装置20からロードすることができる。コンピュータ・プログラム18は、コンピュータによって読み込まれ、実行されると、本発明の工程又は構成要素をコンピュータに実行させるのに必要な工程を実行させる命令を有する。
【0019】
図1に示す例示的な環境が本発明を限定することを意図するものでないことを当業者は認識するであろう。実際に、本発明の範囲から逸脱することなく、他の別のハードウェア環境を用いることができると当業者は認識するであろう。
【0020】
トレーディング・システムの第1の実施例の概括的なロジック
図2を参照すれば、本発明の第1の実施例の概括的なロジックを示すフローチャートを示す。
【0021】
ブロック200は、サーバ・コンピュータ14が次のイベントが起きるのを待つことを表す。イベントが起きると、制御はイベントを識別し、適宜、応答するためにブロック202‐224に移される。
【0022】
ブロック202は、データを表示する旨の要求をクライアント・コンピュータ12から受け取ったか否かをサーバ・コンピュータ14が判定することを表す判定ブロックである。肯定の場合、ブロック204は、後に表示するためにサーバ・コンピュータ14がデータをクライアント・コンピュータ12に送信することを表す。表示するために送信されるデータは好ましくは、少なくとも3つのタイプ(派生金融商品のトレーディングの現行リスト、トレーダーのポートフォリオ、及びサーバ・コンピュータ14によって生成されるその他のレポート)のデータを含む。
【0023】
ブロック206は、特定の派生金融商品(例えば、株式や債券)の買い注文を出す旨の要求をクライアント・コンピュータ12から受け取ったか否かをサーバ・コンピュータ14が判定することを表す判定ブロックである。肯定の場合、ブロック208は、サーバ・コンピュータ14のメモリ内のキューに入れることによってサーバ・コンピュータ14が買い注文を処理することを表す。買い注文は、以下を含むデータ構造である。
トレーダーのアカウント番号、
トレーダーの名前、
注文の時間及び日付、
買う対象の株式又は債券、
トレーダーのアカウントの現金残高、及び
買う対象の総数(一般に、100の倍数単位)をトレーダーが入力することができるテキスト・フィールド。
【0024】
特定の実施例では、買い注文は、所定の「スイープ価格設定サイクル」の満了を求めてキュー内で待つ。スイープ価格設定サイクルは周期的に(15分毎に、又は規定された別の時間間隔中に)生じる。派生金融商品に対してトレーダーが実際に支払う評価価格は、その注文が出されたスイープ価格設定サイクルの最後における、派生金融商品に対する合計供給/需要によって判定される。
【0025】
市場価格は、サーバ・コンピュータによって実行される価格設定/トレーディング・プログラムによって設定される(図3において後述する)。トレーダーのアカウントには次いで、派生金融商品の市場価格が課金される。この購入によって、トレーダーのアカウントにおいて利用可能な現金全てを使い果した場合、トレーダーには、購入に対する支払いを行うのに十分な金額が「融資され」、そのアカウントには、所定の利率(例えば、年率18%(日々加算される))での利息が計上される。株式を売るか又はドルを買うことによって、残高をゼロにするためにより多くの現金を蓄積するまで利息がトレーダーのアカウントに計上される。
【0026】
ブロック210は、売り注文を出す旨の要求をクライアント・コンピュータ12から受け取ったか否かをサーバ・コンピュータ14が判定することを表す判定ブロックである。肯定の場合、ブロック212は、サーバ・コンピュータ14のメモリ内のキューにおいて入れることによってサーバ・コンピュータ14が売り注文を処理することを表す。売り注文は、以下を含むデータ構造である。
トレーダーのアカウント番号、
トレーダーの名前、
注文の時間及び日付、
売る対象の株式又は債券、
トレーダーのアカウントにおける株式又は債券の量、及び
売る対象の総数(一般に、100の倍数単位)をトレーダーが入力することができるテキスト・フィールド。
【0027】
特定の実施例では、買い注文と同様に、売り注文は、所定のスイープ価格設定サイクルの満了を求めてキュー内で待つ。派生金融商品をトレーダーが実際に売る市場価格は、その注文が出されたスイープ価格設定サイクルの最後における、派生金融商品に対する合計供給/需要によって決定される。市場価格は、サーバ・コンピュータによって実行される価格設定/トレーディング・プログラムによって設定される(図3において後述する)。トレーダーのアカウントの貸方には次いで、派生金融商品の市場価格が記入される。
【0028】
売り注文は、以下に更に詳細に説明するように、トレーダーによって出すか、又はサーバ・コンピュータ14によって生成することが可能である。トレーダーによって出される売り注文の場合、トレーダーは、自らが保有する株式又は債券のリストを、クライアント・コンピュータに接続されたモニタ上でみて、一定量を市場価格で売ることを選択する。
【0029】
株式のリストをみる旨の要求をトレーダーが出すと、サーバ・コンピュータ14は、表示するために、直近のトレーディング価格(LTP)、株式の数量、購入価格、及び購入日付を保有株式毎に含む特定情報をクライアント・コンピュータ12に送信する。同様に、債券のリストをみる場合、表示するために、サーバ・コンピュータ14は、直近のトレーディング価格(LTP)、債券の種類毎の受取利率、債券の数量、購入価格、及び購入日付を保有債券毎に含む特定情報をクライアント・コンピュータ12に送信する。
【0030】
ブロック214は、スイープ価格設定サイクルの内部タイマが満了したか否かをサーバ・コンピュータ14が判定することを表す判定ブロックである。肯定の場合、ブロック216は、図3において説明したように、価格設定/トレーディング・プログラムを実行するタイマをサーバ・コンピュータ14が処理することを表す。
【0031】
ブロック218は、割引率を変える旨の要求を受け取ったか否かをサーバ・コンピュータ14が判定することを表す判定ブロックである。肯定の場合、ブロック220は、サーバ・コンピュータ14が割引率プログラムを実行することを表す。流動性を増加又は減少させるために、サーバ・コンピュータ14は時々、仮想準備銀行プログラムとしての役割を果たし、割引率を調整するよう介入する。割引率は、市場の特定の業界の業績に基づいて調整される。ハリウッド株式取引所では、割引率は、流動性を増加又は減少させて、娯楽業界の成長に影響を及ぼすよう調整される。サーバ・コンピュータ14が割引率を下げると、全ての債券がより好適な取引であるように思われる。債券では、全く変動しない固定金利が支払われるからである。特定の実施例では、これによってトレーダーがより多くの債券を買うことが奨励され、購入の需要におけるそうした急増によって、前述のように、相関した増加が債券価格においてもたらされる。同じことが株式に発生する。トレーディング・アカウントの現金残高に対して支払われる利子によるトレーダーの儲けが少なくなるからである。サーバ・コンピュータ14が割引率を上げると、債券はより好適でない取引であるように思われる。これは、割引率に対する利点がより小さいからである。よって、サーバ・コンピュータ14は、債券に対する買い圧力又は需要を緩和する。それによって、売り注文の増加がもたらされるか、又は少なくとも、債券の購入のペースが低下し、よって、市場において売買されるにつれ、その価格が下落する。同様に、株式はより魅力的でないように思われる。トレーダーが、自らのアカウントに現金を保有し、この現金に対して利子を得ることによってより多くの儲けを得ることが可能であるからである。
【0032】
ブロック222は、派生商品のリストを修正する旨の要求を受け取ったか否かをサーバ・コンピュータ14が判定することを表す判定ブロックである。肯定の場合、ブロック224は、サーバ・コンピュータ14がリスティング・プログラムを実行することを表す。サーバ・コンピュータ14は、システムにおいてトレーディングされる派生商品のリストを修正するべきか否かを判定する。新たな派生商品の提供、満了した派生商品、及び公開廃止派生商品を反映するようリストを修正することが可能である。
【0033】
新たな派生商品が提供される場合、価格は、派生商品の潜在価値に基づく。例えば、ハリウッド株式取引所での映画を表す新たな株式の提供の場合、株式の当初価格は映画の潜在的なボックスオフィス収入に基づくことが可能である。ハリウッド株式取引所でのタレントを表す債券の提供の場合、債券の価格は、ハリウッド・レポーターのスター・パワー・インデックスに基づき得る。15という低いスター・パワー・インデックスを有するタレントを表す債券は、高いスター・パワー・インデックスのレーティングを有するタレントを表す債券よりも高い利回り出だされる。
【0034】
行使価格を有するワラントを、提供された時点で新規派生商品に付ける。派生商品及びワラントが最初に出される際、行使価格に達するまで、ワラントには価値が何らない。株式の場合、映画が特定レベルの収入を上げた後、行使価格に達し得る。派生商品が取引所で公開廃止になった場合(例えば、プロダクション・ランを終えた映画、又は引退若しくは死去によるタレントによる株式)、ワラントを償還し、トレーダーには、ワラントの価値が支払われる。よって、スタジオに、オフバランスシート調達が提供される。
【0035】
価格設定/トレーディング・プログラム
図3を参照すれば、本発明の価格設定/トレーディング・プログラムのロジックを示すフローチャートを示す。ブロック300は、先行スイープ価格設定サイクル以降の期間中にキューにおいて蓄積された買い注文及び売り注文をサーバ・コンピュータ14が取り出すことを表す。ブロック302は、サーバ・コンピュータ14が買い注文を売り注文とマッチングさせることを表す。しかし、上記期間中にキューにおいて蓄積された買い注文数及び売り注文数が同一でない可能性が高い。ブロック304は、派生金融商品の市場価格を判定するために、図4に表す市場価格プログラムをサーバ・コンピュータ14が実行することを表す。市場価格が決定された後、ブロック306は、キュー内の買い注文及び売り注文が市場価格で処理されることを反映するようサーバ・コンピュータ14がトレーダーのポートフォリオを更新することを表す。ブロック308は、価格設定/トレーディング・プログラムの終了を表す。
【0036】
市場価格生成のプログラム
図4を参照すれば、本発明の市場価格生成プログラムのロジックを示すフローチャートを示す。市場価格生成のロジックの一目的は、市場における派生金融商品に対して需要があること又はないことを反映する、派生金融商品の市場価格の生成である。ブロック400は、先行スイープ価格設定サイクルからの期間中の買い注文及び売り注文間のアンバランスをサーバ・コンピュータ14が測定することを表す。ブロック402は、買い注文及び売り注文のアンバランスによって生じる派生金融商品の価格変動をサーバ・コンピュータ14が判定することを表す。ブロック404は、市場に安定性及び流動性をもたらすために、図5において表すように、サーバ・コンピュータ14が仮想スペシャリスト・プログラムを実行することを表す。ブロック406は、トレーディング日中に推定価格変動が過剰であり、その商品の市場の統合性を脅かす場合、図6にて表すように、サーバ・コンピュータ14が売買停止プログラムを実行して、派生金融商品におけるトレーディングを停止することを表す。ブロック408は、トレーダーのポートフォリオを更新するために価格設定/トレーディング・プログラムが用いる価格になる市場価格をサーバ・コンピュータ14が設定することを表す。ブロック410は、市場価格生成プログラムの終了を表す。
【0037】
ブロック400によって表すように、買い注文と売り注文との間のアンバランスの測定において、売りの数と買いの数との間の絶対差は、スイープにおける純変動(NMS)として定義される。スイープ増加変数(SIV)は、買い注文数及び売り注文数における漸増的なアンバランスによって生じる価格の上昇又は下落として定義される。ロット変動変数(LMV)は、1SIVの価格の上昇又は下落をもたらす増加ロット・サイズを表す。予測価格変動(PM)は、
PM=(NMS/LMV)*SIV
として表すことが可能である。
【0038】
例えば、特定の株式の買い注文数が42,000であり、売り注文数が30,000の場合、NMS=(42,000−30,000)=12,000である。SIV=$0.25及びLMV=5000の場合、特定の株式の価格変動は、(12,000/5,000)*0.25=0.50ドルである。よって、特定の株式の市場価格は、直近のトレーディング価格よりも0.50ドル大きい。
【0039】
前述の価格設定手法の場合、派生金融商品の価格における大きなボラティリティ、及び、市場原理における投資家の信頼の最終的な喪失の可能性が存在していることが容易に分かり得る。ハリウッド株式取引所のような取引所では、急激な価格変動を故意にもたらすトレーディング戦略を一又は複数の個人が進めることが可能であり得る。
【0040】
本発明のトレーディング・システムによって調節される資本市場の成長及び安定性を助長するために、図4のブロック404に表すように、仮想スペシャリスト・プログラムはサーバ・コンピュータによって実行される。仮想スペシャリスト・プログラムの実行において、サーバ・コンピュータ14は、仮想スペシャリスト・ポートフォリオ(VSP)から市場において活発にトレーディングすることによってトレーディングを調整する。特定の実施例では、仮想スペシャリスト・プログラム・ポートフォリオには当初、各派生金融商品の全発行シェアの半分が入っている。
【0041】
仮想スペシャリスト・プログラム
図5を参照すれば、本発明の仮想スペシャリスト・プログラムのロジックを示す流れ図を示す。ブロック500は、スイープ価格設定サイクル中の価格変動が、調整価格変動閾値(APT)以上か否かをサーバ・コンピュータ14が判定することを表す判定ブロックである。APTは、サーバ・コンピュータ14のメモリにおける定数である。APTが価格変動より大きい場合、サーバ・コンピュータ14は市場において売買しない。価格変動がAPT以上の場合、サーバ・コンピュータ14は仮想スペシャリスト・プログラム・ポートフォリオから売買する。サーバ・コンピュータ14によるトレーディングのレベルは、価格変動がAPTを上回った量で判定される。価格変動が大きいほど、価格変動を相殺するためにサーバ・コンピュータ14がトレーディングするシェア数は多くなる。
【0042】
本発明の例示的な実施例では、ATP=1.25であり、サーバ・コンピュータ14は、以下の工程を実行する。PM=APTの場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェア20%をマッチングさせる。PM=APT+0.25の場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェアの20%をマッチングさせる。PM=APT+0.50の場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェアの30%をマッチングさせる。PM=APT+0.75の場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェアの40%をマッチングさせる。PM=APT+1.0の場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェアの50%をマッチングさせる。PM=APT+1.25の場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェアの60%をマッチングさせる。PM=APT+1.50の場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェアの70%をマッチングさせる。PM=APT+1.75の場合、サーバ・コンピュータ14は、マッチしないシェアの80%をマッチングさせる。
【0043】
ブロック502は、価格変動を相殺するために買い注文又は売り注文をサーバ・コンピュータ14が生成することを表す。サーバ・コンピュータ14によって生成される買い注文又は売り注文はキューに入れられ、トレーダーの買い注文及び売り注文は次のスイープ・サイクル中に処理される対象である。
【0044】
特定の実施例では、仮想スペシャリスト・プログラム・ポートフォリオが当初、トレーディングされる全証券の半分を含むので、サーバ・コンピュータ14は最終的には、仮想スペシャリスト・プログラム・ポートフォリオを枯渇させ得るか、又は仮想スペシャリスト・プログラム・ポートフォリオに株式の全シェアを保有させ得る。バランスのとれた仮想スペシャリスト・プログラム・ポートフォリオを維持し、多少の流動性を市場にもたらすために、サーバ・コンピュータ14は、更なる買い注文及び売り注文を生成して、APTを上回る価格変動に応じて生成される注文を相殺する。ブロック504は、時間が指定された買い注文及び売り注文をサーバ・コンピュータ14が生成することを表す。本発明の一実施例では、サーバ・コンピュータ14は、仮想スペシャリスト・プログラム・ポートフォリオの各株式及び各債券を評価する。サーバ・コンピュータ14は、当該アイテムにおける不足額又は余剰額を判定し、次いで、今後3日間の順次の15分セグメントそれぞれに不足額の1/288を「時間が指定されたリカバリ注文」として入れる。ブロック320において表すように、価格設定/トレーディング・プログラム255が買い注文及び売り注文をマッチングさせると、価格設定/トレーディング・プログラム255は、直近の3日間で未処理の「時間が指定されたリカバリ注文」があればこれをスイープに含める。前述の注文は、トレーダーの買い注文及び売り注文とマッチングされる。ブロック506は、仮想スペシャリスト・プログラムの終了を表す。
【0045】
トレーディング停止プログラム
図6は、本発明のトレーディング停止プログラムのロジックを示す流れ図である。ブロック600は、買い注文及び売り注文のアンバランスによって生じる株式の価格変動をサーバ・コンピュータ14が判定することを表す。ブロック602は、スイープ・サイクル期間中のみならず、当日の価格変動をサーバ・コンピュータ14が測定することを表す。ブロック604は、「一トレーディング日」(直近の1つの前の午前0時から直近の午前0時まで)内の純価格変動(NPM)が上方向又は下方向に50%超であるか否かを判定することを表す判定ブロックである。ブロック606によって表すように、20ドル超でトレーディングされる株式の純価格変動が50%より大きい場合、買い注文及び売り注文はキューから取り除かれる。その時点で、その銘柄のトレーディングは、追って通知があるまで15分以内で停止される。このスイープ中のその株式の注文(買い及び売り)には応じられない。「過剰な注文アンバランス」によってトレーディングは停止している。
【0046】
例えば、「Rambo-17」の直近トレーディング価格(LTP)が67ドル(当日+7.5)であるものとする。15分の一スイープ価格設定サイクル中、サーバ・コンピュータ24は、「Rambo-17」の655,000シェアに対する買い注文を受け取る。更に、サーバ・コンピュータ14は、「Rambo-17」の35,000シェアに対する売り注文を受け取る。サーバ・コンピュータ14は、スイープ価格設定サイクル中の価格変動を評価し、「当日の」純推定価格変動が50%より大きいかをみるために確認する。50%より大きい場合、その商品のみのトレーディングを停止させる。この例では、620,000ショアの純注文アンバランスが存在している。これによって、(+620,000/5,000)*$0.25=+$31.00の上方価格変動が生じる。当日の総変動が、今までの7.50ドルに更に31.00ドルを加えた額になるので、当日の純推定価格変動は$31.00+$7.50=$38.50になる。当日の寄り付き価格が59.50ドルであった場合、当日の推定価格変動率は$38.50/$59.50=64%である。推定純価格変動が50%より大きいので、その商品のトレーディングは停止される。推定価格変動が50%未満の場合、商品の価格は適宜調整され、その株式の売買は続けられる。ブロック608は、特定の株式に関して売買停止命令が出ることを表す。株式の買い注文又は売り注文を出したトレーダーには、トレーディング日中の過剰な注文アンバランスによって注文に応じられなかった旨が通知される。最後に、ブロック610は、トレーディング停止プログラムの終了を表す。
【0047】
トレーディング・システムの第2の実施例の概括的なロジック
前述の第1の実施例と同様に、本発明のシステムの第2の実施例は、オープンな、コンピュータ化された取引所におけるトレーディングに提供される証券のデータベースを含む。映画、俳優、商品又はサービス企業に関する証券がリストされている。よって、第2の実施例の以下の説明は、機能における、第1の実施例との差に焦点を当て、第2の実施例に含まれるが、更なる説明を必要としない特徴を省略することがあり得る。
【0048】
システム構成部分の概要
図7を参照すれば、大局的な定数テーブル2022、デベロップメント段階テーブル2024、価格履歴テーブル2020、純価格変動テーブル2008、証券価格テーブル2006、証券定数テーブル2002、売買履歴トラッキング・テーブル2010、純価格変動残高テーブル2012、ゴースト・トレーディング・テーブル2014、管理テーブル2016及びユーザ・データベース・テーブル2026(後述するように用いられる)を含む複数のテーブルがシステム内に含まれている。全テーブル間で経済コントロール・データ及び価格コントロール・データを転送する仮想スペシャリスト・プログラム2028、全テーブル間で経済コントロール・データを転送する準備銀行プログラム2030、及び後述するように売買及びポートフォリオの情報をそれ自体とユーザ・データベースとの間で転送するユーザ・インタフェース700が、前述のテーブルとインタフェースする。後述するようにマーケティング・ツール(2040)も全テーブルとインタフェースする。
【0049】
管理モジュール
図18を参照すれば、システムは、後述するようにシステム内の定数及び変数を調整するために用いる管理モジュールを含む。管理モジュールは、パスワード保護されており、ブラウザ・インタフェース700によって実現される(やはり後述する)。
【0050】
ユーザ登録及びログイン
図1を参照すれば、ユーザは、標準インタフェースを用いてネットワークを介してシステムにアクセスすることができる。例示的なシステムは、SQL準拠バックエンド・データベース・サーバ14に接続された、ネットワーク(インターネット10など)に接続されたウェブ・クライアント12を含む。
【0051】
図8Aを参照すれば、標準化されたウェブ・ブラウザ・インタフェース700は、人口統計情報(姓名、年齢、性別、場所、職業、所得、趣味等など)を提供して、インターネット10を介してオンライン・トレーディング・システムに登録するためにユーザによって用いることができる。登録されると、ユーザには、登録後にログインするために用いられる一意のユーザIDを選択する選択枝が与えられる。人口統計情報の提供において、ユーザは、ランダムに割り当てられたパスワード及びその他のインストラクション情報を転送することが可能な宛先の電子メール・アドレスも提供する。
【0052】
図8Bを参照すれば、ユーザが登録されると、始めてのユーザのデフォルト・ポートフォリオはウェルカム・ウェブページ804の左上コーナーのポートフォリオ表示ボタン802を選択することによってパスワードなしの一時ログインを用いてアクセスすることができる。
【0053】
図9を参照すれば、ユーザがその永久パスワードを受け取ったあと、システムのウェブ・ホームページ804にあるスタート・ボタン902を選択することによってインターネット・ブラウザ700を用いてインターネット10(図1)を介してシステムにアクセスすることが可能である。
【0054】
図10を参照すれば、ユーザには、ウェブページ700上にそのポートフォリオが提示される。自動的に、トレーディングを開始するために、新しいユーザには、準備銀行プログラム(後述する)から、一定量の仮想通貨1002を仮想ドル(V$)で提供される。この量は、準備銀行プログラムからの融資(利息が課される)又は贈与とみなし得る。
【0055】
ログイン後に、ユーザ・ポートフォリオ要約1004がページの最上部に示される。ユーザ・ポートフォリオ要約1004は、ユーザの現在の現金残高1002、株式で保有された額1006、債券で保有された額1008や他のタイプの証券で保有された額を表示する。新しいユーザがログインすると、ユーザ・ポートフォリオの現金価値は通常、単に現金1002だけで表されるか、又はマネー・マーケット・アカウントで表される。しかし、時々、システムは、例えば、債券証券1008を備えた無償証券の保有高を新しいユーザに与え得る。ユーザのポートフォリオにおける現金は、仮想予備銀行プログラムによって設定された利率で増える。
【0056】
売買注文
ユーザは、購入が望まれる商品のシンボル1012をページの売買領域1010においてタイプ入力することによって証券商品を売買することができる。数量1014も、売買領域1010において特定される。特定の商品のシンボルをユーザが知らない場合、ルックアップ又はサーチ機能が、標準のグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)特徴(ドロップダウン・リスト・ボックス、テキスト・サーチ・ボックスやスライダ・バー・リストなど)を用いて画面のシンボル・サーチ領域1016において提供される。あるいは、画面の最下部にあるティッカー・テープ・スタイル更新メニュー1018が、利用可能な商品を、対応する商品価格とともに示す。
【0057】
利用可能な商品のシンボル1010、及び数量1014をユーザが首尾良く入力すると、売買域1010における買いボタン1020を押すことができる。図11を参照すれば、アカウント上に十分な現金をユーザが有する場合、及び利用可能な商品が存在している場合、確認画面1102が取引の実行前に現れる。確認すると、売買が実行され、現金がユーザの現金勘定1002(図10)から控除される。
【0058】
図10を参照すれば、ユーザが証券商品を売りたい場合、売りボタン1022が、ポートフォリオ・ページ1004の売買領域1010においてクリックされる以外は、買い注文を出す前述の手順と同じ手順に従う。確認後、売られる株式の市場価格がユーザの現金アカウント1008に加算され、購入注文に応じるために株式がシステムにおいて利用可能にされる。
【0059】
仮想スペシャリスト・プログラム
システムは、とりわけ、買い注文及び売り注文のフルフィルメントを扱う仮想スペシャリスト・プログラムを含む。本願のシステムの第2の実施例では、仮想スペシャリスト・プログラムは、経済をコントロールし、それに流動性をもたらす。買い注文を相殺するために等しく、マッチングしている売り注文が存在しているか(逆も同様)否かにかかわらず、注文全てのフルフィルメントを行うことによって、瞬間的な流動性を提供する。
【0060】
図12を参照すれば、当初の証券価格を決定するために仮想スペシャリスト・プログラムによって実行される算出を示すフローチャートを示す。仮想スペシャリスト・プログラムは、管理者入力値に基づいて、取引所で公開する対象の新たな証券の公募の当初価格を算出する。システム管理者は、パスワード保護された管理モジュールによって、取引所で公開するための新たな証券を設定することができる。
【0061】
前述のような、ハリウッド株式取引所で公開されたフィルムの場合、価格を決定する1つのやり方は、映画の制作の段階によるものである。各映画には、関連した総ボックスオフィス業績がある。管理者は、工程1202で、証券の推定総ボックスオフィス業績(EGBO)を管理画面に入力することが可能である。管理者は、工程1204で、証券の当初発行シェア数(NIS)の数量を入力する。第2の実施例の仮想スペシャリスト・プログラムは、実際にシェアを何ら保有しないので発行シェア数は仮想の数である。ユーザは、工程1205で、映画の制作の段階のコード(後述する)も入力する。仮想スペシャリスト・プログラムは、工程1206で、EGBOをNISで除算して、未処理の当初シェア価格(RIS)を決定する。
【0062】
当初シェア株価(ISP)は次いで、制作段階係数で調整される。以下に、管理者によって入力されるコード・フォーマットとともに、種々の映画制作段階を説明する。
C=Concept(コンセプト):映画のコンセプト段階中に、活発な制作はまだ行われていない。「新たな」プロジェクトについての噂を耳にする。場合によっては、既存の映画の続編、又は著書の焼き直しである。
D=Development(デベロップメント):映画のデベロップメント段階中に、プロジェクトは関心を引きつけており、考えを更に発展させることに資金が費やされる。最終的なスクリプト前提が仕上げられる。前概念デザイン作業が行われる。より多くのクルー及び俳優が、この段階でプロジェクトに専念する。
P=Production(制作):プロジェクトは、活発な制作に移っている。クルー及びスターは全て選ばれており、主要な写真撮影はスケジューリングされるか、又は開始される。リリース日は、固定され始める。
W=Wrap(ラップ):映画は完全に完成し、リリースを待つ。リリース日が、商業的な成功の機会のより有利なウインドウを待って、スケジューリングされていない将来の日付まで、短い時間(場合によっては、数週又は数ヶ月)遅くされていることがあり得る。
R=Release(リリース):映画は劇場で上映中である。
【0063】
映画がコンセプト段階にある際には、映画が制作中である際よりも映画の成功の可能性を判定することはずっと難しい。制作サイクルには、潜在的成功を判断することがより難しいコンセプト段階に始まり、映画の潜在的な成功をより正確に判定するために実際のボックスオフィス収入をみることが可能なリリース段階に終わる一連の成功レベルが関係する。よって、映画の当初の成功を判定する場合、RISを適宜、減らさなければならない。
【0064】
工程1208(図12)から始めて、仮想スペシャリスト・プログラムは、映画がコンセプト段階にあるかをみる。肯定の場合、証券の価格が、工程1210で、コンセプト段階にある映画の管理上設定されたコンセプト係数で乗算される。
【0065】
仮想スペシャリスト・プログラムは、工程1212で、映画がデベロップメント段階にあるかをみる。肯定の場合、証券の価格が、工程1214で、デベロップメント段階の映画の管理上設定されたデベロップメント係数で乗算される。
【0066】
仮想スペシャリスト・プログラムは、工程1216で、映画が制作段階にあるかをみる。肯定の場合、証券の価格が、工程1218で、プロダクション段階の映画の管理上設定された制作係数で乗算される。
【0067】
仮想スペシャリスト・プログラムは、工程1224で、映画がリリース段階にあるかをみる。肯定の場合、証券の価格が、工程1226で、未処理の不変のRISに固定される。
【0068】
前述の係数のみが、RISの調整に用いることが可能な係数でないことを当業者は認識するはずである。例えば、RISは、映画キャストの業界ボックスオフィス・インデックス、キャストの業界人気インデックス、推定予算、実際の予算、又は映画のリリース・シーズンなどのインデックスによって調整することが可能である。更に、商品、俳優又はサービス企業の証券に種々の係数を用いて当初価格を決定することになる。
【0069】
映画の算出当初価格は、上記の公式に静的に関係するものでない。上記係数で決定される推定価格に関係なく、第2の実施例のシステムでは、価格は、映画のリリース後、更に調整される。映画のリリース日の翌朝に、その映画の株式のトレーディングは、停止させられる。トレーディングは、以下の公式に基づく調整価格でその最初の週末の終わりに続けることが可能である。
(最初の週末の総ボックスオフィス収入/1MM)*(総国内収入に対する歴史的な乗数)
歴史的な観察によって、本発明の第2の実施例に理想的な歴史的乗数値は3.6であることが明らかになった。
【0070】
市場の債券の当初価格は、株式と同様に決定される。価格を決定する1つのやり方は、前述の、ハリウッド株式取引所で公開された映画スターの場合、そのスターが出演した映画の歴史的な業績による。
【0071】
ハリウッド株式取引所では、投資家は、スター債券の形態で個々の俳優をトレーディング可能である。スター債券によって、スターのレーティングに応じて利子が支払われる。レーティングは、
スターの36ヵ月遅行平均総額(TAG)で決定される。TAGは、先行する3年間にスターが出演している映画の遅行平均ボックスオフィス総収入である。TAG値及びレーティングは、11のクラス(すなわち、AAA、AA、A、BBB、BB、B、CCC、CC、C、U及びD)のうちの1つに対応する。11のスター債券のレーティング・クラスそれぞれは、仮想ドルの金利又は表面利率に対応する(下記の図を参照)。本発明のシステムの第2の実施例の個々の俳優のレーティング及び表面利率は、以下のようにそのTAG値に応じて決定される。
AAA 平均総収入:1億ドル以上 表面利率:V$60
AA 平均総収入:7500万〜9990万ドル 表面利率:V$80
A 平均収入:5000万〜7490万ドル 表面利率:V$100
BBB 平均総収入:4000万〜4990万ドル 表面利率:V$140
BB 平均総収入:3000万〜3990万ドル 表面利率:V$160
B 平均総収入:000万〜2990万ドル 表面利率:V$180
CCC 平均総収入:1500万〜1990万ドル 表面利率:V$220
CC 平均総収入:1000万〜1490万ドル 表面利率:V$240
C 平均総収入:500万〜990万ドル 表面利率:V$260
U(レーティングなし)平均総収入:500万ドル未満 表面利率:V$300
D(償還不能) 平均総収入:なし 表面利率:V$0
スター債券の投資家は、毎日、債券毎に表面利率の365分の1を受け取る。年間利回り率、又は直接利回りは、V$の表面利率を現在価格で除算することによって算出される。低いレーティングのスター債券は、高いリスクを表す。低いレーティングのスター債券のV$の日々の支払額は、低いレーティングのスター債券を保有するリスクをとるトレーダーを補償するために高い。高いレーティング(AAAなど)は、まさにこの逆を表す。
【0072】
システムは、近く公開の大ヒット作におけるスターの出演を予期して、レーティングが低いスター債券を一部のトレーダーが買い、それによって、TAG(遅行平均総収入)、レーティング及び価格が上がるという原理の下でプログラムされる。逆に、トレーダーは、近く公開の失敗作におけるスターの出演を予期して、レーティングが高いスター債券を売り、それによって、TAG、レーティング及び価格が下がる。
【0073】
Uのレーティングを有するスター債券は、その債券がレーティングされていないことを意味し、レーティングがDのスター債券はその債券が償還不能であることを意味する。
【0074】
年全体にわたって、システム管理者は、ボックスオフィス業績の報告に伴ってTAG値を更新し、よって、クラス・レーティングを更新する。各木曜日に、新しいボックス・オフィス・データが報告されるとともに、仮想スペシャリスト・プログラムは、更新を必要とする債券レーティングを求めてスター債券市場をスイープする。スター債券の価値は映画の累積的な業績に基づくので、仮想スペシャリスト・プログラムは4つの週末後の映画の合計総収入を推定するために総収入に1.24の乗数を用いる。
【0075】
あるいは、債券の価格はいくつかのやり方で決定することができる。債券価格を決定することができる1つの方法は、債券のレーティングに基づくボックスオフィス・インデックスを債券に割り当て、このインデックスを定数で乗算し価格を得ることによる。この方法を用いて、債券のレーティングは、他の係数(債券の関連スターが出演したフィルムの数、スターのキャリアの長さ、スターが出演した個々のフィルムに対してスターが受け取る相対的な請求額、及び世間一般による、スターの品行の認識など)で調整することが可能である。これらの係数を全て、システム管理者によって管理上設定し、次いで、ボックスオフィス・インデックスと掛け合わせて、調整されたボックスオフィス・インデックスを得る。
【0076】
債券の当初価格を決定する別のやり方は、前述のように他の証券価格が決定されるやり方と同様に(すなわち、いくつかの市場係数を用いる一方で、伝統的な固定債の額面価格を用いる代わりに、後述する仮想スペシャリスト・プログラムによって他の証券価格が調整されるやり方と同様に)債券の将来価格を決定することによって当初価値を決定することである。
【0077】
本発明のシステムの第2の実施例における非債券証券に関し、仮想スペシャリスト・プログラムは、仮想スペシャリスト・プログラムがフルフィルメントを行う、相殺する注文を何ら有しない注文の証券の数量を表す現行純変動残高(NMB)を格納する。このアンバランスは、実行される買いの売買注文が、実行される売り注文よりも多いことを売買アンバランスが表す場合、正の数として格納され、売り注文が買い注文よりも多いことを売買アンバランスが表す場合、負の数として格納される。
【0078】
図13を参照すれば、証券の価格変動を決定するための算出を示すフローチャートを示す。非仮想トレーディング市場と違って、第2の実施例の仮想スペシャリスト・プログラムは、直近に実行された買い注文価格に基づいてシェア価格を設定することによって、経済を管理するものでない。むしろ、仮想スペシャリスト・プログラムは、売買アンバランス残高を計算することによって、各売買後、商品の価格を決定する。システムは、価格調整のためにユーザによって出される買い注文及び売り注文のデータを含む売買キューを走査又はスイープする(工程1302)。
【0079】
証券の売買アンバランス(本明細書において純変動残高(NMB)とも呼ばれる)が、証券全ての純変動残高がトラッキングされる純変動残高データベースから読み出される(工程1304)。仮想スペシャリスト・プログラムは、証券価格増加(SPI)定数及び一対の証券価格閾値定数の組合せを用いてNMBに基づいて証券価格を増やすか、又は減らすことによって証券価格をコントロールする。正の証券価格閾値(PSPT)定数及び負の証券価格閾値(NSPT)定数が、システム管理者によってシステム内の証券毎に証券定数テーブル2002において設定される。
【0080】
ユーザが売買を実行すると、レコードが売買キューに追加される。売買レコードにおけるフィールドとして、売買注文の純売買変動(NTM)変数は、売買注文が買い注文の場合に正のシェア数量に設定され、売買注文が売り注文の場合に負のシェア数量に設定される(工程1306)。新しいNMBは、純価格変動テーブル2008(NMB(旧))から取り出された売買前NMBをNTMに加算することによって算出される(工程1308)。
【0081】
証券のNSPT定数及びPSPT定数が、証券定数テーブル2002から取り出される(工程1310)。売買注文の対象である証券の証券価格増加(SPI)定数が、証券定数テーブル2002から取り出される(工程1312)。NMBが次いでPSPTと比較される(工程1314)。NMBがPSPTより大きい場合、証券の価格(SP)は、証券価格テーブル2002から取り出された売買の前にSPIをSPに加算することによって算出される(工程1316)。NMBは次いで、PSPTが控除され、純価格変動テーブル2008にもう一度格納される(工程1318)。
【0082】
逆に、NMBがNSPT(負の値)未満の場合(工程1320)、SP(新)はSPIをSP(旧)から減算することによって算出される(工程1322)。NMBは次いで、NMB(この場合、やはり負である)によって増やされる(工程1324)。
【0083】
上記計算が行われた後、SPは証券価格テーブル2006に格納される(工程1326)。証券価格テーブル2006は全ての証券価格を記録する。証券の価格が変わった場合、売買に関するSP、NMB、ユーザID及びその他の情報を有するレコードを追加する書き込みSQLステートメントを実行して、価格履歴トラッキング・テーブル2020が更新される(工程1328)。NMBは、売買注文の対象であった証券の純変動残高テーブル2008において更新される(工程1330)。純変動残高データベースの各レコードは、証券商品の連続した増加(減少)の数を記録するための増加トラッキング・フィールドを更に含む。仮想スペシャリスト・プログラムを除いて、格納された情報は、マーケティング・ツール(後述する)によって用いられる。マーケティング・ツールは市場調査者に統計情報を提供する。
【0084】
売買レコードを処理するための最後の工程は、証券抑制確認ルーチン(工程1332)及び証券停止確認ルーチン(工程1334)(ともに以下に詳細に説明する)を呼び出すことである。
【0085】
周期的に、特定の証券の自然の人気のために、又はトレーダー個人若しくはトレーダー群による市場操作によって、証券は、価格における激しい変動を実現し得る。これは、特に仮想通貨が仮想市場において使用される市場においてあてはまる。仮想市場の特殊な状況を前提とすれば、システムは、人為的な価格のコントロール又は抑制の機構を提供する。
【0086】
本発明の抑制機構は、仮想スペシャリスト・プログラムが実行する各価格増加を監視する。証券商品の価格が上下に変動すると、純変動残高テーブル2008の、その証券の増加トラッキング・フィールドが取り出される(工程1402)。証券抑制閾値(SBT)定数及び証券抑制増加(SBI)定数が証券定数テーブル2002から取り出される(工程1404〜1406)。
【0087】
価格増加の合計連続数(TCPI)がSBTより大きい場合(工程1408)、PSPTは、証券抑制増加分だけ増やされ、次いで、証券定数テーブル2002にもう一度格納される(工程1410)。
価格減少の合計連続数がSBTより大きい場合(工程1412)、NSPTは証券抑制増加分だけ減らされ、次いで、証券定数テーブル2002にもう一度格納される(1414)。このようにして、設定された閾値より価格が大きく変動した証券の場合、価格変動は、遅くさせられる。
【0088】
しかし、抑制機構は、証券の極端な下げ市場又は上げ市場、又は市場全体において十分に効果的でないことがあり得る。そうした場合、停止機構がシステムによって提供される。図15を参照すれば、過剰な価格変動を有する特定の証券の売買を先取りする方法を示すフローチャートを示す。
【0089】
停止機構は、抑制機構とかなり同様にふるまう。価格トラッキング履歴テーブル2020から、上記売買注文の対象であった証券のTCPI又はTCPDが取り出される(工程1502)。例外としては、証券停止閾値(SHT)定数がTCPI/TCPDフィールドからの値と比較される(工程1504)ということがある。TCPI/TCPDフィールド値がSHTを上回る場合(工程1506又は1508)、その特定の証券のトレーディングは停止させられる(工程1510)。トレーディングがシステムによって停止させられたことをユーザに通知する通知が、その証券を売買しようとするトレーダーに向けて画面上に現れる。その証券のトレーディングは、管理上設定された期間後、又は管理モジュールによって手作業で再開され得る。
【0090】
図16を参照すれば、ゴースト・トレーディング・システム・プロセスを示す。第2の実施例のゴースト・トレーディング・システムが、特定の証券のトレーディング・レベルにてこ入れする(さもなければ低いトレーディング・レベルを有するであろう)ためのツールとして、かつ、更に重要なことに、閾値、定数、及び大局的な変数を変えた後に経済をシステム管理者がコントロールする手段として用いられる。ゴースト・トレーディング・システムを用いて、市場の方向をすばやく変える新たな変数で処理されると出来高をもたらすことによって経済の活動を高速化する。
【0091】
特定の選択された証券毎に、ゴースト・トレーディング機構は、自動トレード又はゴースト・トレードをランダムに形成する。タイマを有するゴースト・トレーディング・テーブル2014が含まれている。タイマは、システム・クロックを読み込み、日々の時間間隔を定める。システムは周期的に、ゴースト・トレーディング・テーブル2014に照会する(工程1602)。ゴースト・トレーディング・テーブル2014における各証券商品レコードは、トレーディング日毎に、管理上設定される回数、売買を引き起こすよう設定される。証券の売買間の時間間隔が終了したことをタイマが検出した場合(工程1604)、ゴースト・トレーディング機構は、ゴースト買い確率(GBT)をゴースト・トレード・テーブル2014から取り出す(工程1606)。ランダムな売買定数(RTC)が、システムによって生成される(1608)。次に、ゴースト証券売買数量(GBQ)が、ゴースト・トレード・テーブル2014から取り出される(工程1610)。GBTがRTC以上の場合(工程1612)、GBQによって特定されるシェアの数の買い注文がシステムによって出される(工程1614)。さもなければ、GBQによって特定されるシェアの数の売り注文が出される(工程1616)。
【0092】
上記説明では、売買の語、又は売買注文の語は、指し値注文及び空売りも含む。これらのタイプの売買における唯一の違いは、実際の売買が計上される時点である。ユーザによって出される指し値注文の場合、例えば、売買が行なわれるべき条件をユーザが特定すると、指し値注文が指し値注文キューに格納される。証券の価格が変わる都度、指し値注文キューは、指し値注文条件が満たされるかをみるために仮想スペシャリスト・プログラムによって確認される。肯定の場合、通常の売買キューは指し値注文によって更新され、仮想スペシャリスト・プログラムは、通常の売買と同様に売買を実行する。
【0093】
仮想準備銀行プログラム
本発明のシステムは、仮想準備銀行プログラムを含む。準備銀行プログラムは、準備銀行プログラム・モジュールにおいて提供される金融ツールによって経済を規制する。このツールによって、特定の大局的なシステム定数(総マネーサプライや金利など)を調整することが可能である。
【0094】
金利の場合、調整可能な大局的定数は、仮想トレーディング・システムの管理テーブル2016に組み込まれる。金利を上下させることによって、証券に関係していない仮想ドルに対して支払われる利子の額が、ユーザのために調整される。このようにして、ユーザのアカウントにおける未使用額は、金利が適宜調節されるマネー・マーケット・アカウントとしてふるまう。
【0095】
第2の実施例では、仮想準備銀行プログラム長は、大局的な金利閾値定数(GITC)を用いることによって金利閾値定数及び証券閾値定数を決定することが可能であり、システムにおけるインフレ圧力及びデフレ圧力の監視役としてふるまう。インフレ圧力及びデフレ圧力は、システム経済の規模(すなわち、特定の規定価格を得る証券のシェアの数)として定義することができる。例えば、総流通シェア数は、V$80億の合計額面価格を有し得るものであり、総流通シェアの総市場価格はV$800億であり、一日平均売買高は約V$50億であり得る。システムの大多数の証券の場合、仮想スペシャリスト・プログラムは、PSPTを10,000に設定させ、NSPTを−10,000に設定させることができる。短期金融市場金利は、前述の市場状況下で準備銀行プログラムによって7%に設定することができる。しかし、取引所での成立価格がV$2000億の値まで膨れあがった場合、例えば、PSPTを10,000だけ増やし、NSPTを10,000だけ減らし、短期金融市場金利を15%に再設定し得る。
【0096】
健全な経済の維持の一部として、システムの仮想準備銀行プログラム及び/又は仮想スペシャリスト・プログラムは特定のインフレ閾値を監視し、その閾値が満たされる場合、システムのドレインを起動させることができる。システム・ドレインの間、ユーザは、仮想ドルを商品及び/又はサービスの交換のための米ドルと替える機会が提供される。ドレインは、システムから仮想通貨を取り出す効果を有する。これは、インフレのコントロールに役立つ。ドレインの実行は、大局的定数テーブル2022において管理上設定されたドレイン定数と、全体の通貨及び/又は証券の保有高との比較を含む。大局的な定数に達するか、又は大局的な定数を上回ると、ユーザには、商品(ソフトウェア商品や通信販売商品など)をその仮想ドルによって購入する機会が提供される。そうすることを選んだユーザの場合、商品の費用がそのアカウントから控除され、提供された商品をユーザに送付する必要があることを示す注文が、商品フルフィルメント・データベースに追加される。注文トラッキング・データベースと同様に、以下に説明するマーケティング調査ツールにおいて統計情報を引き出すことが可能であるように注文がドレイン履歴データベースに格納される。
【0097】
マーケティング調査ツール
図1を参照すれば、市場調査ツールの第2の実施例も、インターネット10を介してクライアント・サーバ環境において実現される。コンピュータ12は、本発明のシステムにアクセスして、ユーザの人口統計データ及びトレーディング履歴から、編集され、サーバ14上に格納された統計調査データを表示し、ダウンロードしたい市場調査ユーザのためのフロントエンドとして用いられる。
【0098】
図17を参照すれば、市場調査ユーザは、システムにログインすることによって市場調査ツールにアクセスする(工程1702)。各市場調査ユーザは、システムを用いる前に、オンライン又は電話で加入することによってアカウントを設定することができる。市場調査ユーザには、システムへの入力のためのユーザ識別コード及びパスワードがプロンプトされる。
【0099】
システムのログインが首尾良く行われると、市場調査ユーザには、システム・データベースの証券のリストが提示される(工程1704)。市場調査ユーザは、マウス又は矢印キーを用いることによって、ユーザが統計を表示するか、又はダウンロードしたい証券を強調表示することができる(工程1706)。複数の証券を選ぶために、市場調査ユーザは、マウス、矢印キー及びシフト・キーの組合せを用いることができる。選択中にシフト・キーが押し下げられている場合、ユーザによって行われた先行の選択は、新たな選択と組み合わせて、強調表示された選択として保持される。選択基準は、特定のクラスの証券、又は、例えば、指定された期間にわたって最小の出来高閾値を満たす証券を選ぶために選択することもできる。
【0100】
証券の選択後、市場調査ユーザは、得ることができる情報のカテゴリの選択肢が画面上で与えられる(工程1708)。証券又は証券群に関して得ることができる例示的なカテゴリには、売買高情報、買い対売りの出来高情報、出来高情報のタイミング、総保有数量情報、投資集中情報、価格情報、指し値注文出来高情報、空売り出来高情報、及び合計インデックス情報が含まれる。
【0101】
より具体的には、特定の証券の売買高を得ることにした市場調査ユーザは、一般大衆によるその証券に対する意識を評価することができる。一定期間にわたって売買高が非常に高いことは、その証券に対する意識レベルが高いことを示す。逆に、出来高が最小であることは、その証券に対する意識レベルが低いことを示す。仮想スペシャリスト・プログラムによってフルフィルメントが行われる売買全てのミラー・イメージを含む仮想スペシャリスト・プログラムによって維持される売買履歴トラッキング・テーブル2010に対してクエリが実行される。全体の売買高値、年間売買高値、月間売買高値、及び日々の売買高値を、要求された証券毎に含む売買高クエリ回答テーブルが作成される。
【0102】
買い対売りの出来高情報に関しては、証券の出来高は主に、買いサイドの出来高、又はトレーダーが証券を買うことによって生じる出来高の場合、通常、肯定的な意識による。証券の出来高が主に売りサイドであることは、証券が過大評価されているとトレーダーが思っていることを示す。市場調査ユーザが、買い対売りの出来高情報を得るようシステムに指示すると、市場調査ツールは、上記仮想スペシャリスト・プログラムに関して説明した売買履歴トラッキング・テーブル2010及び価格履歴トラッキング・テーブル2020に対してクエリを実行する。クエリによって、要求された証券全ての一時的な売買出来高回答テーブルが作成される。売買出来高回答テーブルは、証券毎に、合計買い出来高値、合計売り出来高値、年間買い出来高値、年間売り出来高値、月間買い出来高値、月間売り出来高値、一日の買い出来高値、及び一日の売り出来高値を含む。
【0103】
ボリューム情報のタイミングに関し、証券の売買高は、プロジェクト(例えば映画又は俳優のキャリア)が属するデベロップメントの段階に関して評価することができる。例えば、直近で制作に入ったフィルムは、スタジオによってまだ公に販売されていない。関連した映画の株式の出来高が高いことは、映画に対する一般大衆の意識が高いこと、又は、映画に出演している俳優の組み合わせに対するトレーダーによる肯定的な反応を表し得る。同様に、映画スター債券市場では、高い売買高を有する非Aリスト俳優に対しては比較的高い意識がある。
【0104】
市場調査ユーザが、タイミング出来高情報を得る旨をシステムに指示すると、市場調査ツールは、売買履歴トラッキング・テーブル2010、及びデベロップメントの段階の開始時点及び終了時点を記録する関連デベロップメント段階履歴テーブル2024に対してクエリを実行する。クエリによって、要求される全証券の一時的なタイミングの出来高回答テーブルが作成される。タイミング出来高回答テーブルは、証券毎に、制作又はプロジェクトの段階毎にタイミング出来高値を含む。
【0105】
保有される総証券数量に関し、トレーダーが特定の証券を買い、一般に、平均期間より長い間、それを保有した場合、それは、証券の長期パフォーマンスに対する高いレベルの信頼を示す。例えば、トレーダーが、俳優のスター債券に投資し、これを保有する傾向がある場合、それは多分、トレーダーが、俳優にはこれから先、長いキャリアがあり、俳優が、たった1本又は2本のフィルムよりの多くのフィルムについて人気があることになると考えているからである。市場調査ユーザが、総保有数量情報を得る旨をシステムに指示すると、市場調査ツールは、トレーダー毎に要求された証券について保有される平均シェア数を算出する売買履歴トラッキング・テーブル2010に対してクエリを実行する。クエリによって、要求された全ての証券について、総一時保有数量テーブルが作成される。総保有数量回答テーブルは、証券毎に、購入した各証券を各トレーダーが保有した時点を、保有された数量とともに含む。
【0106】
投資集中に関し、特定の証券の株主毎の投資数量が多い場合、それは、プロジェクトへの高度の信頼又は俳優への高度の信義を示す。例えば、50,000人のトレーダーがそれぞれ、第1の俳優のスター債券を平均100保有し、10,000人のトレーダーが第2の俳優のスター債券を平均500保有する場合、第1の俳優は第2の俳優より広範囲にわたる訴求力を有する傾向にあるが、第2の俳優はより忠誠なファンを有する傾向にある。金融市場では、これは、集中として知られている。前述の証券の保有者は、下げ相場では、売る気がなく、上げ相場では、自らのポジションを増やす気がある。投資集中情報を取得する旨を市場調査ユーザがシステムに指示すると、市場調査ツールは、全てのトレーダーによって何れかの時点において保有される要求される証券全てのシェア毎の平均数量値を取り出す旨のクエリを売買履歴トラッキング・テーブル2010に対して実行する。クエリによって、要求される証券全ての一時的投資集中回答テーブルが作成される。全体投資集中回答テーブルは、要求された証券毎に各トレーダーが保有する平均数量を証券毎に含む。
【0107】
価格情報に関し、証券価格は、証券が関係する商品又は人の認識された営業実績に関係し得る。例えば、映画の株価は、認識されたボックスオフィス実績に関係する。映画の株式の価格が30ドルであり、ボックスオフィスでその映画が3000万ドル以上の総収入を上げるとトレーダーが思った場合、トレーダーはその映画の株式をきっと買うであろう。よって、本発明のシステムによって、成功するであろうと消費者が認識するフィルム、俳優、フォノレコーディング、又は商品を調べることができる。価格情報を得る旨の指示を市場調査ユーザがシステムに出すと、トレーダーによって保有される要求される証券全てのシェア当たり価格を取り出す旨のクエリを、仮想スペシャリスト・プログラムに関して前述した価格履歴トラッキング・テーブル2020に対して実行する。クエリによって、要求される証券全ての一時的価格回答テーブルが作成される。価格回答テーブルは、要求される証券毎の価格を証券毎に含む。
【0108】
指し値注文情報に関し、本発明のシステムは、売買注文に応じる前に、証券が得なければならない価格を設定するトレーダーをトラッキングする。注文が失効する時点の前に指定価格に達しない場合、指し値注文には応じない。この機能によって、価格に対するトレーダーの感度が評価される。例えば、トレーダーが30ドル未満でしか映画株を買わない場合、それは、トレーダーが、証券が上向くことが限られることしか認識せず、よって、映画が、業界の大ヒットにならないであろうと思っていることを示し得る。指し値注文情報を得る旨の指示を市場調査ユーザがシステムに出すと、市場調査ツールは、トレーダー全てによって何れかの時点において保有された、指し値注文であった要求された証券全てのシェア毎価格値及び数量値を取り出す旨のクエリを売買履歴トラッキング・テーブル2010に対して行う。指し値注文回答テーブルは、要求された証券の、トレーダーに要求された全指し値注文のシェア毎価格値及び数量値を含む。
【0109】
空売り情報に関し、トレーダーは、証券の価値が下落するであろうと思った場合、証券を空売りすることができる。証券の空売り取引高の分析により、その証券に対する否定的な心理が存在しているかを評価することが可能である。空売り情報を得るよう市場調査ユーザがシステムに指示すると、市場調査ツールは、空売り取引高値を取り出す旨のクエリを売買履歴トラッキング・テーブル2010に対して行う。クエリによって、要求される証券全ての空売り回答テーブルが作成される。空売り回答テーブルは、トレーダー全てによる空売り売買注文を、要求される証券毎に含む。
【0110】
インデックス実績情報に関し、市場情報をインデックスに集約することによって、市場全体についての洞察を得ることができる。例えば、映画スタジオ証券インデックスは、経時的に、上位10位までの価格のスタジオ映画株の和を算出することによって、映画スタジオ証券インデックスを生成することができる。前述のインデックスの実績は、スタジオの配給の潜在的強さ、又はスタジオの近く公開の映画の潜在的なボックスオフィス・ポテンシャルを測定する傾向にある。インデックス実績情報を得る旨の指示を市場調査ユーザがシステムに出すと、市場調査ツールは、要求されるインデックス全てにおける証券の価格変動値を取り出す旨のクエリを価格履歴トラッキング・テーブル2020に対して行う。クエリによって、要求される証券全ての一時的インデックス実績回答テーブルが作成される。インデックス実績回答テーブルは、要求されるインデックス毎に経時的価格変動値を含む。
工程1708(図17)では、市場調査ユーザは、画面上の選択リスト又はチェック・リストによって工程1706において選択される証券について、表示又はダウンロードするために何れかの数の上記情報カテゴリを選ぶことができる。
【0111】
前述の情報カテゴリが選ばれた後、市場調査ユーザは次いで、調査を実行するために画面上のOkボタンを選択することができる。システムは次いで、ユーザによって行われる全ての選択によってSQLクエリ・コールの選択を編集し、実行する(工程1710)。クエリ結果は、編集され、表示に準備される(工程1712)。
【0112】
結果が編集されると、予めプログラムされたグラフ、傾向線及びテキストのテンプレートを用いて、前述の選ばれた証券及び情報カテゴリ全てのクエリ結果をGUIクライアント・ディスプレイに表示する(工程1714)。
【0113】
表示後、選択ボタンによって、表示結果及びその基礎をなすクエリ・データをダウンロードするための選択肢が選択ボタンによって与えられる(工程1716)。これが選択された場合、市場調査ユーザは、種々のダウンロード・フォーマット(ASCII、xbase、dbf、HTML、tif、gif、bmp等など)から選ぶことが可能である(工程1718)。市場調査ユーザは、局所クライアント上のダウンロード場所を選ぶことが可能である(工程1720)。システムは、次いで、選ばれたフォーマットへのデータの編集に進む(工程1722)。データは、次いで、種々のプロトコル(zmodem、xmodem、ftpなど)の何れか1つ、又は、OS業界基準プロトコルの何れか1つを用いて転送される(工程1724)。ウェブ・クライアントサーバ環境では、TCP/IPソケットが用いられる。
【0114】
転送後、市場調査ユーザは、別のクエリを行いたいか否かを求めてプロンプトされる(工程1726)。別のクエリを行いたい場合、実行は、別の調査の反復のために工程1704に戻される。さもなければ、工程1702で、ログイン時間からトラッキングされる時間及び/又は取引のチャージが編集され、クライアント12上に表示される(工程1728)。前述のチャージは、次の請求サイクルのために請求データベースに格納される(工程1730)。ユーザは次いで、ログアウトされる(工程1732)。
【0115】
本発明を詳細に説明したが、特許請求の範囲記載の本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更、置換及び改変を行うことが可能である。
【0116】
ショート・メッセージ・サービスを利用した実施例の概括的な説明
図19は、本発明の特定の実施例による通信システム110を示している。特定の実施例では、通信システム110は、本明細書に記載する特定の実施例のトレーディング・システム及び方法に従って取引するために、ハードウェア環境として使用されてもよい。例えば、前述の図1〜18に関して説明した構成要素及び関連した機能は、種々の形態の通信システム110に組み込まれてもよい。図示の実施例では、システム110は、移動局120、無線インタフェース122、基地局システム124、移動交換センタ126、ビジター・ロケーション・レジスタ128、ホーム・ロケーション・レジスタ130、通信ネットワーク132及びトレーディング・システム140を含む。本発明の他の実施例による通信システムは、システム110に関して図示したものと同じ構成要素又は異なる構成要素を利用してもよい。
【0117】
1つの動作形態では、移動局120は、通信ネットワーク132を通じてショート・メッセージ・サービス(SMS)メッセージを使用して通信する。メッセージは、映画、俳優、女優、タレント、CD、商品、サービス企業、テレビ番組、又は他の適切な娯楽イベントに関する種々のタイプの派生金融商品又は証券で売買を取引するトレーディング・システム140に向かってもよい。
【0118】
他のテキスト・メッセージ送信サービスとは異なり、SMSは、宛先へのテキスト・メッセージの保証された配信を提供するように設計される。移動局120は、音声呼又はデータ呼が進行中であるか否かにかかわらず、いつでもショート・メッセージ(SM)を受信又は提出することができる。ショート・メッセージは、一時的なネットワーク障害の場合に、後に配信するためにネットワークに格納されてもよい。本明細書で用いられる「ショート・メッセージ」という用語は、SMS技術を用いて無線装置で通信されるテキスト・メッセージを示す。
【0119】
移動局120は、音声及び/又はデータサービスを通信システム110のユーザ111に提供する。移動局120は、無線インタフェース122でシステム110の構成要素と通信する。移動局120は、システム110の構成要素と通信するように動作可能ないかなる無線装置を備えてもよい。例えば、移動局120は、移動電話、携帯情報端末、無線電子メール装置、又は無線モデム若しくは無線ユニットに結合されたコンピュータを備えてもよい。一実施例では、移動局120は、第1のプロトコルを使用してシステム110の構成要素と通信すると共に、第2のプロトコルを使用してシステム110の他の構成要素又は他のネットワークと通信するように動作可能なデュアルモード移動局を備える。特定の実施例では、移動局120は、GSMプロトコルを使用して、EIA/TIA(Electronic Industries Alliance/Telecommunication Industry Association)のIS-136プロトコルを使用して通信してもよい。前述の場合、移動局120は、デュアルモードGSM/IS-136移動ハンドセットを備える。本発明の範囲から逸脱することなく、移動局120の他の実施例が用いられてもよい。
【0120】
基地局システム(BSS)124は、無線インタフェース122で移動局120と双方向通信を提供する。BSS124は、無線インタフェース122で移動局120と通信するように動作可能な、いかなるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせを備えてもよい。例えば、BSS120は、無線送信/受信装置、構成要素又はオブジェクト、及びアンテナを備え得る1つ以上の基地トランシーバ局を備えてもよい。基地トランシーバ局は、陸線(例えば、高速T1/E1回線等)インタフェースを用いるBSS124の基地局コントローラに結合されてもよい。基地トランシーバ局は、一連の複合無線モデムとして動作してもよく、必要に応じてハンドオーバ実行処理を行う際に支援してもよく、また、特定の必要性に従ってコード変換及びレート適応機能を行ってもよい。
【0121】
BSS124はまた、無線インタフェースの管理構成要素として動作する1つ以上の基地局コントローラを備えてもよい。この管理は、通信システム110内の基地トランシーバ局への遠隔コマンドを通じて実行されてもよい。基地局コントローラは、1つより多くの基地トランシーバ局を管理してもよい。基地局コントローラのいくつかの役目は、ハンドオーバのシナリオを支援する際の無線チャネルの管理を含んでもよい。いかなる数の適切な通信オブジェクト又は要素が、基地局コントローラや基地トランシーバ局のようなBSS124の構成要素内に含まれてもよく、BSS124の構成要素の外部に存在してもよく、BSS124の構成要素に結合されてもよい。
【0122】
無線インタフェース122は、移動局120とBSS124との間の通信を容易にする。無線インタフェース122は、移動局120と基地局124との間で回線交換及び/又はパケット交換情報を伝達するように動作可能ないかなる無線インタフェース又は通信リンクを備えてもよい。例えば、インタフェース122は、GSM/GPRS(GSM General Packet Radio Service)インタフェース又はGSM/EDGE(GSM Enhanced Data rates for GSM Evolution)インタフェースを備えてもよい。
【0123】
移動交換センタ126は、通信ネットワーク132と基地局システム124との間のインタフェースとして動作する。移動交換センタ126は、一般的に通信スイッチとコンピュータとを収容する位置を表し、所定の地理的領域のそのセル・サイトが接続されることを確保する。セル・サイトは、一般的に、送受信装置又は構成要素を示し、潜在的には、移動局120のような要素をネットワーク132のようなネットワークに接続する複数の適切な基地局システムを含む。送信電力と無線周波数とを制御することにより、移動交換センタ126は、1つのセルから他のセルへ、及び1つの周波数又はチャネルから他の周波数又はチャネルへの無線通信の移動及び転送を監視してもよい。所定の通信環境では、通信システム110は、基地局システム124とネットワーク132との間の通信を容易にするように動作可能な複数の移動交換センタ126を含んでもよい。一般的に、移動交換センタ126はまた、所定の領域での無線通信の接続、トラッキング、状態、課金情報及び他のユーザ情報を処理してもよい。例えば、このことは、移動局120のユーザが、おそらく移動ネットワークに関連する所定の料金スケジュールに基づいて、特定の無線機能又は使用時間を割り当てられるという事実を含んでもよい。
【0124】
ホーム・ロケーション・レジスタ(HLR)130は、通信サービスに関する加入者情報を含む記憶ユニット又はデータベースである。HLR130は、移動局120及び移動局120のユーザ111に関連するパラメータに関する情報を格納又は維持管理してもよく、更に、ユーザの物理的位置と潜在的に無関係でもよい。HLR130はまた、入来する呼又はメッセージを中継する目的で、移動局120の現在位置に関する情報を含んでもよい。HLR130は、ユーザ管理情報を格納するように動作可能な、いかなるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせを備えてもよい。
【0125】
ビジター・ロケーション・レジスタ(VLR)128は、移動局120のユーザ111に提供される機能についての動的情報を含む記憶ユニットである。更に、VLR128は、移動局120のユーザに関連する嗜好に関する情報を含んでもよい。VLR128及びHLR130は、ユーザにより実行される装置に移動性を提供するために、相互に通信してもよい。VLR128は、自分の個別の存在になるように構成されてもよく、代替としてMSC126又は他の適切な装置に含まれてもよい。VLR128は、HLR130に格納されたデータのコピーを更に含んでもよい。いかなる適切なユーザプロフィール情報がVLR128に含まれてもよく、VLR128に格納されたデータは、必要に応じてHLR130、ネットワーク132又はBBS124に転送又は通信されてもよい。
【0126】
通信ネットワーク132は、ショート・メッセージ・サービス・センタ138、SMSゲートウェイ移動交換センタ134及びSMS相互接続移動交換センタ136を含む。通信ネットワーク132は、通信システム110の構成要素間の無線又は有線通信を結合して容易にする。例えば、通信ネットワーク132は、ネットワークアドレスの間でインターネットプロトコル(IP)のパケット、フレームリレーのフレーム、非同期転送モード(ATM)のセル、音声、ビデオ、データ、及び他の適切な情報を通信してもよい。通信システム110はまた、例えば、無線アプリケーション・プロトコル(WAP)標準プロトコル(802.11を含む)、第三世代(3G)プロトコル(例えば、W-CDMA又はCDMA2000等)又はGSM(Global System for Mobile Communications)プロトコル等によって、無線通信を介してデータを通信してもよい。通信システム110は、1つ以上のローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、無線アクセス・ネットワーク(RAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、広域ネットワーク(WAN)、インタラクティブ・テレビ・ネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、インターネットとして知られるグローバル・コンピュータ・ネットワークの全て若しくは一部、及び/又は1つ以上の位置での他の通信システムを含んでもよい。
【0127】
様々な実施例で、通信システム110は、部分的に若しくは完全に別のネットワーク又は部分的に重複するネットワークでもよい更なる通信ネットワークを含んでもよい。前述の更なるネットワークは、インターネットのような公衆ネットワーク、又はプライベートネットワーク若しくはアクセス制限ネットワークを備えてもよく、シグナリング・システム7プロトコル又はインターネット・プロトコルのような異なる通信プロトコルを利用してもよい。
【0128】
ショート・メッセージ・サービス・センタ(SMSC)138は、移動局120へのショート・メッセージの配信と、移動局120からのショート・メッセージの配信とを制御する。SMSC138は、メッセージを受信し、目的の受信者に中継する。例えば、SMSC138は、移動局120及びトレーディング・システム140からショート・メッセージを受信し、移動局120及びトレーディング・システム140にショート・メッセージを中継してもよい。特定の実施例では、SMSC138は、GSMショート・メッセージ・サービス・メッセージの配信を制御するように動作可能である。SMSC138は、ショート・メッセージの通信を管理するように動作可能な、いかなるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせを備えてもよい。
【0129】
SMSゲートウェイ移動交換センタ(GMSC)134は、SMSC138から移動局120に通信されるメッセージを受信する移動交換センタである。GMSC134は、SMSC138からショート・メッセージを受信し、情報中継のためにHLR130に問い合わせ、移動局120への配信のためにショート・メッセージを移動交換センタ126に配信する。特定の実施例では、GMSC134は、公衆陸線移動ネットワーク及び/又はSS7-IP相互接続ユニットのような他のネットワークに結合されてもよい。GMSCは、GSM MAP/Cリンクを使用してホーム・ロケーション・レジスタ130に結合されてもよい。一実施例では、GMSC134及びSMSC138は、独自仕様のプロトコルを使用して通信し、GMSC134は、結合されたSS7-IP相互接続ユニットにより使用されるプロトコル(GSM MAPプロトコル等)とSMSC138により使用されるプロトコルとの間を変換する相互接続機能を実行する。GMSC134は、システム110の構成要素からメッセージを受信し、システム110の構成要素にメッセージを通信するように動作可能な、いかなるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせを備えてもよい。
【0130】
SMS相互接続移動交換センタ(IWMSC)136は、MSC126からショート・メッセージを受信し、これらをSMSC138に通信する。特定の実施例では、IWMSC136は、公衆陸線移動ネットワーク及び/又はSS7-IP相互接続ユニットのような他のネットワークに結合されてもよい。一実施例では、IMSC136及びSMSC138は、独自仕様のプロトコルを使用して通信してもよく、IMSC136はまた、結合されたSS7-IP相互接続ユニットにより使用されるプロトコル(GSM MAPプロトコル等)とSMSC138により使用されるプロトコルとの間を変換する相互接続機能を実行してもよい。IMSC136は、システム110の構成要素間でメッセージを通信するように動作可能な、いかなるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせを備えてもよい。特定の実施例では、GMSC134及びIWMSC136は、SMSC138と統合される。
【0131】
SMSC128、GMSC134及び/又はIMSC136による問い合わせ時に、HLR130は、ユーザの中継情報を提供する。SMSC138が、前に特定の移動局へのショート・メッセージ配信の試みの失敗を起こしている場合、HLR130は、前述の移動局がアクセス可能であると移動ネットワークにより認識されるようになったときに、SMSC138に通知してもよい。HLR130は、ゲートウェイGMSC134、MSC126及びVLR128に結合されてもよく、一般的に何らかの潜在的な支払い方式に基づいて、移動局120のユーザに提供される機能又はサービスに関するデータを提供してもよい。
【0132】
トレーディング・システム140は、インタフェース141を通じて移動局120と通信することができる。インタフェース141は、ショート・メッセージ・サービス通信を通じて移動局120と通信するように動作可能な、いかなるハードウェア、ソフトウェア又は符号化ロジックを備えてもよい。前述の通信は、移動局120により送信されるショート・メッセージと、移動局120で受信されるショート・メッセージとの双方を含んでもよい。トレーディング・システム140は、メモリ142、データベース144及びプロセッサ146を含む。一般的に、プロセッサ146は、マイクロプロセッサ、コントローラ又は他の適切な計算装置若しくはリソースである。通常では、メモリ142は、磁気媒体、光学媒体、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、取り外し可能媒体又は他の適切なメモリ構成要素を非限定的に含み、いかなる種類の揮発性又は不揮発性メモリでもよい。メモリ142は、プロセッサ146により実行可能な構成要素又はソフトウェアを含む。特定の実施例では、メモリ142は、トレーディング・アプリケーション148を含む。
【0133】
データベース144は、トレーディング・システム140用の記憶媒体として動作する。特定の実施例では、データベース144は、トレーディング・アプリケーション148による使用のためにアクセス可能な、アカウント、注文、株式、取引及び他の情報を含む。メモリ142及びデータベース144は、統合されてもよく、個別でもよい。
【0134】
トレーディング・アプリケーション148は、映画、タレント、CD、テレビ番組、スポーツ選手及び/又は他の娯楽事業主体を表す派生金融商品のような、複数の種類の商品のいずれかに関与する売買取引を実行するように動作可能である。トレーディング・アプリケーション148は、本明細書に記載する機能を実行する際に支援するいかなる数の構成要素を含んでもよい。図19〜21に関して本明細書に記載する機能に加えて、トレーディング・アプリケーション148は、図1のコンピュータ・プログラム18に関連する様々な機能を実行してもよい。前述の構成要素は、仮想スペシャリスト・プログラムと、準備銀行プログラムと、特定の実施例に関して本明細書に記載の他のプログラム及びテーブルとを含んでもよい。トレーディング・アプリケーション148は、商品のトレーダーから売り注文及び買い注文を受け入れ、需要と供給に基づいて市場価格を設定し、価格ボラティリティを最小にするためにトレーダーとして市場に参加してもよい。これらの商品は、仮想準備銀行により制御されるドル又は仮想通貨で購入され得る。
【0135】
トレーディング・アプリケーション148は、通信ネットワーク132を通じて商品の買い注文及び売り注文を受け付け、買い注文と売り注文をマッチングし、取引を終了する。特定の実施例では、トレーディング・アプリケーション148は、買い注文と売り注文のマッチングにおけるアンバランスに応じ、価格ボラティリティを相殺し、流動性を提供するように市場においてトレーディングに参加する仮想スペシャリスト機能を利用してもよい。仮想スペシャリスト機能はまた、過剰な注文閾値を超える売買を停止し、これによってシステムの不正使用を阻止してもよい。
【0136】
システム110の1つ以上の構成要素の機能は、少なくとも1つのコンピュータ処理可能媒体に符号化されたロジックに組み込まれてもよい。ロジックは、例えば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、特定用途向け集積回路(ASIC)又はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)のような何らかの適切な装置に格納されたハードウェア、ソフトウェア命令及び/又はファームウェア命令に符号化されてもよい。
【0137】
動作中に、移動局120のユーザ111は、トレーディング・システム140に登録しようとしてもよい。これを行うために、ユーザ111は、システム110でユーザ名とユーザを識別するショート・コードとを含むショート・メッセージをトレーディング・システム140に送信するために移動局120を使用してもよい。ユーザ名はユーザを識別し、いかなる数の文字を備えてもよい。ショート・コードは、トレーディング・システム140のサービスにアクセスするためのユーザのパスワードとして動作してもよく、いかなる数の文字を備えてもよい。SMSC138は、ユーザのショート・メッセージが、ユーザにより送信されることを許容されているショート・メッセージの閾値容量を超えていないことを確認する。例えば、ユーザ111は、毎週送信する特定の数のメッセージのみを割り当てられてもよい。ユーザ111が送信されるショート・メッセージの割り当てを満たすと、SMSC138は、移動局120のユーザに、前述の割り当てが満たされ、ショート・メッセージがトレーディング・システム140に通信できないことを通知する。
【0138】
ユーザ111が特定の期間にユーザにより送信することを許可されたショート・メッセージの数のユーザの割り当てを超えていないことを、SMSC138が確認した場合、SMSC138は、トレーディング・システム140のトレーディング・アプリケーション148に通信するために、ショート・メッセージを拡張マークアップ言語(XML)フォーマットのような他のフォーマットに変換してもよい。
【0139】
XMLフォーマット等でユーザ111により送信されたショート・メッセージ情報を受信すると、トレーディング・アプリケーション148は、データベース144からユーザ111のアカウント情報を取り出してもよい。例えば、ユーザ111は、音声通信等を通じて、トレーディング・システム140により提供されるサービスを前に利用しているが、今回は、ユーザ111がショート・メッセージ通信を通じて前述のサービスを使用することを試みる最初になってもよい。このような場合、データベース114は、トレーディング・アプリケーション148による使用のために、クレジットカード情報、アカウント・バランス又は他の適切な情報のような、ユーザに関する利用可能な情報を有してもよい。ショート・メッセージ通信を通じてユーザ111により提供される情報は、データベース144に格納されてもよい。ユーザがトレーディング・システム140により提供されるサービスを前に利用していなくても、ユーザ111はまた、ショート・メッセージ通信を使用してトレーディング・システム140に登録してもよい。
【0140】
トレーディング・アプリケーション148は、移動通信120に通信するために、SMSC138に返信メッセージを通信してもよい。メッセージはユーザ111により受信され得る。前述の返信メッセージは、ユーザのアカウントが開いているか又は堅実な状態にあるかをユーザ111に確認してもよい。前述の返信メッセージは、トレーディング・アプリケーション148でのユーザの現行アカウント・バランスのような他の情報も同様に含んでもよい。返信メッセージは、XML又は他の適切なフォーマットでトレーディング・システム140から送信されてもよい。SMSC138は、メッセージに含まれる情報が移動局140のユーザにより読まれ得るように、返信メッセージをショート・メッセージ・フォーマットに変換してもよい。
【0141】
特定の実施例では、ユーザ111は、移動局120からのショート・メッセージ通信を使用して、トレーディング・アプリケーション148と注文を行ってもよい。前述の場合、ユーザ111は、注文に関する関連情報を含む最初のショート・メッセージをSMSC138に送信するために、移動局120を使用してもよい。例えば、ショート・メッセージは、ユーザがBRITのシンボルを有する株式の50,000のシェアを買いたいと思うことを示す「5000のBRITの買い」でもよい。ユーザ111は、移動局120から通信されるショート・メッセージを通じて、売り注文のような他の種類の注文又は取引を行ってもよい。SMSC138は、トレーディング・アプリケーション148に通信するために、ショート・メッセージをXML又は他の適切なフォーマットに変換する。
【0142】
トレーディング・アプリケーション148は、可能な場合にはユーザの注文を終了する。例えば、注文が買い注文である場合、トレーディング・アプリケーション148は、同じ株式の対応する売り注文と注文をマッチングしてもよい。特定の場合、トレーディング・アプリケーション148は、要求された合計の50,000のシェアのうち25,000のみの買いのような注文の一部を終了することしかできなくてもよい。また、トレーディング・アプリケーション148は、注文を終了できなくてもよい。例えば、ユーザ111がトレーディング・システム140と適切なアカウント・バランスを有していない場合、注文は終了されなくてもよい。更に、特定の場合、ユーザにより買うように要求されたものほど十分な売りのシェアが存在しなくてもよい。トレーディング・アプリケーション148は、注文の状態をユーザ111及び移動局120に返信する。特定の実施例では、前述の通信は、例えば、「売買終了」、「一部の売買終了-25,000シェア」又は「売買不可能」でもよい。トレーディング・アプリケーション148からの応答通信は、移動局120に通信するために、トレーディング・システム140からSMSC138に送信されてもよい。
【0143】
トレーディング・システム140はまた、市場のお知らせ、市場の最新情報及び他の適切な市場又はアカウント情報をユーザ111に通信するために、ショート・メッセージ技術を使用してもよい。
【0144】
特定の実施例では、SMSC138は、ショート・メッセージ通信を通じてトレーディング・アプリケーション148で取引を行うことに対して、ユーザのアカウントに料金(すなわち$0.25)を請求してもよい。SMSC138は、移動局120から送信されるショート・メッセージに含まれる特定のキーワード(「買い」、「売り」、「売買」又は他の適切な用語等)を認識した場合に、前述の料金を請求してもよい。
【0145】
図20は、本発明の実施例によるトレーディング・アプリケーションに登録する方法を示すフローチャートである。工程150は、登録情報を備えたショート・メッセージの受信で始まる。ショート・メッセージは、元々は移動局120のユーザにより送信され、ショート・メッセージ・サービス・センタ138で受信されてもよい。登録情報は、トレーディング・アプリケーション148で使用するための、ユーザ111のユーザ名、パスワード、ショート・コード又は他の識別若しくはセキュリティ情報を備えてもよい。工程152において、ユーザ111が特定の期間に許容されたショート・メッセージの割り当てを超えたか否かについて判定が行われる。前述の判定は、ショート・メッセージ・サービス・センタ138で行われてもよい。ショート・メッセージのユーザの割り当てが超えた場合、工程154において、ショート・メッセージ・サービス・センタ138は、ユーザ111による閲覧のために、ユーザ111がユーザのショート・メッセージの割り当てを超えたことを示す拒否情報を備えたショート・メッセージを移動局120に送信する。
【0146】
ユーザ111がユーザのショート・メッセージの割り当てを超えていない場合、工程156において、登録情報を備えたショート・メッセージは、XMLフォーマットのような第2のフォーマットに変換される。工程158において、登録情報は、第2のフォーマットでトレーディング・アプリケーション148に通信される。工程160において、トレーディング・アプリケーション148は、ユーザ111の登録情報を検証する。前述の検証は、ユーザのトレーディング情報又はアカウント情報のデータベースにアクセスすることにより実現されてもよい。特定の場合、ユーザは、トレーディング・アプリケーション148のサーバを前に利用していなくてもよい。前述の場合、検証の工程は、元のショート・メッセージに含まれるユーザのクレジットカード情報又は他のアカウント情報を検証することを含んでもよい。
【0147】
工程162において、トレーディング・アプリケーション148は、第2のフォーマットの検証情報を送信する。検証情報は、ユーザのアカウントが開いているか堅実な状態にあることの指示を含んでもよい。工程164において、第2のフォーマットの検証情報は、確認情報を備えたショート・メッセージに変換される。前述の変換は、ショート・メッセージ・サービス・センタ138で実現されてもよい。工程166において、検証情報を備えたショート・メッセージは、ユーザ111による閲覧のために移動局120に送信される。
【0148】
図21は、本発明の他の実施例によるトレーディング・アプリケーション148で取引する方法を示すフローチャートである。工程170は、ユーザがトレーディング・アプリケーション148で行おうとする注文に関する注文情報を備えたショート・メッセージの受信で始まる。注文情報は、買い注文、売り注文又は他の種類の注文若しくは取引に関する情報を備えてもよい。注文情報は、ユーザが買うこと、売ること又は売買することを望む事業主体の株式又は他の商品と、株式のシェア数とを更に含んでもよい。注文情報を備えたショート・メッセージは、元々は移動局120のユーザ111により送信され、ショート・メッセージ・サービス・センタ138で受信されてもよい。
【0149】
工程172において、ユーザが特定の期間に許容されたショート・メッセージの割り当てを超えたか否かについて判定が行われる。前述の判定は、ショート・メッセージ・サービス・センタ138で行われてもよい。ショート・メッセージのユーザの割り当てが超えた場合、工程174において、ショート・メッセージ・サービス・センタ138は、ユーザ111による閲覧のために、ユーザ111がユーザのショート・メッセージの割り当てを超えたことを示す拒否情報を備えたショート・メッセージを移動局120に送信する。
【0150】
ユーザ111がユーザのショート・メッセージの割り当てを超えていない場合、工程176において、注文情報を備えたショート・メッセージは、XMLフォーマットのような第2のフォーマットに変換される。工程178において、注文情報は、第2のフォーマットでトレーディング・アプリケーション148に通信される。工程180において、トレーディング・アプリケーション148は、注文情報を処理する。前述の処理は、対応する注文への注文のマッチングにより、ユーザ111により求められた注文を終了することを含んでもよい。例えば、注文が特定の価格での特定の事業主体の1000のシェアの買いであった場合、トレーディング・アプリケーション148は、同じ価格での同じ事業主体の1000のシェアについて、対応する売り注文と注文をマッチングさせてもよい。注文情報の処理は、本明細書に記載の仮想スペシャリストの更なる機能を含んでもよい。処理の工程はまた、注文の終了を反映するために、ユーザのクレジット及び事業主体のシェアのアカウントのような、ユーザのアカウント・バランスの調整を含んでもよい。特定の場合、トレーディング・アプリケーション148は、ユーザの注文を終了できなくてもよく、注文を部分的にしか満たすことができなくてもよい。
【0151】
工程182において、トレーディング・アプリケーション148は、第2のフォーマットの注文処理情報を送信する。注文処理情報は、注文の状態(すなわち、注文終了、一部の注文終了、注文未完了)をユーザに示す情報を含む。工程184において、第2のフォーマットの注文処理情報は、注文処理情報を備えたショート・メッセージに変換される。前述の変換は、ショート・メッセージ・サービス・センタ138で実現されてもよい。工程186において、ショート・メッセージ・サービス・センタ138は、ショート・メッセージ通信で注文を行ったことに対して、ユーザのアカウントに料金を請求してもよい。特定の実施例では、トレーディング・アプリケーション148は、ショート・メッセージ通信を利用した取引に対して、ユーザに料金を請求してもよい。工程188において、注文処理情報を備えたショート・メッセージは、ユーザ111による閲覧のために移動局120に送信される。
【0152】
本発明の範囲から逸脱することなく、工程は、変更、追加又は省略されてもよい。更に、本発明の範囲から逸脱することなく、工程は、いかなる適切な順序で実行されてもよい。
【0153】
本発明について詳細に説明したが、様々な変更及び変形が当業者に示唆される。本発明は、特許請求の範囲内にある前述の変更及び変形を含むことを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】本発明の例示的なハードウェア環境のブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例の概括的なロジックを示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施例の価格設定/トレーディングのプログラムのロジックを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施例の市場価格生成プログラムのロジックを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施例の仮想スペシャリスト・プログラムのロジックを示す流れ図である。
【図6】本発明の第1の実施例のトレーディング停止プログラムのロジックを示す流れ図である。
【図7】本発明の第2の実施例の例示的な管理モジュール画面を示す図である。
【図8A】新しいユーザの登録画面を備えた、本発明の第2の実施例の例示的なインタフェースを示す図である。
【図8B】新しいユーザに対するウェルカム画面を表示した、図8Aのインタフェース画面を示す図である。
【図9】システム・ホームページを表示した、図8Aのインタフェース画面を示す図である。
【図10】ユーザ・ポートフォリオ・ページを表示した、図8Aのインタフェース画面を示す図である。
【図11】売買確認画面を表示した、図8Aのインタフェース画面を示す図である。
【図12】システムの第2の実施例の当初証券価格設定プログラムのロジックを示す流れ図である。
【図13】本発明の第2の実施例の証券売買フルフィルメント及び証券価格設定プログラムのロジックを示す流れ図である。
【図14】本発明の第2の実施例の売買抑制プログラムのロジックを示す流れ図である。
【図15】本発明の第2の実施例の売買停止プログラムのロジックを示す流れ図である。
【図16】本発明の第2の実施例のゴースト・トレーディング・プログラムのロジックを示す流れ図である。
【図17】本発明の第2の実施例の市場調査ツールのロジックを示す流れ図である。
【図18】本発明の特定の実施例のシステムでシステムの定数及び変数の調節に用いる管理モジュールを示す図である。
【図19】本発明の特定の実施例によるショート・メッセージ・サービス通信を利用した通信システムを示す図である。
【図20】本発明の実施例によるショート・メッセージ・サービス通信を利用したトレーディング・アプリケーションに登録する方法を示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施例によるショート・メッセージ・サービス通信を利用したトレーディング・アプリケーションで取引する方法を示すフローチャートである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレーディング・アプリケーションで取引するシステムであって、
ショート・メッセージ・サービス構成要素から注文メッセージを受け取るように動作可能なインタフェースであり、前記注文メッセージは、第2のフォーマットに変換された注文情報を備えた第1のショート・メッセージを備え、前記注文情報は、トレーディング・システムの注文に関係するインタフェースと、
前記インタフェースに結合され、前記注文情報を処理し、前記第2のフォーマットの注文処理情報を前記ショート・メッセージ・サービス構成要素に送信し、前記注文処理情報を備えた第2のショート・メッセージに変換されるトレーディング・アプリケーションと
を備え、
前記トレーディング・アプリケーションは、売買注文のフルフィルメントを行った後の商品の買い注文と売り注文との間のアンバランスを測定することにより、売買アンバランスを計算し、推定価格変動を更に計算し、前記推定価格変動で前の市場価格を増やすことによって、証券の市場価格を設定するように動作可能な仮想スペシャリストを備え、
前記注文情報は、前記市場価格での前記商品の第1のシェア数についての買い注文又は売り注文を備えるシステム。
【請求項2】
前記商品は、娯楽事業主体を表す、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記娯楽事業主体は、映画、テレビ番組、娯楽イベント、俳優又は女優のうち少なくとも1つを備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
推定価格変動を計算するように動作可能な仮想スペシャリストは、
データベースから証券価格閾値を取り出し、
前記証券価格閾値と前記売買アンバランスとを比較し、
前記データベースから前記商品の価格変動の量を表す証券価格増加を取り出し、
前記売買アンバランスが前記証券価格閾値を超える場合に、推定価格変動を前記証券価格増加に設定する
ように動作可能な仮想スペシャリストを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2のフォーマットは、拡張マークアップ言語(XML)を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記トレーディング・システムは、仮想トレーディング・システムを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
トレーディング・アプリケーションで取引する方法であって、
インタフェースでショート・メッセージ・サービス構成要素から注文メッセージを受け取り、前記注文メッセージは、第2のフォーマットに変換された注文情報を備えた第1のショート・メッセージを備え、前記注文情報は、トレーディング・システムの注文に関係し、
前記注文情報を処理し、
前記第2のフォーマットの注文処理情報を前記ショート・メッセージ・サービス構成要素に送信し、前記注文処理情報を備えた第2のショート・メッセージに変換されることを備える方法。
【請求項8】
注文情報を備えた前記第1のショート・メッセージを送信することに対して、ユーザのアカウントに料金を請求することを更に備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記注文情報は、商品の第1のシェア数の買い注文又は売り注文を備える、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記商品は、娯楽事業主体を表す、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記娯楽事業主体は、映画、テレビ番組、娯楽イベント、俳優又は女優のうち少なくとも1つを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記注文情報の処理は、前記商品の前記第1のシェア数の対応する注文に前記注文情報をマッチングさせることを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記注文情報の処理は、前記商品の第2のシェア数の対応する注文に前記注文情報を部分的にマッチングさせることを備え、前記第2の数は前記第1の数未満である、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
売買注文のフルフィルメントを行った後の前記商品の買い注文と売り注文との間のアンバランスを測定することにより、売買アンバランスを計算し、
推定価格変動を計算し、
前記推定価格変動で前の市場価格を増やすことによって、証券の市場価格を設定し、
前記注文情報は、前記市場価格での前記商品の第1のシェア数についての買い注文又は売り注文を備え、
前記推定価格変動の計算は、
データベースから証券価格閾値を取り出し、
前記証券価格閾値と前記売買アンバランスとを比較し、
前記データベースから前記商品の価格変動の量を表す証券価格増加を取り出し、
前記売買アンバランスが前記証券価格閾値を超える場合に、推定価格変動を前記証券価格増加に設定することを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記注文情報の処理は、前記注文情報に基づいてユーザの少なくとも1つのアカウントを調整することを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項16】
前記注文処理情報は、前記注文情報が終了したか、部分的に終了したか、或いは終了していないかの確認を備える、請求項7に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のフォーマットは、拡張マークアップ言語(XML)を備える、請求項7に記載の方法。
【請求項18】
前記トレーディング・システムは、仮想トレーディング・システムを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項19】
トレーディング・アプリケーションで取引する方法であって、
インタフェースでショート・メッセージ・サービス構成要素から登録メッセージを受け取り、前記登録メッセージは、第2のフォーマットに変換された登録情報を備えた第1のショート・メッセージを備え、前記登録情報は、トレーディング・システムのユーザ登録に関係し、ユーザ名とショート・コードとを備え、
前記登録情報を検証し、
前記第2のフォーマットの登録検証情報を前記ショート・メッセージ・サービス構成要素に送信し、前記登録検証情報を備えた第2のショート・メッセージに変換されることを備える方法。
【請求項20】
前記登録情報を備えた前記第1のショート・メッセージを送信することに対して、ユーザのアカウントに料金を請求することを更に備える、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記トレーディング・システムは、娯楽事業主体を表す商品の売買を処理し、
前記娯楽事業主体は、映画、テレビ番組、娯楽イベント、俳優又は女優のうち少なくとも1つを備える、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記登録情報の検証は、データベースで前記ユーザの前のアカウント情報にアクセスすることを備える、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記登録検証情報は、前記ユーザがショート・メッセージ・サービスを使用して前記トレーディング・システムで取引し得るという確認を備える、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記第2のフォーマットは、拡張マークアップ言語(XML)を備える、請求項19に記載の方法。
【請求項1】
トレーディング・アプリケーションで取引するシステムであって、
ショート・メッセージ・サービス構成要素から注文メッセージを受け取るように動作可能なインタフェースであり、前記注文メッセージは、第2のフォーマットに変換された注文情報を備えた第1のショート・メッセージを備え、前記注文情報は、トレーディング・システムの注文に関係するインタフェースと、
前記インタフェースに結合され、前記注文情報を処理し、前記第2のフォーマットの注文処理情報を前記ショート・メッセージ・サービス構成要素に送信し、前記注文処理情報を備えた第2のショート・メッセージに変換されるトレーディング・アプリケーションと
を備え、
前記トレーディング・アプリケーションは、売買注文のフルフィルメントを行った後の商品の買い注文と売り注文との間のアンバランスを測定することにより、売買アンバランスを計算し、推定価格変動を更に計算し、前記推定価格変動で前の市場価格を増やすことによって、証券の市場価格を設定するように動作可能な仮想スペシャリストを備え、
前記注文情報は、前記市場価格での前記商品の第1のシェア数についての買い注文又は売り注文を備えるシステム。
【請求項2】
前記商品は、娯楽事業主体を表す、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記娯楽事業主体は、映画、テレビ番組、娯楽イベント、俳優又は女優のうち少なくとも1つを備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
推定価格変動を計算するように動作可能な仮想スペシャリストは、
データベースから証券価格閾値を取り出し、
前記証券価格閾値と前記売買アンバランスとを比較し、
前記データベースから前記商品の価格変動の量を表す証券価格増加を取り出し、
前記売買アンバランスが前記証券価格閾値を超える場合に、推定価格変動を前記証券価格増加に設定する
ように動作可能な仮想スペシャリストを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2のフォーマットは、拡張マークアップ言語(XML)を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記トレーディング・システムは、仮想トレーディング・システムを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
トレーディング・アプリケーションで取引する方法であって、
インタフェースでショート・メッセージ・サービス構成要素から注文メッセージを受け取り、前記注文メッセージは、第2のフォーマットに変換された注文情報を備えた第1のショート・メッセージを備え、前記注文情報は、トレーディング・システムの注文に関係し、
前記注文情報を処理し、
前記第2のフォーマットの注文処理情報を前記ショート・メッセージ・サービス構成要素に送信し、前記注文処理情報を備えた第2のショート・メッセージに変換されることを備える方法。
【請求項8】
注文情報を備えた前記第1のショート・メッセージを送信することに対して、ユーザのアカウントに料金を請求することを更に備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記注文情報は、商品の第1のシェア数の買い注文又は売り注文を備える、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記商品は、娯楽事業主体を表す、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記娯楽事業主体は、映画、テレビ番組、娯楽イベント、俳優又は女優のうち少なくとも1つを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記注文情報の処理は、前記商品の前記第1のシェア数の対応する注文に前記注文情報をマッチングさせることを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記注文情報の処理は、前記商品の第2のシェア数の対応する注文に前記注文情報を部分的にマッチングさせることを備え、前記第2の数は前記第1の数未満である、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
売買注文のフルフィルメントを行った後の前記商品の買い注文と売り注文との間のアンバランスを測定することにより、売買アンバランスを計算し、
推定価格変動を計算し、
前記推定価格変動で前の市場価格を増やすことによって、証券の市場価格を設定し、
前記注文情報は、前記市場価格での前記商品の第1のシェア数についての買い注文又は売り注文を備え、
前記推定価格変動の計算は、
データベースから証券価格閾値を取り出し、
前記証券価格閾値と前記売買アンバランスとを比較し、
前記データベースから前記商品の価格変動の量を表す証券価格増加を取り出し、
前記売買アンバランスが前記証券価格閾値を超える場合に、推定価格変動を前記証券価格増加に設定することを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記注文情報の処理は、前記注文情報に基づいてユーザの少なくとも1つのアカウントを調整することを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項16】
前記注文処理情報は、前記注文情報が終了したか、部分的に終了したか、或いは終了していないかの確認を備える、請求項7に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のフォーマットは、拡張マークアップ言語(XML)を備える、請求項7に記載の方法。
【請求項18】
前記トレーディング・システムは、仮想トレーディング・システムを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項19】
トレーディング・アプリケーションで取引する方法であって、
インタフェースでショート・メッセージ・サービス構成要素から登録メッセージを受け取り、前記登録メッセージは、第2のフォーマットに変換された登録情報を備えた第1のショート・メッセージを備え、前記登録情報は、トレーディング・システムのユーザ登録に関係し、ユーザ名とショート・コードとを備え、
前記登録情報を検証し、
前記第2のフォーマットの登録検証情報を前記ショート・メッセージ・サービス構成要素に送信し、前記登録検証情報を備えた第2のショート・メッセージに変換されることを備える方法。
【請求項20】
前記登録情報を備えた前記第1のショート・メッセージを送信することに対して、ユーザのアカウントに料金を請求することを更に備える、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記トレーディング・システムは、娯楽事業主体を表す商品の売買を処理し、
前記娯楽事業主体は、映画、テレビ番組、娯楽イベント、俳優又は女優のうち少なくとも1つを備える、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記登録情報の検証は、データベースで前記ユーザの前のアカウント情報にアクセスすることを備える、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記登録検証情報は、前記ユーザがショート・メッセージ・サービスを使用して前記トレーディング・システムで取引し得るという確認を備える、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記第2のフォーマットは、拡張マークアップ言語(XML)を備える、請求項19に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公表番号】特表2009−503691(P2009−503691A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−524053(P2008−524053)
【出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【国際出願番号】PCT/US2006/028805
【国際公開番号】WO2007/014200
【国際公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(506361856)シーエフピーエイチ, エル.エル.シー. (75)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【国際出願番号】PCT/US2006/028805
【国際公開番号】WO2007/014200
【国際公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(506361856)シーエフピーエイチ, エル.エル.シー. (75)
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