説明

ビジョントレーニング装置

【課題】大幅にコストを削減することができ、しかもメンテナンスも基板の取換えで済むという非常にメリットの大きいビジョントレーニング装置を提供する。
【解決手段】ビジョントレーニング装置は、支柱に昇降可能に取り付けられた、人の視覚野にほぼ等しい輪郭の操作盤11と、操作盤11上に、適宜配列の放射状または斜め格子状に配置され、表示素子13をおのおの内蔵した複数の押し釦スイッチ12を備えたビジョントレーニング装置であって、表示素子13をおのおの内蔵した複数の押し釦スイッチ12をユニットとして各基板14上に所定間隔で配置し、基板14を所定間隔で複数並べて放射状または斜め格子を形成するとともに、各基板14を音声基板14−2を付設した制御用の主基板14−1と、その他の副基板14−3とで構成して、それぞれを数珠つなぎに接続し、各基板上の表示素子13のON−OFF動作を主基板14−1によって制御。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ビジョントレーニング装置に関し、もぐらたたきの要領で行うノーマル、0〜9までの10個同時に表示されたスイッチを難易度に応じた指定の順番で押す作業を10回行うナンバーズ、点灯するランプを覚えて、点灯した順番に押していくと、正解する毎に点灯するランプが増えるメモリー、中央の3つの表示LEDを使い、高速に切り替わる数字を、狙いを定めてスイッチを押すことで停止させるスロット等のトレーニングの種類を選択的に行うことができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
特許第3734112号公報(特許文献1参照)には、長方形又は正方形形状の操作板と、
上記操作板上に、縦n個,横m個のマトリクス状に配置された、表示素子を各々内蔵した複数の押し釦スイッチと、
上記複数の押し釦スイッチのいずれの押し釦スイッチによる,上記表示素子で表示できる数字または文字のいずれの表示,を行うかを示す,ある診断方法における,ある診断用表示シーケンスをもって、上記操作板上にて上記表示素子による被検者が反応すべき表示および反応すべきでない表示を含む表示を行う表示制御手段とを備え、
上記操作板の前面に立った上記被検者が、上記操作板上に上記表示素子による数字または文字の表示を認識し、該表示が、ある診断方法における,上記ある診断用表示シーケンスにおける表示のうちの反応すべき表示であったとき、該被検者は、該反応すべき表示を表示している上記押し釦スイッチを押すものとし、
上記ある診断用表示シーケンスに対し、ある診断方法において反応すべきと定めた表示のシーケンスと、上記被検者が上記押し釦スイッチを押して反応した結果のシーケンスとに基づき、上記被検者の視覚能力の診断,及び訓練を行うことを特徴とする視覚能力診断装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3734112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のビジョントレーニング装置は、以上のように、表示素子を各々内蔵した複数の押し釦スイッチを操作盤上に縦n個,横m個のマトリクス状に配置したものがほとんどであった。
【0005】
しかしながら、上述した従来のビジョントレーニング装置では、表示素子を各々内蔵した複数の押し釦スイッチを操作盤上に縦n個,横m個のマトリクス状に配置していたため、スイッチング機能を備えた押し釦スイッチが表示素子の数だけ必要であり、また制御回路も複雑となって、装置の製造に多大の手間や経費がかかるものとなってしまっていた。
【0006】
この発明は以上のような問題を解決するためになされたもので、表示素子をおのおの内蔵した複数の押し釦スイッチを1ユニットとして各基板上に所定間隔で配置し、該基板を所定間隔で複数並べて前記放射状または斜め格子を形成するようにしたため、複数の押し釦スイッチを搭載した基板を操作盤上に適宜配置すればよく、また制御回路も簡素化できるため、大幅にコストを削減することができ、しかもメンテナンスも基板の取換えで済むという非常にメリットの大きいビジョントレーニング装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の請求項1にかかるビジョントレーニング装置は、
支柱に昇降可能に取り付けられた、人の視覚野にほぼ等しい輪郭の操作盤と、
上記操作盤上に、適宜配列の放射状または斜め格子状に配置した表示素子をおのおの内蔵した複数の押し釦スイッチを備えたビジョントレーニング装置であって、
表示素子をおのおの内蔵した複数の押し釦スイッチを1ユニットとして各基板上に所定間隔で配置し、該基板を所定間隔で複数並べて前記放射状または斜め格子を形成するとともに、
各基板を音声基板を付設した制御用の主基板と、その他の副基板とで構成して、それぞれを数珠つなぎに接続し、各基板上の表示素子のON−OFF動作を主基板によって制御するようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
本願の請求項2にかかるビジョントレーニング装置は、請求項1に記載の発明において、
前記1ユニットとして各基板上に所定間隔で配置した複数の押し釦スイッチが、4つを四角形内に1ユニットとして配置したものであって、さらに四角形を4隅が上下左右に位置付けられるように操作盤上にセットしたことを特徴とするものである。
【0009】
本願の請求項3にかかるビジョントレーニング装置は、請求項1または2に記載の発明において、
制御用の主基板はCPUを内蔵するとともにUSB/シリアル変換器が接続されており、通信インターフェイスを利用してパーソナルコンピュータや携帯型端末を接続してデータを表示したり、データ管理したり、またICカードリーダを接続してデータ管理することを可能としたことを特徴とするものである。
【0010】
本願の請求項4にかかるビジョントレーニング装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明において、
ビジョントレーニングの種類として、もぐらたたきの要領で行うノーマル、0〜9までの10個同時に表示されたスイッチを難易度に応じた指定の順番で押す作業を10回行うナンバーズ、点灯するランプを覚えて、点灯した順番に押していくと、正解する毎に点灯するランプが増えるメモリー、中央の3つの表示LEDを使い、高速に切り替わる数字を、狙いを定めてスイッチを押すことで停止させるスロットとが選択的に搭載されていることを特徴とするものである。
【0011】
本願の請求項5にかかるビジョントレーニング装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載のビジョントレーニング装置において、前記ビジョントレーニングの種類が、もぐらたたきの要領で行うノーマル、0〜9までの10個同時に表示されたスイッチを難易度に応じた指定の順番で押す作業を10回行うナンバーズ、点灯するランプを覚えて、点灯した順番に押していくと、正解する毎に点灯するランプが増えるメモリー、中央の3つの表示LEDを使い、高速に切り替わる数字を、狙いを定めてスイッチを押すことで停止させるスロットからなり、このトレーニングの種類を前記1ユニットとして各基板上に所定間隔で配置した4つの押し釦スイッチのいずれかに割り当てて、選択的に行うことができることを特徴とするものである。
【0012】
本願の請求項6にかかるビジョントレーニング装置は、請求項1ないし5のいずれかに記載の発明において、操作盤は所定の間隔の前面板および後面板を備え、前面板にはコ字状断面の複数の桟材を横方向に取り付け、後面板に沿ってその内側に配置した発泡部材からなる防音クッションによって複数の桟材を介して前面板を支持するようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
本願の請求項7にかかるビジョントレーニング装置は、請求項1ないし6のいずれかに記載のビジョントレーニング装置において、操作盤を支える支柱の台座としてパイプが採用されており、該パイプの上面には昇降のためのナットが取り付けられ、ボルトが前記ナットに昇降自在に取り付けられており、前記ボルトは前記台座を構成するパイプの下面の開口部に配置した台ゴム上に取り付けたナットに螺着されていることを特徴とするものである。
【0014】
本願の請求項8にかかるビジョントレーニング装置は、請求項1ないし7のいずれかに記載のビジョントレーニング装置において、音声基板が、操作案内(音声ガイダンス)機能を備え、音声ガイダンスにしたがって操作盤上の押し釦スイッチを操作するだけで、助言者なしでも簡単にトレーニング装置を操作することができるようにしたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本願の請求項1にかかる発明によれば、表示素子をおのおの内蔵した複数の押し釦スイッチを1ユニットとして各基板上に所定間隔で配置し、該基板を所定間隔で複数並べて前記放射状または斜め格子を形成するようにしたため、複数の押し釦スイッチを搭載した基板を操作盤上に適宜配置すればよく、また制御回路も簡素化できるため、大幅にコストを削減することができ、しかもメンテナンスも基板の取換えで済むという非常にメリットの大きいビジョントレーニング装置を提供することができる。
しかも、網膜が中心渦のある黄斑部を頂点として球状であることから、押し釦スイッチ上に配置したランプパターンは、放射状に配置するのが均等な視覚情報の発信源の配置からいえば、非常に理にかなっているといえるのである。
【0016】
また本願の請求項2にかかる発明によれば、請求項1に記載のビジョントレーニング装置において、前記1ユニットとして各基板上に所定間隔で配置した複数の押し釦スイッチが、4つを四角形内に1ユニットとして配置したものであって、さらに四角形を4隅が上下左右に位置付けられるように操作盤上にセットしたものであるので、人の視覚野にほぼ等しい輪郭の操作盤に無理なく、かつバランスよく配置することができる。
【0017】
また本願の請求項3にかかる発明によれば、請求項1または2に記載のビジョントレーニング装置において、制御用の主基板はCPUを内蔵するとともにUSB/シリアル変換器が接続されており、通信インターフェイスを利用してパーソナルコンピュータや携帯型端末を接続してデータを表示したり、データ管理したり、またICカードリーダを接続してデータ管理することも可能である。
【0018】
また本願の請求項4にかかる発明によれば、請求項1ないし3のいずれかに記載のビジョントレーニング装置において、ビジョントレーニングの種類として、もぐらたたきの要領で行うノーマル、0〜9までの10個同時に表示されたスイッチを難易度に応じた指定の順番で押す作業を10回行うナンバーズ、点灯するランプを覚えて、点灯した順番に押していくと、正解する毎に点灯するランプが増えるメモリー、中央の3つの表示LEDを使い、高速に切り替わる数字を、狙いを定めてスイッチを押すことで停止させるスロットとを選択的に搭載できるようにしたので、多機能なビジョントレーニング装置を提供することができるようになった。
【0019】
また本願の請求項5にかかる発明によれば、請求項1ないし4のいずれかに記載のビジョントレーニング装置において、もぐらたたきの要領で行うノーマル、0〜9までの10個同時に表示されたスイッチを難易度に応じた指定の順番で押す作業を10回行うナンバーズ、点灯するランプを覚えて、点灯した順番に押していくと、正解する毎に点灯するランプが増えるメモリー、中央の3つの表示LEDを使い、高速に切り替わる数字を、狙いを定めてスイッチを押すことで停止させるスロットからなるトレーニングの種類を、前記1ユニットとして各基板上に所定間隔で配置した4つの押し釦スイッチにそれぞれ割り当ててたので、トレーニングの種類の選択を前記基板の配置により、操作盤の適宜位置で行うようにすることができる。
【0020】
また本願の請求項6にかかる発明によれば、請求項1ないし5のいずれかに記載のビジョントレーニング装置において、操作盤は所定の間隔の前面板および後面板を備え、前面板にはコ字状断面の複数の桟材を横方向に取り付け、後面板に沿ってその内側に配置した発泡部材からなる防音クッションによって複数の桟材を介して前面板を支持するようにしたので、被験者が多少乱暴な取り扱い方をしても、大きな騒音が発生することがない。
【0021】
また本願の請求項7にかかる発明によれば、請求項1ないし6のいずれかに記載のビジョントレーニング装置において、操作盤を支える支柱の台座としてパイプが採用されており、該パイプの上面には昇降のためのナットが取り付けられ、ボルトが前記ナットに昇降自在に取り付けられており、前記ボルトは前記台座を構成するパイプの下面の開口部に配置した台ゴム上に取り付けたナットに螺着されているので、台座の下に使用者のつま先が入ることはなく、躓きにくくなった。
【0022】
また本願の請求項8にかかる発明によれば、請求項1ないし7のいずれかに記載のビジョントレーニング装置において、音声基板が、操作案内(音声ガイダンス)機能を備え、音声ガイダンスにしたがって操作盤上の押し釦スイッチを操作するだけで、助言者なしでも簡単にトレーニング装置を操作することができるようなった。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】この発明の実施の形態1におけるビジョントレーニング装置を示す斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態1のビジョントレーニング装置における操作盤を示す正面図である。
【図3】この発明の実施の形態1におけるビジョントレーニング装置の回路構成を説明するブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態1のビジョントレーニング装置における操作盤の内部構造を示す透視図である。
【図5】その要部拡大断面図である。
【図6】この発明の実施の形態1のビジョントレーニング装置における操作盤と支柱との関係を示す概略図である。
【図7】その要部断面図である。
【図8】1.〜7.は操作盤を支柱上で操作する状態を示す操作手順図である。
【図9】この発明の実施の形態2のビジョントレーニング装置における操作盤と支柱との関係を示す斜視図である。
【図10】1.〜5.は高さ調整機能を示す斜視図である。
【図11】1.および2.はこの実施の形態における高さ調整機能を示す断面図、3.および4.は一般の高さ調整アジャスタにおける高さ調整機能を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1はこの発明の実施の形態1によるビジョントレーニング装置を示すものであり、11は人の視覚野にほぼ等しい輪郭の操作盤、12は上記操作盤11上に、適宜配列の放射状または斜め格子状に配置され、表示素子(例えば7セグメント)13をおのおの内蔵した複数の押し釦スイッチである。
前記操作盤11は、壁面21に取り付けた支柱22に昇降可能に取り付けられている。すなわち、支柱22のほぼ中央にはレール溝23を、またレール溝23の左右には上下方向に複数の位置決め孔24が形成されており、このレール溝23および複数の位置決め孔24を用いて後述のように所定の高さに位置決めすることができる。
【0025】
図2はこの発明の実施の形態1のビジョントレーニング装置における操作盤を拡大して示すものであり、前記表示素子13をおのおの内蔵した複数の押し釦スイッチ12を1ユニットとして基板14上に所定間隔で配置し、該基板14を所定間隔で複数並べて前記放射状または斜め格子を形成している。特に、4つの押し釦スイッチ12を1ユニットとして基板14上に配置することにより、装置全体のスイッチ配置に自由度を持たせることができ、しかも人の視覚野にほぼ等しい輪郭の操作盤に対応しやすいものとなった。
さらにビジョントレーニング装置においては、各基板14を音声基板14−2を付設した制御用の主基板14−1と、その他の副基板14−3とで構成して、それぞれを数珠つなぎに接続し、各基板14上の表示素子13のON−OFF動作を主基板14−1によって制御するようにしたものである。
前記制御用の主基板14−1は3つの押し釦スイッチ12を1ユニットとし、その他の副基板14−3は4つの押し釦スイッチ12を1ユニットとして基板14上に所定間隔で配置してある。
その上で、操作盤11のほぼ中央に音声基板14−2を付設した制御用の主基板14−1と1つの副基板14−3とを横に並置してあり、またその周囲に8つの副基板14−3を配置してあって、操作盤11上に3×1=3個および4×9=36個の計39個の押し釦スイッチ12が放射状または斜め格子状に,それぞれ所定間隔で配置されている。
【0026】
図3はこの発明の実施の形態1におけるビジョントレーニング装置の回路構成を説明するためのものであり、上から音声基板14−2、主基板14−1、および複数の副基板14−3が配置されている。
主基板14−1は、CPU31、DC−DCコンバータ32(5V用)、33(3.3V用)、スイッチ(FET)34、表示素子に対応する3対のLEDドライバ35および7セグLED36、それらに対応する3つのスイッチ37、論理回路IC(バッファ)38、2つのレベル変換器39およびSDカード40とを搭載されている。
そして、CPU31から引き出されたDC−DCコンバータ32(5V用)は、家庭用電源41に電源スイッチ42およびAC−DCコンバータ(12V)43を介して接続されている。
CPU31には、論理回路IC(バッファ)38を介して3対のLEDドライバ35および7セグLED36が接続され、またそれらに対応する3つのスイッチ37も並列に接続されている。
前記2つのレベル変換器39はそれぞれ並列にCPU31に接続されていて、その1つは後述の音声基板14−2に、もう1つはSDカード40に接続されている。
同様にCPU31にはスイッチ(FET)34が接続されており、音声基板14−2および複数の副基板14−3にそれぞれ接続されている。
前記CPU31は主基板14−1、音声基板14−2、副基板14−3の制御を一手に担うものであり、このCPU31のソフト書き換えは、USB/シリアル変換器44から行うことが可能となっており、大きく筐体を分解することなくソフトのバージョンアップが可能となっている。
【0027】
音声基板14−2には、DC−DCコンバータ51(5V用)、52(3.3V用)、音声プロセッサ53、音声データROM54、ミキサ55、フィルタ56、および一対のアンプ57、レベル変換器58が搭載されている。
前記DC−DCコンバータ51(5V用)および52(3.3V用)は、音声プロセッサ53に数珠つなぎに接続されていて、フィルタ56およびアンプ57を介して外部のスピーカ59に接続されている。ミキサ55は外部入力と接続されていて、やはりアンプ57を介して外部のスピーカ59に接続されている。
また前記DC−DCコンバータ51(5V用)は電源スイッチ42に接続され、レベル変換器58は前記CPU31および音声プロセッサ53に接続され、また前記音声プロセッサ53は制御I/F60、主基板14−1上のレベル変換器39を介してCPU31に接続されている。
【0028】
副基板14−3には、DC−DCコンバータ61(5V用)、表示素子に対応する4対のLEDドライバ62および7セグLED63、それらに対応する4つのスイッチ64、論理回路IC(バッファ)65、1〜9のセレクトスイッチ66および1〜9のスキャンスイッチ67とを搭載されている。
前記DC−DCコンバータ61(5V用)は前記4対のLEDドライバ62および7セグLED63に接続され、1〜9のセレクトスイッチ66は論理回路IC(バッファ)65に、1〜9のスキャンスイッチ67は前記スイッチ64に接続されている。
前記DC−DCコンバータ61(5V用)は、主基板14−1の前記スイッチ(FET)34に接続され、前記セレクトスイッチ66は主基板14−1の前記CPU31に接続され、論理回路IC(バッファ)65は主基板14−1の論理回路IC(バッファ)38に接続され、前記スキャンスイッチ67は主基板14−1の前記CPU31に接続され、前記スイッチ64は主基板14−1の前記スイッチ37に接続されている。
【0029】
通常、多数の表示を行う際は、各表示箇所を順次切り替えるスキャン方式が一般的に採用されている。人間の目は残像が残るため、高速で表示を切り替えてもずっと点灯しているように見えることから、一般にはこの方法が採用されることが多い。
たとえば表示が10箇所ならセグメント用の8本の出力と10箇所の切り替え信号の計18本の出力信号があればよく、10箇所全てに出力を割り当てた場合の80本に比べて格段にポート数は節約できる。
ただし、この発明のビジョントレーニング装置においては、39箇所×8つのセグメントLED制御が必要となるので、単純に上記の方法を適用するとスキャン信号だけで39本、セグメント用8本の計47本の出力が必要となってしまい、CPUの増設やI/Oポートの増設が必須となってしまう。仮に表示2箇所としてスキャンを半分に減らしたとしても、表示16本+スキャン20本の計36本の出力が必要となってしまい、これも現実的ではない。
また、スキャン方式の欠点として表示が高速で点滅していることになるため、静的に点灯させた場合に比べて光量が少なく、暗い表示となったり、処理速度によってはちらつく問題があり、視野トレーニングの目的を考慮すると、表示が暗く視認性が落ちるのは好ましくない。
【0030】
この発明のビジョントレーニング装置においてはこれらの問題を解決するため、7セグLEDの表示はシリアル転送によるシフトレジスタ式LEDドライバを用い、データ線は全7セグLEDに共通に分配し、そのデータを表示するか否かを決定付けるラッチ信号を、セレクト信号によって希望の副基板14−3のみに伝達させることによって特定の部位のみ表示をさせることを可能とした。
この場合CPU31からの出力は、表示データシリアル転送用のデータ1本、クロック1本、セレクト信号10本、ラッチ信号4本の最低16本で39箇所の表示制御が可能となり、汎用的な安価なワンチップマイコンで十分まかなえる出力ポート数に抑えることができ、大幅なコストダウンに貢献している。また、一度ラッチ信号を受けたLEDドライバは次のデータが来てもラッチ信号さえ来なければ表示状態は保持されるため、静的な点灯状態が得られ、スキャン方式と比べて表示が明るくちらつかないという利点がある。
【0031】
各副基板14−3の表示スイッチに対しては、主基板14−1のCPU31から共通のデータ信号が送出されるが、副基板14−3のディップスイッチで設定された選択信号のみを通過させる仕組みにすることによって、他の副基板14−3の選択信号には反応しないようにして、ロケーションの指定を実現している。
すなわち、副基板14−3はCPUを持たず、主基板14−1と各副基板14−3の信号は全てバス接続となっており、副基板14−3の4辺には同等のピンアサインを持つコネクタを実装可能としている。
通常、対辺2箇所に実装して、主基板14−1側を上流として、2箇所のコネクタをそれぞれ上流、下流の副基板14−3に接続することにより、主基板14−3から副基板14−3に信号を個々に分配するのではなく、数珠つなぎに副基板14−3を渡り歩く接続形態を特徴としている。
この方式により、主基板14−1と副基板14−3間の制御ハーネスは渡り線のみとなるため、種類を最小限にして組み立て、管理を容易にすることができる。
また、前記副基板14−1の配置位置によって最適な位置にコネクタを実装することで ハーネスの引き回しを容易にすることができる。
【0032】
副基板14−3のLEDスイッチの配置は上下左右を頂点としたひし形の位置関係に配置しており、これによって複数の副基板14−3を組み合わせた際に、水平、垂直、斜めのラインが構成できる。すなわち、放射状あるいは斜め格子状とすることができる。
このようにすれば、人の視覚野にほぼ等しい輪郭の操作盤11上に各基板14を所定の間隔で配置し、各基板14上の4つの押し釦スイッチ12を操作盤11上において均等に配置し、点灯エリアが偏らず、点灯エリアが均等になるようにすることができる。
例えば、主基板14−1は副基板14−3と同様の頂点3箇所に表示スイッチを配置し、ひし形に見立てたときの残りの頂点1箇所を副基板14−3の頂点一箇所に配置し、この発明のビジョントレーニング装置の中心とすることで上下左右に対称な構成となり、中心から周辺に視野を移すトレーニングに効果的な配置となる。
また、メモリーモードに代表される記憶力の活性も兼ねるモードにおいては、ひし形で構成したこの発明のビジョントレーニング装置の配置は、正方形に整然と並べるよりも覚えにくいため、トレーニング性が高まる効果がある。
すなわち、押し釦スイッチ12が少ない個数であっても、従来のマトリクス状配列に比して押し釦スイッチ12の点灯状況を記憶しにくく、そのため少ない個数の押し釦スイッチ12であっても高い難易度を保持することができるようになるのである。
【0033】
従来のこの種装置においては、コントロール専用の操作パネルやスイッチがあり、操作開始や動作モードの設定などは、これらの専用スイッチにて操作を行っている。視野トレーニングの面では、表示パネル上は色覚的にアクセントは少ないほうが良いことから、従来装置では、表示パネル上に操作スイッチを設けるのを避け、操作パネルは別体となっており、コストアップの要因となっている。
この発明のビジョントレーニング装置では、もぐらたたきの要領で行うノーマル、0〜9までの10個同時に表示されたスイッチを難易度に応じた指定の順番で押す作業を10回行うナンバーズ、点灯するランプを覚えて、点灯した順番に押していくと、正解する毎に点灯するランプが増えるメモリー、中央の3つの表示LEDを使い、高速に切り替わる数字を、狙いを定めてスイッチを押すことで停止させるスロットからなるトレーニングの種類を、前記1ユニットとして各基板上に所定間隔で配置した4つの押し釦スイッチ12にそれぞれ割り当てたので、トレーニングの種類の選択を前記基板の配置により、操作盤の適宜位置で行うようにすることができる。
そしてこのように、各基板上に所定間隔で配置した4つの押し釦スイッチ12を制御スイッチと兼用させることで、外部の操作パネルや制御スイッチを不要とし、大幅なコストダウンに貢献している。
【0034】
この発明のビジョントレーニング装置は音声基板14−2を搭載しており、操作案内(音声ガイダンス)や成績の診断、アドバイスなどを音声や電子音を使って被験者に伝達することが可能である。
特に、操作案内(音声ガイダンス)機能を充実させ、音声ガイダンスにしたがって操作盤11上の押し釦スイッチ12を操作するだけで、助言者なしでも簡単にトレーニング装置を操作することができるようにもすることができる。
このようにすれば、初心者でも簡単にトレーニング装置を操作することができ、スポーツジムやアスレチッククラブ等における人件費を大幅に低減することができ、
もちろん、音声データは音声基板14−2のROMに保存しておく必要があるが、通常では一度筐体に収まってしまうと、音声データを簡単に書き換えられない。そこで音声データを主基板14−1経由で書き換えるインターフェイス機能を設けることによって、主基板14−1の書換えと同様に、大きく分解することなく音声データを書き換えることが可能となった。
【0035】
この発明のビジョントレーニング装置は、上述のように表示がラッチ方式のためノイズなどを拾って本来表示させなくて良いゴミデータをラッチすることがある。そのため、ゴミデータが表示がされ続けるのを避けるため、定期的に表示を更新する処理を行い、ノイズによる表示化け対策を行うことが望ましい。
もし、電源が投入された状態で一定時間操作がされない場合は、副基板14−3への12V電源供給を遮断し、節電状態となる機能を備えている。そして節電状態にて主基板14−1のスイッチのいずれかを操作することで副基板14−3への電源供給を再開し、トレーニング可能な状態へと遷移するものとなっている。
音声や効果音が不要な際は、音声基板14−2にミュート信号を送出することで、音声基板14−2のアンプ出力を停止し、不要な半導体特有のザー音などを停止するとともに、節電にも貢献するものとしている。
【0036】
デモンストレーションの時などに、ウォームアップ用として視点目標となる表示を上下左右斜めなど移動させる機能をもっており、移動する表示を目で追うことで眼球の訓練を行うことが可能となる。
また、製造検査用として、LEDのセグメントの表示欠けおよびスイッチの反応を確認する機能をもち、所定の組み合わせのスイッチ操作を行った際に、特定の内容の表示を行い、検査者がセグメント欠けがなければスイッチを押し、次の表示LEDの検査に進むという方法でハードウェア的な組み立て不良を確認しやすくしている。
さらに、ランク診断機能があり、トレーニング終了後に成績表示される。もちろん、一般向けやアスリート向けなどで評価を変更可能としておくことが望ましい。
【0037】
以下に各ビジョントレーニングの種類について説明する。
<ノーマル>
もぐらたたきの要領である。5段階の難易度を備えている。
(5段階の難易度)
1.目標のスイッチが押されるまで表示が移動しない。トレーニング時間30秒。
2.目標のスイッチが押されるまで表示が移動しない。トレーニング時間60秒。
3.押されなくても表示が移動する。移動は0.8秒表示で移動する。トレーニング時間30秒。
4.押されなくても表示が移動する。移動は0.6秒表示で移動する。トレーニング時間30秒。
5.押されなくても表示が移動する。移動は0.4秒表示で移動する。トレーニン
グ時間0秒。
【0038】
<ナンバーズ>
0〜9までの10個同時に表示されたスイッチを難易度に応じた指定の順番で押す。これを10回行う。
(5段階の難易度)
1.順番は1,2,3,4,5,6,7,8,9,0の順で押す。正解すると表示が順次消える。1回の制限時間12秒。
2.順番は1,2,3,4,5,6,7,8,9,0の順で押す。正解すると表示が順次消える。1回の制限時間10秒。
3.順番は1,2,3,4,5,6,7,8,9,0の順で押す。正解しても表示は消えない。1回の制限時間8秒。
4.順番は0,9,8,7,6,5,4,3,2,1の順で押す。正解すると表示は消える。1回の制限時間8秒。
5.順番は0,9,8,7,6,5,4,3,2,1の順で押す。正解しても表示は消えない。1回の制限時間7秒。
表示が消えない方法を採用することで、目標の絞込みをしにくくし、最後までしっかり確認して探す必要があり、視線の動きを最後まで持続させる効果を高めている。
また、乱数で表示箇所を決定するが、ただ乱数を発生させただけでは、特定の部位に偏る可能性があり、視野トレーニングの観点から好ましくない。そのため、表示パネル全域に均等に表示が散らばるように主基板14−1、各副基板14−3から必ず1箇所が表示されるようにしてある。
【0039】
<メモリー>
点灯するランプを覚えて、点灯した順番に押していく。正解する毎に点灯するランプが増える。
(3段階の難易度)
1.中央の9個のスイッチにエリアが限定される。制限時間なし。
2.外周を除く23個のスイッチにエリアが限定される。制限時間無し。
3.全スイッチのエリアが対象となる。制限時間無し。
失敗した際に、正解の表示順番をトレースする機能があるため、どこで失敗したのか確認することができる。
【0040】
<スロット>
中央の3つの表示LEDを使い、高速に切り替わる数字を、狙いを定めてスイッチを押すことで停止させる。
【応用例】
【0041】
シリアルインターフェイスを用いてトレーニング結果をPCに出力し、集計に利用したり、プリンタに印字することが可能である。
また、この発明のビジョントレーニング装置を複数台用意してシリアルインターフェイスを用いて互いに接続し、同じ出題を競い合わせたり、またそのデータをまとめて表示させることができる。
前記7セグLEDの代わりに、白色LEDや拡散シートなどで面発光のランプを形成し、キャラクタシールやステッカーなどをスイッチ表面に貼ることで、バックライト効果をだして使用することも可能である。
その他、次のような利用方法も考えられる。
A)各ステージにおいて、出題に対して被験者の反応時間の表示を行ない、トレーニング成果を評価することができる。すなわち、表示装置の点灯から押し釦スイッチ12の操作までの時間を計測できるようにすれば、被験者の反応スピードを確認することができるので、トレーニング成果を評価することができる。
B)各基板上の押し釦スイッチ12の被験者データを評価できるようにしておけば、例えばウィークエリア(被験者の比較的弱いエリア)を検出し、その改善を求めることができるようにすることができる。
C)瞬間視・・・一瞬で切れたり変化したりするランプ表示をイメージで捉えることができるようにするトレーニングが可能である。もちろん固視(ランプ表示が固定であるもの)におけるトレーニングができることはいうまでもない。
D)前記ノーマル、ナンバーズ、メモリー、スロットのトレーニングの前に、簡単な押し釦スイッチ操作によるトレーニング行うことができる、トレーニング機能を持たせることも可能である。
【0042】
図4から図7に操作盤11を支柱22に昇降可能に取り付ける取付手段を示す。
図4に示すように、操作盤11の前面板71にはコ字状断面の複数の桟材72が横方向に取り付けられており、後面板73に添って配置した発泡部材からなる防音クッション74によって前面板71を支持している。75は桟材72と後面板73との間を連結するスペーサである。
こうすることによって、被験者が熱くなって押し釦スイッチ12は強く押したりたたいたりした場合には、発泡部材からなる防音クッション74がこの衝撃を吸収するので、騒音を低減することができるとともに、押し釦スイッチ12や表示素子13の損傷が抑えられ、メンテナンスの容易な操作盤11の構造とすることができる。
図5に示すように、前記主基板14−1および副基板14−3は前記複数の桟材72の間に形成された中空部に浮き支持するよう長ナット76を介してネジ止めされており、操作盤11の前面板71に設けた開口から押し釦スイッチ12が突き出るように保持されている。
【0043】
図6および図7に示すように、前記操作盤11は、壁面21に取り付けた支柱22に昇降可能に取り付けられている。
すなわち、支柱22にはその長さ方向に沿ってレール溝23、およびレール溝23の左右に上下方向に所定の間隔をおいて複数の位置決め孔24が形成されている。
他方、操作盤11の背面にはスライド板25およびフック金具26が、それぞれレール溝23および位置決め孔24に対応する位置に突設してあり、前記レール溝12にスライド板25をはめ込んで昇降中の左右のブレを防止し、また操作盤11のフック金具26を適宜位置の位置決め孔24にはめ込んで所定の高さに保持することができる。
その際、スライド板25の幅方向の端部には折り曲げ部27が形成してあり、この折り曲げ部27によって、操作盤11が過度に引出せないようになっているので、スライド板25による横振れ防止だけでなく無駄な引き出しも防止することができ、使用中に破損しにくく、また安全かつ確実に昇降操作ができるようになった。
【0044】
図8を用いて前記操作盤11の昇降動作を説明する。
1.先ず、支柱22に係合され、いたずら防止ネジ28によって支柱22に固着されたフック金具26からいたずら防止ネジ28を取外す。
2.操作盤11をその下端を持って持ち上げる。
3.操作盤11を手前に引き、支柱22の位置決め孔24からフック金具26を引出す。
4.操作盤11を望みの高さに動かす。
5.操作盤11のフック金具26を支柱22の位置決め孔24に差し込む。
6.操作盤11を下げて、支柱22の位置決め孔24にフック金具26を係合する。
7.支柱22に係合されたフック金具26にいたずら防止ネジ28を取り付ける。
【0045】
図9〜図11を用いてこの発明の実施の形態2のビジョントレーニング装置における操作盤と支柱との関係を説明する。
図9のようにこの実施に形態は、スタンド型の支柱81が用いられている。この支柱81は、操作盤11を上部に保持する支柱本体82、前後左右に所定の幅を持たせたコ字状の台座83、支柱本体82上端と台座83の後部との間を斜めに連結する補強桟84とで構成されている。85は高さ調整のためのアジャスタである。
図10の1.〜5.は高さ調整機能を示すものである。すなわち、
1.ゴム製保護キャップ86をアジャスタ85から外す。
2.アジャスタ85のロックナットを緩める。
3.調整ボルトを回してアジャスタ85の出量を調整する。
4.ロックナットを締めて固定する。
5.保護キャップ86を付ける。
【0046】
図11において、1.および2.はこの実施の形態における高さ調整機能を示し、3.および4.は一般の高さ調整アジャスタにおける高さ調整機能を示すものである。
この実施の形態における高さ調整機能は一般の高さ調整アジャスタにおける高さ調整機能とは以下の点で異なっている。
すなわち、前記台座83を構成するパイプの上面には昇降のためのナット91が取り付けられ、ボルト92が該ナット91に昇降自在に取り付けられている。前記ボルト92は前記台座83を構成するパイプの下面の開口部に配置した台ゴム93上に取り付けたナット94に取り付けられている。
【0047】
したがって、前記台座83を構成するパイプは床面に接するようにセットすることができる。また床面にくぼみがある場合でも、ボルト92をねじ込んで台ゴム93をパイプの下面の開口部から突出させれば自在に位置決めすることができる。図中95はロックナットである。
他方、一般の高さ調整アジャスタにおいては前記台座83を構成するパイプの下面に昇降のためのナット91が取り付けられており、台ゴム93上に回動可能に保持したボルト92を回して昇降させるものであるため、台座83から必ずボルト92が下向きに突き出しており、床から浮いている台座83の下に使用者のつま先が入り、躓く恐れがある。
それに対し、この実施の形態における高さ調整機能においては台座83を床面に接するように保持することができ、台座83の下に使用者のつま先が入ることはなく、躓きにくくしている。
【産業上の利用可能性】
【0048】
この発明の実施の形態2のビジョントレーニング装置は、もぐらたたきの要領で行うノーマル、0〜9までの10個同時に表示されたスイッチを難易度に応じた指定の順番で押す作業を10回行うナンバーズ、点灯するランプを覚えて、点灯した順番に押していくと、正解する毎に点灯するランプが増えるメモリー、中央の3つの表示LEDを使い、高速に切り替わる数字を、狙いを定めてスイッチを押すことで停止させるスロットのみならず、同様のビジョントレーニングのための種々のソフトを適用できるビジョントレーニング装置としても利用できることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0049】
11 操作盤
12 押し釦スイッチ
13 表示素子
14 基板
14−1 主基板
14−2 音声基板
14−3 副基板
21 壁面
22 支柱
23 レール溝
24 位置決め孔
25 スライド板
26 フック金具
31 CPU
32 DC−DCコンバータ(5V用)
33 DC−DCコンバータ(3.3V用)
34 スイッチ(FET)
35 LEDドライバ
36 7セグLED
37 スイッチ
38 論理回路IC(バッファ)
39 レベル変換器
40 SDカード
41 家庭用電源
42 電源スイッチ
43 AC−DCコンバータ(12V)
44 USB/シリアル変換器
51 DC−DCコンバータ(5V用)
52 DC−DCコンバータ(3.3V用)
53 音声プロセッサ
54 音声データROM
55 ミキサ
56 フィルタ
57 アンプ
58 レベル変換器
59 スピーカ
60 制御I/F
61 DC−DCコンバータ(5V用)
62 LEDドライバ
63 7セグLED
64 スイッチ
65 論理回路IC(バッファ)
66 セレクトスイッチ
67 スキャンスイッチ
71 前面板
72 桟材
73 後面板
74 防音クッション
75 スペーサ
76 長ナット
81 支柱
82 支柱本体
83 台座
84 補強桟
85 アジャスタ
91 ナット
92 ボルト
93 台ゴム
94 ナット
95 ロックナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱に昇降可能に取り付けられた、人の視覚野にほぼ等しい輪郭の操作盤と、
上記操作盤上に、適宜配列の放射状または斜め格子状に配置した表示素子をおのおの内蔵した複数の押し釦スイッチを備えたビジョントレーニング装置であって、
表示素子をおのおの内蔵した複数の押し釦スイッチを1ユニットとして各基板上に所定間隔で配置し、該基板を所定間隔で複数並べて前記放射状または斜め格子を形成するとともに、
各基板を音声基板を付設した制御用の主基板と、その他の副基板とで構成して、それぞれを数珠つなぎに接続し、各基板上の表示素子のON−OFF動作を主基板によって制御するようにしたことを特徴とするビジョントレーニング装置。
【請求項2】
請求項1に記載のビジョントレーニング装置において、
前記1ユニットとして各基板上に所定間隔で配置した複数の押し釦スイッチが、4つを四角形内に1ユニットとして配置したものであって、さらに四角形を4隅が上下左右に位置付けられるように操作盤上にセットしたことを特徴とするビジョントレーニング装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のビジョントレーニング装置において、
制御用の主基板はCPUを内蔵するとともにUSB/シリアル変換器が接続されており、通信インターフェイスを利用してパーソナルコンピュータや携帯型端末を接続してデータを表示したり、データ管理したり、またICカードリーダを接続してデータ管理することを可能としたことを特徴とするビジョントレーニング装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載のビジョントレーニング装置において、
ビジョントレーニングの種類として、もぐらたたきの要領で行うノーマル、0〜9までの10個同時に表示されたスイッチを難易度に応じた指定の順番で押す作業を10回行うナンバーズ、点灯するランプを覚えて、点灯した順番に押していくと、正解する毎に点灯するランプが増えるメモリー、中央の3つの表示LEDを使い、高速に切り替わる数字を、狙いを定めてスイッチを押すことで停止させるスロットとが選択的に搭載されていることを特徴とするビジョントレーニング装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載のビジョントレーニング装置において、
前記ビジョントレーニングの種類が、もぐらたたきの要領で行うノーマル、0〜9までの10個同時に表示されたスイッチを難易度に応じた指定の順番で押す作業を10回行うナンバーズ、点灯するランプを覚えて、点灯した順番に押していくと、正解する毎に点灯するランプが増えるメモリー、中央の3つの表示LEDを使い、高速に切り替わる数字を、狙いを定めてスイッチを押すことで停止させるスロットからなり、このトレーニングの種類を前記1ユニットとして各基板上に所定間隔で配置した4つの押し釦スイッチのいずれかに割り当てて、選択的に行うことができることを特徴とするビジョントレーニング装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載のビジョントレーニング装置において、
操作盤は所定の間隔の前面板および後面板を備え、前面板にはコ字状断面の複数の桟材を横方向に取り付け、後面板に沿ってその内側に配置した発泡部材からなる防音クッションによって複数の桟材を介して前面板を支持するようにしたことを特徴とするビジョントレーニング装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載のビジョントレーニング装置において、
操作盤を支柱に昇降可能に取り付ける取付手段が、支柱にその長さ方向に沿って形成したレール溝およびレール溝に沿って所定の間隔に配置した複数の位置決め孔と、操作盤の背面に突出させたスライド板およびフック金具とを備え、前記レール溝にスライド板をはめ込んで昇降中の左右のブレを防止し、また操作盤のフック金具を適宜位置の位置決め孔にはめ込むようにするとともに、スライド板の幅方向の端部に設けた折り曲げ部によって、操作盤を過度に引出せないようにしたことを特徴とするビジョントレーニング装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載のビジョントレーニング装置において、
操作盤を支える支柱の台座としてパイプが採用されており、該パイプの上面には昇降のためのナットが取り付けられ、ボルトが前記ナットに昇降自在に取り付けられており、前記ボルトは前記台座を構成するパイプの下面の開口部に配置した台ゴム上に取り付けたナットに螺着されていることを特徴とするビジョントレーニング装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載のビジョントレーニング装置において、
音声基板が、操作案内(音声ガイダンス)機能を備え、音声ガイダンスにしたがって操作盤上の押し釦スイッチを操作するだけで、助言者なしでも簡単にトレーニング装置を操作することができるようにしたことを特徴とするビジョントレーニング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−36289(P2011−36289A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−183911(P2009−183911)
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(503253079)株式会社サニカ (20)