ネックストラップ付きカードフォルダおよびネックストラップ付きカードフォルダの表示方法
【課題】胸ポケットのようなクリップを留める場所がないニット製衣料に対しても、生地を損傷させずにカードフォルダを留めることができるネックストラップ付きカードフォルダを提供する。
【解決手段】片面が透明であり他面が不透明なカード収納部を有するカードフォルダと、
前記カードフォルダの一辺に連結してカードフォルダを首から提げるためのループ状の紐であるネックストラップと、を含み、前記カードフォルダとネックストラップとの連結部付近に面ファスナーのフック片をカードフォルダの不透明な面側から外方に向けて取り付けた。
【解決手段】片面が透明であり他面が不透明なカード収納部を有するカードフォルダと、
前記カードフォルダの一辺に連結してカードフォルダを首から提げるためのループ状の紐であるネックストラップと、を含み、前記カードフォルダとネックストラップとの連結部付近に面ファスナーのフック片をカードフォルダの不透明な面側から外方に向けて取り付けた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、社員証のようなカード型の身分証を収容し、首から提げて表示するためのネックストラップ付きカードフォルダに関する。
【背景技術】
【０００２】
社員証などのＩＤカード（Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ ｃａｒｄ）を入れて首から提げるカードフォルダが広く使われている。透明な合成樹脂シートと不透明な合成樹脂シートを合わせて３辺を融着した片面が透明なタイプ、同様に透明な合成樹脂シート同士を合わせた両面が透明タイプが一般的である。残りの一辺をカードを出し入れする開口部とし、多くの場合、その辺にネックストラップを連結し、図３に示すように首から提げてＩＤカードを表示する。ネックストラップは肌触りの良い紐をループ状にしたもので、様々な色、デザインの物が作られている。
【０００３】
社員証などのＩＤカードは、元々は厚手の紙やフィルムに会社名、氏名や社員番号等を表記し、顔写真を貼った簡素な物であったが、時代とともに磁気ストライプを用いて情報の書き替えを可能にしたもの、バーコードを用いて非接触で認識を可能にしたものも使われるようになった。現在ではＩＣを内蔵して大量の情報を記録可能にしたＩＣカードや、ＩＣチップとアンテナを内蔵させて無線によりデータの書込みと読取りを可能にしたＲＦＩＤ（Ｒａｄｉｏ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ；無線自動認識）カードも普及してきた。
【０００４】
図３に示すように、ネックストラップ付きのカードフォルダ１は、ネックストラップを首にかけて使用され、胸から腹部付近に吊り提げられる。オフィス等で椅子に座った仕事の場合は問題ないが、首から提げられているだけのため、歩くとぶらぶら揺れて危険である。歩行の際に周囲の人や物に引っ掛かったり、エレベーターや電車のドアに挟まれると怪我をしたり、場合によっては生死に関わることもある。
【０００５】
安全性の他にも、カードフォルダ２が固定されていないことによる不便さがある。例えば前かがみになって手を洗う場合、カードフォルダ２は体から離れて水道の蛇口から出る水の流路近くに垂れ下がり、水濡れする恐れがある。
また、カードフォルダ２が片面だけが透明なタイプである場合、裏返しになって不透明な面が現れているとＩＤカードの氏名も顔写真も見えなくなる不便さがある。両面が透明なタイプであっても、ＩＤカードには片面にしか氏名や顔写真が記載されていないことが殆どであり、ＩＤカードが裏返っていれば氏名も顔写真も視認不可能である。
【０００６】
そこで、クリップ付きのフォルダが使われている。カードフォルダとネックストラップとの連結部にクリップ（不図示）を取り付けた物で、そのクリップでカードフォルダを胸ポケット等に留めて固定する仕組みである。歩行中も前傾姿勢をとった際にもぶらぶらするコトがなく安全性が確保される。さらに、カードフォルダの一方の面だけを表示出来るため、常にＩＤカードの表側だけを見せることが可能になる。
【０００７】
クリップは、例えばジャケットやワイシャツのように胸ポケットがある衣類はポケットを利用して留めることもでき、体の前でボタンやファスナーを合わせる仕組みの衣類では生地の合わせ目を利用して留めることが可能であるが、全ての衣類に対して有効ではない。セーターのような編み物（ニット製品）の中にはポケットも合わせ目も無いものが多く、クリップを留める場所が無い。対策として、カードフォルダの連結部に安全ピンを設けたものがある。クリップに替え、安全ピンを用いてセーターに留める仕組みであるが、衣類にピンを刺した孔（痕跡）が残ったり、衣類に留めた状態でネックストラップが外力で引っ張られた場合には生地が破れたりちぎれる恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００８】
【特許文献１】特開２００５−１７７０６４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
本発明は上記のような課題に鑑みなされたもので、胸ポケットのようなクリップを留める場所がないニット製衣料に対しても、生地を損傷させずにカードフォルダを留めることができるネックストラップ付きカードフォルダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
【００１１】
請求項１に記載の発明は、片面が透明であり他面が不透明なカード収納部を有するカードフォルダと、前記カードフォルダの一辺に連結してカードフォルダを首から提げるためのループ状の紐であるネックストラップと、を含み、前記カードフォルダとネックストラップとの連結部付近に面ファスナーのフック片をカードフォルダの不透明な面側から外方に向けて取り付けたことを特徴とするネックストラップ付きカードフォルダである。
請求項２に記載の発明は、両面が透明なカード収納部を有するカードフォルダと、前記カードフォルダの一辺に連結してカードフォルダを首から提げるためのループ状の紐であるネックストラップと、を含み、前記カードフォルダとネックストラップとの連結部付近に面ファスナーのフック片を取り付けたことを特徴とするネックストラップ付きカードフォルダである。
請求項１又は請求項２に記載のネックストラップ付きカードフォルダでは、カードフォルダとネックストラップとを別体の連結部材を介して連結させておく。面ファスナーのフック片を連結部材に取り付けておく。
請求項４に記載の発明は、カード収納部を有するカードフォルダと、前記カードフォルダの一辺に連結してカードフォルダを首から提げるためのループ状の紐であるネックストラップと、を含み、前記カードフォルダとネックストラップとの連結部付近に面ファスナーのフック片を取り付けたネックストラップ付きカードフォルダのネックストラップを首に掛け、該面ファスナーのフック片をニット製の着衣に押し付けて留め、カードフォルダの所望面を常に露出させて視認可能にすることを特徴とするネックストラップ付きカードフォルダの表示方法である
【発明の効果】
【００１２】
本発明のネックストラップ付きカードフォルダによれば、首から提げたネックストラップとカードフォルダとの連結部付近に面ファスナーのフック片を取り付けたことで、そのフックを利用してセーターのようなニット製品に留めることができる。体の前面にポケットや合わせ目が無い衣類であっても、ニット製品であれば編み目を利用することで留めることができる。連結部の付近を留めることによりカードフォルダが衣類、即ち、体から離れることがなくなるため、ぶらぶらしないことで安全性が向上する他、様々な作業のじゃまになることがない。手洗いのような前傾姿勢の際にも着衣に固定されていることで水濡れの心配もなくなる。また、ネックストラップに外力が加わった場合には、軽い力で面ファスナーのフックが衣類から外れるため、衣類に孔があく等の損傷も回避される。さらに、カードフォルダを落として紛失するリスクも低減される。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明のネックストラップ付きカードフォルダを示す正面図および側面図。
【図２】本発明のネックストラップ付きカードフォルダの使用状態を示す側面図。
【図３】ネックストラップ付きカードフォルダの使用例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【００１４】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図１に本発明のネックストラップ付きカードフォルダ１を示す。図１（ａ）は正面図、図１（ｂ）はその側面図である。本発明のネックストラップ付きカードフォルダ１は、カードフォルダ２とネックストラップ３とを連結部材４で連結したものである。
【００１５】
カードフォルダ２は表面になる透明樹脂シート２１と、不透明樹脂シート２２を合わせ、３辺を融着して袋状に形成したもので、内側が社員証などのＩＤカード５を入れるカード収納部２３となる。残余の一辺がカードを出し入れするための開口部２４である。開口部２４の上方はカードフォルダ２の表面にあたる透明樹脂シート２１が延長されており、延長部分２５には連結部材４を取り付ける長孔２６が形成されている。
【００１６】
連結部材４は、軟質で且つ強度のある樹脂シートの一端を折り返したものである。樹脂シートの一端をカードフォルダ２の長孔２６に通し、折り返した状態で、スナップ４１で留めている。連結部材４の他端にはネックストラップ３を通すための孔４２が形成されている。連結部材４の中央には面ファスナー１０のフック側であるフック片１１が取り付けられている。フック片１１の先端はカードフォルダ２の不透明樹脂シート２２側に向けてある。即ち、面ファスナーのフック片１１はカードフォルダ２の裏面側、ＩＤカード５の非表記面に向いている。連結部材４に対して面ファスナー１０はその基材部分を接着剤で付けても両面テープで貼り付けても良い。
【００１７】
ネックストラップ４は紐をループ状に形成したものである。カードフォルダ２と連結して首から提げた場合にカードフォルダ２が胸から腹部の上部に位置する長さにしておく。
【００１８】
このネックストラップ付きカードフォルダ１は次のように使用する。図３はニット製のセータ３０を着用した状態を示す正面図である。同図に示すようにネックストラップ３を首３１に掛け、体の正面にカードフォルダ２を提げる。続いてＩＤカード５の表記面を体の前方に向け、連結部材４を体、即ちセーター３０に押し付ける。すると、図２に示すように面ファスナー１０のフック片１１がセータ３０の繊維３０ａと絡まり、連結部材４を介してカードフォルダ２がセーター３０に留められる。カードフォルダ２のうち透明な面２１が常に露出しているため、必ずＩＤカード５の情報を視認することができる。裏返しになってＩＤカード５の情報が読めなくなることがない。
【００１９】
この状態で、カードフォルダ２はセーター３０に直接留められているのではなく、仮に、手や腕がぶつかって外力が加わっても、連結部材４との接続部である長孔２６を支点として振れて逃げるため、簡単に外れてしまうことはない。
【００２０】
カードフォルダ２の表裏両面とも透明シートで構成された場合も同様である。ＩＤカード５の記載面が現れるようにしてカードフォルダ２に収納し、面ファスナー１０でセータ−３０に留めれば良い。常時、記載面を見ることができる。
【００２１】
なお、カードフォルダをニット製品以外の衣類にも留めたい場合は、連結部材４にクリップやピン（不図示）を設けても構わない。
【００２２】
このように、本発明のネックストラップ付きカードフォルダは、首から提げたネックストラップとカードフォルダとの連結部に面ファスナーのフック片を取り付けたことで、そのフックを利用してセーターのようなニット製品に留めることができる。体の前面にポケットや合わせ目が無い衣類であっても、ニット製品であれば編み目を利用して留めることができる。連結部の付近を留めることによりカードフォルダが衣類、即ち、体から離れることがない。また、ぶらぶらしないことにより安全性が向上する他、様々な作業の妨げになることもない。手洗いの際に前傾姿勢ととっても着衣に固定されていることでＩＤカードを濡らしてしまう心配もなくなる。さらに、ネックストラップに外力が加わった場合には、軽い力で面ファスナーのフックが衣類から外れるため、衣類に孔があく等の損傷も回避される。カードフォルダを落として紛失するリスクも低減される。
【符号の説明】
【００２３】
１ ネックストラップ付きカードフォルダ
２ カードフォルダ
３ ネックストラップ
４ 連結部材
５ ＩＤカード
１０ 面ファスナー
１１ フック
２１ 透明樹脂シート
２２ 不透明樹脂シート
２３ カード収納部
２４ 開口部
２５ 延長部分
２６ 長孔
３０ セーター
３０ａ 繊維
４１ スナップ
４２ 孔
【技術分野】
【０００１】
本発明は、社員証のようなカード型の身分証を収容し、首から提げて表示するためのネックストラップ付きカードフォルダに関する。
【背景技術】
【０００２】
社員証などのＩＤカード（Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ ｃａｒｄ）を入れて首から提げるカードフォルダが広く使われている。透明な合成樹脂シートと不透明な合成樹脂シートを合わせて３辺を融着した片面が透明なタイプ、同様に透明な合成樹脂シート同士を合わせた両面が透明タイプが一般的である。残りの一辺をカードを出し入れする開口部とし、多くの場合、その辺にネックストラップを連結し、図３に示すように首から提げてＩＤカードを表示する。ネックストラップは肌触りの良い紐をループ状にしたもので、様々な色、デザインの物が作られている。
【０００３】
社員証などのＩＤカードは、元々は厚手の紙やフィルムに会社名、氏名や社員番号等を表記し、顔写真を貼った簡素な物であったが、時代とともに磁気ストライプを用いて情報の書き替えを可能にしたもの、バーコードを用いて非接触で認識を可能にしたものも使われるようになった。現在ではＩＣを内蔵して大量の情報を記録可能にしたＩＣカードや、ＩＣチップとアンテナを内蔵させて無線によりデータの書込みと読取りを可能にしたＲＦＩＤ（Ｒａｄｉｏ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ；無線自動認識）カードも普及してきた。
【０００４】
図３に示すように、ネックストラップ付きのカードフォルダ１は、ネックストラップを首にかけて使用され、胸から腹部付近に吊り提げられる。オフィス等で椅子に座った仕事の場合は問題ないが、首から提げられているだけのため、歩くとぶらぶら揺れて危険である。歩行の際に周囲の人や物に引っ掛かったり、エレベーターや電車のドアに挟まれると怪我をしたり、場合によっては生死に関わることもある。
【０００５】
安全性の他にも、カードフォルダ２が固定されていないことによる不便さがある。例えば前かがみになって手を洗う場合、カードフォルダ２は体から離れて水道の蛇口から出る水の流路近くに垂れ下がり、水濡れする恐れがある。
また、カードフォルダ２が片面だけが透明なタイプである場合、裏返しになって不透明な面が現れているとＩＤカードの氏名も顔写真も見えなくなる不便さがある。両面が透明なタイプであっても、ＩＤカードには片面にしか氏名や顔写真が記載されていないことが殆どであり、ＩＤカードが裏返っていれば氏名も顔写真も視認不可能である。
【０００６】
そこで、クリップ付きのフォルダが使われている。カードフォルダとネックストラップとの連結部にクリップ（不図示）を取り付けた物で、そのクリップでカードフォルダを胸ポケット等に留めて固定する仕組みである。歩行中も前傾姿勢をとった際にもぶらぶらするコトがなく安全性が確保される。さらに、カードフォルダの一方の面だけを表示出来るため、常にＩＤカードの表側だけを見せることが可能になる。
【０００７】
クリップは、例えばジャケットやワイシャツのように胸ポケットがある衣類はポケットを利用して留めることもでき、体の前でボタンやファスナーを合わせる仕組みの衣類では生地の合わせ目を利用して留めることが可能であるが、全ての衣類に対して有効ではない。セーターのような編み物（ニット製品）の中にはポケットも合わせ目も無いものが多く、クリップを留める場所が無い。対策として、カードフォルダの連結部に安全ピンを設けたものがある。クリップに替え、安全ピンを用いてセーターに留める仕組みであるが、衣類にピンを刺した孔（痕跡）が残ったり、衣類に留めた状態でネックストラップが外力で引っ張られた場合には生地が破れたりちぎれる恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００８】
【特許文献１】特開２００５−１７７０６４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
本発明は上記のような課題に鑑みなされたもので、胸ポケットのようなクリップを留める場所がないニット製衣料に対しても、生地を損傷させずにカードフォルダを留めることができるネックストラップ付きカードフォルダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
【００１１】
請求項１に記載の発明は、片面が透明であり他面が不透明なカード収納部を有するカードフォルダと、前記カードフォルダの一辺に連結してカードフォルダを首から提げるためのループ状の紐であるネックストラップと、を含み、前記カードフォルダとネックストラップとの連結部付近に面ファスナーのフック片をカードフォルダの不透明な面側から外方に向けて取り付けたことを特徴とするネックストラップ付きカードフォルダである。
請求項２に記載の発明は、両面が透明なカード収納部を有するカードフォルダと、前記カードフォルダの一辺に連結してカードフォルダを首から提げるためのループ状の紐であるネックストラップと、を含み、前記カードフォルダとネックストラップとの連結部付近に面ファスナーのフック片を取り付けたことを特徴とするネックストラップ付きカードフォルダである。
請求項１又は請求項２に記載のネックストラップ付きカードフォルダでは、カードフォルダとネックストラップとを別体の連結部材を介して連結させておく。面ファスナーのフック片を連結部材に取り付けておく。
請求項４に記載の発明は、カード収納部を有するカードフォルダと、前記カードフォルダの一辺に連結してカードフォルダを首から提げるためのループ状の紐であるネックストラップと、を含み、前記カードフォルダとネックストラップとの連結部付近に面ファスナーのフック片を取り付けたネックストラップ付きカードフォルダのネックストラップを首に掛け、該面ファスナーのフック片をニット製の着衣に押し付けて留め、カードフォルダの所望面を常に露出させて視認可能にすることを特徴とするネックストラップ付きカードフォルダの表示方法である
【発明の効果】
【００１２】
本発明のネックストラップ付きカードフォルダによれば、首から提げたネックストラップとカードフォルダとの連結部付近に面ファスナーのフック片を取り付けたことで、そのフックを利用してセーターのようなニット製品に留めることができる。体の前面にポケットや合わせ目が無い衣類であっても、ニット製品であれば編み目を利用することで留めることができる。連結部の付近を留めることによりカードフォルダが衣類、即ち、体から離れることがなくなるため、ぶらぶらしないことで安全性が向上する他、様々な作業のじゃまになることがない。手洗いのような前傾姿勢の際にも着衣に固定されていることで水濡れの心配もなくなる。また、ネックストラップに外力が加わった場合には、軽い力で面ファスナーのフックが衣類から外れるため、衣類に孔があく等の損傷も回避される。さらに、カードフォルダを落として紛失するリスクも低減される。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明のネックストラップ付きカードフォルダを示す正面図および側面図。
【図２】本発明のネックストラップ付きカードフォルダの使用状態を示す側面図。
【図３】ネックストラップ付きカードフォルダの使用例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【００１４】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図１に本発明のネックストラップ付きカードフォルダ１を示す。図１（ａ）は正面図、図１（ｂ）はその側面図である。本発明のネックストラップ付きカードフォルダ１は、カードフォルダ２とネックストラップ３とを連結部材４で連結したものである。
【００１５】
カードフォルダ２は表面になる透明樹脂シート２１と、不透明樹脂シート２２を合わせ、３辺を融着して袋状に形成したもので、内側が社員証などのＩＤカード５を入れるカード収納部２３となる。残余の一辺がカードを出し入れするための開口部２４である。開口部２４の上方はカードフォルダ２の表面にあたる透明樹脂シート２１が延長されており、延長部分２５には連結部材４を取り付ける長孔２６が形成されている。
【００１６】
連結部材４は、軟質で且つ強度のある樹脂シートの一端を折り返したものである。樹脂シートの一端をカードフォルダ２の長孔２６に通し、折り返した状態で、スナップ４１で留めている。連結部材４の他端にはネックストラップ３を通すための孔４２が形成されている。連結部材４の中央には面ファスナー１０のフック側であるフック片１１が取り付けられている。フック片１１の先端はカードフォルダ２の不透明樹脂シート２２側に向けてある。即ち、面ファスナーのフック片１１はカードフォルダ２の裏面側、ＩＤカード５の非表記面に向いている。連結部材４に対して面ファスナー１０はその基材部分を接着剤で付けても両面テープで貼り付けても良い。
【００１７】
ネックストラップ４は紐をループ状に形成したものである。カードフォルダ２と連結して首から提げた場合にカードフォルダ２が胸から腹部の上部に位置する長さにしておく。
【００１８】
このネックストラップ付きカードフォルダ１は次のように使用する。図３はニット製のセータ３０を着用した状態を示す正面図である。同図に示すようにネックストラップ３を首３１に掛け、体の正面にカードフォルダ２を提げる。続いてＩＤカード５の表記面を体の前方に向け、連結部材４を体、即ちセーター３０に押し付ける。すると、図２に示すように面ファスナー１０のフック片１１がセータ３０の繊維３０ａと絡まり、連結部材４を介してカードフォルダ２がセーター３０に留められる。カードフォルダ２のうち透明な面２１が常に露出しているため、必ずＩＤカード５の情報を視認することができる。裏返しになってＩＤカード５の情報が読めなくなることがない。
【００１９】
この状態で、カードフォルダ２はセーター３０に直接留められているのではなく、仮に、手や腕がぶつかって外力が加わっても、連結部材４との接続部である長孔２６を支点として振れて逃げるため、簡単に外れてしまうことはない。
【００２０】
カードフォルダ２の表裏両面とも透明シートで構成された場合も同様である。ＩＤカード５の記載面が現れるようにしてカードフォルダ２に収納し、面ファスナー１０でセータ−３０に留めれば良い。常時、記載面を見ることができる。
【００２１】
なお、カードフォルダをニット製品以外の衣類にも留めたい場合は、連結部材４にクリップやピン（不図示）を設けても構わない。
【００２２】
このように、本発明のネックストラップ付きカードフォルダは、首から提げたネックストラップとカードフォルダとの連結部に面ファスナーのフック片を取り付けたことで、そのフックを利用してセーターのようなニット製品に留めることができる。体の前面にポケットや合わせ目が無い衣類であっても、ニット製品であれば編み目を利用して留めることができる。連結部の付近を留めることによりカードフォルダが衣類、即ち、体から離れることがない。また、ぶらぶらしないことにより安全性が向上する他、様々な作業の妨げになることもない。手洗いの際に前傾姿勢ととっても着衣に固定されていることでＩＤカードを濡らしてしまう心配もなくなる。さらに、ネックストラップに外力が加わった場合には、軽い力で面ファスナーのフックが衣類から外れるため、衣類に孔があく等の損傷も回避される。カードフォルダを落として紛失するリスクも低減される。
【符号の説明】
【００２３】
１ ネックストラップ付きカードフォルダ
２ カードフォルダ
３ ネックストラップ
４ 連結部材
５ ＩＤカード
１０ 面ファスナー
１１ フック
２１ 透明樹脂シート
２２ 不透明樹脂シート
２３ カード収納部
２４ 開口部
２５ 延長部分
２６ 長孔
３０ セーター
３０ａ 繊維
４１ スナップ
４２ 孔
【特許請求の範囲】
【請求項１】
片面が透明であり他面が不透明なカード収納部を有するカードフォルダと、
前記カードフォルダの一辺に連結してカードフォルダを首から提げるためのループ状の紐であるネックストラップと、を含み、
前記カードフォルダとネックストラップとの連結部付近に面ファスナーのフック片をカードフォルダの不透明な面側から外方に向けて取り付けたことを特徴とするネックストラップ付きカードフォルダ。
【請求項２】
両面が透明なカード収納部を有するカードフォルダと、
前記カードフォルダの一辺に連結してカードフォルダを首から提げるためのループ状の紐であるネックストラップと、を含み、
前記カードフォルダとネックストラップとの連結部付近に面ファスナーのフック片を取り付けたことを特徴とするネックストラップ付きカードフォルダ。
【請求項３】
前記カードフォルダとネックストラップとが別体の連結部材を介して連結されており、面ファスナーのフック片が連結部材に取り付けてあることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載のネックストラップ付きカードフォルダ。
【請求項４】
カード収納部を有するカードフォルダと、
前記カードフォルダの一辺に連結してカードフォルダを首から提げるためのループ状の紐であるネックストラップと、を含み、
前記カードフォルダとネックストラップとの連結部付近に面ファスナーのフック片を取り付けたネックストラップ付きカードフォルダのネックストラップを首に掛け、該面ファスナーのフック片をニット製の着衣に押し付けて留め、カードフォルダの所望面を常に露出させて視認可能にすることを特徴とするネックストラップ付きカードフォルダの表示方法。
【請求項１】
片面が透明であり他面が不透明なカード収納部を有するカードフォルダと、
前記カードフォルダの一辺に連結してカードフォルダを首から提げるためのループ状の紐であるネックストラップと、を含み、
前記カードフォルダとネックストラップとの連結部付近に面ファスナーのフック片をカードフォルダの不透明な面側から外方に向けて取り付けたことを特徴とするネックストラップ付きカードフォルダ。
【請求項２】
両面が透明なカード収納部を有するカードフォルダと、
前記カードフォルダの一辺に連結してカードフォルダを首から提げるためのループ状の紐であるネックストラップと、を含み、
前記カードフォルダとネックストラップとの連結部付近に面ファスナーのフック片を取り付けたことを特徴とするネックストラップ付きカードフォルダ。
【請求項３】
前記カードフォルダとネックストラップとが別体の連結部材を介して連結されており、面ファスナーのフック片が連結部材に取り付けてあることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載のネックストラップ付きカードフォルダ。
【請求項４】
カード収納部を有するカードフォルダと、
前記カードフォルダの一辺に連結してカードフォルダを首から提げるためのループ状の紐であるネックストラップと、を含み、
前記カードフォルダとネックストラップとの連結部付近に面ファスナーのフック片を取り付けたネックストラップ付きカードフォルダのネックストラップを首に掛け、該面ファスナーのフック片をニット製の着衣に押し付けて留め、カードフォルダの所望面を常に露出させて視認可能にすることを特徴とするネックストラップ付きカードフォルダの表示方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２０１１−２１５２３２（Ｐ２０１１−２１５２３２Ａ）
【公開日】平成２３年１０月２７日（２０１１．１０．２７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−８１３２０（Ｐ２０１０−８１３２０）
【出願日】平成２２年３月３１日（２０１０．３．３１）
【出願人】（３０７０１０９９３）株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】（０００１３０５８１）株式会社サトー (1,153)
【公開日】平成２３年１０月２７日（２０１１．１０．２７）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年３月３１日（２０１０．３．３１）
【出願人】（３０７０１０９９３）株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】（０００１３０５８１）株式会社サトー (1,153)
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