説明

ピンブッシュを取り付けるための機器および該機器を含むキット

ピン(320)を有するブッシュ(300)を取り付けるために、本発明の機器は、ねじ込み工具(100)に取り付けられ、空気源に接続されることができる。本発明の機器は、ブッシュをねじ込むためのねじ込みトルク伝達装置(14、52)を備え、さらに、ケーシング(12)内に、圧縮空気源により圧着圧力が印加されたときにピンをブッシュに圧着させるピン打ち込み装置(16)を備える。打ち込み装置(16)は、ねじ込み軸にほぼ直角な複数のプレート(18A、18B、18C)を備える。圧着圧力がケーシング(12)内のプレートに一気に印加されることで、ピン打ち込み装置を駆動させ、その結果ピンを圧着させる。本発明の機器は、可動性の機械部品を含まず、高い信頼性を有する。本発明はさらに、ねじ込み工具を備えたこのタイプの機器を含むキットに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キー係止挿入物または「キー係止ブッシュ」を取り付けるための工具アタッチメントの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
キー係止挿入物300は、図1、図2に示されている。キー係止挿入物300は、ねじ込まれて取り付けられる挿入本体310または「ブッシュ本体」と、挿入物が緩むまたは外れるのを防ぐように、差し込むときに圧着される1つまたは複数のキー320(図示された例では4個のキー)を備える。キーは、(矢印Aで示されるように、挿入本体の軸に沿って)軸方向に打ち込んで圧着され、挿入物と前記挿入物がねじ込まれる孔との間の力によってキーを貫通させるようにする。
【0003】
キー係止挿入物を取り付けるためには、パワーヘッドに取り付けられる差し込み工具アタッチメントを使用するのが普通である。このような工具アタッチメント400の一例が図3に示されている。この場合、ピストル状のパワーヘッド500に取り付けられるように示されている。
【0004】
挿入物をねじ込むことができるように、差し込み工具アタッチメント400はシャフト410を有し、その一端は、シャフトアダプタ460を介してパワーヘッド500による回転駆動される構造であり、その他端は、挿入物差し込み先端部(図示せず)を受承する構造であり、前記先端部によって挿入物をねじ込むことができる。
【0005】
キーを圧着できるように、工具アタッチメント400は、圧縮空気源に接続されることができる。キーが打ち込まれるとき、一気に空気圧がプレート420(図3のプレートの右側の表面470)に加えられる。この空気圧の効果により、前記プレート420は移動し、このことが円錐ヘッド430を駆動させる。移動するときに、ヘッドによって、トグル作用によりストライカ450を押し出すリンク440が分かれて、前記ストライカがキーを打ち込んで、キーが圧着されるようにする。
【0006】
このようなキー係止挿入物は、特に、飛行機の部品、例えば、飛行機のエンジン部品を組み立てる航空機産業で使用される。このような組立時によく生じる問題は、スペースがないことであり、このことで挿入物の差し込みが複雑になり、場合によっては、挿入物を差し込むことができない可能性すらある。
【0007】
このように、工具アタッチメントをコンパクトにするためには、工具アタッチメントの直径は一定のサイズを越えることはできない。したがって、プレートの表面積が制限され、そこに加わる圧力も制限される。そのため、キーを圧着させるのに十分な力をストライカに伝達するように、上述のリンク440のシステムがプレート420の動きの速度を落とすために使用される。このシステムにより、プレート420の所定のストローク(動き)に対して、ストライカ450は前記所定のストロークのほんの一部のストロークで進む。したがって、打ち込むのに使用される力は増大し、キーは適切な条件で圧着されることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このシステムには、かなりの機械的応力を受けるリンク440が速く摩耗するという欠点がある。したがって、キー係止挿入物を差し込むための工具アタッチメントは信頼性がなく、リンクは頻繁に交換または修理されなければならない。
【0009】
本発明の第1の目的は、キーによって係止されるように設計されたキー係止挿入物を差し込むための工具アタッチメントを提供することである。工具アタッチメントは、パワーヘッドに取り付けられるようになっており、また圧縮空気源に接続されるようになっている。前記工具アタッチメントは、締め付けトルク伝達装置を含み、パワーヘッドによって締め付けトルクが前記装置に印加されると、締め付け軸に沿って挿入物を締め付けることができ、また、工具アタッチメントは、ケーシングに収容されたキーストライカ装置を含み、圧縮空気源によって圧着圧力が前記キーに印加されると、キーを挿入物に圧着させることができ、この工具アタッチメントは、高い信頼性があり、コンパクトである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の目的は、ストライカ装置が締め付け軸にほぼ直角な複数のプレートを有し、少なくとも部分的に締め付け軸に沿って重ねられ、プレートに一気に印加される圧着圧力の効果により、ストライカ装置を駆動させ、キーを圧着させるようにすることで達成される。
【0011】
本発明の工具アタッチメントの上述の定義は1つのキーに関して説明されたが、当然、このような工具アタッチメントは1つのキーまたは複数のキーのいずれかを有する挿入物を差し込むように設計されることは理解できる。挿入物が複数のキーを有する場合、キーストライカ装置は一回の動作で全てのキーを打ち込むことができる。
【0012】
複数のプレート(例えば、2枚、3枚、または4枚のプレート)を使用することによって、圧着圧力が1つの表面(工具アタッチメントの断面積を越えない面積)に印加されるのではなく、前記圧着圧力は1組の表面(プレートの表面)に印加される。このように、圧着圧力を受ける表面積を2倍、3倍、またはそれ以上の大きさまで大きくすることができて、ストライカ装置にキー(複数可)を効果的に圧着させるのに十分な力を印加することができる。
【0013】
有利には、プレートは少なくとも部分的に締め付け軸に沿って重ねられるので、1枚のプレートのみを備える場合よりも工具アタッチメントは半径方向にコンパクトになる。これにより、工具アタッチメントは、相対的にコンパクトになる。実際には、一般的には、同じサイズのプレートが配設され、締め付け/打ち込み軸に沿って連続して配置され、前記軸に直角に伸びる。ケーシングの外周は、プレートの外周とほぼ同じである。
【0014】
一実施形態によれば、ストライカ装置は、互いに固定された部品からなる。複数のプレートを使用することで、リンケージのような機械的ギア機構を使用することができる。したがって、ストライカ装置は、有利には、可動部分のない固定部品からなり、優れた信頼性を提供することができる。
【0015】
しかしながら、ストライカ装置に印加される圧力を大きくするために複数のプレートを使用することは、キー係止挿入物を差し込むための特定の拘束力によって、リンケージタイプまたは他のタイプの機械装置(特に、ギア装置)を使用することを省くことはできない。
【0016】
一実施形態では、締め付けを行うために、トルク伝達装置は、パワーヘッドによる回転駆動される構造である一端と、締め付けアダプタに接続される構造である他端とを有する締め付けシャフトを有する。
【0017】
一実施形態では、ストライカ装置は、締め付けトルクを伝達するシャフトを中心として同軸方向に摺動するように取り付けられるスリーブ状部を有し、プレートはケーシング内で前記スリーブ状部の周囲に配置され、少なくとも1枚のプレートは前記スリーブ状部に対して取り外し可能である。この場合、シャフトは、当然、締め付けトルク伝達装置の一部である。また、このとき、シャフトはストライカ装置を案内する働きをする。ストライカ装置がスリーブ状部から取り外すことができる少なくとも1枚のプレートを有する設計であることから、必要に応じて、ストライカ装置全体を交換しなくても、取り外し可能なプレート(複数可)のみを交換することができる。
【0018】
さらに、一実施形態では、プレートおよび/またはケーシングの要素には、締め付け方向にアンダーカットがないので、これらの製造を容易にし、特に、機械加工を容易にする。したがって、ケーシングは、アンダーカットのないケーシング片の積み重ねで製造することができる。この場合、締め付け方向に配置されたネジによって連続要素を一緒に組み立てることに備えることができる。有利には、ネジは、同時に複数のケーシングの部分、例えば、図示した実施形態の4つのケーシングの部分をまとめて固定することができる。
【0019】
一実施形態では、工具アタッチメントはさらに、ストライカ装置を後退させる戻し手段を含み、この戻し手段によって、打ち込んだ後に、ストライカ装置を最初の位置に戻すことができ、次の打ち込みを行うことができるようになる。
【0020】
一実施形態では、ストライク装置を後退させる戻し手段は、少なくとも1つのバネ、例えば、ケーシングの周囲に均一に離間された1組の圧縮バネを備える。
【0021】
別の実施形態では、ケーシングの1つまたは複数の壁に配設された少なくとも1つの空気ダクトにより、プレートに空気圧をかけることができる。したがって、空気ダクトは、さらに部品を追加せずに形成され、ケーシングの本体自体により、工具アタッチメントの使用時の衝撃から保護される。
【0022】
本発明の第2の目的は、パワーヘッドと、信頼性が高く非常にコンパクトなキー差し込み工具アタッチメントとを備える締め付けキー差し込みキットを提供することである。
【0023】
この目的は、締め付けキー差し込みキットが上述のキー差し込み工具アタッチメントを含むことにより達成される。
【0024】
このようなキットでは、パワーヘッドは、キー係止挿入物を差し込むための工具アタッチメントを受承する構造である。キットは、キー係止挿入物を差し込むための工具アタッチメントにかかる圧力の急上昇を引き起こすトリガを備え、それにより、キーを圧着させることができる。
【0025】
非限定的な例として挙げられた実施形態の以下の説明から、本発明はより十分に理解され、本発明の利点がより明らかになる。以下の説明は添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】キー係止挿入物の側面図である。
【図2】キー係止挿入物の端面図である。
【図3】キー係止挿入物を差し込むことができる知られているパワーヘッドおよび知られている工具アタッチメントの軸方向断面図である。
【図4】パワーヘッドおよび挿入物を差し込むための本発明の工具アタッチメントの斜視図である。
【図5】図4のパワーヘッドおよび工具アタッチメントの側面図であり、工具アタッチメントが最初の打ち込み前の位置にあるときの軸方向断面図である。
【図6】図4、図5の挿入物差し込み工具アタッチメントが最後の打ち込み後の位置にあるときの軸方向断面拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
キー係止挿入物を差し込むための本発明の工具アタッチメント10を備えるパワーヘッド100を、図4から図6を参照して説明する。
【0028】
パワーヘッド100は、全てのタイプのボルトなどを締め付けることができるアングルドライバである。パワーヘッド100は、継ぎ手102を介して圧縮空気源(図示せず)によって駆動される。パワーヘッド100は、出力される締め付け(または緩み)トルクを送達するように圧縮空気の圧力を使用するための手段を含む延長体103を有する。空気供給継ぎ手102は、パワーヘッド100の第1の端部104に接続される。前記パワーヘッド100の他端部(その端部は直角をなす)に、パワーヘッド100は、パワーヘッド100に取り付けられる構造の締め付けコネクタまたはいくつかの他の工具アタッチメントを固定して駆動することができるカップリングインターフェース108を有する。
【0029】
最後に、パワーヘッド100は、パワーヘッド100に空気の圧力をかけて締め付けを開始することのできるトリガ手段(レバー110)を有する。必要に応じて、パワーヘッド100を緩めるモードにして、回転方向を逆にするために、リバースボタン112もパワーヘッド100に配設される。
【0030】
キー係止挿入物を差し込むための工具アタッチメント10は、パワーヘッド100のカップリングインターフェース108に固定される。
【0031】
前記工具アタッチメント10は、主に、4つの部分12A、12B、12C、12Dのケーシング12と、シャフト14と、ストライカ装置16とによって構成される。ストライカ装置16は、ストライカ17と、2枚の内側プレート18A、18Bと、締め付け/打ち込み方向に対してストライカ17の下流側端部に固定される挿入物差し込み先端部20とを備える。
【0032】
ケーシング12の内部では、ストライカ装置16(より正確には、ストライカ17)は、スリーブ状の主要部22とプレート18Cとを有する。スリーブ状部22は、隙間を無視して、シャフト14の直径とほぼ等しい直径の内側通路24を有する。ストライカ装置16は、ストライカ17の通路24内に配置されたシャフト14上を摺動可能に取り付けられる。
【0033】
円形のプレート18Bは、ストライカ17のスリーブ状部22の周囲に配置される。前記スリーブ状部には、プレート18Bをスリーブ状部22で係止するために、またプレート18Bが締め付け/打ち込み方向Aに移動しないように、肩部26が設けられる。
【0034】
同様に円形のプレート18Aは、カップリングインターフェース108と同じプレート18B側でスリーブ状部22の周囲に配置される。前記プレート18Aは、円筒状部28によって締め付け方向に延長される。円筒状部28は、スリーブ状部22の周囲にクランプし、締め付け方向Aに対する下流側端部を有し、下流側端部はプレート18B上に載置されて、前記プレート18Bがカップリングインターフェース108の方に向かって上昇しないようにする。
【0035】
最後に、カップリングインターフェース108に面するストライカ装置16の端部30は外側からネジ留めされ、ワッシャ34に付随するナット31は、プレート18A、18Bの積み重ねを係止して、この積み重ねがカップリングインターフェース108に向かって上昇しないように、前記端部30の周囲で締め付けられる。
【0036】
このナット31によって、ストライカ装置16のさまざまな部品、すなわち、特に、ストライカ17、2枚のプレート18A、18B、挿入物差し込み先端部20が一緒にしっかりと固定される。
【0037】
本発明の他の実施形態で、プレート18A、18B(さらに18C)をストライカ装置16のスリーブ部22に固定できる任意のシステムも使用可能であることに留意すべきである。
【0038】
ケーシング12は、4つの部分12Aから12Dからなり、これらは締め付け/打ち込み方向Aにケーシング12の厚さ内に形成される通路40を貫通する1組のネジ38によって一緒に固定される。ケーシングは全体に円筒形状で、端片12A、12Dは、ケーシングの両端の蓋を形成する。
【0039】
ケーシングの部分12B、12Cも、それぞれ固定隔離プレート42B、42Cを有し、これらのプレートはスリーブ状部22まで伸び、ストライカ装置16の案内や保持に寄与する。ケーシング内部では、端片12Aと、隔離プレート42B、42Cと、端片12Dとが、3つの独立したほぼ閉鎖チャンバ32A、32B、32Cを画定、分離し、各々がシリンダセグメントの形状である。
【0040】
プレート18A、18B、18Cの各々は、各々のチャンバ32A、32B、32C内で締め付け/打ち込み方向に直角に伸び、プレートが締め付け/打ち込み方向に対して上流側端部にある最初の打ち込み前の位置から、プレートが締め付け/打ち込み方向に対して下流側端部にあるチャンバの壁(これらの壁は、隔離プレート42B、42C、ケーシングの端片12Dである)に当接する最後の打ち込み後の位置までの制限されたストロークにわたって移動することができる。
【0041】
チャンバ32A、32B、32Cは、供給オリフィス26A、36B、36Cを介して加圧空気供給ダクト35に接続される。これらのオリフィスは、締め付け/打ち込み方向Aに対してプレート18A、18B、18Cの上流側で開口している。このように、ダクト35から送られるチャンバ32Aから32C内の空気の圧力は、プレート18A、18B、18Cを締め付け方向に押す傾向がある。空気供給ダクト35は、ケーシング12の壁の厚さ内に形成される。
【0042】
キーが打ち込まれた後、チャンバ32A、32B、32C内の空気圧力を再び減少させるために、前記チャンバの各々は少なくとも1つの開口部(図示された例では、締め付け軸に沿って見て、120°の間隔で配置される3つの開口部37)を有する。チャンバ32Aから32Cの開口部は、ケーシング12の壁を通って配設され、打ち込み後に、プレート18A、18B、18Cが締め付け/打ち込み方向に対してほぼ下流側端部の位置にあるときに、チャンバ32Aから32Cをケーシングの外側と連通させるように設計される。プレート18A、18B、18Cがほぼこれらの位置にないときには、開口部37はプレートによって塞がれて、前記開口部を通って空気が逃げないように、またチャンバ32Aから32C内部で圧力が減少しないようにする。
【0043】
最後に、ストライカ装置16は、ケーシング12の底部(部分12D)に締め付け方向Aに配置される座ぐり部に配置される1組のコイルバネ44の作用を受ける。これらのバネは、ストライカ装置16のプレート18Cを押し戻すことによって、ストライカ装置16を締め付け/打ち込み方向と反対方向に後退させる。
【0044】
締め付け方向Aに、ストライカ17は、ケーシング12の外側に伸びる円筒状部23で止まる。
【0045】
ストライカ装置16の端部の前記円筒状部23は、スリーブ状部46であるケーシング部分12Dの端部に形成される内部通路33によって、打ち込み運動で外側に案内される。挿入物差し込み先端部20は、スリーブ状部46の外側で螺着される。知られている方法では、前記差し込み先端部20は、固定円筒状本体48を備え、内部にはストライカ17に固定されるハンマー50が摺動可能に取り付けられる。さらに、シャフト14の座ぐり部54にねじ込まれた締め付けアダプタ52により、挿入物を締め付けるステップのときに、締め付けトルクをシャフト14から前記挿入物に伝達することができる。
【0046】
工具アタッチメント10は、リング56がパワーヘッド100の本体103のカップリングインターフェース108内に設けられた座ぐり部のネジ穴にねじ込まれるように、パワーヘッド100に固定される。ケーシング部12Aは、リング56にねじ込まれる。シャフト14を回転駆動するために、パワーヘッドの駆動スクエア部は、シャフト14に結合し、前記シャフトの回転運動(締め付け/緩み)を伝達することができる。
【0047】
さらに、供給ダクト35に空気圧力をかけて、打ち込みを開始することができるトリガ60(図4)は、ケーシングの部分12Aに固定される。
【0048】
キー係止挿入物を差し込むための工具アタッチメント10は、以下のように動作する。
【0049】
挿入物が、そのために配設される位置に合わせられる。
【0050】
挿入物が、シャフト14を介してパワーヘッド100により回転駆動されるときに、締め付けアダプタにより従来の方法で締め付けられる。
【0051】
その後、トリガ60を押して、供給ダクト35への通路が圧縮空気源により送達される加圧空気を供給するために開口されて、キーが圧着される。
【0052】
ねじ込み/打ち込み方向に対して上流側に位置するチャンバ32A、32B、32Cの部分は、ほぼ瞬時に圧力(典型的には、約6バールの圧力)がかけられる。3枚のプレート18A、18B、18Cは、この圧力を受けて、一気に締め付け/打ち込み方向に押される。プレート18Aは円筒状部28を介してプレート18Bを動かし、前記プレート18Bは(肩部26によって)ストライカ17のスリーブ状部22を動かす。このようにして、ストライカ装置は締め付け/打ち込み方向に一気に移動し、ハンマー50は挿入物の周囲でキーを圧着させる。
【0053】
プレート18A、18B、18Cが、締め付け/打ち込み方向に対して下流側端部の位置に到達するときに、開口部37は塞がれなくなる。加圧空気がこれらの開口部37から逃げて、チャンバ32A、32B、32C内部の圧力を周囲圧力に戻し、プレート18A、18B、18Cを押し戻すことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キー(320)により係止されるように設計されたキー係止挿入物(300)を差し込むための工具アタッチメント(10)にして、パワーヘッド(100)に取り付けられる構造で、また圧縮空気源に接続される構造であり、締め付けトルク伝達装置(14、52)を含み、パワーヘッドによって締め付けトルクが前記装置に印加されると、締め付け軸に沿って挿入物を締め付けることができ、またケーシング(12)内に収容されるキーストライカ装置(16)を含み、圧縮空気源によってキーに圧着圧力が印加されると、前記キーを挿入物に圧着することができる工具アタッチメント(10)であって、ストライカ装置(16)が複数のプレート(18A、18B、18C)を有し、プレートが、締め付け軸にほぼ直角で、締め付け軸に沿って少なくとも部分的に重ねられ、一気に印加される圧着圧力の効果により、ストライカ装置を駆動してキーを圧着するようにすることを特徴とする、工具アタッチメント(10)。
【請求項2】
ストライカ装置(16)が、互いに固定された部品からなることを特徴とする、請求項1に記載のキー係止挿入物を差し込むための工具アタッチメント(10)。
【請求項3】
ストライカ装置が、締め付けトルクを伝達するシャフト(14)を中心として同軸方向に摺動するように取り付けられるスリーブ状部(22)を有し、プレート(18A、18B、18C)が、ケーシング内で前記スリーブ状部の周囲に配置され、少なくとも1枚のプレートが前記スリーブ状部(22)に対して取り外し可能である、請求項1または2に記載のキー係止挿入物を差し込むための工具アタッチメント(10)。
【請求項4】
ストライカ装置を後退させる戻し手段(44)をさらに含み、戻し手段によって、打ち込み後、ストライカ装置を最初の位置に戻すことができ、次の打ち込みを行うことができる、請求項1から3のいずれか一項に記載のキー係止挿入物を差し込むための工具アタッチメント(10)。
【請求項5】
ストライカ装置を後退させる戻し手段が、少なくとも1つのバネ(44)を備える、請求項4に記載のキー係止挿入物を差し込むための工具アタッチメント(10)。
【請求項6】
ケーシングの1つまたは複数の壁内に配設される少なくとも1つの空気ダクト(35)により、打ち込みのときに、プレート(18A、18B、18C)に空気圧力をかけることができる、請求項1から5のいずれか一項に記載のキー係止挿入物を差し込むための工具アタッチメント(10)。
【請求項7】
ストライカ装置が、ちょうど3枚のプレート(18A、18B、18C)を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のキー係止挿入物を差し込むための工具アタッチメント(10)。
【請求項8】
パワーヘッド(100)と、請求項1から7のいずれか一項に記載の工具アタッチメント(10)とを備える、締め付けキー差し込みキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−520636(P2011−520636A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510027(P2011−510027)
【出願日】平成21年5月18日(2009.5.18)
【国際出願番号】PCT/FR2009/050922
【国際公開番号】WO2009/150360
【国際公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(505277691)スネクマ (567)
【Fターム(参考)】