ファイル用綴具の固定具、ファイル
【課題】 本発明は、簡易な構造で綴具をファイルの表紙に取り付けることを可能とするファイル用綴具の固定具、ファイル用見出し具を提供することを課題とする。また、本発明は、外観を損ねることなく綴具さらには背見出しを設けることを可能とするファイル用綴具の固定具、ファイルを提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明の固定具1は、長板状のプレート部1aと、プレート部1aの背面から突出し、ファイル本体2の貫通孔4aに挿通される挿通部1bとを有していることを特徴とする。そして、プレート部1aには、プレート部1aの前面の四辺を囲む枠体10が形成されており、この枠体10の内方は、枠体10の表面よりも挿通部1b側に下がった面板部11となっている。さらに、枠体10の内側の上下部分と面板部11との間にはプレート部1aの短手方向に延びた切り溝12a,12bが設けられている。
【解決手段】 本発明の固定具1は、長板状のプレート部1aと、プレート部1aの背面から突出し、ファイル本体2の貫通孔4aに挿通される挿通部1bとを有していることを特徴とする。そして、プレート部1aには、プレート部1aの前面の四辺を囲む枠体10が形成されており、この枠体10の内方は、枠体10の表面よりも挿通部1b側に下がった面板部11となっている。さらに、枠体10の内側の上下部分と面板部11との間にはプレート部1aの短手方向に延びた切り溝12a,12bが設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙類を綴じるファイルの背表紙に取り付けるファイル用綴具の固定具及びその固定具により綴具を固定されたファイルに関する。
【背景技術】
【0002】
比較的厚みがある書類や紙類を綴じるファイルには、表紙と裏表紙とを互いにとじ合わせた側を包む背表紙が設けられている。大抵のファイルは、この背表紙が書類のタイトルやファイル名等を記入するインデックスのスペースとなっている。
【0003】
例えば、特許文献1に示すように、表紙の背部(背表紙)の表面には穴が設けられている。この穴に、タイトルやファイル名を記載するインデックスを保持する枠体を固定するための見出し保持具に設けられた嵌合部を嵌合させることにより、見出し保持具を背部に取り付ける。
【0004】
また、特許文献2に示すように、ファイルの背表紙に、窓孔が形成されたボール紙を貼り付け、さらにその上から表張りシートを重ね張りする。すると、窓孔が窪んだ状態となるため、この窪みにタイトルやファイル名を記載する見出し紙を保持させることができる。
【特許文献1】実公昭50−16658号公報
【特許文献2】特公昭58−23239号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、ファイルの背表紙に見出し(インデックス)を設けるためには、タイトルやファイル名等を記入する見出し紙又は見出し紙を保持する枠体を取り付けなければならない。
【0006】
ところが、ファイルの種類によっては、背表紙の内側に紙類を綴じる綴具が固定されている。綴具は、背表紙の外側から雌カシメに相当する部品をかしめつけ、内側から雄カシメに相当する部品を植え付けることにより固定されている場合が多い。
【0007】
そのため、背表紙には、見出し(見出し紙を保持する枠体も含む)を固定する部品と、綴具を固定する部品とが取り付けられることになる。これにより、それぞれを固定する位置や固定構造等が互いに干渉しないように注意を払わねばならなかった。
【0008】
また、それぞれの部品が背表紙の外表面に配置されるため、ファイルの外観が損なわれてしまうという欠点もあった。
【0009】
そこで、本発明は、簡易な構造で綴具をファイルの表紙に取り付けることを可能とするファイル用綴具の固定具、ファイル用見出し具を提供することを課題とする。
【0010】
また、本発明は、外観を損ねることなく綴具さらには背見出しを設けることを可能とするファイル用綴具の固定具、ファイルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は上記事項に鑑みてなされたものであり、すなわち本発明は、互いに筋目によって境となっている表紙,背表紙,裏表紙からなるファイル本体に、シートを一纏めに綴じ
て前記ファイル本体内に収める綴具を固定する固定具であって、ファイル本体及び綴具には、互いに対応する位置に貫通孔が設けられており、ファイル本体外側からこれらの貫通孔に挿通する挿通部と、この挿通部の基端に設けられ挿通部に対して垂直に配されたプレート部とを有する取付手段と、挿通部と係合し、ファイル本体に対して綴具を固定する係合手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の取付手段は、挿通部とプレート部とを有している。挿通部は、貫通孔に挿通され係合手段と係合することにより綴具を固定する。またプレート部は、ファイル本体の表紙,背表紙,裏表紙に沿って配されるため、プレート部分にタイトルや見出し等を記載することができる。
【0013】
このように、本発明の固定具によれば、綴具を固定する固定部品と、ファイルの見出しとなる部品とを一体とすることができるため、部品点数を減らすことができ、製造率を高めることが可能となる。
【0014】
さらに、係合手段と取付手段とを着脱可能とすることにより、分別廃棄や再利用を促進することができる。
【0015】
また、本発明に係るプレート部は、背表紙の長手方向に沿って延びていると好ましい。プレート部が背表紙に沿って長板状に形成されていることにより、その長板の表面を、タイトルやファイル名等を記載する背見出し(インデックス)として利用することができる。プレート部の大きさは、背表紙のサイズやファイルの用途に応じて様々なサイズや形状とすることもできる。
【0016】
また、本発明に係るプレート部は、挿通部が設けられている側とは反対側の面の周縁に沿って設けられた枠体を有する構成とすることもできる。
【0017】
プレート部の周縁に枠体が設けられると、プレート部の周縁が額となりその額の内部に紙片をセットすることができる。この紙片に、ファイル名やタイトルなどの見出しを記載することにより、取付手段自体を枠体付きの見出し(インデックス)として利用することができる。尚、このような構成とすることにより、見出し(タイトル)の内容を変更したい場合も、紙片だけを取り替えて新しい見出しを記載し、再び枠体内にセットするだけで何度でも見出しを書き換えることが可能となる。これにより、ファイルの使用期間を長引かせることができるため、省資源化を促進することができる。
【0018】
また、この枠体内に紙片だけでなく、透明のフィルムを紙片の上に重ねてセットすることにより、紙片を劣化や損傷等から保護することが出来る。
【0019】
また、本発明に係るプレート部の、挿通部が設けられている側の面には、挿通部と対向する位置に鉤状の引っ掛け部が設けられた構成とするとより好ましい。この引っ掛け部は、ファイル本体に設けられた溝部に自重によって引っ掛かるように下向きの鉤形状とする。
【0020】
このように、挿通部だけでなく引っ掛け部によっても取付手段をファイル本体に保持しようと作用するため、取付手段のファイル本体に対する固定力が向上する。
【0021】
また、本発明は、互いに筋目によって境となっている表紙,背表紙,裏表紙からなるファイル本体と、シートを一纏めに綴じてファイル本体内に収める綴具と、綴具とファイル本体とを固定する固定具とを備えるファイルであって、ファイル本体及び綴具には、互いに対応する位置に貫通孔が設けられており、ファイル本体外側からこれらの貫通孔に挿通
する挿通部と、この挿通部の基端に設けられ挿通部に対して垂直に配されたプレート部とを有する取付手段と、挿通部と係合し、ファイル本体に対して綴具を固定する係合手段とを備えることを特徴とするファイルである。
【0022】
本発明の取付手段は、挿通部とプレート部とを有している。挿通部は、貫通孔に挿通され係合手段と係合することにより綴具を固定する。またプレート部は、ファイル本体の表紙,背表紙,裏表紙に沿って配されるため、プレート部分にタイトルや見出し等を記載することができる。
【0023】
このように、本発明のファイルによれば、綴具を固定する固定部品と、ファイルの見出しとなる部品とを一体とすることができるため、部品点数を減らすことができ、製造率を高めることが可能となる。
【0024】
さらに、係合手段と取付手段とを着脱可能とすることにより、分別廃棄や再利用を促進することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、簡易な構造で綴り具をファイルの表紙に取り付けられると共に外観を損ねることなく綴具さらには背見出しを設けることを可能とするファイル用綴具の固定具、ファイルを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本実施形態のファイル用綴具の固定具について図面を参照して詳説する。
【0027】
図1に本実施形態の固定具1をファイル本体2と綴具3との取り付け状態を示す分解斜視図を示す。ファイル本体2は、互いに筋目(谷折り)によって境となっている表紙2a,背表紙2b,裏表紙2cから構成されている。この背表紙2bの内側に綴具3が固定具1によって固定される。
【0028】
まず、ファイル本体2について詳説する。図2に示すように、本実施形態に係るファイル本体2の背表紙2bには、その長手方向に沿って貫通孔4a,4bが形成されている。尚、本説明では、ファイル本体2の上下に応じて貫通孔4aは貫通孔4bの上方に位置しているとして説明する。これらの貫通孔4a,4bには固定具1が挿通され、綴具3を取り付ける。
【0029】
さらに、貫通孔4aの上方には、背表紙2bの短手方向に延びたスリット5が形成されている。後述するが、このスリット5には固定具1の一部が嵌合する。
【0030】
次に綴具3について詳説する。図3に示すように、綴具3は、長板形状の基台6からなり、貫通孔4a,4bに対応する位置に貫通孔6a,6bが設けられている。
【0031】
さらに、綴具3の基台6には、両端からそれぞれ約1/4程度の位置に二つの紙綴じリング部材7,8が設けられている。この紙綴じリング部材7,8並びにそれらの開閉機構は従来から知られているものであり、その詳細な説明は割愛する。本実施形態の基台6の上面は全体的に中心に向かって厚みがますような曲面をなしている。一方、両端の固定部分近くの表面は貫通孔6a,6bに向かって下降する斜面となり、貫通孔6a,6bの周囲部9a,9bは平らな薄板状に形成されている。
【0032】
次に、固定具1について詳説する。図4,5に示すように、本実施形態の固定具1は、長板状のプレート部(取付手段)1aと、プレート部1aの背面から突出し、ファイル本
体2の貫通孔4aに挿通される挿通部(取付手段)1bとを有している。
【0033】
そして、プレート部1aには、プレート部1aの前面の四辺を囲む枠体10が形成されている。図6に固定具1の断面図を示す。この枠体10の内方は、枠体10の表面よりも挿通部1b側に下がった面板部11となっている。そして、枠体10の内側の上下部分と面板部11との間にはプレート部1aの短手方向に延びた切り溝12a,12bが設けられている。この切り溝12a,12bは、枠体10内に、タイトルやファイル名などを記載した紙片(以下、見出し用紙と称す)を入れやすく且つ取り出し易くすることができる。
【0034】
例えば、面板部11より長く、枠体10より短く形成された見出し用紙を、枠体10内に装着する場合、見出し用紙の上端を、面板部11の背面側から切り溝12bに挿入し、面板部11の前面に沿って見出し用紙を挿入していく(図6中矢印X参照)。見出し用紙の下端が枠体10と重なる位置まできたら、見出し用紙の上端を、切り溝12aに背面側に向かって差し込む(図6中矢印Y参照)。見出し用紙は、面板部11より長くて枠体10よりは短い大きさに形成されているので、切り溝12a,12bに差し込まれた見出し用紙の上端、下端は、枠体10の内縁部分で押さえられた状態となる。これにより、見出し用紙は保持されることになる。
【0035】
また、面板部11の背面からは、挿通部1bより上に鉤形状をなした引っ掛け部1cが設けられている。
【0036】
引っ掛け部1cは、挿通部1b(ファイル本体2を基準とすると下方向)に向かう鉤形状をなしている。この引っ掛け部1cは、ファイル本体2に設けられたスリット5に引っ掛けるようにして取り付ける。
【0037】
また、引っ掛け部1cの下方に設けられた挿通部1bは、図1に示すように、背表紙2bに設けられた貫通孔4aと、綴具3に設けられた貫通孔6aとを位置合わせし、背表紙2bの外側から貫通孔6aに挿入される。
【0038】
図5に示すように、挿通部1bは、先端の角を面取りした形状をなした首部13と、面板部11の背面側に向かって首部13から連続した括れ部14と、さらに括れ部14から連続した台脚部15とから形成されている。尚、台脚部15の直径は、ファイル本体2の貫通孔4a及び綴具3の貫通孔6aの径よりも僅かに小さいものである。従って、挿通部1bを挿入した際は、この台脚部15の高さより上の部分(首部13と括れ部14)が綴具3の貫通孔6aから突出した形状となる。その状態における括れ部14に、側方からスライド締止部材(図1参照)20をそれぞれ差し込んで固定する。
【0039】
ここでスライド締止部材20について詳説する。図7に示すように、スライド締止部材20は、先端が鍵穴のような先割れ形状になっており、その先端に設けられた開口部21は図5に示す挿通部1bの括れ部14の直径よりも大きな径を有し、そこから円形空間22の方向に向かって徐々に狭くなった空間が形成されている。円形空間22の入り口は挿通部1bの括れ部14の直径より小さな径を有するとともに円形空間の直径は括れ部14の直径に略相当するものである。
【0040】
従って、スライド締止部材20を挿通部1bに挟みつけるには、開口部21を先頭にして挿通部1bの括れ部14に対して一定の力で押圧すると、円形空間22の入り口が押し広げられて括れ部14が円形空間22内に嵌合して係止される。このとき、括れ部14の下側の境界面が斜面となっていることによりスライド締止部材20が括れ部14の適正な位置に自動的に誘導され、容易に取り付けることができる。
【0041】
さらに、図8に示すように、このスライド締止部材20の後端部には、前記先割れ部分の縦軸に対して垂直な方向に延在すると共にこのスライド締止部材20の上面から垂直に掘り下げられた溝部23が設けられている。尚、本実施形態の溝部23は、スライド締止部材20の高さの約半分まで掘り下げられている。スライド締止部材20を挿通部1bから取り外す際には、溝部23に指や板材を挿入して引っ張ることによりスライド締止部材(係合手段)20を挿通部1bから取り外すことができる。つまり、本実施形態の固定具1は、このスライド締止部材20を含めてファイル用綴具の固定具を形成することになる。
【0042】
さらに、図1に示すように、ファイル本体2に設けられた貫通孔4bと綴具3に設けられた貫通孔6bには、上述した挿通部1bの首部13,括れ部14,台脚部15のパーツと同様の構成を有するリベット30が挿通され、その括れ部14に上記スライド締止部材20を嵌め込むことにより、綴具3を背表紙2bに固定することができる。尚、本実施形態に係る固定具1,リベット30,スライド締止部材20は、射出成形によって製造することにより寸法精度を高めることができる。例えば、固定具1及びリベット30は、衝撃強度に優れているポリカーボネイトを用い、スライド締止部材20は、クリープ特性弾性が優れているポリアセタールを原料として成形すると好ましい。これによって、綴具3をガタツキが少なく且つ繰り返し綴具3を着脱しても固定具1及びリベット30が破損し難い構造を達成することができる。
【0043】
このように、本実施形態の固定具1によれば、挿通部1b及びリベット30とスライド締止部材20により綴具3を固定したとき、プレート部1aが背表紙2bの表面に沿って配されるため、プレート部1aをファイル本体2の見出し(インデックス)とすることができる。これにより、綴具3を固定する部品と、見出しを取り付ける部品とを別々に設ける必要がなくなるため、部品点数を減らすことができ、製造・組み立てを容易にすることができる。
【0044】
また、本実施形態の固定具1には、引っ掛け部1cが設けられ、この引っ掛け部1cをファイル本体2の背表紙に設けられたスリット5に引っ掛けるようにして固定具1を装着するため、固定具1の背表紙2bに対する固定力を高めることができる。特に、引っ掛け部1cは、スリット5に引っ掛かるように下向きの鉤状に形成されているため、専用の取り付け部品無しでも、固定具1自身の荷重によって背表紙2bに取り付くことが可能となる。
【0045】
また、プレート部1aに枠体10を設けたことにより、見出し用紙だけでなくその上に透明なフィルムも枠体10内に嵌め込むことができる。これにより、ファイルの中身に応じた見出しの書き換えを容易に行うことができると共にフィルムにより見出し用紙の損傷や水などの侵入を防止することができる。
【0046】
また、本実施形態の固定具1は、嵌合されているスライド締止部材20を取り外すことにより、綴具3をファイル本体2から容易に取り外すことができる。これにより、ユーザは容易な作業でファイルを分解(解体)することができるため、分別回収率を向上させることも可能となる。加えて、分別した後の部品に、極端に小さい部品が含まれていないため、紛失する危険を低減し、効果的に再利用することができる。
<その他の実施態様1>
本実施の形態の固定具1は、図9に示すように、背表紙2bとほぼ同じ大きさに形成されたプレート部1aを設けた態様とすることもできる。この場合、図10に示すように挿通部1bを上下に一つずつ設け、ファイル本体2の背表紙2bに設けられた貫通孔4a,4bに嵌め込むようにする。
【0047】
このように、一つの固定具1に二つの挿通部1bを設けることにより、上述したリベット30(図1参照)が不要となり、更に部品点数を減らすことが可能となる。
<その他の実施態様2>
本実施形態の固定具1は、背表紙2bの内側に綴具3を固定するとして説明したが、その他の態様2の固定具1としては、図11に示すように、背表紙2bに限ることなく、表紙2aや裏表紙2cに綴具を取り付けるようにしてもよい。
【0048】
これにより、背見出しとは別の場所に見出しを設けることができるため、さらに細かいタイトルを記載したり、区分け方法に応じたタイトルを記載したり、ファイルの収納方法に応じてタイトルを記載したりすることが可能となり、ファイルの汎用性が高まる。
【0049】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想を逸脱することなく種々の設計変更をなしえることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本実施形態のファイル用綴具の固定具の取り付け状態を示す分解斜視図である。
【図2】本実施形態のファイルの平面図である。
【図3】本実施形態の綴具の平面図である。
【図4】本実施形態の固定具の平面図である。
【図5】本実施形態の固定具の側面図である。
【図6】図4のA−A‘断面図である。
【図7】本実施形態に係るスライド締止部材の平面図である。
【図8】本実施形態に係るスライド締止部材の側面図である。
【図9】その他の実施態様1の固定具をファイルに取り付けた状態の斜視図である。
【図10】その他の実施態様1の固定具の断面図である。
【図11】その他の実施態様2の固定具をファイルに取り付けた状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
1 固定具
1a プレート部(取付手段)
1b 挿通部(取付手段)
1c 引っ掛け部
2 ファイル本体
2a 表紙
2b 背表紙
2c 裏表紙
3 綴具
4a,4b 貫通孔
5 スリット
6 基台
6a,6b 貫通孔
7,8 リング部材
9a,9b 周囲部
10 枠体
11 面板部
12a,12b 切り溝
13 首部
14 括れ部
15 台脚部
20 スライド締止部材(係合手段)
21 開口部
22 円形空間
23 溝部
30 リベット
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙類を綴じるファイルの背表紙に取り付けるファイル用綴具の固定具及びその固定具により綴具を固定されたファイルに関する。
【背景技術】
【0002】
比較的厚みがある書類や紙類を綴じるファイルには、表紙と裏表紙とを互いにとじ合わせた側を包む背表紙が設けられている。大抵のファイルは、この背表紙が書類のタイトルやファイル名等を記入するインデックスのスペースとなっている。
【0003】
例えば、特許文献1に示すように、表紙の背部(背表紙)の表面には穴が設けられている。この穴に、タイトルやファイル名を記載するインデックスを保持する枠体を固定するための見出し保持具に設けられた嵌合部を嵌合させることにより、見出し保持具を背部に取り付ける。
【0004】
また、特許文献2に示すように、ファイルの背表紙に、窓孔が形成されたボール紙を貼り付け、さらにその上から表張りシートを重ね張りする。すると、窓孔が窪んだ状態となるため、この窪みにタイトルやファイル名を記載する見出し紙を保持させることができる。
【特許文献1】実公昭50−16658号公報
【特許文献2】特公昭58−23239号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、ファイルの背表紙に見出し(インデックス)を設けるためには、タイトルやファイル名等を記入する見出し紙又は見出し紙を保持する枠体を取り付けなければならない。
【0006】
ところが、ファイルの種類によっては、背表紙の内側に紙類を綴じる綴具が固定されている。綴具は、背表紙の外側から雌カシメに相当する部品をかしめつけ、内側から雄カシメに相当する部品を植え付けることにより固定されている場合が多い。
【0007】
そのため、背表紙には、見出し(見出し紙を保持する枠体も含む)を固定する部品と、綴具を固定する部品とが取り付けられることになる。これにより、それぞれを固定する位置や固定構造等が互いに干渉しないように注意を払わねばならなかった。
【0008】
また、それぞれの部品が背表紙の外表面に配置されるため、ファイルの外観が損なわれてしまうという欠点もあった。
【0009】
そこで、本発明は、簡易な構造で綴具をファイルの表紙に取り付けることを可能とするファイル用綴具の固定具、ファイル用見出し具を提供することを課題とする。
【0010】
また、本発明は、外観を損ねることなく綴具さらには背見出しを設けることを可能とするファイル用綴具の固定具、ファイルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は上記事項に鑑みてなされたものであり、すなわち本発明は、互いに筋目によって境となっている表紙,背表紙,裏表紙からなるファイル本体に、シートを一纏めに綴じ
て前記ファイル本体内に収める綴具を固定する固定具であって、ファイル本体及び綴具には、互いに対応する位置に貫通孔が設けられており、ファイル本体外側からこれらの貫通孔に挿通する挿通部と、この挿通部の基端に設けられ挿通部に対して垂直に配されたプレート部とを有する取付手段と、挿通部と係合し、ファイル本体に対して綴具を固定する係合手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の取付手段は、挿通部とプレート部とを有している。挿通部は、貫通孔に挿通され係合手段と係合することにより綴具を固定する。またプレート部は、ファイル本体の表紙,背表紙,裏表紙に沿って配されるため、プレート部分にタイトルや見出し等を記載することができる。
【0013】
このように、本発明の固定具によれば、綴具を固定する固定部品と、ファイルの見出しとなる部品とを一体とすることができるため、部品点数を減らすことができ、製造率を高めることが可能となる。
【0014】
さらに、係合手段と取付手段とを着脱可能とすることにより、分別廃棄や再利用を促進することができる。
【0015】
また、本発明に係るプレート部は、背表紙の長手方向に沿って延びていると好ましい。プレート部が背表紙に沿って長板状に形成されていることにより、その長板の表面を、タイトルやファイル名等を記載する背見出し(インデックス)として利用することができる。プレート部の大きさは、背表紙のサイズやファイルの用途に応じて様々なサイズや形状とすることもできる。
【0016】
また、本発明に係るプレート部は、挿通部が設けられている側とは反対側の面の周縁に沿って設けられた枠体を有する構成とすることもできる。
【0017】
プレート部の周縁に枠体が設けられると、プレート部の周縁が額となりその額の内部に紙片をセットすることができる。この紙片に、ファイル名やタイトルなどの見出しを記載することにより、取付手段自体を枠体付きの見出し(インデックス)として利用することができる。尚、このような構成とすることにより、見出し(タイトル)の内容を変更したい場合も、紙片だけを取り替えて新しい見出しを記載し、再び枠体内にセットするだけで何度でも見出しを書き換えることが可能となる。これにより、ファイルの使用期間を長引かせることができるため、省資源化を促進することができる。
【0018】
また、この枠体内に紙片だけでなく、透明のフィルムを紙片の上に重ねてセットすることにより、紙片を劣化や損傷等から保護することが出来る。
【0019】
また、本発明に係るプレート部の、挿通部が設けられている側の面には、挿通部と対向する位置に鉤状の引っ掛け部が設けられた構成とするとより好ましい。この引っ掛け部は、ファイル本体に設けられた溝部に自重によって引っ掛かるように下向きの鉤形状とする。
【0020】
このように、挿通部だけでなく引っ掛け部によっても取付手段をファイル本体に保持しようと作用するため、取付手段のファイル本体に対する固定力が向上する。
【0021】
また、本発明は、互いに筋目によって境となっている表紙,背表紙,裏表紙からなるファイル本体と、シートを一纏めに綴じてファイル本体内に収める綴具と、綴具とファイル本体とを固定する固定具とを備えるファイルであって、ファイル本体及び綴具には、互いに対応する位置に貫通孔が設けられており、ファイル本体外側からこれらの貫通孔に挿通
する挿通部と、この挿通部の基端に設けられ挿通部に対して垂直に配されたプレート部とを有する取付手段と、挿通部と係合し、ファイル本体に対して綴具を固定する係合手段とを備えることを特徴とするファイルである。
【0022】
本発明の取付手段は、挿通部とプレート部とを有している。挿通部は、貫通孔に挿通され係合手段と係合することにより綴具を固定する。またプレート部は、ファイル本体の表紙,背表紙,裏表紙に沿って配されるため、プレート部分にタイトルや見出し等を記載することができる。
【0023】
このように、本発明のファイルによれば、綴具を固定する固定部品と、ファイルの見出しとなる部品とを一体とすることができるため、部品点数を減らすことができ、製造率を高めることが可能となる。
【0024】
さらに、係合手段と取付手段とを着脱可能とすることにより、分別廃棄や再利用を促進することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、簡易な構造で綴り具をファイルの表紙に取り付けられると共に外観を損ねることなく綴具さらには背見出しを設けることを可能とするファイル用綴具の固定具、ファイルを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本実施形態のファイル用綴具の固定具について図面を参照して詳説する。
【0027】
図1に本実施形態の固定具1をファイル本体2と綴具3との取り付け状態を示す分解斜視図を示す。ファイル本体2は、互いに筋目(谷折り)によって境となっている表紙2a,背表紙2b,裏表紙2cから構成されている。この背表紙2bの内側に綴具3が固定具1によって固定される。
【0028】
まず、ファイル本体2について詳説する。図2に示すように、本実施形態に係るファイル本体2の背表紙2bには、その長手方向に沿って貫通孔4a,4bが形成されている。尚、本説明では、ファイル本体2の上下に応じて貫通孔4aは貫通孔4bの上方に位置しているとして説明する。これらの貫通孔4a,4bには固定具1が挿通され、綴具3を取り付ける。
【0029】
さらに、貫通孔4aの上方には、背表紙2bの短手方向に延びたスリット5が形成されている。後述するが、このスリット5には固定具1の一部が嵌合する。
【0030】
次に綴具3について詳説する。図3に示すように、綴具3は、長板形状の基台6からなり、貫通孔4a,4bに対応する位置に貫通孔6a,6bが設けられている。
【0031】
さらに、綴具3の基台6には、両端からそれぞれ約1/4程度の位置に二つの紙綴じリング部材7,8が設けられている。この紙綴じリング部材7,8並びにそれらの開閉機構は従来から知られているものであり、その詳細な説明は割愛する。本実施形態の基台6の上面は全体的に中心に向かって厚みがますような曲面をなしている。一方、両端の固定部分近くの表面は貫通孔6a,6bに向かって下降する斜面となり、貫通孔6a,6bの周囲部9a,9bは平らな薄板状に形成されている。
【0032】
次に、固定具1について詳説する。図4,5に示すように、本実施形態の固定具1は、長板状のプレート部(取付手段)1aと、プレート部1aの背面から突出し、ファイル本
体2の貫通孔4aに挿通される挿通部(取付手段)1bとを有している。
【0033】
そして、プレート部1aには、プレート部1aの前面の四辺を囲む枠体10が形成されている。図6に固定具1の断面図を示す。この枠体10の内方は、枠体10の表面よりも挿通部1b側に下がった面板部11となっている。そして、枠体10の内側の上下部分と面板部11との間にはプレート部1aの短手方向に延びた切り溝12a,12bが設けられている。この切り溝12a,12bは、枠体10内に、タイトルやファイル名などを記載した紙片(以下、見出し用紙と称す)を入れやすく且つ取り出し易くすることができる。
【0034】
例えば、面板部11より長く、枠体10より短く形成された見出し用紙を、枠体10内に装着する場合、見出し用紙の上端を、面板部11の背面側から切り溝12bに挿入し、面板部11の前面に沿って見出し用紙を挿入していく(図6中矢印X参照)。見出し用紙の下端が枠体10と重なる位置まできたら、見出し用紙の上端を、切り溝12aに背面側に向かって差し込む(図6中矢印Y参照)。見出し用紙は、面板部11より長くて枠体10よりは短い大きさに形成されているので、切り溝12a,12bに差し込まれた見出し用紙の上端、下端は、枠体10の内縁部分で押さえられた状態となる。これにより、見出し用紙は保持されることになる。
【0035】
また、面板部11の背面からは、挿通部1bより上に鉤形状をなした引っ掛け部1cが設けられている。
【0036】
引っ掛け部1cは、挿通部1b(ファイル本体2を基準とすると下方向)に向かう鉤形状をなしている。この引っ掛け部1cは、ファイル本体2に設けられたスリット5に引っ掛けるようにして取り付ける。
【0037】
また、引っ掛け部1cの下方に設けられた挿通部1bは、図1に示すように、背表紙2bに設けられた貫通孔4aと、綴具3に設けられた貫通孔6aとを位置合わせし、背表紙2bの外側から貫通孔6aに挿入される。
【0038】
図5に示すように、挿通部1bは、先端の角を面取りした形状をなした首部13と、面板部11の背面側に向かって首部13から連続した括れ部14と、さらに括れ部14から連続した台脚部15とから形成されている。尚、台脚部15の直径は、ファイル本体2の貫通孔4a及び綴具3の貫通孔6aの径よりも僅かに小さいものである。従って、挿通部1bを挿入した際は、この台脚部15の高さより上の部分(首部13と括れ部14)が綴具3の貫通孔6aから突出した形状となる。その状態における括れ部14に、側方からスライド締止部材(図1参照)20をそれぞれ差し込んで固定する。
【0039】
ここでスライド締止部材20について詳説する。図7に示すように、スライド締止部材20は、先端が鍵穴のような先割れ形状になっており、その先端に設けられた開口部21は図5に示す挿通部1bの括れ部14の直径よりも大きな径を有し、そこから円形空間22の方向に向かって徐々に狭くなった空間が形成されている。円形空間22の入り口は挿通部1bの括れ部14の直径より小さな径を有するとともに円形空間の直径は括れ部14の直径に略相当するものである。
【0040】
従って、スライド締止部材20を挿通部1bに挟みつけるには、開口部21を先頭にして挿通部1bの括れ部14に対して一定の力で押圧すると、円形空間22の入り口が押し広げられて括れ部14が円形空間22内に嵌合して係止される。このとき、括れ部14の下側の境界面が斜面となっていることによりスライド締止部材20が括れ部14の適正な位置に自動的に誘導され、容易に取り付けることができる。
【0041】
さらに、図8に示すように、このスライド締止部材20の後端部には、前記先割れ部分の縦軸に対して垂直な方向に延在すると共にこのスライド締止部材20の上面から垂直に掘り下げられた溝部23が設けられている。尚、本実施形態の溝部23は、スライド締止部材20の高さの約半分まで掘り下げられている。スライド締止部材20を挿通部1bから取り外す際には、溝部23に指や板材を挿入して引っ張ることによりスライド締止部材(係合手段)20を挿通部1bから取り外すことができる。つまり、本実施形態の固定具1は、このスライド締止部材20を含めてファイル用綴具の固定具を形成することになる。
【0042】
さらに、図1に示すように、ファイル本体2に設けられた貫通孔4bと綴具3に設けられた貫通孔6bには、上述した挿通部1bの首部13,括れ部14,台脚部15のパーツと同様の構成を有するリベット30が挿通され、その括れ部14に上記スライド締止部材20を嵌め込むことにより、綴具3を背表紙2bに固定することができる。尚、本実施形態に係る固定具1,リベット30,スライド締止部材20は、射出成形によって製造することにより寸法精度を高めることができる。例えば、固定具1及びリベット30は、衝撃強度に優れているポリカーボネイトを用い、スライド締止部材20は、クリープ特性弾性が優れているポリアセタールを原料として成形すると好ましい。これによって、綴具3をガタツキが少なく且つ繰り返し綴具3を着脱しても固定具1及びリベット30が破損し難い構造を達成することができる。
【0043】
このように、本実施形態の固定具1によれば、挿通部1b及びリベット30とスライド締止部材20により綴具3を固定したとき、プレート部1aが背表紙2bの表面に沿って配されるため、プレート部1aをファイル本体2の見出し(インデックス)とすることができる。これにより、綴具3を固定する部品と、見出しを取り付ける部品とを別々に設ける必要がなくなるため、部品点数を減らすことができ、製造・組み立てを容易にすることができる。
【0044】
また、本実施形態の固定具1には、引っ掛け部1cが設けられ、この引っ掛け部1cをファイル本体2の背表紙に設けられたスリット5に引っ掛けるようにして固定具1を装着するため、固定具1の背表紙2bに対する固定力を高めることができる。特に、引っ掛け部1cは、スリット5に引っ掛かるように下向きの鉤状に形成されているため、専用の取り付け部品無しでも、固定具1自身の荷重によって背表紙2bに取り付くことが可能となる。
【0045】
また、プレート部1aに枠体10を設けたことにより、見出し用紙だけでなくその上に透明なフィルムも枠体10内に嵌め込むことができる。これにより、ファイルの中身に応じた見出しの書き換えを容易に行うことができると共にフィルムにより見出し用紙の損傷や水などの侵入を防止することができる。
【0046】
また、本実施形態の固定具1は、嵌合されているスライド締止部材20を取り外すことにより、綴具3をファイル本体2から容易に取り外すことができる。これにより、ユーザは容易な作業でファイルを分解(解体)することができるため、分別回収率を向上させることも可能となる。加えて、分別した後の部品に、極端に小さい部品が含まれていないため、紛失する危険を低減し、効果的に再利用することができる。
<その他の実施態様1>
本実施の形態の固定具1は、図9に示すように、背表紙2bとほぼ同じ大きさに形成されたプレート部1aを設けた態様とすることもできる。この場合、図10に示すように挿通部1bを上下に一つずつ設け、ファイル本体2の背表紙2bに設けられた貫通孔4a,4bに嵌め込むようにする。
【0047】
このように、一つの固定具1に二つの挿通部1bを設けることにより、上述したリベット30(図1参照)が不要となり、更に部品点数を減らすことが可能となる。
<その他の実施態様2>
本実施形態の固定具1は、背表紙2bの内側に綴具3を固定するとして説明したが、その他の態様2の固定具1としては、図11に示すように、背表紙2bに限ることなく、表紙2aや裏表紙2cに綴具を取り付けるようにしてもよい。
【0048】
これにより、背見出しとは別の場所に見出しを設けることができるため、さらに細かいタイトルを記載したり、区分け方法に応じたタイトルを記載したり、ファイルの収納方法に応じてタイトルを記載したりすることが可能となり、ファイルの汎用性が高まる。
【0049】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想を逸脱することなく種々の設計変更をなしえることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本実施形態のファイル用綴具の固定具の取り付け状態を示す分解斜視図である。
【図2】本実施形態のファイルの平面図である。
【図3】本実施形態の綴具の平面図である。
【図4】本実施形態の固定具の平面図である。
【図5】本実施形態の固定具の側面図である。
【図6】図4のA−A‘断面図である。
【図7】本実施形態に係るスライド締止部材の平面図である。
【図8】本実施形態に係るスライド締止部材の側面図である。
【図9】その他の実施態様1の固定具をファイルに取り付けた状態の斜視図である。
【図10】その他の実施態様1の固定具の断面図である。
【図11】その他の実施態様2の固定具をファイルに取り付けた状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
1 固定具
1a プレート部(取付手段)
1b 挿通部(取付手段)
1c 引っ掛け部
2 ファイル本体
2a 表紙
2b 背表紙
2c 裏表紙
3 綴具
4a,4b 貫通孔
5 スリット
6 基台
6a,6b 貫通孔
7,8 リング部材
9a,9b 周囲部
10 枠体
11 面板部
12a,12b 切り溝
13 首部
14 括れ部
15 台脚部
20 スライド締止部材(係合手段)
21 開口部
22 円形空間
23 溝部
30 リベット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに筋目によって境となっている表紙,背表紙,裏表紙からなるファイル本体に、シートを一纏めに綴じて前記ファイル本体内に収める綴具を固定する固定具であって、
前記ファイル本体及び前記綴具には、互いに対応する位置に貫通孔が設けられており、前記ファイル本体外側からこれらの貫通孔に挿通する挿通部と、この挿通部の基端に設けられ前記挿通部に対して垂直に配されたプレート部とを有する取付手段と、
前記挿通部と係合し、前記ファイル本体に対して前記綴具を固定する係合手段とを備えることを特徴とするファイル用綴具の固定具。
【請求項2】
前記プレート部は、前記背表紙の長手方向に沿って延びていることを特徴とする請求項1に記載のファイル用綴具の固定具。
【請求項3】
前記プレート部は、前記挿通部が設けられている側とは反対側の面の周縁に沿って設けられた枠体を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のファイル用綴具の固定具。
【請求項4】
前記プレート部の、前記挿通部が設けられている側の面には、前記挿通部と対向する位置に鉤状の引っ掛け部が設けられており、この引っ掛け部は、前記ファイル本体に設けられた溝部に係合することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のファイル用綴具の固定具。
【請求項5】
互いに筋目によって境となっている表紙,背表紙,裏表紙からなるファイル本体と、
シートを一纏めに綴じて前記ファイル本体内に収める綴具と、
前記綴具と前記ファイル本体とを固定する固定具とを備えるファイルであって、
前記ファイル本体及び前記綴具には、互いに対応する位置に貫通孔が設けられており、前記ファイル本体外側からこれらの貫通孔に挿通する挿通部と、この挿通部の基端に設けられ前記挿通部に対して垂直に配されたプレート部とを有する取付手段と、
前記挿通部と係合し、前記ファイル本体に対して前記綴具を固定する係合手段とを備えることを特徴とするファイル。
【請求項1】
互いに筋目によって境となっている表紙,背表紙,裏表紙からなるファイル本体に、シートを一纏めに綴じて前記ファイル本体内に収める綴具を固定する固定具であって、
前記ファイル本体及び前記綴具には、互いに対応する位置に貫通孔が設けられており、前記ファイル本体外側からこれらの貫通孔に挿通する挿通部と、この挿通部の基端に設けられ前記挿通部に対して垂直に配されたプレート部とを有する取付手段と、
前記挿通部と係合し、前記ファイル本体に対して前記綴具を固定する係合手段とを備えることを特徴とするファイル用綴具の固定具。
【請求項2】
前記プレート部は、前記背表紙の長手方向に沿って延びていることを特徴とする請求項1に記載のファイル用綴具の固定具。
【請求項3】
前記プレート部は、前記挿通部が設けられている側とは反対側の面の周縁に沿って設けられた枠体を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のファイル用綴具の固定具。
【請求項4】
前記プレート部の、前記挿通部が設けられている側の面には、前記挿通部と対向する位置に鉤状の引っ掛け部が設けられており、この引っ掛け部は、前記ファイル本体に設けられた溝部に係合することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のファイル用綴具の固定具。
【請求項5】
互いに筋目によって境となっている表紙,背表紙,裏表紙からなるファイル本体と、
シートを一纏めに綴じて前記ファイル本体内に収める綴具と、
前記綴具と前記ファイル本体とを固定する固定具とを備えるファイルであって、
前記ファイル本体及び前記綴具には、互いに対応する位置に貫通孔が設けられており、前記ファイル本体外側からこれらの貫通孔に挿通する挿通部と、この挿通部の基端に設けられ前記挿通部に対して垂直に配されたプレート部とを有する取付手段と、
前記挿通部と係合し、前記ファイル本体に対して前記綴具を固定する係合手段とを備えることを特徴とするファイル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−334988(P2006−334988A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−164307(P2005−164307)
【出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【出願人】(000129437)株式会社キングジム (241)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【出願人】(000129437)株式会社キングジム (241)
【Fターム(参考)】
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