説明

ドラム式洗濯機

【課題】ドラムを前上がりの傾斜状態に有するものの全体の奥行寸法の縮小化と、扉の開放状態の安定化とを図り得るようにする。
【解決手段】扉37と外箱1の前面部1aを、ドラム11の前面部11aとは異なる角度で傾斜させることにより、ドラム11の前面部11aの傾斜に応じた、扉37の下部並びに外箱1の前面部1aの下部の張り出しが抑制され、且つ、開いた扉37の閉鎖方向への自重のかかりが少なくされるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドラムを前上がりの傾斜状態に有するドラム式洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ドラム式洗濯機は、一般に、ドラムを水平状態に有するものであるが、それに対して、ドラムを前上がりの傾斜状態に有するものも存在する。このドラムを前上がりの傾斜状態に有するものは、ドラムの軸方向が前上がりとなっているもので、ドラムの前面部に存する開口部からドラムの内部が見やすく、洗濯物の出し入れもしやすいものである。
しかして、このものの場合、ドラムを収容した外箱の前面に存する扉も、又、その外箱の前面部も、ドラムの前面部の傾斜と同じ角度の傾斜状に設けられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来のものの場合、傾斜した扉の下部や、外箱の前面部の下部が、前方に張り出し、全体の奥行寸法が大きくなっていた。
又、傾斜した扉は、開いたときに自重で閉じてしまい、洗濯物の出し入れの邪魔となっていた。
【0004】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、ドラムを前上がりの傾斜状態に有するものの全体の奥行寸法の縮小化と、扉の開放状態の安定化とを図り得るドラム式洗濯機を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明のドラム式洗濯機においては、
前面に洗濯物出入口及びこれを開閉する扉を有する外箱と、
この外箱の内部に配設された水槽と、
この水槽の内部に軸方向が前上がりとなる傾斜状態で回転可能に配設され、前記洗濯物出入口から投入される洗濯物を収容するドラムと、
このドラムを回転駆動するモータとを具備し、
前記扉と前記外箱の前面部を、前記ドラムの前面部とは異なる角度で傾斜させたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
上記手段によれば、扉の下部並びに外箱の前面部の下部の、ドラムの前面部の傾斜に応じた張り出しが抑制され、且つ、開いた扉の閉鎖方向への自重のかかりが少なくされるので、全体の奥行寸法を縮小することができると共に、扉が自重で閉じてしまうこともなくなって、扉の開放状態の安定化ができるので、扉が洗濯物の出し入れの邪魔となることのないようにできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の第1実施例(第1の実施形態)につき、図1ないし図4を参照して説明する。
まず、図1には、ドラム式洗濯機全体の構成を示しており、全体として矩形箱状を成す外箱1の内部に、水槽2を配設している。水槽2はドラム状を成すもので、外箱1の底面部上に左右一対(一方のみ図示)のサスペンション3を介して弾性支持しており、その支持形態は、水槽2の軸方向が前後(図中左右)で且つ前上がり(図中左上がり)となる傾斜状態である。
【0008】
水槽2の閉塞された後端面部(図中右側の端面部)には、補強板4を取付けており、この補強板4及び水槽2の後端面部の中心部に、軸受5,6を内装した軸受ハウジング7を取付けている。軸受ハウジング7には、水槽2の背部に位置して、モータ8のステータ9を取付けている。このモータ8は、ロータ10をステータ9の外方に有するアウターロータ形の、例えばブラシレスモータである。
【0009】
水槽2の内部には、ドラム11を配設している。このドラム11の閉塞された後端面部には、それより厚い例えば金属製のドラム支え12を取付けており、このドラム支え12及びドラム11の後端面部の中心部にドラムシャフト13を取付け、このドラムシャフト13を水槽2内から前記軸受ハウジング7の軸受5,6内に挿通し、もって、ドラム11も、水槽2と同じ、軸方向が前後で且つ前上がりとなる傾斜状態に配設し、且つ水槽2に回転可能に支持している。
そして、軸受ハウジング7から突出したドラムシャフト13の後端部には、前記モータ8のロータ10を取付けている。
【0010】
又、ドラム11には、脱水孔14を胴部のほゞ全域に形成しており(一部のみ図示)、バッフル15を胴部の内周部の数か所に取付けている(これも一部のみ図示)。
水槽2には、外下面部に洗濯水加熱用のヒータ16を設けており、そのほか、排水口17に排水弁18を取付けていて、この排水弁18を開閉する排水弁用モータ19を水槽2の外下面部に取付けている。排水弁18には排水ホース20を接続している。
【0011】
更に、水槽2の後方の例えば左側部には除湿器21を配設しており、これの下端部を前記排水口17に、ひいては該排水口17を介して水槽2内に連通させ、上端部を、水槽2の側方上部に配設したケーシング22に連通させている。ケーシング22にはファン23を内設しており、このファン23を回転駆動するベルト伝動機構24及びファン用モータ25をケーシング22外に配設している。又、ケーシング22外の外箱1内上部の隅部には、水槽2内に給水するための給水弁26を配設しており、水槽2にはその供給される水を水槽2内に導き入れるフレキシブル給水ホース27を接続している。
【0012】
ケーシング22にはダクト28を接続しており、このダクト28内にはヒータ29を配設している。このヒータ29は前記ファン23とで熱風生成装置30を構成するものであり、その熱風を吹き出すダクト28の先端部は、水槽カバー31が有する給風口32に接続している。
【0013】
水槽カバー31は、水槽2の開放した前面の周縁部に装着して該水槽2の前面部を構成したものであり、中央部に開口部33を有するリング状を成している。この水槽カバー31は、下部31aより上部31bを前方に長く延ばしており、その長く延ばした上部31bに上述の給風口32を形成している。更に、この水槽カバー31は、鉄板やステンレス板等の金属、又はガラス、フィラ配合のポリプロピレン等の耐熱樹脂など、耐熱材で構成している。なお、水槽2は、その軸方向の傾斜角度をドラム11のそれとほゞ同じくしている。
【0014】
これに対して、ドラム11の前面部11aは、ドラムカバー34で構成している。このドラムカバー34は、ドラム11の開放した前面の周縁部に装着したもので、これも、中央部に開口部35を有するリング状を成しており、耐熱材で構成している。このドラムカバー34の前面部、すなわち、ドラム11の前面部11aは、ドラム11の傾斜に応じ、垂直面に対してθ1 の角度で斜め上向きに傾斜している。
【0015】
これに対して、外箱1は前述のごとく、全体として矩形箱状を成すものであるが、その前面部1aは、垂直面に対してθ2 の角度で斜め上向きに傾斜しており、その傾斜角度θ2 は、上述のドラム11の前面部11aの傾斜角度θ1 とは異なり、特にそれより小さく定めている。ここで、具体的には、ドラム11の前面部11aの傾斜角度θ1 は5〜20°、特には10°としており、外箱1の前面部1aの傾斜角度θ2 は、それより2°以上小さい、3〜15°、特には5°としている。
【0016】
又、外箱1の前面部1aには洗濯物出入口36を形成しており、この洗濯物出入口36には扉37を設けている。この扉37は、洗濯物出入口36の形状(図示しないが円形である)に合わせ、図2に示すように円形で、左側端部をヒンジ38により外箱1に枢着しており、そのヒンジ38を中心に左右に回動することによって、洗濯物出入口36を開閉するようになっている。そして、その閉鎖状態で、扉37は、上記外箱1の前面部1aと面一状を成すものとしており、従って、この扉37も、垂直面に対してθ2 の角度で斜め上向きに傾斜している(図1参照)。
【0017】
なお、洗濯物出入口36は、ベロー39によって前記水槽カバー31に連ねている。又、図2に示すように、扉37の右側端部には、開閉のための取手40と、閉鎖状態保持用のフック41とを設けている。更に、扉37の中央部は、例えば二重のガラス42,43(図1参照)により透明部となしている。
【0018】
このほか、外箱1の前面部1a中、扉37より下方の部分には垂直面44を左右の横幅一杯にわたって形成しており、更にそれより下方の部分には蹴込様の凹部45を同じく左右の横幅一杯にわたって形成している。そして、外箱1の外下面部には、複数個例えば4個の脚46を設けており、他方、外箱1の後面部には作業口47を形成していて、この作業口47には裏板48を着脱可能に設けている。
又、外箱1の前面部1aの最上部には、図2に示すように、操作パネル49と、洗剤投入ケース50とを設けている。
【0019】
次に、上記構成のものの作用及び効果を述べる。
洗濯時には、洗濯物出入口36から投入する洗濯物(図示せず)をドラム11内に収容した状態で、給水弁26を通じて供給される洗濯水(これも図示せず)をドラム11内の下部に溜め、洗剤投入ケース50から洗剤を投入した上で、ドラム11を、モータ8により、例えば50〜60〔rpm〕の低速度で例えば正逆両方向に交互に回転させる。これにより、洗濯物を洗濯水と共に撹拌して洗濯を行う。この折り、洗濯物と洗濯水をバッフル15が順次かき上げ、洗濯物及び洗濯水の撹拌を促進する。
【0020】
脱水時には、ドラム11を、上述と同じくモータ8により、800〜2000〔rpm〕の高速度で一方向に回転させる。これにより、洗濯物に含まれた水を、遠心力により脱水孔14から排出させる。この排出させた水は、排水口17から排水弁18及び排水ホース20を通じて機外に排出される。
【0021】
そして、乾燥時には、ドラム11を、例えば洗濯時と同じく50〜60〔rpm〕の低速度で例えば正逆両方向に交互に回転させ、同時に熱風供給装置30のファン23を回転させると共に、ヒータ29を発熱させる。これにより、洗濯物の撹拌をすると共に、ドラム11内の空気を、図1に矢印で示すごとく、水槽2の排水口17から、除湿器21、ケーシング22、及びダクト28を順に通し、水槽カバー31の給風口32からドラム11内に戻して循環させる。しかして、その循環路中、除湿器21内では、ドラム11内空気の除湿が行われ、ダクト28内ではヒータ29によるドラム11内空気の加熱が行われて熱風が生成される。従って、ドラム11内には、水槽カバー31の給風口32から熱風が供給されるもので、この熱風を撹拌中の洗濯物に接触させて、洗濯物の乾燥をする。
【0022】
さて、上述のように運転される本実施例のドラム式洗濯機において、洗濯物出入口36を開閉する扉37は、その傾斜角度θ2 を、ドラム11の前面部11aの傾斜角度θ1 と同じにせず、異ならせている。これにより、ドラム11の前面部11aの傾斜に応じた、扉37の下部の張り出しが抑制されるので、全体の奥行寸法を縮小することができる。
【0023】
又、このように扉37の傾斜角度を、ドラム11の前面部11aの傾斜角度θ1 と異ならせたことにより、開いた扉37の閉鎖方向への自重のかかりが少なくなるので、扉37が自重で閉じてしまうこともなくなり、すなわち、扉37の開放状態の安定化ができて、扉37が洗濯物の出し入れの邪魔となることのないようにできる。
【0024】
しかも、本実施例の場合、扉37と共に、外箱1の前面部1aも、ドラム11の前面部11aとは異なる角度θ2 で傾斜させており、これによって、外箱1の前面部1aの下部の、ドラム11の前面部11の傾斜に応じた張り出しまでが抑制されるので、全体の奥行寸法を一段と縮小することができる。
そして、これらのために、外箱1の前面部1の傾斜角度θ2 は、ドラム11の前面部11aの傾斜角度θ1 より小さくしており、これによって、全体の奥行寸法の縮小化と、扉37の開放状態の安定化とを、より確実に達成することができる。
【0025】
更に、具体的に、ドラム11の前面部11aの傾斜角度θ1 は5〜20°とし、外箱1の前面部1aの傾斜角度は、それより2°以上小さい、3〜15°としている。このものでは、ドラム11の内部の見やすさ、洗濯物の出し入れのしやすさ等が、現実に、より良く得られ、それでいて又、全体の奥行寸法の縮小化と、扉37の開放状態の安定化とを確実に達成することができる。
【0026】
ここで、図3の(a),(b),(c)は、ドラム11の前面部11aの傾斜角度θ1 如何による、ドラム11の内部に対する使用者の視界角度ψを表しており、ドラム11の前面部11aの傾斜角度θ1 が0°、10°、20°と大きくなるに従って、ドラム11の内部に対する使用者の視界角度ψは大きくなることが分かる。
【0027】
そして、図4はドラム11の前面部11aの傾斜角度θ1 如何による、ドラム11の内部の見やすさと、洗濯物の入れやすさ、出しやすさ、洗濯物の残り(脱水後のドラム11内上面へばりつき残った衣類)、及びそれらの総合結果を、発明者の実験に基づく評価で表している。この図4で明らかなように、ドラム11の前面部11aの角度が0°の場合に比して、傾斜角度θ1 が5〜20°と大きくなるに従い、それぞれの評価値が上がって良い評価となる。なお、傾斜角度θ1 が20°になると、洗濯物の出しやすさと、洗濯物の残り、及び総合結果の評価値はやゝ低減するが、依然、良い評価値である。このことから、ドラム11の前面部11aの傾斜角度θ1 は5〜20°とするのが良いのである。
【0028】
又、それに対して、外箱1の前面部1aの傾斜角度θ2 は、大き過ぎると、全体の奥行寸法の縮小化と、扉37の開放状態の安定化の効果が充分に得られず、反対に小さ過ぎると、ドラム11の内部の見やすさ、洗濯物の出し入れのしやすさ等を損ねてしまう。従って、外箱1の前面部1aの傾斜角度θ2 は、ドラム11の前面部11aの傾斜角度θ1 より2°以上小さい、3〜15°が好ましいのである。
【0029】
更に、外箱11の前面部11aのうち、扉37より下方の部分には垂直面44を形成している。これにより、外箱11の前面部1aの下部の、ドラム11の前面部11aの傾斜に応じた張り出しを一層抑制できるもので、全体の奥行寸法の縮小化を、更に確実に達成することができる。
【0030】
加えて、本実施例の場合、水槽2も、ドラム11と同じ、前上がりの傾斜状態に設けており、この水槽2の前面部に、下部31aより上部31bを前方、すなわち洗濯物出入口36側に長く延ばした水槽カバー31を具えている。これにより、外箱1の前面部1aと水槽2の前面部との間の、下部より上部が広くなるスペースに水槽カバー31が合い、この水槽カバー31に接続する相手部材、この場合、ベロー39の変更なしで、外箱1の洗濯物出入口36と水槽2とをつなぐことができる。
【0031】
又、この場合、熱風生成装置30で生成した熱風をドラム11内に供給するための給風口32を、水槽カバー31の上部31aに形成している。これにより、水槽カバー31の下部31aより長く延ばした上部31bの寸法を利用して、そこに給風口32を形成できるから、全体の奥行寸法を余分に延ばさなくて済ませ得、その全体の奥行寸法の縮小化を一段と確実に達成することができる。
そして、この場合、水槽カバー31は耐熱材で構成しており、これによって、給風口32を通る熱風の熱による水槽カバー31の変形を避けることができる。
【0032】
以上に対して、図5は本発明の第2実施例を示すもので、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。
このものでは、洗濯物出入口36に、下部51aより上部51bをドラム11側に長く延ばしたベロー51を連設しており、このようにすることによって、前述の、外箱1の前面部1aと水槽2の前面部との間の、下部より上部が広くなるスペースにベロー51が合い、このベロー51に接続する相手部材、この場合、水槽カバー52は平坦なままで、外箱1の洗濯物出入口36と水槽2とをつなぐことができる。
【0033】
又、この場合、更に、給風口53は、ベロー51の上部51aに耐熱材から成る口枠54によって形成しており、このようにしても、ベロー51の下部51aより長く延ばした上部51aの寸法を利用して、そこに給風口53を形成できるから、全体の奥行寸法を余分に延ばさなくて済ませ得、その全体の奥行寸法の縮小化を一段と確実に達成することができる。
【0034】
なお、モータ8はロータ10がステータ9の内方に位置するインナーロータ形であっても良いし、又、そのモータ8の回転動力は、ドラム11に上述のように直接ではなく、ベルト伝動機構等を介し間接的に伝えるようにしても良い。
そのほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1実施例を示す全体の縦断側面図
【図2】全体の正面図
【図3】ドラムの内部に対する使用者の視界角度を、ドラムの前面部の傾斜角度別に表した図
【図4】発明者の実験に基づく各種性能をドラムの前面部の傾斜角度別に表した図
【図5】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
【0036】
1は外箱、1aは外箱の前面部、2は水槽、8はモータ、11はドラム、11aはドラムの前面部、36は洗濯物出入口、37は扉、θ1 はドラムの前面部の傾斜角度、θ2 は扉及び外箱の前面部の傾斜角度を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に洗濯物出入口及びこれを開閉する扉を有する外箱と、
この外箱の内部に配設された水槽と、
この水槽の内部に軸方向が前上がりとなる傾斜状態で回転可能に配設され、前記洗濯物出入口から投入される洗濯物を収容するドラムと、
このドラムを回転駆動するモータとを具備し、
前記扉と前記外箱の前面部を、前記ドラムの前面部とは異なる角度で傾斜させたことを特徴とするドラム式洗濯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−192315(P2006−192315A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−117879(P2006−117879)
【出願日】平成18年4月21日(2006.4.21)
【分割の表示】特願平11−156533の分割
【原出願日】平成11年6月3日(1999.6.3)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューママーケティング株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝家電製造株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】