説明

トンネル坑内の資材搬送設備、及び資材搬送方法

【課題】小断面のトンネルであっても、資材の補給に必要な時間を短縮できる。
【解決手段】軌道の途中を3本レールとしておく(図4(a) 参照)。第1搬送台車6A,6A,…は、図示右側から第2及び第3レール3M,3Mに侵入して資材5を降ろし、戻る。次に、図示左側から別の第2搬送台車6B,6B,…が同図(c) (d) のように進み、その状態で、資材5が積み込まれる。これにより、前記第1搬送台車6A,6A,…と第2搬送台車6B,6B,…との間で資材5の受け渡しが行われるので、第2搬送台車6B,6B,…は資材積み込み位置(例えば、立坑)にまで戻らなくても資材5を受け取ることができ、資材の補給に必要な時間を短縮することができる。また、資材受け渡しの部分には3本のレールを配置すれば足りるので、小断面のトンネルであっても設置可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軌道上を走行する搬送台車により資材を搬送するようにした、トンネル坑内の資材搬送設備及び資材搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トンネル坑内で工事や作業を行う際の資材の搬送は、トンネル坑内に軌道を敷設し、その軌道上を走行する搬送台車を使って行っていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図5は、トンネル坑内の資材搬送設備の従来構成の一例を示す側面図であり、符号103は、トンネル坑内に敷設された軌道を示し、符号106は、該軌道上に移動可能に配置された搬送台車を示し、符号105は、搬送する資材(具体的には、シールドトンネル用のセグメント)を示し、符号107は、資材105を使用する場所(図示のものは、シールドマシン108により地盤を掘削している箇所)を示し、符号109は、資材(重量物)105を搬送するための搬送機械(例えば、チェーンブロック)を示し、符号110は、搬送台車106から資材105を降ろす位置を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−329799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の資材搬送設備の場合、資材105を補給するには、前記搬送台車106は、資材を降ろす位置(符号110に示す位置)と資材が搬入される位置(例えば、不図示の立坑)との間を何度も往復しなければならず、資材の補給に時間が掛かってしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上述の問題を解消することが出来る資材搬送設備及び資材搬送方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、図1に例示するものであって、トンネル坑内(2)に敷設された軌道(3)と、該軌道(3)上を自走する機関車(4A,4B)と、該機関車(4A,4B)に連結されて資材(5)を搬送する搬送台車(6A,6A,…,6B,6B,…)と、を備えてなるトンネル坑内の資材搬送設備(1)において、
前記軌道(3)は、
資材を積み込む位置(7)から前記トンネル坑内(2)の途中まで2本のレール(図2の符号3A,3A参照)が敷設されてなる上流側軌道部(3A)と、
資材を降ろす位置(8)から前記トンネル坑内(2)の途中まで2本のレール(図2の符号3B,3B参照)が敷設されてなる下流側軌道部(3B)と、
これらの上流側軌道部(3A)と下流側軌道部(3B)との間にて並設された3本のレール(図2の符号3M,3M,3M参照)、及び該3本のレール(3M,3M,3M)と各軌道部(3A,3B)との間にそれぞれ介装されたポイント(P,P)からなる中継区間(3M)と、
からなり、
前記機関車(4A,4B)は、前記上流側軌道部(3A)から前記中継区間(3M)に掛けて走行可能となるように配置された第1機関車(4A)と、前記中継区間(3M)から前記下流側軌道部(3B)に掛けて走行可能となるように配置された第2機関車(4B)と、からなり、
前記搬送台車(6A,6A,…,6B,6B,…)は、前記第1機関車(4A)に連結されてなる少なくとも1台の第1搬送台車(6A,6A,…)と、前記第2機関車(4B)に連結されてなる少なくとも1台の第2搬送台車(6B,6B,…)と、からなり、
該各搬送台車(6A,6A,…,6B,6B,…)は、図3(a) (b) に詳示するように、資材(5)を係脱可能な状態で支持する資材支持装置(9)と、該支持された資材(5)の下側を開放するように形成された下側空洞部(S)と、該支持された資材(5)の前側を開放するように形成された前側空洞部(S)と、を有することを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記第1機関車(4A)には複数の第1搬送台車(6A,6A,…)が連結され、
前記第2機関車(4B)には複数の第2搬送台車(6B,6B,…)が連結され、
各搬送台車(6A,6A,…,6B,6B,…)は、前記資材支持装置(9)により支持された資材(5)の後側を開放するように形成された後側空洞部(図3(b) の符号S参照)を有することを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において、前記並設された3本のレール(3M,3M,3M)を、第1レール(3M)、第2レール(3M)及び第3レール(3M)とした場合に、
一のポイント(P)は、前記上流側軌道部(3A)の2本のレール(3A,3A)を前記第1及び第2レール(3M,3M)又は前記第2及び第3レール(3M,3M)に択一的に接続可能となるように構成され、
他のポイント(P)は、前記下流側軌道部(3B)の2本のレール(3B,3B)を前記第1及び第2レール(3M,3M)又は前記第2及び第3レール(3M,3M)に択一的に接続可能となるように構成され、
前記第2レール(3M)と前記第3レール(3M)との間には、前記第1搬送台車(6A,6A,…)が搬送してきた資材(5)を仮置きする仮置き場(10)が形成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、トンネル坑内(2)にて資材(5)を搬送する資材搬送方法において、
資材積み込み位置(7)からトンネル坑内(2)の途中まで2本のレール(3A,3A)が敷設されてなる上流側軌道部(3A)と、該上流側軌道部(3A)を走行する第1搬送台車(6A,6A,…)と、を使って前記資材積み込み位置(7)からトンネル坑内(2)の途中まで資材(5)を搬送する工程と、
前記上流側軌道部(3A)の下流側に敷設された第1乃至第3レール(3M,3M,3M)の内の第2及び第3レール(3M,3M)に前記第1搬送台車(6A,6A,…)を侵入させて該台車から資材(5)を降ろす工程(図4(a) (b) 参照)と、
該第1搬送台車(6A,6A,…)を前記第2及び第3レール(3M,3M)から前記上流側軌道部(3A)に移動させる工程(図4(b) 参照)と、
前記第1乃至第3レール(3M,3M,3M)の下流側に2本のレール(3B,3B)が敷設されてなる下流側軌道部(3B)、前記第1及び第2レール(3M,3M)、前記上流側軌道部(3A)を経由して前記第2及び第3レール(3M,3M)に第2搬送台車(6B,6B,…)を侵入させる工程(図4(c) (d) 参照)と、
前記第1搬送台車(6A,6A,…)から降ろした資材(5)を前記第2搬送台車(6B,6B,…)に積み込む工程と、
前記第2及び第3レール(3M,3M)から前記下流側軌道部(3B)に前記第2搬送台車(6B,6B,…)を走行させて資材(5)を下流側に搬送する工程と、からなることを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明において、該各搬送台車(6A,6A,…,6B,6B,…)は、資材(5)を係脱可能な状態で支持する資材支持装置(9)と、該支持された資材(5)の下側を開放するように形成された下側空洞部(S)と、該支持された資材(5)の前側を開放するように形成された前側空洞部(S)と、を有することを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項4又は5に係る発明において、前記上流側軌道部(3A)と前記第1乃至第3レール(3M,3M,3M)との間、及び前記下流側軌道部(3B)と前記第1乃至第3レール(3M,3M,3M)との間にはそれぞれ搬送台車(6A,6A,…,6B,6B,…)の進路切り換えのためのポイント(P,P)が設置されてなることを特徴とする。
【0013】
なお、括弧内の番号などは、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【発明の効果】
【0014】
請求項1乃至6に係る発明によれば、第1搬送台車によって中継区間までは資材が運ばれているので、資材降ろし位置にある第2搬送台車は資材積み込み位置にまで戻る必要は無く、中継区間にまで戻るだけで良く、資材補給時間を短縮できる。また、該中継区間のレールの本数は3本で足りるため、本発明に係る資材搬送設備は小断面のトンネルにも設置可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明に係る資材搬送設備の全体構造の一例を示す縦断面図である。
【図2】図2は、軌道の中継区間の詳細構造の一例を示す水平断面図である。
【図3】図3(a) は、搬送台車の詳細構造の一例を示す正面図であり、同図(b)は、そのA−A断面図である。
【図4】図4(a) 〜(d)は、本発明に係る資材搬送方法の一例を示す模式図である。
【図5】図5は、トンネル坑内の資材搬送設備の従来構成の一例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図1乃至図4に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
【0017】
本発明に係る、トンネル坑内の資材搬送設備は、図1に符号1で例示するものであって、
・ トンネル坑内2に敷設された軌道3と、
・ バッテリ等の動力源を有して該軌道3の上を自走する2台の機関車4A,4Bと、
・ 該機関車4A,4Bにそれぞれ連結されて資材5を搬送する搬送台車6A,6A,…,6B,6B,…と、
を備えている。この搬送台車6A,6A,…,6B,6B,…によって搬送する資材5としては、例えばシールドトンネル用のセグメントを挙げることができるが、セグメント以外の資材を搬送するようにしても良い。以下、特に区別する必要がある場合には、前記2台の機関車4A,4Bを“第1機関車”“第2機関車”と称することとし、該第1機関車4Aに連結されている搬送台車6A,6A,…を“第1搬送台車”とし、前記第2機関車4Bに連結されている搬送台車6B,6B,…を“第2搬送台車”と称することとする。なお、図1においては、1台の機関車に複数台の搬送台車が連結されているが、1台の機関車に1台の搬送台車が連結されただけのものを本発明の範囲から除外するものでは無い。
【0018】
ところで、上述の軌道3は、
・ 資材を積み込む位置(資材積み込み位置)7から前記トンネル坑内の途中までの区間であって、2本のレール(図2の符号3A,3A参照)が敷設された区間(本明細書において“上流側軌道部”とする)3Aと、
・ 資材を降ろす位置(つまり、資材を搬送すべき最終目的位置)8からトンネル坑内の途中までの区間であって、2本のレール(図2の符号3B,3B参照)が敷設された区間(本明細書において“下流側軌道部”とする)3Bと、
・ これらの上流側軌道部3Aと下流側軌道部3Bの間の区間であって、3本のレール(図2の符号3M,3M,3M参照)が並設されると共に、該3本のレール3M,3M,3Mと各軌道部3A,3Bとの間にそれぞれポイント(前記機関車4A,4B及び前記搬送台車6A,6A,…,6B,6B,…の進路切り換えのための転轍機)P,Pが介装された区間(本明細書において“中継区間”とする)3Mと、
からなる。これら3本のレール3M,3M,3Mを、第1レール3M、第2レール3M、及び第3レール3Mとした場合に、一方のポイント(以下、“第1ポイント”とする)Pは、前記上流側軌道部3Aの2本のレール3A,3Aを前記第1及び第2レール3M,3M又は前記第2及び第3レール3M,3Mに択一的に接続可能となるように構成されており、他方のポイント(以下、“第2ポイント”とする)Pは、前記下流側軌道部3Bの2本のレール3B,3Bを前記第1及び第2レール3M,3M又は前記第2及び第3レール3M,3Mに択一的に接続可能となるように構成されている。
【0019】
さらに、前記第1機関車4A及び前記第1搬送台車6A,6A,…は、前記第1ポイントPを適宜切り換えることによって、前記上流側軌道部3Aから前記中継区間3Mに掛けて走行可能となるように配置されており、前記第2機関車4B及び前記第2搬送台車6B,6B,…は、前記第2ポイントPを適宜切り換えることによって、前記中継区間3Mから前記下流側軌道部3Bに掛けて走行可能となるように配置されている。
【0020】
一方、これらの第1及び第2搬送台車6A,6A,…,6B,6B,…は、資材5を垂下した状態で支持する資材支持装置(図3(a) の符号9参照)を有している。図示の資材支持装置9はリンク機構を利用して資材5を支持するように構成されたものであるが、本発明には直接関係が無いため、詳細構造の説明は省略する。この資材5の下側(つまり、垂下された状態で支持されている資材5の下側の意)には底板のようなものは配置されずに空洞部(以下、“下側空洞部”とする)Sが形成されていて該下側が開放された状態となっている。そして、この資材支持装置9は、資材5を係脱可能な状態に支持するように構成されていて、該資材支持装置9による支持を解除すると、資材5は前記下側空洞部Sを通って降下するようになっている(詳細は後述する)。
【0021】
また、この搬送台車6A,6A,…,6B,6B,…は、資材5の下側だけでなく前側(つまり、資材搬送方向Xの下流側)にも開放されていて(つまり、前側空洞部Sを該資材5の前側に有していて)、前記資材支持装置9による支持を解除した状態で搬送台車6A,6A,…,6B,6B,…を後退させると、図4(b) に示すように、資材5だけがその位置に取り残されるようになっている。なお、第1及び第2搬送台車6A,6A,…,6B,6B,…を図1に示すように第1及び第2機関車4A,4Bにそれぞれ複数台ずつ連結する場合には、前記資材支持装置9により支持されている資材5の後側(つまり、資材搬送方向Xの上流側)にも後側空洞部(図3(b) の符号S参照)が形成されていて、該後側も開放された状態となっていて、複数台の搬送台車6A,6A,…,6B,6B,…を後退させる際に資材5がいずれの搬送台車とも干渉しないように構成されている。
【0022】
本発明に係る資材搬送方法は次の工程を順次実施することにより達成される。すなわち、
・ 前記上流側軌道部3Aと前記第1搬送台車6A,6A,…とを使って前記資材積み込み位置7からトンネル坑内の途中まで資材5を搬送する工程
・ 図4(a) に例示するように、該第1搬送台車6A,6A,…を前記上流側軌道部3Aから前記第2及び第3レール3M,3Mに侵入させて該台車6A,6A,…から資材5を仮置き場(該第2レール3Mと第3レール3Mとの間にて資材5を仮置きする場所)10に降ろす工程
・ 図4(b) に例示するように、該第1搬送台車6A,6A,…を前記第2及び第3レール3M,3Mから前記上流側軌道部3Aに移動させる工程
・ 前記第2搬送台車6B,6B,…を前記下流側軌道部3B→前記第1及び第2レール3M,3M→前記上流側軌道部3Aの経路で後退させ(図4(c) 参照)、その後、前進させて前記第2及び第3レール3M,3Mに侵入させる工程(同図(d) 参照)
・ 前記第1搬送台車6A,6A,…から降ろした資材5,…を前記第2搬送台車6B,6B,…に積み込む工程
・ 前記第2及び第3レール3M,3M→前記下流側軌道部3Bの経路で前記第2搬送台車6B,6B,…を前進させて資材5を下流側に搬送する工程
【0023】
次に、本発明の効果について説明する。
【0024】
いま、上述のような中継区間3Mを設けずに、資材積み込み位置7から資材降ろし位置8まで2本のレールだけを敷設したとすると、資材降ろし位置8にある搬送台車が資材積み込み位置7に戻って再び帰ってくるまでは資材の補給はされない。しかし、本発明によれば、第1搬送台車6A,6A,…によって中継区間3Mまでは資材5が運ばれているので、資材降ろし位置8にある第2搬送台車6B,6B,…は資材積み込み位置7にまで戻る必要は無く、中継区間3Mにまで戻るだけで良く、資材補給時間を短縮できる。また、該中継区間3Mのレールの本数は3本で足りるため、本発明に係る資材搬送設備1は小断面のトンネルにも設置可能である。
【符号の説明】
【0025】
1 資材搬送設備
2 トンネル坑内
3 軌道
3A 上流側軌道部
3A,3A レール
3B 下流側軌道部
3B,3B レール
3M 中継区間
3M,3M,3M レール
4A 第1機関車
4B 第2機関車
6A,6A,… 第1搬送台車
6B,6B,… 第2搬送台車
7 資材積み込み位置
8 資材を降ろす位置
9 資材支持装置
10 仮置き場
,P ポイント
下側空洞部
前側空洞部
後側空洞部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネル坑内に敷設された軌道と、該軌道上を自走する機関車と、該機関車に連結されて資材を搬送する搬送台車と、を備えてなるトンネル坑内の資材搬送設備において、
前記軌道は、
資材を積み込む位置から前記トンネル坑内の途中まで2本のレールが敷設されてなる上流側軌道部と、
資材を降ろす位置から前記トンネル坑内の途中まで2本のレールが敷設されてなる下流側軌道部と、
これらの上流側軌道部と下流側軌道部との間にて並設された3本のレール、及び該3本のレールと各軌道部との間にそれぞれ介装されたポイントからなる中継区間と、
からなり、
前記機関車は、前記上流側軌道部から前記中継区間に掛けて走行可能となるように配置された第1機関車と、前記中継区間から前記下流側軌道部に掛けて走行可能となるように配置された第2機関車と、からなり、
前記搬送台車は、前記第1機関車に連結されてなる少なくとも1台の第1搬送台車と、前記第2機関車に連結されてなる少なくとも1台の第2搬送台車と、からなり、
該各搬送台車は、資材を係脱可能な状態で支持する資材支持装置と、該支持された資材の下側を開放するように形成された下側空洞部と、該支持された資材の前側を開放するように形成された前側空洞部と、を有する、
ことを特徴とする、トンネル坑内の資材搬送設備。
【請求項2】
前記第1機関車には複数の第1搬送台車が連結され、
前記第2機関車には複数の第2搬送台車が連結され、
各搬送台車は、前記資材支持装置により支持された資材の後側を開放するように形成された後側空洞部を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の、トンネル坑内の資材搬送設備。
【請求項3】
前記並設された3本のレールを、第1レール、第2レール及び第3レールとした場合に、
一のポイントは、前記上流側軌道部の2本のレールを前記第1及び第2レール又は前記第2及び第3レールに択一的に接続可能となるように構成され、
他のポイントは、前記下流側軌道部の2本のレールを前記第1及び第2レール又は前記第2及び第3レールに択一的に接続可能となるように構成され、
前記第2レールと前記第3レールとの間には、前記第1搬送台車が搬送してきた資材を仮置きする仮置き場が形成された、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の、トンネル坑内の資材搬送設備。
【請求項4】
トンネル坑内にて資材を搬送する資材搬送方法において、
資材積み込み位置からトンネル坑内の途中まで2本のレールが敷設されてなる上流側軌道部と、該上流側軌道部を走行する第1搬送台車と、を使って前記資材積み込み位置からトンネル坑内の途中まで資材を搬送する工程と、
前記上流側軌道部の下流側に敷設された第1乃至第3レールの内の第2及び第3レールに前記第1搬送台車を侵入させて該台車から資材を降ろす工程と、
該第1搬送台車を前記第2及び第3レールから前記上流側軌道部に移動させる工程と、
前記第1乃至第3レールの下流側に2本のレールが敷設されてなる下流側軌道部、前記第1及び第2レール、前記上流側軌道部を経由して前記第2及び第3レールに第2搬送台車を侵入させる工程と、
前記第1搬送台車から降ろした資材を前記第2搬送台車に積み込む工程と、
前記第2及び第3レールから前記下流側軌道部に前記第2搬送台車を走行させて資材を下流側に搬送する工程と、
からなる資材搬送方法。
【請求項5】
該各搬送台車は、資材を係脱可能な状態で支持する資材支持装置と、該支持された資材の下側を開放するように形成された下側空洞部と、該支持された資材の前側を開放するように形成された前側空洞部と、を有する、
ことを特徴とする請求項4に記載の資材搬送方法。
【請求項6】
前記上流側軌道部と前記第1乃至第3レールとの間、及び前記下流側軌道部と前記第1乃至第3レールとの間にはそれぞれ搬送台車の進路切り換えのためのポイントが設置されてなる、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の資材搬送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−94319(P2011−94319A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−246609(P2009−246609)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(000174943)三井住友建設株式会社 (346)