説明

ドレン水の送水システムおよびドレン水の浄化システム

【課題】設置コストを十分に低減しつつ、圧縮空気の供給対象体に供給すべき圧縮空気を使用することなくドレン水を送水する。
【解決手段】接続用配管15a,15bに配設された三方弁13によって、送水装置10における送水タンク11の圧縮空気導入口11aに対して三方弁13のcポート(気液開放口)を連通させることで、ドレンピットPに貯水されているドレン水Wをドレン水導入口11bから送水タンク11内に導入し、三方弁13によって、導入口11aに対してエアコンプレッサ110のドレン水排出口110aを連通させることで、エアコンプレッサ110において発生したドレン水Wおよび圧縮空気を接続用配管15a,15bを介して導入口11aから送水タンク11内に導入すると共に導入口11a,11bから導入したドレン水Wを圧縮空気によって排出口11cから排出して接続用配管16を介して油水分離装置3に送水する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯水部に貯水されたドレン水を送水対象体に送水するドレン水の送水システム、および送水システムによって送水したドレン水を油水分離装置によって浄化するドレン水の浄化システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のドレン水の送水システムとして、出願人は、特開平8−61827号公報にドレン圧送装置(以下、「圧送装置」ともいう)を開示している。この圧送装置は、圧縮空気除湿装置等(作動時にドレン水が発生する装置:以下、「ドレン水発生源」ともいう)において発生してドレンピットに貯水されたドレン水を定期的に外部へ排水する際に使用可能に構成されている。具体的には、この圧送装置は、ドレンピット内に設置される圧送タンクと、圧送タンクの底部に設けられたドレン注入口に接続されたチャッキバルブと、圧送タンクの底部に設けられたドレン排出口に接続された排出チューブと、圧送タンクの上部に設けられた空気入口にチューブを介して接続された弁手段(例えば電磁三方弁)とを備えている。
【0003】
この圧送装置では、弁手段が圧送タンク内を大気圧にすることにより、ドレンピット内のドレン水がドレン注入口から圧送タンク内に注入される。また、弁手段が圧縮空気の供給源(例えば、圧縮空気除湿装置:以下、「圧縮空気供給源」ともいう)から圧送タンク内への圧縮空気の供給を許容することにより、圧送タンク内のドレン水が圧縮空気によってドレン排出口から排出されて排出チューブを介して任意の送水対象体に向けて圧送される(送水される)。これにより、この圧送装置を用いた送水システムでは、電動式のポンプを用いた送水システムのようにエアの吸引によって送水が不能となるシステムとは異なり、ドレンピット内に貯水されたドレン水の量が少量の場合においても、そのドレン水を送水対象体に向けて確実に圧送することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−61827号公報(第2−4頁、第1−3図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、出願人が開示している圧送装置には、以下の改善すべき課題が存在する。すなわち、出願人が開示している圧送装置では、圧縮空気供給源から圧送タンク内に圧縮空気を供給することによって圧送タンク内のドレン水を任意の送水対象体に向けて圧送する構成が採用されている。この場合、出願人が開示している圧送装置のように圧縮空気を利用してドレン水等の液体を送水する圧送装置では、送水用の圧縮空気として、圧縮空気の供給対象体に供給すべき圧縮空気の一部を使用するように設計されている。このため、この種の圧送装置を用いた送水システムでは、圧縮空気の供給対象体に供給すべき圧縮空気が、その圧縮空気を生成する過程において発生したドレン水を送水するために消費されているという現状があり、この点を改善するのが好ましい。
【0006】
また、出願人が開示している圧送装置を用いた送水システムでは、ドレン水発生源において発生したドレン水をドレンピット内に一旦貯水した後に、圧送装置によって圧送する構成が採用されている。したがって、この送水システムでは、ドレン水発生源において発生したドレン水をドレンピットに流入させるために、ドレン水発生源とドレンピットとをドレン配管によって相互に接続するか、或いは、ドレン水発生源から排出されたドレン水をドレンピットまで案内する排水溝をドレン水発生源とドレンピットとの間に敷設する必要がある。このため、出願人が開示している圧送装置を用いた送水システムでは、ドレン配管や排水溝の敷設が必須であることに起因して、その設置コストの低減が困難となっているという現状があり、この点を改善するのが好ましい。
【0007】
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、設置コストを十分に低減しつつ、圧縮空気の供給対象体に供給すべき圧縮空気を使用することなくドレン水を送水し得るドレン水の送水システムおよびドレン水の浄化システムを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成すべく請求項1記載のドレン水の送水システムは、圧縮空気を導入する圧縮空気導入口、貯水部に貯水されたドレン水を導入するドレン水導入口、および前記圧縮空気導入口から導入した前記圧縮空気および前記ドレン水導入口から導入した前記ドレン水を排出する排出口を有する送水装置と、前記送水装置の前記圧縮空気導入口に一端部が接続されると共にドレン水発生源において圧縮空気と共にドレン水を排出するドレン水排出口に他端部を接続可能に構成された第1接続用配管と、前記送水装置の前記排出口に一端部側が接続されると共に前記ドレン水の送水対象体に他端部側を接続可能に構成された第2接続用配管とを備え、前記送水装置は、前記圧縮空気導入口から前記圧縮空気が導入されていない状態において前記ドレン水導入口からの前記ドレン水の導入を許容すると共に当該圧縮空気導入口から当該圧縮空気が導入されている状態において当該ドレン水導入口からの当該圧縮空気および当該ドレン水の流出を規制する逆止弁が当該ドレン水導入口に配設され、前記第1接続用配管には、前記送水装置における前記圧縮空気導入口に対して前記ドレン水排出口および気液開放口のいずれかを選択的に連通させる切替部が配設され、当該切替部によって前記圧縮空気導入口に対して前記気液開放口を連通させることで、前記貯水部に貯水されている前記ドレン水を前記ドレン水導入口から前記送水装置内に導入し、当該切替部によって当該圧縮空気導入口に対して前記ドレン水排出口を連通させることで、前記ドレン水発生源において発生した前記ドレン水および前記圧縮空気を前記第1接続用配管を介して当該圧縮空気導入口から前記送水装置内に導入すると共に前記ドレン水導入口から導入したドレン水および当該圧縮空気導入口から導入したドレン水を当該圧縮空気によって前記排出口から排出して前記第2接続用配管を介して前記送水対象体に送水する。なお、本明細書および特許請求の範囲における「圧縮空気」には、「圧縮された状態において、水分、油分、錆およびゴミ等の不純物が除去されている空気」だけではなく、「圧縮された状態において、油分、水分、錆およびゴミ等の少量の不純物が含まれている空気」がこれに含まれる。
【0009】
また、請求項2記載のドレン水の送水システムは、請求項1記載のドレン水の送水システムにおいて、前記第2接続用配管における前記一端部および前記他端部の間に一端部が接続されると共に前記第1接続用配管を接続する前記ドレン水発生源とは相違するドレン水発生源においてドレン水を排出するドレン水排出口に他端部を接続可能に構成された第3接続用配管を備えている。
【0010】
さらに、請求項3記載のドレン水の送水システムは、請求項2記載のドレン水の送水システムにおいて、前記切替部によって前記圧縮空気導入口に対して前記気液開放口を連通させることで、前記相違するドレン水発生源における前記ドレン水排出口から圧縮空気と共に排出された前記ドレン水を当該圧縮空気によって前記第3接続用配管および前記第2接続用配管を介して前記排出口から前記送水装置内に導入し、当該切替部によって当該圧縮空気導入口に対して前記ドレン水排出口を連通させることで、前記送水装置内に導入した前記ドレン水を前記圧縮空気導入口から導入した当該圧縮空気によって前記排出口から排出して前記第2接続用配管を介して前記送水対象体に送水する。
【0011】
また、請求項4記載のドレン水の送水システムは、請求項1から3のいずれかに記載のドレン水の送水システムにおいて、前記切替部を制御して前記圧縮空気導入口に対して前記ドレン水排出口および前記気液開放口のいずれかを連通させる制御部を備えている。
【0012】
さらに、請求項5記載のドレン水の送水システムは、請求項1から4のいずれかに記載のドレン水の送水システムにおいて、前記切替部は、三方弁で構成されている。
【0013】
また、請求項6記載のドレン水の浄化システムは、請求項1から5のいずれかに記載の送水システムと、前記送水対象体としての油水分離装置とを備え、前記送水システムによって送水した前記ドレン水を前記油水分離装置によって浄化する。
【0014】
また、請求項7記載のドレン水の浄化システムは、請求項1から5のいずれかに記載の送水システムと、前記送水対象体としての貯水槽と、油水分離装置とを備え、前記送水システムによって前記貯水槽に送水した前記ドレン水を前記油水分離装置によって浄化する。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載のドレン水の送水システムでは、送水装置の圧縮空気導入口に一端部が接続された第1接続用配管の他端部をドレン水発生源において圧縮空気と共にドレン水を排出するドレン水排出口に接続可能に構成すると共に、切替部によって送水装置の圧縮空気導入口に対して気液開放口を連通させることで、貯水部に貯水されているドレン水を送水装置のドレン水導入口から送水装置内に導入し、切替部によって送水装置の圧縮空気導入口に対してドレン水排出口を連通させることで、ドレン水発生源において発生したドレン水および圧縮空気を第1接続用配管を介して圧縮空気導入口から送水装置内に導入すると共にドレン水導入口から導入したドレン水および圧縮空気導入口から導入したドレン水を圧縮空気によって排出口から排出して第2接続用配管を介して送水対象体に送水する。
【0016】
したがって、請求項1記載のドレン水の送水システムによれば、圧縮空気の供給対象体に対して供給すべき圧縮空気を使用することなく、ドレン水発生源においてドレン水の排水のために排出される圧縮空気を利用してドレン水を送水対象体に送水することができる。また、ドレン水発生源において発生したドレン水を貯水部まで案内するための配管、および送水装置によってドレン水を送水対象体に送水するための圧縮空気を送水装置に供給するための配管として第1接続用配管を兼用することができるため、ドレン水用の配管、および圧縮空気用の配管を別個に敷設するのと比較して、設置コストを十分に低減することができる。
【0017】
また、請求項2記載のドレン水の送水システムによれば、第2接続用配管における一端部(送水装置の排出口に接続される側の端部)および他端部(ドレン水の送水対象体に接続可能に構成された側の端部)の間に一端部が接続されると共に第1接続用配管を接続するドレン水発生源とは相違するドレン水発生源においてドレン水を排出するドレン排出口に他端部を接続可能に構成された第3接続用配管を備えたことにより、第2接続用配管の一部(第3接続用配管の一端部が接続された部位と、送水装置の排出口に接続されている端部との間)を、送水装置から送水対象体にドレン水を送水するための配管、およびドレン水発生源において発生したドレン水を送水装置(貯水部)まで案内する配管として兼用することができるため、設置コストを一層低減することができる。
【0018】
さらに、請求項3記載のドレン水の送水システムによれば、切替部によって圧縮空気導入口に対して気液開放口を連通させることで、第1接続用配管を接続するドレン水発生源とは相違するドレン水発生源におけるドレン水排出口から圧縮空気と共に排出されたドレン水をその圧縮空気によって第3接続用配管および第2接続用配管を介して排出口から送水装置内に導入し、切替部によって圧縮空気導入口に対してドレン水排出口を連通させることで、送水装置内に導入したドレン水を圧縮空気導入口から導入した圧縮空気によって排出口から排出して第2接続用配管を介して送水対象体に送水することにより、第3接続用配管の一端部が接続されたドレン水発生源から排出されたドレン水を確実に送水装置(貯水部)に案内することができると共に、案内したドレン水を確実に送水対象体に送水することができる。
【0019】
また、請求項4記載のドレン水の送水システムによれば、切替部を制御して圧縮空気導入口に対してドレン水排出口および気液開放口のいずれかを連通させる制御部を備えたことにより、送水装置内へのドレン水の導入から、導入したドレン水の送水対象体への送水までの一連の処理を自動化することができる。
【0020】
さらに、請求項5記載のドレン水の送水システムによれば、切替部を三方弁で構成したことにより、例えば、複数の開閉弁を用いて、送水装置の圧縮空気導入口に対してドレン水発生源のドレン水排出口、および気液開放口のいずれかを連通させる構成と比較して、容易に切替え制御することができるだけでなく、「切替部」を構成する部品点数を少数とすることができため、その設置コストを一層低減することができる。
【0021】
また、請求項6記載のドレン水の浄化システムでは、上記の送水システムと、送水対象体としての油水分離装置とを備え、送水システムによって送水したドレン水を油水分離装置によって浄化する。また、請求項7記載のドレン水の浄化システムでは、上記の送水システムと、送水対象体としての貯水槽と、油水分離装置とを備え、送水システムによって貯水槽に送水したドレン水を油水分離装置によって浄化する。したがって、請求項6または7記載のドレン水の浄化システムによれば、エア供給対象体に対して供給すべき圧縮空気を使用することなく、ドレン水を送水して浄化することができると共に、第1接続用配管を接続するドレン水発生源において発生したドレン水を貯水部まで案内するための配管が不要となる分だけ、その設置コストを十分に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態に係る浄化システム1の構成を示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る浄化システム1の送水システム2における送水装置10の逆止弁12の動作状態(開状態)について説明するための断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る浄化システム1の送水システム2における送水装置10の逆止弁12の動作状態(閉状態)について説明するための断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る浄化システム1の送水システム2における各部の動作状態について説明するためのタイムチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係る浄化システム1Aの構成を示す構成図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る浄化システム1Bの構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るドレン水の送水システムおよびドレン水の浄化システムの実施の形態について説明する。
【0024】
図1に示す浄化システム1は、「ドレン水の浄化システム」の一例であって、エア供給対象体200に対して供給する圧縮空気を生成する過程でエア供給源100において発生したドレン水Wを浄化可能に構成されている。この場合、エア供給源100は、エアコンプレッサ110、エアタンク120およびエアドライヤ130を備え、これらが接続用配管140を介して相互に接続されると共に、エアドライヤ130が接続用配管140を介してエア供給対象体200に接続されている。なお、この例では、エアコンプレッサ110、エアタンク120およびエアドライヤ130が「ドレン水発生源」に相当し、ドレンピットPが「貯水部」に相当する。また、特に限定されるものではないが、一例として、上記のエアドライヤ130は、冷凍サイクルを備えて圧縮空気を乾燥させる冷凍式のエアドライヤで構成されている。
【0025】
この場合、上記のエア供給源100では、エアコンプレッサ110が、周囲の空気を吸引して圧縮した圧縮空気をエアタンク120に向けて供給し、エアタンク120が、エアコンプレッサ110から供給された圧縮空気を貯留すると共に所要量をエアドライヤ130に供給し、エアドライヤ130が、エアタンク120から供給された圧縮空気に含まれている水分を除去してエア供給対象体200に供給する。このエア供給源100の稼働時には、エアコンプレッサ110内に吸引された空気(大気)に含まれる水分や、エアコンプレッサ110に注油されている潤滑油等の油分が混ざり合ったドレン水Wがエアコンプレッサ110のドレン水排出口110aから排出される。この場合、この種のエアコンプレッサでは、生成した圧縮空気の一部と共にドレン水排出口(上記のエアコンプレッサ110では、ドレン水排出口110a)から上記のドレン水Wを排出する構成が採用されている。
【0026】
また、エアタンク120のドレン水排出口120aからは、エアコンプレッサ110から供給された圧縮空気に含まれている水分および油分や、エアコンプレッサ110とエアタンク120とを接続する接続用配管140内やエアタンク120内に例えば防錆の目的で塗布された油分等が混ざり合ったドレン水Wが排出される。この場合、この種のエアタンクでは、貯留している圧縮空気の一部と共にドレン水排出口(上記のエアタンク120では、ドレン水排出口120a)から上記のドレン水Wを貯水部(ドレンピットP)等に排出する構成が採用されている。さらに、エアドライヤ130のドレン水排出口130aからは、エアタンク120から供給された圧縮空気に含まれている水分および油分や、接続用配管140内に塗布された油分等が混ざり合ったドレン水Wが排出される。このエアドライヤ130では、ドレン水排出口(上記のエアドライヤ130では、ドレン水排出口130a)からのエアドライヤ130内へのドレン水Wの流入(逆流)を阻止する逆止弁機能を有するドレン水排出器131がドレン水排出口に取り付けられて、このドレン水排出器131から、圧縮空気の一部と共にドレン水Wを貯水部(ドレンピットP)等に排出する構成が採用されている。
【0027】
一方、浄化システム1は、送水システム2および油水分離装置3を備えている。送水システム2は、「ドレン水の送水システム」の一例であって、送水装置10、三方弁13、コントローラ14および接続用配管15a,15b,16,17を備えている。送水装置10は、送水タンク11および逆止弁12を備えて構成されている。送水タンク11は、圧縮空気を導入する圧縮空気導入口11aと、後述するようにドレンピットPに貯水されたドレン水Wを導入するドレン水導入口11bと、圧縮空気導入口11aから導入した圧縮空気およびドレン水Wや、ドレン水導入口11bから導入したドレン水Wを排出する排出口11cとが設けられた圧力容器で構成されている。この送水装置10は、「貯水部」の一例であるドレンピットP内に設置されて、「送水対象体」の一例である油水分離装置3にドレン水Wを送水する。
【0028】
この場合、送水タンク11の圧縮空気導入口11aには、接続用配管15a(接続用配管15bと相俟って「第1接続用配管」を構成する配管)の一端部が接続されている。また、送水タンク11のドレン水導入口11bには、逆止弁12が取り付けられている。逆止弁12は、図2,3に示すように、ハウジング12aおよび弁体12bを備えて構成されている。この逆止弁12は、圧縮空気導入口11aから送水タンク11内に圧縮空気が導入されていない状態(すなわち、送水タンク11内が加圧されていない状態)において、図2に示すように、ハウジング12aと弁体12bとの間に隙間が生じてドレン水導入口11bからのドレン水Wの導入、およびドレン水導入口11bからのドレン水Wの流出を許容すると共に、圧縮空気導入口11aから送水タンク11内に圧縮空気が導入されている状態(すなわち、送水タンク11内が加圧された状態)において、図3に示すように、送水タンク11内に生じた圧力によって弁体12bがハウジング12aに押し付けられて上記の隙間が閉塞されることでドレン水導入口11bからのドレン水Wの導入、およびドレン水導入口11bからの圧縮空気やドレン水Wの流出を規制する。さらに、送水タンク11の排出口11cには、油水分離装置3に接続された接続用配管16(「第2接続用配管」の一例)の一端部が接続されている。
【0029】
三方弁13は、「切替部」の一例であって、「第1接続用配管」を構成する接続用配管15a,15bの間に接続されている。具体的には、この送水システム2では、一例として、三方弁13のaポートに接続用配管15aの他端部が接続され、bポートに接続用配管15bの一端部が接続され、cポートが大気開放されている(cポート自体が「気液開放口」となっている構成の例)。この場合、接続用配管15bの他端部は、一例として、上記のエア供給源100におけるエアコンプレッサ110のドレン水排出口110a(圧縮空気と共にドレン水Wが排出される排出口)に接続される。この三方弁13は、コントローラ14の制御に従って、aポートに対してbポートおよびcポートのいずれかを連通させることにより、送水装置10における送水タンク11の圧縮空気導入口11aに対してエアコンプレッサ110のドレン水排出口110aおよび気液開放口(この例では、cポート)のいずれかを選択的に連通させる。
【0030】
コントローラ14は、「制御部」の一例であって、三方弁13を制御することにより、送水タンク11の圧縮空気導入口11aに接続用配管15aを介して接続されたaポートに対して、接続用配管15bを介してエアコンプレッサ110のドレン水排出口110aに接続されたbポート、および大気開放されたcポートのいずれかを選択的に連通させる。
【0031】
接続用配管17は、「第3接続用配管」の一例であって、一端部が、「第2接続用配管」としての接続用配管16における中間部(送水装置10に接続された側の端部、および油水分離装置3に接続された側の端部の間)に接続されると共に、他端部が、一例として、エアドライヤ130(「第1接続用配管を接続したドレン水発生源とは相違するドレン水発生源」の一例)のドレン水排出口130a(圧縮空気と共にドレン水Wが排出される排出口)に取り付けられたドレン水排出器131に接続される。
【0032】
油水分離装置3は、一例として、板状のポリプロピレンの小片、または、繊維状のポリプロピレンなどの油吸着材をポリプロピレン製の容器体内に充填したフィルタエレメントと、このフィルタエレメントを収容するハウジングとを備え(共に図示せず)ている。この油水分離装置3は、送水システム2によって送水されたドレン水Wに含まれている油分を油吸着材によって吸着して除去することでドレン水Wを浄化する。
【0033】
この浄化システム1では、一例として、ドレンピットPの近傍に設置されているエアタンク120におけるドレン水排出口120a(圧縮空気と共にドレン水Wが排出される排出口)に排水用配管125の一端部が接続されると共に、この排水用配管125の他端部がドレンピットPに位置させられている。したがって、エアタンク120のドレン水排出口120aから排出されるドレン水Wについては、浄化システム1の動作状態に影響されることなく、排水用配管125を介してドレンピットP内に流入する。なお、エアタンク120等から排出されたドレン水Wだけでなく、図示しない他のドレン水発生源(エアフィルタ、エア供給用配管、およびエア供給用配管に設けられた溜まり部等)から排出されたドレン水Wなどが流入するように構成することもできる。
【0034】
また、ドレンピットPから離間した位置であって、かつ、油水分離装置3の設置場所からも離間した位置に設置されているエアコンプレッサ110は、上記したように、そのドレン水排出口110aが、接続用配管15b、三方弁13および接続用配管15aを介して送水装置10における送水タンク11の圧縮空気導入口11aに接続されている。さらに、ドレンピットPから離間した位置であって、かつ、油水分離装置3の設置場所とドレンピットP(送水装置10の設置場所)との間に設置されているエアドライヤ130は、上記したように、そのドレン水排出口130aが、接続用配管17および接続用配管16を介して送水タンク11の排出口11cに接続されている。
【0035】
この浄化システム1では、ドレンピットPからドレン水Wが溢れ出ることのないように、ドレンピットP内のドレン水Wを送水システム2によって所定時間間隔で油水分離装置3に送水して浄化する構成が採用されている。具体的には、この浄化システム1では、送水システム2のコントローラ14が所定時間間隔で三方弁13を切替え制御することにより、ドレンピットP内のドレン水Wを送水装置10における送水タンク11内に導入する処理と、導入したドレン水Wおよびエアコンプレッサ110から排出されたドレン水Wを油水分離装置3に送水する処理とを交互に実行する構成が採用されている。
【0036】
より具体的には、図4に示すように、コントローラ14に電源が投入されていないとき(同図における時点t1以前、および時点t11以降)、コントローラ14に電源が投入されているものの、エアコンプレッサ110に電源が投入されていないとき(同図における時点t1,t4の間、および時点t10,t11の間)、およびエアコンプレッサ110に電源が投入された状態においてコントローラ14が三方弁13を制御してaポートに対してcポート(気液開放口)を連通させたとき(同図における時点t4,t5の間、時点t6,t7の間、および時点t8,t9の間)には、送水装置10における送水タンク11の圧縮空気導入口11aが接続用配管15aを介して気液開放口に連通させられる。
【0037】
この際には、エアドライヤ130のドレン水排出口130aに取り付けられたドレン水排出器131が開状態となったときに、エアドライヤ130内のドレン水Wが圧縮空気と共にドレン水排出口130aから排出され、このドレン水Wがエアドライヤ130から排出された圧縮空気によって接続用配管17および接続用配管16を介して送水タンク11内、または油水分離装置3内に圧送される。なお、送水タンク11内に既に大量のドレン水Wが導入されている状態においてエアドライヤ130から大量のドレン水Wが排水されたときには、送水タンク11内のドレン水Wが圧縮空気導入口11aから接続用配管15aを介して三方弁13のcポートからドレンピットP内に放出される。
【0038】
また、aポートに対してcポート(気液開放口)が連通させられた状態においてドレン水排出器131が閉状態となったときには、送水タンク11内が大気圧となる(低圧となる)結果、ドレン水導入口11bに取り付けられた逆止弁12が図2に示す状態(開状態)となって、ドレンピットPに貯水されているドレン水Wがドレン水導入口11bから送水タンク11内に導入される。なお、ドレンピットP内に貯水されているドレン水Wが少量のとき(ドレン水導入口11bから送水タンク11内に流入する程度のドレン水WがドレンピットP内に貯水されていないとき)には、エアドライヤ130から接続用配管17,16を介して送水タンク11内に流入したドレン水Wがドレン水導入口11bからドレンピットP内に流れ出す。また、エアドライヤ130のドレン水排出器131から接続用配管17内に排出されたドレン水Wは、エアドライヤ130がドレンピットP(送水装置10の設置場所)よりも高所に位置しているため、自重によって接続用配管16内を流れて送水タンク11内、または油水分離装置3内に流入する。
【0039】
一方、エアコンプレッサ110に電源が投入された状態において、コントローラ14が三方弁13を制御してaポートに対してbポートを連通させたとき(図4における時点t5,t6の間、時点t7,t8の間、および時点t9,t10の間)には、エアコンプレッサ110のドレン水排出口110aから圧縮空気と共にドレン水Wが排出されて、この圧縮空気およびドレン水Wが、接続用配管15b、三方弁13および接続用配管15aを介して圧縮空気導入口11aから送水タンク11内に導入される。この際には、送水タンク11内が高圧となる結果、ドレン水導入口11bに取り付けられた逆止弁12が図3に示す状態(閉状態)になると共に、送水タンク11内に導入されているドレン水W(エアドライヤ130から接続用配管17および接続用配管16を介して流入したドレン水Wや、ドレン水導入口11bから送水タンク11内に導入されたドレンピットP内のドレン水W)、およびエアコンプレッサ110のドレン水排出口110aから圧縮空気と共に排出されたドレン水Wが、エアコンプレッサ110からの圧縮空気によって、その圧縮空気と共に排出口11cから排出されて、接続用配管16を介して油水分離装置3に送水される。
【0040】
この場合、前述したように、ドレン水排出器131が逆止弁機能を有しているため、油水分離装置3に向けて送水しているドレン水Wが接続用配管17を介してエアドライヤ130内に逆流する事態が回避される。なお、上記したように、三方弁13のaポートに対してbポートを連通させた状態であっても、エアコンプレッサ110に電源が供給されていないとき(図4における時点t2,t3の間)には、三方弁13のaポートに対してcポートを連通させたときと同様に動作する。一方、油水分離装置3に送水されたドレン水Wは、フィルタを通過させられる際に油吸着材によって油分を吸着されることによって浄化され、図示しない排水口から排水される。この後、コントローラ14は、三方弁13を制御してaポートに対してcポートおよびbポートを交互に所定時間間隔で連通させることにより、エア供給源100において発生したドレン水Wを油水分離装置3に順次送水する。これにより、油水分離装置3においてドレン水Wが浄化される。
【0041】
このように、この送水システム2では、送水装置10における送水タンク11の圧縮空気導入口11aに一端部が接続された接続用配管15a,15bの他端部をドレン水発生源において圧縮空気と共にドレン水Wを排出するドレン水排出口(この例では、エアコンプレッサ110のドレン水排出口110a)に接続可能に構成すると共に、三方弁13によって送水タンク11の圧縮空気導入口11aに対して気液開放口(この例では、三方弁13のcポート)を連通させることで、ドレンピットPに貯水されているドレン水Wを送水タンク11のドレン水導入口11bから送水タンク11内に導入し、三方弁13によって送水タンク11の圧縮空気導入口11aに対して三方弁13のbポート(すなわち、エアコンプレッサ110のドレン水排出口110a)を連通させることで、ドレン水発生源において発生したドレン水Wおよび圧縮空気を、接続用配管15b、三方弁13および接続用配管15aを介して圧縮空気導入口11aから送水タンク11内に導入すると共にドレン水導入口11bから導入したドレン水Wおよび圧縮空気導入口11aから導入したドレン水Wを圧縮空気によって排出口11cから排出して接続用配管16を介して送水対象体(この例では、油水分離装置3)に送水する。
【0042】
したがって、この送水システム2によれば、エア供給対象体200に対して供給すべき圧縮空気を使用することなく、ドレン水発生源(この例では、エアコンプレッサ110)においてドレン水Wの排水のために排出される圧縮空気を利用してドレン水Wを送水対象体(この例では、油水分離装置3)に送水することができる。また、接続用配管15a,15bを、エアコンプレッサ110において発生したドレン水WをドレンピットPまで案内するための配管、および送水装置10によってドレン水Wを送水対象体に送水するための圧縮空気を送水装置10における送水タンク11に供給するための配管として兼用することができるため、ドレン水W用の配管、および圧縮空気用の配管を別個に敷設するのと比較して、設置コストを十分に低減することができる。
【0043】
また、この送水システム2によれば、接続用配管16における一端部(送水タンク11の排出口11cに接続される側の端部)および他端部(送水対象体の一例である油水分離装置3に接続可能に構成された側の端部)の間に一端部が接続されると共に接続用配管15a,15bを接続するドレン水発生源(この例では、エアコンプレッサ110)とは相違するドレン水発生源(この例では、エアドライヤ130)において圧縮空気と共にドレン水Wを排出するドレン水排出口130aに他端部を接続可能に構成された接続用配管17を備えたことにより、接続用配管16の一部(接続用配管17の一端部が接続された部位と、送水タンク11の排出口11cに接続されている端部との間)を、送水タンク11から油水分離装置3にドレン水Wを送水するための配管、およびエアドライヤ130において発生したドレン水Wを送水タンク11(ドレンピットP)まで案内する配管として兼用することができるため、設置コストを一層低減することができる。
【0044】
さらに、この送水システム2によれば、三方弁13によって圧縮空気導入口11aに対して気液開放口(この例では、三方弁13のcポート)を連通させることで、接続用配管15a,15bを接続するドレン水発生源(この例では、エアコンプレッサ110)とは相違するドレン水発生源(この例では、エアドライヤ130)におけるドレン水排出口130aから圧縮空気と共に排出されたドレン水Wをその圧縮空気によって接続用配管17,16を介して排出口から送水装置10における送水タンク11内に導入し、三方弁13によって圧縮空気導入口11aに対して三方弁13のbポート(すなわち、エアコンプレッサ110のドレン水排出口110a)を連通させることで、送水タンク11内に導入したドレン水Wを圧縮空気導入口11aから導入した圧縮空気によって排出口11cから排出して接続用配管16を介して油水分離装置3に送水することにより、接続用配管17の一端部が接続されたドレン水発生源(この例では、エアドライヤ130)から排出されたドレン水Wを確実に送水タンク11(ドレンピットP)に案内することができると共に、案内したドレン水Wを確実に油水分離装置3に送水することができる。
【0045】
また、この送水システム2によれば、切替部(この例では、三方弁13)を制御して圧縮空気導入口11aに対してドレン水排出口(この例では、エアコンプレッサ110のドレン水排出口110a)および気液開放口(この例では、三方弁13のcポート)のいずれかを連通させるコントローラ14を備えたことにより、送水装置10における送水タンク11内へのドレン水Wの導入から、導入したドレン水Wの送水対象体(この例では、油水分離装置3)への送水までの一連の処理を自動化することができる。
【0046】
さらに、この送水システム2によれば、「切替部」を三方弁で構成したことにより、例えば、複数の開閉弁を用いて、送水装置10における送水タンク11の圧縮空気導入口11aに対してエアコンプレッサ110のドレン水排出口110a、および気液開放口のいずれかを連通させる構成と比較して、容易に切替え制御することができるだけでなく、「切替部」を構成する部品点数を少数とすることができため、その設置コストを一層低減することができる。
【0047】
また、この浄化システム1によれば、上記の送水システム2と、送水対象体としての油水分離装置3とを備え、送水システム2によって送水したドレン水Wを油水分離装置3によって浄化することにより、エア供給対象体200に対して供給すべき綺麗な圧縮空気を使用することなく、ドレン水Wを送水して浄化することができると共に、接続用配管15a,15bを接続するエアコンプレッサ110において発生したドレン水WをドレンピットPまで案内するための配管が不要となる分だけ、その設置コストを十分に低減することができる。
【0048】
なお、送水システム2によって油水分離装置3にドレン水Wを送水して浄化する構成の浄化システム1を例に挙げて説明したが、ドレン水Wの送水対象体は、油水分離装置3に限定されない。具体的には、図5に示す浄化システム1Aのように、一例として、油水分離装置3に代えて、貯水槽4に接続用配管16を接続し、送水システム2によって貯水槽4にドレン水Wを送水すると共に、油水分離装置3が貯水槽4に貯水されたドレン水Wを浄化処理する構成を採用することもできる。なお、同図に示す浄化システム1A、および後に説明する浄化システム1B(図6参照)において、前述した浄化システム1と同様の構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。このような構成を採用した場合においても、前述した浄化システム1と同様の効果を奏することができる。
【0049】
また、「貯水部」としてのドレンピットP内に貯水したドレン水Wを送水する構成を例に挙げて説明したが、図6に示す浄化システム1Bのように、「貯水部」としての貯水槽4に貯水したドレン水Wを送水システム2bによって油水分離装置3に送水して浄化する構成を採用することができる。この場合、この浄化システム1Bの送水システム2bでは、送水装置10における送水タンク11のドレン水導入口11bが接続用配管18を介して貯水槽4に接続されている点を除き、前述した送水システム2と同様に構成されている。したがって、送水システム2においてドレンピットP内のドレン水Wを油水分離装置3に送水するのと同様の動作によって貯水槽4内のドレン水Wが送水システム2bによって油水分離装置3に送水される。このため、この送水システム2bおよび浄化システム1Bにおいても、前述した送水システム2および浄化システム1と同様の効果を奏することができる。
【0050】
さらに、「第1接続用配管」としての接続用配管15a,15bをエアコンプレッサ110のドレン水排出口110aに接続した例について説明したが、圧縮空気と共にドレン水Wを排出する他の装置に接続する構成、具体的には、エアコンプレッサ110に代えて、エアタンク120のドレン水排出口120aや、エアドライヤ130のドレン水排出口130aに接続用配管15a,15bを接続した構成においても、エアコンプレッサ110のドレン水排出口110aに接続した構成と同様にしてドレン水Wを送水することができる。
【0051】
また、「切替部の気液開放口」としての三方弁13のcポートを大気開放した構成を例に挙げて説明したが、送水システムの構成はこれに限定されず、ドレン水発生源の内部の圧力や、貯水部(ドレンピットP等)に貯水されたドレン水Wに加わっている水圧よりも低圧の任意の低圧部位、または真空引きされた部位などに「気液開放口」を接続した構成を採用することもできる。このような構成を採用した場合においても、上記の送水システム2,2bと同様の効果を奏することができる。さらに、「切替部」を三方弁13によって構成した例について説明したが、送水システムの構成はこれに限定されず、「送水装置の圧縮空気導入口」と「ドレン水発生源のドレン水排出口」との間、および「送水装置の圧縮空気導入口」と「気液開放口」との間にそれぞれ二方弁を配設し(図示せず)、これらを交互に開閉することによって、上記の三方弁13と同様に機能させる構成を採用することもできる。このような構成を採用した場合においても、上記の送水システム2,2bと同様の効果を奏することができる。
【0052】
加えて、「切替部」としての三方弁13をコントローラ14によって制御する構成の送水システム2,2bを例に挙げて説明したが、「制御部(コントローラ14)」を設けずに、「切替部(三方弁13や、上記の2つの二方弁)」を手動で開閉操作する構成を採用することもできる。このような構成を採用することにより、送水システム2,2bと同様にドレン水Wを送水することができるだけでなく、「制御部(コントローラ14)」が不要となる分だけ、その設置コストを十分に低減することができる。
【符号の説明】
【0053】
1,1A,1B 浄化システム
2,2b 送水システム
3 油水分離装置
4 貯水槽
10 送水装置
11 送水タンク
11a 圧縮空気導入口
11b ドレン水導入口
11c 排出口
12 逆止弁
13 三方弁
14 コントローラ
15a,15b,16〜18 接続用配管
100 エア供給源
110 エアコンプレッサ
110a,120a,130a ドレン水排出口
120 エアタンク
125 排水用配管
130 エアドライヤ
131 逆止弁
140 接続用配管
200 エア供給対象体
P ドレンピット
W ドレン水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮空気を導入する圧縮空気導入口、貯水部に貯水されたドレン水を導入するドレン水導入口、および前記圧縮空気導入口から導入した前記圧縮空気および前記ドレン水導入口から導入した前記ドレン水を排出する排出口を有する送水装置と、
前記送水装置の前記圧縮空気導入口に一端部が接続されると共にドレン水発生源において圧縮空気と共にドレン水を排出するドレン水排出口に他端部を接続可能に構成された第1接続用配管と、
前記送水装置の前記排出口に一端部側が接続されると共に前記ドレン水の送水対象体に他端部側を接続可能に構成された第2接続用配管とを備え、
前記送水装置は、前記圧縮空気導入口から前記圧縮空気が導入されていない状態において前記ドレン水導入口からの前記ドレン水の導入を許容すると共に当該圧縮空気導入口から当該圧縮空気が導入されている状態において当該ドレン水導入口からの当該圧縮空気および当該ドレン水の流出を規制する逆止弁が当該ドレン水導入口に配設され、
前記第1接続用配管には、前記送水装置における前記圧縮空気導入口に対して前記ドレン水排出口および気液開放口のいずれかを選択的に連通させる切替部が配設され、
当該切替部によって前記圧縮空気導入口に対して前記気液開放口を連通させることで、前記貯水部に貯水されている前記ドレン水を前記ドレン水導入口から前記送水装置内に導入し、当該切替部によって当該圧縮空気導入口に対して前記ドレン水排出口を連通させることで、前記ドレン水発生源において発生した前記ドレン水および前記圧縮空気を前記第1接続用配管を介して当該圧縮空気導入口から前記送水装置内に導入すると共に前記ドレン水導入口から導入したドレン水および当該圧縮空気導入口から導入したドレン水を当該圧縮空気によって前記排出口から排出して前記第2接続用配管を介して前記送水対象体に送水するドレン水の送水システム。
【請求項2】
前記第2接続用配管における前記一端部および前記他端部の間に一端部が接続されると共に前記第1接続用配管を接続する前記ドレン水発生源とは相違するドレン水発生源においてドレン水を排出するドレン水排出口に他端部を接続可能に構成された第3接続用配管を備えている請求項1記載のドレン水の送水システム。
【請求項3】
前記切替部によって前記圧縮空気導入口に対して前記気液開放口を連通させることで、前記相違するドレン水発生源における前記ドレン水排出口から圧縮空気と共に排出された前記ドレン水を当該圧縮空気によって前記第3接続用配管および前記第2接続用配管を介して前記排出口から前記送水装置内に導入し、当該切替部によって当該圧縮空気導入口に対して前記ドレン水排出口を連通させることで、前記送水装置内に導入した前記ドレン水を前記圧縮空気導入口から導入した当該圧縮空気によって前記排出口から排出して前記第2接続用配管を介して前記送水対象体に送水する請求項2記載のドレン水の送水システム。
【請求項4】
前記切替部を制御して前記圧縮空気導入口に対して前記ドレン水排出口および前記気液開放口のいずれかを連通させる制御部を備えている請求項1から3のいずれかに記載のドレン水の送水システム。
【請求項5】
前記切替部は、三方弁で構成されている請求項1から4のいずれかに記載の送水システム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の送水システムと、前記送水対象体としての油水分離装置とを備え、前記送水システムによって送水した前記ドレン水を前記油水分離装置によって浄化するドレン水の浄化システム。
【請求項7】
請求項1から5のいずれかに記載の送水システムと、前記送水対象体としての貯水槽と、油水分離装置とを備え、前記送水システムによって前記貯水槽に送水した前記ドレン水を前記油水分離装置によって浄化するドレン水の浄化システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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