説明

バックライトユニット

【課題】印刷で設けられたパターン印刷層を持つ光拡散体が光源からの熱により変形した際でも、均一な面発光が得られるように光源からの光を拡散させることができるバックライトユニットを提供する。
【解決手段】本発明のバックライトユニット1は、開口部10aを有するハウジング10と、ハウジング10の開口部10aを塞いで設けられた光拡散体20と、ハウジング10に収容された光源30と、光拡散体20のハウジング10側の面20aに垂設され、先端にて光源30を把持する光源固定部材40とを備え、光拡散体20は、面方向における直線光透過率について、光源固定部材40に近接する部分が、光源固定部材40から離れた部分より低くされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば液晶表示装置等に用いられるバックライトユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置の照明装置として、開口部を有するハウジングと、該ハウジングの開口部を塞いで設けられた光拡散体と、前記ハウジングに収容された光源とを備えるバックライトユニットを用いることがある。
バックライトユニットのうち、光源が直下型のものは、光源の真上が明るく、光源と光源の間は相対的に暗くなる傾向があり、そのままだと輝度の面内不均一が生じる。そのため、光源の真上と光源間で印刷する領域や大きさ、あるいは濃度を変化させたパターン印刷層を設け、光源の真上は拡散効果が高くなり、光源の間は徐々に拡散効果が低くなるようにした光拡散体を用い、光源からの光を拡散して均一化する工夫が行われている。しかし、従来のバックライトユニットでは、光源から光と共に発せられる熱によって、光拡散体に伸びや反り等の変形をもたらすことがあった。光拡散体が変形すると、光源と光拡散体の拡散効果の高い部分の位置関係がずれてしまうため、均一な面発光が得られなくなっていた。
近年、液晶表示装置が薄型化されて、光源と光拡散体との距離が短くなってきている。そのため、上記の光源の熱による光拡散体の位置ずれの問題は一層起こりやすくなっている。
光拡散体の変形の対策として、特許文献1では、ランプハウスにスペーサピンを取り付け、経時変化により光拡散体が伸びて撓んだ際にスペーサピンの先端を光拡散体に当接させて、光拡散体が撓まないように規制する方法が提案されている。
また、特許文献2では、印刷パターンと光源との位置対応が温度変動によりずれることを、光源固定板に取り付けられた位置決めピンに合う位置決め穴部をフィルム上に形成することにより防止する方法が提案されている。
【特許文献1】特開平10−326517号公報
【特許文献2】特開平6−301034号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1、特許文献2に記載の方法では、熱による光拡散体の変形を十分に防止していないため、常時均一な面発光を得ることができなかった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、光拡散体が光源からの熱により変形した際でも、均一な面発光が得られるバックライトユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、以下の様態を包含する。
(1)開口部を有するハウジングと、該ハウジングの開口部を塞いで設けられた光拡散体と、前記ハウジングに収容された光源と、光拡散体のハウジング側の面に垂設され、先端にて前記光源を把持する光源固定部材とを備え、前記光拡散体は、パターン印刷部が設けられ、その面方向における直線光透過率について、前記光源固定部材に近接する部分が、前記光源固定部材から離れた部分より低くされていることを特徴とするバックライトユニット。
(2)前記光源固定部材が、光拡散性を有する(1)記載のバックライトユニット。
【発明の効果】
【0005】
本発明のバックライトユニットによれば、光拡散体が光源からの熱により変形する際でも、均一な面発光が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
<第一の実施形態>
本発明のバックライトユニットの一実施形態について説明する。
図1に、本実施形態のバックライトユニットを示す。本実施形態のバックライト1は、開口部10aを有するハウジング10と、ハウジング10の開口部10aを塞いで設けられた光拡散体20と、ハウジング10に収容された光源30、30、・・・と、光拡散体20のハウジング10側の面20aに垂設された光源固定部材40と、光拡散体20のハウジング10と反対側の面20bに設けられたプリズムシート50とを備える。
【0007】
(ハウジング)
本実施形態におけるハウジング10は、略四角錘台状であり、面積の大きい側の底面が開口部10aになっているものである。また、ハウジング10は、開口部10aを有する略四角錘台状の基体11と、基体11の光拡散体20側の面に設けられた反射層12とを有し、光源30の光を光拡散体20側に反射させるようになっている。
【0008】
(光源)
本実施形態における光源30、30、・・・は冷陰極管である。各光源30、30、・・・は、図1の紙面と直交する方向に延在している。
【0009】
(光拡散体)
本実施形態における光拡散体20は略矩形状の平板状の板またはフィルムで、その周縁が開口部10aの外縁10cにおいてハウジング10に固定されている。光拡散体20は、図2(c)に示すように、基材22上にパターン印刷部21が設けられている。
以下、説明の便宜上、光拡散体20において、直線光透過率が高い領域のことを高透過率領域、直線光透過率が低い領域のことを低透過率領域という。ただし、高透過率領域と低透過率領域との間に明確な境界が存在している必要はない。
直線光透過率が低い部分については、拡散光透過率が高くなっており、また、直線光透過率が高い部分については、拡散光透過率が低くなっていることが、ヘーズメーターの測定からわかっている。
直線光透過率は、どのような光学機器によって測定してもよいが、簡便に測定するには、JIS−K7105に準拠したヘーズメーターで行うことが好ましい。
本実施形態では、図1、図2に示すように、各光源固定部材40の図示上側(光源固定部材40に近接する部分)が低透過率領域20cとされ、各光源固定部材40、40の間の図示上側(光源固定部材40から離れた部分)が高透過率領域20dとされている。低透過率領域20c、および高透過率領域20dはいずれも、光源30と平行に図1、図2の紙面と直交する方向に延在している。
【0010】
パターン印刷の印刷部分の形状は特に制限されない。例えば、上面が円形状、三角形状、四角形状、楕円形状等のドットや、帯状等が挙げられる。これら形状の中でも、汎用的である点で、上面が円形状のドットが好ましい。印刷部の形状が、上面が円形状のドットである場合、その直径は5μm〜100μmであることが好ましい。ドットの直径が5μm以上であれば、光拡散性をより高くでき、100μm以下であれば、ドットが十分に小さいため、ドットとして視認されず、粒状感のないパターンを形成できる。
所定のパターンは、光拡散体20に求められる光拡散性に応じて適宜設定される。所定のパターンで印刷された印刷層は、光源からの光を拡散し、輝度の均斉度を効率的に向上する。その結果、光学シートを通過した光の強度分布を測定すると、輝度の均一性が図られる結果となる。
【0011】
本実施形態のパターンとしては、例えば、光源直上の単位面積あたりのドットの面積比率が高くなるようにして低透過率領域を形成し、光源から遠ざかるにしたがって徐々にドットの密度を低下あるいはドットの直径が減少するように調整して高透過率領域を形成する。特に、ドットの直径を調整する方法を用いる場合は、ハーフトーン若しくはグレイスケールの考え方に基づき、いわゆる網点の要領を用いることができるので、簡便である。
他の均斉度調整方法として、ベタ塗りの印刷層を設け、この印刷層の厚さを調整する濃度階調が挙げられる。すなわち、光源直上の印刷層の厚さが大きくなるようにして低透過率領域を形成し、光源から離れるにしたがって、徐々に印刷層の厚さを減少させることで高透過率領域を形成し、光拡散体を通過した光の均斉化を図る。
【0012】
パターン印刷部21の印刷層の厚みは、0.5μm〜100μmであることが好ましい。印刷層21の厚みが、0.5μm以上であれば、光拡散性をより高くし、直線光透過率を低くすることができる。100μm以下であれば、印刷層の基材22からの剥離を抑制できる。
【0013】
基材22としては、透明性樹脂からなる板またはフィルムが用いられる。基材22を形成する透明性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、トリアセテートセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、アクリル樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、透明基材には、可視光を透過する範囲で、着色剤が含まれていてもよいし、光拡散粒子などを含み光拡散性を有していてもよい。
基材22のパターン印刷部21と反対側の面は、平坦であってもよいし、凹凸パターンが形成されていてもよい。凹凸パターンが形成されている場合、凹凸部分でも光が拡散されるので、より好ましい。
本実施形態におけるパターン印刷部21は、光源に対応して直線光透過率が変化するように形成されている。
【0014】
(光源固定部材)
本実施形態における光源固定部材40は、接着剤60により、光拡散体20における低透過率領域20cと反対面のハウジング10側の面20aに垂設されている。
本実施形態における光源固定部材40は、図3に示すような鉤状で、かつ光源の長さ方向に沿って延在する長尺の部材であり、先端の断面C字状の光源把持部41にて光源30を保持するようになっている。また、光源把持部41の周面から延在する接続部42の端面42aにて光拡散体20に取り付けられるようになっている。
光源固定部材40は、図1の紙面と直交する方向に延在するように配置される。
光源固定部材40の材質としては、光拡散体20の基材22の材質と同様の透明性樹脂を使用できる。中でも、光源30の熱に対する耐熱性を有するものが好ましく、また、可撓性を有するものが好ましい。耐熱性および可撓性を有する透明性樹脂として、具体的には、ポリエチレンテレフタラート、ポリカーボネート、ポリイミド、メチルメタクリレート−スチレンの共重合体などが挙げられる。
【0015】
(接着剤)
光源固定部材40の接続部42の端面42aには、接着剤60が塗布されている。
本実施形態における接着剤60は、基材22を構成する材料と光源固定部材40を構成する材料とを接着可能なものであり、例えば、基材22を構成する材料および光源固定部材40を構成する材料と同等の溶解度パラメータSPを有する樹脂が挙げられる。ここで、溶解度パラメータは、物質の分子間力を表す尺度であり、溶解度パラメータが近い物質同士は相溶性が高い。
接着剤60の具体例としては、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどが挙げられる。
【0016】
(プリズムシート)
本実施形態のバックライトユニット1は、さらにプリズムシート50を備えている。
プリズムシート50は、光拡散体20より出射した光の進行方向を面に対して垂直方向に揃えるためのものである。具体的なプリズムシート50としては、例えば、片面に円錐状または角錐状の突起を規則的に多数有する樹脂シートなどが挙げられる。
【0017】
(バックライトユニットの製造方法)
上記バックライトユニット1の製造方法の一例を以下に示す。
本製造例では、まず、基材22の一方の面にパターン印刷部を設ける。
印刷方法としては、例えば、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等が挙げられる。
上記印刷に用いるインキの色としては、白色インキ、黒色インキ、灰色インキ等が可能であるが、特に白色インキは光のロスが少なく、拡散光の輝度向上に適しているためこれを用いることが好ましい。
白色顔料インキ組成物には、溶剤、白色顔料、分散剤、及び対象物表面への固着剤としての樹脂が基本成分として含まれる。インキ組成物における白色顔料としては、酸化チタン(TiO、チタンホワイト) 、シリカ(SiO)、炭酸カルシウム、タルク、クレー、ケイ酸アルミニウム、塩基性炭酸鉛(2PbCOPb(OH) 、シルバーホワイト)、酸化亜鉛(ZnO、ジンクホワイト)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO、チタンストロンチウムホワイト)、硫酸バリウムなどが単独または混合系で使用できる。
特に酸化チタンは、他の無機白色顔料と比べると比重が小さいため分散安定性があり、屈折率が大きく光学拡散性に優れ、化学的、物理的にも安定である。このため、顔料としての隠蔽力や光学拡散性が大きいので、本発明に使用される無機白色顔料としては酸化チタンを主成分として用いるのが好ましい。拡散光の色目を調整する目的で、上記白色顔料を混合することも可能である。
白色顔料の混合率は、インキ組成物全体の30質量%〜60質量%とするのが好ましい。酸化チタン以外の白色顔料は、必要により分散補助等の目的で顔料全体の3割程度までの量で使用するのが一般的である。
【0018】
インキ組成物における樹脂としてはケトン樹脂、スルホアミド樹脂、マレイン酸樹脂、エステルガム、キシレン樹脂、アルキド樹脂、ロジン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、セルロース樹脂、ビニル樹脂、フェノール樹脂、エステル樹脂などが使用できるが、中でもアクリル系樹脂が好適に使用できる。
インキ組成物における有機溶剤は樹脂の溶解、粘度の調整などを目的として使用するものでありトルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶剤、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、n−オクタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどのシクロパラフィン系溶剤などが単独又は混合物の形で使用できる。有機溶剤の使用量は、インク組成物全体の30質量%〜60質量%程度である。
その他黒インキや灰色インキで印刷することも可能である。例えば、黒インキとしてカーボンブラックを含むインクセット、灰色インキとして上記白インキと金属粒子の混合物等が使用可能である。
【0019】
次いで、光源固定部材40の端面42aに接着剤60を塗布し、光拡散体20の低透過率領域20cのハウジング10側の面20aに、端面42aに塗布した接着剤60により光源固定部材40を取り付けて垂設する。また、光源固定部材40の光源把持部41に光源30を取り付けて固定する。
次に、光拡散体20のハウジング10の開口部10aを塞ぐように配置する。その際、光拡散体20のハウジング10側の面20aの周縁と開口部10aの外縁10cとの間に適宜の接着剤を介在させる。これにより、光拡散体20が固定されて、バックライトユニット1が得られる。
【0020】
以上説明したバックライトユニット1では、光拡散体20の低透過率領域20cのハウジング10側の面20aに垂設された光源固定部材40によって光源30が把持されている。
換言すれば、光拡散体20は、光源30に近接する部分にて光拡散性が高くなっている。これにより、光源30の直上で出射光が強くなりすぎることを抑えることができる。また、低透過率領域20cで拡散された光は、直接または反射層12等で反射させた後に、出射光が弱くなりやすい光源30から離れた部分から出射させることができる。すなわち、面方向において出射光を均一化できる。
また、このバックライトユニット1では、光拡散体20に取り付けられた光源固定部材40により光源30が把持されているため、光源30の熱によって光拡散体20が加熱されて伸びても、光源30が光拡散体20の伸びに同調して動くようになっている。そのため、光拡散体20は、常に、面方向における光拡散性について、光源固定部材40に近接する部分が、光源固定部材40から離れた部分より高くされている。
よって、本実施形態のバックライトユニット1によれば、光拡散体20が光源30の熱によって変形した際でも、均一な面発光が得られるように光源30からの光を拡散させることができる。
【0021】
<第二の実施形態>
本発明のバックライトユニットの第二の実施形態について説明する。
図4に、本実施形態のバックライトユニットを示す。本実施形態のバックライトユニット2は、開口部を有するハウジング10と、ハウジング10の開口部を塞いで設けられた光拡散体20とハウジング10に収容された光源30、30、・・・と、光拡散体20のハウジング10側の面20aに垂設された光源固定部材80と、光拡散体20のハウジング10とは反対側の面20bに設けられたプリズムシート50とを備える。
なお、本実施形態におけるハウジング10、光拡散体20、光源30、プリズムシート50、接着剤60は、第一の実施形態におけるハウジング10、光拡散体20、光源30、プリズムシート50、および接着剤60と同様であるから、これらについては説明を省略する。
【0022】
(光源固定部材)
本実施形態における光源固定部材80は、接着剤60により、光拡散体20のハウジング10側の面20aに第一の実施形態同様に垂設されている。
図5に示すように、光源固定部材80は、透明性樹脂マトリクス80a中に光散乱性粒子80b、80b、・・・が含まれる材料から構成されて、光拡散性を有している。
ここで、光源固定部材80を形成する透明性樹脂マトリクス80aとしては、第一の実施形態における光拡散体20の基材22の材質と同様の透明性樹脂を使用できる。
光散乱性粒子80bとしては、例えば、アクリル系、スチレン−アクリル系、ポリエチレン系の有機架橋ポリマービーズや、シリコンビーズ、中空粒子などが使用される。
【0023】
(バックライトの製造方法)
上記バックライトユニット2の製造方法の一例を以下に示す。
本製造例では、まず、基材22の一方の面にパターン印刷部を形成する。その際、面方向における直線光透過率について、光源固定部材80に近接する部分が光源固定部材80から離れた部分より低くなるように印刷し、光拡散体20を得る。
次いで、光源固定部材80の端面82aに接着剤60を塗布し、光拡散体20のハウジング10側の面20aに、端面82aに塗布した接着剤60により光源固定部材80を取り付けて垂設する。また、光源固定部材80の光源把持部81に光源30を取り付けて固定する。
次いで、光拡散体20をハウジング10の開口部10aを塞ぐように配置する。その際、光拡散体20のハウジング10側の面20aの周縁と開口部10aの外縁10cとの間に適宜の接着剤を介在させる。これにより、光拡散体20が固定されて、バックライトユニット2が得られる。
【0024】
以上説明したバックライトユニット2では、光拡散体20の低透過率領域20cのハウジング10側の面20aに垂設された光拡散性を有する光源固定部材80によって光源30が把持されている。そのため、光拡散体20のハウジング10側の面20aに向かって略垂直方向に進行する光を、光拡散体20の低透過率領域20cおよび光源固定部材80によって拡散させることができる。これにより、光源30の直上で出射光が強くなりすぎることを抑えることができる。また、低透過率領域20cおよび光源固定部材80により拡散された光は、直接または反射層12等で反射させた後に出射光が弱くなりやすい光源30から離れた部分から出射させることができる。すなわち、面方向において出射光を均一化できる。
このバックライトユニット2においても、光源30の熱によって光拡散体20が加熱されて伸びても、光源30と光源固定部材80との位置関係は変化しないため、上記出射光を均一化する効果を維持できる。
よって、本実施形態のバックライトユニット2によれば、光拡散体20が光源30による熱によって変形した際でも、均一な面発光が得られる。
【0025】
<他の実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限定されない。
例えば、本発明においては、光拡散体20は一層であってもよいし、三層以上であってもよい。
光拡散体20が三層以上で構成されるものとしては、例えば、光拡散体20における基材22を、複数の層から構成された基材に置き換えたものが挙げられる。ここで、複数の層から構成された基材においては、全部の層が透明であってもよいし、一部の層のみが光拡散性を有してもよいし、全部の層が光拡散性を有してもよい。
光源固定部材40,80は、端面42a,82aに塗布した接着剤60により光拡散体20に垂設されていたが、端面42a,82a側を鋭利な形状とし、接着剤を塗布した端面42a,82aを光拡散体20にあらかじめ設けた凹部に挿入して垂設されてもよい。
【0026】
また、第一、第二の実施形態においては、鉤状の光源固定部材40,80の代わりに、環状の光源把持部を備える光源固定部材を用いることができる。
また、本発明のバックライトユニットでは、光源30として、発光ダイオード(LED)などの点光源を用いてもよい。点光源の場合は、第一、および第二の実施形態における低透過率領域20cも各点光源の位置に合わせて点状に配置される。
また、本発明のバックライトユニットでは、プリズムシート50の光拡散体20側と反対側の面に視野角向上フィルムを設けてもよい。
また、本発明のバックライトユニットは、プリズムシート50を有していなくてもよい。プリズムシート50を有さない場合には、その代わりに拡散フィルムをさらに配置してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明のバックライトユニットの第一の実施形態を示す断面図である。
【図2】(a)ドットの密度で輝度を均斉化する場合の印刷パターンの模式図である。(b)インキ層の厚さで輝度を均斉化する場合の濃度階調の模式図である。(c)図1に示すバックライトユニットを構成する光拡散体の一部を示す断面概略図である。
【図3】図1に示すバックライトユニットを構成する光源固定部材の斜視図である。
【図4】本発明のバックライトユニットの第二の実施形態を示す断面図である。
【図5】図4に示すバックライトユニットを構成する光源固定部材を示す断面概略図である。
【符号の説明】
【0028】
バックライトユニット
10 ハウジング
11 基体
12 反射層
20 光拡散体
20c 低透過率領域
20d 高透過率領域
21 パターン印刷部
22 基材
30 光源
50 プリズムシート
40、70 光源固定部材
60 接着剤
80a 光源固定部材マトリクス
80b 光散乱性粒子
41 光源把持部
42、82 接続部
42a、82a 端面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有するハウジングと、該ハウジングの開口部を塞いで設けられた光拡散体と、前記ハウジングに収容された光源と、光拡散体のハウジング側の面に垂設され、先端にて前記光源を把持する光源固定部材とを備え、前記光拡散体は、パターン印刷部が設けられ、その面方向における直線光透過率について、前記光源固定部材に近接する部分が、前記光源固定部材から離れた部分より低くされていることを特徴とするバックライトユニット。
【請求項2】
前記光源固定部材が、光拡散性を有する請求項1記載のバックライトユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−20988(P2010−20988A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−179741(P2008−179741)
【出願日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(000122298)王子製紙株式会社 (2,055)
【Fターム(参考)】