説明

ファイル検査装置、ファイル検査方法およびプログラム

【課題】検査処理のカスタマイズを容易に行うことが可能なファイル検査装置、ファイル検査方法およびファイル検査プログラムを提供すること。
【解決手段】所定の検査処理を含むとともに前記検査処理を統合的に検査する規則である統合検査処理規則をファイルの種類と対応付けて保存する記憶部と、検査対象のファイルを入力し、入力した検査対象のファイルの種類に対応する前記統合検査処理規則を前記記憶部から取得する統合検査処理取得部と、取得した前記統合検査処理規則に含まれる全ての前記検査処理の中から、実行する前記検査処理の利用者による選択を受け付け、選択を受け付けた前記検査処理を実行する検査処理部と、前記検査処理部による前記検査処理の結果を出力先に応じた形式に変換する変換部と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションが実行時に使用するファイルを検査するファイル検査装置、ファイル検査方法およびファイル検査プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のファイル検査装置は、検査対象を特定のファイルに特化していたため、完成されたファイル検査装置に、対応ファイルを追加することは困難であった。また、検査処理の中身のロジックなどはユーザから隠蔽し、開発者のみが改造を行いリリースしていたため、開発者以外の者が、作成済みのファイル検査装置に新しい検査規則を追加することができなかった。さらに、開発者は、開示された仕様に従って設定ファイルの必要な個所の検査を行うツールを作成するが、一方、運用するプログラムの処理上でパラメータ検査を行う場合は、必要に応じてその都度処理の作成を行っていた。このことから、開発側でのファイル検査装置と、運用時のデータファイル不正検査は別々に開発する場合が多く、検査ロジックの不整合や無駄な工数が発生していた。
【0003】
これらの問題を解決するために、ユーザが検査項目を自由に設定して、データファイルの検査ができ、また、対話的なインターフェースを持つ修正専用エディタを使って簡単にデータ修正が行えるデータファイル検査装置が提供されている(特許文献1)。
【0004】
また、アプリケーションのアーカイブ構成の妥当性を検査するためのチェック項目を設定し、アプリケーションのアーカイブを抽出した上で設定したチェック項目に基づいて検査を行い、検査の結果を外部出力するアプリケーション検査装置も提供されている(特許文献2)。
【0005】
【特許文献1】特開平5−314116号公報
【特許文献2】特開2007−122586号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1および特許文献2の技術では、検査結果は表示出力されることが開示されている(特許文献1、特許文献2参照)。上記の開発環境の問題を考慮すると、情報処理装置のユーザだけでなく、開発過程における開発者や、他の機器のユーザもが共通して使用できるファイル検査装置を提供する必要がある。このため、検査結果の出力先は、情報処理装置の表示部だけでなく、開発環境の表示部、あるいは再利用可能なライブラリをも対象としなければならないが、これらの機器に互換性がない場合には、特許文献1および特許文献2の技術では、検査結果を出力することができない。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、検査処理のカスタマイズを容易に行うことが可能なファイル検査装置、ファイル検査方法およびファイル検査プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるファイル検査装置は、所定の検査処理を含むとともに前記検査処理を統合的に検査する規則である統合検査処理規則をファイルの種類と対応付けて保存する記憶部と、検査対象のファイルを入力し、入力した検査対象のファイルの種類に対応する前記統合検査処理規則を前記記憶部から取得する統合検査処理取得部と、取得した前記統合検査処理規則に含まれる全ての前記検査処理の中から、実行する前記検査処理の利用者による選択を受け付け、選択を受け付けた前記検査処理を実行する検査処理部と、前記検査処理部による前記検査処理の結果を出力先に応じた形式に変換する変換部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記装置で実行される方法、コンピュータを上記装置の各部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、実行する検査項目を選択し、検査結果を適切な形式に変換することにより、ファイル検査装置のカスタマイズを容易に行うことが可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるファイル検査装置、ファイル検査方法およびファイル検査プログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかるファイル検査装置100の構成を示すブロック図である。本図に示すようにファイル検査装置100は、入力制御部101と、変換部102と、統合検査処理取得部103と、検査処理部104と、表示制御部105と、HDD(Hard Disk Drive)106とを主に備え、入力装置120と、表示装置130に接続されている。
【0013】
入力制御部101は、入力装置120から検査対象のファイルの選択や、実行する検査処理の選択や、検査処理の順番の入力などを受け付ける。また、入力を受け付けた情報を、変換部102や、統合検査処理部103や、検査処理部104に送信する。
【0014】
表示制御部105は、入力制御部101からの指示の受信に従って、データファイルや検査処理の選択画面を表示装置130に表示する。また、検査処理の過程で適宜エラー表示や、修正事項の入力画面などを表示する。
【0015】
HDD110は、入力制御部101から受信したデータファイルを保存するとともに、各ファイルに対応する検査処理規則に関する情報である規則配置ファイル110を保存したり、他の機器と検査処理を共有するための検査処理の一覧が格納されているライブラリ111を保存したりする。
【0016】
規則配置ファイル110に格納されている検査処理規則は、1つのファイルだけに対応付けられている場合と、複数のファイルに対応付けられている場合とがある。また、ライブラリ111には、XML(Extensible Markup Language)ファイルの整合性の検査や、Java(登録商標)のクラスファイル解析、データ抽出など、汎用的に使用される共通処理規則としての検査処理が複数登録されている。
【0017】
変換部102は、入力制御部101から受信したデータファイルを検査処理可能なデータ形式であるか否かを確認し、検査処理可能な形式でければ、検査処理可能な形式にパラメータ変換する。また、検査結果の形式を表示部に表示またはライブラリに格納可能な形式にパラメータ変換したうえで、検査結果を出力する。
【0018】
ここで、ファイル検査装置を応用する機器またはプログラムにより、入力および出力の形式が特定されている場合には、変換部102は、データファイルおよび検査結果を、それぞれの機器またはプログラムに対応する形式にパラメータ変換する。
【0019】
統合検査処理取得部103は、入力制御部101から受信した検査処理の対象となるファイルを入力し、入力したファイルに対応する統合検査処理を、HDD106に保存されている規則配置ファイル110から取得する。ここで、入力するファイルとしては、実行プログラムや、ベンダー名やバージョン情報、他モジュールとの依存関係が記述された設定ファイルを使用することも可能である。なお、設定ファイルには、検査処理が名称で記述されている場合もある。
【0020】
なお、統合検査処理取得部103は、統合検査処理を、規則配置ファイル110から取得するが、汎用的に使用する処理であってライブラリ化されているものについては、ライブラリ111から取得する。
【0021】
検査処理部104は、統合検査処理取得部103により取得された統合検査処理から、統合検査処理に含まれている検査処理を全て取得し、取得した検査処理の中から実行する検査処理を選択し、選択した検査処理を実行する。なお、実行する検査処理の取得は、ユーザによる選択に従う場合と、設定ファイルの記述に従う場合とがある。
【0022】
次に、ファイル検査装置による検査処理の手順について説明する。図2および図3は、検査処理の手順を示すフローチャートである。まず、入力制御部101は、入力装置120より検査処理の対象となるファイルの選択を受け付ける(ステップS201)。
【0023】
図4および図5は、ファイルの選択画面を示す図である。スタンドアロンUI(User Interface)のアプリケーションでは、図4のようにファイルが一覧表示され、ドラッグ&ドロップによって、検査対象のファイルの選択を受け付ける。例えば、一覧表示されているファイルから、マウスで検査対象のファイルを選択してから、「File For Check」カラムにドラッグ&ドロップすると、図5に示すように、リストに検査対象のファイルが表示される。
【0024】
変換部102は、入力制御部101により選択を受け付けた対象ファイルを検査処理部104が認識できる形式か否かを確認し、認識できる形式でない場合には、認識できる形式にパラメータ変換する(ステップS202)。
【0025】
入力制御部101により選択を受け付けたファイルが、検査処理部104が認識できる形式である状態において、入力制御部101は、入力装置120より検査要求指示の入力を受け付け、受け付けた検査要求指示を統合検査処理取得部103に送信し、統合検査処理取得部103は、これを受信する(ステップS203)。
【0026】
検査要求指示を受信した統合検査処理取得部103は、選択を受け付けたファイルの種類に応じた統合検査処理をHDD110に保存されている規則配置ファイル110より取得する(ステップS204)。
【0027】
図6は、検査対象のファイルを記述した設定ファイルの記述例を示す図である。ファイルの選択は、一つのファイルの指定によりなされる場合と、複数のファイルの組み合わせの指定によりなされる場合とがある。図6の設定ファイルでは、検査ファイルの指定を示す「checkManifest_files.property」の項目に、「File1=jar」と「File2=MF」が記述されているので、jarファイルとManifestファイルの組み合わせが選択された場合に、Manifest検査を動作する。
【0028】
ここで、各ファイルには、名称が付与されており、XMLファイルからなるDalpファイル、OSGI(Open Services Gateway Initiative)に基づくManifestファイル、証明の機能を果たす証明書ファイルの3種類があり、ファイルの種類に対応した統合検査が規則配置ファイル110に格納されている。
【0029】
図7は、検査処理の対象となるファイルの種類を示す図である。統合検査処理取得部103は、入力したファイルがDalpファイルであると識別した場合には、XMLファイルが所定のフォーマットで記述されているか否かを検査するDalp検査についての統合検査処理を取得する。統合検査処理取得部103は、入力したファイルが、Manifestファイルであると識別した場合には、Manifestファイルのメタ情報が正しく記述され、また、Import−package文によって使用宣言されている箇所が、過不足ないかを検査するManifest検査についての統合検査処理を取得する。統合検査処理取得部103は、入力したファイルが、証明書ファイルに対応するのは、証明書が正しく記述されているかを検査する証明書検査についての統合検査処理を取得する。
【0030】
統合検査処理取得部103は統合検査処理を取得すると、取得した統合検査処理を検査処理部104に送信し、これを受信した検査処理部104は、統合検査処理から統合検査処理に含まれるすべての検査処理を取得する(ステップS205)。
【0031】
すべての検査処理を取得した検査処理部104は、取得した検査処理の中から実行する検査処理の選択を受け付ける(ステップS206)。具体的には、表示制御部105により表示装置130に各検査処理の選択ボックスを表示し、入力制御部101は、ユーザにより入力装置120から選択された検査処理を検査処理部104に送信する。なお、ファイル検査処理装置独自のプログラムにより検査処理を行う場合には、検査処理部104は、ユーザによる検査処理の選択は受け付けず、実行ファイルに従って処理を実行する。
【0032】
検査処理部104は、実行する検査処理の選択を受け付けると、選択を受け付けた検査処理を実行する順番を決定する(ステップS207)。具体的には、表示制御部105が表示装置130に選択された検査処理を表示し、入力制御部101が入力装置120から検査処理の実行の順番の入力を受け付ける。なお、検査処理の実行の順番が設定ファイルに、記述されている場合には、検査処理部104は、順番の決定は受け付けず、設定ファイルに従う。
【0033】
ここで、処理を実行する順番については、上記設定ファイルに指示が記述されている場合には、検査処理部104は、ユーザによる選択を受け付けずに、設定ファイルの記述に従って実行する。
【0034】
図8は、検査処理の定義が記述されている設定ファイルの記述例を示す図である。上記の手順に従って、ユーザにより図8に示す検査処理が、図8の設定ファイルに示す順番で実行するように決定されたとする。ここでは、「checkManifest_Rules.property」に図8に示す6つの検査処理が定義されている。検査処理部104は、ここに記載されている順番に従って検査処理を実行する。
【0035】
なお、ここで、RuleManifestImportPackageの検査結果が異常であった場合には、検査処理部104は、それ以降の検査処理は実行しない。
【0036】
ここまで、検査処理を実行する前処理として、検査対象のファイルの特定、特定したファイルに実行する検査処理の選択およびその順序を決定した。次に、検査処理部104により、検査処理を実行し、実行した検査結果を変換部に送信するまでの、手順を図9を用いて簡単に説明する。
【0037】
図9は、検査処理部104により、検査処理を実行する手順の概要を示した図である。統合検査処理取得部103により規則配置ファイル110から取得した統合検査処理を読み込んだ検査処理部104は、選択を受け付けた検査処理に従って、実行可能な規則集を作成し、作成した規則集に則って規則対象を創建し、創建した規則対象を検査する。そして、検査した結果は、変換部102に送信することとなる。以下に、ステップS207に引き続く処理を説明する。
【0038】
検査処理部104は、ステップS201で、統合検査処理取得部103により選択を受け付けたファイルを認識する(ステップS208)。具体的には、検査処理部104は、動作させるためのフォーマットに従ったプログラムを作成する。図10は、検査処理のフォーマットの記述例である。フォーマットは図10に示すように、対象ファイルの受け口となる処理と、実際に検査を行い、結果を配列にして返す処理の二つの処理が条件となる。
【0039】
図11は、マニフェストファイルの検査処理の一例である。ここで、マニフェスト規則が作成する検査プログラムは、共通ライブラリの「classファイルをインプットとし、classファイル内で仕様されている他モジュールの名前をすべて抽出するインターフェース」「マニフェストファイルの指定の属性に対応する値を、”,”の区切りを一つの要素とみなして全て抽出するインターフェース」「設定ファイルに記載されている除外対称のモジュール名を全て抽出するインターフェース」を使用する。
【0040】
なお、共通ライブラリは、汎用性があり、必要となる各種ファイルの要素抽出処理及び実行ファイルの解析処理をライブラリ化しているため、これらのライブラリを差し替えることで、既存のプログラムを流用し、他のフレームワークに対応することができる。
【0041】
検査処理部104は、認識したファイルに対して、選択を受け付けた検査処理を決定した順序に従って検査処理を実行する(ステップS209)。検査処理部104は、検査処理を終了すると、検査結果を変換部102に送信する。
【0042】
変換部102は、検査処理部104から検査処理の結果を受信する(ステップS210)。検査結果を受信すると、検査の結果を検索する(ステップS211)。ここで、検査の結果の内容は、結果のステータスが正常か異常か、異常が発生した場合にはその理由、異常発生ラインの数である。
【0043】
変換部102は、異常を発見した場合には、自動修正を行うか否かの指示の選択を受け付ける(ステップS212)。具体的には、変換部102は、表示制御部105に自動修正の指示を送信し、表示制御部105は、表示装置130に自動修正を行うか否かのメッセージを表示する。
【0044】
ユーザにより自動修正の指示が選択された場合には(ステップS212:Yes)、変換部102は、異常を自動修正する(ステップS213)。一方、自動修正の指示が選択されなかった場合には(ステップS212:No)、異常の個所を検索した後にユーザの手動により修正を行う。変換部102は、まず、一件の結果の検索を行い(ステップS214)、検索されたエラーファイルを開く(ステップS215)。ここで、変換部102は、ユーザの手動修正を受け付ける(ステップS216)。具体的には、変換部102が、表示制御部105に手動修正の指示を送信し、表示制御部105は、表示装置130に手動修正の入力を受け付ける操作画面を表示する。
【0045】
ユーザによる手動修正を受け付けると(ステップS216)、または、自動修正が終了すると(ステップS213)、変換部102は、ファイルを修正指示の内容に従って修正する(ステップS217)。
【0046】
変換部102は、ファイルの修正を行うと、検査結果を表示部で使用可能な形式、または、共通ライブラリに格納可能な形式にパラメータ変換する(ステップS218)。ここで、図12は、変換形式の種類を示した図である。検査結果は、ファイル検査装置であれば、ファイル検査装置の表示部に表示可能な形式に変換される。また、開発環境であれば、開発環境の表示部に表示可能な形式に、共通ライブラリであれば、共通ライブラリに格納可能な戻り値にそれぞれ変換される。
【0047】
変換部102は、検査結果を変換すると、変換した検査結果を表示制御部105に送信し、表示制御部105は、受信した検査結果を表示部に表示し(ステップS219)、処理を終了する。なお、出力先が、開発環境であれば、開発環境の表示部に、共通ライブラリであれば、共通ライブラリに格納する。
【0048】
図13と図14は、検査結果表示の一例を示す図である。図11に示したマニフェスト検査の結果、マニフェストファイルのimport-package宣言部に余計な記述がされていることが発見された場合には、表示制御部105を介して、余計なパッケージの選択リストを表示し、ユーザに削除を促す。
【0049】
図13は、マニフェストファイルのimport-package情報が、ソース上で使用を宣言されているパッケージが冗長である場合である。しかし、現在はソース上で使用していなくても、冗長なimport-package文がエラーの原因になることはない。そこで、変換部102は、表示制御部105を介して、自動的に削除してしまうのではなくポップアップ表示を行い、パッケージごとにユーザに削除してよいか確認を行う。
【0050】
図14は、手動により削除確認を行う画面であり、変換部102は、表示制御部105を介してユーザにより保留が必要であると判断された保留対象となるパッケージの選択を受け付ける。ここで、変換部102が選択を受け付けた場合には、選択を受け付けたパッケージをライブラリ111に追加する。
【0051】
このように、本実施の形態にかかるファイル検査装置100によれば、入力したファイルを、適用する装置またはプログラムに対応する形式に変換し、ユーザが実行を希望する検査項目の選択を受け付け、検査結果を出力先に出力可能な形式に変換することにより、ファイル検査装置のカスタマイズを容易に行うことができる。
【0052】
本実施の形態のファイル検査装置は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0053】
本実施の形態のファイル検査装置で実行されるファイル検査プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0054】
また、本実施の形態のファイル検査装置で実行されるファイル検査プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態のファイル検査装置で実行されるファイル検査プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0055】
また、本実施の形態のファイル検査装置プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0056】
本実施の形態のファイル検査装置で実行されるファイル検査プログラムは、上述した各部(入力制御部、変換部、統合検査処理取得部、検査処理部、表示制御部、記憶部)含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体からファイル検査プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、入力制御部、変換部、統合検査処理取得部、検査処理部、表示制御部、記憶部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】第1の実施の形態のファイル検査装置のブロック図である
【図2】検査処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】検査処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】ファイルの選択画面を示す図である。
【図5】ファイルの選択画面を示す図である。
【図6】検査対象のファイルを記述した設定ファイルの記述例を示す図である。
【図7】検査処理の対象となるファイルの種類を示す図である。
【図8】検査処理の定義が記述されている設定ファイルの記述例を示す図である。
【図9】検査処理の手順の概要を示した図である。
【図10】検査処理のフォーマットの記述例を示す図である。
【図11】マニフェストファイルの検査処理の一例を示す図である。
【図12】変換形式の種類を示した図である。
【図13】検査結果表示の一例を示す図である。
【図14】検査結果表示の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0058】
100 ファイル検査装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の検査処理を含むとともに前記検査処理を統合的に検査する規則である統合検査処理規則をファイルの種類と対応付けて保存する記憶部と、
検査対象のファイルを入力し、入力した検査対象のファイルの種類に対応する前記統合検査処理規則を前記記憶部から取得する統合検査処理取得部と、
取得した前記統合検査処理規則に含まれる全ての前記検査処理の中から、実行する前記検査処理の利用者による選択を受け付け、選択を受け付けた前記検査処理を実行する検査処理部と、
前記検査処理部による前記検査処理の結果を出力先に応じた形式に変換する変換部と、
を備えることを特徴とするファイル検査装置。
【請求項2】
前記変換部は、前記統合検査処理取得部により入力したファイルを所定の形式に変換すること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル検査装置。
【請求項3】
前記検査処理部は、複数の前記統合検査処理規則を共通処理規則として前記記憶部に保存すること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル検査装置。
【請求項4】
前記ファイルは、前記統合検査処理規則についての情報が記述されている設定ファイルであって、
前記統合検査処理取得部は、前記設定ファイルの記述内容から前記統合検査処理規則を前記記憶部から取得すること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル検査装置。
【請求項5】
前記記憶部は、前記統合検査処理を複数の前記ファイルの種類と対応付けて保存し、
前記統合検査処理取得部は、入力した複数の検査対象のファイルの組み合わせから前記統合検査処理を取得すること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル検査装置。
【請求項6】
前記ファイルは、前記検査処理を実行する順番が記述されている設定ファイルであって、
前記検査処理部は、前記選択を受け付けた前記検査処理を前記設定ファイルに記述されている順番に従って実行すること、
を特徴とする請求項4に記載のファイル検査装置。
【請求項7】
前記設定ファイルには名称で識別される前記統合検査処理規則が記述されており、
前記統合検査処理取得部は、前記名称によって前記記憶部から前記統合検査処理規則を取得すること、
を特徴とする請求項4に記載のファイル検査装置。
【請求項8】
前記変換部は、前記検査処理部による前記検査処理の結果を前記ファイル検査装置の表示部に表示可能な形式に変換し、変換した前記検査処理の結果を前記表示部に表示すること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル検査装置。
【請求項9】
前記変換部は、前記検査処理部による前記検査処理の結果を開発環境の表示部に表示可能な形式に変換し、変換した前記検査処理の結果を前記表示部に表示すること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル検査装置。
【請求項10】
前記変換部は、前記検査処理部による前記検査処理の結果を前記共通処理規則に格納可能な形式に変換し、変換した前記検査処理の結果を前記共通処理規則に格納すること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル検査装置。
【請求項11】
前記検査処理部は、プログラムの実行ファイルに従って検査処理を実行すること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル検査装置。
【請求項12】
前記検査処理部は、前記検査処理の実行によりエラーを発見した場合に、エラーを表示し、前記統合検査処理規則に従って自動修正を行うこと、
を特徴とする請求項1に記載のファイル検査装置。
【請求項13】
ファイル検査装置で実行されるファイル検査方法であって、
前記ファイル検査装置は、所定の検査処理を含むとともに前記検査処理を統合的に検査する規則である統合検査処理規則をファイルの種類と対応付けて保存する記憶部を備え、
検査対象のファイルを入力し、入力した検査対象のファイルの種類に対応する前記統合検査処理規則を前記記憶部から取得する統合検査処理取得ステップと、
取得した前記統合検査処理規則に含まれる全ての前記検査処理の中から、実行する前記検査処理の利用者による選択を受け付け、選択を受け付けた前記検査処理を実行する検査処理ステップと、
前記検査処理部による前記検査処理の結果を出力先に応じた形式に変換する変換ステップと、
を含むことを特徴とするファイル検査方法。
【請求項14】
コンピュータを、
所定の検査処理を含むとともに前記検査処理を統合的に検査する規則である統合検査処理規則をファイルの種類と対応付けて保存する記憶部と、
検査対象のファイルを入力し、入力した検査対象のファイルの種類に対応する前記統合検査処理規則を前記記憶部から取得する統合検査処理取得部と、
取得した前記統合検査処理規則に含まれる全ての前記検査処理の中から、実行する前記検査処理の利用者による選択を受け付け、選択を受け付けた前記検査処理を実行する検査処理部と、
前記検査処理部による前記検査処理の結果を出力先に応じた形式に変換する変換部、
として実行させるファイル検査プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−79623(P2010−79623A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−247529(P2008−247529)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】