説明

ビスアミノフェノール化合物

【課題】 低比誘電率樹脂に変換できるビスアミノフェノール化合物を提供する。
【解決手段】 ダイヤモンドイド構造より構成される基を有するビスアミノフェノール化合物により達成される。前記ビスアミノフェノール化合物は、オルト位に位置するヒドロキシル基とアミノ基とを有するものである。また、前記ビスアミノフェノール化合物は、一般式(1)で表される構造を有するものである。
【化1】


(式中のR、R’は、それぞれ独立して、少なくとも1つ以上のダイヤモンドイド構造より構成される基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい。Arは、芳香族基を示し、mは、0以上、20以下の整数を、m’は、0以上、3以下の整数を示し、m+m’は、1以上である。nは、0または1を示す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビスアミノフェノール化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
一分子中に2つのアミノフェノール構造を有するビスアミノフェノール類は、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂などの原料として用いられ、その用途に応じて、様々な構造を有する樹脂が合成され、使用されている。
これらの樹脂が、半導体用の絶縁膜として用いられる場合、酸化膜等の無機絶縁膜と比較して低比誘電率であるという特徴があるため、特に、層間絶縁膜用途において、有機材料の適用が広く検討されている。また、絶縁膜形成用の材料としては、ポリイミド樹脂が広く知られているが(例えば、特許文献1参照。)、半導体装置の高速化、微細化、高集積化および低消費電力化などの更なる高性能化に対応するためには、比誘電率がなお十分でないという問題があった。
【特許文献1】特開平5−121396号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、このような事情のもとで、低比誘電率樹脂に変換できるビスアミノフェノール化合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
即ち、本発明は、
1. ダイヤモンドイド構造より構成される基を有するビスアミノフェノール化合物、
2. 前記ビスアミノフェノール化合物は、オルト位に位置するヒドロキシル基とアミノ基とを有するものである第1項に記載のビスアミノフェノール化合物、
3. 前記ビスアミノフェノール化合物は、一般式(1)で表される構造を有するものである、第1項乃至第2項に記載のビスアミノフェノール化合物、
【0005】
【化1】

(式中のR、R’は、それぞれ独立して、少なくとも1つ以上のダイヤモンドイド構造より構成される基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい。Arは、芳香族基を示し、mは、0以上、20以下の整数を、m’は、0以上、3以下の整数を示し、m+m’は、1以上である。nは、0または1を示す。)
【0006】
4. 前記ビスアミノフェノール化合物は、一般式(2)で表される構造を有するものである、第3項に記載のビスアミノフェノール化合物、
【0007】
【化2】

(式中のRは、少なくとも1つ以上のダイヤモンドイド構造より構成される基を示し、Arは、芳香族基を示し、mは、1以上、20以下の整数を、nは、0または1を示す。)
【0008】
5. 前記ビスアミノフェノール化合物は、一般式(2)におけるmが1以上、4以下の整数である第4項に記載のビスアミノフェノール化合物、
6. 前記ビスアミノフェノール化合物は、一般式(1)および一般式(2)におけるArとしてフェニレン基を有するものである、第3項乃至第5項のいずれかに記載のビスアミノフェノール化合物、
7. 前記ビスアミノフェノール化合物は、一般式(1)および一般式(2)におけるArとしてフルオレンジイル基またはジフェニルフルオレンジイル基を有するものである、第3項乃至第5項のいずれかに記載のビスアミノフェノール化合物、
8. 前記ダイヤモンドイド構造は、アダマンチル基、ジアマンチル基、トリアマンチル基、テトラマンチル基、ペンタマンチル基、ヘキサマンチル基、ヘプタマンチル基、オクタマンチル基、ノナマンチル基、デカマンチル基、ウンデカマンチル基、ビアダマンチル基、トリアダマンチル基、テトラアダマンチル基、ペンタアダマンチル基、ヘキサアダマンチル基、ヘプタアダマンチル基、オクタアダマンチル基、ノナアダマンチル基、デカアダマンチル基およびウンデカアダマンチル基の中から選ばれる少なくとも1種である、第1項乃至第7項のいずれかに記載のビスアミノフェノール化合物、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、低比誘電率である高分子の原料として好適に用いることができるビスアミノフェノール化合物を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、ダイヤモンドイド構造より構成される基を有するビスアミノフェノール化合物であり、詳しくは、前記ビスアミノフェノール化合物中のヒドロキシ基とアミノ基は、オルト位に位置するものであるものが挙げられ、この構造を有するものとして、例えば、前記一般式(1)で表される構造を有するものが挙げられ、さらには、前記一般式(2)で表される構造を有するものが挙げられる。これらは、低比誘電率である高分子の原料として好適に用いることができる。
【0011】
本発明において、一般式(1)および一般式(2)中のArで表される芳香族基としては、例えば、フェニレン基、ビフェニルジイル基、ジフェニルエーテルジイル基、ナフタレンジイル基、ビナフチルジイル基、アントラセンジイル基、フルオレンジイル基およびジフェニルフルオレンジイル基、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの中でも、フェニレン基、フルオレンジイル基およびジフェニルフルオレンジイル基が好ましい。これらの基中の水素原子は、脂肪族基、芳香族基およびフッ素原子で置換されていても良い。前記水素原子と置換される脂肪族基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基などのアルキル基;、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基およびブトキシ基などのアルコキシ基;、ビニル基、プロペニル基およびブテニル基などのアルケニル基;、エチニル基、プロピニル基およびブチニル基などのアルキニル基;、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ジアマンチル基およびビアダマンチル基などの脂環式脂肪族基;、などが挙げられ、前記水素原子と置換される芳香族基としては、例えば、フェニル基、フェニル基、フェノキシ基およびナフトキシ基;、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、前記水素原子と置換される脂肪族基および芳香族基中の水素原子はフッ素原子で置換されていても良い。
【0012】
前記ダイヤモンドイド構造としては、アダマンタン構造を最小単位とする構造を有するものであり、具体的には、アダマンチル基、ジアマンチル基、トリアマンチル基、テトラマンチル基、ペンタマンチル基、ヘキサマンチル基、ヘプタマンチル基、オクタマンチル基、ノナマンチル基、デカマンチル基およびウンデカマンチル基などの多環式骨格構造を有する基、が挙げられ、更には、前記多環式骨格構造を有する基を複数個有する基が挙げられ、例えば、ビアダマンチル基、トリアダマンチル基、テトラアダマンチル基、ペンタアダマンチル基、ヘキサアダマンチル基、ヘプタアダマンチル基、オクタアダマンチル基、ノナアダマンチル基、デカアダマンチル基、ウンデカアダマンチル基、アダマンチルフェニル基、ジアマンチルフェニル基、トリアマンチルフェニル基、テトラマンチルフェニル基、ペンタマンチルフェニル基、ヘキサマンチルフェニル基、ヘプタマンチルフェニル基、オクタマンチルフェニル基、ノナマンチルフェニル基、デカマンチルフェニル基、ウンデカマンチルフェニル基、アダマンチルオキシ基、ジアマンチルオキシ基、トリアマンチルオキシ基、テトラマンチルオキシ基、ペンタマンチルオキシ基、ヘキサマンチルオキシ基、ヘプタマンチルオキシ基、オクタマンチルオキシ基、ノナマンチルオキシ基、デカマンチルオキシ基およびウンデカマンチルオキシ基、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの内、アダマンチル基、ジアマンチル基、トリアマンチル基、テトラマンチル基、ペンタマンチル基、ヘキサマンチル基、ヘプタマンチル基、オクタマンチル基、ノナマンチル基、デカマンチル基、ウンデカマンチル基、ビアダマンチル基、トリアダマンチル基、テトラアダマンチル基、ペンタアダマンチル基、ヘキサアダマンチル基、ヘプタアダマンチル基、オクタアダマンチル基、ノナアダマンチル基、デカアダマンチル基およびウンデカアダマンチル基が好ましい。
【0013】
本発明のビスアミノフェノール化合物は、ダイヤモンドイド構造より構成される基は少なくとも1個以上有するものであり、例えば、一般式(1)の構造におけるRおよびR’として、また、一般式(2)の構造におけるRとして、いずれかに、少なくとも1個以上のダイヤモンドイド構造より構成される基を有し、2個以上有する場合、互いに同一であっても異なっていても良い。更に、一般式(1)で表される構造におけるRとして0以上、20個以下を有し、R’として0以上、3個以下を有し、RおよびR’として、少なくともいずれか一方に1個以上有することが好ましい。一般式(2)で表される構造におけるRとしては、1個以上、20個以下が好ましく、これらにより、低比誘電率を有する樹脂が得ることができる。また、これらの数において、得られる樹脂の溶剤等への溶解性を考慮する場合、例えば、4個以下であっても良い。
【0014】
前記ダイヤモンドイド構造中の水素原子は、脂肪族基、芳香族基およびフッ素原子で置換されていても良い。前記水素原子と置換してもよい脂肪族基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基などのアルキル基;、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基およびブトキシ基などのアルコキシ基;、ビニル基、プロペニル基およびブテニル基などのアルケニル基;、エチニル基、プロピニル基およびブチニル基などのアルキニル基;、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ジアマンチル基およびビアダマンチル基などの脂環式脂肪族基;、などが挙げられ、前記水素原子と置換してもよい芳香族基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、フェノキシ基およびナフトキシ基;、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、前記水素原子と置換してもよい脂肪族基および芳香族基中の水素原子はフッ素原子で置換されていても良い。
【0015】
本発明のビスアミノフェノール化合物としては、これらの内、一般式(1)で表される構造を有する化合物として、例えば、5−(1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、5−(1−ジアマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、5−(1−トリアマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、5−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、5,5’−ジ(1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、5,5’−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、5,5’−ジ(1−ジアマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、5,5’−ジ(1−トリアマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、5,5’−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、3−(1−アダマンチル)−4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、3−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、3−(1−ジアマンチル)−4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、3−(1−トリアマンチル)−4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、3−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,3’−ジ(1−アダマンチル)−4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,3’−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,3’−ジ(1−ジアマンチル)−4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,3’−ジ(1−トリアマンチル)−4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,3’−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、3−(1−アダマンチル)−2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、3−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、3−(1−ジアマンチル)−2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、3−(1−トリアマンチル)−2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、3−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、3,6−ジ(1−アダマンチル)−2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、3,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、3,6−ジ(1−ジアマンチル)−2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、3,6−ジ(1−トリアマンチル)−2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、3,6−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、5−(1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、5−(1−ジアマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、5−(1−トリアマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、5−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、5,5’−ジ(1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、5,5’−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、5,5’−ジ(1−ジアマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、5,5’−ジ(1−トリアマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、5,5’−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、2,2’−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、2,7−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、2,7−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、2,2’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、5−(1−アダマンチル)−2,2’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,2’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、5,5’−ジ(1−アダマンチル)−2,2’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、5,5’−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,2’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、5,5’−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,2’−ビス(6−(3,5−ジメチルー1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、3−(1−アダマンチル)−4,4’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、3−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4,4’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,3’−ジ(1−アダマンチル)−4,4’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,3’−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4,4’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、3−(1−アダマンチル)−2,7−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、3−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,7−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、3,6−ジ(1−アダマンチル)−2,7−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、3,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,7−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、5−(1−アダマンチル)−2,2’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,2’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、5,5’−ジ(1−アダマンチル)−2,2’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチルおよび5,5’−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,2’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル、などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0016】
また、一般式(1)中のArが前記芳香族基の内、フェニレン基を有する例としては、例えば、4−(1−アダマンチル)−1,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(1−ジアマンチル)−1,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(1−トリアマンチル)−1,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,5−ビス(1−アダマンチル)−1,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,5−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,5−ジ(1−ジアマンチル)−1,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,5−ジ(1−トリアマンチル)−1,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,5−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(1−ジアマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(1−トリアマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,6−ジ(1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,6−ジ(1−ジアマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,6−ジ(1−トリアマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,6−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2−(1−アダマンチル)−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2−(1−ジアマンチル)−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2−(1−トリアマンチル)−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2,5−ジ(1−アダマンチル)−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2,5−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2,5−ジ(1−ジアマンチル)−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2,5−ジ(1−トリアマンチル)−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2,5−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2,3,5,6−テトラ(1−アダマンチル)−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2,3,5,6−テトラキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2,3,5,6−テトラ(1−ジアマンチル)−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2,3,5,6−テトラ(1−トリアマンチル)−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2,3,5,6−テトラキス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(6−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(6−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(6−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(1−アダマンチル)−1,2−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,2−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,5−ジ(1−アダマンチル)−1,2−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,5−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,2−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(1−アダマンチル)−1,3−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,3−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,6−ジ(1−アダマンチル)−1,3−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,6−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,3−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2−(1−アダマンチル)−1,4−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,4−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2,5−ジ(1−アダマンチル)−1,4−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2,5−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,4−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2,3,5,6−テトラ(1−アダマンチル)−1,4−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,2−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,5−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,2−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,3−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,3−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,4−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、2,5−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,4−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンおよび2,3,5,6−テトラキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,4−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0017】
また、一般式(1)中のArが前記芳香族基の内、フルオレンジイル基またはジフェニルフルオレンジイル基を有する例としては、2−(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(1−ジアマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(1−トリアマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−ジアマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−トリアマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,3,6,7−テトラ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,3,6,7−テトラキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,3,6,7−テトラ(1−ジアマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,3,6,7−テトラ(1−トリアマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,3,6,7−テトラキス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,3,4,5,6,7−ヘキサ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,3,4,5,6,7−ヘキサキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,3,4,5,6,7−ヘキサ(1−ジアマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,3,4,5,6,7−ヘキサ(1−トリアマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,3,4,5,6,7−ヘキサキス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2−(1−ジアマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2−(1−トリアマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−ジアマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−トリアマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,7−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,3,6,7−テトラ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,3,6,7−テトラキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,3,6,7−テトラ(1−ジアマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,3,6,7−テトラ(1−トリアマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,3,6,7−テトラキス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,3,4,5,6,7−ヘキサ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,3,4,5,6,7−ヘキサキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,3,4,5,6,7−ヘキサ(1−ジアマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,3,4,5,6,7−ヘキサ(1−トリアマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,3,4,5,6,7−ヘキサキス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)フルオレン、9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)フルオレン、9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(5−(3,5−ジメチルー1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、2,3,6,7−テトラ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび2,3,4,5,6,7−ヘキサ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
本発明のダイヤモンドイド構造より構成される基を有するビスアミノフェノール化合物の製造方法としては、その代表例として、一般式(1)で表される構造を有するビスアミノフェノール化合物は、例えば、以下のルートによって合成することができる。
一般式(1)におけるnが0の化合物の場合、まず、ダイヤモンドイド構造を含む脂環式化合物を、臭素やヨウ素などのハロゲン化剤を用いて、ハロゲン化することにより、ダイヤモンドイド構造より構成される基を含むハロゲン化化合物を得る。前記ハロゲン化反応において、溶媒としては、特には限定されないが、酢酸、ヘキサンまたはペンタンなどが好ましく、特に臭素を用いる場合は無溶媒で行ってもよい。また、反応を促進するために、触媒を用いてもよく、触媒としては、塩化アルミニウムおよび臭化アルミニウムなどのルイス酸触媒が好ましいが、無触媒で行ってもよい。触媒の使用量としては、前記ダイヤモンドイド構造を含む化合物に対して、0.05当量倍以上、10当量倍以下であることが望ましく、好ましくは、0.05当量倍以上、1当量倍以下、更に好ましくは、0.05当量倍以上、0.5当量倍以下である。反応温度としては、それぞれの化合物が有する反応の活性度によるため、特に限定しないが、−50℃以上、100℃以下が好ましい。また、反応時間としては、1時間以上、100時間以下が好ましく、より好ましくは、24時間以上、100時間以下である。
【0019】
なお、上記ダイヤモンドイド構造より構成される基を含むハロゲン化化合物のうち、臭素化化合物は、文献(T.Gund, P.Schleyer, G.Unruh,G.Gleicher、 Journal of Organic Chemistry, Vol.39, 2995−3003, 1974)に記載の方法に従って合成することができる。
【0020】
次に、上記で得たダイヤモンドイド構造より構成される基を含むハロゲン化化合物とジヒドロキシ芳香族化合物とのフリーデル−クラフツ反応を行うことで、ダイヤモンドイド構造より構成される基を含むジヒドロキシ芳香族化合物を得る。前記フリーデル−クラフツ反応において、溶媒としては、特には限定されないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトニトリルまたはニトロメタンなどが好ましいが、無溶媒で行ってもよい。溶媒の使用量としては、この反応に使用される原料に対して、0.5重量倍以上、50重量倍以下が好ましく、より好ましくは、0.5重量倍以上、10重量倍以下である。触媒としては、塩化アルミニウムおよび臭化アルミニウムなどのルイス酸触媒が好ましいが、無触媒で行ってもよい。触媒の使用量としては、前記ハロゲン化化合物に対して、0.05当量倍以上、10当量倍以下であることが望ましく、好ましくは、0.05当量倍以上、1当量倍以下、更に好ましくは、0.05当量倍以上、0.5当量倍以下である。反応温度としては、それぞれの化合物が有する反応の活性度によるため、特に限定しないが、−20℃以上、200℃以下が好ましく、無触媒で反応を行う場合は、100℃以上、200℃以下が好ましい。また、反応時間としては、1時間以上、100時間以下、より好ましくは、1時間以上、48時間以下である。この反応に使用されるジヒドロキシ芳香族化合物のモル比は、目的のダイヤモンドイド構造より構成される基の導入数によるため、特に限定しないが、前記ハロゲン化化合物は、1当量倍以上、10当量倍以下であることが望ましい。
【0021】
次に、硫酸および硝酸などのニトロ化剤を用いて、上記で得たダイヤモンドイド構造より構成される基を含むジヒドロキシ芳香族化合物のヒドロキシ芳香族基をニトロ化し、ダイヤモンドイド構造より構成される基を含むニトロヒドロキシ芳香族化合物を得る。続けて、これを、テトラヒドロフラン、エタノールまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの適当な溶媒に、分散または溶解させ、水素雰囲気下、室温で、パラジウム−活性炭もしくは白金−活性炭などで処理するか、または、酸性条件下でスズもしくは塩化スズなどで処理することにより、目的のビスアミノフェノール化合物を得ることができる。
【0022】
また、一般式(1)におけるnが1の場合としては、前記ビスアミノフェノール化合物の合成において得られるダイヤモンドイド構造より構成される基を含むジヒドロキシ芳香族化合物を用いて、これと、フェノール性水酸基がベンジル基で保護されたフッ化ニトロフェノール化合物または塩化ニトロフェノール化合物とを、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒下で、炭酸カリウムなどの塩基を用いたエーテル化反応を行い、フェノール性水酸基がベンジル基で保護されたダイヤモンドイド構造より構成される基を含むニトロヒドロキシフェノキシ芳香族化合物を得る。前記エーテル化反応において、反応温度としては、50℃以上、150℃以下が好ましく、より好ましくは100℃以上、150℃以下である。また、反応時間としては、1時間以上、100時間以下、より好ましくは、24時間以上、100時間以下である。
【0023】
上記で得られた化合物を、テトラヒドロフラン、エタノールまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの適当な溶媒に、分散または溶解させたものを、水素雰囲気下、室温で、パラジウム−活性炭または白金−活性炭などで処理することにより、目的のビスアミノフェノール化合物を得ることができる。
【0024】
また、一般式(1)におけるm’が1,2または3の場合としては、上記一般式(1)におけるnが1の場合の合成例において、フッ化ニトロフェノール化合物または塩化ニトロフェノール化合物として、ダイヤモンドイド構造より構成される基を1,2または3個含むフッ化ニトロフェノール化合物または塩化ニトロフェノール化合物を用いることにより、mが1または2または3のビスアミノフェノール化合物を得ることができる。
【0025】
前記ダイヤモンドイド構造を含む脂環式化合物としては、例えば、アダマンタン、ジアマンタン、トリアマンタン、テトラマンタン、ペンタマンタン、ヘキサマンタン、ヘプタマンタン、オクタマンタン、ノナマンタン、デカマンタン、ウンデカマンタン、ビアダマンタン、トリアダマンタン、テトラアダマンタン、ペンタアダマンタン、ヘキサアダマンタン、ヘプタアダマンタン、オクタアダマンタン、ノナアダマンタン、デカアダマンタン、ウンデカアダマンタン、ビジアマンタン、トリジアマンタン、テトラジアマンタン、ペンタジアマンタン、ヘキサジアマンタン、ヘプタジアマンタン、オクタジアマンタン、ノナジアマンタン、デカジアマンタンおよびウンデカジアマンタン、などの多環式骨格構造を有する化合物などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
前記ジヒドロキシ芳香族化合物としては、例えば、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシビフェニル、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシビナフチル、ジヒドロキシアントラセン、ジヒドロキシフルオレン、ジヒドロキシフェニルフルオレン、ジヒドロキシベンゼン、ビス(ヒドロキシフェニル)ビフェニル、ビス(ヒドロキシフェニル)ジフェニルエーテル、ビス(ヒドロキシフェニル)ナフタレン、ビス(ヒドロキシフェニル)ビナフチル、ビス(ヒドロキシフェニル)アントラセン、ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン、ビス(ヒドロキシフェニル)フェニルフルオレン、ビス(ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、ビス(ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、ビス(ヒドロキシフェノキシ)ジフェニルエーテル、ビス(ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン、ビス(ヒドロキシフェノキシ)ビナフチル、ビス(ヒドロキシフェノキシ)アントラセン、ビス(ヒドロキシフェノキシ)フルオレンおよびビス(ヒドロキシフェノキシ)フェニルフルオレン、などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0027】
前記フェノール性水酸基がベンジル基で保護されたフッ化ニトロフェノール化合物または塩化ニトロフェノール化合物としては、例えば、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、3−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、2−ベンジルオキシ−6−フルオロニトロベンゼン、3−ベンジルオキシ−6−フルオロニトロベンゼン、2−ベンジルオキシ−4−クロロニトロベンゼン、3−ベンジルオキシ−4−クロロニトロベンゼン、2−ベンジルオキシ−6−クロロニトロベンゼン、3−ベンジルオキシ−6−クロロニトロベンゼン、3−(1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、5−(1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、6−(1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、3−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、3−(1−ジアマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、5−(1−ジアマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、6−(1−ジアマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、3−(1−トリアマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、5−(1−トリアマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、6−(1−トリアマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、3−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、5−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、6−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、2−(1−アダマンチル)−3−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、4−(1−アダマンチル)−3−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、5−(1−アダマンチル)−3−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン、3−(1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−6−フルオロニトロベンゼン、4−(1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−6−フルオロニトロベンゼン、5−(1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−6−フルオロニトロベンゼン、2−(1−アダマンチル)−3−ベンジルオキシ−6−フルオロニトロベンゼン、4−(1−アダマンチル)−3−ベンジルオキシ−6−フルオロニトロベンゼンおよび5−(1−アダマンチル)−3−ベンジルオキシ−6−フルオロニトロベンゼン、等が挙げられる。
【0028】
上記で得られたビスアミノフェノール化合物は、カルボン酸化合物と縮合反応させることにより、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂前駆体およびポリベンゾオキサゾール樹脂などへと変換させることができる。
前記カルボン酸化合物としては、ベンゼンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、ベンゼンテトラカルボン酸およびナフタレンテトラカルボン酸などや、これらのカルボン酸塩素化化合物またはカルボン酸ベンゾトリアゾールエステル化化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【実施例】
【0029】
以下に本発明を説明するために実施例を示すが、これによって本発明を限定するものではない。
得られた化合物は、特性評価のため、質量分析および元素分析を行った。各特性の測定条件は、次の通りとした。
[試験方法]
(1)質量分析(MS):日本電子(株)製JMS−700型を用いてフィールド脱着法で測定した。
(2)元素分析:PERKIN ELMER社製2400型を用いて測定した。
(3)比誘電率:日本エス・エス・エム(株)製自動水銀プローブCV測定装置SSM495を用いて、温度22℃、湿度45%の雰囲気下において、下記で得られた測定用試料を熱硬化させて作製した皮膜(膜厚1μm)の比誘電率を測定した。皮膜は、測定用試料とN−メチルピロリドンからなるコーティングワニスを、スピンコート法により、シリコンウエハ上に塗布して、均一な膜厚とした後、150℃で10分間加熱乾燥させ、更に、窒素を流入して酸素濃度を100ppm以下に制御したオーブンを用いて、350℃で60分間加熱したものを用いた。また、前記測定用試料は、次の様にして作製した。まず、100mLフラスコに、ビスアミノフェノール化合物(3mmol)およびN−メチルピロリドン20mLを投入し、窒素気流下、10℃で攪拌しながら、イソフタル酸ジクロリド0.61g(3mmol)を投入した後、反応液を20℃で24時間攪拌した。反応液をイオン交換水500mLに投入し、濾過により回収した固体は、更にイオン交換水500mL中で1時間攪拌洗浄した。更に、60℃で2日間減圧乾燥して得たものを測定用試料とした。
【0030】
[製造例1](5−(1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼンの合成)
300mLナスフラスコに、3−フルオロフェノール87.3g(779mmol)、1−ブロモアダマンタン83.8g(389mmol)、トルエン60mLおよび攪拌子を投入し、窒素気流下、140℃で24時間攪拌を行った。反応液を室温で静置して析出した固体を濾過により回収した。回収固体を冷トルエンで洗浄した後、60℃で減圧乾燥することにより、4−(1−アダマンチル)−3−フルオロフェノール63.2gを得た。
次に、500mLナスフラスコに、上記で得られた4−(1−アダマンチル)−3−フルオロフェノール63.2g(236mmol)、ジクロロメタン300mL、60%硝酸水溶液24.5g(236mmol)および攪拌子を投入し、10℃で1時間攪拌を行った。反応液に1%炭酸水素ナトリウム水溶液100mLを投入した後、分液ロートを用いて有機層を回収し、更に溶媒を減圧除去した。得られた個体を2−プロパノール1200mLより再結晶することにより、5−(1−アダマンチル)−2−ヒドロキシ−4−フルオロニトロベンゼンの39.5gを得た。
次に、500mLナスフラスコに、上記で得られた5−(1−アダマンチル)−2−ヒドロキシ−4−フルオロニトロベンゼン30.1g(103mmol)、ベンジルブロミド26.5g(155mmol)、炭酸カリウム42.2g(305mmol)、アセトニトリル200mLおよび攪拌子を投入し、100℃で5時間攪拌を行った。反応液を濾過し、室温で静置して析出した固体を濾過により回収した。回収固体を冷アセトニトリルで洗浄した後、60℃で減圧乾燥することにより、5−(1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン27.8gを得た。
【0031】
[製造例2](5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼンの合成)
300mLナスフラスコに、3−フルオロフェノール31.0g(277mmol)、3,5−ジメチル−1−ブロモアダマンタン33.6g(138mmol)、トルエン30mLおよび攪拌子を投入し、窒素気流下、140℃で24時間攪拌を行った後、溶媒を減圧除去した。反応液にヘキサン100mLを投入し、室温で静置して析出した固体を濾過により回収した。回収固体を冷ヘキサンで洗浄した後、60℃で減圧乾燥することにより、4−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−フルオロフェノール27.4gを得た。
次に、500mLナスフラスコに、上記で得られた4−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−フルオロフェノール27.4g(100mmol)、ジクロロメタン30mL、60%硝酸水溶液10.5g(100mmol)および攪拌子を投入し、10℃で1時間攪拌を行った。反応液に無水硫酸ナトリウム100gを投入し、15分間攪拌した後、濾過を行い、更に溶媒を減圧除去した。得られた液体をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2−ヒドロキシ−4−フルオロニトロベンゼン16.0gを得た。
次に、200mLナスフラスコに、上記で得られた5−(1−アダマンチル)−2−ヒドロキシ−4−フルオロニトロベンゼン10g(31.3mmol)、ベンジルブロミド6.43g(37.6mmol)、炭酸カリウム4.32g(31.3mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド100mLおよび攪拌子を投入し、100℃で5時間攪拌を行った。反応液を濾過し、イオン交換水1Lに投入して析出した固体を濾過により回収した。回収固体を2−プロパノールで再結晶することにより、5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン9.9gを得た。
【0032】
[実施例1](4−(1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンの合成)
300mLナスフラスコに、1−ブロモアダマンタン25.0g(116mmol)、1,3−ジヒドロキシベンゼン13.0g(118mmol)、トルエン100mLおよび撹拌子を投入し、窒素気流下、130℃で24時間加熱撹拌を行った。続けて溶媒を減圧除去し、得られた固体をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、4−(1−アダマンチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン23.0gを得た。
次に、300mLナスフラスコに、上記で得られた4−(1−アダマンチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン22.0g、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン44.4g、炭酸カリウム37.3g、N,N−ジメチルホルムアミド150mLおよび撹拌子を投入し、窒素気流下、135℃で12時間加熱撹拌を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水1Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、4−(1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−ニトロ−3−ベンジルオキシフェノキシ)ベンゼン60.1gを得た。
次に、300mLナスフラスコに、上記で得られた4−(1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−ニトロ−3−ベンジルオキシフェノキシ)ベンゼン55.0g、10%パラジウム−活性炭2.00g、N,N−ジメチルホルムアミド200mLおよび撹拌子を投入し、水素雰囲気下、25℃で24時間撹拌を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水1Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、4−(1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン32.5gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):458(M+
元素分析:理論値(/%):C,73.34;H,6.59;N,6.11;O,13.96、実測値(/%):C,73.07;H,6.20;N,6.25;O,14.02
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.8
【0033】
[実施例2](4−(1−ジアマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンの合成)
実施例1において、1−ブロモアダマンタン25.0gを1−ブロモジアマンタン31.1gとした以外は実施例1と同様にして、4−(1−ジアマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン29.8gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):510(M+
元素分析:理論値(/%):C,75.27;H,6.71;N,5.49;O,12.53、実測値(/%):C,75.60;H,6.75;N,5.41;O,11.72
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.7
【0034】
[実施例3](4−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンの合成)
実施例1において、1−ブロモアダマンタン25.0gを3−ブロモ−1,1’−ビアダマンチル40.6gとした以外は実施例1と同様にして、4−(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン25.3gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):592(M+
元素分析:理論値(/%):C,77.00;H,7.48;N,4.73;O,10.80、実測値(/%):C,76.58;H,7.56;N,4.58;O,10.37
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.7
【0035】
[実施例4](4,6−ジ(1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンの合成)
実施例1において、1−ブロモアダマンタン25.0gを、1−ブロモアダマンタン100gとした以外は実施例1と同様にして、4,6−ジ(1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン40.9gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):592(M+
元素分析:理論値(/%):C,77.00;H,7.48;N,4.73;O,10.80、実測値(/%):C,76.72;H,7.34;N,4.83;O,10.16
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.7
【0036】
[実施例5](4,6−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンの合成)
実施例1において、1−ブロモアダマンタン25.0gを3−ブロモ−1,1’−ビアダマンチル162gとした以外は実施例1と同様にして、4,6−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン52.6gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):860(M+
元素分析:理論値(/%):C,80.89;H,8.43;N,3.25;O,7.43、実測値(/%):C,78.58;H,8.58;N,3.18;O,7.48
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.6
【0037】
[実施例6](3,6−ジ(1−アダマンチル)−2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレンの合成)
実施例1において、1−ブロモアダマンタン25.0gを、1−ブロモアダマンタン100gに、1,3−ジヒドロキシベンゼン13.0gを、2,7−ジヒドロキシナフタレン18.9gとした以外は実施例1と同様にして、3,6−ジ(1−アダマンチル)−2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン40.2gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):642(M+
元素分析:理論値(/%):C,78.47;H,7.21;N,4.36;O,9.96、実測値(/%):C,78.16;H,7.16;N,3.87;O,9.47
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.7
【0038】
[実施例7](5,5’−ジ(1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチルの合成)
実施例1において、1−ブロモアダマンタン25.0gを、1−ブロモアダマンタン100gに、1,3−ジヒドロキシベンゼン13.0gを、2,2’−ジヒドロキシ1,1’−ビナフチル33.8gとした以外は実施例1と同様にして、5,5’−ジ(1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,1’−ビナフチル45.9gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):768(M+
元素分析:理論値(/%):C,81.22;H,6.82;N,3.64;O,8.32、実測値(/%):C,80.71;H,6.74;N,3.37;O,8.82
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.7
【0039】
[実施例8](2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンの合成)
300mLナスフラスコに、1−ブロモアダマンタン50.0g、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン40.0g、ニトロメタン150mLおよび撹拌子を投入し、窒素気流下、0℃を保ちながら、臭素化アルミニウム5.0gを15分かけて投入した。反応液を25℃で1時間撹拌し、更に100℃で10時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、得られた固体をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン21.2gを得た。
次に、300mLナスフラスコに、上記で得られた2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン20.0g、50%硝酸水溶液50mL、ジクロロメタン50mLおよび撹拌子を投入し、窒素気流下、25℃で24時間撹拌を行った後、反応液を濾過した。固体を濾過により回収し、イオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−ニトロ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン18.0gを得た。
次に、300mLナスフラスコに、上記で得られた2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−ニトロ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン17.0g、10%パラジウム−活性炭1.0g、N,N−ジメチルホルムアミド60mLおよび撹拌子を投入し、水素雰囲気下、25℃で24時間撹拌を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水1Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン10.4gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):648(M+
元素分析:理論値(/%):C,83.30;H,7.46;N,4.32;O,4.93、実測値(/%):C,81.57;H,7.89;N,4.36;O,5.13
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.7
【0040】
[実施例9](2,7−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンの合成)
実施例8において、1−ブロモアダマンタン50.0gを、3−ブロモ−1,1’−ビアダマンチル81.2gとした以外は実施例8と同様にして、2,7−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン13.1gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):916(M+
元素分析:理論値(/%):C,85.11;H,8.35;N,3.05;O,3.49、実測値(/%):C,83.06;H,8.26;N,2.74;O,3.98
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.6
【0041】
[実施例10](2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレンの合成)
300mLナスフラスコに、1−ブロモアダマンタン50.0g、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン40.0g、ニトロメタン150mLおよび撹拌子を投入し、窒素気流下、0℃を保ちながら、臭素化アルミニウム5.0gを15分かけて投入した。反応液を25℃で1時間撹拌し、更に100℃で10時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、得られた固体をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン21.2gを得た。
次に、300mLナスフラスコに、上記で得られた2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン20.0g、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン15.9g、炭酸カリウム17.7g、N,N−ジメチルホルムアミド100mLおよび撹拌子を投入し、窒素気流下、135℃で12時間加熱撹拌を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水1Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−(4−ニトロ−3−ベンジルオキシフェノキシ)フェニル)フルオレン30.9gを得た。
次に、300mLナスフラスコに、上記で得られた2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−(4−ニトロ−3−ベンジルオキシフェノキシ)フェニル)フルオレン29.0g、10%パラジウム−活性炭1.0g、N,N−ジメチルホルムアミド100mLおよび撹拌子を投入し、水素雰囲気下、25℃で24時間撹拌を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水1Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン19.6gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):832(M+
元素分析:理論値(/%):C,82.18;H,6.78;N,3.36;O,7.68、実測値(/%):C,80.83;H,6.34;N,3.50;O,7.78
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.8
【0042】
[実施例11](2,7−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレンの合成)
実施例10において、1−ブロモアダマンタン50.0gを、3−ブロモ−1,1’−ビアダマンチル81.2gとした以外は実施例10と同様にして、2,7−ビス(3−(1,1’−ビアダマンチル))−9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン19.4gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):1100(M+
元素分析:理論値(/%):C,83.96;H,7.69;N,2.54;O,5.81、実測値(/%):C,82.92;H,7.32;N,2.56;O,5.70
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.6
【0043】
[実施例12](1,3−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンの合成)
実施例1において、4−(1−アダマンチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン22.0gを、1,3−ジヒドロキシベンゼン9.9gに、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン44.4gを、5−(1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン68.5gとした以外は、実施例1と同様にして、1,3−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン30.5gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):592(M+
元素分析:理論値(/%):C,77.00;H,7.48;N,4.73;O,10.80、実測値(/%):C,76.67;H,7.33;N,4.32;O,10.63
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.8
【0044】
[実施例13](4,6−ジ(1−アダマンチル)−1,3−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンの合成)
実施例1において、1−ブロモアダマンタン25.0gを、1−ブロモアダマンタン100gに、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン44.4gを、5−(1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン68.5gとした以外は、実施例1と同様にして、4,6−ジ(1−アダマンチル)−1,3−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン29.3gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):861(M+
元素分析:理論値(/%):C,80.89;H,8.43;N,3.25;O,7.43、実測値(/%):C,80.05;H,8.53;N,3.28;O,7.31
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.6
【0045】
[実施例14](9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンの合成)
実施例8において、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン20.0gを、9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン20.0gとした以外は、実施例8と同様にして、9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン11.0gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):648(M+
元素分析:理論値(/%):C,83.30;H,7.46;N,4.32;O,4.93、実測値(/%):C,83.26;H,7.26;N,3.94;O,4.69
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.7
【0046】
[実施例15](2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンの合成)
実施例8において、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン20.0gを、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン28.7gとした以外は、実施例8と同様にして、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン16.5gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):916(M+
元素分析:理論値(/%):C,85.11;H,8.35;N,3.05;O,3.49、実測値(/%):C,84.98;H,8.51;N,3.03;O,3.25
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.6
【0047】
[実施例16](9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレンの合成)
実施例10において、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン20.0gを9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン20.0gとした以外は、実施例10と同様にして、9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン15.6gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):832(M+
元素分析:理論値(/%):C,82.18;H,6.78;N,3.36;O,7.68、実測値(/%):C,82.09;H,6.79;N,3.39;O,7.54
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.7
【0048】
[実施例17](9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレンの合成)
実施例10において、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン20.0gを9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン20.0gに、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン15.9gを5−(1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン24.5gとした以外は、実施例10と同様にして、9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン17.1gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):1100(M+
元素分析:理論値(/%):C,83.96;H,7.69;N,2.54;O,5.81、実測値(/%):C,84.74;H,7.42;N,2.15;O,5.68
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.6
【0049】
[実施例18](2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレンの合成)
実施例10において、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン20.0gを2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン28.7gに、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン15.9gを5−(1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン24.5gとした以外は、実施例10と同様にして、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−(1−アダマンチル)−4−(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン15.5gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):1368(M+
元素分析:理論値(/%):C,85.04;H,8.24;N,2.04;O,4.67、実測値(/%):C,84.08;H,8.26;N,1.97;O,4.71
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.6
【0050】
[実施例19](4,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンの合成)
実施例1において、1−ブロモアダマンタン25.0gを、3,5−ジメチル−1−ブロモアダマンタン56.6gとした以外は実施例1と同様にして、4,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン15.9gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):648(M+
元素分析:理論値(/%):C,77.74;H,8.08;N,4.32;O,9.86、実測値(/%):C,76.93;H,7.84;N,4.39;O,9.87
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.7
【0051】
[実施例20](4,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,3−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンの合成)
実施例1において、1−ブロモアダマンタン25.0gを、3,5−ジメチル−1−ブロモアダマンタン56.6gに、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン44.4gを、5−(3,5−ジメチルー1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン73.6gとした以外は実施例1と同様にして、4,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン7.9gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):972(M+
元素分析:理論値(/%):C,81.44;H,9.11;N,2.88;O,6.57、実測値(/%):C,80.76;H,8.92;N,2.76;O,6.59
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.6
【0052】
[実施例21](9,9−ビス(4−(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレンの合成)
実施例10において、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン20.0gを9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン11.3gに、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン15.9gを5−(1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン24.5gとした以外は、実施例10と同様にして、9,9−ビス(4−(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン17.2gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):832(M+
元素分析:理論値(/%):C,82.18;H,6.78;N,3.36;O,7.68、実測値(/%):C,81.51;H,6.59;N,3.19;O,7.62
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.7
【0053】
[実施例22](9,9−ビス(4−(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレンの合成)
実施例10において、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン20.0gを9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン11.3gに、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン15.9gを5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン26.4gとした以外は、実施例10と同様にして、(9,9−ビス(4−(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル)フルオレン20.5gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):888(M+
元素分析:理論値(/%):C,82.40;H,7.25;N,3.15;O,7.20、実測値(/%):C,81.53;H,7.27;N,3.00;O,6.96
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.7
【0054】
[実施例23](5,5’−ジ(1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニルの合成)
300mLナスフラスコに、1−ブロモアダマンタン100g(464mmol)、2,2’−ビフェノール43.2g(232mmol)、塩化鉄7.4g(46mmol)、ニトロメタン200mLおよび撹拌子を投入し、窒素気流下、130℃で24時間加熱撹拌を行った後、反応液をメタノール2500mLに投入した。濾過により回収した析出固体をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、5,5’−ジ(1−アダマンチル)−2,2’−ビフェノール52.8gを得た。
次に、300mLナスフラスコに、上記で得られた5,5’−ジ(1−アダマンチル)−2,2’−ビフェノール40.9g、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン44.4g、炭酸カリウム37.3g、N,N−ジメチルホルムアミド250mLおよび撹拌子を投入し、窒素気流下、135℃で12時間加熱撹拌を行った。反応液を濾過した後、メタノール2Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にメタノール1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、5,5’−ジ(1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−ニトロ−3−ベンジルオキシフェノキシ)ビフェニル65.2gを得た。
次に、300mLナスフラスコに、上記で得られた5,5’−ジ(1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−ニトロ−3−ベンジルオキシフェノキシ)ビフェニル60.0g、10%パラジウム−活性炭2.00g、N,N−ジメチルホルムアミド250mLおよび撹拌子を投入し、水素雰囲気下、25℃で24時間撹拌を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水1Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、5,5’−ジ(1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル35.2gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):668(M+
元素分析:理論値(/%):C,79.01;H,7.23;N,4.19;O,9.57、実測値(/%):C,79.30;H,7.07;N,4.20;O,9.30
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.7
【0055】
[実施例24](5,5’−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニルの合成)
実施例23において、1−ブロモアダマンタン100gを、1−ブロモー1,5−ジメチルアダマンタン113gとした以外は、実施例1と同様にして、5,5’−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニルを38.5g得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):725(M+
元素分析:理論値(/%):C,79.52;H,7.79;N,3.86;O,8.83、実測値(/%):C,79.32;H,7.66;N,4.00;O,8.90
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.6
【0056】
[実施例25](2,2’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニルの合成)
実施例1において、4−(1−アダマンチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン22.0gを、2,2’−ビフェノール16.7gに、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン44.4gを、5−(1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン68.5gとした以外は、実施例1と同様にして、2,2’−ビス(6−(1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル34.0gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):669(M+
元素分析:理論値(/%):C,79.01;H,7.23;N,4.19;O,9.57、実測値(/%):C,79.22;H,7.13;N,4.10;O,9.40
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.7
【0057】
[実施例26](2,2’−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニルの合成)
実施例1において、4−(1−アダマンチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン22.0gを、2,2’−ビフェノール16.7gに、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン44.4gを、5−(3,5−ジメチルー1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン73.6gとした以外は、実施例1と同様にして、2,2’−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル35.3gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):724(M+
元素分析:理論値(/%):C,79.52;H,7.79;N,3.86;O,8.83、実測値(/%):C,79.44;H,7.53;N,4.00;O,8.70
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.6
【0058】
[実施例27](5,5’−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,2’−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニルの合成)
実施例23において、1−ブロモアダマンタン100gを、1−ブロモー1,5−ジメチルアダマンタン113gに、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン44.4gを、5−(3,5−ジメチルー1−アダマンチル)−2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン73.6gとした以外は、実施例23と同様にして、5,5’−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−2,2’−ビス(6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル44.5gを得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(M/z):1049(M+
元素分析:理論値(/%):C,82.40;H,8.84;N,2.67;O,6.10、実測値(/%):C,82.12;H,8.77;N,2.64;O,6.00
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.6
【0059】
[比較例1](1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンの合成)
300mLナスフラスコに、1,3−ジヒドロキシベンゼン9.9g、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン44.4g、炭酸カリウム37.3g、N,N−ジメチルホルムアミド150mLおよび撹拌子を投入し、窒素気流下、135℃で12時間加熱撹拌を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水1Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、1,3−ビス(4−ニトロ−3−ベンジルオキシフェノキシ)ベンゼン42.3gを得た。
次に、300mLナスフラスコに、上記で得られた1,3−ビス(4−ニトロ−3−ベンジルオキシフェノキシ)ベンゼン42.0g、10%パラジウム−活性炭2.00g、N,N−ジメチルホルムアミド200mLおよび撹拌子を投入し、水素雰囲気下、25℃で24時間撹拌を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水1Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン30.5gを得た。
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:3.1
【0060】
[比較例2](2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレンの合成)
比較例1において、1,3−ジヒドロキシベンゼン9.9gを、2,7−ジヒドロキシナフタレン14.4gとした以外は、比較例1と同様にして、2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン20.2gを得た。
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:3.1
【0061】
以上から明らかな様に、本発明により提供されるビスアミノフェノール化合物は、低比誘電率である高分子の原料として好適に用いることができることが示された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイヤモンドイド構造より構成される基を有するビスアミノフェノール化合物。
【請求項2】
前記ビスアミノフェノール化合物は、オルト位に位置するヒドロキシル基とアミノ基とを有するものである請求項1に記載のビスアミノフェノール化合物。
【請求項3】
前記ビスアミノフェノール化合物は、一般式(1)で表される構造を有するものである、請求項1乃至2に記載のビスアミノフェノール化合物。
【化1】

(式中のR、R’は、それぞれ独立して、少なくとも1つ以上のダイヤモンドイド構造より構成される基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい。Arは、芳香族基を示し、mは、0以上、20以下の整数を、m’は、0以上、3以下の整数を示し、m+m’は、1以上である。nは、0または1を示す。)
【請求項4】
前記ビスアミノフェノール化合物は、一般式(2)で表される構造を有するものである、請求項3に記載のビスアミノフェノール化合物。
【化2】

(式中のRは、少なくとも1つ以上のダイヤモンドイド構造より構成される基を示し、Arは、芳香族基を示し、mは、1以上、20以下の整数を、nは、0または1を示す。)
【請求項5】
前記ビスアミノフェノール化合物は、一般式(2)におけるmが1以上、4以下の整数である請求項4に記載のビスアミノフェノール化合物。
【請求項6】
前記ビスアミノフェノール化合物は、一般式(1)および一般式(2)におけるArとしてフェニレン基を有するものである、請求項3乃至5のいずれかに記載のビスアミノフェノール化合物。
【請求項7】
前記ビスアミノフェノール化合物は、一般式(1)および一般式(2)におけるArとしてフルオレンジイル基またはジフェニルフルオレンジイル基を有するものである、請求項3乃至5のいずれかに記載のビスアミノフェノール化合物。
【請求項8】
前記ダイヤモンドイド構造は、アダマンチル基、ジアマンチル基、トリアマンチル基、テトラマンチル基、ペンタマンチル基、ヘキサマンチル基、ヘプタマンチル基、オクタマンチル基、ノナマンチル基、デカマンチル基、ウンデカマンチル基、ビアダマンチル基、トリアダマンチル基、テトラアダマンチル基、ペンタアダマンチル基、ヘキサアダマンチル基、ヘプタアダマンチル基、オクタアダマンチル基、ノナアダマンチル基、デカアダマンチル基およびウンデカアダマンチル基の中から選ばれる少なくとも1種である、請求項1乃至7のいずれかに記載のビスアミノフェノール化合物。

【公開番号】特開2006−151936(P2006−151936A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−24381(P2005−24381)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(000002141)住友ベークライト株式会社 (2,927)
【Fターム(参考)】