説明

パッティング美容装置

【課題】簡単な構造でもってパッティングの強さを調節できる小型で安価なパッティング美容装置を提供する。
【解決手段】このパッティング美容装置は、有底筒部材6に対するパッティング強度調節部材2の前後方向(X方向)の位置を調節できると共に一対の前方延在部15,17の鋸歯状部23,28がガイド部材11,27の鋸歯状部25に噛合した状態でパッティング強度調節部材2の前後方向の位置を規定できる。パッティング強度調節部材2が有底筒部材6の前面6Cの開口6Dから前方へ突き出す寸法を調節することにより、パッティング部材1がパッティング強度調節部材2の当接面22から往復運動の前方へ突き出す寸法を所望の寸法に調節できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パッティング美容装置に関する。
【背景技術】
【0002】
美容法の一つとして、化粧水などの美容液を皮膚に軽く何度も叩きつけて、皮膚に美容成分を浸透させる、パッティングと一般的に言われている美容方法がよく行われている。また、中には、美容液ではなく水をパッティングする人もいる。現在は、一般家庭でパッティングを行う装置は普及していないが、特許文献1(特開2005-7018号公報)では、使用者自身でパッティングを行なうためのパッティング用具が開示されている。このパッティング用具は、使用者が自分自身の手に持ち手動でパッティングを行なうための用具である。
【0003】
また、特許文献2(特開平2-268762号公報)では、業務用のパッティング美容装置が開示されている。このパッティング美容装置は、エア圧によってパッティングを行なうものであり、コンプレッサーや電磁弁などを備えた大型の装置である。また、このパッティング装置では、パッティングの強さを調節するためには、パッティング対象としての肌に接触する部分へ送り込む空気量を調節することが必要になる。このようなパッティング美容装置は、大型で高価なものとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−7018号公報
【特許文献2】特開平2−268762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、この発明の課題は、簡単な構造でもってパッティングの強さを調節できる小型で安価なパッティング美容装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、この発明のパッティング美容装置は、
パッティング対象者の肌に当ててパッティングするためのパッティング部材と、
上記パッティング部材が往復運動を行うように上記パッティング部材を駆動する駆動部と、
上記駆動部が取り付けられた筐体と、
パッティング対象者の肌に当接される当接面を有すると共に上記パッティング部材が往復運動を行なっているときに、上記パッティング部材が上記当接面から上記往復運動の方向に突き出す寸法を調節可能なように上記筐体に取り付けられたパッティング強度調節部材と
を備えたことを特徴としている。
【0007】
この発明のパッティング美容装置によれば、上記パッティング強度調節部材により、上記パッティング部材が上記パッティング強度調節部材の当接面から往復運動の方向に突き出す寸法を所望の寸法に調節することができる。そして、上記パッティング強度調節部材の当接面から上記パッティング部材が突き出す寸法を調節することで、上記パッティング部材によるパッティングの強さを調節できる。この調節の後、使用者(パッティング対象者)が筐体を持って、上記パッティング強度調節部材の当接面を使用者(パッティング対象者)の肌に当接させた状態において上記駆動部でパッティング部材を駆動して往復運動させる。これにより、上記パッティング部材を上記パッティング強度調節部材の当接面から所望の寸法だけ突き出させて使用者の肌に対して所望の強度でパッティングできる。よって、この発明によれば、往復運動するパッティング部材が使用者の肌への当接面から突き出す寸法を調節する比較的簡単な構造のパッティング強度調節部材でもって、パッティングの強さを調節でき、小型で安価なパッティング美容装置を実現できる。
【0008】
また、一実施形態のパッティング美容装置では、上記駆動部は、
上記パッティング部材が取り付けられると共に揺動中心軸を中心に揺動される揺動部材と、
上記揺動部材を揺動させるアクチュエータと
を有し、
上記揺動部材は、
弾性を有する材料で作製された本体部材と、
上記本体部材を作製する弾性を有する材料よりも弾性が低い材料で作製されていると共に上記本体部材に着脱自在に取り付けられる補強部材と
を有する。
【0009】
この実施形態によれば、上記補強部材を上記揺動部材の本体部材に取り付けることで、上記補強部材を取り付けていない場合に比べて上記揺動部材の弾性を低くして、パッティング部材によるパッティング強度を比較的高く設定できる。また、上記補強部材を上記揺動部材の本体部材から取り外すことで、上記補強部材を取り付けている場合に比べて上記揺動部材の弾性を高くして、パッティング部材によるパッティング強度を比較的低く設定できる。
【0010】
また、一実施形態のパッティング美容装置では、上記駆動部を制御して、上記パッティング部材の往復運動の速度を制御する速度制御部を備えた。
【0011】
この実施形態によれば、上記制御部で上記駆動部を制御し上記パッティング部材の往復運動の速度を制御することで、使用者の所望のテンポでパッティングを行える。
【0012】
また、一実施形態のパッティング美容装置では、上記パッティング部材によるパッティングを開始してからのパッティング回数が予め設定されたパッティング回数に達したときに、上記駆動部を制御して、上記パッティングを終了させるパッティング回数設定部を備えた。
【0013】
この実施形態によれば、上記パッティング回数設定部で上記駆動部を制御して、上記パッティング部材によるパッティングの回数が所望の設定回数に達したときに、パッティングを自動的に終了できる。
【0014】
また、一実施形態のパッティング美容装置では、上記パッティング部材によるパッティングを開始してからのパッティング時間が予め設定されたパッティング時間に達したときに、上記駆動部を制御して、上記パッティングを終了させるパッティング時間設定部を備えた。
【0015】
この実施形態によれば、上記パッティング時間設定部で上記駆動部を制御して、上記パッティング部材によるパッティングの時間が所望の設定時間に達したときに、パッティングを自動的に終了できる。
【発明の効果】
【0016】
この発明のパッティング美容装置によれば、往復運動するパッティング部材が使用者の肌への当接面から突き出す寸法を調節する比較的簡単な構造のパッティング強度調節部材でもって、パッティングの強さを調節でき、小型で安価なパッティング美容装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】この発明のパッティング美容装置の第1実施形態においてパッティング部材がパッティング強度調節部材から引っ込んだ状態を示す側面図である。
【図1B】上記第1実施形態においてパッティング部材がパッティング強度調節部材から突き出した状態を示す側面図である。
【図2A】上記第1実施形態におけるパッティング強度調節部材,パッティング部材の要部を模式的に示す部分斜視図である。
【図2B】上記第1実施形態におけるパッティング強度調節部材の変形例を模式的に示す部分斜視図である。
【図3】上記第1実施形態のパッティング部材と駆動部を示す図である。
【図4】上記第1実施形態の駆動部の第1変形例を示す図である。
【図5A】上記第1実施形態の駆動部の第2変形例の動作を模式的に示す図である。
【図5B】上記第1実施形態の駆動部の第2変形例の動作を模式的に示す図である。
【図5C】上記第1実施形態の駆動部の第2変形例の動作を模式的に示す図である。
【図6】上記第1実施形態の駆動部の第2変形例の要部を模式的に示す図である。
【図7A】この発明のパッティング美容装置の第2実施形態においてパッティング部材がパッティング強度調節部材から引っ込んだ状態を示す側面図である。
【図7B】上記第2実施形態においてパッティング部材がパッティング強度調節部材から突き出した状態を示す側面図である。
【図8A】上記第2実施形態において図7Aのパッティング部材が引っ込んだ状態における駆動部の断面構造を示す図である。
【図8B】上記第2実施形態において図7Bのパッティング部材が突き出した状態における駆動部の断面構造を示す図である。
【図9A】上記第2実施形態の変形例においてパッティング部材がパッティング強度調節部材から引っ込んだ状態を模式的に示す図である。
【図9B】上記第2実施形態の変形例においてパッティング部材がパッティング強度調節部材から突き出した状態を模式的に示す図である。
【図10】上記第1実施形態における駆動部の板状軸部材の第1変形例を示す斜視図である。
【図11】図10の板状軸部材の第1変形例を上方から下方に見た様子を模式的に示す図である。
【図12】図10の板状軸部材の第2変形例を上方から下方に見た様子を模式的に示す図である。
【図13】図10の板状軸部材の第3変形例を示す斜視図である。
【図14】上記第1実施形態の駆動部のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0019】
(第1の実施の形態)
図1Aは、この発明のパッティング美容装置の第1実施形態においてパッティング部材1がパッティング強度調節部材2から引っ込んだ状態を示す側面図である。また、図1Bは、上記パッティング部材1がパッティング強度調節部材2から突き出した状態を示す側面図である。また、図2Aは、上記パッティング強度調節部材2,パッティング部材1の要部を模式的に示す部分斜視図である。また、図3は、上記パッティング部材1と駆動部5を示す図である。
【0020】
この第1実施形態は、筐体としての有底筒部材6と、この有底筒部材6の底部6Aに取り付けた図3に示すサーボモータ7と、このサーボモータ7の回転軸7Aに基端部8Bが固定された揺動腕部材8と、この揺動腕部材8の先端部8Aに着脱自在に取り付けられたパッティング部材1を備える。上記パッティング部材1は、一例として、発泡性のゴムで作製され、水分を含ませることが可能なものやスポンジ状のもので水分を含ませることが可能なものとする。
【0021】
また、上記揺動腕部材8と上記サーボモータ7が駆動部5を構成している。この駆動部5は、図14に示すように、上記サーボモータ7を駆動,制御するためのモータドライブ回路801と制御回路802を有している。この制御回路802がモータドライブ回路801を制御し、モータドライブ回路801は上記サーボモータ7を所望の速度,所望の周期で正転と逆転とを繰り返すように駆動,制御することが可能になっている。
【0022】
図1Aに示すように、上記揺動腕部材8の先端部8Aは、上記有底筒部材6の上方開口6Bから突き出しており、上記サーボモータ7が駆動されることで揺動部材8が予め定められた振幅で揺動(往復運動)する。この揺動部材8の往復運動によりパッティング部材1が予め定められた振幅で矢印Xで示す前後方向に揺動(往復運動)する。この実施形態のパッティング美容装置は、使用者が有底筒部材6を縦(上下方向)に持ってパッティングを行なうのに適している。
【0023】
また、図1Aに示すように、上記パッティング強度調節部材2は、上記有底筒部材6の前面6Cに形成された開口6Dから突き出すように上記有底筒部材6に取り付けられている。パッティング強度調節部材2は、上記有底筒部材6の側壁6Eの内面に取り付けられたガイド部材11の溝11Aに嵌合される前方延在部15とこの前方延在部15の前端から上方に延在している上方延在部16とを有する。図2Aに示すように、上記パッティング強度調節部材2は、一対の前方延在部15,17と一対の上方延在部16,18と、この一対の上方延在部16,18の上端をつなぐ上端接続部20を有する。上記一対の上方延在部16,18の前面16A,18Aおよび上記上端接続部20の前面20Aが、パッティング対象者の肌に当接される当接面22を構成している。このパッティング強度調節部材2の上端接続部20と上方延在部16,18が囲む空間を通って上記パッティング部材1が前後方向に往復運動することとなる。
【0024】
なお、上記パッティング部材1は、図1A,図1Bに実線で描かれているように、パッティング対象者の肌(例えば顔)に当接する前面1Aが底面1Bに対して略直角になっていてもよいが、図1A,図1Bに一点鎖線で描かれているように、上記パッティング部材1が上記パッティング強度調節部材2の当接面22から突き出したときに、上記当接面22に対して略平行になるように、底面1Bに対して傾斜した前面1A’を有するパッティング部材1としてもよい。この場合、上記パッティング部材1の前面1A’をパッティング対象者の肌(例えば顔)に対して略均一な圧力で当接させることができる。また、上記パッティング部材1の前面1Aがパッティング対象者の肌(例えば顔)に当接したときに、上記揺動腕部材8が撓ることで、上記前面1Aがパッティング対象者の肌の表面に合わせて接触するようにしてもよい。
【0025】
上記パッティング強度調節部材2の前方延在部15は、鋸歯状部23を有し、この鋸歯状部23は、上記ガイド部材11の溝11Aに形成された鋸歯状部25に噛合している。図2Aにおいては、鋸歯状部23と鋸歯状部25とが噛合った様子が見えるように、ガイド部材11が部分的に切り取られた様子を示している。また、上記前方延在部17は、上記ガイド部材11と同様の形状のもう1つのガイド部材27の溝(図示せず)に嵌合している。上記前方延在部17は鋸歯状部28を有し、この鋸歯状部28は、上記ガイド部材27の溝(図示せず)に形成された鋸歯状部(図示せず)に噛合している。上記もう1つのガイド部材27は、上記有底筒部材6の上記側壁6Eに対向するもう1つの側壁(図示せず)に取り付けられている。
【0026】
このように、上記パッティング強度調節部材2は、その一対の前方延在部15,17を有底筒部材6に取り付けられた一対のガイド部材11,27に嵌合させた構造によって、有底筒部材6に取り付けられている。また、上記パッティング強度調節部材2は、上記一対の前方延在部15,17の間隔を広げるように撓ませることで、鋸歯状部23,28とガイド部材11,27の鋸歯状部25との噛合いを解除して、上記一対のガイド部材11,27の溝に沿って、矢印Xで示される前後方向にスライドさせることができる。これにより、上記有底筒部材6に対するパッティング強度調節部材2の前後方向の位置を調節できると共に上記一対の前方延在部15,17の鋸歯状部23,28が上記ガイド部材11,27の鋸歯状部25に噛合した状態で上記パッティング強度調節部材2の前後方向の位置を規定できる。
【0027】
このように、上記パッティング強度調節部材2が上記有底筒部材6の前面6Cの開口6Dから前方へ突き出す寸法を調節することにより、上記パッティング部材1が上記パッティング強度調節部材2の当接面22から往復運動の前方へ突き出す寸法を所望の寸法に調節することができる。すなわち、上記パッティング強度調節部材2の前後方向の位置調節でもって、上記パッティング部材1によるパッティングの強さを調節できる。このパッティングの強さの調節の後、使用者(パッティング対象者)が有底筒部材6を持って、上記パッティング強度調節部材2の当接面22を使用者(パッティング対象者)の肌に当接させた状態において、パッティング部材1を上記駆動部5で駆動して往復運動させる。
【0028】
上記使用者は、一例として、上記有底筒部材6に設けられた電源オンスイッチ(図示せず)を押すことで、上記駆動部5の上記制御回路802やドライブ回路801を稼働させてサーボモータ7を稼働させることができる。この実施形態のパッティング美容装置は、使用者が有底筒部材6を縦(上下方向)に持ってパッティングを行なうのに適している。
【0029】
この実施形態によれば、駆動部5により往復運動させられるパッティング部材1をパッティング強度調節部材2の当接面22から所望の寸法だけ突き出させて、使用者の肌に対して所望の強度でパッティングできる。この実施形態によれば、使用者は、パッティングの間中、パッティング強度調節部材2の当接面22を肌に当てるだけでパッティングの力加減を適切に保持でき、当接面22の肌に対する接触箇所を移動させても、常に、適切な強さでパッティングを行なうことが可能となる。
【0030】
したがって、この実施形態によれば、1対の鋸歯状部25,28を有する屈曲形状の比較的簡単な構造のパッティング強度調節部材2でもって、往復運動するパッティング部材1によるパッティングの強さを調節でき、小型で安価なパッティング美容装置を実現できる。
【0031】
また、使用者は、例えば、上記有底筒部材6に設けたテンポ設定ボタン(図示せず)を操作することにより制御回路802によるモータドライブ回路801の制御内容を設定できる。つまり、使用者は、例えば、上記有底筒部材6に設けたテンポ設定ボタン(図示せず)を操作することにより、制御回路802によるモータドライブ回路801の制御内容(上記モータの速度)を設定して、自分が心地良いような所望のパッティングテンポを設定できる。上記制御回路802およびモータドライブ回路801が速度制御部を構成している。
【0032】
また、図14に示すように、上記制御回路802が、タイマ803を有し、このタイマ803によって、一度に行なわれるパッティング時間を設定してもよい。上記タイマ803がパッティング時間設定部を構成している。これにより、上記電源オンスイッチが押され、パッティングを開始してからの経過時間が予め設定された時間に達したときに自動的にパッティングを終了できる。
【0033】
また、上記制御回路802が、パッティング回数設定部としてのカウンタ804を有し、一度に行なわれるパッティング回数を上記カウンタ804で設定してもよい。これにより、上記パッティングを開始してからのパッティング回数が所望の設定回数に達したときにパッティングを自動的に終了できる。なお、有底筒部材6にパッティング回数設定ボタン(図示せず),パッティング時間設定ボタン(図示せず)を設け、このパッティング回数設定ボタン(図示せず),パッティング時間設定ボタン(図示せず)を使用者が操作することで、上記カウンタ804,タイマ803によるパッティング回数,パッティング時間を設定可能とすればよい。
【0034】
(第1変形例)
尚、上記実施形態では、1対の鋸歯状部25,28を有する屈曲形状のパッティング強度調節部材2を備えたが、このパッティング強度調節部材2に替えて、図2Bに示すパッティング強度調節部材102を備えた第1変形例としてもよい。この第1変形例のパッティング強度調節部材102は、一対の前方延在部15,17に替えて一対の前方延在部115,117を有する点が、前述のパッティング強度調節部材2と異なる。この一対の前方延在部115,117は、前後方向に予め定められた間隔を隔てて複数の貫通孔123,128が形成されている。また、この第1変形例では、上記一対のガイド部材11,27に替えて、一対のガイド部材111,127を備える点が、上記実施形態と異なる。また、上記ガイド部材111は、前端面から後端面に向かって四角柱形状の孔111Aが形成されている。また、このガイド部材111には、上記四角柱形状の孔111Aに連通する貫通孔125が形成されている。この貫通孔125は、上記前方延在部115に形成された複数の貫通孔123のうちの1つに連通することができる。また、上記ガイド部材127も、上記ガイド部材111と同様に、前端面から後端面に向かって四角柱形状の孔(図示せず)が形成されている。また、ガイド部材127は、上記ガイド部材111と同様に、上記四角柱形状の孔(図示せず)に連通する貫通孔(図示せず)が形成されている。この貫通孔(図示せず)は、上記前方延在部117に形成された複数の貫通孔128のうちの1つに連通することができる。
【0035】
上記ガイド部材111は、上記有底筒部材6の上記側壁6Eの内面に取り付けられており、上記ガイド部材127は、有底筒部材6の上記側壁6Eに対向するもう1つの側壁(図示せず)の内面に取り付けられている。
【0036】
この第1変形例では、上記ガイド部材111の四角柱形状の孔111Aに、パッティング強度調節部材102の前方延在部115が挿入され、上記ガイド部材127の四角柱形状の孔(図示せず)に、パッティング強度調節部材102の前方延在部117が挿入されている。これにより、上記パッティング強度調節部材102は、上記ガイド部材111,127に対して前後方向にスライド自在になっている。また、上記前方延在部115に形成された複数の貫通孔123のいずれか1つに上記ガイド部材111の貫通孔125を連通させた位置でピン130を貫通孔125,貫通孔123に挿入することで、上記前方延在部115の前後方向の位置を規定できる。上記前方方向延在部117,ガイド部材127についても同様であり、上記前方方向延在部117の前後方向の位置を規定できる。これにより、上記有底筒部材6に対する上記パッティング強度調節部材2の前後方向の位置を規定でき、上記パッティング部材1が上記パッティング強度調節部材102の当接面22から往復運動の方向に突き出す寸法を所望の寸法に調節することができる。
【0037】
(第2変形例)
また、上記実施形態では、図3に示すように、上記揺動腕部材8と上記サーボモータ7とで駆動部5を構成したが、図4に示すように、上記揺動腕部材8と上記サーボモータ7、および、扇状に湾曲したラックギア201,ピニオンギア202で駆動部205を構成した第2変形例としてもよい。この第2変形例では、上記揺動腕部材8の基端部8Bは、支持軸204によって上記有底筒部材6に対して軸支されている。また、上記サーボモータ7の回転軸にピニオンギア202が取り付けられ、このピニオンギア202に噛合するラックギア201が上記揺動腕部材8に固定されている。
【0038】
また、この駆動部205は、上記駆動部5と同様、上記サーボモータ7を駆動,制御するための制御回路802とモータドライブ回路801を有している。この制御回路802,モータドライブ回路801によって、上記サーボモータ7を所望の周期,所望の速度で正転と逆転とを繰り返すように駆動,制御することが可能になっている。この駆動部205によれば、上記サーボモータ7を駆動することでピニオンギア202に噛合しているラックギア201が図4に実線で描かれた状態と図4に仮想線で描かれた状態との間で揺動し、このラックギア201と共に上記揺動腕部材8およびパッティング部材1が往復運動(振り子運動)する。上記ラックギア201は、上記揺動時に上記有底筒部材6に取り付けた案内部材(図示せず)によってガイドされながら揺動するようになっている。なお、上記扇状に湾曲したラックギア201に替えて、直線状のラックギアを上記ピニオンギア202に噛合させてもよい。この場合、上記直線状のラックギアにピンを設け、上記揺動腕部材8に長孔(図示せず)を形成し、この長孔に上記ラックギアに設けたピンを嵌合させる構造により、上記ラックギアが前後方向に往復運動することに伴って、上記長孔内で上記ピンをスライドさせながら上記揺動腕部材8を前後方向に揺動運動させることができる。
【0039】
また、別の駆動部として、図には示していないが、モータの回転軸に装着したウォームギアとこのウォームギアに噛合する歯車とを組み合わせ構造を採用することも可能である。この構造では、上記モータを予め定めた期間だけ正方向に回転させ、次に回転方向を逆方向に切り替えて、この逆方向の回転方向にモータを予め定めた期間だけ回転させ、次に、上記正方向回転に切り替える、という繰り返し動作を行うことで、揺動腕部材8の振り子運動(往復運動)が可能となる。ただし、この場合、往復運動のスピードはあまり高くない。
【0040】
(第3変形例)
また、上記実施形態では、図3に示すように、上記揺動腕部材8と上記サーボモータ7とで駆動部5を構成したが、図6に示すように、揺動腕部材308と電磁石301と永久磁石302、および、直線状ガイド部材303で駆動部を構成した第3変形例としてもよい。この第3変形例では、上記電磁石301の一方の極となる第1の部分301Aと他方の極となる第2の部分301Bとの間に上記直線状ガイド部材303が配置されている。この直線状ガイド部材303および上記電磁石301は上記有底筒部材6に固定されている。上記永久磁石302は、上記直線状ガイド部材303に案内されて上記電磁石301の第1の部分301Aと第2の部分301Bとの間で上記前後方向にスライド可能になっている。上記永久磁石302のほぼ中央部(N極部とS極部との境目部分)にはピン311が突設されており、このピン311が上記揺動腕部材308に形成された長穴310内をスライド可能に長穴310に嵌合している。また、上記揺動腕部材308の基端部308Bは、支持軸304によって上記有底筒部材6に対して軸支されている。
【0041】
上記電磁石301は、交流で駆動され、第1の部分301Aと第2の部分301Bは、交互にN極とS極とを繰り返す。図5Aに示すように、電磁石301の第1の部分301AがN極で第2の部分301BがS極であるときに、永久磁石302のS極が第1の部分301Aに引かれて第1の部分301Aに接近する。次に、図5Bに示すように、電磁石301の第1の部分301AがS極になり、第2の部分301BがN極になると、上記永久磁石302はS極になった第1の部分301Aによって反発されて第1の部分301Aから離れて第2の部分301Bの方へ近づく。次に、図5Cに示すように、電磁石301の第1の部分301AがN極になり、第2の部分301BがS極になると、上記永久磁石302のN極がS極になった第2の部分301Bに引かれて第2の部分301Bに近づく。次に、図5Bに示すように、電磁石301の第1の部分301AがS極になり、第2の部分301BがN極になると、上記永久磁石302はN極になった第2の部分301Bによって反発されて第2の部分301Bから離れて第1の部分301Aの方へ近づく。次に、図5Aに示すように、電磁石301の第1の部分301AがN極になり、第2の部分301BがS極になると、上記永久磁石302のS極がN極になった第1の部分301Aに引かれて第1の部分301Aに近づく。
【0042】
このように、上記電磁石301のN極とS極とが入れ替わることで、上記永久磁石302は、上記第1の部分301Aと第2の部分301Bの間で上記直線状ガイド部材303に沿ってスライドしながら前後方向に往復運動する。これにより、上記永久磁石302に設けたピン311に長穴310が嵌合している揺動腕部材308を、支持軸304を揺動中心として前後方向に往復運動させることができる。
【0043】
(第2の実施の形態)
図7Aは、この発明のパッティング美容装置の第2実施形態においてパッティング部材501がパッティング強度調節部材502から矢印Xで示す前後方向の後方へ引っ込んだ状態を示す側面図である。また、図7Bは、上記パッティング部材501がパッティング強度調節部材502から前方へ突き出した状態を示す側面図である。また、図8Aは、上記パッティング部材501が後方へ引っ込んだ状態における駆動部505の蛇腹部材507の断面構造を示す図である。また、図8Bは、上記パッティング部材501が前方へ突き出した状態における駆動部505の蛇腹部材507の断面構造を示す図である。
【0044】
この第2実施形態は、筐体としての有底筒部材506と、この有底筒部材506の中間壁506Aに基端部507Bを取り付けた蛇腹部材507と、この蛇腹部材507の先端部507Aに取り付けたパッティング部材501とを備える。パッティング部材501は、一例として、発泡性のゴムで作製され、水分を含ませることが可能なものやスポンジ状のもので水分を含ませることが可能なものとする。また、図8A,図8Bに示すように、上記蛇腹部材507の内側には、コイルばね514が配置されている。上記蛇腹部材507は、一例として、ゴム,弾性を有する樹脂材料等のエラストマーで作製される。
【0045】
また、上記有底筒部材506の底端部506Bには、一例として、ダイヤフラム式のエアポンプ510が内蔵されている。このダイヤフラム式のエアポンプ510は、エアチューブ511で蛇腹部材507の基端部507Bに接続されている。ダイヤフラム式のポンプは、一例として、圧電素子を用い、この圧電素子の変位を利用してポンプ作用を行なうもので、例えば、圧電素子が湾曲したときに流体(空気や液体)を吸込み、上記圧電素子が真っ直ぐになったときに吸い込んだ流体(空気や液体)を送出する。なお、ダイヤフラム式のポンプとしては、小型のダイヤフラム形状の部材を傾斜した姿勢で回転させることで流体を送出するものもある。上記蛇腹部材507とダイヤフラム式のエアポンプ510が駆動部505を構成している。
【0046】
この駆動部505は、上記ダイヤフラム式のエアポンプ510のモータを稼働させることで、上記エアポンプ510からエアチューブ511を通して蛇腹部材507内に空気が送り込まれ、図8Bに示すように、蛇腹部材507がコイルばね514と共に前方に伸びる。次に、上記モータを停止させて上記エアポンプ510を停止させると、コイルばね514が自身のばね力で縮むと共に蛇腹部材507が縮む。したがって、上記エアポンプ510が稼働と停止を周期的に行なうように上記モータを制御することで、上記蛇腹部材507が周期的に伸び縮みして、パッティング部材501が矢印Xで示される前後方向に往復運動する。この実施形態のパッティング美容装置は、使用者が有底筒部材506を横(前後方向)に持ってパッティングを行なうのに適している。
【0047】
また、この第2実施形態は、パッティング強度調節部材502を備える。このパッティング強度調節部材502は、第1の前方延在部535とこの第1の前方延在部535の前端から下方に延在して、上記有底筒部材506の下方開口506Dから突き出している突き出し部536とこの突き出し部536の下端から前方に延在している第2の前方延在部537とこの第2の前方延在部537の前端から上方に延在している上方延在部538とを有する。
【0048】
また、このパッティング強度調節部材502は、上記上方延在部538の上端から図7Aにおいて紙面奥方向に延在する上端接続部540を有する。この上端延在部540の奥行き端は上記上方延在部538と対をなすもう1つの上方延在部(図示せず)に連なり、上記上方延在部(図示せず)は上記第2の前方延在部537と対をなすもう1つの第2の前方延在部(図示せず)に連なっている。この第2の前方延在部(図示せず)は、上記突き出し部536と対をなすもう1つの突き出し部(図示せず)に連なり、この突き出し部(図示せず)は上記第1の前方延在部535と対をなすもう1つの第1の前方延在部(図示せず)に連なっている。上記第1の前方延在部535は、有底筒部材506内に取り付けられたガイド部材541に前後方向の位置調節が可能なように嵌合されている。また、上記第1の前方延在部535と対をなすもう1つの第1の前方延在部(図示せず)は、上記ガイド部材541と対をなすもう1つのガイド部材(図示せず)に前後方向の位置調節が可能なように嵌合されている。すなわち、この第2実施形態のパッティング強度調節部材502上端接続部540,一対の上方延在部538は、前述の第1実施形態のパッティング強度調節部材2の上端接続部20,一対の上方延在部16,18と同様の構成である。また、上記一対のガイド部材541は、前述の第1実施形態の一対のガイド部材11,27と同様の構成であり、上記一対の前方延在部535は、前述の第1実施形態の一対の前方延在部15,17と同様の構成である。
【0049】
したがって、上記パッティング強度調節部材502は、その一対の前方延在部535を有底筒部材506に取り付けられた一対のガイド部材541に嵌合させた構造によって、有底筒部材506に取り付けられている。また、上記パッティング強度調節部材502は、上記一対の前方延在部537の間隔を広げるように撓ませることで、鋸歯状部(図示せず)によるガイド部材541との噛み合いを解除して、上記一対のガイド部材541の溝541Aに沿って、矢印Xで示される前後方向にスライドさせることができる。これにより、上記有底筒部材506に対するパッティング強度調節部材502の前後方向の位置を調節できると共に上記一対の前方延在部535の鋸歯状部(図示せず)が上記ガイド部材541の鋸歯状部(図示せず)に噛合した状態で上記パッティング強度調節部材502の前後方向の位置を規定できる。
【0050】
このように、上記パッティング強度調節部材502が上記有底筒部材506の前方の開口506Cから前方へ突き出す寸法を調節することにより、上記パッティング部材501が上記パッティング強度調節部材502の当接面522から往復運動の前方へ突き出す寸法を所望の寸法に調節することができる。すなわち、上記パッティング強度調節部材502の前後方向の位置調節でもって、上記パッティング部材501によるパッティングの強さを調節できる。このパッティングの強さの調節の後、使用者(パッティング対象者)が有底筒部材506を持って、上記パッティング強度調節部材502の当接面522を使用者(パッティング対象者)の肌に当接させた状態において、パッティング部材501を上記駆動部505で駆動して往復運動させる。この駆動部505は、一例として、前述の第1実施形態の駆動部5と同様に、図14に示すようなモータドライブ回路801と制御回路802を有している。
【0051】
この第2実施形態によれば、上述の如く、上記駆動部505により往復運動させられるパッティング部材501をパッティング強度調節部材502の当接面522から所望の寸法だけ突き出させて、使用者の肌に対して所望の強度でパッティングできる。よって、この第2実施形態によれば、前述の第1実施形態と同様に、1対の鋸歯状部を有する屈曲形状の比較的簡単な構造のパッティング強度調節部材502でもって、往復運動するパッティング部材501によるパッティングの強さを調節でき、小型で安価なパッティング美容装置を実現できる。
【0052】
この第2実施形態では、上記使用者は、一例として、上記有底筒部材506に設けられた電源オンスイッチ(図示せず)を押すことで、上記駆動部505の上記エアポンプ510のモータを間欠運転させるための制御回路802やモータドライブ回路801を稼働させて上記エアポンプ510のモータが所望の周期で稼働と停止を繰り返すように駆動することができる。すなわち、使用者は、例えば、上記有底筒部材506に設けたテンポ設定ボタン(図示せず)を操作することにより制御回路802によるモータドライブ回路801の制御内容を設定でき、自分が心地良いような所望のパッティングテンポを設定できる。また、上記制御回路802が、タイマ803を有し、このタイマ803によって、一度に行なわれるパッティング時間を設定してもよい。これにより、パッティング開始からの経過時間が予め設定された時間に達したときにパッティングを自動的に終了できる。また、上記制御回路802が、カウンタ804を有し、一度に行なわれるパッティング回数を上記カウンタ804で設定してもよい。これにより、パッティングを開始してから所望のパッティング回数に達したときにパッティングを自動的に終了できる。なお、上記カウンタ804,タイマ803の設定は、一例として、有底筒部材506に設けたパッティング回数設定ボタン(図示せず),パッティング時間設定ボタン(図示せず)を使用者が操作することで設定可能とすればよい。
【0053】
尚、上記実施形態では、蛇腹部材507内にコイルばね514を配置したが、蛇腹部材506外にコイルばねを配置してこのコイルばねの両端を蛇腹部材506の両端に固定した構造としてもよい。
【0054】
また、上記実施形態の変形例では、上記駆動部505に替えて、図9A,図9Bに示すピストン構造の駆動部605を備える。この変形例では、上記有底筒部材506から中間壁506Aを取り去った有底筒部材616を備える。上記駆動部605は、モータ606とモータ606の回転軸606Aに固定した円盤部材607と、この円盤部材607に設けたピン607Aで一端部608Aが軸支された連接棒608と、この連接棒608の他端部608Bを軸支する軸部材610で構成されている。この軸部材610は、上記パッティング部材501に固定されている。上記モータ606を回転駆動することで、円盤部材607が回転し、ピン607Aに軸支された連接棒608が往復運動することで、パッティング部材501が矢印Xで示される前後方向に往復運動する。上記ピストン構造の駆動部605は、摺動部分が多く存在するが、摺動部分にフッ素コートを施す、エンボス加工を施す、といった対策をして摺動部分の接触面積を少なくすることで摩擦力を減らすことができる。
【0055】
また、この第2実施形態におけるパッティング強度調節部材502の前後方向の位置調整構造として、前述の第1実施形態の第1変形例と同様に、図2Bに示されるピンと貫通孔による構造を採用してもよい。
【0056】
尚、上記第1実施形態における揺動腕部材8の材質としては、金属や樹脂を採用できるが、この揺動腕部材8は、パッティングを行うパッティング部材1を保持する機能とモータ7の動力をパッティング部材1に伝達する機能を有する。通常、上記揺動腕部材8には弾性は必要ないが、パッティングをあまり強い力で行ないたくない場合には、上記揺動腕部材8が弾性を有していることが好ましい。
【0057】
また、弱いパッティング力と強いパッティング力とを使い分けたい場合には、図10に示す揺動腕部材701を採用することができる。この揺動腕部材701は、樹脂材料(例えば、ポリエチレン、ナイロン、ABS樹脂、ポリカーボネイト、硬質塩化ビニル、ジュラコン(登録商標)のような樹脂)で作製され、弾性を有するような撓る構成とした本体部材702と、この本体部材702に形成された溝703に嵌合される丸棒形状の補強部材705とで構成される。この丸棒形状の補強部材705は、上記樹脂材料で作製された本体部材702よりも弾性が低くなるように、金属材料もしくは樹脂材料で作製されている。上記補強部材705を作製する金属材料としては、例えば、バネ材料などに使用される鋼などが好ましい。ただし、パッティング部材1では水分を用いるので、上記補強部材705は錆などに強い必要がある。よって、この補強部材705に、水分に強い表面処理(メッキ、塗装、ラミネート加工など)を行うか、上記補強部材705として細いステンレス鋼などを用いてもよい。また、上記補強部材705を作製する樹脂材料としては、FRP(繊維強化プラスチック)などの機能性プラスチック(エンジニアリングプラスチックなど)が挙げられる。また、上述した各材料は、一例であって、例えば、上記本体部材702を作製する樹脂材料をポリエステルとし、上記補強部材705を作製する樹脂材料をポリカーボネイトとしてもよい。また、上記補強部材705を作製する金属材料は、一例として軟鉄などでもよい。上記補強部材705を金属材料で作製する場合、上記補強部材705の「撓り」の範囲が上記金属材料の弾性を持つ範囲であることがポイントとなる。
【0058】
この丸棒形状の補強部材705は、図11に示すように、上記本体部材702の溝703に対して、矢印Zの方向へ押し込んで溝703に嵌合させることができ、また、上記補強部材705を矢印Zとは逆の方向へ引っ張ることで溝703から取り外すことができる。この揺動腕部材701は、先端部701Aに上記パッティング部材1が取り付けられる。基端部701Bは、モータ7の回転軸7Aに固定されるか支持軸204に軸支される。この揺動腕部材701では、上記補強部材705を上記揺動腕部材701の本体部材702に取り付けることで、上記補強部材705を取り付けていない場合に比べて上記揺動腕部材701の弾性を低くして、パッティング部材1によるパッティング強度を比較的高く設定できる。一方、上記補強部材705を揺動腕部材701の本体部材702から取り外すことで、上記補強部材705を取り付けている場合に比べて上記揺動腕部材701の弾性を高くして、パッティング部材1によるパッティング強度を比較的低く設定できる。また、図12に示すように、本体部材702に2本の溝707,708を形成して、この2本の溝707,708に対して着脱自在な上記補強部材705と同様の丸棒形状の補強部材709,710を備えてもよい。この場合、上記各補強部材709,710について、上記溝707,708に対して装着するか否かを選択することで、上記本体部材702,補強部材709,710による揺動腕部材711の弾性を3段階に設定でき、パッティング部材1によるパッティング強度を3段階に設定できる。なお、本体部材702に3本以上の溝を形成して、この3本以上の溝に着脱可能な3つ以上の補強部材を備えることで、揺動腕部材の弾性を4段階以上に設定できる。また、図13に示すように、上記溝703に拡大部711,712を形成することで、この拡大部711,712に部分的に丸棒形状の補強部材705が露出するので、上記拡大部711,712を利用することで上記本体部材702の溝703に対して丸棒形状の補強部材705を着脱させ易くなる。
【符号の説明】
【0059】
1,501 パッティング部材
2,102,502 パッティング強度調節部材
5,205,505,605 駆動部
6,506,616 有底筒部材
6A 底部
6B 上方開口
6C 前面
6D 開口
6E 側壁
7 サーボモータ
8,308 揺動腕部材
8A 先端部
8B,308B 基端部
11,27,111,127,541 ガイド部材
11A,541A 溝
15,17,115,117,535 前方延在部
16,18,538 上方延在部
16A,18A 前面
20,540 上端接続部
20A 前面
22,522 当接面
23,25,28 鋸歯状部
111A 四角柱形状の孔
123,125,128 貫通孔
201 ラックギア
202 ピニオンギア
204,304 支持軸
205 駆動部
301 電磁石
301A 第1の部分
301B 第2の部分
302 永久磁石
303 直線状ガイド部材
310 長穴
311 ピン
506B 底端部
506C 前方の開口
507 蛇腹部材
510 エアポンプ
511 エアチューブ
514 コイルばね
606 モータ
607 円盤部材
607A ピン
608 連接棒
610 軸部材
701 揺動腕部材
701A 先端部
702 本体部材
703,707,708 溝
705,709,710 補強部材
801 モータドライブ回路
802 制御回路
803 タイマ
804 カウンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッティング対象者の肌に当ててパッティングするためのパッティング部材と、
上記パッティング部材が往復運動を行うように上記パッティング部材を駆動する駆動部と、
上記駆動部が取り付けられた筐体と、
パッティング対象者の肌に当接される当接面を有すると共に上記パッティング部材が往復運動を行なっているときに、上記パッティング部材が上記当接面から上記往復運動の方向に突き出す寸法を調節可能なように上記筐体に取り付けられたパッティング強度調節部材と
を備えたことを特徴とするパッティング美容装置。
【請求項2】
請求項1に記載のパッティング美容装置において、
上記駆動部は、
上記パッティング部材が取り付けられると共に揺動中心軸を中心に揺動される揺動部材と、
上記揺動部材を揺動させるアクチュエータと
を有し、
上記揺動部材は、
弾性を有する材料で作製された本体部材と、
上記本体部材を作製する弾性を有する材料よりも弾性が低い材料で作製されていると共に上記本体部材に着脱自在に取り付けられる補強部材と
を有することを特徴とするパッティング美容装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のパッティング美容装置において、
上記駆動部を制御して、上記パッティング部材の往復運動の速度を制御する速度制御部を備えたことを特徴とするパッティング美容装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載のパッティング美容装置において、
上記パッティング部材によるパッティングを開始してからのパッティング回数が予め設定されたパッティング回数に達したときに、上記駆動部を制御して、上記パッティングを終了させるパッティング回数設定部を備えたことを特徴とするパッティング美容装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つに記載のパッティング美容装置において、
上記パッティング部材によるパッティングを開始してからのパッティング時間が予め設定されたパッティング時間に達したときに、上記駆動部を制御して、上記パッティングを終了させるパッティング時間設定部を備えたことを特徴とするパッティング美容装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−42900(P2013−42900A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−182177(P2011−182177)
【出願日】平成23年8月24日(2011.8.24)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】