説明

パチンコ島台の玉量管理装置

【課題】 遊技客が返却場所を自由に選択できるようにパチンコ島台の玉量を管理する玉量管理装置を提供する。
【解決手段】 複数のパチンコ島台1a〜1eのうちのいずれか1つの基準センサー8a〜8eが貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の送給装置6を作動制御して貯留玉量不足が生じたパチンコ島台に上部送給路4a〜4eを介して玉を送給するように制御する玉量管理装置5を設けたので、常に基準センサー8a〜8eによってパチンコ島台1a〜1e内部の貯留玉量が過不足なく貯留された状態を維持することができるため、遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、返却される賞球を貯留し得る大型タンクが設置された複数のパチンコ島台の貯留玉量を管理する玉量管理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技場において、遊技者が獲得した賞球は、遊技場の一角に設けられる景品交換場まで運搬して返却し、その返却された賞球は、景品交換場の地下に設けられた大型貯留タンクに一時的に貯留された後、複数のパチンコ島台のうちの特定の島台に返却され、更に特定島台から並列する他の島台に襷掛け状に架設された移送樋によって移送され、すべてのパチンコ島台に返却するようにしていた。ところが、このような賞球の返却システムでは、重い賞球を離れた位置にある景品交換場まで運搬しなければならないという不便があることに加えて、景品交換場に返却された賞球を末端のパチンコ島台まで移送する時間がかかるという欠点があるため、近年においては、パチンコ島台毎に賞球返却装置を付設して、上記のような不都合を解消したものが提案されつつある。そして、このような賞球返却装置を付設したパチンコ島台においては、その内部に大型のタンク(例えば、8000個/パチンコ機1台)を設け、そのタンク内に玉量を検出するセンサーを設けて、そのセンサーによって貯留玉量の過不足を監視し、その監視結果によって賞球返却装置の蓋を閉じたりして遊技客の賞球返却場所を指定していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このため、遊技客が返却場所を自由に選択して賞球を返却することができない場合があり、賞球返却におけるサービスの向上を図ることができないという欠点があった。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、遊技客が返却場所を自由に選択できるようにパチンコ島台の玉量を管理する玉量管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記した目的を達成するために、請求項1に係る発明においては、
返却される賞球を貯留し得る大型タンクが設置された複数のパチンコ島台の貯留玉量を管理する玉量管理装置において、
前記複数のパチンコ島台には、設置されるパチンコ機の機種に応じて決定される優先順位をそれぞれ設定すると共に、その一端部上方に上部送給路を介して隣接するパチンコ島台に設置される大型タンクに玉を送給する送給装置を設け、
前記大型タンクには、個々のパチンコ島台において基準となる貯留玉量を検出する基準センサーを所定の位置に設ける一方、
前記玉量管理装置は、
前記複数のパチンコ島台のうちのいずれか1つの基準センサーが貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の前記送給装置を作動制御して貯留玉量不足が生じたパチンコ島台に玉を送給する第1の送給制御手段と、
前記複数のパチンコ島台のうちの複数の基準センサーが相前後して貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の前記送給装置だけを作動制御して貯留玉量不足が生じた最優先パチンコ島台に玉を送給する第2の送給制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0005】
また、請求項2に係る発明においては、前記送給装置を、前記上部送給路の始端部に玉を1個宛受け入れる凹部が形成された一対の歯車と、該一対の歯車を互いに逆回転方向に駆動するモータと、から構成し、モータの駆動力により生ずる歯車の回転力で上部送給路内を玉を一列に整列させて移送することにより、玉を強制的に且つ確実に移送する点で有利である。
【0006】
また、請求項3に係る発明においては、前記玉量管理装置は、さらに、
前記複数のパチンコ島台のうちのいずれか1つの基準センサーが貯留玉量充満を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台の前記送給装置を作動制御して貯留玉量充満が生じたパチンコ島台から隣接するパチンコ島台に玉を送給する第3の送給制御手段と、
前記複数のパチンコ島台のうちの複数の基準センサーが相前後して貯留玉量充満を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台の前記送給装置だけを作動制御して貯留玉量充満が生じた最優先パチンコ島台から隣接するパチンコ島台に玉を送給する第4の送給制御手段と、を備えることにより、適量以上貯留されているパチンコ島台からの玉を隣接するパチンコ島台に強制的に送給するので、貯留玉量の適正化を図る点で有利である。
【0007】
また、請求項4に係る発明においては、前記大型タンクには、個々のパチンコ島台において上限となる貯留玉量を検出する上限センサーを所定の位置に設ける一方、
前記玉量管理装置は、さらに、
前記上限センサーが貯留玉量上限を検出した状態において、作動した上限センサーが設けられるパチンコ島台の前記送給装置を作動制御して貯留玉量上限が生じたパチンコ島台から隣接するパチンコ島台に玉を送給する第5の送給制御手段を備えることにより、上限以上貯留されているパチンコ島台からの玉を隣接するパチンコ島台に強制的に送給するので、貯留玉量の急激な増加に基づくパチンコ島台のトラブルを防止する点で有利である。
【0008】
更に、請求項5に係る発明においては、前記大型タンクには、個々のパチンコ島台において下限となる貯留玉量を検出する下限センサーを所定の位置に設ける一方、
前記玉量管理装置は、さらに、
前記下限センサーが貯留玉量下限を検出した状態において、作動した下限センサーが設けられるパチンコ島台の隣接したパチンコ島台の前記送給装置を作動制御して隣接したパチンコ島台から貯留玉量下限が生じたパチンコ島台に玉を送給する第6の送給制御手段を備えることにより、下限以下の貯留量しかないパチンコ島台に隣接するパチンコ島台から強制的に玉が送給されるので、貯留玉量の急激な減少に基づくパチンコ島台のトラブルを防止する点で有利である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明においては、複数のパチンコ島台のうちのいずれか1つの基準センサーが貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の送給装置を作動制御して貯留玉量不足が生じたパチンコ島台に玉を送給する第1の送給制御手段を備えているので、複数のパチンコ島台において、1つのパチンコ島台だけが玉量不足を生じたときには、隣接するパチンコ島台から玉が移送されて不足状態を解消する。また、複数のパチンコ島台のうちの複数の基準センサーが相前後して貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の送給装置だけを作動制御して貯留玉量不足が生じた最優先パチンコ島台に玉を送給する第2の送給制御手段を備えているので、複数のパチンコ島台のうちの2以上のパチンコ島台において、玉量不足が相前後して生じても、優先順位の高いパチンコ島台から順次玉量不足状態が解消される。したがって、常に基準センサーによってパチンコ島台内部の貯留玉量が過不足なく貯留された状態を維持することができるため、遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を行うことができる。
【0010】
また、送給装置によって移送される玉が各パチンコ島台の一端部上方に掛け渡される上部送給路を介して隣接するパチンコ島台に設置される大型タンクに送給されるようになっているので、送給路の掛け渡し施工作業が簡単であるばかりでなく、送給路がパチンコ島台の端部に掛け渡されるので、パチンコ島台の中央部分に掛け渡される場合と比較して、パチンコ島台上部の空間を空領域として確保することができる。この空領域として確保することにより、監視カメラによる防犯効果を高めることができると共に遊技場の上部空間をいろいろな形態で利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。まず、図1乃至図4を参照して実施例に係るパチンコ島台の構造について説明する。図1は、複数のパチンコ島台1a〜1e相互間の関係を示す概略図であり、図2は、1つのパチンコ島台の内部構造を示す正面概略図であり、図3及び図4は、上部送給路4a〜4eと送給装置6との関係を示す概略図である。図1において、遊技場には、複数のパチンコ島台1a〜1eが並列状に設けられている。この複数のパチンコ島台1a〜1eには、その両面に多数のパチンコ機2が背向列設されるが、左右両端のパチンコ島台1a,1eは、遊技場を有効利用するために後面を遊技場の側壁に対面させ片面だけにパチンコ機2が列設される、いわゆるカベ島と言われるものである。また、各パチンコ島台1a〜1eは、列設されるパチンコ機2の機種に応じて優先順位が決められている。例えば、カベ島1a,1eには、短時間に集中して入賞玉が発生しない形式の普通パチンコ機(普通機と称される)が列設される場合が多く、このようなカベ島1a,1eには、低い優先順位が設定される。また、両面設置島1b〜1dには、短時間に多量の入賞玉を発生させる特賞遊技状態を生ぜしめる特賞パチンコ機(1種・2種・3種パチンコ機と称される)が列設される場合が多く、このような両面設置島1b〜1dには、高い優先順位が設定される。ただし、同等の優先順位は設定されず、必ず相違する優先順位が設定されるものである。
【0012】
また、パチンコ島台1a〜1eの下方には、大型タンク3a〜3eが設けられている。この大型タンク3a〜3eは、それぞれのパチンコ島台1a〜1eに列設されるパチンコ機2に対して1台当り8,000個の玉を供給し得る大きさに形成されているが、実際の営業時に貯留される玉量は、後述する基準センサー8a〜8eの設置高さとほぼ同じレベルまで貯留されるものである。また、隣り合うパチンコ島台1a〜1eには、相互に上部送給路4a〜4eを介して連結されている。即ち、カベ島1aと両面設置島1bとは、1aから1bへ玉を送給する上部送給路4aと、1bから1aへ玉を送給する上部送給路4b′とによって連結され、両面設置島1bと両面設置島1cとは、1bから1cへ玉を送給する上部送給路4b″と、1cから1bへ玉を送給する上部送給路4c′とによって連結され、両面設置島1cと両面設置島1dとは、1cから1dへ玉を送給する上部送給路4c″と、1dから1cへ玉を送給する上部送給路4d′とによって連結され、両面設置島1dとカベ島1eとは、1dから1eへ玉を送給する上部送給路4d″と、1eから1dへ玉を送給する上部送給路4eとによって連結されている。
【0013】
そして、各上部送給路4a〜4eの始端部は、図2に示すように、各パチンコ島台1b(図示では、1つのパチンコ島台1bについてだけで説明しているが、他の島台においても全く同じである)の上部に傾斜状に設けられる補給樋11の末端部に接続されると共に、その下流側には、図3及び図4に示すように(図示では、大型タンク3b部分だけを示しているが、いずれも同じである)、玉を1個宛受け入れる凹部が形成された一対の歯車7a,7bと、該一対の歯車7a,7bを互いに逆回転方向に駆動するモータ(図示しない)とからなる送給装置6が設けられている。一方、上部送給路4a〜4eの終端部は、隣接する大型タンク3a−3eの上端に臨んでいる。しかして、この送給装置6は、後述する玉量管理装置5からの指令に基づいて駆動制御され、その駆動開始時には、モータの駆動力により生ずる歯車7a,7bの回転力で上部送給路4a〜4e内を玉を一列に整列させて押圧移送するものである。これによって玉を強制的に且つ確実に移送することができるものである。また、送給装置6によって移送される玉が各パチンコ島台1a〜1eの一端部上方に掛け渡される上部送給路4a〜4eを介して隣接するパチンコ島台1a〜1eに設置される大型タンク3a〜3eに送給されるようになっているので、送給路4a〜4eの掛け渡し施工作業が簡単であるばかりでなく、送給路4a〜4eがパチンコ島台1a〜1eの端部に掛け渡されるので、パチンコ島台の中央部分に掛け渡される場合と比較して、パチンコ島台上部の空間を空領域として確保することができる。この空領域として確保することにより、監視カメラによる防犯効果を高めることができると共に遊技場の上部空間をいろいろな形態で利用することができる。
【0014】
なお、各パチンコ島台1a〜1eの構造として、図2に示すように、大型タンク3a〜3eに貯留されている玉は、回収樋13を介して玉揚送装置12の基部に流下され、玉揚送装置12によって研磨揚送された後には、前記補給樋11を介して各パチンコ機2や図示しない玉貸機に補給され、それらに補給されない玉が送給装置6に到達するものである。また、パチンコ島台1a〜1eの端部側面には、賞球返却装置14と貯留量表示器15とが設けられている。賞球返却装置14は、遊技客が獲得した賞球を返却するものであり、返却された賞球は、前記大型タンク3a〜3eに貯留される。また、貯留量表示器15は、後述する基準センサー8a〜8e、上限センサー9a〜9e、下限センサー10a〜10eの作動状態によって点灯するものであり、例えば、上限センサー9a〜9eがONしたときに上部の上限表示器15aが点灯し、基準センサー8a〜8eがONしたときに中央の基準表示器15bが点灯し、下限センサー10a〜10eがONしたときに下部の下限センサー15cが点灯するものである。
【0015】
上記した大型タンク3a〜3eには、基準センサー8a〜8eと、上限センサー9a〜9eと、下限センサー10a〜10eとが設けられている。基準センサー8a〜8eは、通常の営業時に各大型タンク3a〜3eの貯留玉量を検出して監視するものであって通常の営業中における貯留玉量の適量を指示するものであり、上限センサー9a〜9eは、大型タンク3a〜3e内の貯留玉量が異常に多くなったことを監視するものであり、下限センサー10a〜10eは、大型タンク3a〜3e内の貯留玉量が異常に少なくなったことを監視するものである。なお、基準センサー8a〜8eの設置位置は、パチンコ島台1a〜1eに設置されるパチンコ機2の機種によってその高さ位置を異ならせて設置しても良い。例えば、短時間に多量の入賞玉を発生する特賞パチンコ機が設置されているパチンコ島台においては、返却される賞球が一時に行われる場合のことを考慮すれば、基準センサーの位置を低めの位置に設置し、普通パチンコ機が設置されているパチンコ島台においては、基準センサーの位置を高めの位置に設置すれば良い。このように基準センサーの位置を異ならせることを前提としたときには、基準センサーを上下方向に移動可能に設け、実際の使用に当って所望の位置で固定して使用しても良いし、あるいは基準センサーを図2に示すように複数個設け、実際の使用に当っていずれか1つの基準センサーを能動化するようにしても良い。
【0016】
パチンコ島台1a〜1eの概略構成は、上記した通りであるが、大型タンク3a〜3e内の貯留玉量は、遊技場に設けられる玉量管理装置5によって管理制御される。この玉量管理装置5は、パチンコ機2を含む遊技場全体の管理を行う管理コンピュータを兼用して使用しても良いし、あるいは玉量管理専用のコンピュータで構成したものでも良い。
【0017】
上記した玉量管理装置5によって制御される動作について図5乃至図14のフロー図を参照して説明する。図5は、営業開始時から営業終了直前までの通常時における制御を示すメインルーチンであり、図6は、通常時におけるカベ島の制御を示すサブルーチンであり、図7は、通常時におけるカベ隣島の制御を示すサブルーチンであり、図8は、通常時におけるカベ島及びカベ隣島以外の両面設置島(これを通常島という)における制御を示すサブルーチンであり、図9は、営業終了直前の閉店前における制御を示すメインルーチンであり、図10は、閉店前におけるカベ島の制御を示すサブルーチンであり、図11は、閉店前におけるカベ隣島の制御を示すサブルーチンであり、図12は、閉店前における通常島における制御を示すサブルーチンであり、図13は、上限センサー9a〜9eの作動時における制御を示すサブルーチンであり、図14は、下限センサー10a〜10cの作動時における制御を示すサブルーチンである。なお、図1に示す実施例では、カベ島とカベ隣島とを除く通常島が1つとなってしまうが、以下の説明では、必ずしも図1の島列に対応するものとして説明するものではない。
【0018】
図5乃至図8における「通常時」とは、基準センサーの「ON」、即ち、貯留玉量の不足だけを監視する状態であり、基準センサーの「OFF」を無視する状態である。しかして、図5において、ステップ10で基準センサーのONがカベ島であるか否かが判別され、カベ島の基準センサーのONではないと判別されたときには、ステップ20でカベ島の隣接する島の基準センサーがONしたか否かが判別される。しかして、ステップ10でカベ島の基準センサーがONしたと判別されたときには、ステップ30のカベ島処理サブルーチンが実行され、ステップ20でカベ隣島の基準センサーがONしたと判別されたときには、ステップ40でカベ隣島処理サブルーチンが実行され、ステップ20でカベ隣島の基準センサーがONしていないと判別されたときには、ステップ50で通常島処理サブルーチンが実行されて、その後、メインルーチンを終了する。
【0019】
上記したステップ30のカベ島処理サブルーチンについて図6を参照して説明する。図6において、下部の略図に示すように、「自島」とは、カベ島のことであり、「1島」とは、カベ隣島のことであり、「2島」とは、カベ隣島に隣接する通常島のことである。しかして、ステップ31で自島と1島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されたときには、ステップ32で1島から2島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ35で1島から自島に玉の搬送が開始される。この玉搬送は、1回の搬送指令が導出されると、所定時間(例えば、基準センサーがOFFとなるに十分な玉量を送給できる時間)継続される。一方、ステップ32で1島から2島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ33で自島と2島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ34で1島から2島への玉の搬送を停止した後、ステップ35で1島から自島に玉の搬送が開始される。また、ステップ33で自島よりも2島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ34,35の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。このステップ32〜35の処理は、カベ島(自島)の優先順位がカベ隣島(1島)よりも高い場合において、カベ島(自島)から玉量不足信号が導出されたときに、カベ隣島(1島)から隣接する2島に送給動作が行われていないときには、直ちにカベ隣島(1島)からの玉の補充を受けるが、カベ隣島(1島)から2島に送給動作が行われているときには、カベ島(自島)と2島との優先順位を比較し、優先順位の高い方に優先して玉を送給するように制御するものである。
【0020】
また、前記ステップ31で自島よりも1島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ36で2島から1島に玉が搬送されているか否かが判別され、搬送されていると判別されれば、1島も玉不足状態であると判定できるので、以下の処理を実行することなくサブルーチンを終了する。また、ステップ36で2島から1島に搬送中でないと判別されたときには、ステップ37で1島から2島に玉が搬送されているか否かが判別され、搬送中でないと判別されたときには、前記ステップ35に進んで1島から自島に玉の搬送が開始されるが、搬送中であると判別されたときには、ステップ38で自島と2島との優先順位が判別され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ39で1島から2島への玉の搬送を停止した後、前記ステップ35に進んで1島から自島に玉の搬送が開始される。また、ステップ38で自島よりも2島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ39の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。このステップ36〜39,35の処理は、カベ島(自島)の優先順位がカベ隣島(1島)よりも低い場合において、カベ島(自島)から玉量不足信号が導出されたときに、カベ隣島(1島)から隣接する2島に送給動作が行われていないとき及び2島からカベ島(自島)に送給動作が行われていないときには、直ちにカベ隣島(1島)からの玉の補充を受けるが、カベ隣島(1島)から2島に送給動作が行われているときには、カベ島(自島)と2島との優先順位を比較し、優先順位の高い方に優先して玉を送給するように制御するものである。
【0021】
次に、上記したステップ40のカベ隣島処理サブルーチンについて図7を参照して説明する。図7において、下部の略図に示すように、「自島」とは、カベ隣島のことであり、「1島」とは、カベ島のことであり、「2島」とは、カベ隣島(自島)に隣接する通常島のことであり、「3島」とは、「2島」に隣接する通常島のことである。しかして、1島はカベ島であるので送給される相手となる島は、自島(カベ隣島)だけであり、その自島(カベ隣島)から玉量不足信号が導出されると、優先順位に関係なくステップ41で1島から自島に玉の搬送が開始され、その後、ステップ42で2島から3島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ45で2島から自島に玉の搬送が開始される。一方、ステップ42で2島から3島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ43で自島と3島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ44で2島から3島への玉の搬送を停止した後、ステップ45で2島から自島に玉の搬送が開始される。また、ステップ43で自島よりも3島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ44,45の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。このステップ42〜45の処理は、カベ隣島(自島)の優先順位が3島よりも高い場合において、カベ隣島(自島)から玉量不足信号が導出されたときに、2島から隣接する3島に送給動作が行われていないときには、直ちに2島からの玉の補充を受けるが、2島から3島に送給動作が行われているときには、カベ隣島(自島)と3島との優先順位を比較し、優先順位の高い方に優先して玉を送給するように制御するものである。
【0022】
次に、上記したステップ50の通常島処理サブルーチンについて図8を参照して説明する。図8において、下部の略図に示すように、「自島」とは、中央の通常島のことであり、「1島」とは、自島から2つ左隣の通常島(又はカベ島,カベ隣島)のことであり、「2島」とは、自島の左隣の通常島のことであり、「3島」とは、自島の右隣の通常島であり、「4島」とは、自島から2つ右隣の通常島(又はカベ島,カベ隣島)のことである。しかして、ステップ51で2島から1島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ54で2島から自島に玉の搬送が開始される。一方、ステップ51で2島から1島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ52で自島と1島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ53で2島から1島への玉の搬送を停止した後、ステップ54で2島から自島に玉の搬送が開始される。また、ステップ52で自島よりも1島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ53,54の処理が行われることがなく次のステップ55に進む。上記したステップ51からステップ54は、自島の左側の島から玉の搬送を受けることができるか否か判別するのに対し、次のステップ55からステップ58は、自島の右側の島から玉の搬送を受けることができるか否かを判別するものである。しかして、ステップ55で3島から4島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ58で3島から自島に玉の搬送が開始される。一方、ステップ55で3島から4島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ56で自島と4島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ57で3島から4島への玉の搬送を停止した後、ステップ58で3島から自島に玉の搬送が開始される。また、ステップ56で自島よりも4島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ57,58の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。
【0023】
このように、ステップ51〜58の処理は、通常島(自島)から玉量不足信号が導出されたときに、隣接する左右2つの島間で送給動作が行われていないときには、直ちに隣接する2島及び3島からの玉の補充を受けるが、隣接する左右2つの島間で送給動作が行われているときには、通常島(自島)と1島及び4島との優先順位を比較し、優先順位の高い方に優先して玉を送給するように制御するものである。
【0024】
上記した図5乃至図8に示す動作説明から明らかなように、本実施例においては、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちのいずれか1つの基準センサー8a〜8eが貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の送給装置6を作動制御して貯留玉量不足が生じたパチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台において、1つのパチンコ島台だけが玉量不足を生じたときには、隣接するパチンコ島台から玉が移送されて不足状態を解消する。また、複数のパチンコ島台8a〜8eのうちの複数の基準センサー8a〜8eが相前後して貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の送給装置だけを作動制御して貯留玉量不足が生じた最優先パチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちの2以上のパチンコ島台において、玉量不足が相前後して生じても、優先順位の高いパチンコ島台から順次玉量不足状態が解消される。したがって、常に基準センサー8a〜8eによってパチンコ島台1a〜1e内部の貯留玉量が過不足なく貯留された状態を維持することができるため、遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を行うことができる。
【0025】
上記した図5乃至図8に示す制御動作は、営業開始時から営業終了直前までのものであり、この時間帯は、基準センサー8a〜8eのON状態だけを監視してパチンコ島台1a〜1e内部の玉量の適量化を図っていたが、営業終了直前(例えば、1時間〜30分前)には、遊技者の獲得した賞球の返却動作が一時に集中する可能性があるため、パチンコ島台1a〜1eの内部に短時間に多量の玉が貯留される事態が考えられる。このような事態を解消するために営業終了直前から終了時までは、図8乃至図11に示す閉店前処理制御を行うように玉量管理装置5の動作が切り換えられる。
【0026】
しかして、図9乃至図12における「閉店前」とは、基準センサーの「OFF」、即ち、貯留玉量の充満だけを監視する状態であり、基準センサーの「ON」を無視する状態である。しかして、図9において、ステップ60で基準センサーのOFFがカベ島であるか否かが判別され、カベ島の基準センサーのOFFではないと判別されたときには、ステップ70でカベ島の隣接する島の基準センサーがOFFしたか否かが判別される。しかして、ステップ60でカベ島の基準センサーがOFFしたと判別されたときには、ステップ80のカベ島閉店処理サブルーチンが実行され、ステップ70でカベ隣島の基準センサーがOFFしたと判別されたときには、ステップ90でカベ隣島閉店処理サブルーチンが実行され、ステップ70でカベ隣島の基準センサーがOFFしていないと判別されたときには、ステップ100で通常島閉店処理サブルーチンが実行されて、その後、メインルーチンを終了する。
【0027】
上記したステップ80のカベ島閉店処理サブルーチンについて図10を参照して説明する。図10において、下部の略図に示すように、「自島」とは、カベ島のことであり、「1島」とは、カベ隣島のことであり、「2島」とは、カベ隣島に隣接する通常島のことである。しかして、ステップ81で自島と1島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されたときには、ステップ82で2島から1島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ85で自島から1島に玉の搬送が開始される。この玉搬送は、1回の搬送指令が導出されると、所定時間継続される。一方、ステップ82で2島から1島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ83で自島と2島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ84で2島から1島への玉の搬送を停止した後、ステップ85で自島から1島に玉の搬送が開始される。また、ステップ83で自島よりも2島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ84,85の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。このステップ82〜85の処理は、カベ島(自島)の優先順位がカベ隣島(1島)よりも高い場合において、カベ島(自島)から玉量充満信号が導出されたときに、2島からカベ隣島(1島)に送給動作が行われていないときには、直ちにカベ島(自島)から1島に玉の移送を行うが、2島からカベ隣島(1島)に玉の送給動作が行われているときには、カベ島(自島)と2島との優先順位を比較し、優先順位の高い方から優先して玉を排出送給するように制御するものである。
【0028】
また、前記ステップ81で自島よりも1島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ86で1島から2島に玉が搬送されているか否かが判別され、搬送されていると判別されれば、1島も玉充満状態であると判定できるので、以下の処理を実行することなくサブルーチンを終了する。また、ステップ86で1島から2島に搬送中でないと判別されたときには、ステップ87で2島から1島に玉が搬送されているか否かが判別され、搬送中でないと判別されたときには、前記ステップ85に進んで自島から1島に玉の搬送が開始されるが、搬送中であると判別されたときには、ステップ88で自島と2島との優先順位が判別され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ89で2島から1島への玉の搬送を停止した後、前記ステップ85に進んで自島から1島に玉の搬送が開始される。また、ステップ88で自島よりも2島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ89の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。このステップ86〜89,85の処理は、カベ島(自島)の優先順位がカベ隣島(1島)よりも低い場合において、カベ島(自島)から玉量充満信号が導出されたときに、カベ隣島(1島)から2島に送給動作が行われていないとき及び2島からカベ隣島(1島)に送給動作が行われていないときには、直ちにカベ島(自島)からカベ隣島(1島)に玉の移送が行われるが、2島からカベ隣島(1島)に送給動作が行われているときには、カベ島(自島)と2島との優先順位を比較し、優先順位の高い方から優先して玉を送給するように制御するものである。
【0029】
次に、上記したステップ90のカベ隣島閉店処理サブルーチンについて図11を参照して説明する。図11において、下部の略図に示すように、「自島」とは、カベ隣島のことであり、「1島」とは、カベ島のことであり、「2島」とは、カベ隣島(自島)に隣接する通常島のことであり、「3島」とは、「2島」に隣接する通常島のことである。しかして、1島はカベ島であるので送給される相手となる島は、自島(カベ隣島)だけであり、その自島(カベ隣島)から玉量不足信号が導出されると、優先順位に関係なくステップ91で自島から1島に玉の搬送が開始され、その後、ステップ92で3島から2島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ95で自島から2島に玉の搬送が開始される。一方、ステップ92で3島から2島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ93で自島と3島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ94で3島から2島への玉の搬送を停止した後、ステップ95で自島から2島に玉の搬送が開始される。また、ステップ93で自島よりも3島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ94,95の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。このステップ92〜95の処理は、カベ隣島(自島)の優先順位が3島よりも高い場合において、カベ隣島(自島)から玉量充満信号が導出されたときに、3島から隣接する2島に送給動作が行われていないときには、直ちにカベ隣島(自島)から2島に玉の移送を行うが、3島から2島に送給動作が行われているときには、カベ隣島(自島)と3島との優先順位を比較し、優先順位の高い方から優先して玉を送給するように制御するものである。
【0030】
次に、上記したステップ100の通常島閉店処理サブルーチンについて図12を参照して説明する。図12において、下部の略図に示すように、「自島」とは
、中央の通常島のことであり、「1島」とは、自島から2つ左隣の通常島(又はカベ島,カベ隣島)のことであり、「2島」とは、自島の左隣の通常島のことであり、「3島」とは、自島の右隣の通常島であり、「4島」とは、自島から2つ右隣の通常島(又はカベ島,カベ隣島)のことである。しかして、ステップ101で1島から2島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ104で自島から2島に玉の搬送が開始される。一方、ステップ101で1島から2島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ102で自島と1島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ103で1島から2島への玉の搬送を停止した後、ステップ104で自島から2島に玉の搬送が開始される。また、ステップ102で自島よりも1島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ103,104の処理が行われることがなく次のステップ105に進む。上記したステップ101からステップ104は、自島の左側の島へ玉の搬送を行うことができるか否か判別するのに対し、次のステップ105からステップ108は、自島の右側の島へ玉の搬送を行うことができるか否かを判別するものである。しかして、ステップ105で4島から3島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ108で自島から3島に玉の搬送が開始される。一方、ステップ105で4島から3島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ106で自島と4島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ107で4島から3島への玉の搬送を停止した後、ステップ108で自島から3島に玉の搬送が開始される。また、ステップ106で自島よりも4島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ107,108の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。
【0031】
このように、ステップ101〜108の処理は、通常島(自島)から玉量充満信号が導出されたときに、隣接する左右2つの島間で送給動作が行われていないときには、直ちに自島から隣接する2島及び3島へ玉の搬送を行うが、隣接する左右2つの島間で送給動作が行われているときには、通常島(自島)と1島及び4島との優先順位を比較し、優先順位の高い方から優先して玉を送給するように制御するものである。
【0032】
上記した図9乃至図12に示す動作説明から明らかなように、本実施例においては、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちのいずれか1つの基準センサー8a〜8eが貯留玉量充満を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台の送給装置6を作動制御して隣接するパチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台において、1つのパチンコ島台だけが玉量充満を生じたときには、隣接するパチンコ島台に玉が移送されて充満状態を解消する。また、複数のパチンコ島台8a〜8eのうちの複数の基準センサー8a〜8eが相前後して貯留玉量充満を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台の送給装置だけを作動制御して隣接するパチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちの2以上のパチンコ島台において、玉量充満が相前後して生じても、優先順位の高いパチンコ島台から順次玉量充満状態が解消される。したがって、閉店直前に賞球の返却動作が集中しても基準センサー8a〜8eによってパチンコ島台1a〜1e内部の貯留玉量が過不足なく貯留された状態を維持することができるため、遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を行うことができる。
【0033】
ところで、多くの状況に対して、図5乃至図8に示す通常処理や図9乃至図12に示す閉店前処理によってパチンコ島台1a〜1eに内蔵される玉量の適正化を図ることができるが、時として返却される賞球が集中して大型タンク3a〜3eの危険貯留上限量を越すような状況や、賞球の払出が一時に集中して大型タンク3a〜3eの危険貯留下限量を下回るような状況が発生する場合が予測される。そこで、本実施例においては、図13に示す緊急上限処理や、図14に示す緊急下限処理を実施することにより、上記のような状況にも対処することができるようになっている。
【0034】
まず、図13を参照して緊急上限処理について説明する。緊急上限処理は、大型タンク3a〜3e内の上部に設けられる上限センサー9a〜9eがONしたときに行われるもので、あるパチンコ島台(自島)の上限センサーがONしたときには、ステップ110でその左隣島の上限センサーがONしているか否かが判別され、ONしていなければ、ステップ111で自島から左隣島に、自島における危険貯留上限量を回避すべき玉の搬送を開始した後、ステップ112に進む。ステップ110で左隣島の上限センサーもONしていると判別されたとき(左隣島が無い場合を含む)には、ステップ111の処理を実行することなくステップ112に進む。ステップ112では、その右隣島の上限センサーがONしているか否かが判別され、ONしていなければ、ステップ113で自島から右隣島に、自島における危険貯留上限量を回避すべき玉の搬送を開始した後、サブルーチンを終了する。ステップ112で右隣島の上限センサーもONしていると判別されたとき(右隣島が無い場合を含む)には、ステップ113の処理を実行することなくサブルーチンを終了する。なお、この場合における搬送の開始から終了までの時間は、相対的に長い時間が設定される。
【0035】
このように、図13に示す緊急上限処理においては、自島の上限センサーがONしたときに左右の隣島の上限センサーがONしていない限り、直ちに左右の隣島に玉の搬送を行うので、自島における貯留玉量が危険貯留上限量に達しないので、貯留玉量の大型タンク3a〜3eからのオーバーフローによる各種のトラブルを未然に防止することができると共に、遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を引き続き継続して行うことができる。
【0036】
次に、図14を参照して緊急下限処理について説明する。緊急下限処理は、大型タンク3a〜3e内の下部に設けられる下限センサー10a〜10eがONしたときに行われるもので、あるパチンコ島台(自島)の下限センサーがONしたときには、ステップ120でその左隣島の下限センサーがONしているか否かが判別され、ONしていなければ、ステップ121で左隣島から自島に、自島における危険貯留下限量を回避すべき玉の搬送を開始した後、ステップ122に進む。ステップ120で左隣島の下限センサーもONしていると判別されたとき(左隣島が無い場合を含む)には、ステップ121の処理を実行することなくステップ122に進む。ステップ122では、その右隣島の下限センサーがONしているか否かが判別され、ONしていなければ、ステップ123で右隣島から自島に、自島における危険貯留下限量を回避すべき玉の搬送を開始した後、サブルーチンを終了する。ステップ122で右隣島の下限センサーもONしていると判別されたとき(右隣島が無い場合を含む)には、ステップ123の処理を実行することなくサブルーチンを終了する。なお、この場合における搬送の開始から終了までの時間は、相対的に長い時間が設定される。
【0037】
このように、図14に示す緊急下限処理においては、自島の下限センサーがONしたときに左右の隣島の下限センサーがONしていない限り、直ちに左右の隣島から自島に玉の搬送を行うので、自島における貯留玉量が危険貯留下限量に達しないので、貯留玉量の不足によって生じる賞球の払出動作の停止や遊技玉の貸出動作の停止といった各種のトラブルを未然に防止することができると共に、当然のことながら遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を引き続き継続して行うことができる。
【0038】
以上、本発明の実施例の構成及び作用について説明してきたが、本実施例によれば、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちのいずれか1つの基準センサー8a〜8eが貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の送給装置6を作動制御して貯留玉量不足が生じたパチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台において、1つのパチンコ島台だけが玉量不足を生じたときには、隣接するパチンコ島台から玉が移送されて不足状態を解消する。また、複数のパチンコ島台8a〜8eのうちの複数の基準センサー8a〜8eが相前後して貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の送給装置だけを作動制御して貯留玉量不足が生じた最優先パチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちの2以上のパチンコ島台において、玉量不足が相前後して生じても、優先順位の高いパチンコ島台から順次玉量不足状態が解消される。したがって、常に基準センサー8a〜8eによってパチンコ島台1a〜1e内部の貯留玉量が過不足なく貯留された状態を維持することができるため、遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を行うことができる。
【0039】
また、送給装置6によって移送される玉が各パチンコ島台1a〜1eの一端部上方に掛け渡される上部送給路4a〜4eを介して隣接するパチンコ島台1a〜1eに設置される大型タンク3a〜3eに送給されるようになっているので、送給路4a〜4eの掛け渡し施工作業が簡単であるばかりでなく、送給路4a〜4eがパチンコ島台1a〜1eの端部に掛け渡されるので、パチンコ島台の中央部分に掛け渡される場合と比較して、パチンコ島台上部の空間を空領域として確保することができる。この空領域として確保することにより、監視カメラによる防犯効果を高めることができると共に遊技場の上部空間をいろいろな形態で利用することができる。
【0040】
また、本実施例によれば、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちのいずれか1つの基準センサー8a〜8eが貯留玉量充満を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台の送給装置6を作動制御して隣接するパチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台において、1つのパチンコ島台だけが玉量充満を生じたときには、隣接するパチンコ島台に玉が移送されて充満状態を解消する。また、複数のパチンコ島台8a〜8eのうちの複数の基準センサー8a〜8eが相前後して貯留玉量充満を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台の送給装置だけを作動制御して隣接するパチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちの2以上のパチンコ島台において、玉量充満が相前後して生じても、優先順位の高いパチンコ島台から順次玉量充満状態が解消される。したがって、閉店直前に賞球の返却動作が集中しても基準センサー8a〜8eによってパチンコ島台1a〜1e内部の貯留玉量が過不足なく貯留された状態を維持することができるため、遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を行うことができる。
【0041】
更に、本実施例によれば、自島の上限センサーがONしたときに左右の隣島の上限センサーがONしていない限り、直ちに左右の隣島に玉の搬送を行うので、自島における貯留玉量が危険貯留上限量に達しないので、貯留玉量の大型タンク3a〜3eからのオーバーフローによる各種のトラブルを未然に防止することができると共に、遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を引き続き継続して行うことができる。また、自島の下限センサーがONしたときに左右の隣島の下限センサーがONしていない限り、直ちに左右の隣島から自島に玉の搬送を行うので、自島における貯留玉量が危険貯留下限量に達しないので、貯留玉量の不足によって生じる賞球の払出動作の停止や遊技玉の貸出動作の停止といった各種のトラブルを未然に防止することができると共に、当然のことながら遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を引き続き継続して行うことができる。
【0042】
なお、上記した実施例では、通常処理時と閉店前処理時とで基準センサー8a〜8eの監視する態様を異ならせるように玉量管理装置5を動作させたが、営業開始時から終了までの間、基準センサー8a〜8eのON・OFFを共に監視して上記の2つの処理を実行し得るようにしても良い。この場合には、送給装置6の動作時間が結果的に長くなることが予測されるので、送給装置6を一時に多量の玉が送給できるような構造とすることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】複数のパチンコ島台相互間の関係を示す概略図である。
【図2】1つのパチンコ島台の内部構造を示す正面概略図である。
【図3】地下送給路と送給装置との関係を示す概略図である。
【図4】同じく地下送給路と送給装置との関係を示す概略図である。
【図5】営業開始時から営業終了直前までの通常時における制御を示すメインルーチンである。
【図6】通常時におけるカベ島の制御を示すサブルーチンである。
【図7】通常時におけるカベ隣島の制御を示すサブルーチンである。
【図8】通常時におけるカベ島及びカベ隣島以外の両面設置島(通常島)における制御を示すサブルーチンである。
【図9】営業終了直前の閉店前における制御を示すメインルーチンである。
【図10】閉店前におけるカベ島の制御を示すサブルーチンである。
【図11】閉店前におけるカベ隣島の制御を示すサブルーチンである。
【図12】閉店前における通常島における制御を示すサブルーチンである。
【図13】上限センサーの作動時における制御を示すサブルーチンである。
【図14】下限センサーの作動時における制御を示すサブルーチンである。
【符号の説明】
【0044】
1a〜1e パチンコ島台
2 パチンコ機
3a〜3e 大型タンク
4a〜4e 地下送給路
5 玉量管理装置
6 送給装置
7a,7b 歯車
8a〜8e 基準センサー
9a〜9e 上限センサー
10a〜10e 下限センサー
11 補給樋
12 玉揚送装置
13 回収樋
14 賞球返却装置
15 貯留量表示器
15a 上限表示器
15b 基準表示器
15c 下限表示器

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯留タンクが設置された複数のパチンコ島台の貯留玉量を管理する玉量管理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技場において、遊技者が獲得した賞球は、遊技場の一角に設けられる景品交換場まで運搬して返却し、その返却された賞球は、景品交換場の地下に設けられた大型貯留タンクに一時的に貯留された後、複数のパチンコ島台のうちの特定の島台に返却され、更に特定島台から並列する他の島台に襷掛け状に架設された移送樋によって移送され、すべてのパチンコ島台に返却するようにしていた。ところが、このような賞球の返却システムでは、重い賞球を離れた位置にある景品交換場まで運搬しなければならないという不便があることに加えて、景品交換場に返却された賞球を末端のパチンコ島台まで移送する時間がかかるという欠点があるため、近年においては、パチンコ島台毎に賞球返却装置を付設して、上記のような不都合を解消したものが提案されつつある。そして、このような賞球返却装置を付設したパチンコ島台においては、その内部に大型のタンク(例えば、8000個/パチンコ機1台)を設け、そのタンク内に玉量を検出するセンサーを設けて、そのセンサーによって貯留玉量の過不足を監視し、その監視結果によって賞球返却装置の蓋を閉じたりして遊技客の賞球返却場所を指定していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このため、遊技客が返却場所を自由に選択して賞球を返却することができない場合があり、賞球返却におけるサービスの向上を図ることができないという欠点があった。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、遊技客が返却場所を自由に選択できるようにパチンコ島台の玉量を管理する玉量管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記した目的を達成するために、請求項1に係る発明においては、
貯留タンクが設置された複数のパチンコ島台の貯留玉量を管理する玉量管理装置において、
数のパチンコ島台には、優先順位をそれぞれ設定すると共に、その上方に隣接するパチンコ島台に玉搬送するための搬送路を設け、
前記貯留タンクには、個々のパチンコ島台において基準となる貯留玉量を検出する基準センサーを所定の位置に設ける一方、
前記玉量管理装置は、
前記複数のパチンコ島台のうちいずれか1つの基準センサーが貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台に前記搬送路を介して玉を搬送させる搬送指令を出力する第1の搬送指令出力手段と、
該第1の搬送指令出力手段からの搬送指令による搬送中に、前記貯留量不足が生じたパチンコ島台を含む両隣のパチンコ島台のうち、その両隣のパチンコ島台のいずれかの基準センサーが貯留量不足を検出した状態において、貯留量不足を検出したパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台に前記搬送路を介して最優先に玉を搬送させる搬送指令を出力する第2の搬送指令出力手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0005】
また、請求項2に係る発明においては、
貯留タンクが設置された複数のパチンコ島台の貯留玉量を管理する玉量管理装置において、
複数のパチンコ島台には、優先順位をそれぞれ設定すると共に、その上方に隣接するパチンコ島台に玉を搬送するための搬送路を設け、
前記貯留タンクには、個々のパチンコ島台において基準となる貯留玉量を検出する基準センサーを所定の位置に設ける一方、
前記玉量管理装置は、
前記複数のパチンコ島台のうちいずれか1つの基準センサーが貯留玉量充満を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台から前記搬送路を介して玉を搬送させる搬送指令を出力する第3の搬送指令出力手段と、
該第3の搬送指令出力手段からの搬送指令による搬送中に、前記貯留量充満が生じたパチンコ島台を含む両隣のパチンコ島台のうち、その両隣のパチンコ島台のいずれかの基準センサーが貯留量充満を検出した状態において、貯留量充満を検出したパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台から前記搬送路を介して最優先に玉を搬送させる搬送指令を出力する第4の搬送指令出力手段と、を備えたことを特徴とするので、適量以上貯留されているパチンコ島台からの玉を隣接するパチンコ島台に強制的に送給するので、貯留玉量の適正化を図る点で有利である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1に係る発明においては、複数のパチンコ島台のうちいずれか1つの基準センサーが貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台に搬送路を介して玉を搬送させる搬送指令を出力する第1の搬送指令出力手段を備えているので、複数のパチンコ島台において、1つのパチンコ島台だけが玉量不足を生じたときには、隣接するパチンコ島台から玉が搬送されて不足状態を解消する。また、第1の搬送指令出力手段からの搬送指令による搬送中に、貯留量不足が生じたパチンコ島台を含む両隣のパチンコ島台のうち、その両隣のパチンコ島台のいずれかの基準センサーが貯留量不足を検出した状態において、貯留量不足を検出したパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台に搬送路を介して最優先に玉を搬送させる搬送指令を出力する第2の搬送指令出力手段を備えているので、複数のパチンコ島台のうちの2以上のパチンコ島台において、玉量不足が生じても、優先順位の高いパチンコ島台から順次玉量不足状態が解消される
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。まず、図1乃至図4を参照して実施例に係るパチンコ島台の構造について説明する。図1は、複数のパチンコ島台1a〜1e相互間の関係を示す概略図であり、図2は、1つのパチンコ島台の内部構造を示す正面概略図であり、図3及び図4は、上部送給路4a〜4eと送給装置6との関係を示す概略図である。図1において、遊技場には、複数のパチンコ島台1a〜1eが並列状に設けられている。この複数のパチンコ島台1a〜1eには、その両面に多数のパチンコ機2が背向列設されるが、左右両端のパチンコ島台1a,1eは、遊技場を有効利用するために後面を遊技場の側壁に対面させ片面だけにパチンコ機2が列設される、いわゆるカベ島と言われるものである。また、各パチンコ島台1a〜1eは、列設されるパチンコ機2の機種に応じて優先順位が決められている。例えば、カベ島1a,1eには、短時間に集中して入賞玉が発生しない形式の普通パチンコ機(普通機と称される)が列設される場合が多く、このようなカベ島1a,1eには、低い優先順位が設定される。また、両面設置島1b〜1dには、短時間に多量の入賞玉を発生させる特賞遊技状態を生ぜしめる特賞パチンコ機(1種・2種・3種パチンコ機と称される)が列設される場合が多く、このような両面設置島1b〜1dには、高い優先順位が設定される。ただし、同等の優先順位は設定されず、必ず相違する優先順位が設定されるものである。
【0008】
また、パチンコ島台1a〜1eの下方には、大型タンク3a〜3eが設けられている。この大型タンク3a〜3eは、それぞれのパチンコ島台1a〜1eに列設されるパチンコ機2に対して1台当り8,000個の玉を供給し得る大きさに形成されているが、実際の営業時に貯留される玉量は、後述する基準センサー8a〜8eの設置高さとほぼ同じレベルまで貯留されるものである。また、隣り合うパチンコ島台1a〜1eには、相互に上部送給路4a〜4eを介して連結されている。即ち、カベ島1aと両面設置島1bとは、1aから1bへ玉を送給する上部送給路4aと、1bから1aへ玉を送給する上部送給路4b′とによって連結され、両面設置島1bと両面設置島1cとは、1bから1cへ玉を送給する上部送給路4b″と、1cから1bへ玉を送給する上部送給路4c′とによって連結され、両面設置島1cと両面設置島1dとは、1cから1dへ玉を送給する上部送給路4c″と、1dから1cへ玉を送給する上部送給路4d′とによって連結され、両面設置島1dとカベ島1eとは、1dから1eへ玉を送給する上部送給路4d″と、1eから1dへ玉を送給する上部送給路4eとによって連結されている。
【0009】
そして、各上部送給路4a〜4eの始端部は、図2に示すように、各パチンコ島台1b(図示では、1つのパチンコ島台1bについてだけで説明しているが、他の島台においても全く同じである)の上部に傾斜状に設けられる補給樋11の末端部に接続されると共に、その下流側には、図3及び図4に示すように(図示では、大型タンク3b部分だけを示しているが、いずれも同じである)、玉を1個宛受け入れる凹部が形成された一対の歯車7a,7bと、該一対の歯車7a,7bを互いに逆回転方向に駆動するモータ(図示しない)とからなる送給装置6が設けられている。一方、上部送給路4a〜4eの終端部は、隣接する大型タンク3a−3eの上端に臨んでいる。しかして、この送給装置6は、後述する玉量管理装置5からの指令に基づいて駆動制御され、その駆動開始時には、モータの駆動力により生ずる歯車7a,7bの回転力で上部送給路4a〜4e内を玉を一列に整列させて押圧移送するものである。これによって玉を強制的に且つ確実に移送することができるものである。また、送給装置6によって移送される玉が各パチンコ島台1a〜1eの一端部上方に掛け渡される上部送給路4a〜4eを介して隣接するパチンコ島台1a〜1eに設置される大型タンク3a〜3eに送給されるようになっているので、送給路4a〜4eの掛け渡し施工作業が簡単であるばかりでなく、送給路4a〜4eがパチンコ島台1a〜1eの端部に掛け渡されるので、パチンコ島台の中央部分に掛け渡される場合と比較して、パチンコ島台上部の空間を空領域として確保することができる。この空領域として確保することにより、監視カメラによる防犯効果を高めることができると共に遊技場の上部空間をいろいろな形態で利用することができる。
【0010】
なお、各パチンコ島台1a〜1eの構造として、図2に示すように、大型タンク3a〜3eに貯留されている玉は、回収樋13を介して玉揚送装置12の基部に流下され、玉揚送装置12によって研磨揚送された後には、前記補給樋11を介して各パチンコ機2や図示しない玉貸機に補給され、それらに補給されない玉が送給装置6に到達するものである。また、パチンコ島台1a〜1eの端部側面には、賞球返却装置14と貯留量表示器15とが設けられている。賞球返却装置14は、遊技客が獲得した賞球を返却するものであり、返却された賞球は、前記大型タンク3a〜3eに貯留される。また、貯留量表示器15は、後述する基準センサー8a〜8e、上限センサー9a〜9e、下限センサー10a〜10eの作動状態によって点灯するものであり、例えば、上限センサー9a〜9eがONしたときに上部の上限表示器15aが点灯し、基準センサー8a〜8eがONしたときに中央の基準表示器15bが点灯し、下限センサー10a〜10eがONしたときに下部の下限センサー15cが点灯するものである。
【0011】
上記した大型タンク3a〜3eには、基準センサー8a〜8eと、上限センサー9a〜9eと、下限センサー10a〜10eとが設けられている。基準センサー8a〜8eは、通常の営業時に各大型タンク3a〜3eの貯留玉量を検出して監視するものであって通常の営業中における貯留玉量の適量を指示するものであり、上限センサー9a〜9eは、大型タンク3a〜3e内の貯留玉量が異常に多くなったことを監視するものであり、下限センサー10a〜10eは、大型タンク3a〜3e内の貯留玉量が異常に少なくなったことを監視するものである。なお、基準センサー8a〜8eの設置位置は、パチンコ島台1a〜1eに設置されるパチンコ機2の機種によってその高さ位置を異ならせて設置しても良い。例えば、短時間に多量の入賞玉を発生する特賞パチンコ機が設置されているパチンコ島台においては、返却される賞球が一時に行われる場合のことを考慮すれば、基準センサーの位置を低めの位置に設置し、普通パチンコ機が設置されているパチンコ島台においては、基準センサーの位置を高めの位置に設置すれば良い。このように基準センサーの位置を異ならせることを前提としたときには、基準センサーを上下方向に移動可能に設け、実際の使用に当って所望の位置で固定して使用しても良いし、あるいは基準センサーを図2に示すように複数個設け、実際の使用に当っていずれか1つの基準センサーを能動化するようにしても良い。
【0012】
パチンコ島台1a〜1eの概略構成は、上記した通りであるが、大型タンク3a〜3e内の貯留玉量は、遊技場に設けられる玉量管理装置5によって管理制御される。この玉量管理装置5は、パチンコ機2を含む遊技場全体の管理を行う管理コンピュータを兼用して使用しても良いし、あるいは玉量管理専用のコンピュータで構成したものでも良い。
【0013】
上記した玉量管理装置5によって制御される動作について図5乃至図14のフロー図を参照して説明する。図5は、営業開始時から営業終了直前までの通常時における制御を示すメインルーチンであり、図6は、通常時におけるカベ島の制御を示すサブルーチンであり、図7は、通常時におけるカベ隣島の制御を示すサブルーチンであり、図8は、通常時におけるカベ島及びカベ隣島以外の両面設置島(これを通常島という)における制御を示すサブルーチンであり、図9は、営業終了直前の閉店前における制御を示すメインルーチンであり、図10は、閉店前におけるカベ島の制御を示すサブルーチンであり、図11は、閉店前におけるカベ隣島の制御を示すサブルーチンであり、図12は、閉店前における通常島における制御を示すサブルーチンであり、図13は、上限センサー9a〜9eの作動時における制御を示すサブルーチンであり、図14は、下限センサー10a〜10cの作動時における制御を示すサブルーチンである。なお、図1に示す実施例では、カベ島とカベ隣島とを除く通常島が1つとなってしまうが、以下の説明では、必ずしも図1の島列に対応するものとして説明するものではない。
【0014】
図5乃至図8における「通常時」とは、基準センサーの「ON」、即ち、貯留玉量の不足だけを監視する状態であり、基準センサーの「OFF」を無視する状態である。しかして、図5において、ステップ10で基準センサーのONがカベ島であるか否かが判別され、カベ島の基準センサーのONではないと判別されたときには、ステップ20でカベ島の隣接する島の基準センサーがONしたか否かが判別される。しかして、ステップ10でカベ島の基準センサーがONしたと判別されたときには、ステップ30のカベ島処理サブルーチンが実行され、ステップ20でカベ隣島の基準センサーがONしたと判別されたときには、ステップ40でカベ隣島処理サブルーチンが実行され、ステップ20でカベ隣島の基準センサーがONしていないと判別されたときには、ステップ50で通常島処理サブルーチンが実行されて、その後、メインルーチンを終了する。
【0015】
上記したステップ30のカベ島処理サブルーチンについて図6を参照して説明する。図6において、下部の略図に示すように、「自島」とは、カベ島のことであり、「1島」とは、カベ隣島のことであり、「2島」とは、カベ隣島に隣接する通常島のことである。しかして、ステップ31で自島と1島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されたときには、ステップ32で1島から2島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ35で1島から自島に玉の搬送が開始される。この玉搬送は、1回の搬送指令が導出されると、所定時間(例えば、基準センサーがOFFとなるに十分な玉量を送給できる時間)継続される。一方、ステップ32で1島から2島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ33で自島と2島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ34で1島から2島への玉の搬送を停止した後、ステップ35で1島から自島に玉の搬送が開始される。また、ステップ33で自島よりも2島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ34,35の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。このステップ32〜35の処理は、カベ島(自島)の優先順位がカベ隣島(1島)よりも高い場合において、カベ島(自島)から玉量不足信号が導出されたときに、カベ隣島(1島)から隣接する2島に送給動作が行われていないときには、直ちにカベ隣島(1島)からの玉の補充を受けるが、カベ隣島(1島)から2島に送給動作が行われているときには、カベ島(自島)と2島との優先順位を比較し、優先順位の高い方に優先して玉を送給するように制御するものである。
【0016】
また、前記ステップ31で自島よりも1島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ36で2島から1島に玉が搬送されているか否かが判別され、搬送されていると判別されれば、1島も玉不足状態であると判定できるので、以下の処理を実行することなくサブルーチンを終了する。また、ステップ36で2島から1島に搬送中でないと判別されたときには、ステップ37で1島から2島に玉が搬送されているか否かが判別され、搬送中でないと判別されたときには、前記ステップ35に進んで1島から自島に玉の搬送が開始されるが、搬送中であると判別されたときには、ステップ38で自島と2島との優先順位が判別され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ39で1島から2島への玉の搬送を停止した後、前記ステップ35に進んで1島から自島に玉の搬送が開始される。また、ステップ38で自島よりも2島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ39の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。このステップ36〜39,35の処理は、カベ島(自島)の優先順位がカベ隣島(1島)よりも低い場合において、カベ島(自島)から玉量不足信号が導出されたときに、カベ隣島(1島)から隣接する2島に送給動作が行われていないとき及び2島からカベ島(自島)に送給動作が行われていないときには、直ちにカベ隣島(1島)からの玉の補充を受けるが、カベ隣島(1島)から2島に送給動作が行われているときには、カベ島(自島)と2島との優先順位を比較し、優先順位の高い方に優先して玉を送給するように制御するものである。
【0017】
次に、上記したステップ40のカベ隣島処理サブルーチンについて図7を参照して説明する。図7において、下部の略図に示すように、「自島」とは、カベ隣島のことであり、「1島」とは、カベ島のことであり、「2島」とは、カベ隣島(自島)に隣接する通常島のことであり、「3島」とは、「2島」に隣接する通常島のことである。しかして、1島はカベ島であるので送給される相手となる島は、自島(カベ隣島)だけであり、その自島(カベ隣島)から玉量不足信号が導出されると、優先順位に関係なくステップ41で1島から自島に玉の搬送が開始され、その後、ステップ42で2島から3島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ45で2島から自島に玉の搬送が開始される。一方、ステップ42で2島から3島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ43で自島と3島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ44で2島から3島への玉の搬送を停止した後、ステップ45で2島から自島に玉の搬送が開始される。また、ステップ43で自島よりも3島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ44,45の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。このステップ42〜45の処理は、カベ隣島(自島)の優先順位が3島よりも高い場合において、カベ隣島(自島)から玉量不足信号が導出されたときに、2島から隣接する3島に送給動作が行われていないときには、直ちに2島からの玉の補充を受けるが、2島から3島に送給動作が行われているときには、カベ隣島(自島)と3島との優先順位を比較し、優先順位の高い方に優先して玉を送給するように制御するものである。
【0018】
次に、上記したステップ50の通常島処理サブルーチンについて図8を参照して説明する。図8において、下部の略図に示すように、「自島」とは、中央の通常島のことであり、「1島」とは、自島から2つ左隣の通常島(又はカベ島,カベ隣島)のことであり、「2島」とは、自島の左隣の通常島のことであり、「3島」とは、自島の右隣の通常島であり、「4島」とは、自島から2つ右隣の通常島(又はカベ島,カベ隣島)のことである。しかして、ステップ51で2島から1島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ54で2島から自島に玉の搬送が開始される。一方、ステップ51で2島から1島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ52で自島と1島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ53で2島から1島への玉の搬送を停止した後、ステップ54で2島から自島に玉の搬送が開始される。また、ステップ52で自島よりも1島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ53,54の処理が行われることがなく次のステップ55に進む。上記したステップ51からステップ54は、自島の左側の島から玉の搬送を受けることができるか否か判別するのに対し、次のステップ55からステップ58は、自島の右側の島から玉の搬送を受けることができるか否かを判別するものである。しかして、ステップ55で3島から4島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ58で3島から自島に玉の搬送が開始される。一方、ステップ55で3島から4島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ56で自島と4島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ57で3島から4島への玉の搬送を停止した後、ステップ58で3島から自島に玉の搬送が開始される。また、ステップ56で自島よりも4島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ57,58の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。
【0019】
このように、ステップ51〜58の処理は、通常島(自島)から玉量不足信号が導出されたときに、隣接する左右2つの島間で送給動作が行われていないときには、直ちに隣接する2島及び3島からの玉の補充を受けるが、隣接する左右2つの島間で送給動作が行われているときには、通常島(自島)と1島及び4島との優先順位を比較し、優先順位の高い方に優先して玉を送給するように制御するものである。
【0020】
上記した図5乃至図8に示す動作説明から明らかなように、本実施例においては、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちのいずれか1つの基準センサー8a〜8eが貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の送給装置6を作動制御して貯留玉量不足が生じたパチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台において、1つのパチンコ島台だけが玉量不足を生じたときには、隣接するパチンコ島台から玉が移送されて不足状態を解消する。また、複数のパチンコ島台8a〜8eのうちの複数の基準センサー8a〜8eが相前後して貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の送給装置だけを作動制御して貯留玉量不足が生じた最優先パチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちの2以上のパチンコ島台において、玉量不足が相前後して生じても、優先順位の高いパチンコ島台から順次玉量不足状態が解消される。したがって、常に基準センサー8a〜8eによってパチンコ島台1a〜1e内部の貯留玉量が過不足なく貯留された状態を維持することができるため、遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を行うことができる。
【0021】
上記した図5乃至図8に示す制御動作は、営業開始時から営業終了直前までのものであり、この時間帯は、基準センサー8a〜8eのON状態だけを監視してパチンコ島台1a〜1e内部の玉量の適量化を図っていたが、営業終了直前(例えば、1時間〜30分前)には、遊技者の獲得した賞球の返却動作が一時に集中する可能性があるため、パチンコ島台1a〜1eの内部に短時間に多量の玉が貯留される事態が考えられる。このような事態を解消するために営業終了直前から終了時までは、図8乃至図11に示す閉店前処理制御を行うように玉量管理装置5の動作が切り換えられる。
【0022】
しかして、図9乃至図12における「閉店前」とは、基準センサーの「OFF」、即ち、貯留玉量の充満だけを監視する状態であり、基準センサーの「ON」を無視する状態である。しかして、図9において、ステップ60で基準センサーのOFFがカベ島であるか否かが判別され、カベ島の基準センサーのOFFではないと判別されたときには、ステップ70でカベ島の隣接する島の基準センサーがOFFしたか否かが判別される。しかして、ステップ60でカベ島の基準センサーがOFFしたと判別されたときには、ステップ80のカベ島閉店処理サブルーチンが実行され、ステップ70でカベ隣島の基準センサーがOFFしたと判別されたときには、ステップ90でカベ隣島閉店処理サブルーチンが実行され、ステップ70でカベ隣島の基準センサーがOFFしていないと判別されたときには、ステップ100で通常島閉店処理サブルーチンが実行されて、その後、メインルーチンを終了する。
【0023】
上記したステップ80のカベ島閉店処理サブルーチンについて図10を参照して説明する。図10において、下部の略図に示すように、「自島」とは、カベ島のことであり、「1島」とは、カベ隣島のことであり、「2島」とは、カベ隣島に隣接する通常島のことである。しかして、ステップ81で自島と1島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されたときには、ステップ82で2島から1島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ85で自島から1島に玉の搬送が開始される。この玉搬送は、1回の搬送指令が導出されると、所定時間継続される。一方、ステップ82で2島から1島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ83で自島と2島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ84で2島から1島への玉の搬送を停止した後、ステップ85で自島から1島に玉の搬送が開始される。また、ステップ83で自島よりも2島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ84,85の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。このステップ82〜85の処理は、カベ島(自島)の優先順位がカベ隣島(1島)よりも高い場合において、カベ島(自島)から玉量充満信号が導出されたときに、2島からカベ隣島(1島)に送給動作が行われていないときには、直ちにカベ島(自島)から1島に玉の移送を行うが、2島からカベ隣島(1島)に玉の送給動作が行われているときには、カベ島(自島)と2島との優先順位を比較し、優先順位の高い方から優先して玉を排出送給するように制御するものである。
【0024】
また、前記ステップ81で自島よりも1島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ86で1島から2島に玉が搬送されているか否かが判別され、搬送されていると判別されれば、1島も玉充満状態であると判定できるので、以下の処理を実行することなくサブルーチンを終了する。また、ステップ86で1島から2島に搬送中でないと判別されたときには、ステップ87で2島から1島に玉が搬送されているか否かが判別され、搬送中でないと判別されたときには、前記ステップ85に進んで自島から1島に玉の搬送が開始されるが、搬送中であると判別されたときには、ステップ88で自島と2島との優先順位が判別され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ89で2島から1島への玉の搬送を停止した後、前記ステップ85に進んで自島から1島に玉の搬送が開始される。また、ステップ88で自島よりも2島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ89の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。このステップ86〜89,85の処理は、カベ島(自島)の優先順位がカベ隣島(1島)よりも低い場合において、カベ島(自島)から玉量充満信号が導出されたときに、カベ隣島(1島)から2島に送給動作が行われていないとき及び2島からカベ隣島(1島)に送給動作が行われていないときには、直ちにカベ島(自島)からカベ隣島(1島)に玉の移送が行われるが、2島からカベ隣島(1島)に送給動作が行われているときには、カベ島(自島)と2島との優先順位を比較し、優先順位の高い方から優先して玉を送給するように制御するものである。
【0025】
次に、上記したステップ90のカベ隣島閉店処理サブルーチンについて図11を参照して説明する。図11において、下部の略図に示すように、「自島」とは、カベ隣島のことであり、「1島」とは、カベ島のことであり、「2島」とは、カベ隣島(自島)に隣接する通常島のことであり、「3島」とは、「2島」に隣接する通常島のことである。しかして、1島はカベ島であるので送給される相手となる島は、自島(カベ隣島)だけであり、その自島(カベ隣島)から玉量不足信号が導出されると、優先順位に関係なくステップ91で自島から1島に玉の搬送が開始され、その後、ステップ92で3島から2島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ95で自島から2島に玉の搬送が開始される。一方、ステップ92で3島から2島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ93で自島と3島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ94で3島から2島への玉の搬送を停止した後、ステップ95で自島から2島に玉の搬送が開始される。また、ステップ93で自島よりも3島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ94,95の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。このステップ92〜95の処理は、カベ隣島(自島)の優先順位が3島よりも高い場合において、カベ隣島(自島)から玉量充満信号が導出されたときに、3島から隣接する2島に送給動作が行われていないときには、直ちにカベ隣島(自島)から2島に玉の移送を行うが、3島から2島に送給動作が行われているときには、カベ隣島(自島)と3島との優先順位を比較し、優先順位の高い方から優先して玉を送給するように制御するものである。
【0026】
次に、上記したステップ100の通常島閉店処理サブルーチンについて図12を参照して説明する。図12において、下部の略図に示すように、「自島」とは
、中央の通常島のことであり、「1島」とは、自島から2つ左隣の通常島(又はカベ島,カベ隣島)のことであり、「2島」とは、自島の左隣の通常島のことであり、「3島」とは、自島の右隣の通常島であり、「4島」とは、自島から2つ右隣の通常島(又はカベ島,カベ隣島)のことである。しかして、ステップ101で1島から2島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ104で自島から2島に玉の搬送が開始される。一方、ステップ101で1島から2島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ102で自島と1島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ103で1島から2島への玉の搬送を停止した後、ステップ104で自島から2島に玉の搬送が開始される。また、ステップ102で自島よりも1島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ103,104の処理が行われることがなく次のステップ105に進む。上記したステップ101からステップ104は、自島の左側の島へ玉の搬送を行うことができるか否か判別するのに対し、次のステップ105からステップ108は、自島の右側の島へ玉の搬送を行うことができるか否かを判別するものである。しかして、ステップ105で4島から3島に玉搬送中であるか否かが判別される。玉搬送中でないと判別されたときには、ステップ108で自島から3島に玉の搬送が開始される。一方、ステップ105で4島から3島に玉搬送中であると判別されたときには、ステップ106で自島と4島との優先順位が比較され、自島の優先順位が高いと判別されると、ステップ107で4島から3島への玉の搬送を停止した後、ステップ108で自島から3島に玉の搬送が開始される。また、ステップ106で自島よりも4島の方が優先順位が高いと判別されたときには、ステップ107,108の処理が行われることがなくサブルーチンを終了する。
【0027】
このように、ステップ101〜108の処理は、通常島(自島)から玉量充満信号が導出されたときに、隣接する左右2つの島間で送給動作が行われていないときには、直ちに自島から隣接する2島及び3島へ玉の搬送を行うが、隣接する左右2つの島間で送給動作が行われているときには、通常島(自島)と1島及び4島との優先順位を比較し、優先順位の高い方から優先して玉を送給するように制御するものである。
【0028】
上記した図9乃至図12に示す動作説明から明らかなように、本実施例においては、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちのいずれか1つの基準センサー8a〜8eが貯留玉量充満を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台の送給装置6を作動制御して隣接するパチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台において、1つのパチンコ島台だけが玉量充満を生じたときには、隣接するパチンコ島台に玉が移送されて充満状態を解消する。また、複数のパチンコ島台8a〜8eのうちの複数の基準センサー8a〜8eが相前後して貯留玉量充満を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台の送給装置だけを作動制御して隣接するパチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちの2以上のパチンコ島台において、玉量充満が相前後して生じても、優先順位の高いパチンコ島台から順次玉量充満状態が解消される。したがって、閉店直前に賞球の返却動作が集中しても基準センサー8a〜8eによってパチンコ島台1a〜1e内部の貯留玉量が過不足なく貯留された状態を維持することができるため、遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を行うことができる。
【0029】
ところで、多くの状況に対して、図5乃至図8に示す通常処理や図9乃至図12に示す閉店前処理によってパチンコ島台1a〜1eに内蔵される玉量の適正化を図ることができるが、時として返却される賞球が集中して大型タンク3a〜3eの危険貯留上限量を越すような状況や、賞球の払出が一時に集中して大型タンク3a〜3eの危険貯留下限量を下回るような状況が発生する場合が予測される。そこで、本実施例においては、図13に示す緊急上限処理や、図14に示す緊急下限処理を実施することにより、上記のような状況にも対処することができるようになっている。
【0030】
まず、図13を参照して緊急上限処理について説明する。緊急上限処理は、大型タンク3a〜3e内の上部に設けられる上限センサー9a〜9eがONしたときに行われるもので、あるパチンコ島台(自島)の上限センサーがONしたときには、ステップ110でその左隣島の上限センサーがONしているか否かが判別され、ONしていなければ、ステップ111で自島から左隣島に、自島における危険貯留上限量を回避すべき玉の搬送を開始した後、ステップ112に進む。ステップ110で左隣島の上限センサーもONしていると判別されたとき(左隣島が無い場合を含む)には、ステップ111の処理を実行することなくステップ112に進む。ステップ112では、その右隣島の上限センサーがONしているか否かが判別され、ONしていなければ、ステップ113で自島から右隣島に、自島における危険貯留上限量を回避すべき玉の搬送を開始した後、サブルーチンを終了する。ステップ112で右隣島の上限センサーもONしていると判別されたとき(右隣島が無い場合を含む)には、ステップ113の処理を実行することなくサブルーチンを終了する。なお、この場合における搬送の開始から終了までの時間は、相対的に長い時間が設定される。
【0031】
このように、図13に示す緊急上限処理においては、自島の上限センサーがONしたときに左右の隣島の上限センサーがONしていない限り、直ちに左右の隣島に玉の搬送を行うので、自島における貯留玉量が危険貯留上限量に達しないので、貯留玉量の大型タンク3a〜3eからのオーバーフローによる各種のトラブルを未然に防止することができると共に、遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を引き続き継続して行うことができる。
【0032】
次に、図14を参照して緊急下限処理について説明する。緊急下限処理は、大型タンク3a〜3e内の下部に設けられる下限センサー10a〜10eがONしたときに行われるもので、あるパチンコ島台(自島)の下限センサーがONしたときには、ステップ120でその左隣島の下限センサーがONしているか否かが判別され、ONしていなければ、ステップ121で左隣島から自島に、自島における危険貯留下限量を回避すべき玉の搬送を開始した後、ステップ122に進む。ステップ120で左隣島の下限センサーもONしていると判別されたとき(左隣島が無い場合を含む)には、ステップ121の処理を実行することなくステップ122に進む。ステップ122では、その右隣島の下限センサーがONしているか否かが判別され、ONしていなければ、ステップ123で右隣島から自島に、自島における危険貯留下限量を回避すべき玉の搬送を開始した後、サブルーチンを終了する。ステップ122で右隣島の下限センサーもONしていると判別されたとき(右隣島が無い場合を含む)には、ステップ123の処理を実行することなくサブルーチンを終了する。なお、この場合における搬送の開始から終了までの時間は、相対的に長い時間が設定される。
【0033】
このように、図14に示す緊急下限処理においては、自島の下限センサーがONしたときに左右の隣島の下限センサーがONしていない限り、直ちに左右の隣島から自島に玉の搬送を行うので、自島における貯留玉量が危険貯留下限量に達しないので、貯留玉量の不足によって生じる賞球の払出動作の停止や遊技玉の貸出動作の停止といった各種のトラブルを未然に防止することができると共に、当然のことながら遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を引き続き継続して行うことができる。
【0034】
以上、本発明の実施例の構成及び作用について説明してきたが、本実施例によれば、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちのいずれか1つの基準センサー8a〜8eが貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の送給装置6を作動制御して貯留玉量不足が生じたパチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台において、1つのパチンコ島台だけが玉量不足を生じたときには、隣接するパチンコ島台から玉が移送されて不足状態を解消する。また、複数のパチンコ島台8a〜8eのうちの複数の基準センサー8a〜8eが相前後して貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の送給装置だけを作動制御して貯留玉量不足が生じた最優先パチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちの2以上のパチンコ島台において、玉量不足が相前後して生じても、優先順位の高いパチンコ島台から順次玉量不足状態が解消される。したがって、常に基準センサー8a〜8eによってパチンコ島台1a〜1e内部の貯留玉量が過不足なく貯留された状態を維持することができるため、遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を行うことができる。
【0035】
また、送給装置6によって移送される玉が各パチンコ島台1a〜1eの一端部上方に掛け渡される上部送給路4a〜4eを介して隣接するパチンコ島台1a〜1eに設置される大型タンク3a〜3eに送給されるようになっているので、送給路4a〜4eの掛け渡し施工作業が簡単であるばかりでなく、送給路4a〜4eがパチンコ島台1a〜1eの端部に掛け渡されるので、パチンコ島台の中央部分に掛け渡される場合と比較して、パチンコ島台上部の空間を空領域として確保することができる。この空領域として確保することにより、監視カメラによる防犯効果を高めることができると共に遊技場の上部空間をいろいろな形態で利用することができる。
【0036】
また、本実施例によれば、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちのいずれか1つの基準センサー8a〜8eが貯留玉量充満を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台の送給装置6を作動制御して隣接するパチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台において、1つのパチンコ島台だけが玉量充満を生じたときには、隣接するパチンコ島台に玉が移送されて充満状態を解消する。また、複数のパチンコ島台8a〜8eのうちの複数の基準センサー8a〜8eが相前後して貯留玉量充満を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台の送給装置だけを作動制御して隣接するパチンコ島台に玉を送給するように制御されているので、複数のパチンコ島台1a〜1eのうちの2以上のパチンコ島台において、玉量充満が相前後して生じても、優先順位の高いパチンコ島台から順次玉量充満状態が解消される。したがって、閉店直前に賞球の返却動作が集中しても基準センサー8a〜8eによってパチンコ島台1a〜1e内部の貯留玉量が過不足なく貯留された状態を維持することができるため、遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を行うことができる。
【0037】
更に、本実施例によれば、自島の上限センサーがONしたときに左右の隣島の上限センサーがONしていない限り、直ちに左右の隣島に玉の搬送を行うので、自島における貯留玉量が危険貯留上限量に達しないので、貯留玉量の大型タンク3a〜3eからのオーバーフローによる各種のトラブルを未然に防止することができると共に、遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を引き続き継続して行うことができる。また、自島の下限センサーがONしたときに左右の隣島の下限センサーがONしていない限り、直ちに左右の隣島から自島に玉の搬送を行うので、自島における貯留玉量が危険貯留下限量に達しないので、貯留玉量の不足によって生じる賞球の払出動作の停止や遊技玉の貸出動作の停止といった各種のトラブルを未然に防止することができると共に、当然のことながら遊技客は、いずれのパチンコ島台に付設される賞球返却装置に対しても賞球の返却を引き続き継続して行うことができる。
【0038】
なお、上記した実施例では、通常処理時と閉店前処理時とで基準センサー8a〜8eの監視する態様を異ならせるように玉量管理装置5を動作させたが、営業開始時から終了までの間、基準センサー8a〜8eのON・OFFを共に監視して上記の2つの処理を実行し得るようにしても良い。この場合には、送給装置6の動作時間が結果的に長くなることが予測されるので、送給装置6を一時に多量の玉が送給できるような構造とすることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】複数のパチンコ島台相互間の関係を示す概略図である。
【図2】1つのパチンコ島台の内部構造を示す正面概略図である。
【図3】地下送給路と送給装置との関係を示す概略図である。
【図4】同じく地下送給路と送給装置との関係を示す概略図である。
【図5】営業開始時から営業終了直前までの通常時における制御を示すメインルーチンである。
【図6】通常時におけるカベ島の制御を示すサブルーチンである。
【図7】通常時におけるカベ隣島の制御を示すサブルーチンである。
【図8】通常時におけるカベ島及びカベ隣島以外の両面設置島(通常島)における制御を示すサブルーチンである。
【図9】営業終了直前の閉店前における制御を示すメインルーチンである。
【図10】閉店前におけるカベ島の制御を示すサブルーチンである。
【図11】閉店前におけるカベ隣島の制御を示すサブルーチンである。
【図12】閉店前における通常島における制御を示すサブルーチンである。
【図13】上限センサーの作動時における制御を示すサブルーチンである。
【図14】下限センサーの作動時における制御を示すサブルーチンである。
【符号の説明】
【0040】
1a〜1e パチンコ島台
2 パチンコ機
3a〜3e 大型タンク
4a〜4e 地下送給路
5 玉量管理装置
6 送給装置
7a,7b 歯車
8a〜8e 基準センサー
9a〜9e 上限センサー
10a〜10e 下限センサー
11 補給樋
12 玉揚送装置
13 回収樋
14 賞球返却装置
15 貯留量表示器
15a 上限表示器
15b 基準表示器
15c 下限表示器


【特許請求の範囲】
【請求項1】
返却される賞球を貯留し得る大型タンクが設置された複数のパチンコ島台の貯留玉量を管理する玉量管理装置において、
前記複数のパチンコ島台には、設置されるパチンコ機の機種に応じて決定される優先順位をそれぞれ設定すると共に、その一端部上方に上部送給路を介して隣接するパチンコ島台に設置される大型タンクに玉を送給する送給装置を設け、
前記大型タンクには、個々のパチンコ島台において基準となる貯留玉量を検出する基準センサーを所定の位置に設ける一方、
前記玉量管理装置は、
前記複数のパチンコ島台のうちのいずれか1つの基準センサーが貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の前記送給装置を作動制御して貯留玉量不足が生じたパチンコ島台に玉を送給する第1の送給制御手段と、
前記複数のパチンコ島台のうちの複数の基準センサーが相前後して貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台の隣接するパチンコ島台の前記送給装置だけを作動制御して貯留玉量不足が生じた最優先パチンコ島台に玉を送給する第2の送給制御手段と、を備えたことを特徴とするパチンコ島台の玉量管理装置。
【請求項2】
前記送給装置は、前記上部送給路の始端部に玉を1個宛受け入れる凹部が形成された一対の歯車と、該一対の歯車を互いに逆回転方向に駆動するモータと、からなり、モータの駆動力により生ずる歯車の回転力で上部送給路内を玉を一列に整列させて移送することを特徴とする請求項1記載のパチンコ島台の玉量管理装置。
【請求項3】
前記玉量管理装置は、さらに、
前記複数のパチンコ島台のうちのいずれか1つの基準センサーが貯留玉量充満を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台の前記送給装置を作動制御して貯留玉量充満が生じたパチンコ島台から隣接するパチンコ島台に玉を送給する第3の送給制御手段と、
前記複数のパチンコ島台のうちの複数の基準センサーが相前後して貯留玉量充満を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台の前記送給装置だけを作動制御して貯留玉量充満が生じた最優先パチンコ島台から隣接するパチンコ島台に玉を送給する第4の送給制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のパチンコ島台の玉量管理装置。
【請求項4】
前記大型タンクには、個々のパチンコ島台において上限となる貯留玉量を検出する上限センサーを所定の位置に設ける一方、
前記玉量管理装置は、さらに、
前記上限センサーが貯留玉量上限を検出した状態において、作動した上限センサーが設けられるパチンコ島台の前記送給装置を作動制御して貯留玉量上限が生じたパチンコ島台から隣接するパチンコ島台に玉を送給する第5の送給制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のパチンコ島台の玉量管理装置。
【請求項5】
前記大型タンクには、個々のパチンコ島台において下限となる貯留玉量を検出する下限センサーを所定の位置に設ける一方、
前記玉量管理装置は、さらに、
前記下限センサーが貯留玉量下限を検出した状態において、作動した下限センサーが設けられるパチンコ島台の隣接したパチンコ島台の前記送給装置を作動制御して隣接したパチンコ島台から貯留玉量下限が生じたパチンコ島台に玉を送給する第6の送給制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のパチンコ島台の玉量管理装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯留タンクが設置された複数のパチンコ島台の貯留玉量を管理する玉量管理装置において、
数のパチンコ島台には、優先順位をそれぞれ設定すると共に、その上方に隣接するパチンコ島台に玉搬送するための搬送路を設け、
前記貯留タンクには、個々のパチンコ島台において基準となる貯留玉量を検出する基準センサーを所定の位置に設ける一方、
前記玉量管理装置は、
前記複数のパチンコ島台のうちいずれか1つの基準センサーが貯留玉量不足を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台に前記搬送路を介して玉を搬送させる搬送指令を出力する第1の搬送指令出力手段と、
該第1の搬送指令出力手段からの搬送指令による搬送中に、前記貯留量不足が生じたパチンコ島台を含む両隣のパチンコ島台のうち、その両隣のパチンコ島台のいずれかの基準センサーが貯留量不足を検出した状態において、貯留量不足を検出したパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台に前記搬送路を介して最優先に玉を搬送させる搬送指令を出力する第2の搬送指令出力手段と、を備えたことを特徴とするパチンコ島台の玉量管理装置。
【請求項2】
貯留タンクが設置された複数のパチンコ島台の貯留玉量を管理する玉量管理装置において、
複数のパチンコ島台には、優先順位をそれぞれ設定すると共に、その上方に隣接するパチンコ島台に玉を搬送するための搬送路を設け、
前記貯留タンクには、個々のパチンコ島台において基準となる貯留玉量を検出する基準センサーを所定の位置に設ける一方、
前記玉量管理装置は、
前記複数のパチンコ島台のうちいずれか1つの基準センサーが貯留玉量充満を検出した状態において、作動した基準センサーが設けられるパチンコ島台から前記搬送路を介して玉を搬送させる搬送指令を出力する第3の搬送指令出力手段と、
該第3の搬送指令出力手段からの搬送指令による搬送中に、前記貯留量充満が生じたパチンコ島台を含む両隣のパチンコ島台のうち、その両隣のパチンコ島台のいずれかの基準センサーが貯留量充満を検出した状態において、貯留量充満を検出したパチンコ島台のうちで最も優先順位の高いパチンコ島台から前記搬送路を介して最優先に玉を搬送させる搬送指令を出力する第4の搬送指令出力手段と、を備えたことを特徴とするパチンコ島台の玉量管理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2006−55662(P2006−55662A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−322284(P2005−322284)
【出願日】平成17年11月7日(2005.11.7)
【分割の表示】特願平6−128365の分割
【原出願日】平成6年5月18日(1994.5.18)
【出願人】(000150051)株式会社竹屋 (389)
【Fターム(参考)】