説明

ネットワーク設定プログラム及びネットワーク設定記憶媒体

【課題】ユーザにおいて難しいパソコンの知識を要さずに、簡易にインターネット接続、メール接続などのネットワーク設定をすることを可能にする。
【解決手段】パソコンPC1にネットワーク設定記憶媒体1を接続し、ネットワーク設定プログラムを起動させ、パソコンPC1に設定されているネットワーク設定情報をネットワーク設定記憶媒体1に保存する。次に、パソコンPC2にネットワーク設定記憶媒体1を接続し、ネットワーク設定プログラムを起動させ、ネットワーク設定記憶媒体1に記憶されたネットワーク設定情報をパソコンPC2に設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット接続、メール接続などのネットワーク設定を実現するのに好適なネットワーク設定プログラム及びネットワーク設定記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パソコン(パーソナルコンピュータ)の普及が著しく、このパソコンを利用して、各種ホームページやブログなどを閲覧したり、メールの送受信を行ったりすることが各家庭において一般的に行われている。インターネットに接続するためには、IPアドレスやDNSサーバのアドレスなどの各種ネットワーク接続情報を設定する必要があり、メールを送受信するためには、メールアカウント名、受信サーバ名などのメーラー設定情報をパソコンに設定する必要がある。
【0003】
このような各種設定は、ある程度のパソコンの知識を必要とし、パソコンやインターネットに不慣れな者にとっては、このようなネットワーク設定は大変な作業である。また、新しくパソコンを購入した場合には、既存のパソコンのネットワーク設定情報を新規購入のパソコンに新たに設定する必要がある。更に、一度このネットワーク設定を行ったとしても、パソコンが故障しOSを再インストールする必要がある場合には、ネットワーク設定も初期化されてしまうので、再度ネットワーク設定する必要があり、ユーザにとっては非常に煩わしい。
【0004】
このようなユーザの煩わしさを解消するためのものとして特許文献1に記載のWeb環境自動設定装置のようなものがある。このWeb環境自動設定装置は、USBメモリから構成されており、このUSBメモリ内にはコンピュータ端末とWebサーバとを接続する際に必要な制御情報が記憶されている。このUSBメモリをコンピュータ端末のUSBポートに挿入し接続すると、制御情報がコンピュータに読み込まれ、コンピュータ端末は制御情報の命令に基づいて自動的にアクセスポイントにログインしWebサーバにアクセスする。このWeb環境自動設定装置を使用すれば、ユーザが手作業で各種ネットワーク設定情報を設定することなく、Webサーバと自動的にアクセスしインターネットに接続することが出来るので、ユーザにとっては便利である。
【0005】
【特許文献1】特開2006−4046号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このWeb環境自動設定装置によれば、このWeb環境自動設定装置の制御命令に基づいてコンピュータ端末を、移動体通信端末を介してダイヤルアップ接続させるものであり、ブロードバンド化に対応していないし、インターネットに接続するに際し移動体通信端末を必要とする。また、Web環境自動設定装置はWeb環境の自動設定のみを対象としておりメーラーなどのネットワーク設定は想定していない。このように、特許文献1に記載のWeb環境自動設定装置では、種々のインターネット接続環境に対応するのは不十分であるし、メーラーのネットワーク設定にも対応していないのでユーザにとっては使い勝手が悪いものであった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的は、ユーザにおいて難しいパソコンの知識を要さずに、簡易にインターネット接続、メール接続などのネットワーク設定をすることを可能とするネットワーク設定プログラム及びネットワーク設定記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1のパソコンのネットワーク設定情報をリムーバブル記憶媒体を介して第2のパソコンに設定するためのネットワーク設定プログラムであって、このネットワーク設定プログラムは、第1のパソコンに、自身に設定されたネットワーク設定情報を、自身に接続されたリムーバブル記憶媒体へ保存させ、第2のパソコンに、自身に接続され、かつ上記第1のパソコンのネットワーク設定情報を保存したリムーバブル記憶媒体から、この保存されたネットワーク設定情報を読み取らせるとともに、この読み取ったネットワーク設定情報を、自身のネットワーク設定情報として設定させることを特徴とする。
【0009】
上記ネットワーク設定情報は、ネットワーク接続情報、Webブラウザ設定情報、メーラー設定情報及びOutlook設定情報のうち少なくとも1つであってもよい。
【0010】
上記ネットワーク設定プログラムは、上記第1のパソコンに、上記ネットワーク設定情報として、ネットワーク接続情報、Webブラウザ設定情報、メーラー設定情報及びOutlook設定情報のうちから1つあるいは複数を選択して、上記リムーバブル記憶媒体へ保存させるようにしてもよい。
【0011】
本発明は、第1のパソコンのネットワーク設定情報を第2のパソコンに設定するためのネットワーク設定記憶媒体であって、上記ネットワーク設定記憶媒体は、第1のパソコンに接続した状態で、このネットワーク設定記憶媒体自身に、第1のパソコンのネットワーク設定情報を保存させる機能と、第2のパソコンに接続した状態で、このネットワーク設定記憶媒体自身に、上記保存されたネットワーク設定情報を第2のパソコンに設定させる機能と、を実現させるネットワーク設定プログラムを備えることを特徴とする。
【0012】
上記ネットワーク設定情報は、ネットワーク接続情報、Webブラウザ設定情報、メーラー設定情報及びOutlook設定情報のうち少なくとも1つであってもよい。
【0013】
上記ネットワーク設定記憶媒体は、USBメモリ、CFカード、SDカード、メモリスティック、ハードディスク、DVD−R、CD−Rなどの記憶媒体のいずれかであってもよい。
【0014】
本発明は、パソコンを新しく購入した場合における既存のパソコンから新規購入パソコンへのネットワーク設定の移行と、既存のパソコンが故障した場合におけるバックアップのためのネットワーク設定の双方に適用可能である。よって、本発明を前者の移行時に使用する場合には、上記第1のパソコンと第2のパソコンは異なる物となるが、後者のバックアップ時に使用する場合には、上記第1のパソコンと第2のパソコンとは全く同一の物となる。
【0015】
上記リムーバブル記憶媒体とは、USBメモリ、SDカード、CFカードなどの携帯可能な記憶媒体を意味する。また、「自身に接続された」とは、リムーバブル記憶媒体が、第1のパソコンあるいは第2のパソコンに、読み取り及び書き込み可能に接続されることを意味する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ネットワーク設定プログラムを利用して、第1のパソコンに設定されているネットワーク設定情報を読み出すとともに、記憶媒体にこれを記憶し、この記憶媒体に記憶したネットワーク設定情報を第2のパソコンに設定するように構成した。これにより、ユーザは、難しいパソコンの知識を要さずに、簡易にインターネット接続、メール接続などの各種ネットワーク設定をすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0018】
図1は本発明の第1実施形態を説明するための模式図、図2は本発明の第2実施形態を説明するための模式図、図3は本発明のネットワーク設定プログラムを起動した際に最初に表示される画面であるネットワーク設定保存ウィザード画面、図4は図3で保存を選択した際に次に表示されるネットワーク設定保存画面、図5は図3で設定を選択した際に次に表示されるネットワーク設定画面、図6は本発明のネットワーク設定プログラムの処理手順を示すフロー図である。
【0019】
図1には、本発明に係るネットワーク設定記憶媒体1の第1の使用例として、パソコンPC1に設定されているネットワーク設定情報をパソコンPC2に設定する場合が示されている。例えば、既存のパソコンPC1を新しいパソコンPC2に買い換えた際に、パソコンPC1のネットワーク設定をパソコンPC2へ移行するときにネットワーク設定記憶媒体1を使用するような状況を示している。
【0020】
他方、図2には、本発明に係るネットワーク設定記憶媒体1の第2の使用例として、パソコンPC1に設定されているネットワーク設定情報をパソコンPC1に再設定する場合が示されている。例えば、パソコンPC1が故障した場合に備えて予めそのネットワーク設定のバックアップを取っておくような状況を示している。
【0021】
上記いずれの実施形態においても、本発明のネットワーク設定記憶媒体1は、USBメモリであって、EEPROMなど小型の記憶媒体を内蔵するとともに、パソコンPC1のUSBポート11あるいはパソコンPC2のUSBポート21に接続するためのUSB端子を備えている。また、前記記憶媒体は、画像や文書などのデータファイルが記憶可能なメモリー領域と、アプリケーションソフトなどが記憶可能なアプリケーション記憶領域とからなり、このアプリケーション記憶領域に本発明に係るネットワーク設定プログラムが格納されている。なお、記憶領域を区別することなくデータファイルやネットワーク設定プログラムなどを格納するように構成してもよい。
【0022】
いずれの実施形態においても、まず、パソコンPC1のUSBポート11にネットワーク設定記憶媒体1を接続し、パソコンPC1に設定されているネットワーク設定情報をネットワーク設定記憶媒体1に保存した後、ネットワーク設定記憶媒体1をパソコンPC1から取り外す。次に、第1実施形態においてはパソコンPC2のUSBポート21に、第2実施形態においてはパソコンPC1のUSBポート11に、それぞれネットワーク設定記憶媒体1を接続し、ネットワーク設定記憶媒体1に保存されているパソコンPC1のネットワーク設定情報をパソコンPC2に設定あるいはパソコンPC1に再設定する。このようにしてネットワーク設定処理を行う。以下に図3〜図6を参照して各処理を保存処理と設定処理に分けて詳細に説明する。なお、以下においては、図1の場合を代表して説明する。
【0023】
<保存処理>
まず、図1に示すようにネットワーク設定記憶媒体1をパソコンPC1のUSBポート11に接続する。次に、パソコンPC1側においてマウス(図示しない
)を操作することによりネットワーク設定記憶媒体1が接続されているUSBポート11を選択すると、図6に示すように本発明のネットワーク設定プログラムが起動する(S100)。このネットワーク設定プログラムが起動すると、パソコンPC1の画面上には、図3に示すネットワーク設定保存ウィザード画面300が表示される。なお、ネットワーク設定プログラムはユーザにより次処理の選択があるまで待機する(S101)。
【0024】
このネットワーク設定保存ウィザード画面300は、ユーザが次の処理として「保存」あるいは「設定」のいずれを行うのかを選択可能な処理選択欄301A、301Bと、この処理選択欄301A、301Bのいずれかが選択された際に次処理の実行をネットワーク設定プログラムに開始させる次処理ボタン302と、このネットワーク設定プログラムを強制的に終了させるキャンセルボタン303とから構成されている。
【0025】
処理選択欄301A、301Bは、マウスのクリック操作によりいずれかが選択可能であるが、以下における保存処理を実行するためには、ここで「保存」を選択する必要がある。この図3にはマウスポインタPにより「保存」が選択された状態を示している。
【0026】
このように、処理選択欄301Aの「保存」を選択した状態で、次処理ボタン302をクリック操作すると(図6のS101の保存)、図4に示すネットワーク設定保存画面400がパソコンPC1の画面に表示される(S102)。その後、ネットワーク設定プログラムは、ユーザによる下記の保存処理の実行が行われるまで待機する(S103)。
【0027】
このネットワーク設定保存画面400は、パソコンPC1に設定されたネットワーク設定情報の保存先を指定する参照ボタン402と、この参照ボタン402をクリック操作することにより選択された保存先を表示する保存先指定表示欄401と、上記ネットワーク設定情報を保存するファイル名を記入可能なファイル名記入欄403と、パソコンPC1に設定されたネットワーク設定情報のうちパソコンPC2に設定したいネットワーク設定情報を選択可能とするための設定項目選択欄404、405、406、407と、上記ネットワーク設定情報のネットワーク設定記憶媒体1への保存を開始するための実行ボタン408とから構成されている。
【0028】
参照ボタン402をクリックすると、パソコンPC1内のドライブがウィンドウ(図示しない)内に一覧表示され、この一覧からユーザが選択したドライブが保存先指定表示欄401に表示される。ここでは、ネットワーク設定記憶媒体1が接続されGドライブとして認識されたドライブ名「リムーバブルディスク(G:)」が表示されている。なお、このネットワーク設定保存画面400が表示される際に、自動的にネットワーク設定記憶媒体1が接続されて認識されたドライブ名を表示されるように予め設定しておいてもよい。
【0029】
ファイル名記入欄403は、ユーザにおいて任意に記入することができ、ここでは、ファイル名として「PC1設定情報」を記入している。
【0030】
ネットワーク設定保存画面400には、ネットワーク設定記憶媒体1に保存可能なパソコンPC1のネットワーク設定情報が表示されている。このネットワーク設定情報として表示されているのは、ネットワーク接続情報、Internet Explorer設定情報(Webブラウザ設定情報)、Outlook Express設定情報(メーラー設定情報)及びOutlook設定情報であり、設定項目選択欄404、405、406、407をクリックすることにより選択可能に構成されている。
【0031】
ここでは、ネットワーク接続情報、Internet Explorer設定情報及びOutlook Express設定情報の3項目が選択されている。上記保存先の指定及び設定項目の選択後において、実行ボタン408をクリックすると(S103のY)、下記保存処理が開始される(S104)。具体的には、実行ボタン408がクリックされると、上記選択された3項目、ネットワーク接続情報、Internet Explorer設定情報及びOutlook Express設定情報をパソコンPC1内から検索する処理が行われ、この検索の結果、検出された各設定情報を、ネットワーク設定記憶媒体1内の記憶媒体に保存する。この際、この記憶媒体内にファイル「PC1設定情報」を作成し、このファイル内に各設定情報を保存する。このような保存処理が行われると、ネットワーク設定プログラムは適切にネットワーク情報がネットワーク設定記憶媒体1に記憶されたか否かを調べ(S105)、適切に行われた場合には保存処理を終了する(S105のY)。
【0032】
ここで、ネットワーク接続情報としては、インターネットに接続するために必要な情報である、IPアドレス、DNSサーバのアドレスなどであり、Internet Explorer設定情報としては、プロキシ接続、セキュリティ、ブラウズなどの設定であり、Outlook Express設定情報としては、メールアカウント名、受信サーバ名、送信サーバ名などである。
【0033】
なお、ここでは、WebブラウザとしてInternet Explorerを使用しているが、他のWebブラウザ、例えば、Netscape Navigator、Operaなどであってもよい。また、メーラーもここでは、Outlook Expressを使用しているが、他のメーラー、例えば、Thunderbirdなどであってもよい。
【0034】
上記説明したネットワーク設定プログラムによるネットワーク設定記憶媒体1へのネットワーク設定情報の保存処理においては、他の変形例が考えられる。例えば、パソコンPC1にネットワーク設定記憶媒体1を接続すると自動的にネットワーク設定プログラムが起動するようにプログラミングしておいてもよい。また、ネットワーク設定記憶媒体1は、SDカード、CFカード、メモリスティックなどの携帯可能な記憶媒体(リムーバブル記憶媒体)であってもよい。更に、ネットワーク設定記憶媒体1は、複数のパソコンからネットワーク設定情報を記憶可能に構成してもよい。その他にも、ネットワーク設定記憶媒体1をパソコンPC1に接続すると、ユーザによる上記のような操作を全くせずともネットワーク設定記憶媒体1がパソコンPC1からネットワーク設定情報を取得し記憶可能に構成しておいてもよい。
【0035】
<設定処理>
次にネットワーク設定記憶媒体1が保存したネットワーク設定情報をパソコンPC2にネットワーク設定する設定処理について説明する。
【0036】
まず、図1に示すようにネットワーク設定記憶媒体1をパソコンPC2のUSBポート21に接続する。次に、パソコンPC2側においてマウス(図示しない)を操作することによりネットワーク設定記憶媒体1が接続されているUSBポート21を選択すると、図6に示すように本発明のネットワーク設定プログラムが起動する(S200)。このネットワーク設定プログラムが起動すると、パソコンPC2の画面上には、図3に示すネットワーク設定保存ウィザード画面300が表示される。なお、ネットワーク設定プログラムはユーザにより次処理の選択があるまで待機する(S101)。ここまでは、上記保存処理と同様であるので、ユーザは保存処理と同じ操作をすればよいので使い勝手がよい。
【0037】
次に、ネットワーク設定保存ウィザード画面300において、処理選択欄301Bをクリック操作、すなわち「設定」処理を選択し、次処理ボタン302をクリック操作すると(S101の設定)、パソコンPC2の画面に図5に示すネットワーク設定画面500が表示される(S202)。なお、ネットワーク設定プログラムは下記する次処理の実行命令がなされるまで待機する(S203)。
【0038】
ここで、ネットワーク設定画面500は、設定ファイル指定欄501と、参照ボタン502と、実行ボタン503とからなる。参照ボタン502をクリックすると、パソコンPC2内のドライブがウィンドウ(図示しない)内に一覧表示され、この一覧からユーザが選択したドライブが設定ファイル指定欄501に表示される。
【0039】
ここでは、ネットワーク設定記憶媒体1が接続されGドライブとして認識されたドライブ「G:」とパソコンPC1のネットワーク設定情報が記憶されたファイルのファイル名「PC1設定情報」が表示されている。なお、このネットワーク設定画面500が表示される際に、自動的にネットワーク設定記憶媒体1が接続されて認識されたドライブ及びファイル名を表示されるように予め設定しておいてもよい。
【0040】
上記操作を行い、パソコンPC2へ設定するネットワーク設定情報が記憶されたファイルの指定が行われた後において、実行ボタン503をクリックすると(S203のY)、下記設定処理が開始される(S204)。
【0041】
具体的には、実行ボタン503がクリックされると、ネットワーク設定記憶媒体1に記憶されたネットワーク設定情報、ここでは、ネットワーク接続情報、Internet Explorer設定情報及びOutlook Express設定情報が記憶されたファイル「PC1設定情報」をネットワーク記憶媒体1から読み出すとともに、この読み出したファイルをパソコンPC2に送り、この送ったファイル内のネットワーク設定情報をパソコンPC2内の所定の場所に設定する(S204)。このような設定処理が行われると、ネットワーク設定プログラムは適切にネットワーク情報がパソコンPC2に設定されたか否かを調べ(S205)、適切に行われた場合には設定処理を終了する(S205のY)。
【0042】
上記説明した設定処理においては、他の変形例が考えられる。例えば、パソコンPC2にネットワーク設定記憶媒体1を接続すると自動的にネットワーク設定プログラムが起動するようにプログラミングしておいてもよい。また、ネットワーク設定記憶媒体1をパソコンPC2に接続すると、ユーザによる上記のような操作を全くせずともネットワーク設定記憶媒体1がネットワーク設定記憶媒体1からパソコンPC2へネットワーク設定情報を送信し設定するように構成しておいてもよい。
【0043】
なお、上記説明においては、ネットワーク設定プログラムをネットワーク設定記憶媒体1に備えるとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ネットワーク設定記憶媒体1にはネットワーク設定プログラムを格納せず、ネットワーク設定プログラムは、パソコンPC1及びパソコンPC2の双方にインストールしておく、あるいはCD−ROMなどに格納しておきパソコンPC1及びパソコンPC2のCD−ROMドライブに挿入する。
【0044】
この場合、上記説明したような機能を有するネットワーク設定記憶媒体1のような記憶媒体を使用する必要はなく、携帯可能で、かつパソコンPC1、パソコンPC2にそれぞれ接続可能な記憶媒体(リムーバブル記憶媒体)であればよい。CD−ROMにネットワーク設定プログラムを格納する場合には、CD−ROMを挿入すると、ネットワーク設定保存ウィザードが表示されるようにしておけばユーザにおいてわざわざプログラムを起動させる手間が省けるので好適である。
【0045】
このように本発明においては、ネットワーク設定プログラムを利用して、パソコンPC1に設定されているネットワーク設定情報を読み出すとともに、ネットワーク設定記憶媒体1にこれを記憶し、ネットワーク設定記憶媒体1に記憶したネットワーク設定情報をパソコンPC2に設定あるいはパソコンPC1に再設定するように構成した。これにより、ユーザは、難しいパソコンの知識を要さずに、簡易にインターネット接続、メール接続などの各種ネットワーク設定をすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1実施形態を説明するための模式図。
【図2】本発明の第2実施形態を説明するための模式図。
【図3】本発明のネットワーク設定プログラムを起動した際に最初に表示される画面であるネットワーク設定保存ウィザード画面。
【図4】図3で保存を選択した際に次に表示されるネットワーク設定保存画面。
【図5】図3で設定を選択した際に次に表示されるネットワーク設定画面。
【図6】本発明のネットワーク設定プログラムの処理手順を示すフロー図。
【符号の説明】
【0047】
1 USBメモリ(ネットワーク設定記憶媒体)
11、21 USBポート
300 ネットワーク設定保存ウィザード画面
301A、301B 処理選択欄
302 次処理ボタン
303 キャンセルボタン
400 ネットワーク設定保存画面
401 保存先指定表示欄
402 参照ボタン
403 ファイル名記入欄
404、405、406、407 設定項目選択欄
408 実行ボタン
500 ネットワーク設定画面
501 設定ファイル指定欄
502 参照ボタン
503 実行ボタン
PC1、PC2 パソコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のパソコンのネットワーク設定情報をリムーバブル記憶媒体を介して第2のパソコンに設定するためのネットワーク設定プログラムであって、
このネットワーク設定プログラムは、
第1のパソコンに、
自身に設定されたネットワーク設定情報を、自身に接続されたリムーバブル記憶媒体へ保存させ、
第2のパソコンに、
自身に接続され、かつ上記第1のパソコンのネットワーク設定情報を保存したリムーバブル記憶媒体から、この保存されたネットワーク設定情報を読み取らせるとともに、この読み取ったネットワーク設定情報を、自身のネットワーク設定情報として設定させる
ことを特徴とするネットワーク設定プログラム。
【請求項2】
上記ネットワーク設定情報は、ネットワーク接続情報、Webブラウザ設定情報、メーラー設定情報及びOutlook設定情報のうち少なくとも1つである
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク設定プログラム。
【請求項3】
上記ネットワーク設定プログラムは、
上記第1のパソコンに、
上記ネットワーク設定情報として、ネットワーク接続情報、Webブラウザ設定情報、メーラー設定情報及びOutlook設定情報のうちから1つあるいは複数を選択して、上記リムーバブル記憶媒体へ保存させる
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク設定プログラム。
【請求項4】
第1のパソコンのネットワーク設定情報を第2のパソコンに設定するためのネットワーク設定記憶媒体であって、
上記ネットワーク設定記憶媒体は、
第1のパソコンに接続した状態で、このネットワーク設定記憶媒体自身に、第1のパソコンのネットワーク設定情報を保存させる機能と、第2のパソコンに接続した状態で、このネットワーク設定記憶媒体自身に、上記保存されたネットワーク設定情報を第2のパソコンに設定させる機能と、を実現させるネットワーク設定プログラムを備える
ことを特徴とするネットワーク設定記憶媒体。
【請求項5】
上記ネットワーク設定情報は、ネットワーク接続情報、Webブラウザ設定情報、メーラー設定情報及びOutlook設定情報のうち少なくとも1つである
ことを特徴とする請求項4に記載のネットワーク設定記憶媒体。
【請求項6】
上記ネットワーク設定記憶媒体は、USBメモリ、CFカード、SDカード、メモリスティック、ハードディスク、DVD−R、CD−Rなどの記憶媒体のいずれかであることを特徴とする請求項4あるいは5に記載のネットワーク設定記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−234438(P2008−234438A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−74911(P2007−74911)
【出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(300019490)株式会社エフティエルインターナショナル (9)