説明

ビデオ監視装置における分配されたビデオデータ記憶装置

ビデオ信号を記憶するためのより改良された性能を持つビデオ監視装置を提供する。ビデオ監視装置は、中央制御ステーション(102)と、一つ一つがドームハウジングユニット(114)内に配置された複数のビデオカメラとを備える。そのカメラから生成された圧縮ビデオデータを記憶するビデオデータバッファメモリが、それぞれのドームユニット内の各カメラに設けられている。ドームユニットでバッファ記憶されたデータは、警報信号に応答して選択的に上書きから保護され、次に、中央ステーションによって検索され、又はテープ記録される。ライブの及びバッファ記憶されたビデオ信号は、圧縮された形式で、コマンド、警報及びステータスメッセージのためにも利用されるデータネットワーク(112)に伝達される。

【発明の詳細な説明】
ビデオ監視装置における分配されたビデオデータ記憶装置発明の技術分野 本願発明は、ビデオ監視装置に関し、特に、警報状態をその装置に知らせる感知装置を備えるタイプの監視装置に関する。
発明の背景 概略参考番号10によって示される従来の閉鎖回路型のビデオ監視装置を図1にブロック線図として示す。
監視装置10は、装置の動作を制御するホストコンピューター12とビデオスイッチ14とを備えており、そのビデオスイッチは、入力ビデオ信号(破線16で表されているもの)とそのスイッチの出力(破線18で表されているもの)とを選択的に相互に接続する。また、装置10には、ビデオカメラ20、モニター22、制御コンソール24及び感知装置26が設けられている。ローカルエリアネットワーク28が、ホストコンピュータ12と、カメラ20、制御コンソール24及び感知装置26との間でコマンド、ステータス及び警報データのやり取りを行うために設けられている。
また、ユーザーインタフェース30設けられていて、それによって、システムオペレーターがシステムの動作を制御できる。インタフェース30は、モニター及び制御コンソールを組み込むことができるが、それらはこのユーザーインタフェースから分離して表示していない。また、装置10には、1又は2以上のビデオカセットレコーダ(VCR)32が備えられており、それは、ビデオカメラ20により生成されてビデオスイッチ14によって選択的にVCR32に送られるビデオ信号を記録するために用いられる。予めビデオカセットレコーダー32に記録されたビデオ信号は、そのビデオカセットレコーダー32によって再生されてスイッチ14を通じて選択的に経路が定められて、1又は2以上のモニター22で視聴することができる。当業者にはよく知られているように、ホスト装置12はビデオスイッチ14も制御し、これにより、制御コンソール24を経由して入力された制御信号に応答して、ビデオカメラ20のうちの選択されたひとつのカメラによって生成されたビデオ信号を、モニター22のうちの選択された一つに映し出すように伝達する。感知装置26は、扉、窓、又は陳列ケースが許可なく開けられるような異常事態に応答して警報信号を発生する。ホスト装置12は人間のオペレーターに警報状態を知らせるよう作動し、そして、警報信号に応答して、予め定めたようににカメラが動き、さらに、対応するビデオ信号が予め選択されたモニター22に伝達される。そのカメラの動きは、予めプログラムされた監視手順又は制御コンソール24若しくはユーザーインタフェース30を通じてのオペレーターの入力に応答して、ホストコンピュータが発する命令によって制御することもできる。
ビデオ監視装置において望まれる目標は、概略、警報状態の発生前、その最中及びその後の状態を表すビデオ信号が、現在及び今後の参考のため、その後に生じる法的手続等のために記録される点にあり、この目的のためにビデオカセットレコーダー32が提供される。しかし、監視装置は、しばしば膨大な数のビデオカメラ(例えば数ダース又は数百台のカメラ)を備えることがあり、また、ビデオカセットレコーダーの価格が非常に高価なので、どのようなときでも2、3台のカメラより多い数のカメラで生成された信号を記録するというようにすることはできない。従来の装置では、警報状態が発生する前にビデオカセットレコーダーによって記録するためにビデオカメラの出力が伝達されていなければ、警報発生前の状況を示すビデオ信号を記録することはできなかった。
ビデオカセットレコードの記録容量を最大にするために、ビデオカセットレコード32に記録するために空間分割多重信号(例えば4重信号)を用いることが知られている。また、ビデオカセットレコードを時間中断モードにおいては減速したフレーム速度及で作動させ、さらに、多数のカメラ間での切り替えを行うことも知られている。警報が発生すると、その時間中断モードは、重要な一台又は複数のカメラのための標準的なフレーム速度での記録動作のために自動的に停止される。加えて、重要なカメラは、専用のビデオカセットレコーダーで記録するために常時接続することができる。しかし、これら全ての技術には欠点がある。前述したように、膨大な数のビデオカセットレコーダーを備えるのは大変高価であり、空間分割多重送信を採用した場合には、画像信号の空間解像度が減り、それにより、記録された画像の重要な要素の確認が阻害される可能性がある。一方では、時間中断録画では特定時間の解像度が減少するという欠点があるので、重ねて重要な出来事を見逃す可能性がある。そして、前述のように、警報事態を写すカメラが、警報事態以前から継続して記録を行っていなければ、決定的なビデオ情報を全く捕えられない可能性がある。
米国特許第5,109,278号及び5,111,291号(Commonwealth Edisonに譲渡された)に開示されている割り込みモニター装置(Intrusion Monitoring System)は、ビデオ多重チャンネル装置の出力の位置にアナログ・デジタル変換器及びフレームバッファを提供することにより、これらの問題の幾つかと取り組むことを企てている。それらの特許に開示された装置は、警報発生時又はそれ以前の状況を示す信号を捕捉して記憶するような少しばかりの性能を提供するが、その装置は、多数のカメラを操作するのに適しているようには思われず、特に最小限のカメラ台数より多くのカメラを備えるときには、特定時間の解像度は低い。
発明の目的及び概要 従って、本願発明の目的は、ビデオ信号を記憶するためのより改良された性能を持つビデオ監視装置を提供する点にある。
本願発明の別の目的は、装置内のすべてのカメラによって生成されたビデオ信号のためにバッファ記憶が提供されているビデオ監視装置を提供する点にあり、さらに、本願発明のさらなる目的は、カメラの台数が多くても装置内の全カメラのためにそのようなバッファ記録を提供する点にある。
さらに、本願発明の目的は、人間のオペレーターが、装置の全ビデオカメラで生成されたビデオ信号のバッファ処理及び永久的な記録処理を都合よく制御できるようなビデオ監視装置を提供する点にある。
しかし、本願発明のもう一つの目的は、各カメラで生成されたビデオ信号のための記録を安価に実施するビデオ監視装置を提供する点にある。
さらに、本願発明の別の目的は、従来の装置よりもケーブル接続の必要がほとんどないビデオ監視装置を提供する点にある。
本願発明によると、中央ステーションと、個別にビデオ信号を生成するために中央ステーションから距離を置いて配置された複数のビデオカメラと、複数の記憶装置であって、各々がその中央ステーションから距離を置いて配置され、さらに、個々のビデオカメラと接続されてその個々のビデオカメラによって生成されたビデオ信号を表すデジタルビデオデータを記憶するための複数の記憶装置と、中央ステーションと各記憶装置との間に信号経路を形成するための接続回路網とを含むビデオ監視装置が提供される。
さらに、本願発明によると、接続回路網は複数の制御装置を備えており、各制御装置は各記憶装置に接続されていてそれぞれの記憶装置がリングバッファとして作動するように各記憶装置を制御し、そこでは、個々のビデオカメラによって新たに生成されたビデオ信号を表すデジタルビデオデータが、それぞれの記憶装置に記憶されているデジタルビデオデータの内の最も古いデータの上に上書きされる。本願発明に係る監視装置は、さらに、警報状態を示す警報信号を生成する感知装置と、警報信号を感知装置から中央ステーションに伝達する回路とを備える。中央ステーションは、記憶信号を少なくとも1つの制御装置に伝達することによって警報信号の受け取りに応答し、そのような制御手段は、その制御手段によって制御される個々の記憶装置の中のもっとも古いデジタルビデオデータの上書きを禁止することによって記憶信号に応答する。別の例では、感知装置は接続回路網に結合されていて、警報信号を直接に制御手段に伝達し、そのような制御手段は、その制御手段によって制御される個々の記憶装置の中のもっとも古いデジタルビデオデータの上書きを禁止することによって警報信号に応答する。
さらに、本願発明によると、中央ステーションは検索信号を選択的に制御装置の選択されたものに送り、その選択された制御装置は、選択された制御装置によって制御される記憶手段から読み出されるデジタルビデオデータを中央ステーションに伝達することによって検索信号に応答する。
本願発明に係る装置は、さらに、表示装置を備えており、その表示装置は、中央ステーションに接続されていて、記憶手段から読みだされて中央ステーションに伝達されたデジタルビデオデータに対応する画像を表示する。さらに、本願発明に係る装置は、ビデオテープ記録装置を備えており、それは、中央ステーションによって制御されて、記憶装置から読みだされて中央ステーションに伝達されたデジタルビデオデータに対応する信号を記録する。
接続回路は、共通のデータ送信チャンネルを含んでおり、それによって、コマンド信号が中央ステーションからビデオカメラに伝達され、さらに、記憶装置から読み出されたデジタルビデオデータが中央ステーションに伝達される。記憶装置に記憶されデータ送信チャンネルによって伝達されるデジタルビデオデータは、圧縮されたデジタルビデオデータである。望ましくは、各記憶装置はソリッドステートメモリであり、各記憶装置はそれぞれのビデオカメラとともにそれぞれのハウジング内に配置されている。
本願発明の別の観点によると、監視ビデオカメラユニットが提供され、それは、光透過部を含むハウジングと、ハウジング内に配置されていて、ハウジングの光透過部を通過する光から画像を形成し、さらに、その画像をビデオ信号に変換するビデオカメラと、ハウジング内に配置されていて、ビデオ信号を表すデジタルデータを記憶する記憶装置とを備える。
本願発明の後者の観点によると、さらに、ビデオカメラによって生成されたビデオ信号はアナログビデオ信号であり、この場合には、カメラユニットは、ハウジング内に配置されていて、アナログビデオ信号をデジタルビデオ信号に変換する変換回路と、ハウジング内に配置されていて、データ圧縮アルゴリズムをデジタルビデオ信号に適用して圧縮されたビデオデータを形成する処理回路とを備え、圧縮されたビデオデータは記憶装置に記憶される。変換回路と処理回路とはビデオカメラと一体に形成されていて、ビデオカメラが圧縮ビデオデータを記憶装置に出力する。
さらに、本願発明のこの観点によると、カメラユニットは、ハウジング内に配置された制御装置を備えており、それにより、記憶装置がリングバッファとして作動するようにその記憶装置を制御し、そこでは、ビデオカメラによって新たに生成されたビデオ信号を表すデジタルデータが、記憶装置に記憶されているデジタルデータの内の最も古いデータの上に上書きされる。制御手段は、イベント信号の受け取りに応答して、最も古いデジタルデータの上書きを禁止する。
さらに、カメラユニットには、ハウジング内に配置された複数のモータを備えており、それにより、ビデオカメラのパン、チルト及びズーム状態を変更し、制御手段は、制御信号を生成して複数のモータを制御し、カメラユニットは、さらに、制御信号を制御回路から複数のモータに伝達する回路を備える。望ましくは、記憶装置はソリッドステートメモリである。
さらに、本願発明の別の観点によると、ビデオ信号を記憶する方法が提供され、それは、複数のビデオカメラを用いてデジタルビデオ信号を発生する工程と、カメラに隣接して提供されたそれぞれの記憶装置に各カメラによって生成されたデジタルビデオ信号を記憶する工程と、各記憶装置に記憶されたデジタルビデオ信号を中央ステーションに選択的に伝達する工程とを含む。さらに、本願発明のこの観点によると、その方法は、さらに、リングバッファとして記憶装置を作動させて、新たに生成されたデジタルビデオ信号で、記憶装置に記憶されているデジタルビデオ信号の内の最も古い信号を上書きする工程と、イベント信号の受け取りに応答して、もっとも古いデジタルビデオ信号の上書きを禁止する工程とを含む。また、その方法は、中央ステーションに伝達されたデジタルビデオ信号に相当する信号をテープ記録する工程と、中央ステーションに伝達されたデジタルビデオ信号に相当する画像を表示する工程とを含む。
本願発明のさらに別の観点によると、ビデオ監視装置が提供され、それは、ビデオ信号を生成する複数のビデオカメラと、ビデオ信号をデジタルビデオデータの形式で記憶するデジタル記憶回路と、カメラ制御コマンドを生成する制御回路と、カメラ制御コマンドが制御装置から複数のビデオカメラに伝達されるデータ通信チャンネルを形成するデータ伝達回路と、デジタル記憶回路から記憶されているデジタルビデオデータを検索し、その検索されたデジタルビデオデータを、データ伝達回路によって形成されたデータ通信チャンネルを経由して制御回路に伝達する回路とを備える。
そのビデオカメラによって生成されたビデオ信号はアナログビデオ信号であり、その場合、デジタル記憶回路は、アナログビデオ信号をデジタルビデオ信号に変換する回路と、デジタルビデオ信号を圧縮して圧縮されたデジタルビデオデータを形成する回路とを含む。他の場合には、ビデオカメラによって生成されたビデオ信号は、圧縮されたデジタルビデオデータの形式にされている。
デジタル記憶回路は、複数のデジタル記憶装置を備えており、各デジタル記憶装置は、ビデオカメラのそれぞれに隣接して配置されおり、また、検索を行う回路は、複数の制御装置を備えており、各制御装置はデジタル記憶装置のそれぞれに接続されている。望ましくは、各記憶装置はソリッドステートメモリである。
それぞれのカメラユニットに生成される信号のためのデジタル記憶装置を持つカメラユニットを備えるビデオ監視装置を提供することによって、警報イベントの前、その間及びその後の状態に対応するビデオ信号を、都合よくかつ確実に記憶することができ、局部的に記憶されたビデオ信号を読み出して、観察及びビデオテープに記録するために都合のよいときにオペレータが存在するステーションに伝達することができる。装置の中央ステーションとビデオカメラとの間のコマンド及びステータスデータの伝達のために用いられるデータネットワークには、ビデオカメラユニットでバッファ記憶され又は新たに生成された圧縮ビデオデータの伝達を処理するのに十分な容量が与えられ、その場合には、個々のビデオ信号の伝達のケーブル配線が不要になる。
本願発明の上記の及び他の目的、特徴及び利点は下記の望ましい実施例と図面とからさらに理解されるであろう。明細書を通じて同様な参照番号は同様な構成要素及び部品を特定する。
図面の簡単な説明 図1は従来のビデオ監視装置のブロック図である。
図2は本願発明に係るビデオ監視装置のブロック図である。
図3は図2の装置に用いられるビデオカメラユニットの概略図である。
図4は図3のカメラユニットの一部である制御回路で実行されるプロセスのフローチャートである。
図5A及び図5Bはともに図2の装置の一部であるホストコンピュータにおいて実行されるフローチャートである。
望ましい実施例の説明 最初に図2を参照しながら本願発明に係る望ましい実施例を説明する。参照番号100は、本願発明に係るビデオ監視装置の概略を示す。その装置100は中央ステーション102を備えており、そこには、ホストコンピュータ104が設けられている。ホストコンピュータ104にはビデオデータ符号化・復号化装置106と、ブロック108で表されたユーザーインタフェースを提供するために必要なハードウエア及びソフトウエアとが接続されている。ホストコンピュータ104はビデオカセットレコーダ(VCR)110を制御する。ローカルエリアネットワーク(LAN)112はホストコンピュータ104に接続されている。ホストコンピュータ104と装置100の他の構成要素との間のデータ通信は、LAN112を通じて実行される。LAN112を経由してホストコンピュータ104に接続された他の構成要素は、カメラユニット114、モニター116(各々がそれぞれのビデオデータ復号化装置118を経由してLAN112に接続されている)及び感知装置120を備える。感知装置120は、望ましくは、例えば、許可なく、ドア、窓及び陳列ケース等を開けたことを感知して、これらが発生したことを示す警報信号を発生するような従来のタイプである。感知装置120は従来の運動及び/又は熱感知装置を用いることもできる。モニター116及びVCR110もまた望ましくは従来の商業上入手できるものである。
図2には1つのVCRのみを示したが、2又は3以上のVCRを装置の一部として用いることができる。
ユーザーインタフェース108がモニター116から分離されて表示されているが、そのユーザーインタフェースは望ましくは1又は2以上のその様なモニターを備えるだけでなく、周辺機器としてパーソナルコンピュータに共通に提供されるような入力/出力装置も備える点は理解すべきである。さらに、そのユーザーインタフェース108は、この出願人によって販売されているTOUCHTRACKERのようなカメラ制御装置を1つ又は2以上含むことができる。図示しないが、他のカメラ制御コンソールを、装置内の中央ステーション102に、又は、その中央ステーションから離れた位置に提供し、さらに、LAN112を経由してホスト104に接続することができる。
カメラユニット114は、望ましくは、図3に示すような、本願発明の一つの観点により提供したデザインとすることができる。
各カメラユニットは、天井122又は他の適当な場所に取り付けることができ、また、少なくと部分的にベース部分126及びドーム部分128から構成されたハウジング124を含む。従来の例によると、そのドーム部分128は、光がハウジング124の内部に入ることができるような光透過材料から形成されているが、そのドーム部分128の材料はユニット114の内部が観察されることを遮るように「一方向」となるように作られている。
カメラユニット114内に取り付けられ、さらに、望ましくはベース部分126上に取り付けられているものは、ビデオカメラ130と、そのカメラ130のパン、チルト、ズーム及びその他の状態を変えるためのモータ及び他の構成132と、制御回路134と、メモリボード136である。そのカメラ130は、従来の設計のものでよく、光140を受け取って光学画像に形成する光学系138を備えており、その光140はドーム128を通過してカメラユニット114の内部に入ったものである。光学系138によって形成されたその画像は、CCD142で電気信号に変換され、その変換された信号は、ビデオ信号処理回路144において従来からのアナログ信号処理がされる。このカメラユニット114で用いるのに適したカメラは、部品番号2003-0037-00として、本願の出願人のSensormatic Electronics Corporationから購入することができる。他の適当なカメラも購入することができる。
参照番号132によって示されたカメラ搭載構造、パン、チルト及びズームモータ等も好ましくは市販されているカメラユニットとして提供されるような従来の設計のものである。制御回路134は従来のマイクロコントローラを用いることができる。例えば、装置の中央制御ステーションからコマンド信号を受け取り、ステータスデータをそれに伝達し、さらに、従来の方法によって、カメラのモータを制御してそのカメラのモータの状態(例えば、位置)を検出するような、カメラドームユニット内で現在使用されているものでよい。しかし、図3に示す制御回路は、本願発明の実施にしたがうようにプログラムされていて、メモリ制御と以下に説明するようなデータ記憶及び検索機能とを実行する。
メモリボード136が本願発明にしたがって提供されて、カメラ130から出力されたアナログビデオ信号を受け取ってそのビデオ信号をデジタル化し、圧縮し及び記憶する。メモリボード136の構成要素は、ビデオデジタル化回路146、ビデオデータ符号化/復号化回路148及びメモリデバイス150からなる。ビデオデジタイザー146は、カリフォルニア州、フレモントのAlTech Internationalから入手できる「WAVEWATCHER TV II」のビデオデジタイザーカードによって適切に実現できる。適切なビデオカードは、フィンランド、Espoo、02130、Tietajantie 14、OY、VistaComから入手できるモデルVCI−10である。そのモデルVCI−10は、H.261規格にしたがってビデオデータを圧縮し、さらに、その規格に従って圧縮されたビデオデータを再構成する機能を提供する。メモリデバイス150は、1又は2以上のRAM、EEPROM、フラッシュメモリ等によって構成することができる。わかるように、メモリデバイス150はカメラ130によって生成されたビデオ信号のためのバッファとして機能し、さらに、制御回路134によって制御される。
近いうちに、図3のブロック146及び148で実行されるビデオ信号デジタル化及び圧縮化機能を組み込んだビデオカメラが販売されることが予測されている。例えば、上述のH.261規格にしたがってアッシュされたデジタルビデオデータを出力するビデオカメラの市場投入が予想されている。そのようなカメラは図3のカメラ130の代わりに用いることができ、さらに、別個のものとして提供されたビデオデジタイザー146及びビデオ符号器/復号器(ビデオコデック)148を取り除くことができる。その際には、そのカメラから出力された圧縮されたデジタルビデオ信号は、制御回路134の制御の下でメモリデバイス150に直接に記憶される。
ここで図4を参照しながら、カメラユニット114の操作を説明する。図4は、記憶されたプログラムの制御下で制御回路134によって実行されるプロセスを示す。(そのプログラムのメモリは、制御回路134から分離したようには図示していないことが理解できるであろう。)
制御回路134により通常の条件下で実行される1つの進行するプロセスは、カメラ130によって新たに発生されたビデオ信号を表す圧縮されたビデオデータの中央ステーションへの伝達である(LAN112を経由して)。ブロック152によって表されたプロセスは、所定の時間帯に、中央ステーションからのコマンドに応答して、又は他のプロトコルにしたがって、ビデオ符号器/復号器148からライブ(生)の圧縮されたビデオデータを受け取ることと、そのデータをLAN112に結合することである。ブロック152によって表されたプロセスと同時に、最新のビデオ符号器/復号器148によって形成されたライブの圧縮されたビデオデータもメモリ150に記憶される。そのメモリへのデータのメモリアドレス指定及び書き込みは、制御回路134によって制御されるので、そのメモリ150はリングバッファとして機能し、そこでは、以前にメモリ150に記憶されたもっとも古い圧縮されたビデオデータが、新たに生成された圧縮されたビデオデータによって上書きされる。しかし、最も古いデータの上書きは、警報コマンドに応答して禁止される。その様な場合には、ライブの圧縮されたビデオデータは、保存されるべきビデオデータを記憶していないメモリデバイスの記憶位置に書き込まれる。
ブロック156によって表示された第3の進行中のプロセスにおいては、制御回路が、LAN112を経由して受け取ったカメラ制御コマンドを処理する。そのカメラ制御コマンドの処理は従来の方法によるものなので、これをさらに説明することは省略する。
ブロック152、154及び156の進行中のプロセスと同時に、制御回路134は、決定ブロック158によって示されているように、時々発生する警報コマンドを受け取るように設定されている。警報コマンドを受け取ると、(ブロック160によって表されている)プロセスが実行され、そこでは、制御回路134が、メモリ150に予め記憶された圧縮されたデジタルビデオデータの上書きを防ぎ、それは、その警報コマンドを受け取る前の所定の時間に始まる時間間隔に相当し、さらに、警報コマンドを受け取った後の所定の時間まで続く。
制御回路134は、(決定ブロック162によって表されているようにも)設定されて、以前に記憶された圧縮ビデオデータを中央ステーションに要求するとともにそれに伝達を行うためのコマンドを受け取る。検索予定の記憶されているデータは、警報コマンドに応答して以前に上書きから保護されたデータでもよく、又は、バッファに以前から記憶されている他のデータでもよい。検索コマンドを受け取ると、バッファメモリから記憶されているデータを読み出してその読み出したデータをLAN112を経由して伝達するプロセスは、ブロック164によって表されたように実行される。メモリ150から読み出された圧縮ビデオデータの伝達は、ライブの圧縮ビデオデータの継続した伝達の代わりに又はそれと実質的に並行に行うことができる。望ましくは、図4に示唆するように、対応する検索コマンドに応答して、記憶された圧縮ビデオデータを伝達しても、「ライブの」ビデオデータの進行中の記憶は中断されない。
決定ブロック166によって表されているように、制御回路134は「消去」
コマンドを受け取るようにも設定されており、それは、制御回路が保護対象から以前に保護された記憶ビデオデータのブロックを外すことに応答するものであり、それによって、現在は保護されなくなった記憶データを「ライブの」ビデオデータによって上書きすることができるようになる。
ここで、ホストコンピュータ104によって実行されるプロセスを描く図5A及び図5Bを参照しながら、装置100の全体的な動作を説明する。
図5Aのブロック170に示すように、ホストコンピュータ104によって実行される1つの進行中のプロセスは、装置のユーザーによって入力された指示に応答してカメラの移動を制御等するプロセスを含む。その指示は、ユーザーインタフェース108を介して、又は、図示しない個別のカメラ制御コンソールを介して受け取られる。そのユーザー指示の受け取り、ホストコンピュータ104によるその処理、コマンドデータの発生及びLAN112を介してのそのコマンドデータの伝達、並びに、そのコマンドに応答してのカメラの動き(パン、チルト、ズーム等)は、全て望ましくは従来の方法によって実行することができる。このため、それらについては以後は説明を行わない。プロセス170は、従来の方法で、カメラユニット114によってLAN112に伝達されるステータスデータを受け取って処理することを含むようにも考慮されている。これまで説明したことは、すべてのユーザーカメラ制御指示はホスト104で処理されてLAN112を経由してカメラ114に中継されるということであるが、LAN112に接続されているカメラ制御コンソール(図示せず)は、カメラユニット114に直接にアドレス指定されかつカメラユニット114のみから処理されるコマンドを生成するということも予定されている。
ホストコンピュータ104によって実行されるほかの進行中の機能は図5Aのブロック172に示されており、それは、カメラ114によって生成された「ライブの」ビデオ信号を表示するためのユーザー指示を処理することに関係する。
本質は、ユーザー指示は、従来の装置と同様に、特定のカメラユニットを特定するとともに、そのカメラユニットによって生成される信号が表示される特定のモニターを特定する。図1に示すような従来の装置においては、表示制御指示は、ビデオスイッチの入力と出力との間を適切に接続するようにそのビデオスイッチを制御することによって実行される。しかし、図2に示す装置の構成の目立った特徴は、従来の装置に見られたビデオスイッチ及びアナログビデオ信号経路の両方を排除する点にある。その代わりとして、図2の装置においては、ビデオ信号
は圧縮デジタルビデオデータの形式でLAN112を経由して伝達される。したがって、選択されたカメラユニットから選択されたモニターへのライブのビデオ信号の「伝達」は、「仮想」状態で実行される。それは多数の方法で行うことができる。例えば、ライブのビデオ信号をカメラユニットから(LAN112を経由して)ホストコンピュータ104で受け取り、次に、その信号を、再びLAN112を経由して、そのホスト104によって選択されたモニター116に伝達することができる。他には、選択されたカメラユニット114の制御回路134に指示を出して、ライブのビデオデータを選択されたモニター116に直接に伝達することができる。後者の技術は、ライブのビデオ信号が所定のカメラユニットから要求されないときには、そのカメラユニットをライブのビデオデータを伝達しないように指示することができ(又は、伝達の指示を省略することができ)、それにより、LAN112からの通信を排除するという点で利点がある。それらのいずれの場合においても、特定のモニター116に向けられたビデオ信号は、そのモニター116に接続されたビデオデコーダ118において圧縮されたデジタル形式で受け取られ、そのデコーダ118において圧縮が解除されたり適当に処理されたりして、そのモニター116に表示されることのできる信号を提供する。ライブのビデオ信号の「伝達」の他の方法によると、ビデオデコーダ118が、ホスト104からコマンドを受け取るように設定することができ、それは、選択されたモニター116に接続されたビデオデコーダが、その個々のモニター116に表示するために選択されたカメラユニット114によってLAN112に伝達されたすべてのビデオデータを復号及び処理することに応答して行われる。言い換えると、仮想の伝達を行うための接続は、送る装置(カメラユニット114/制御回路134)に対する指示によるというよりも、受信装置(ビデオデコーダ118)に対する指示によって行われる。
それらの技術、それらの組合わせ又は他の技術を用いるのか否かに関わらず、LAN112は、従来のコマンド、ステータス及び警報信号のみならず、要求されたライブのビデオデータを収容できる程度の帯域を提供するように選択されなければならないことを認識するであろう。さらに、そのLAN112は、以下に詳述するように、カメラユニット114において一時記憶されているビデオデータの伝達の処理も行わなければならない。
従来の4重送信のようなビデオ多重チャンネルの利用を含むような従来の分割スクリーン技術も、図2の装置に組み込まれることが予定されているが、それらの機能を実行するためのハードウエアはその図には明確には示されていないことを理解すべできある。
図5Aのブロック174によって表された、ホストコンピュータ104の他の進行中の機能は、VCR110の動作に関するユーザー指示を処理することを含む。ユーザー指示は、LAN112を経由して受け取られるライブの若しくはバッファに記憶されているビデオデータ又は以前にテープに記録されたビデオ信号
の再生のいずれかのビデオテープに記録することを含めることができる。ホストコンピュータ104によってLAN112を経由して受け取られる圧縮されたビデオデータが、記録すべきものであるとき、その受け取られたビデオデータは、ホストコンピュータ104からビデオ符号器・復号器106に供給されて、圧縮が解除されてVCR110に供給されるアナログビデオ信号に変換される。同時に、ホストコンピュータ104は、ビデオ符号器・復号器106から出力されたアナログビデオ信号の記録モードにVCRを移すための制御信号を提供する。ユーザー指示が、テープに記録されているビデオの再生を実行することを示したときには、ホストコンピュータ104がVCR110を再生モードに移し、そのVCR110から出力されたアナログビデオ信号が中央ステーション102内の適当な処理を受け、そして、選択されたモニターに表示されるために伝達される。
これはユーザーインタフェース108の一部である。
図2に示す装置の構成では、従来のアナログビデオテープ記録はVCR110で実行される。しかし、本願発明によって予定されているほかの例はデジタルテープ記録装置(DVTR)の使用に対応しており、その場合には、ビデオ符号器・復号器106が、そのDVTRで記録を行うのに適したデジタルビデオ信号を出力するために、適当な方法でホストコンピュータ104から供給された圧縮済みビデオデータを処理する。
また、LAN112を経由して伝達されたときと同一の形式で圧縮済みビデオデータを永久的に記録することも予定されている。例えば、適当なデータ記録装置をLAN112に接続して、ホストコンピュータ104の制御下で、LANから送られる圧縮済みビデオデータを直接に記録することができる。また、データ記録装置を連続的に作動して、ライブの及びバッファに記録されたビデオデータの両方を含むLAN上のすべての通信データを記録することもできる。そのような記録装置は、線走査またはらせん走査テープ記録を用いて、または、テープ記録媒体を用いないで作動することもできる。
図5Aのブロック176及び178で表しているように、ホストコンピュータ104は、感知装置120から発生される信号によって示されるような、警報状態に応答することもできる。警報状態を表す信号が、感知装置120によってLAN112を経由してホストコンピュータ104に伝達されると、そのホストコンピュータが応答して警報コマンドを所定の予め定めたカメラユニット114に送る。例えば、感知装置120が、所定のドアに接続されていて、そのドアが許可なく開けられたことを示した場合には、警報コマンドが、視界内にあるそのドアを担当する1つのまたは複数のカメラユニットに送られる。図4のブロック158及び160に関連して上述したように、対応する1つのまたは複数のカメラユニットが警報コマンドに応答して、警報発生時の所定の前後の時間に対応してバッファに記録されているビデオデータの保護を行う。その保護されたデータは、次に、後の検索、表示及び永久記録のためにVCR110を経由して利用することができる。カメラユニットの1つに記憶された圧縮済みデータが、警報コマンドに従って保護されている場合には、そのデータ(時には「警報データ」という)は、表示(ブロック180)または直接のテープ記録(ブロック182)
のいずれかのユーザー指示に応答して、選択的に回復することができる。
ユーザー指示が、警報ビデオデータのブロックを表示することである場合には、ホストコンピュータ104は、検索コマンドを(LAN112を経由して)選択されたカメラユニット114に送る(図5Bのブロック184)。次に、必要な警報データが指定されたカメラユニットにあるバッファメモリから読み出されて、ブロック162及び164(図4)に関連して上述したように、LAN112を経由して伝達される。その伝達されたデータは、次に、例えば、ライブビデオの伝達経路に関連して前に説明した例のいずれかによって、指定されたモニターに「実質的に送られる」(ブロック186)。その選択されたモニターはユーザーインタフェース108の一部とすることができ、その場合には、その送られる経路はホストコンピュータ104を経由することができる。警報データが検索されたときには、ユーザーは、その検索された警報データの記録を行うという、ブロック188で表されている選択を持つ。その選択が行われたときには、ホストコンピュータ104で再度バッファ記憶されている警報データがカメラユニットのバッファから消去されるが、それは、ブロック168(図4)に関連して前に説明したように、そのカメラユニットがそのデータを保護しないようになる消去バッファを送ることによって(図5Bのブロック190)行われる。次に、その検索された警報データは、符号器・復号器106で処理され、VCR110によって記録するためのアナログビデオ信号として出力する(ブロック192)。当然ではあるが、ホストコンピュータ104は同時にコマンド信号をそのVCRに提供してそれを記録モードに置く。前で指摘したように、ユーザーは、カメラユニットでバッファ記憶された警報データの記録を選ぶことができる。ユーザーがそれを選んだ場合には(ブロック182)、ホストコンピュータ104は検索コマンドをその選択されたカメラユニットに送る(図5Bのブロック194)。警報データの検索が完了した後は、消去コマンドがカメラユニットに送られて(ブロック196)
そのカメラユニットのバッファから検索された警報データが消去され、また、その検索された警報データがVCRに記録される(ブロック198)。
図5A及び図5Bに示す工程は、一旦、警報データがテープ記録のために中央ステーションによって検索されると、カメラユニットにバッファ記憶されているその警報データを保護しないことを要求する。しかし、他のまたは追加のカメラバッファ管理の例も予定されている。例えば、各カメラユニットのバッファが、ビデオ信号の30分に相当する記憶容量を持ち、さらに、各警報コマンドが10分間に相当するバッファ記憶されたビデオ信号の保護を開始する(例えば、警報の前の5分とその後の5分)ということが想定される。各カメラユニットは、警報データの第3ブロックが保護されていて消去されていないと、次のライブデータが、警報データの3つのブロックの内の最も古いものの上に書込みされるように構成されている。他の例では、カメラユニットの所定の割当てのバッファのメモリが保護のための記憶に用いられているときには、そのカメラユニットはメッセージを中央ステーションに送り、その中央ステーションは、そのバッファからの警報データの検索及びその検索されたデータのバッファからの消去を管理するように作動する。
カメラユニットから中央ステーションに警報データをダウンロードすることはバックグラウンドで実行されることも予定されているが、それは、中央ステーションから出されたコマンドに応答して、時間は、LAN112で得ることができるのであって、優先順位に基づくものではないからである。
保護されなかったバッファデータの検索も予定されていることは理解すべきである。
図2に示すように、LAN112が中央ステーション102、モニター116及びカメラユニット114の間に唯一のリンクを提供するような、「全デジタル」構成の別の例として、本願発明に従って図1のような構成を提供するが、図3に示すようなユニュトのバッファ容量のようなローカルバッファ容量を持つカメラユニットを用いることも予定されている。そのような実施例においては、ライブの及びバッファ記憶されている両方のビデオ信号は、従来のアナログビデオ信号の形態でカメラユニットから出力されて、適当な信号ラインを経由して、中央ステーションに提供されているビデオスイッチに伝達される。装置のホストコンピュータは、従来の例に従って、伝達経路を設定するビデオスイッチを制御し、そのビデオスイッチから出力された信号を適当なラインを経由してモニター及びVCRに伝達する。そのような実施例は、コマンド、ステータス及び警報メッセージのために用いられたLANからのビデオデータの伝達の負担を取り除くが、それにかかわらず、カメラユニットにビデオ信号のローカルバッファ記憶のための容量を提供する。その際には中央ステーシヨンのコマンドによって又は所定の手続に従ってバッファ記憶されたビデオが選択的に検索される。しかし、十分な帯域がLANで利用できるのであれば、図2の全デジタル構成は望ましいが、それは、ビデオスイッチも分離したアナログビデオ伝送ラインも必要としないからである。
バッファ記憶されたビデオデータの保護のきっかけとなる警報または他のイベントは、上述の技術に追加される技術によって開始することができる。例えば、感知器によって発生された警報に加えて又はそれと置き換えて、別の警報状態を、ユーザーインタフェースを経由してシステムオペレータによって発生することができ、又は、別の警報状態を、1もしくは2以上のカメラユニットによって発生されたライブビデオ信号の内容の機械分析によって検知することができる。
上記の装置の他の様々な改良及び上述の例の変更は本願発明を逸脱することなく採用することができる。特定の望ましい方法及び装置は例示であって限定するためのものではない。本願発明の真の特徴及び範囲は請求の範囲に述べられている。

【特許請求の範囲】
1.中央ステーションと、 該中央ステーションから離れて配置されていてそれぞれビデオ信号を生成す る複数のビデオカメラと、 複数の記憶手段であって、各々が前記中央ステーションから離れて配置され ており、また、前記ビデオカメラの各々の1つと接続されていてそれぞれのビ デオカメラによって生成されたビデオ信号を表すデジタルビデオデータを記憶 する複数の記憶手段と、 前記中央ステーションと前記記憶手段の各々との間に信号経路を形成する接 続手段とを備えるビデオ監視装置。
2.請求項1のビデオ監視装置において、前記接続手段は複数の制御手段を備え ており、各制御手段は各記憶手段に接続されていてそれぞれの記憶手段がリン グバッファとして作動するように各記憶手段を制御し、そこでは、個々のビデ オカメラによって新たに生成されたビデオ信号を表すデジタルビデオデータが 、それぞれの記憶手段に記憶されているデジタルビデオデータの内最も古いデ ータの上に上書きされるビデオ監視装置。
3.請求項2のビデオ監視装置において、さらに、警報状態を示す警報信号を生 成する感知手段と、前記警報信号を前記感知手段から前記中央ステーションに 伝達する手段とを備えるビデオ監視装置。
4.請求項3のビデオ監視装置において、前記中央ステーションは、記憶信号を 少なくとも1つの前記制御手段に伝達することによって前記警報信号の受け取 りに応答し、前記少なくとも1つの前記制御手段は、前記制御手段によって制 御される前記個々の記憶手段の中の前記もっとも古いデジタルビデオデータの 上書きを禁止することによって前記記憶信号に応答するビデオ監視装置。
5.請求項3のビデオ監視装置において、前記感知手段は前記接続手段に結合さ れていて、前記警報信号を直接に少なくとも1つの前記制御手段に伝達し、前 記少なくとも1つの前記制御手段は、前記制御手段によって制御される前記個 々の記憶手段の中の前記もっとも古いデジタルビデオデータの上書きを禁止す ることによって前記警報信号に応答するビデオ監視装置。
6.請求項2のビデオ監視装置において、前記中央ステーションは検索信号を選 択的に前記制御手段の選択されたものに送り、前記選択された制御手段は、前 記選択された制御手段によって制御される記憶手段から読み出されるデジタル ビデオデータを前記中央ステーションに伝達することによって前記検索信号に 応答するビデオ監視装置。
7.請求項6のビデオ監視装置において、さらに、表示手段を備えており、該表 示手段は、前記中央ステーションに接続されていて、前記記憶手段から読みだ されて前記中央ステーションに伝達されたデジタルビデオデータに対応する画 像を表示するビデオ監視装置。
8.請求項7のビデオ監視装置において、さらに、前記中央ステーションによっ て制御されて、前記記憶手段から読みだされて前記中央ステーションに伝達さ れたデジタルビデオデータに対応する信号を記録するビデオテープ記録装置を 備えるビデオ監視装置。
9.請求項1のビデオ監視装置において、前記接続手段は共通のデータ送信チャ ンネルを含んでおり、それによって、コマンド信号が前記中央ステーションか ら前記ビデオカメラに伝達され、さらに、前記記憶手段から読み出されたデジ タルビデオデータが前記中央ステーションに伝達されるビデオ監視装置。
10.請求項2のビデオ監視装置において、前記記憶手段に記憶され前記データ送 信チャンネルによって伝達される前記デジタルビデオデータは、圧縮されたデ ジタルビデオデータであるビデオ監視装置。
11.請求項1のビデオ監視装置において、前記記憶手段の各々がソリッドステー トメモリであるビデオ監視装置。
12.請求項1のビデオ監視装置において、前記記憶手段の各々はそれぞれのビデ オカメラとともにそれぞれのハウジング内に配置されているビデオ監視装置。
13.光透過部を含むハウジングと、 該ハウジング内に配置されていて、該ハウジングの前記光透過部を通過する 光から画像を形成し、さらに、前記画像をビデオ信号に変換するビデオカメラ と、 前記ハウジング内に配置されていて、前記ビデオ信号を表すデジタルデータ を記憶する記憶手段とを備える監視ビデオカメラユニット。
14.請求項13の監視ビデオカメラユニットにおいて、前記ビデオ信号はアナロ グビデオ信号であり、さらに、 前記ハウジング内に配置されていて、前記アナログビデオ信号をデジタルビ デオ信号に変換する変換手段と、 前記ハウジング内に配置されていて、データ圧縮アルゴリズムを前記デジタ ルビデオ信号に適用して圧縮されたビデオデータを形成する処理手段とを備え 、 前記圧縮されたビデオデータは前記記憶手段に記憶される監視ビデオカメラ ユニット。
15.請求項14の監視ビデオカメラユニットにおいて、前記変換手段と前記処理 手段とは前記ビデオカメラと一体に形成されていて、前記ビデオカメラが前記 圧縮ビデオデータを前記記憶手段に出力する監視ビデオカメラユニット。
16.請求項13の監視ビデオカメラユニットにおいて、さらに、前記ハウジング 内に配置された制御手段を備えており、それにより、前記記憶手段がリングバ ッファとして作動するように該記憶手段を制御し、そこでは、前記ビデオカメ ラによって新たに生成されたビデオ信号を表すデジタルデータが、前記記憶手 段に記憶されているデジタルデータの内の最も古いデータの上に上書きされる 監視ビデオカメラユニット。
17.請求項16の監視ビデオカメラユニットにおいて、前記制御手段は、イベント 信号の受け取りに応答して、前記最も古いデジタルデータの上書きを禁止する 監視ビデオカメラユニット。
18.請求項17の監視ビデオカメラユニットにおいて、さらに、前記ハウジング内 に配置された複数のモータを備えており、それにより、前記ビデオカメラのパ ン、チルト及びズーム状態を変更し、前記制御手段は、制御信号を生成して前 記複数のモータを制御し、前記カメラユニットは、さらに、前記制御信号を前 記制御手段から前記複数のモータに伝達する手段を備える監視ビデオカメラユ ニット。
19.請求項13の監視ビデオカメラユニットにおいて、前記記憶手段はソリッド ステートメモリである監視ビデオカメラユニット。
20.複数のビデオカメラを用いてデジタルビデオ信号を発生する工程と、 前記カメラに隣接して提供されたそれぞれの記憶手段に各カメラによって生 成されたデジタルビデオ信号を記憶する工程と、 各記憶手段に記憶されたデジタルビデオ信号を中央ステーションに選択的に 伝達する工程とを含むビデオ信号を記憶する方法。
21.請求項20の方法において、さらに、 リングバッファとして前記記憶手段を作動させて、新たに生成されたデジタ ルビデオ信号で、前記記憶手段に記憶されているデジタルビデオ信号の内の最 も古い信号を上書きする工程と、 イベント信号の受け取りに応答して、前記もっとも古いデジタルビデオ信号
の上書きを禁止する工程とを含む方法。
22.請求項20の方法において、さらに、前記中央ステーションに伝達された前 記デジタルビデオ信号に相当する信号をテープ記録する工程を含む方法。
23.請求項20の方法において、さらに、前記中央ステーションに伝達された前 記デジタルビデオ信号に相当する画像を表示する工程を含む方法。
24.ビデオ信号を生成する複数のビデオカメラと、 前記ビデオ信号をデジタルビデオデータの形式で記憶するデジタル記憶手段 と、 カメラ制御コマンドを生成する制御手段と、 前記カメラ制御コマンドが前記制御手段から前記複数のビデオカメラに伝達 されるデータ通信チャンネルを形成するデータ伝達手段と、 前記デジタル記憶手段から前記記憶されているデジタルビデオデータを検索 し、その検索されたデジタルビデオデータを、前記データ伝達手段によって形 成された前記データ通信チャンネルを経由して前記制御手段に伝達する手段と を備えるビデオ監視装置。
25.請求項24のビデオ監視装置において、前記ビデオカメラから生成された前 記ビデオ信号はアナログビデオ信号であり、前記デジタル記憶手段は、前記ア ナログビデオ信号をデジタルビデオ信号に変換する手段と、前記デジタルビデ オ信号を圧縮して圧縮されたデジタルビデオデータを形成する手段とを含むビ デオ監視装置。
26.請求項24のビデオ監視装置において、前記ビデオカメラによって生成され た前記ビデオ信号は、圧縮されたデジタルビデオデータの形式にされているビ デオ監視装置。
27.請求項24のビデオ監視装置において、前記デジタル記憶手段は、複数のデ ジタル記憶手段を備えており、該デジタル記憶手段の各々が前記ビデオカメラ のそれぞれに隣接して配置されているビデオ監視装置。
28.請求項27のビデオ監視装置において、前記検索を行う手段は、複数の制御 手段を備えており、該制御手段の各々は前記デジタル記憶手段のそれぞれに接 続されているビデオ監視装置。
29.請求項28のビデオ監視装置において、前記記憶手段の各々はソリッドステ ートメモリであるビデオ監視装置。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図6】
image rotate


【公表番号】特表2000−513517(P2000−513517A)
【公表日】平成12年10月10日(2000.10.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平9−538326
【出願日】平成9年4月17日(1997.4.17)
【国際出願番号】PCT/US97/06844
【国際公開番号】WO97/40624
【国際公開日】平成9年10月30日(1997.10.30)
【出願人】
【氏名又は名称】センサーマティック・エレクトロニクス・コーポレーション