説明

ノートブック型コンピュータ用ロックシリンダを備えた挟持装置

【課題】回動方式でロック装置のロックとロック解除を行うことができ、使用上より便利であるコンピュータ用ロック装置を提供すること。
【解決手段】本発明のコンピュータ用ロック装置は、ボディユニット、ロックユニット、シリンダユニット及びセキュリティケーブルユニットを含む。前記ボディユニットはボディケースと、前記ボディケース外周面上に設置されたリングを備えている。前記ロックユニットは、前記座部の貫通孔に設置され、且つ交差して揺動可能な2つの鉤部材と、前記2つの鉤部材を閉じ合わせるように常時付勢する2つの弾性部材を備え、前記シリンダユニットは前記ボディユニットのボディケース内に固定されたロックボディと、前記ロックボディに相対し、ロック位置とロック解除位置の間で回動可能なロック棒を備え、前記ロック棒の端部は前記ロックボディから突出し、その断面に長軸と短軸が定義される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はロック装置に関し、特に、コンピュータ用のロック装置(ノートブック型コンピュータ用ロックシリンダを備えた挟持装置)に関する。
【背景技術】
【0002】
近年来、多くのコンピュータメーカーは各国で開催されるコンピュータ商品展示会に参加し、自社で研究開発した商品を展示することで、国際的に販売経路を確立しようとしている。しかし、ノートブック型コンピュータやコンピュータ本体、液晶モニタ、スキャナ、プリンタ等、コンピュータやその周辺ハードウェアは比較的高価格の商品に属し、商品が展示場内で盗まれないようにするため、メーカーはよくコンピュータ専用のロック装置でこれら商品を固定している。
【0003】
図1、図2に示すように、従来のコンピュータ用ロック装置1は、出願人が以前に自ら開発した商品で、ノートブック型コンピュータ2のロックスロット20上に連結することができるものであり、前記ロック装置1はシリンダ11、前記シリンダ11中に固定されたヘッド部12、前記シリンダ11底部に設置され、前記ロックスロット20に連結するために用いるロックユニット13、前記シリンダ11外側に被せて設置されたリング14、規制リング15、前記シリンダ11底部に設置された環状座部16、及び前記リング14に枢着されたケーブル17を含む。
【0004】
図2、図3に示すように、前記シリンダ11は座部111及び前記座部111外周縁から上に向かって延伸された周壁112を備えている。前記座部111の中央には外界に通じる貫通孔113が形成され、且つ、外周面上に三周の上下に間隔をあけた環状槽114が形成される。
【0005】
前記ヘッド部12は前記シリンダ11内に設置されたロックボディ121と、前記ロックボディ121に相対してロック位置とロック解除位置間で移動する棒体122を備えている。前記ロックボディ121の構造は関連技術領域において通常の知識を有する人物であれば簡単に分かることであるため、ここでは説明を省略する。前記棒体122の下端部は円錐台の形状を呈する。前記ロック解除位置にあるとき、前記棒体122の上端部は前記ロックボディ121の外に上方向に突出する。前記棒体122が下方向に押されると、その下端部が下に向かって前記ロックボディ121の外に突出し、これが前記のロック位置となる。
【0006】
前記ロックユニット13は前記座部111の貫通孔113に穿設され、且つ交差して揺動可能な2つの鉤部材131と、前記2つの鉤部材131を内側に向かって閉じ合わせるように常時付勢する2つのバネ132を備えている。各鉤部材131は前記シリンダ11内に配置された押当部133と、前記押当部133と反対側に位置し、且つ前記貫通孔113から穿出されたフック部134を備えている。前記2つのバネ132はそれぞれ前記2つの鉤部材131の押当部133と前記周壁112の間に配置される。前記ヘッド部12の棒体122は押圧されて移動し、前記2つの押当部133の間に穿出される。
【0007】
前記リング14は前記シリンダ11の周壁112上に設置されたリング体141と、前記リング体141から間隔をあけて外側に向かって延伸された2つの張り出し部142(図にはそのうち1つのみを示す)を備えている。
【0008】
前記規制リング15は前記座部111の環状槽114のうちの前記リング14に相隣する一つに設置され、主に、前記リング14の位置を規制するために用いられる。前記環状座部16の内面に2つの環状突起161が形成され、前記2つの環状突起161は前記座部111の別の2つの環状槽114に嵌合することができる。前記ケーブル17の一端は前記リング14の2つの張り出し部142に枢着される。
【0009】
前記ロック装置1を使用するときは、まず前記ロックユニット13の2つの鉤部材131のフック部134を前記ノートブック型コンピュータ2のロックスロット20内に穿入させる。続いて前記ヘッド部12の棒体122を前記ノートブック型コンピュータ2の方向へ押し、前記棒体122を利用して前記2つの鉤部材131の2つの押当部133を押し動かして、前記2つのフック部134を外側に向かって開かせ、前記ロックスロット20に掛止させる。最後に、前記ケーブル17の他端を固定柱(机の脚など)に接続して固定し、これにより前記ノートブック型コンピュータ2が移動されたり盗まれたりするのを防ぐことができる。
【0010】
前記ロック装置1のロックを解除するときは、管状のキー10を前記ヘッド部12に穿入させて回転させ、前記棒体122を上方向へ移動させて前記2つの鉤部材131を押さないようにすると、前記2つのバネ132の弾力により、前記2つのフック部134が相互に向かって閉じ合わせられ、前記ロック装置1とノートブック型コンピュータ10のロックが解除される。
【0011】
上述の説明から分かるように、従来のロック装置1のヘッド部12は押圧式の設計であり、即ち、前記ヘッド部12の棒体122が上下に移動する方式で、前記2つの鉤部材131を押し動かすという目的を達している。しかしながら、ロックを解除した後にロックするとき、前記管状のキー10をまず取り外さなければ前記棒体122を押すことができず、誤ってロックを解除してしまった状況などにおいて、前記管状のキー10を入れたり出したりする必要があり、使用上やや面倒である。同時に、前記棒体122が前記ロックボディ121から突出しているため、空間を占用してしまうほか、外観の上でも美観に欠ける。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
このため、本発明の目的は、回動方式でロック装置のロックとロック解除を行うことができ、使用上より便利であるコンピュータ用ロック装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のコンピュータ用ロック装置は、ボディユニット、ロックユニット、シリンダユニット及びセキュリティケーブルユニットを含む。前記ボディユニットはボディケースと、前記ボディケース外周面上に設置されたリングを備え、前記ボディケースは、貫通孔を設けた座部と、前記座部の外周縁から外側に向かって延伸された周壁を備えている。前記ロックユニットは、前記座部の貫通孔に設置され、且つ交差して揺動可能な2つの鉤部材と、前記2つの鉤部材を相互に向かって閉じ合わせるように常時付勢する2つの弾性部材を備え、各鉤部材は前記ボディケース内に位置し、且つ対応する弾性部材が当接される押当部と、前記押当部の反対側に位置し、且つ前記ボディケースから穿出されるフック部を備えている。前記シリンダユニットは前記ボディユニットのボディケース内に固定され、且つ、ロックボディと、前記ロックボディに相対し、ロック位置とロック解除位置の間で回動可能なロック棒を備え、前記ロック棒の端部は前記ロックボディから突出し、前記2つの鉤部材の押当部間に配置され、前記端部の断面は長軸と短軸が定義される。前記セキュリティケーブルユニットは端部が前記ボディユニットのリングに枢着されるケーブル連結部と、前記ケーブル連結部に接続されたケーブルを備えている。前記ロック解除位置にあるとき、前記シリンダユニットのロック棒の端部がその短軸の方向を向いて前記2つの鉤部材の押当部の間に位置し、前記2つの弾性部材の弾力により、前記2つの鉤部材のフック部が相互に向かって閉じ合わせられる。前記ロック棒が前記ロック位置に回動されると、前記ロック棒の端部がその長軸の方向を向き、同時に前記2つの鉤部材の押当部を外側に向かって押し動かし、前記2つのフック部を背離させて開かせる。
【0014】
すなわち、本願の第1発明は、コンピュータ用ロック装置であって、ボディユニット、ロックユニット、シリンダユニット及びセキュリティケーブルユニットを含み、前記ボディユニットが、ボディケースと、前記ボディケース外周面上に設置されたリングを備え、前記ボディケースが貫通孔を設けた座部と、前記座部外周縁から外側に向かって延伸された周壁を備えており、前記ロックユニットが、前記座部の貫通孔内に交差して揺動可能に設置された2つの鉤部材と、前記2つの鉤部材を相互に向かって閉じ合わせるように常時付勢する2つの弾性部材を備え、各鉤部材が前記ボディケース内に位置し、且つ対応する前記弾性部材に当接される押当部と、前記押当部の反対側に位置し、且つ前記ボディケースから穿出されるフック部を備えており、前記シリンダユニットが、前記ボディユニットのボディケース内に固定され、且つロックボディと、前記ロックボディに相対してロック位置とロック解除位置間で回動することができるロック棒を備え、前記ロック棒の端部が前記ロックボディから突出されて前記2つの鉤部材の押当部間に配置され、且つ長軸と短軸が定義されており、前記セキュリティケーブルユニットが、前記ボディユニットのリングに端部が枢着されたケーブル連結部と、前記ケーブル連結部に接続されたケーブルを備えており、前記ロック解除位置にあるとき、前記シリンダユニットのロック棒の端部がその短軸の方向を向いて前記2つの鉤部材の押当部の間に位置し、前記2つの弾性部材の弾力により、前記2つの鉤部材のフック部が相互に向かって閉じ合わされ、前記ロック棒が前記ロック位置まで回動されると、前記ロック棒の端部がその長軸の方向に向けられ、同時に前記2つの鉤部材の押当部を外側に向かって押し動かし、前記2つのフック部を背離させて開かせることを特徴とする、コンピュータ用ロック装置を提供する。
【0015】
本願の第2発明は、前記ボディユニットのボディケースの座部周面上に少なくとも1つの環状槽が形成され、前記ボディユニットが、前記環状槽内に設置されて前記リングの位置を規制する規制リングをさらに備えていることを特徴とする、前記第1発明のコンピュータ用ロック装置を提供する。
【0016】
本願の第3発明は、前記ボディユニットが、前記ボディケースの座部の底部に嵌置され、前記リングが前記ボディケースから抜け落ちるのを防ぐための底部座体をさらに備え、前記底部座体上に前記座部上の貫通孔に対応し、前記2つの鉤部材を穿通させるための通孔が形成されたことを特徴とする、前記第2発明のコンピュータ用ロック装置を提供する。
【0017】
本願の第4発明は、前記ボディユニットのボディケースの周壁上に前記2つの鉤部材の押当部にそれぞれ対応する2つの収容孔が形成され、前記ロックユニットがさらに、前記2つの収容孔にそれぞれ収容され、且つ、前記2つの弾性部材を穿置するために用いられる位置決めカップを備えていることを特徴とする、前記第3発明のコンピュータ用ロック装置を提供する。
【0018】
本願の第5発明は、前記ボディユニットのリングが、前記周壁を覆って設置されたリング体と、前記リング体から外側に向かって間隔をあけて延伸された2つの張り出し部を備え、前記セキュリティケーブルユニットのケーブル連結部が前記2つの張り出し部の間に配置され、枢着されることを特徴とする、前記第4発明のコンピュータ用ロック装置を提供する。
【0019】
本願の第6発明は、前記シリンダユニットのロック棒の端部断面が略矩形を呈することを特徴とする、前記第1または第5発明のコンピュータ用ロック装置を提供する。
【0020】
本願の第7発明は、前記シリンダユニットのロック棒の端部断面が略楕円形を呈することを特徴とする、前記第1または第5発明のコンピュータ用ロック装置を提供する。
【発明の効果】
【0021】
本発明の効果は、前記シリンダユニットのロック棒を回動させると、前記ロック装置のロックとロック解除作業が完了し、使用上より便利であり、且つ、前記シリンダユニットのロック棒は前記ロックボディから突出していないため、別途空間を占用することがなく、美観も向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の前述及びその他技術内容、特徴、効果について、以下、参考図面を組み合わせた最良の実施例に基づく詳細な説明において明確に示す。
【0023】
図4、図5に本発明のコンピュータ用ロック装置の最良の実施例を示す。本発明はロックスロット31を備えたコンピュータ3をロックするために用いられる。前記コンピュータ3はノートブック型コンピュータとすることができるが、デスクトップ型コンピュータ本体やコンピュータモニタ、プリンタ、スキャナ、プロジェクタ等、関連のコンピュータ周辺設備としてもよい。前記コンピュータ用ロック装置は、ボディユニット4、ロックユニット5、シリンダユニット6及びセキュリティケーブルユニット7を含む。
【0024】
前記ボディユニット4はボディケース41、前記ボディケース41外周面上に設置されたリング42、規制リング43及び底部座体44を備えている。前記ボディケース41は貫通孔410を設けた座部411と、前記座部411外周縁から外側に向かって延伸された周壁412を備えている。前記座部411の周面上に上下に間隔をあけて3つの環状槽413が形成される。前記周壁412上に2つの相対する収容孔414が形成される。前記リング42は前記周壁412を覆って設置されたリング体421と、間隔をあけて前記リング体421から外側に向かって延伸された2つの張り出し部422(図にはそのうち1つのみ示す)を備えている。
【0025】
前記規制リング43は前記3つの環状槽413のうち前記リング42に最も近い環状槽413上に設置され、前記リング42に当接してその位置を制限することができ、実際には、前記規制リング43にスリット(図示しない)を形成し、開いて前記環状槽413中に便利に設置できるようにすることができる。
前記底部座体44の中央には前記ボディケース41の貫通孔410に対応し相通された通孔440が形成され、且つ、前記底部座体44の内面上に上下に間隔をあけて配置された2つの環状突起441がそれぞれ形成され、前記2つの環状突起441は前記座部411上の別の2つの環状槽413中に嵌入され、前記底部座体44を前記ボディケース41の底部に位置決めし、前記リング42が前記ボディケース41から抜け落ちるのを防ぐことができる。前記ボディユニット4の形状は概ね楕円状を呈し、且つ両端部が水平にカットされた形状を呈する。
【0026】
前記ロックユニット5は、前記ボディケース41の座部411上の貫通孔410に設置され、且つ交差して揺動可能な2つの的鉤部材51と、前記2つの鉤部材51を相互に向かって閉じ合わせるように常時付勢する2つの弾性部材52、及び前記2つの周壁412の2つの収容孔414にそれぞれ収容され、且つ、前記2つの弾性部材52を穿置するために用いられる2つの位置決めカップ53を備えている。各鉤部材51は前記ボディケース41内に位置し、且つ前記2つの収容孔414に対応する押当部511と、前記押当部511の反対側に位置し、且つ前記ボディケース41から穿出されるフック部512を備えている。前記2つの弾性部材52は対応する押当部511と位置決めカップ53に当接される。
【0027】
前記2つの位置決めカップ53を利用することで、前記2つの弾性部材52が圧縮時によじれ現象を発生しないようにし、位置を規制する効果が得られ、その回復弾力を確保することができる。当然、前記2つの収容孔414の孔径を前記2つの弾性部材52の外径よりやや大きくして、前記2つの位置決めカップ53を設置する必要をなくすこともできる。前記最良の実施例において、前記2つの弾性部材52は圧縮バネとしているが、板ばねとすることもできる。前記2つの弾性部材52が板ばねであるとき、例えばV字形の板ばねとした場合も、前記2つの位置決めカップ53を設置しないことができる。
【0028】
図6に示すように、前記シリンダユニット6は位置決めピン81により前記ボディユニット4のボディケース41内に固定され、前記シリンダユニット6はロックボディ61と、前記ロックボディ61に相対してロック位置とロック解除位置の間で回動するロック棒62を備えている。前記ロックボディ61の構造は関連技術領域において通常の知識を有する人物であれば簡単に分かることであるため、ここでは説明を省略する。前記ロック棒62の端部621は前記ロックボディ61から突出し、前記2つの鉤部材51の押当部511の間に配置され、前記ロック棒62の端部621の断面は長軸aと短軸bを定義することができる。前記最良の実施例において、この断面は概ね矩形を呈するが、楕円形を呈することもできる。
【0029】
前記セキュリティケーブルユニット7は端部が前記ボディユニット4のリング42に枢着されたケーブル連結部71と、前記ケーブル連結部71に接続されたケーブル72を備えている。前記最良の実施例において、前記ケーブル連結部71は前記リング42の2つの張り出し部422の間に位置し、軸ピン82により前記張り出し部422に枢着される。前記最良の実施例において、前記ケーブル72はケーブルとしているが、チェーン等とすることもできる。
【0030】
前記ロック解除位置にあるとき、前記ロック棒62の端部621はその短軸bの方向を向き、前記2つの鉤部材51の押当部511に当たらず、前記2つの押当部511間に位置する状態となる。前記2つの鉤部材51のフック部512は、前記2つの弾性部材52の弾力により相互に向かって閉じ合わせられる。前記ロック棒62が前記ロック位置に回動されると、前記ロック棒62の端部621が長軸aの方向を向き、その両側縁部が前記2つの鉤部材51の押当部511に当たって押当部511を押し動かし、前記2つのフック部512を背離させて開かせる。
【0031】
前記ロック装置を使用するときは、まずキー9で前記ロック棒62を前記ロック解除位置に回動させ、前記2つの鉤部材51を閉じさせる。続いて、前記2つの鉤部材51のフック部512を前記コンピュータ3のロックスロット31内に穿入させる。その後、さらに前記キー9を回動させ、例えば90度回動させて、前記ロック棒62を前記ロック位置まで回動させ、前記2つのフック部512を開かせて前記ロックスロット31内に掛止させると、前記ロック装置と前記コンピュータ3が連結される。最後に、前記ケーブル72の他端を固定物に接続し、前記コンピュータ3が盗まれたり、移動されたりするのを防ぐ。ロックを解除する必要があるときは、前記キー9を逆方向に回動させ、前記ロック一から前記ロック解除位置まで回動させると、ロック解除作業が完了する。
上述の説明から分かるように、前記ロック装置を操作するときは、前記キー9を正方向または逆方向に回動させることでロックとロック解除作業が完了するため、誤ってロックを解除した状況においても、前記キー9を先に抜き取る必要なく、すぐにロック作業を行うことができ、使用上より便利である。且つ、前記ロック棒62が前記ロックボディ61から突出していないため、別途空間を占用することがなく、また美観も増進される。同時に本発明は別の形態のロック装置を提供することで人々に異なる選択を与えることができる。
【0032】
上述をまとめると、本発明のコンピュータ用ロック装置は、前記シリンダユニット6のロック棒62を回動させることで、前記2つの鉤部材51を開いたり閉じたりさせて、前記ロック装置のロックとロック解除作業を完了することができ、操作において前記キー9を抜き取る必要がなく、使用上より便利であり、且つ、前記ロック棒62が前記ロックボディ61から突出していないため、別途空間を占用することがなく、また美観も増進され、確実に本発明の目的を達することができる。
【0033】
以上の説明は本発明の最良の実施例に基づくものであり、これにより本発明の実施の範囲が制限されることはなく、本発明の特許請求の範囲及び明細書の内容に基づき行なわれた簡単な同等効果の変化や修飾はすべて本発明の特許の範囲内に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】ロックスロットを備えたノートブック型コンピュータ上に連結し、ロックするために用いられる従来のコンピュータ用ロック装置の立体図である。
【図2】従来のコンピュータ用ロック装置がロック解除位置にあるときの断面図である。
【図3】従来のコンピュータ用ロック装置がロック位置にあるときの断面図である。
【図4】本発明のコンピュータ用ロック装置の最良の実施例がロック解除位置にあるときの側面断面図である。
【図5】前記最良の実施例がキーを回動させることによりロック解除位置からロック位置に移動された状態を示す側面断面図である。
【図6】シリンダユニットのロック棒端部の断面様態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0035】
3 コンピュータ
31 ロックスロット
4 ボディユニット
41 ボディケース
410 貫通孔
411 座部
412 周壁
413 環状槽
414 収容孔
42 リング
421 リング体
422 張り出し部
43 規制リング
44 底部座体
440 通孔
441 環状突起
5 ロックユニット
51 鉤部材
511 押当部
512 フック部
52 弾性部材
53 位置決めカップ
6 シリンダユニット
61 ロックボディ
62 ロック棒
621 端部
7 セキュリティケーブルユニット
71 ケーブル連結部
72 ケーブル
81 位置決めピン
82 軸ピン
9 キー
a 長軸
b 短軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ用ロック装置であって、
ボディケースと、前記ボディケース外周面上に設置されたリングを備え、前記ボディケースが貫通孔を設けた座部と、前記座部外周縁から外側に向かって延伸された周壁を備えているボディユニットと、
前記座部の貫通孔内に交差して揺動可能に設置された2つの鉤部材と、前記2つの鉤部材を相互に向かって閉じ合わせるように常時付勢する2つの弾性部材を備え、各鉤部材が前記ボディケース内に位置し、且つ対応する前記弾性部材に当接される押当部と、前記押当部の反対側に位置し、且つ前記ボディケースから穿出されるフック部を備えているロックユニットと、
前記ボディユニットのボディケース内に固定され、且つ、ロックボディと、前記ロックボディに相対してロック位置とロック解除位置間で回動することができるロック棒を備え、前記ロック棒の端部が前記ロックボディから突出されて前記2つの鉤部材の押当部間に配置され、且つ長軸と短軸が定義されたシリンダユニットと、
端部が前記ボディユニットのリングに枢着されたケーブル連結部と、前記ケーブル連結部に接続されたケーブルを備えているセキュリティケーブルユニットと、
を備え、
前記ロック解除位置にあるとき、前記シリンダユニットのロック棒の端部がその短軸の方向を向いて前記2つの鉤部材の押当部の間に位置し、前記2つの弾性部材の弾力により、前記2つの鉤部材のフック部が相互に向かって閉じ合わされ、前記ロック棒が前記ロック位置まで回動されると、前記ロック棒の端部がその長軸の方向に向けられ、同時に前記2つの鉤部材の押当部を外側に向かって押し動かし、前記2つのフック部を背離させて開かせることを特徴とする、
コンピュータ用ロック装置。
【請求項2】
前記ボディユニットのボディケースの座部周面上に少なくとも1つの環状槽が形成され、前記ボディユニットが、前記環状槽内に設置されて前記リングの位置を規制する規制リングをさらに備えていることを特徴とする、請求項1に記載のコンピュータ用ロック装置。
【請求項3】
前記ボディユニットが、前記ボディケースの座部の底部に嵌置され、前記リングが前記ボディケースから抜け落ちるのを防ぐための底部座体をさらに備え、前記底部座体上に前記座部上の貫通孔に対応し、前記2つの鉤部材を穿通させるための通孔が形成されたことを特徴とする、請求項2に記載のコンピュータ用ロック装置。
【請求項4】
前記ボディユニットのボディケースの周壁上に前記2つの鉤部材の押当部にそれぞれ対応する2つの収容孔が形成され、前記ロックユニットが、前記2つの収容孔にそれぞれ収容され、且つ、前記2つの弾性部材を穿置するために用いられる位置決めカップをさらに備えていることを特徴とする、請求項3に記載のコンピュータ用ロック装置。
【請求項5】
前記ボディユニットのリングが、前記周壁を覆って設置されたリング体と、前記リング体から外側に向かって間隔をあけて延伸された2つの張り出し部を備え、前記セキュリティケーブルユニットのケーブル連結部が前記2つの張り出し部の間に配置され、枢着されることを特徴とする、請求項4に記載のコンピュータ用ロック装置。
【請求項6】
前記シリンダユニットのロック棒の端部断面が略矩形を呈することを特徴とする、請求項1または5に記載のコンピュータ用ロック装置。
【請求項7】
前記シリンダユニットのロック棒の端部断面が略楕円形を呈することを特徴とする、請求項1または5に記載のコンピュータ用ロック装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−45394(P2008−45394A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−210784(P2007−210784)
【出願日】平成19年8月13日(2007.8.13)
【出願人】(507266842)申翔有限公司 (2)