説明

パズル玩具

【課題】 複数の解を有し数学的な思考と試行錯誤によって解くように構成されることで、飽きずに繰り返し楽しむことができる新規なパズル玩具とする。
【解決手段】 パズル玩具1は、載置盤2と、載置盤2の中心線上に配されて載置盤2を下方から揺動自在に支持する基台3と、載置盤2の載置面2a上に設定された複数の載置点4のうちから4箇所以上を選択箇所として選択して載置する重り7とを備え、前記載置点4は前記載置面2a上の中央を基準点とし点対称な位置に設定されており、前記選択箇所にはそれぞれ異なる重さの重り7が載置され、前記選択箇所と前記重り7との組み合わせが解と一致したときには、前記載置面2aが概ね水平となり、前記選択箇所と前記重り7との組み合わせが解と一致しないときには、前記載置面2aが傾斜する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パズル玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、揺動自在に支持された載置盤の水平バランスを保ちながら、載置盤がバランスを崩して傾いてしまわないように載置盤上に複数の重りを順番に載置することを競うゲーム玩具が幾つか提案されている(例えば下記特許文献1から4)。従来のゲーム玩具は、載置盤の載置面上に多数の碁盤目(又は目印)を設けるか、或いは載置盤の載置面上には何も設けずフリースペースとしておき、複数の競技者(プレイヤー)が交互に重りをおおまかな見当で適当に載置し、バランスが崩れて載置盤を転覆させた者が敗者となり、載置盤のバランスを崩さずに重りを載置した者が勝者となるゲームである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録第3008821号実用新案公報
【特許文献2】登録第3014280号実用新案公報
【特許文献3】登録第2989526号特許公報
【特許文献4】登録第1323811号意匠公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のゲーム玩具は、感覚的に楽しむことを主体とした単純なゲームであり、仕組みが単純で飽きられ易い。
【0005】
他方、ゲームに似た概念として、パズルがある。パズルは、あらかじめ設定された課題を、論理的な考察と試行錯誤によって解くように構成されている。例えば、ルービックキューブ(登録商標)は、パズル玩具の一種である。ルービックキューブ(登録商標)には、複数通りの解があり、キューブを無作為に動かした場合においても一定確率で解に近づく可能性があることも作用し、飽きずにパズルを繰り返し楽しむことができる。
【0006】
上述した従来技術の問題点に鑑みて、本願発明者は、飽きずに繰り返し楽しむことができる新規なパズル玩具が出来ないかと鋭意研究を重ね、その結果、従来に例のない全く新しい発想を着想するに至った。
【0007】
本発明の目的は、複数の解を有し数学的な思考と試行錯誤によって解くように構成されることで、飽きずに繰り返し楽しむことができる新規なパズル玩具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のパズル玩具は、載置盤と、載置盤の中心線上に配されて載置盤を下方から揺動自在に支持する基台と、載置盤の載置面上に設定された複数の載置点のうちから4箇所以上を選択箇所として選択して載置する重りとを備え、前記載置点は前記載置面上の中央を基準点とし点対称な位置に設定されており、前記選択箇所にはそれぞれ異なる重さの重りが載置され、前記選択箇所と前記重りとの組み合わせが解と一致したときには、前記載置面が概ね水平となり、前記選択箇所と前記重りとの組み合わせが解と一致しないときには、前記載置面が傾斜することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、前記載置面上に設定された載置点の配置には幾何学上の規則性があるため、前記重りの選択箇所での配置関係によって重さのバランスがとれて前記載置面が概ね水平となる解が複数ある。いっぽう、4箇所以上の前記選択箇所にはそれぞれ異なる重さの重りを載置しなければならないというパズルとしての制約がある。そして、前記選択箇所と前記重りとの組み合わせが解と一致したときには、前記載置面が概ね水平となり、前記選択箇所と前記重りとの組み合わせが解と一致しないときには、前記載置面が傾斜することで、正解と不正解とが明確である。
なお、水平とは、重力の方向と直角に交わった方向を指すものであるが、本発明の玩具は水平角度を精密に表示する装置とは異なるものであり、本件の趣旨から、前記載置盤の載置面が基台の設置面(机上や床上等の概ね水平な面)とほぼ平行な状態であると目視で認識できる範囲内であれば、水平であるとしても差し支えないと判断し、本明細書では、概ね水平と表現している。
【0010】
本発明では、4箇所以上の前記選択箇所にはそれぞれ異なる重さの重りを載置しなければならないとしており、これによって、パズルが成立している。しかし、前記重りの重さの種類を多くするほど、パズルを解くための困難性が増大し、その結果、解が見つけ難いという場合も生じる。
そこで、本発明は、前記重りの重さの関係が等差数列で表される関係であることを特徴とする。
本発明によれば、前記重りの重さの種類が多くなっても、数学上の規則性が維持されるので、パズルを解く過程における数学的な思考と試行錯誤とのバランスが適正な範囲内となる。換言すれば、前記載置点を無作為に選択して前記重りを載置した場合に、バランスがとれる確率が概ね0.05%ないし1%の範囲内であれば、適正な範囲内といえる。
【0011】
本発明は、前記等差数列の公差分の重さの位置ずれにて前記載置盤のバランスが崩れ、角度が10度以上の傾斜角度で前記載置盤が傾斜することを特徴とする。
本発明によれば、前記重りの配置が重さのバランスがとれている状態(パズルの解と一致する条件)のときには、前記載置盤の載置面が概ね水平となるが、前記重りの配置が重さのバランスが崩れている状態(パズルの解と一致しない条件)のときには、前記載置盤の角度が10度以上の傾斜角度で傾斜する。よって、パズルの解と一致する場合と、パズルの解と一致しない場合との違いが一目瞭然である。例えば、前記重りの配置が重さのバランスが崩れているとき(パズルの解と一致しないとき)には、前記載置盤が傾斜して、前記基台を設置した設置面(机上や地面等)に接触する構成とすることで、より一層、正解と不正解との峻別が容易である。
【0012】
本発明は、前記基準点iをxy座標(x,y)上でのi(0,0)と表記し、前記基準点iから前記載置点までの最短距離を2(単位)と表現したときの12の点、a(2,0)、b(0,−2)、c(2,1)、d(−2,−1)、e(1,2)、f(−1,−2)、g(0,2)、h(0,−2)、j(−1,2)、k(1,−2)、p(−2,1)、q(2,−1)のうちから、前記選択箇所が選択されることを特徴とする。また本発明は、前記選択箇所が5箇所以上かつ9箇所以下であることが好ましい。
【0013】
図3は、前記基準点iをxy座標(x,y)上でのi(0,0)と表記したxy座標図である。図3では、縦軸がY軸、横軸がX軸であり、縦横に引いた点線による一目盛りが長さの1単位となっている。そして、前記基準点iから前記載置点までの最短距離を2(単位)と表現したときの12の点、a(2,0)、b(0,−2)、c(2,1)、d(−2,−1)、e(1,2)、f(−1,−2)、g(0,2)、h(0,−2)、j(−1,2)、k(1,−2)、p(−2,1)、q(2,−1)が打点してある。すなわち、基準点iを中央にして、載置点aとb、載置点cとd、載置点eとf、載置点gとh、載置点jとk、載置点pとq、がそれぞれ点対称な配置となっている。
【0014】
本発明によれば、前記載置点の配置が、前記載置面上の中央を基準点として点対称な位置に配される2つの載置点の集合で表され、幾何学上の規則性がより明確となる。
【0015】
前記12の点(a,b,c,d,e,f,g,h,j,k,p,q)のうちから前記載置点を適宜配置したうえで、前記選択箇所を選択し前記重りを無作為に置いたときに、全ての置き方に対してバランスがとれる確率[%]を計算した結果を、第1表として次に示す。前記載置点として、8つの載置点を例示する配置図を図28に示し、9つの載置点を例示する配置図を図29に示し、10の載置点を例示する配置図を図30に示し、11の載置点を例示する配置図を図31に示し、12の載置点を例示する配置図を図32に示す。前記重りは、一単位の重さから等差順に重くした重りを使用している。
【第1表】
【0016】

【0017】
表1から、次のことがわかる。前記選択箇所が3箇所(前記重りの重さが3種類)の場合には、前記12の載置点のどこにどのように前記重り置いたとしてもバランスがとれる置き方がない。前記選択箇所が4箇所以上の場合には、前記選択箇所の選択の仕方によってはバランスがとれる置き方が複数通りある(14通りから232,390通り)。そして、前記選択箇所が5箇所以上の場合には、バランスがとれる置き方の確率が0.05%から0.31%の範囲内で安定していることがわかる。
【0018】
本発明は、前記載置面上の中央には上向きに突出した突出部が形成され、この突出部の上側内面から下向きに突出した球面部が形成されており、この球面部が前記基台と接触することで球面部の内側が前記載置盤の支点となる構成とされ、前記載置盤の重心が支点よりも下になるように前記重り全体の重さが設定されることを特徴とする。
【0019】
本発明では、前記基台上での前記載置盤の動きは、ヤジロベエ(釣合人形、balance toyともいう)と似た動きをする。つまり、載置盤の重心が力学上の支点よりも下にあることで、前記載置盤が安定的に水平バランスを保つことができ、本発明の構成によって、重さのバランスがとれる条件下で前記載置盤の重心と支点が同一の鉛直線上になろうとする。そして、前記載置盤の重心が支点よりも下になるように前記重り全体の重さが設定されることで、前記載置盤が安定的に水平バランスを保つことができる。したがって、重さのバランスがとれる条件下では、前記載置盤の載置面が水平となる再現性が高く、水平角度も正確である。
【0020】
本発明は、前記載置面上の周辺には上向きの凸部が形成され、この凸部の中心線と前記載置点とが重なる位置となっており、この凸部に嵌合する凹部が前記重りの下側に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、前記重り自体を机上等に安定して自立させることが容易であり、前記重りを前記載置盤に載置することも容易である。そして、前記載置盤上に配された凸部によって幾何学模様が浮き出る構成となるため、視覚を通じて美感を起こさせる効果もある。
【0021】
前記重りの形状は、前記重りの中心線に対して対称な形状であれば任意の形状とすることができる。例えば、前記重りの形状を、円盤や楕円形、円柱(円筒)や角柱、円環、直方体(立方体を含む)、葉っぱや花のような形状、チェスに用いられるコマのような形状等としてもよい。また前記重りは、一つの形状でもよいし、複数種類の形状でもよく、複数種類の形状を組み合わせて一つの単位の重りとしてもよい。例えば、前記重りの形状として重り(イ)と重り(ロ)の2種類を用意しておき、前記選択箇所に載置する前記重りを、一つの重り(イ)、一つの重り(イ)と一つの重り(ロ)の組み合わせ、又は、一つの重り(イ)と複数の重り(ロ)の組み合わせ、のうちのいずれかとすることができる。
【0022】
本発明は、前記重りが組み合わせ自在な複数の構成部材で構成され、これら構成部材のうち最軽量の構成部材の重さが前記等差数列の公差分の重さと等しいことが好ましい。本発明によれば、前記載置点に載置する前記重りの重さを調節することが容易であり、前記重りを製作するための金型費用等の製造コストを低減できる。例えば、前記重りの重さによって彩色を異ならせておけば、ゲームのルールの把握が容易であり、視覚を通じて美感を起こさせるものにもなる。前記重り自体にその重さを文字や数字等で表記しておいてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、重さが異なる重りをそれらの配置を考えながら載置盤に載置することで、重さのバランスがとれて載置盤が概ね水平となるように構成されており、載置盤が水平となる解が複数あり、数学的な思考と試行錯誤によって解くように構成されている。
本発明では、前記重りの重さの関係を等差数列で表される関係としているので、前記重りの重さの種類が多くなっても、数学上の規則性が維持され、パズルを解く過程における数学的な思考と試行錯誤とのバランスが適正な範囲内となっている。
本発明では、前記載置盤に載置する重りの重さの合計値がパズル開始時点で決まっており、そのため、重りを載せた載置盤の重心位置は、パズルの最中にZ軸方向(上下)にその重心位置が変化することがなく、X軸方向やY軸方向(前後左右)のみにその重心位置が変化する。よって、前記載置盤上の重りの配置によって生ずる重さのバランスの僅かな位置ずれが、前記載置盤の傾きとして、はっきりとわかる構成となっている。つまり、本発明によれば、パズルの解と一致する場合と、パズルの解と一致しない場合とが一目瞭然である。そして、前記重りの重さを8種類以上とし、全部で8箇所以上の前記選択箇所に載置することによって、パズルの困難性を適切な範囲内とし、同時に、パズル玩具自体が視覚を通じて美感を起こさせるものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明を適用したパズル玩具を例示する斜視図である。
【図2】上記パズル玩具の平面図である。
【図3】上記パズル玩具の基準点と載置点との関係を示すxy座標図である。
【図4】上記パズル玩具の載置盤と基準点及び載置点との関係を示す平面図である。
【図5】上記パズル玩具の載置盤の平面図である。
【図6】上記載置盤の正面図である。
【図7】上記載置盤のA−A断面図である。
【図8】上記載置盤の底面図である。
【図9】上記パズル玩具の基台を示す図であり、(a)がその平面図であり、(b)がその正面図であり、(c)がその底面図である。
【図10】上記基台のA−A断面図である。
【図11】上記パズル玩具の重りを示す図であり、(a)がその平面図であり、(b)がその正面図であり、(c)がその側面図であり、(d)がその底面図である。
【図12】上記重りのA−A断面図である。
【図13】上記重りを構成する構成部材(ピン部材)を示す図であり、(a)がその平面図であり、(b)がその正面図であり、(c)がその底面図である。
【図14】上記重りのピン部材のB−B断面図である。
【図15】上記重りを構成する構成部材(円盤部材)を示す図であり、(a)がその平面図であり、(b)がその正面図であり、(c)が(c)がその側面図であり、(d)がその底面図である。
【図16】上記重りの円盤部材のB−B断面図である。
【図17】上記重りの円盤部材のB−B断面図を拡大して示す図である。
【図18】上記パズル玩具の載置盤と基台との関係を示す断面図である。
【図19】上記パズル玩具の動作を示す断面図である。
【図20】上記パズル玩具の動作を示す断面図である。
【図21】本発明のパズル玩具に係る載置盤の他の例を示す平面図である。
【図22】上記載置盤の正面図である。
【図23】上記載置盤のA−A断面図である。
【図24】上記載置盤の底面図である。
【図25】本発明のパズル玩具に係る重りの他の例を示す図であり、(a)がその平面図であり、(b)がその正面図であり、(c)がその底面図である。
【図26】本発明のパズル玩具に係る重りが8種類の場合のバランスがとれる置き方を示す配置図である。
【図27】本発明のパズル玩具に係る重りが9種類の場合のバランスがとれる置き方を示す配置図である。
【図28】本発明のパズル玩具における8つの載置点を例示する配置図である。
【図29】本発明のパズル玩具における9つの載置点を例示する配置図である。
【図30】本発明のパズル玩具における10の載置点を例示する配置図である。
【図31】本発明のパズル玩具における11の載置点を例示する配置図である。
【図32】本発明のパズル玩具における12の載置点を例示する配置図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(本発明の実施の形態)
図1は、本発明を適用したパズル玩具を例示する斜視図であり、このパズル玩具の平面図を図2に示す。本発明のパズル玩具1は、複数種類の重さ(図2では8種類の重さ)の重り7を載置する円盤形状の載置盤2と、載置盤2の下方に配されて載置盤2を揺動自在に支持する基台3とからなる。その詳細は後述するが、円盤形状の載置盤2上の載置面2aには、所定間隔で上向きの凸部4が形成されているとともに、これら上向きの凸部4に嵌合する凹部が重り7の下側に形成されており、これによって重り7が正確な位置で安定して載置盤2上の載置面2aに載置される構成となっている。
【0026】
図3は、本実施形態のパズル玩具1に係る載置盤2の載置面2a上の中央を基準点iとして、前記基準点iをxy座標(x,y)上でのi(0,0)と表記したxy座標図である。図3では、縦軸がY軸、横軸がX軸であり、縦横に引いた点線による一目盛りが長さの1単位となっている。そして、前記基準点iから前記載置点までの最短距離を2(単位)と表現したときの12の点、a(2,0)、b(0,−2)、c(2,1)、d(−2,−1)、e(1,2)、f(−1,−2)、g(0,2)、h(0,−2)、j(−1,2)、k(1,−2)、p(−2,1)、q(2,−1)が打点してある。すなわち、基準点iを中央にして、載置点aとb、載置点cとd、載置点eとf、載置点gとh、載置点jとk、載置点pとq、がそれぞれ点対称な配置となっている。
【0027】
図4は、本実施形態のパズル玩具1に係る載置盤2上に、上記xy座標図を重ね書きすることで、載置盤2と上記基準点及び載置点との関係を示す平面図である。本実施形態では、円盤形状の載置盤2上の載置面2aには、円柱形状で上向きの凸部4が所定間隔で形成されており、それらの凸部4の中央が載置点a,b,c,d,e,f,g,h,j,k,p,qと一致するように、12の凸部4が配置されている。
本実施形態によれば、円柱形状で上向きの凸部4の配置が、載置面2a上の中央を基準点iとして点対称な位置に配される2つの載置点(例えばaとb、cとd、eとf、・・・)の集合で表され、幾何学上の規則性が明確となる。
【0028】
図5は、本実施形態のパズル玩具1に係る載置盤2の平面図であり、図6は、載置盤2の正面図(又は側面図)である。そして図7が載置盤2のA−A断面図であり、図8が載置盤2の底面図である。本実施形態の載置盤2は、中心軸R1―R1線を中心線とした回転対称形状であり、上から見て円盤形状を呈している(図5)。載置盤2上の載置面2aには、中心軸R1―R1線上に上向きの凸部5が形成されており、この凸部5は、上から見て同心円状であり、横から見て台形(若しくは山のような形状)である(図6)。載置盤2に設けられたこれら凸部4,5の内側は空間(空洞)となっており(図7)、載置盤2の載置面2aの底も空間(空洞)となっている(図8)。これによって、載置盤2の軽量化を図っている。
【0029】
本実施形態の載置盤2は、上向きの凸部5の頂点の中央から下向きで内側に向かって棒状に突出形成された球面部6を有する(図7)。この球面部6の球面半径の中心点Sは、中心軸R1―R1線にあり、後述する力学上の支点Sとなる。また、中心軸R1―R1線上には、載置盤2の重心T1があるが、重心T1の位置は、支点Sよりも下方となる(図7)。
【0030】
図9は、本実施形態のパズル玩具1に係る基台3を示しており、図9(a)がその平面図であり、図9(b)がその正面図であり、図9(c)がその底面図である。そして図10が基台3のA−A断面図である。本実施形態の基台3は、中心軸R2―R2線を中心線とした回転対称形状であり、上から見ても下から見ても同心円状である(図9(a)、(b))。基台3は、全体として、中心軸R2―R2線上に上向きの凸形状(若しくは下向きのラッパのような形状)を呈しており(図9(b))、凸形状の内側は空間(空洞)となっている(図10)。これによって、基台3も載置盤2と同様に軽量である。
【0031】
本実施形態の基台3は、上向きの凸形状の頂点の中央から下向きで内側に向かう凹部31が形成され(図10)、この凹部31の底面31cと基台3の底面とは平行になっている。基台3に設けられた凹部31は、上記載置盤2の下向きの球面部6を囲う凹部であり、この球面部6の球面6aと凹部31の底面31cとが接触することで基台3が載置盤2を下支えする(図18を参照)。
【0032】
図18に示す基台3上での載置盤2の動きは、ヤジロベエ(釣合人形、balance toyともいう)と似た動きをする。つまり、載置盤2の重心T1が力学上の支点Sよりも下にあることで、載置盤2が安定的に水平バランスを保つことができる。この載置盤2の安定性は、重心T1と支点Sの間隔が離れるほど増し、逆に重心T1と支点Sの位置が一致するときに安定限界となる。このため、本実施形態では、重り7を載置した状態でも載置盤2が安定的に水平バランスを保つようにすべく、支点Sの高さ位置を、重り7がない場合の重心T1の高さ位置よりも出来るだけ上方として間隔を離す構成とした。つまり、本実施形態では、載置盤2上の載置面2aに、中心軸R1―R1線上に上向きの凸部5を形成し、上向きの凸部5の頂点の中央から下向きで内側に向かって棒状に突出形成された球面部6とし、この球面部6の球面半径の中心点Sを力学上の支点Sとしている。
【0033】
本実施形態によれば、載置盤2の重心T1が支点Sよりも常に下に設定されるので、重さのバランスがとれる条件下では、載置盤2の載置面2aが水平となる再現性が高く、水平角度も正確である。なお、ここでは、基台3の設置面Eaが地面と平行であるとして、載置盤2の載置面2aが基台3の設置面Eaとほぼ平行な状態であれば、実質的に水平であるとしている。
【0034】
本実施形態のパズル玩具1に係る重り7は、ピン部材71と円盤部材72とから構成される。ピン部材71は、それのみでも重り7として使用できるものであるが、円盤部材72と組み合わせることで、重り7の重さを増やすように調節して使用できるものである。図11は、重り7を例示しており、図11(a)がその平面図であり、図11(b)がその正面図であり、図11(c)がその側面図であり、図11(d)がその底面図である。そして図12が重り7のB−B断面図である。また、図13は、ピン部材71を示しており、図13(a)がその平面図であり、図13(b)がその正面図であり、図13(c)がその底面図である。そして図14がピン部材71のB−B断面図である。また、図15は、円盤部材72を示しており、図15(a)がその平面図であり、図15(b)がその正面図であり、図15(c)がその側面図であり、図15(d)がその底面図である。そして図16が円盤部材72のB−B断面図であり、図17が円盤部材72のB−B断面図を拡大して示す図である。
【0035】
本実施形態の重り7を構成するピン部材71は、中心線R3−R3を中心線とした対称形状であり、上から見て同心円形状を呈している(図13(a))。ピン部材71は、中心線R3−R3上に真っ直ぐ上に向かうピン71aが形成される(図13(b))。ピン71aは、径の小さな円筒形の棒状である。ピン71aの根元はピン71aよりも径の大きな円筒形状の受台71cとなっており、受台71cの底は空間(空洞)となっている(図14)。ピン部材71は、受台71cの底を設置させることで直立する構造となっている。ピン部材71の下側の受台71cに形成された凹部71bは、載置盤2上の載置面2aに形成された上向きの凸部4に嵌合するよう形成されたものである。これによって重り7が正確な位置で安定して載置盤2上の載置面2aに載置される構成となっている。したがって、プレイヤーは、机上等に直立させたピン部材71のピン71aの上側を摘んで、載置盤2上の載置面2aに形成された上向きの凸部4に向けてピン部材71を載置することで、正確な位置で安定して重り7を載置することができる。
【0036】
本実施形態の重り7を構成する円盤部材72は、中心線R4−R4を中心線とした対称形状であり、上から見て楕円形状を呈している(図15(a))。円盤部材72は、中心線R4−R4上に円形の貫通孔72cが形成される(図15(b))。円盤部材72の中央に形成された貫通孔72cは、ピン部材71の中央に形成されたピン71aを挿通させるように形成されたものであり、貫通孔72cの内径は、ピン部材71の外径よりも僅かに大きく設定される。これによって円盤部材72が正確な位置で安定してピン部材71に載置される構成となっている。
【0037】
本実施形態の円盤部材72には、貫通孔72cを挟んで対称な位置で、円盤部材72の長手方向の両側に、1対の凸72aと、1対の凹72bとが形成されている。つまり、1対の凸72aが円盤部材72の上面に上向きに形成されており、これと対応する位置で、1対の凹72bが円盤部材72の下面に形成されている(図16、17等)。この円盤部材72の下面に形成された1対の凹72bは、別の円盤部材72の上面に形成された1対の凸72aを受けるように形成されたものであり、凹72bの内径は、凸72aの外径よりも僅かに大きく設定される。これによって複数の円盤部材72が正確な位置で安定して段重ねできる構成となっている(図11(b)、図12等)。
【0038】
プレイヤーは、机上等に直立させたピン部材71に、必要に応じて、円盤部材72の中央に形成された貫通孔72cをピン部材71のピン71aに挿通させるだけの簡単な作業で、1つないし複数の円盤部材72をピン部材71の受台71cの上に段重ねすることが出来、その上、組み合わせた円盤部材72の中心線R4−R4が、ピン部材71の中心線R3−R3に重なることにより、組み合わされた重り7の重心の位置がピン部材71の中心線R3−R3上となる。つまり、載置盤2の載置面2aが水平の状態では、載置された重り7の中心線R3−R3(並びにR4−R4)が鉛直線となり、重り7の中心線R3−R3上に載置点(a,b,c,d,e,f,g,h,j,k,p,qのいずれか)の位置が合うことになる。
【0039】
したがって、プレイヤーが、任意の重り7を選んで、載置盤2上の載置面2aに形成された上向きの凸部4に向けて重り7のピン部材71を載置することで、正確な位置で安定して重り7を載置することができる。
【0040】
本実施形態では、パズルを成立させるために、重り7の重さを4種類以上としており、重り7の種類があまり多くなり過ぎて複雑にならないように、重り7の重さを12種類以下としている。
【0041】
本実施形態では、重り7の重さの関係を、等差数列で表される関係としており、かつ、重り7の重さの最小値を、前記等差数列の公差分の重さと等しく設定している。
つまり、一つのピン部材71の重さを重り7の重さの最小値とし、かつ、一つの円盤部材72の重さを重り7の重さの最小値としている。より具体的には、一つのピン部材71の重さを1(単位)とすると、一つのピン部材71に一つの円盤部材72を組み合わせたときの重さは2(単位)となり、一つのピン部材71に二つの円盤部材72を組み合わせたときの重さは3(単位)となる。
【0042】
本実施形態では、例えば、重り7を8種類とした場合の一例としては、重り7の重さを最小のものから順に並べると、1、2、3、4、5、6、7、8である。これは、一つのピン部材71、一つのピン部材71と一つの円盤部材72の組み合わせ、一つのピン部材71と二つの円盤部材72の組み合わせ、・・・の順に並べたものである。また例えば、重り7を8種類とした場合の他の例としては、重り7の重さを最小のものから順に並べると、2、3、4、5、6、7、8、9となる。これは、一つのピン部材71と一つの円盤部材72の組み合わせ、一つのピン部材71と二つの円盤部材72の組み合わせ、一つのピン部材71と三つの円盤部材72の組み合わせ、・・・の順に並べたものである。
【0043】
本実施形態のパズル玩具1に重り7を置いた場合の動作を説明するための断面図を、図19と図20に示す。なお、ここでは説明の都合上、図19は、中心軸R1―R1線に対して対称な位置に同じ重さの重り701と701を置いたとしており、図20は、中心軸R1―R1線に対して対称な位置に異なる重さの重り701と702を置いたとしている。
【0044】
図19では、重さのバランスがとれているため、載置盤2が水平(設置面Eaと載置面2aとが平行)となっている。重りを置いたときの載置盤2の重心T2の位置は、重りのないときの載置盤2の重心T1の位置よりも高い位置となるが、支点Sよりも低い位置である。そして、重心T2の位置が載置盤2の中心軸R1―R1線上となる。図19では、中心軸R1―R1線と中心線R2−R2線とがほぼ重なっており、鉛直線となっている。
【0045】
図20では、重さのバランスが崩れており、載置盤2が傾斜して、基台3を設置した設置面Ea(机上や地面等)に接触している。重さのバランスが崩れていることで、重りを置いたときの載置盤2の重心T3の位置は、載置盤2の中心軸R1―R1線上から外れた位置となる。
【0046】
本実施形態では、前記等差数列の公差分の重さの位置ずれにて載置盤2のバランスが崩れ、角度θが10度以上の傾斜角度で載置盤2が傾斜するように設定されている(図20)。ここで、角度θは、載置盤2の載置面2aの延長と設置面Eaとが交差する角度であり、好ましくは15度以上かつ30度以下の角度が設定される。これは、載置盤2が安定して動作する角度であり、かつ、水平(正解)と傾斜(不正解)との峻別が容易な角度である。
【0047】
図5に示す載置盤2では、12の載置点上の凸部4が全て円柱形状としたが、例えば、図21に示すように、四角柱形状の凸部42と円柱形状の凸部41とを規則的に配する構成としてもよい。図21に示す例では、12の載置点のうち、a(2,0)、b(0,−2)、g(0,2)、h(0,−2)を四角柱形状の凸部42としている。この場合は、時計の針で例えるならば、12時、3時、6時、9時の方向が四角柱形状の凸部42で表されているので、全部円柱形状の場合と比べて、重り7の配置が視覚的にある程度わかり易く、見た目もきれいである。ここで、四角柱形状の凸部42を上から見たときの対角線の長さと、円柱形状の凸部41を上から見たときの直径の長さとが等しく設定される(凸部42の外径の最大値と、凸部41の外径とが等しい)。これ以外にも、例えば、12の載置点上の凸部4を全て四角柱形状とすること等は任意である。
【0048】
前記重りの形状は、図11から図15に示す形状に限られず、前記重りの中心線R3−R3に対して対称な形状であれば任意の形状とすることができる。例えば、前記重りの形状を、円盤や楕円形、円柱(円筒)や角柱、円環、直方体(立方体を含む)、葉っぱや花のような形状、チェスに用いられるコマのような形状等としてもよい。図25は、クローバー71eを配した重り71を例示している。
【0049】
(実施例)
図26は、本実施形態のパズル玩具1に係る重り7が8種類の場合のバランスがとれる置き方を示す配置図である。また、図27は、重り7が9種類の場合のバランスがとれる置き方を示す配置図である。図26や図27に示すように、重さのバランスがとれる置き方は、規則的な配置になっておらず、この規則的でない配置にも関わらずそれぞれ複数通りの解があることで、意外性があって興味深いパズルとなっている。
【0050】
ここで、図26の左端の最下段(112通りと記載あり)の正解を例示する。重り7の重さを最小のものから順に並べると、1、2、3、4、5、6、7、8[g]であったとし、載置盤2の基準点iをxy座標(x,y)上でのi(0,0)と表記すると、重り7の重さと選択箇所との配置関係は、1[g]の重りがe(1,2)、2[g]の重りがq(2,−1)、3[g]の重りがf(−1,−2)、4[g]の重りがd(−2,−1)、5[g]の重りがj(−1,2)、6[g]の重りがp(−2,1)、7[g]の重りがk(1,−2)、8[g]の重りがc(2,1)となる場合が正解である。
つまり、載置盤2に加わる8種の重り7のモーメントは、それぞれの重り7の重さと基準点iから選択箇所(載置点)までの距離を掛け合わせた値の合計値であるので、次のようになる。X方向に加わる重り7のモーメントXm1は、Xm1=(1*1)+(2*2)+(3*−1)+(4*−2)+(5*−1)+(6*−2)+(7*1)+(8*2)となり、Xm1=1+4−3−8−5−12+7+16となるので、Xm1=0となる。Y方向に加わる重り7のモーメントYm1は、Ym1=(1*2)+(2*−1)+(3*−2)+(4*−1)+(5*2)+(6*1)+(7*−2)+(8*1)となり、Ym1=2−2−6−4+10+6−14+8となるので、Ym1=0となる。したがって、重り7のモーメントは、基準点i(0,0)に加わり、重心位置がi(0,0)となる。
【0051】
また、上記重り7の重さを最小のものから順に並べると、2、3、4、5、6、7、8、9[g]であったとし、載置盤2の基準点iをxy座標(x,y)上でのi(0,0)と表記すると、重り7の重さと選択箇所との配置関係は、2[g]の重りがe(1,2)、3[g]の重りがq(2,−1)、4[g]の重りがf(−1,−2)、5[g]の重りがd(−2,−1)、6[g]の重りがj(−1,2)、7[g]の重りがp(−2,1)、8[g]の重りがk(1,−2)、9[g]の重りがc(2,1)となる場合が正解である。
つまり、X方向に加わる重り7のモーメントXm2は、Xm2=(2*1)+(3*2)+(4*−1)+(5*−2)+(6*−1)+(7*−2)+(8*1)+(9*2)となり、Xm2=2+6−4−10−6−14+8+18となるので、Xm2=0となる。Y方向に加わる重り7のモーメントYm2は、Ym2=(2*2)+(3*−1)+(4*−2)+(5*−1)+(6*2)+(7*1)+(8*−2)+(9*1)となり、Ym2=4−3−8−5+12+7−16+9となるので、Ym2=0となる。したがって、重り7のモーメントは、基準点i(0,0)に加わり、重心位置がi(0,0)となる。
【0052】
ここで、不正解を例示する。重り7の重さを最小のものから順に並べると、2、3、4、5、6、7、8、9[g]であったとし、載置盤2の基準点iをxy座標(x,y)上でのi(0,0)と表記すると、重り7の重さと選択箇所との配置関係は、2[g]の重りがc(2,1)、3[g]の重りがh(0,−2)、4[g]の重りがd(−2,−1)、5[g]の重りがg(0,2)、6[g]の重りがb(−2,0)、7[g]の重りがa(2,0)、8[g]の重りがp(−2,1)、9[g]の重りがq(2,―1)となる場合が不正解である。
つまり、X方向に加わる重り7のモーメントXmqは、Xmq=(2*2)+(3*0)+(4*−2)+(5*0)+(6*−2)+(7*2)+(8*−2)+(9*2)となり、Xmq=4+0−8+0−12+14−16+18となるので、Xmq=0となる。Y方向に加わる重り7のモーメントYmqは、Ymq=(2*1)+(3*−2)+(4*−1)+(5*2)+(6*0)+(7*0)+(8*1)+(9*−1)となり、Ymq=2−6−4+10+0+0+8−9となるので、Ymq=1となる。したがって、重り7のモーメントは、基準点i(0,0)からずれた位置(0,1)に加わり、載置盤2が時計の12時方向に傾いて設置面Eaに接する。
【0053】
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、本発明のパズル玩具をコンピュータ上で再現することも可能であり、この場合は、データ入力手段と画面表示ディスプレイを有するコンピュータと、コンピュータ上で動作するパズルソフトウエアプログラム(以下、プログラム)とからなり、当該プログラムには仮想の載置盤、仮想の載置盤の中心軸上の支点にて仮想の載置盤を揺動自在に支持する仮想の基台、並びに、仮想の載置盤の載置面上に形成された複数の載置点のうちから選択した複数の選択箇所に載置する仮想の重りが設定されており、前記載置面上の中央を基準点iとしてxy座標(x,y)上でのi(0,0)と表記し、前記基準点iから前記載置点までの最短距離を2(単位)と表現したときの12の点、a(2,0)、b(0,−2)、c(2,1)、d(−2,−1)、e(1,2)、f(−1,−2)、g(0,2)、h(0,−2)、j(−1,2)、k(1,−2)、p(−2,1)、q(2,−1)が前記ディスプレイによって表示され、それらのうちから4箇所以上を前記選択箇所として選択し、複数種類の重さの重りを指定して、データ入力手段によってデータ入力すると、前記プログラムが前記選択箇所での前記重りの重さによる重量バランスを計算し、その計算結果をコンピュータが前記載置面の傾き度合いとしてディスプレイ表示する構成となる。
このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0054】
1 パズル玩具、
2 載置盤、
3 基台、
4 載置点(凸部)、
5 凸部、
6 球面部、
7 重り

【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置盤と、載置盤の中心線上に配されて載置盤を下方から揺動自在に支持する基台と、載置盤の載置面上に設定された複数の載置点のうちから4箇所以上を選択箇所として選択して載置する重りとを備え、前記載置点は前記載置面上の中央を基準点とし点対称な位置に設定されており、前記選択箇所にはそれぞれ異なる重さの重りが載置され、前記選択箇所と前記重りとの組み合わせが解と一致したときには、前記載置面が概ね水平となり、前記選択箇所と前記重りとの組み合わせが解と一致しないときには、前記載置面が傾斜することを特徴とするパズル玩具。
【請求項2】
前記重りの重さの関係が等差数列で表される関係であることを特徴とする請求項1記載のパズル玩具。
【請求項3】
前記重りが組み合わせ自在な複数の構成部材で構成され、これら構成部材のうち最軽量の構成部材の重さが前記等差数列の公差分の重さと等しいことを特徴とする請求項2記載のパズル玩具。
【請求項4】
前記等差数列の公差分の重さの位置ずれにて前記載置盤のバランスが崩れ、角度が10度以上の傾斜角度で前記載置盤が傾斜することを特徴とする請求項2又は3記載のパズル玩具。
【請求項5】
前記基準点iをxy座標(x,y)上でのi(0,0)と表記し、前記基準点iから前記載置点までの最短距離を2(単位)と表現したときの12の点、a(2,0)、b(0,−2)、c(2,1)、d(−2,−1)、e(1,2)、f(−1,−2)、g(0,2)、h(0,−2)、j(−1,2)、k(1,−2)、p(−2,1)、q(2,−1)のうちから、前記選択箇所が選択されることを特徴とする請求項1記載のパズル玩具。
【請求項6】
前記載置面上の中央には上向きに突出した突出部が形成され、この突出部の上側内面から下向きに突出した球面部が形成されており、この球面部が前記基台と接触することで球面部の内側が前記載置盤の支点となる構成とされ、前記載置盤の重心が支点よりも下になるように前記重り全体の重さが設定されることを特徴とする請求項1記載のパズル玩具。
【請求項7】
前記載置面上の周辺には上向きの凸部が形成され、この凸部の中心線と前記載置点とが重なる位置となっており、この凸部に嵌合する凹部が前記重りの下側に形成されていることを特徴とする請求項6記載のパズル玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2011−130909(P2011−130909A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−292842(P2009−292842)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(509353883)