説明

パネル付網戸

【課題】降雨時に窓を開けたまま網戸にすると雨が部屋に入ってしまう。それを解決するための発明や製品は過去にもあったが次に記す課題があった。
網目が細かく目詰まりしやすいものであったり、庇形状のものを取り付けて風の抵抗を受け危険な上にコストがかかりメンテナンスも大変だった。
【解決手段】本発明は網戸にパネル状の部分を設け、降雨時にある範囲窓を開けたままでも雨が入らず、窓と網戸の間から換気可能にしたことを最も主要な特徴とする。
パネルはスライド式、固定式等の方法で不要な場合は取り外して通常の網戸として使用することができる。さらにオプション品として後から必要な時に取り付けることも可能である。(成型、固定式の場合は取り外し不可の場合もある)
シンプルでメンテナンスが簡単であり薄く、軽い構造である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は降雨時にある範囲、窓を開けていても雨等の入りにくい構造の網戸に関するものである。
【背景技術】
【0002】
網戸は害虫の侵入を防止することが主な目的であり、約1.5ミリメートル角の網目を用いた製品が多く多少埃等が付着しても通気性が良くとれている。
ほとんどの地域で開閉する窓には必要不可欠なものである。
【0003】
過去の製品や発明では雨や花粉等が入りにくい網目の細かいものや、網戸本体の外部に庇形状のものを取り付けた構造にしたもの、またはパイプや板を網戸に取り付けるものがあった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】実登 3069059 (村木 義男)
【非特許文献2】特開平 7−229376 (湯谷 省次)
【非特許文献3】実登 3097186 (壁總 秀雄)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は以下の通りである。
雨や花粉の入りにくい細かい網目では空気抵抗が増えて風が通りにくくなり目詰まりもしやすくなる。
庇形状のものを取り付けた構造にすると重く、かさ張り、網戸自体が風に煽られて危険である。さらに清浄に維持するには手入れに手間がかかる等の弊害も考えられる。網の貼り替えも大変な作業になる。
パイプ形状のものを取り付ける場合もコストがかかり、手入れも大変である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は網戸の片側または両側にパネル状の部分を設け、窓をある範囲開けたままでも窓と網戸の間から換気可能にしたことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の網戸はパネル部分があるため、その部分の窓を開けていた場合でも雨等が直接室内に入り込むことを防げるという利点がある。
窓と網戸の間には隙間があるのでそこから換気ができ、急な雨にも慌てずにすむ。
さらに省エネルギー対策や一酸化炭素中毒の抑止等、健康生命維持にもつながる。
とてもシンプルな構造で厚みも少なく、重量もさほどかからない。さらに取り付けた後の手入れや管理もしやすく故障も起こりにくい。
スライドパネルは任意の位置で止めることが可能なのでプライバシー保護の為の目隠し効果もある。
場合によってはパネルを取外して通常の網戸として使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は窓枠を含む全体を窓をある範囲、開けた状態で上から見た断面図である。矢印は風や空気の通り方を示したものである。(実施例10)
【図2】図2は窓枠を含む全体を窓を閉めた状態で上から見た断面図である。
【図3】図3は網戸(スライド可能パネル)を室内側から見た正面図である。
【図4】図4は網戸(スライド可能パネル)の断面図である。
【図5】図5は網戸(スライド可能パネル)のパネルを取り付ける溝の構造を変更した場合の断面図である。
【図6】図6は網戸(固定パネル)を室内側から見た正面図である。(実施例11)
【図7】図7は図1の主要な部分を拡大した図である。
【図8】図8は網戸(固定式パネル)の形状について別の方法を示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
アルミ等を素材とした枠の網戸にパネルを取り付けるのだがその方法は次の通りである。
網戸枠上部に溝Aを、網戸枠下部に溝Bを成型してその溝にパネルを差し込む。この溝はケンドン式(図4)、またはパネルがちょうど良く入る幅である。
網戸枠上部に突起溝Cを、網戸枠下部に突起溝Dを成型してその溝にパネルを差し込む。この突起溝はケンドン式(図5)、またはパネルがちょうど良く入る幅である。
網戸枠にパネル部分をビス、ネジ、ボルト等で止める。または接着する。または両面テープ等で止める。。または溶接する。または溶着する。または磁力で固定する。または双方がかみ合うような機能をもったテープ等で止める。
または網戸枠にパネル部分を成型する。
なおケンドン式でパネルを嵌めこむ際、特に縦引き窓の場合は外れ防止構造とする。
【実施例】
【0010】
図1で示す通り、この網戸を使用すれば雨天時に窓を開けた状態でも雨は直接入らず換気が可能である。
パネルを逆側にスライドさせれば、反対側の窓を開いた場合も同様の効果が得られる。
【0011】
図6で示す通りパネルを固定する方法の場合、効果は同じであるがよりシンプルな構造となり特に縦引き窓等の場合に安定した効果が得られる。
【0012】
図4で示す通り、パネルはケンドン式または溝に対してちょうど良い寸法で上と下側の溝に差し込んで取り付ける。
【0013】
図5で示したのは図4と取付方法は同様だが溝の形状が異なる場合である。パネルはケンドン式または溝に対してちょうど良い寸法で上と下側の溝に差し込んで取り付ける。
【産業上の利用可能性】
【0014】
パネルの材質や仕上げ等を選べることによって、パネル部分を透明にしたり色やデザイン性も工夫できる。
さらに必要の無いときは取り外しができ、後でオプション品として装着することもできる。
製造コストも安価である。
【符号の説明】
【0015】
1 パネル(スライド可能)
2 窓ガラス
3 網
4 窓枠
5 窓枠躯体
6 網戸枠
7 パネル(固定)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
網戸枠本体の素材はアルミニュウム製、ステンレス製、銅製、真鍮製、鉄製、合金製、ABS樹脂製、プラスチック製、他の樹脂製、セラミック製、木製、他の金属製がある。
パネルの素材はアルミニュウム製、ステンレス製、銅製、真鍮製、鉄製、合金製、ABS樹脂製、プラスチック製、他の樹脂製、セラミック製、木製、他の金属製、皮革製、紙製等で製造する。
網戸枠本体、パネルとも塗装、文字記入、プリント、刻印、他の書き込みを入れること等も可能である。
【請求項2】
パネルはフラットな形状または、取手(持ち手)付き、または溝付き、突起付き、または開口付きである。
固定またはスライド可能な程度に曲げる場合もある。(成型を含む)
パネルの断面はT型、L型や他の形状に成型することもある。
【請求項3】
パネルは左右または上下のどちらか、またはその両側にスライド可能である。または任意の位置に止めることができる。
または固定する。
【請求項4】
パネルの取り付け方法は網戸枠の突起や溝にケンドン式や嵌めこみ式で取付ける方法の他、溶接式、溶着式、接着式、双方がかみ合う機能を持ったテープ等でとめる、ビスまたはボルト、リベット等で止める、磁力等で固定する、固定金具、固定具を使用する等の方法をとる。
【請求項5】
パネル自体が分割可能な場合もある。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−57166(P2013−57166A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−194451(P2011−194451)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(711008412)