説明

パス切り替え方法

【課題】局舎やラックといった通信装置のグループ単位でのパス切り替えは保守者による手作業に頼らざるを得ないこと。
【解決手段】管理装置は、停止の対象となる通信装置に対して停止準備要求を送信する。各通信装置は、通信装置の識別子と通信装置が属する通信グループの識別子との対応を記憶する記憶部を有する。停止準備要求を受信した通信装置は、自通信装置を通過するパスを検出し、検出したパス毎に、そのパスの始点の通信装置に対して、自通信装置が属する通信グループの識別子を含むパス切り替え要求を送信する。パス切り替え要求を受信した通信装置は、パス切り替え要求によって切り替えが要求されたパスを、当該パスと始点および終点が同じで且つパス切り替え要求に含まれる通信グループに属する通信装置を通過しないパスに切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自律分散的にパスの設定および切断を行うことができるネットワークにおけるパス切り替え方法に関する。
【背景技術】
【0002】
GMPLS(Generalized Multi-Protocol Label Switching)/ASON(Automatically Switched Optical Network)など、自律分散的にパスの設定および切断(解放)を行うことができる自律分散制御機能を備えたネットワーク(自律分散制御対応ネットワーク)においては、パスの設定及び切断を以下のように容易に行うことができる。
【0003】
パスを設定する場合、保守者は、パスの始点となる通信装置(始点通信装置)に対して、始点通信装置の装置IDと、パスの終点となる通信装置(終点通信装置)の装置IDと、パスIDとを入力する。これらの情報が入力されると、始点通信装置は、終点通信装置に向かってパス設定要求を送出する。このパス設定要求には、始点通信装置の装置IDと、終点通信装置の装置IDと、パスIDとが含まれる。パス設定要求には、更に、経路情報が含まれる場合もある。
【0004】
始点通信装置からのパス設定要求を受信した隣接通信装置は、パス設定要求の送信元とは別の隣接通信装置へパス設定要求を送信する。ここで、パス設定要求に経路情報が含まれている場合はそれに従って転送先の通信装置を決定し、含まれていない場合は自装置で保持しているトポロジー情報を利用して転送先の通信装置を決定する。このような転送処理が繰り返し行われ、終点通信装置にパス設定要求が到達する。
【0005】
終点通信装置は、パス設定要求を受信すると、パス設定要求が送られてきた経路とは逆の経路で、パス設定要求に対する応答を送信する。この応答には、始点通信装置の装置ID、終点通信装置の装置ID、パスID、ラベル(パケットに付された固定長ラベル、タイムスロット、波長など)などが含まれている。この応答を受信した隣接通信装置は、ラベル予約、スイッチ設定などを行い、上記応答を応答を送信してきた通信装置とは別の隣接通信装置へ転送する。このような転送処理が繰り返し行われ、パス設定要求に対する応答が始点通信装置へ到達する。これにより、始点通信装置と終点通信装置との間に、パス設定要求によって要求されたパスが設定される。
【0006】
また、設定済みのパスを切断(解放)する場合は、保守者は、パスの始点通信装置に対して、始点通信装置の装置IDと、終点通信装置の装置IDと、切断するパスのパスIDとを入力する。これにより、始点通信装置から終点通信装置に向かってパス切断要求が送信される。このパス切断要求には、始点通信装置の装置IDと、終点通信装置の装置IDと、切断対象にするパスのパスIDとが含まれている。始点通信装置から送信されたパス切断要求は、上記パスIDによって特定されるパス上の上流に存在する通信装置から下流に存在する通信装置に向かって順次転送される。各通信装置は、パス切断要求を受信すると、それに含まれているパスIDによって特定されるパスの切断処理を行う。
【0007】
ところで、運用中のネットワークにおいて、パスが通過する一部の通信装置を停止させて運用を継続することがある。このような場合、保守者は、停止対象の通信装置を通過するパスを検索し、そのパス一つ一つに対して切り替え先のパスを設定し、その後、切り替え元パスから切り替え先パスへ信号を切り替える必要がある。このため、停止対象の通信装置を通過するパスの数が多くなればなるほど、保守者の作業量や作業時間が増加する。そこで、このような課題を解決するパス切り替え方法が本発明者によって提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0008】
特許文献1に記載のパス切り替え方法では、保守者は、停止対象の通信装置へ撤去準備要求という所定の要求を送信すると、これを受信した通信装置は、まず、自通信装置を通過するパスを検出する。次に、当該通信装置は、上記検出したパス毎に、そのパスの始点の通信装置に対してパス切り替え要求を送信する。このパス切り替え要求は、パスID、始点の通信装置の装置ID、終点の通信装置の装置ID、停止対象である自通信装置の装置IDとが含まれる。上記パス切り替え要求を受信した通信装置は、ネットワークの自律分散制御機能を利用して、パス切り替え要求によって切り替えが要求されているパスを、そのパスと始点および終点が同じで且つ上記停止対象の通信装置を通過しないパスに切り替える。
【0009】
他方、本発明に関連する他の技術として、受信するトラフィックに対して1つ以上のグループ化された複数の転送用通信路を設定すると共に、上記複数の転送用通信路を収容する1経路以上の下位通信路を設定し、何れかの下位通信路からのトリガ信号の受信を契機に、当該下位通信路に収容される転送用通信路を、経路変更して別の下位通信路に収容する技術がある(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2010−154383号公報
【特許文献2】特開2009−111477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
運用中のネットワークにおいて、局舎やラックの保守、工事あるいは輪番停電等が生じると、同じ局舎やラックに収容された全ての通信装置を停止させる必要がある。しかし、特許文献1に記載の技術は、切り替え先のパスが同じ局舎やラックの他の停止対象の通信装置を通ってしまうことがあるため、局舎やラックといった通信装置のグループ単位でのパス切り替えには適用は困難である。さらに、特許文献2に記載の技術は、切り替え先の別の下位通信路が同じ局舎やラックの他の停止対象の通信装置を通ってしまうことがあるため、やはり局舎やラックといった通信装置のグループ単位でのパス切り替えには適用は困難である。このため、保守者による手作業によるパス切り替えを実施せざるを得ないのが現状である。
【0012】
本発明の目的は、上述したような課題、すなわち、局舎やラックといった通信装置のグループ単位でのパス切り替えは保守者による手作業に頼らざるを得ない、という課題を解決するパス切り替え方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一形態にかかるパス切り替え方法は、
管理装置と複数の通信装置とから構成され、上記通信装置の識別子と上記通信装置が属する通信グループの識別子との対応を記憶する記憶部を有するネットワークにおけるパス切り替え方法であって、
上記管理装置が、停止の対象となる上記通信装置に対して停止準備要求を送信し、
上記停止準備要求を受信した上記通信装置が、自通信装置を通過するパスを検出し、該検出したパス毎に、そのパスの始点の通信装置に対して、自通信装置が属する上記通信グループの識別子を含むパス切り替え要求を送信し、
上記パス切り替え要求を受信した上記通信装置が、上記パス切り替え要求によって切り替えが要求されたパスを、該パスと始点および終点が同じで且つ上記パス切り替え要求に含まれる上記通信グループの識別子に対応して上記記憶部に記憶されている通信装置の識別子を有する通信装置を通過しないパスに切り替える、といった構成を採る。
【発明の効果】
【0014】
本発明は上述したような構成を有するため、局舎やラックといった通信装置のグループ単位でのパス切り替えを自動化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかるネットワーク構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態にかかるネットワーク構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図2に示される記号などについての凡例である。
【図4】本発明の第2の実施形態における通信装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施形態におけるEMSの構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施形態におけるパス切り替え処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第3の実施形態におけるEMSの構成例を示すブロック図である。
【図8】通信装置グループ情報記憶部に記憶されている通信グループ情報テーブルの内容例を示す図である。
【図9】パス情報記憶部に記憶されているパス情報テーブルの内容例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態にかかるネットワークは、通信装置A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3、S1、およびD1を有する。また、通信装置A1と通信装置A2、通信装置A1と通信装置A3、通信装置A2と通信装置A3、通信装置B1と通信装置B2、通信装置B1と通信装置B3、通信装置B2と通信装置B3、通信装置C1と通信装置C2、通信装置C1と通信装置C3、通信装置C2と通信装置C3、通信装置A2と通信装置C1、通信装置A3と通信装置B1、通信装置B2と通信装置C3、通信装置B3と通信装置D1、通信装置C2と通信装置S1が、それぞれリンクにより接続されている。
【0017】
さらに、通信装置A1、A2、およびA3は、通信装置グループAに属し、通信装置B1、B2、およびB3は、通信装置グループBに属し、通信装置C1、C2、およびC3は、通信装置グループCに属している。
【0018】
そして、通信装置S1を始点の通信装置、通信装置D1を終点の通信装置、通信装置C2、C1、A2、A1、A3、B1、B3を中継の通信装置とする、パス名=ADP001を有するパスが設定されている。
【0019】
このようなネットワークにおいて、保守者からEMSを通じて通信装置A2に対して、通信装置停止準備要求が送信された場合、以下のようなパス切り替え動作が行われる。
【0020】
通信装置停止準備要求を受信した通信装置A2は、自通信装置を通過するパスADP001を検出し、この検出したパスの始点の通信装置S1に対して、自通信装置A2が属する通信グループAを指定したパス切り替え要求を送信する。
【0021】
上記パス切り替え要求を受信した通信装置S1は、パス切り替え要求によって切り替えが要求されたパスADP001を、当該パスと始点および終点が同じで、パス切り替え要求で指定された通信グループAに属する通信装置A1、A2、A3を通過しない、パス名=ADP002を有するパスに切り替える。
【0022】
上記の動作において、通信装置S1は、通信グループAに属する通信装置がどの通信装置であるかを、通信装置のIDとその通信装置が属する通信装置グループのIDとを対応して記憶する記憶部を参照して決定する。このような記憶部は、通信装置S1にローカルに存在していても良いし、通信装置S1からアクセス可能な遠隔地に存在していても良い。
【0023】
また、通信グループAに属する通信装置A1、A2、A3を通過せずに始点の通信装置S1から終点の通信装置D1に至るパスの計算は、通信装置S1で実施しても良いし、通信装置S1からアクセス可能な他の装置、例えばEMSで行うようにしても良い。
【0024】
以上のように、保守者は、EMSを通じて通信装置A2に対して通信装置停止準備要求を送信することにより、通信装置A2を通過するパスの全てを通信装置グループAに属する何れの通信装置A1、A2、A3も通過しないパスに切り替えることができる。同様に、保守者は、EMSを通じて通信装置A1、A3に対して通信装置停止準備要求を送信することにより、通信装置A2を通過するパスの全てを通信装置グループAに属する何れの通信装置A1、A2、A3も通過しないパスに切り替えることができる。従って、通信装置グループAが同一の局舎あるいはラックに収容されている通信装置のグループの場合、局舎やラックといった通信装置のグループ単位でのパス切り替えを自動化することができる。
【0025】
なお、保守者が、同じ通信装置グループに属する複数の通信装置に対して通信装置停止準備要求を送信する順序やタイミングは任意で良い。例えば、通信装置グループAの場合、最初に通信装置A2に対して通信装置停止準備要求を送信し、通信装置A2を通過するパスの全てが通信装置グループAを通過しない他のパスに切り替わったことを確認した後、次の通信装置A1あるいはA3に対して通信装置停止準備要求を送信するようにしても良い。或いは、そのような確認を行わず、同じ通信装置グループに属する複数の通信装置に対して通信装置停止準備要求を同時あるいは連続して送信しても良い。この場合、同じパスIDのパスについて複数の通信装置から同じ始点通信装置に対してパス切り替え要求メッセージが同時あるいは相前後して送信されることになる。このときは、例えば始点の通信装置において、同じパスIDの複数のパス切り替え要求メッセージを全て受け付け、一つのパス切り替え要求があったものとして処理を行い、その処理結果を複数の要求元に返すようにすれば良い。
【0026】
[第2の実施形態]
[本実施形態の概要]
本実施形態は、運用中のGMPLS/ASON等の自律分散制御対応ネットワークにおいて、複数の通信装置を収容する局舎やラックを停止する際に、停止対象の局舎やラックに設定済みのパスが停止対象の局舎やラックに収容された通信装置を通る場合、それらの通信装置を避けて全ての対象のパスを切り替えることにより、サービスを継続することを可能とする。また、切り替えに伴う保守者の作業負荷やEMS(Element Management System)のCPUやメモリ等の負荷を軽減することを特徴とする。
【0027】
EMSは、保守者から指定された停止対象の局舎やラックに収容された全ての通信装置に対して、通信装置停止準備要求を出す。この要求を受信した通信装置は、設定済みのパスの全ての始点通信装置に対してパスの切り替え要求を送信する。パスの切り替え要求を受信した始点通信装置は、停止対象の局舎やラックに収容された通信装置を避けて、設定済みの大量のパスを自律分散的に切り替える。例えば図1に示す実施形態と同様に、通信グループAの局舎やラックを停止するために、自律分散制御パスADP001をADP002に切り替える。ADP002は、通信装置グループAに収容された通信装置であるA1またはA2またはA3を避けた経路である。
【0028】
[本実施形態の構成]
図2を参照すると、本発明の第2の実施形態として、GMPLS/ASON等の自律分散制御に対応したネットワーク(自律分散制御対応ネットワークという場合もある)の構成例が示されている。また、図3を参照すると、図2に表れる記号や線分の凡例が示されている。
【0029】
自律分散制御に対応したネットワークは、GMPLS/ASON等の自律分散制御に対応した通信装置(自律分散制御対応通信装置とも称す)NE201〜NE207と通信リンクとから構成されるネットワークである。自律分散制御対応ネットワーク内でパスを設定する場合、各通信装置NE201〜NE207は、保守者の指示に従い自律分散制御で経路制御及びシグナリングを実行し、各通信装置NE201〜NE207のラベル予約・スイッチ設定を行い、指定された始点・終点通信装置間にパスを設定する。本発明の想定するネットワークでは、パケットやTDM(時分割多重)、WDM(波長多重)などの通信技術によってエンド・トゥ・エンドのパスを提供する。
【0030】
通信装置NE201〜207は、ラベル(パケットの固定長ラベル、タイムスロット、波長等の識別子)の情報に基づきクロスコネクトまたはスイッチングを実施する。また、通信装置NE201〜207は、GMPLS/ASON等の自律分散制御プロトコルによって、自律分散制御パス(単にパスとも称す)の経路制御やパス管理(パスの設定/維持/切断)を実施する。
【0031】
通信装置NE201〜207間は、1本又はそれ以上の光ファイバ等の通信リンクで接続されている。また、通信装置NE201〜207間は、制御メッセージ交換リンクで接続されている。通信リンクはユーザ情報が通るリンクであるのに対して、制御メッセージ交換リンクは、通信装置NE201〜207間の制御情報の交換に用いるリンクである。ネットワークの運用方法によっては通信リンクと制御メッセージ交換リンクとが同一の物理リンクを共有することもある。
【0032】
EMS1は、ネットワーク全体の通信装置NE201〜207を監視および保守(例:パスの設定・切断要求、通信装置撤去管理)を行う機能を持ち、保守者にネットワークとのインターフェース機能を提供する。EMS1と各通信装置NE201〜207とはマネージメントリンクML401〜ML407(一部は図示を省略)で接続され、EMS1はマネージメントリンクを介して各通信装置NE201〜207を監視および保守する。
【0033】
図4に通信装置NEの機能ブロック図を示す。通信装置NE201〜207は、図4に示す通信装置NEと同様の構成を持つ。
【0034】
(1)通信装置NEの記憶部
通信装置NEは、EMSおよび他の通信装置と接続されており、通信装置グループ情報記憶部221、パス情報記憶部222、およびその他各種情報記憶部223を有する。これらの記憶部は、半導体メモリや磁気ディスク等により構成される。
【0035】
通信装置グループ情報記憶部221は、ネットワーク内の全ての通信装置の通信装置グループIDを記憶する記憶部である。通信装置グループ情報記憶部221に記憶される通信グループ情報テーブルの構成例を図8に示す。図8において、通信装置IDは通信装置の識別子を示し、通信装置グループIDは通信装置が属する通信装置グループを示す。本実施形態では、同じ局舎に収容される複数の通信装置には同じ通信グループIDを付与し、収容される局舎の相違する複数の通信装置には異なる通信グループIDを付与する。従って、図8の場合、通信装置IDがA1、A2、A3の3つの通信装置は同じ局舎に収容され、通信装置IDがB1、B2、B3の3つの通信装置は同じ局舎に収容され、通信装置IDがC1、C2、C3の3つの通信装置は同じ局舎に収容されている。ここでは、収容される局舎に基づいて各通信装置に通信グループIDを付与したが、収容されるラックに基づいて各通信装置に通信グループIDを付与しても良い。また、他の任意の基準に従って各通信装置に通信グループIDを付与しても良く、さらに異なる複数の基準に従って複数の通信グループIDを各通信装置に付与しても良い。
【0036】
パス情報記憶部222は、自分の通信装置NEを利用する自律分散制御パスに関する情報を記憶する記憶部である。パス情報記憶部222に記憶されるパス情報テーブルの構成例を図9に示す。図9において、パスIDはパスの識別子を示し、送信元ノードおよび送信先ノードは、当該パスの始点通信装置および終点通信装置のアドレス情報を示す。その他パス関連情報は、他の任意のパスに関する情報を示す。
【0037】
その他各種情報記憶部223は、通信装置グループ情報記憶部221およびパス情報記憶部222に記録された情報以外の情報を記憶する記憶部を表す。
【0038】
(2)通信装置NEの処理部
通信装置NEは、通信装置停止処理部211、ルーティング処理部212、パス管理処理部213、パス切り替え処理部214、通知処理部215、および装置制御処理部216といった処理部を有する。これらは例えばコンピュータとプログラムとで実現される。プログラムは、半導体メモリや磁気ディスク等のコンピュータ可読記録媒体に記録されており、コンピュータの立ち上げ時等にコンピュータに読み取られ、そのコンピュータの動作を制御することにより、そのコンピュータ上に上記した各処理部を実現する。
【0039】
通信装置停止処理部211は、自身の通信装置NEを停止するために自身の通信装置NEに設定された全てのパスを切り替える要求を各パスの始点通信装置に対して要求する処理部である。通信装置停止処理部211は、EMSから通信装置停止準備要求メッセージを受信した際に、パス情報記憶部222のパス情報テーブルを参照し、自身の通信装置NEを通過する自律分散制御パスを検索する機能を有する。また、通信装置停止処理部211は、自身の通信装置NEを通過する自律分散制御パスの各々について、そのパスの始点となる通信装置に対して切り替え要求メッセージを送信する機能を有する。この切り替え要求メッセージには、パスIDと自身の通信装置NEの属する通信装置グループの情報などが含まれる。
【0040】
ルーティング処理部212は、リンク情報の交換や経路の計算を実施する処理部を表す。このルーティング処理部212は、自身の通信装置NEが始点となるパスについて受信した切り替え要求メッセージに応じて、切り替え先のパスを計算する機能を有する。その際、ルーティング処理部212は、切り替え要求メッセージ中の通信装置グループIDによって特定される通信装置グループに属する通信装置を避けた経路を選択する。換言すれば、ルーティング処理部212は、停止対象の局舎やラックに収容される全ての通信装置を避けた経路を選択する。停止対象の局舎やラックに収容される全ての通信装置は、上述したように通信装置グループIDで識別する。
【0041】
パス管理処理部213は、パスの設定/維持/切断を実施する処理部を表す。
【0042】
パス切り替え処理部214は、切り替え元パスから切り替え先パスへの信号の切り替えを実施する処理部を表す。
【0043】
通知処理部215は、通信装置の各種情報をEMSに通知する処理部を表す。
【0044】
装置制御処理部216は、EMSや他の通信装置から受信したメッセージを各処理部に振り分けたり、各処理部からのメッセージをEMSや他の通信装置へ送信したりする処理部を表す。また装置制御処理部216は、各処理部間のメッセージの受け渡しを実施する機能を有する。
【0045】
図5にEMSの機能ブロック図を示す。
【0046】
(1)EMSの記憶部
EMSは、通信装置と接続されており、通信装置グループ情報記憶部111、および既存EMS情報記憶部112を有する。これらの記憶部は、半導体メモリや磁気ディスク等により構成される。
【0047】
通信装置グループ情報記憶部111は、ネットワーク内の全ての通信装置NEの通信装置グループIDを記憶する記憶部である。この通信装置グループ情報記憶部111は、通信装置NEが有する通信装置グループ情報記憶部111と同等の情報を記録する。
【0048】
既存EMS情報記憶部112は、一般的なEMSが持つ情報を記憶する記憶部である。
【0049】
(2)EMSの処理部
EMSは、局舎・ラック停止処理部121、既存EMS処理部122、およびEMS制御処理部123といった処理部を有する。これらは例えばコンピュータとプログラムとで実現される。プログラムは、半導体メモリや磁気ディスク等のコンピュータ可読記録媒体に記録されており、コンピュータの立ち上げ時等にコンピュータに読み取られ、そのコンピュータの動作を制御することにより、そのコンピュータ上に上記した各処理部を実現する。
【0050】
局舎・ラック停止処理部121は、局舎・ラックを停止する際に局舎・ラックに収容された通信装置に対して通信装置を停止させる(停止を要求する)処理部である。通信装置に対して通信装置を停止させる時に送付するメッセージを、通信装置停止準備要求と呼ぶ。
【0051】
既存EMS処理部122は、一般的なEMSが持つ機能の処理部である。
【0052】
EMS制御処理部123は、通信装置から受信したメッセージを各処理部に振り分けたり、各処理部からのメッセージを通信装置へ送信したりする処理部を表す。またEMS制御処理部123は、各処理部間のメッセージの受け渡しを実施する機能を有する。
【0053】
[本実施形態の動作]
局舎・ラックを停止する際の本実施形態の動作を説明する。
【0054】
EMS、停止対象通信装置、自律分散制御パスの始点通信装置毎に分類したフローチャートを図6に示す。以下、図6を参照して、本実施形態の動作を説明する。なお、説明中の例は図1に示した実施形態と同じとする。
【0055】
(1)ステップF01:
EMSの局舎・ラック停止処理部121は、通信装置グループ情報記憶部111の通信装置グループ情報テーブルを参照し、保守者から入力された停止対象の通信装置グループIDを持つ通信装置を検索し、停止対象の通信装置を特定する。例えば、通信装置グループID=Aを保守者から指定された場合、図8を参照すると、通信装置IDがA1、A2、およびA3の通信装置が停止対象の通信装置となる。
【0056】
(2)ステップF02:
EMSは、ステップF01で特定した停止対象の全ての通信装置に対して、通信装置停止準備要求を送信する。すなわち、図1の例では、A1、A2、およびA3の通信装置に対して通信装置停止準備要求を送信する。この際、EMSは、通信装置停止準備結果タイマーを起動する。
【0057】
(3)ステップF11:
停止対象の通信装置の通信装置停止処理部211は、EMSから通信装置停止準備要求を受信する。
【0058】
(4)ステップF12:
停止対象の通信装置の通信装置停止処理部211は、パス情報記憶部222のパス情報テーブルを参照し、自身の通信装置を通過する自律分散制御パスを検索する。例えば通信装置A1が有するパス情報記憶部222の内容が図9に示すものとすると、通信装置A1を通過するパスは、パスID=ADP001を持つパスであることが分かる。なお、本例ではパスが1本しかないが、一般的に通信装置には複数のパスが存在する。
【0059】
(5)ステップF13:
停止対象の通信装置の通信装置停止処理部211は、ステップF12で検索した自通信装置を通過する全ての自律分散制御パスの始点通信装置に対して、切り替え要求メッセージを送信する。例えば、通信装置A1の場合、パスID=ADP001のパスの始点通信装置S1に対して切り替え要求メッセージを送信する(もし2本以上のパスが存在する場合は、それぞれのパスの始点通信装置に切り替え要求メッセージを送信する)。切り替え要求メッセージには、切り替え対象パスのパスID、自身の通信装置の通信装置グループIDが記録されている。例えば、通信装置A1が送信する切り替え要求メッセージには、パスID=ADP001と、通信装置グループID=Aとが記録されている。通信装置停止処理部211は、切り替え要求メッセージ送信後に、切り替え完了待ちタイマーを起動する。
【0060】
(6)ステップF21:
自律分散制御パスの始点通信装置は、切り替え要求メッセージを受信する。例えば、自律分散制御パスADP001の始点通信装置であるS1は、パスID=ADP001のパスの切り替え要求メッセージを受信する。
【0061】
(7)ステップF22:
自律分散制御パスの始点通信装置のルーティング処理部212は、停止対象の通信装置グループIDを持つ全ての通信装置を避ける経路を検索する。例えば通信装置S1は、自通信装置S1から終点の通信装置D1に至る経路として、通信装置グループIDがAに属する通信装置であるA1、A2、およびA3を通過しない経路を検索し、例えばS1−C2−C3−B2−B3−D1の経路を発見する。特許文献1における経路検索では、切り替え要求メッセージを送信した通信装置A1を避ける経路を検索するため、例えばS1−C2−C1−A2−A3−B1−B3−D1の経路が選択されるケースがある。この経路は、停止対象の通信装置であるA2、A3を通るため、結果的に通信装置グループAの通信装置を停止できないことになる。
【0062】
(8)ステップF23:
自律分散制御パスの始点通信装置のパス切り替え処理部214は、ステップF22によって検索した経路にパスを切り替える。例えば、通信装置S1は、パスID=ADP001のパスをADP001をS1−C2−C3−B2−B3−D1の経路に切り替える(図1では切り替え後の経路をADP002として表記している)。本実施形態で指しているパスの切り替えは、パスの切り替え処理部214が、パス管理処理部213に切り替え先のパスの設定及びパスの切り替え元から切り替え先への信号の切り替えを実施し、そして、切り替え元パスの切断を要求することである。切り替え処理そのものは、既存のGMPLS/ASON等の自律分散制御の切り替え処理を用いる。すなわち、始点通信装置のパス管理処理部213は、始点通信装置の装置IDと、終点通信装置の装置IDと、パスIDと、ステップF22で検索された経路の情報とを含むパス設定要求を、終点通信装置に向かって送出することにより、切り替え先のパスを設定する。そして、切り替え元パスから切り替え先パスへの信号の切り替え後、切り替え元パスの切断処理を実施する。
【0063】
(9)ステップF24:
自律分散制御パスの始点通信装置のパス切り替え処理部214は、パスの切り替えが完了した場合、切り替え要求メッセージを送信した停止対象通信装置に対して切り替え完了メッセージ送信する。例えば、図1の例では、通信装置S1は通信装置A1に対して切り替え完了メッセージ送信する。切り替え完了メッセージには、自律分散制御パスの始点通信装置が自律分散制御パスの切り替えに成功したか、或いは失敗したかの情報が載っている。
【0064】
(10)ステップF14:
停止対象の通信装置は、パスの始点通信装置から切り替え完了メッセージを受信する。
【0065】
(11)ステップF15:
停止対象の通信装置の通信装置停止処理部211は、切り替え完了待ちタイマーがタイムアウトした時点で、ステップF13で要求した全ての自律分散制御パスの切り替えが成功したか否かを判定する。
【0066】
(12)ステップF16:
停止対象の通信装置の通信装置停止処理部211は、要求した全ての自律分散制御パスの切り替えが成功した場合、通知処理部215に依頼して、EMSに対して通信装置停止準備成功通知を送信する。
【0067】
(13)ステップF17:
停止対象の通信装置の通信装置停止処理部211は、要求した自律分散制御パスの切り替えが全てまたは一部が失敗した場合、通知処理部215に依頼して、EMSに対して通信装置停止準備失敗通知を送信する。
【0068】
(14)ステップF03:
EMSは、停止対象自律分散制御対応通信装置から通信装置停止準備成功または通信装置停止準備失敗通知を受信する。
【0069】
(15)ステップF04:
EMSは、通信装置停止準備結果タイマーのタイムアウト後に、画面表示等で保守者に対して、通信装置停止準備成功または通信装置停止準備失敗を通知する。
【0070】
(16)全ての通信装置の停止準備が成功した場合、停止対象の局舎やラックに収容された自律分散制御装置を通るパスがない状態になるため、保守者は、局舎やラックの停止作業を実施する。通信装置停止準備が失敗した場合、保守者は、ネットワーク管理ポリシーに従って、停止作業を実施しない、または、実施する。
【0071】
[本実施形態の効果]
第1の効果は、複数の通信装置を収容する局舎・ラックを停止する際に、設定済みの大量のパスを自律分散的に切り替え、サービスを継続することができることである。その理由は、停止対象の局舎・ラックに収容されている全ての通信装置を避けて、設定済みのパスを切り替えるためである。
【0072】
第2の効果は、停止対象の局舎・ラックに収容されている全ての通信装置を避けて、設定済みのパスを切り替える際に、保守者の作業が大幅に軽減することである。その理由は、保守者は、EMSに対して停止する局舎やラックに収納されている通信装置の通信装置グループIDを指定するだけでよいためである。
【0073】
第3の効果は、停止対象の局舎・ラックに収容されている全ての通信装置を避けて、設定済みのパスを切り替える際に、EMSのCPUやメモリの負荷を軽減することができることである。その理由は、EMSは、停止対象の通信装置グループIDをもつ全て通信装置に通信装置準備要求メッセージを送信するだけでよく、停止対象の局舎・ラックに収容されている全ての通信装置を避ける経路の検索等は通信装置側で実施されるためである。
【0074】
第4の効果は、複数の通信装置を収容する局舎・ラックを停止するまでの処理の時間を短縮することができることである。その理由は、複数の通信装置を収容する局舎・ラックを停止するまでの処理を、EMS、停止対象の通信装置グループIDを持つ通信装置、および切り替え対象のパスの始点通信装置で分散し、各装置のCPUやメモリの負荷を軽減するからである。従って、各装置のCPUやメモリなどのリソースが不足している場合に本実施形態は特に有効である。
【0075】
[第3の実施形態]
上記第2の実施形態では、切り替え先経路の検索を各パスの始点の通信装置で実施していたが、本実施形態では、この処理をEMSで実施する。
【0076】
図7に本実施形態で使用するEMSの機能ブロック図を示す。本実施形態にかかるEMSは、図5に示したEMSと比較して、ルーティング処理部124をさらに備えている点で相違する。
【0077】
ルーティング処理部124は、パスの始点の通信装置から、始点となる通信装置のID、終点となる通信装置のID、避ける通信装置の通信装置グループのIDを指定した経路検索の依頼をEMS制御処理部123を通じて受信すると、当該始点通信装置から当該終点通信装置に至る経路のうち、停止対象の通信装置グループIDを持つ全ての通信装置を避ける経路を検索する機能を有する。また、ルーティング処理部124は、検索した経路を依頼元の通信装置へEMS制御処理部123を通じて送信する機能を有する。
【0078】
次に本実施形態の動作を説明する。本実施形態の動作のうち、図6のステップF22の動作以外は、第2の実施形態と同じである。図6のステップF22に相当する処理は、本実施形態では以下のように実行される。
【0079】
自律分散制御パスの始点通信装置のルーティング処理部212は、始点となる自通信装置のID、終点となる通信装置のID、避ける通信装置の通信装置グループのIDを指定した経路の検索依頼をEMSに対して送信する。
【0080】
この検索依頼を受けたEMSのルーティング処理部124は、始点通信装置から終点通信装置に至る経路のうち、停止対象の通信装置グループIDを持つ全ての通信装置を避ける経路を検索する。通信装置グループIDを持つ通信装置は通信装置グループ情報記憶部111を参照して決定する。そして、ルーティング処理部124は、検索した経路を依頼元の通信装置へ返却する。
【0081】
始点通信装置のルーティング処理部212は、ステップF22以降の処理のために、EMSから返却された経路をパス切り替え処理部214に通知する。
【0082】
以上のように構成することにより、EMSの処理負荷を軽減する効果は失われるが、切り替え先経路の検索ポリシーを統一することができる。その理由は、切り替え先経路をEMSの1箇所で検索するからである。
【符号の説明】
【0083】
A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3、S1、D1…通信装置
1…EMS
111…通信装置グループ情報記憶部
112…既存EMS情報記憶部
121…局舎・ラック停止処理部
122…既存EMS処理部
123…EMS制御処理部
201〜207…通信装置
211…通信装置停止処理部
212…ルーティング処理部
213…パス管理処理部
214…パス切り替え処理部
215…通知処理部
216…装置制御処理部
221…通信装置グループ情報記憶部
222…パス情報記憶部
223…その他各種情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理装置と複数の通信装置とから構成され、前記通信装置の識別子と前記通信装置が属する通信グループの識別子との対応を記憶する記憶部を有するネットワークにおけるパス切り替え方法であって、
前記管理装置が、停止の対象となる前記通信装置に対して停止準備要求を送信し、
前記停止準備要求を受信した前記通信装置が、自通信装置を通過するパスを検出し、該検出したパス毎に、そのパスの始点の通信装置に対して、自通信装置が属する前記通信グループの識別子を含むパス切り替え要求を送信し、
前記パス切り替え要求を受信した前記通信装置が、前記パス切り替え要求によって切り替えが要求されたパスを、該パスと始点および終点が同じで且つ前記パス切り替え要求に含まれる前記通信グループの識別子に対応して前記記憶部に記憶されている通信装置の識別子を有する通信装置を通過しないパスに切り替える
ことを特徴とするパス切り替え方法。
【請求項2】
前記パスの切り替えでは、前記パス切り替え要求を受信した前記通信装置が、前記始点および終点が同じで且つ前記パス切り替え要求に含まれる前記通信グループの識別子に対応して前記記憶部に記憶されている通信装置の識別子を有する通信装置を通過しないパスの経路を検索し、該検索した経路を有するパスを切り替え先パスとして設定する
ことを特徴とする請求項1に記載のパス切り替え方法。
【請求項3】
前記パスの切り替えでは、前記パス切り替え要求を受信した前記通信装置が、前記始点および終点が同じで且つ前記パス切り替え要求に含まれる前記通信グループの識別子に対応して前記記憶部に記憶されている通信装置の識別子を有する通信装置を通過しないパスの経路の検索を前記管理装置に依頼し、前記管理装置によって検索された経路を有するパスを切り替え先パスとして設定する
ことを特徴とする請求項1に記載のパス切り替え方法。
【請求項4】
前記記憶部では、同じ局舎に収容される複数の通信装置には同じ通信グループの識別子を記録する
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のパス切り替え方法。
【請求項5】
前記記憶部では、同じラックに収容される複数の通信装置には同じ通信グループの識別子を記録する
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のパス切り替え方法。
【請求項6】
管理装置と複数の通信装置とから構成され、
前記管理装置は、
停止の対象となる前記通信装置に対して停止準備要求を送信する停止処理部を有し、
前記通信装置は、
前記通信装置の識別子と前記通信装置が属する通信グループの識別子との対応を記憶する記憶部と、
前記停止準備要求を受信したとき、自通信装置を通過するパスを検出し、該検出したパス毎に、そのパスの始点の通信装置に対して、自通信装置が属する前記通信グループの識別子を含むパス切り替え要求を送信する通信装置停止処理部と、
他の前記通信装置から前記パス切り替え要求を受信したとき、前記パス切り替え要求によって切り替えが要求されたパスを、該パスと始点および終点が同じで且つ前記パス切り替え要求に含まれる前記通信グループの識別子に対応して前記記憶部に記憶されている通信装置の識別子を有する通信装置を通過しないパスに切り替えるパス切り替え処理部とを有する
ことを特徴とする通信システム。
【請求項7】
ネットワークに接続される通信装置であって、
前記ネットワークに存在する通信装置の識別子と前記通信装置が属する通信グループの識別子との対応を記憶する記憶部と、
停止準備要求を受信したとき、自通信装置を通過するパスを検出し、該検出したパス毎に、そのパスの始点の通信装置に対して、自通信装置が属する前記通信グループの識別子を含むパス切り替え要求を送信する通信装置停止処理部と、
他の通信装置から前記パス切り替え要求を受信したとき、前記パス切り替え要求によって切り替えが要求されたパスを、該パスと始点および終点が同じで且つ前記パス切り替え要求に含まれる前記通信グループの識別子に対応して前記記憶部に記憶されている通信装置の識別子を有する通信装置を通過しないパスに切り替えるパス切り替え処理部と
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項8】
ネットワークに接続され、前記ネットワークに存在する通信装置の識別子と前記通信装置が属する通信グループの識別子との対応を記憶する記憶部を有する通信装置を構成するコンピュータを、
停止準備要求を受信したとき、自通信装置を通過するパスを検出し、該検出したパス毎に、そのパスの始点の通信装置に対して、自通信装置が属する前記通信グループの識別子を含むパス切り替え要求を送信する通信装置停止処理部と、
他の通信装置から前記パス切り替え要求を受信したとき、前記パス切り替え要求によって切り替えが要求されたパスを、該パスと始点および終点が同じで且つ前記パス切り替え要求に含まれる前記通信グループの識別子に対応して前記記憶部に記憶されている通信装置の識別子を有する通信装置を通過しないパスに切り替えるパス切り替え処理部と
して機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−115465(P2013−115465A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257262(P2011−257262)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】