説明

フィルタ媒体パックを巻回する方法および装置

制御された駆動トルクを提供する巻回モータによって回転するマンドレルへ、制御された線速度で溝付フィルタ媒体のウェブを送り、このウェブがマンドレルへ巻回されるときにウェブにかかる制御された張力を維持することによって、溝付フィルタ媒体のコイル状ウェブ形態の媒体パックを備えたフィルタエレメントを形成する方法および装置を提供する。ウェブを、実質的に一定な線速度でマンドレルへ送ってもよく、および/または、巻回モータを、一定な駆動トルクに応じた一定なウェブにかかる張力を維持するために、実質的に一定な駆動トルクをマンドレルへ提供するように制御してもよい。断面が円形または非円形のコイル状媒体パックは、有芯構造または無芯構造のどちらでも形成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンおよび圧縮機等の機械類に供給される吸気を濾過するために使用される種類のフィルタを含め、液体または気体形態の流体流から粒子状物質を除去する流体フィルタに関し、より詳細には、こうしたフィルタで使用されるフィルタ媒体パックを巻回するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジン吸気から粒子状物質を濾過するために使用される種類のフィルタには、一層以上の多孔性フィルタ材料層を含むものがあり、この業界では多くの場合に溝付フィルタ媒体と呼ばれる折れ曲がりパターンに形成される。また、溝付フィルタ媒体も、折れ曲がりフィルタ材料に取付けられる一層以上の非波形材料の追加層を含むことがある。これらの追加シートは表面シートまたは裏打ちシート等、様々な名称で知られ、多孔性または非多孔性のいずれの材料で形成してもよい。
【0003】
一般的に用いられるフィルタエレメントの一形態では、ある長さの溝付フィルタ媒体が、軸を中心にコイル状に巻回され、流体流を受け入れるようになされる一方の軸端と、媒体パックを形成する溝付フィルタ媒体によって濾過された後の流体を吐出するようになされる他方の軸端とを有する媒体パックを形成する。コイル状媒体パックの形成後、シールや取付用装備を媒体パックに付加する二次的操作を行って、フィルタハウジングへ挿入可能なフィルタエレメントを形成し、フィルタハウジングにより流体流がフィルタエレメントを通過するように案内してもよい。
【0004】
フィルタエレメント用のコイル状フィルタパックを形成する工程の一部として、普通は、いくつかの操作を実行しなければならず、それらは、溝付フィルタ媒体をトリミングして媒体の前縁を形成する操作、コイル状フィルタパックを巻回するために使用するマンドレルへ前縁を取付ける操作、巻回中にマンドレルへ所定長さの媒体を送る操作、媒体を再度トリミングして媒体の後縁を形成する操作、フィルタパックに後縁を固定する操作、媒体をコイル状に巻回するときに媒体各部へ接着剤またはシール剤を塗布する操作等の操作である。前縁および後縁を形成する際には、溝付媒体を形成する折れ曲がりの山を真直ぐに通って媒体をトリミングし、それによって、接着剤またはシール剤を充填できる前縁および後縁での半山を形成することが望ましい。巻回中に媒体にかかる張力を制御することにより、下地になる各層の溝が後続層の巻回工程で押し潰されないようにすることが望ましく、またコイル状媒体パックの最終形状および寸法の均一性を提供することが望ましい。
【0005】
媒体パックを組み込んだフィルタエレメントは一般に使い捨てであること、そして需要者が交換用フィルタエレメントを購入できる多様な供給源が存在することから、媒体パックを巻回する工程を自動化することにより、フィルタエレメントの製造コストおよび販売価格を最小化できるようにすることが望ましい。しかし、かかる媒体パックを巻回する工程を自動化する従来のアプローチは、特に、媒体パックが、正方形、矩形、楕円形、または丸くなった両端部につながる中央矩形部を備えた競走トラック形等、円形以外の断面を持つ場合には、十分に満足できるものではなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、従来のアプローチは、必要な操作のいくつかを行うために、複雑な搬送機構および機械類に、望まずとも、依存しており、多くの所望操作を自動化された形態で提供できなかった。その結果、媒体を所定長さにトリミングする操作等、操作によっては手動で行わねばならず、これまで、1本の大きな媒体のマスターロールから媒体を送り出す等の製造法の活用の機会は全く閉ざされていた。従来のアプローチは、巻回中に媒体へかかる張力の十分な制御を可能にするものでもなかった。
【0007】
従って、溝付フィルタ媒体をコイル状に巻回することによってフィルタ媒体パックを形成する、改良された装置および方法を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、制御された駆動トルクを提供する巻回モータにより回転するマンドレルへ、制御された線速度で溝付フィルタ媒体のウェブを送り、このウェブがマンドレルへ巻回されるときに、このウェブにかかる制御された張力を維持することによって、溝付フィルタ媒体のコイル状ウェブ形態の媒体パックを含むフィルタエレメントを形成するための、改良された方法および装置を提供する。フィルタ材料のウェブを、実質的に一定な線速度でマンドレルへ送ってもよく、および/または、巻回モータを実質的に一定な駆動トルクをマンドレルへ提供するように制御し、実質的に一定な駆動トルクに応じたウェブにかかる一定な張力を維持してもよい。本発明は、断面が円形または非円形であるコイル状媒体パック、および無芯であるコイル状媒体パック、または、中芯回りに巻回したコイル状媒体パックの形成に使用してもよい。
【0009】
本発明では、マンドレルが、一定な駆動トルクで駆動される間も、様々な回転速度で回転することを許容する。これは、マンドレルへ溝付フィルタ媒体でできた非円形コイル状ウェブを巻回する場合に、特に有利である。というのは、従来の方法および装置で必要とされるコンベヤのような複雑な搬送構造が必要でなく、更には、巻回中にウェブ内の張力を精確に制御できるからである。
【0010】
本発明による装置または方法は、巻回中に所定長さの媒体ウェブをマンドレルへ精確に送るための装備と、溝付媒体の山の一つを通ってウェブを切断するカッターに対してウェブを位置決めするための装備とを含んで、それにより接着剤/シール剤を中へ容易に充填可能な半山を形成してもよい。この半山は、ウェブの前縁および/または後縁に設けられてもよい。本発明の一態様によれば、山の一つを通ってウェブを切断する操作によって、一つのフィルタパックのためのウェブの後縁を、巻回される次のフィルタパックの前縁と同時に形成してもよい。
【0011】
また、本発明による装置または方法は、マンドレルと整合するようにウェブを案内する可動式ウェブガイド装置、および/または、巻回中にウェブへ接着剤/シール剤のビードを塗布するためのアプリケータを含んでもよい。本発明の一態様によれば、ウェブガイドは、マンドレルへのウェブ取付け後、マンドレルから離れるように移動可能であり、マンドレルと、マンドレル回りに巻回されるフィルタパックとの回転を許容するクリアランスを提供する。
【0012】
本発明による装置または方法は、マンドレルへトルクを提供する巻回モータとしての、あるトルクモードで動作するACベクトルモータ、および/または、媒体のウェブを駆動するために取付けられて、歯付きローラを有するウェブフィーダを備えてもよい。ウェブフィーダは、切断および接着剤塗布の各操作を容易にし、更には、所定長さのウェブがマンドレルへ送られた時点を判定するために、送路に沿ってウェブを精確に位置決めするために使用されるエンコーダを備えてもよい。
【0013】
本発明の他の態様、目的、および利点は、以下の詳細な説明および添付の図面から明らかになろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明を特定の好適な実施の形態と関連付けて説明するが、これらの実施の形態に限定する意図はない。反対に、付帯する請求項により画定されるように、本発明の精神および範囲内に含まれるように、全ての代替、改変、および均等物を包含することを意図する。
【0015】
図1から図14は、溝付フィルタ媒体108のコイル状ウェブ106の形態をとって、図16に示すフィルタパック104を含む、図15に示すフィルタエレメント102を形成する巻回装置100の形態の、本発明の例示の実施の形態の様々な構造上および操作上の態様を示す。下記説明から分かるように、例示の実施の形態の巻回装置100は、単純に、マンドレル112へ溝付フィルタ材料ウェブ106を巻回することに加えて、いくつかの機能を実行する。用語「巻回装置」は、ここでは本発明による装置および方法に関する説明を補うために使用され、本発明の実施に対して限定を加えることは意図されない。
【0016】
下記説明から分かるように、本発明は、図16に示す競走トラック形フィルタパック104のような非円形断面を持つフィルタパック、または図17に示す円形断面を持つフィルタパック180を巻回するために使用できる。図11および図12に示すように、本発明の例示の実施の形態を説明するためにここで使用される溝付フィルタ媒体108は、隣接する山105がウェブ106のピッチ「P」で互いに規則的に離間するようにして、多孔性フィルタ材料の面シート109に取付けられる山105および谷107を形成する多孔性フィルタ材料の折れ曲がりシート103を含む。当業者にとっては言うまでもなく、本発明の他の実施の形態において、本発明を他の種類のフィルタ媒体と共に使用してもよい。折れ曲がりシート103は、同じく本発明の譲受人に譲渡された、米国特許出願10/979,390発明の名称「エアフィルタ用のギャザー付きフィルタ媒体およびその製造方法」に記載されるように、好ましくはギャザー加工により形成されるが、波形加工またはプリーツ加工等、任意の適切な工程によって形成してもよく、この出願を本明細書に引用して組み込む。
【0017】
図1から図10に示すように、巻回装置100は、マンドレル112の軸114を中心に回転可能に取付けられたマンドレル112と、溝付フィルタ媒体108のウェブ106を制御された線速度でマンドレル112へ送るためのウェブフィーダ116と、マンドレル112に作動可能に結合されてマンドレル112へ制御された駆動トルクを提供する巻回モータ118とを含み、それによって、ウェブ106がマンドレル112へ巻回されるときに溝付フィルタ媒体のウェブ106にかかる制御された張力を維持する。例示の実施の形態において、巻回モータ118は、トルクモードで作動するACベクトルモータである。
【0018】
図2から図10および図13に示すように、例示の実施の形態のウェブドライブ116は、ウェブ駆動モータ122によって駆動されるウェブ106の山および谷105、107と係合するように形成された外周部を持つ歯付きドライブローラ120を含む。また、ウェブドライブ116は、歯付きドライブローラ120と係合してウェブ106を保持するピンチローラ124と、アイドルローラ126と、マスターロールサポート装置128とを含む。例示の実施の形態のマスターロールサポート装置128は、マスターロール軸132の回りへ、フィルタ媒体のウェブ106の大径マスターロール130を取付けるように構成されるので、ウェブドライブ116は、巻回装置100の送り方向134に沿って、ウェブ106をマンドレル112へ連続的に送ることができる。
【0019】
アイドルローラ126はマスターロール130と歯付きドライブローラ120との間の位置に配設され、その位置で、ウェブ106の山および谷105、107の、歯付きドライブローラ120との間の駆動係合の維持を助けるように、歯付きドライブローラ120の周囲の一部へ溝付フィルタ媒体のウェブ106が巻き付くようにすることで、ウェブ駆動モータ122はウェブ106を送路134に沿って前後に送ることができる。ピンチローラ124は、空気圧もしくは流体圧シリンダまたは電気モータ駆動式ボールネジ等の装置の形態をとるピンチローラアクチュエータ136が、例えば、初めにウェブを巻回装置100に装填しているときに歯付きドライブローラ120を通してウェブ106を送ることを容易にするために、ピンチローラ124をウェブ106との係合から離脱させ得るように、取付けられる。
【0020】
例示の実施の形態のウェブ駆動モータ122は電気モータであり、歯付きドライブローラ120の精確な回転位置決めができるエンコーダと、マンドレル112へ向かうか、または、そこから離れるかする、送路134に沿う、何れかの方向に送られたウェブ106の長さを精確に監視する能力を備える。しかし、本発明の他の実施の形態では、位置決めおよび長さの監視ができる他の種類のモータまたは駆動機構を、本発明の実施時に代替として使用してもよい。
【0021】
当業者にとっては言うまでもないが、本発明の他の実施の形態でのウェブドライブは、例示の実施の形態のウェブドライブ116と大きく異なっていてもよい。更に、例示の実施の形態は、ウェブ106の連続送りができるように、溝付フィルタ媒体108の大径マスターロール130を活用する装備を含んでいるが、本発明は、他の実施の形態で、それより小径のマスターロールまたは事前に切断した長さのウェブ106で実施できることは言うまでもない。
【0022】
また、例示の実施の形態の巻回装置100は、歯付きドライブホイール120とマンドレル112のと間に配設されるカッター140、アプリケータ142、および可動式ウェブガイド装置144を備える。アプリケータ142は、図5および図6に示して以下で更に詳細に説明するように、コイル状ウェブ106の巻回中に、ウェブ106へ接着剤/シール剤143のビードを塗布するために使用される。ここで使用する「接着剤/シール剤」という用語は、限定的ではなく包括的であることを意図した用語であり、本発明に従ってフィルタパックの層を一緒に構造的に結合し、または本発明に従ってフィルタパックを通過する流体流に対する完全な、または部分的なシールを提供する等の目的でアプリケータを介して塗布される何れの材料も含む。
【0023】
例示の実施の形態のカッター140は、カッターアクチュエータ150によって駆動されるように作動可能に結合された一対のあご部146、148を含み、ウェブ106を一回目と二回目にわたって切断してウェブ106の前縁と後縁のそれぞれを形成する。カッター140のあご部146、148は、送路134沿いに、ウェブ駆動モータ122から既知の距離のところに配設されるので、ウェブ駆動モータ122は、ウェブ106の第1山105をカッター140の下に位置決めすることができ、ここでは、カッター140が、山105のうちの第1山を通ってウェブを切断することにより、図11に示すようにウェブ106の前縁152を形成し、同じように、山105のうちの第2山を通って切断することによりウェブ106の後縁154を形成する。前縁および後縁152、154の形成時には、山105を通ってウェブ106を切断することが望ましい。というのは、ウェブ106が山105のうちの一つで切断されるときに形成される半山111は、半山111を通過する流体洩れをなくし、更にはコイル状ウェブ106の前縁および後縁152、154をフィルタパック104内に固定することを目的に、当該技術分野で周知の方式で、図12に示すように接着剤/シール剤113で充填されることができるからである。
【0024】
当業者にとっては言うまでもなく、上記構成により、ウェブ106を、山105のうちの一つの山で一回目の切断を行ってもよく、次いでウェブ駆動モータ122が、ウェブ106をマンドレル112に向けて送路134に沿いに、ウェブ106のピッチPの整数倍に等しい長さだけ送り出すことにより、カッターあご部146、148の直下に第2山105を位置決めすることができ、そして第2の山105を真直ぐに通ってウェブ106の二回目の切断を行ってウェブl06の後縁154を形成してもよい。
【0025】
本発明の他の実施の形態では、水ジェット、鋸、レーザ等の、他の種類のカッターを、巻回装置100の例示の実施の形態に関連してここに図示説明した剪断式カッターに代えて使用できる。
【0026】
アプリケータ142は、好ましくは、カッター140とマンドレル112との間に配置されて、カッター140からの過動距離「D」を僅かに越えて離間して、フィルタパック104の巻回中にアプリケータ142が配給する接着剤/シール剤でカッター140が汚れないようにしている。以下で更に詳細に説明するように、巻回装置100の例示の実施の形態では、ウェブ駆動モータ122は、ウェブ106に二回目の切断を行ってウェブ106の後縁154を形成する前に、過動距離Dに等しい距離だけカッター140を通り過ぎてウェブ106を引き戻すので、ウェブ106上の接着剤/シール剤143は、コイル状ウェブ106の前縁152から後縁154まで実質的に延在する。ウェブ106が過動距離Dだけ引き戻されるとき、アプリケータ142による接着剤/シール剤143の流れを、好ましくは停止し、さもなければウェブ106の異なる場所へ案内し直すので、ウェブ106が送路134に沿って、先ず前方へ移動し、次に後方へ移動するとき、接着剤/シール剤のビード143が過剰になることはない。実施の形態によっては、ウェブ106のピッチPの整数倍に等しい過送り距離Dを持たせることが望ましいであろう。
【0027】
ウェブガイド144は一対のアーム156、158を含み、両アームは、ウェブ106に一回目の切断を行って前縁152を形成した後、更には前縁152における開いた半山111に接着剤/シール剤113を充填した後、ウェブ106の前縁152とそれに隣接する初期の長さのウェブ106とをマンドレル112まで案内するために、以下で更に詳細に説明するように、カッター140とマンドレル112の間の地点において、送路134への接近と離隔をなすように一対のウェブガイドアクチュエータ160、162によって選択的に回動する。
【0028】
図14に示すように、例示の実施の形態のマンドレル112は、マンドレルの軸114を中心に一体駆動されるように作動可能に結合された2枚のサイドプレート166、168を含む。位置調整したチャネル170、172が、サイドプレート166、168の各々に取付けられ、前縁152に隣接するウェブ106の対向する長手(縦)両端部の一部を受入れて、ウェブ106の前縁152をマンドレル112に固定する。また、その縦両端部で保持される、ウェブ106の部分は、後続の各層が上に巻回されて、図16に示すような「無芯」競走トラック形フィルタパック104を形成することになる、媒体の初期層を形成する。同じく図14に示すように、例示の実施の形態は、二組のウェブガイドアーム156、158を含み、各組がサイドプレート166、168の各々にそれぞれに隣接して作動可能に取付けられる。
【0029】
巻回装置100はコントローラ164も含み、コントローラ164は、図1から図10に破線で示すように、巻回モータ118、ウェブ駆動モータ122、カッターアクチュエータ150、ピンチローラアクチュエータ136、アプリケータ142、およびウェブガイドアーム156、158用のアクチュエータ160、162へ作動可能に接続されて、巻回装置100の様々な構成要素を制御する。アクチュエータ160、162を、空気圧もしくは流体圧シリンダまたは電気モータ駆動式ボールネジ等、多くの形態で設けてもよい。
【0030】
巻回装置100の操作上の特徴および追加の構造上の特徴を、断面が非円形のフィルタパック104の形成に関連する操作シーケンスを図解した図2から図14を参照に以下説明する。
【0031】
図2に示すように、マスターロール軸132を中心に回転するように溝付フィルタ媒体のマスターロール130をマスターロールサポート装置128へ装填した後、ウェブガイドアーム156、158が開位置をとる状態で、ウェブ106は、アイドルローラ126を越え、歯付きローラ120とピンチローラ124との間を通り、カッター140を通って送られる。ウェブ106は、山105の第1の山がカッター140の下に位置決めされる位置に押し出され、それによってウェブ106の位置決め操作を初期設定し、カッター140は、図3および図11に示すように、第1の山105を通ってウェブ106を一回目に切断するように駆動されて、ウェブ106の前縁152を形成する。
【0032】
図4に示すように、その後、ウェブ106の前縁152を形成する半山111内への接着剤/シール剤113の塗布のために、ウェブドライブ116は、ウェブ106を予巻回長さ115分だけカッター140を通り過ぎて前送りする。接着剤/シール剤113は、巻回装置100のオペレータに手持式アプリケータを用いてウレタン材料またはホットメルト接着剤等の接着剤/シール剤を半山111に充填させることを含め、何らかの既知の方法によって半山111に塗布されうる。
【0033】
次に、図5に示すように、マンドレル112は、マンドレル112のチャネル170、172が送路134と概ね整合される初期位置まで回転し、ウェブガイドアーム156、158は閉位置まで移動し、ウェブフィーダ116は、ウェブ106の初期長さを、ウェブガイドアーム156、158を通して、マンドレル112のチャネル170、172内へ送る。マンドレル112のチャネル170、172は、ウェブの前縁152と、前縁152に隣接するウェブ106の縦両端部の一部とを受入れる。ウェブがマンドレル112内のチャネル170、172の位置へ送り込まれるとき、アプリケータ142は、フィルタパック104がマンドレル112へ巻回されるときに、接着剤/シール剤143がマンドレル112内のチャネル170、172内に広がらないほどに、ウェブ106縦端部から横方向内側に充分に間を置いた地点で、接着シール剤のビード143をウェブ106の上面へ(図示のように)塗布する。
【0034】
次に、ウェブガイドアーム156、158は、図6に示すように開位置へと移動し、ウェブ駆動モータ122および巻回モータ118は電圧を加えられ、図7に示すようにフィルタパック104を巻回する。巻回中、ウェブ駆動モータ122は、図7に示すように、過動距離Dを含め、ウェブ106の所定長さ分を送り出す。
【0035】
巻回中、ウェブ駆動モータ122は、溝付フィルタ媒体のウェブ106を制御された線速度でマンドレル112へ送るように制御され、巻回モータ118は、制御された駆動トルクをマンドレル112へ提供するよう制御され、それによって、ウェブ106がマンドレル112へ巻回されるときに溝付フィルタ媒体のウェブ106にかかる制御された張力を維持する。本発明は、ウェブ106における所望の張力を維持しながら、巻回装置100が作動する速度を特に調整することにより、装置100を操作する特定個人の能力に合わせることができる性能を提供する。
【0036】
ウェブ106がマンドレル112へ送られる線速度、およびマンドレル112にかかる駆動トルクを、フィルタパック104の巻回中の様々な地点においてウェブ106にかかる張力を精確に制御する所定のプログラムに従って、巻回工程の間、連続的に制御することができる。例えば、ウェブ106がマンドレル112へ送られる線速度がそれぞれに、所定の割合で増減する、巻回作業の初めと終りに、事前にプログラムされた加速・減速期間を有することが望ましい場合がある。巻回モータ118およびコントローラ164の一方かまたは両方が、巻回モータ118の駆動トルクを検知するセンサまたは回路を含んでもよい。
【0037】
一般に、マンドレル112への駆動トルクは、ウェブ106がマンドレル112へ送り出されている線速度にかかわらず、好ましくは、巻回中、実質的に一定な数値に維持されるようになっているであろう。駆動トルクはマンドレル112の回転速度を変化させ、更には、例えば断面が非円形の媒体パックを巻回するときに固有に生じるであろうように、供給速度が変化するとき必要に応じてウェブ106における一定張力を維持するためにマンドレル112を加速減速させるであろう。
【0038】
一実施の形態では、ウェブ106は、巻回中、実質的に一定の線速度でマンドレル112へ供給されてもよく、巻回モータ118は、実質的に一定なトルクを提供するように制御されてもよいようになっている。「実質的に一定な線速度およびトルク」という用語は、巻回作業の初めと終りにおける短い加速減速期間を除き、線速度が一定数値に維持され、駆動トルクも一定数値に維持されることを意味する用語である。ウェブ106を送る実質的に一定な線速度の値は、個々のオペレータが巻回装置100を操作する個々の熟練度に対して巻回速度を適合させる柔軟性を与えるように、選択されて調整されてもよい。実質的に一定なトルク値は、オペレータの熟練度に実質的に依存することなく、コイル状フィルタパック104が完成したとき実質的に一様なサイズと形状を有することになるように、巻回中にウェブ106にかかる所望の張力を提供し、更には外側層での過剰な張力によって媒体108の内側層が押し潰されることのないように、選択することができる。
【0039】
図8に示すように、ウェブ駆動モータ122は、次に、ウェブを反転し、ウェブを過動距離Dに等しい距離だけカッター140を通って引き戻し、ウェブ106の第2の山105をカッター140の直下に位置決めする。図9に示すように、カッター140は、ウェブ106を切断して、図11の破線で示すような後縁154を形成するように駆動される。図10に示すように、次にオペレータは、ウェブ106の末端部をフィルタパック104へ巻回するようにマンドレル112を少し動かして;ウェブ106の後縁154における半山に接着剤/シール剤を充填して;フィルタパック104をマンドレル112のチャネル170、172から解放するためにプレート166、168を互いに離間させて移動する機構(不図示)を駆動することによって、完成したフィルタパック104をマンドレル112から取り出す。完成したフィルタパック104は、その後に脇へおいて接着剤/シール剤143、113を硬化させ、および/または、図15に示すようなフィルタパック104を含むフィルタエレメント102の製造を完成するために要求され得る弾力的なシール174またはシール支持フレーム176のような他の構成要素を取付けるような後続操作へ送られる。
【0040】
上記操作を、その後に繰り返して、次のフィルタパック104を形成してもよい。しかし、ここで注意すべきは、図1に関連して先に説明した操作を、後に続く各フィルタパックに施す必要がないことである。というのは、一旦、巻回装置100が初期設定されて、媒体の所与のマスターロール130から形成されることになる先ず最初のフィルタパック104の前縁152が適切に形成されてしまえば、初期設定されたならば、図9に関連して説明した各操作は、図11に示すように、一つのフィルタパック104の後縁154と、その次のフィルタパック104の前縁152とを同時に形成することになるからである。
【0041】
本発明は、いくつかの例示の実施の形態に関連して説明してきたが、本発明の多くの他の実施の形態が可能であることは、当業者にとっては言うまでもない。
【0042】
例えば、ここで説明した装置および方法の例示の実施の形態の全ては、無芯構造の媒体パック104に焦点を当てたが、本発明を用いて、図17に示すように、中芯182の回りに巻回された媒体108を有する媒体パック180を形成してもよい。芯を持つ媒体パックを形成したい場合は、一緒に回転するように芯をマンドレル112へ取付けてもよく、巻回を開始する前に、ウェブ106の前縁152を芯に取付けるが、前縁を芯にテープ付けしたり、前縁を芯のスロットへ滑り入れたり、前縁を芯へ接着剤によって接着したり、一つ以上の締着具を用いて前縁を芯へ機械的に締着したりすることを含むが、それらに限定されない多種多様な手段を利用して、芯に取付ける。
【0043】
本発明の説明の文脈で(特に特許請求の範囲の文脈で)における名詞及び同様な指示語の使用は、本明細書中で特に指摘したり、明らかに文脈と矛盾したりしない限り、単数および複数の両方に及ぶものと解釈される。語句「備える」、「有する」、「含む」および「包含する」は、特に断りのない限り、オープンエンドターム(すなわち「〜を含むが限定しない」という意味)として解釈される。本明細書中の数値範囲の具陳は、本明細書中で特に指摘しない限り、単にその範囲内に該当する各値を個々に言及するための略記法としての役割を果たすことだけを意図しており、各値は、本明細書中で個々に列挙されるかのように、明細書に組み込まれる。本明細書中で説明されるすべての方法は、本明細書中で特に指摘したり、明らかに文脈と矛盾したりしない限り、あらゆる適切な順番で行うことができる。本明細書中で使用するあらゆる例または例示的な言い回し(例えば「など」)は、特に主張しない限り、単に本発明をよりよく説明することだけを意図し、本発明の範囲に対する制限を設けるものではない。「半径方向の」、「環状の」、「直径の」、「同心な」、「上側の」、「下側の」、「内側の」、「外側の」、「前方の」、「後方の」等のような全ての幾何学表現は例示に過ぎず、本発明への限定として解釈されないものとする。
【0044】
明細書中の如何なる言い回しも、本発明の実施に不可欠である、特許請求の範囲に記載されていない要素を示すものとは解釈されないものとする。
【0045】
本明細書中では、発明を実施するため本発明者が知っている最良の形態を含め、本発明の好ましい実施の形態について説明している。当業者にとっては、上記説明を読んだ上で、これらの好ましい実施の形態の変形が明らかとなろう。本発明者は、熟練者がこのような変形を適宜用いるであろうことを予期し、本発明が本明細書中で具体的に説明される以外の方法で実施されることを意図している。従って本発明は、準拠法で許されているように、本明細書に添付された請求項に記載の主題の修正および均等物をすべて含む。さらに、本明細書中で特に指摘したり、明らかに文脈と矛盾したりしない限り、すべての考えられる変形における上記要素のいずれの組合せも本発明に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、本発明による例示の巻回装置の一部破断図である。
【図2】図2は、図1の巻回装置の概略図であり、本発明の様々な構造上および操作上の態様を図解する。
【図3】図3は、図1の巻回装置の概略図であり、本発明の様々な構造上および操作上の態様を図解する。
【図4】図4は、図1の巻回装置の概略図であり、本発明の様々な構造上および操作上の態様を図解する。
【図5】図5は、図1の巻回装置の概略図であり、本発明の様々な構造上および操作上の態様を図解する。
【図6】図6は、図1の巻回装置の概略図であり、本発明の様々な構造上および操作上の態様を図解する。
【図7】図7は、図1の巻回装置の概略図であり、本発明の様々な構造上および操作上の態様を図解する。
【図8】図8は、図1の巻回装置の概略図であり、本発明の様々な構造上および操作上の態様を図解する。
【図9】図9は、図1の巻回装置の概略図であり、本発明の様々な構造上および操作上の態様を図解する。
【図10】図10は、図1の巻回装置の概略図であり、本発明の様々な構造上および操作上の態様を図解する。
【図11】図11は、図1の装置の操作を説明するために図2から図10と共に使用される、溝付フィルタ材料のウェブの特徴を示す拡大図である。
【図12】図12は、図1の装置の操作を説明するために図2から図10と共に使用される、溝付フィルタ材料のウェブの特徴を示す拡大図である。
【図13】図13は、本発明による、図1の装置のウェブフィーダの部分拡大図である。
【図14】図14は、本発明による、図1の装置のマンドレルおよびウェブガイドアームの平面図である。
【図15】図15は、図2から図10に示すようにして本発明による図1の装置により巻回される、媒体パックを含むフィルタエレメントの斜視図である。
【図16】図16は、図2から図10に示された様式で、本発明による図1の装置によって形成される、断面が非円形の無芯媒体パックの斜視図である。
【図17】図17は、断面が円形で、中芯回りに巻回され、図1の巻回装置によって形成できる、例示の媒体パックの斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溝付フィルタ媒体のコイル状ウェブを有するフィルタエレメントを形成するための方法であって:
制御された駆動トルクを提供する巻回モータにより回転するマンドレルへ、制御された線速度で溝付フィルタ媒体のウェブを送り、よって前記ウェブが前記マンドレルへ巻回されるときに前記溝付フィルタ媒体のウェブにかかる制御された張力を維持する、溝付フィルタ媒体のウェブを送るステップを備える;
方法。
【請求項2】
溝付フィルタ媒体の非円形コイル状ウェブを前記マンドレルへ巻回するステップを更に備える;
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
実質的に一定な線速度で前記フィルタ媒体のウェブを前記マンドレルへ送るステップを更に備える;
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記巻回モータを、実質的に一定な駆動トルクに応じた前記ウェブにかかる実質的に一定な張力を維持するために、前記一定な駆動トルクを前記マンドレルへ提供するようにして制御するステップを更に備える;
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記マンドレルが、実質的に一定な駆動トルクで駆動されている間、変化する回転速度で回転できるようにするステップを更に含む;
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
実質的に一定な線速度で前記フィルタ媒体のウェブを前記マンドレルへ送るステップを更に備える;
請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記溝付フィルタ媒体のウェブは、前記マンドレルへの送路に沿う送り方向で送られ、
前記溝付フィルタ媒体は、前記送り方向を横断して延在するとともに前記ウェブのピッチを画定する、交互の山および谷を形成する複数の溝を含み;
ある長さの前記ウェブを、前記送り方向へ送り出すステップと;
前記ウェブの前縁を形成するため、前記溝付フィルタ材料の前記山の一つで、前記ウェブを通って切ることによって、一回目に前記ウェブを切断するステップを更に備える;
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記マンドレルへ前記ウェブの前縁を取付けるステップと;
制御された駆動トルクで前記マンドレルを駆動している間に、前記ウェブの前記ピッチの整数倍に等しい長さだけ前記ウェブを送り出すステップと;
前記ウェブの後縁を形成するために、前記溝付フィルタ材料の山で前記ウェブを通って切ることによって、二回目に前記ウェブを切断するステップを更に備える;
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記一回目および二回目にウェブを切断するステップは、前記送路に沿い、前記マンドレルに対する固定位置に配設されたカッターにより切断する;
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記カッターと前記マンドレルとの間の送路沿いにあり、前記送り方向において前記ウェブの前記ピッチの整数倍に等しい過送り距離越えて前記カッターから離間した地点で、前記ウェブに接着シール剤を塗布するステップを更に備える;
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記カッターによって前記ウェブを二回目に切断する前に、前記過送り距離に等しい距離だけ前記カッターを通り過ぎて前記ウェブを引き戻すステップを更に備える;
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記送り方向における前記カッターからの過送り距離を含む、前記カッターを通り過ぎる前記ウェブの長さだけ、前記ウェブを送り出すステップであって、前記過送り距離が前記ウェブのピッチの整数倍に等しい、ステップと;
前記カッターによって前記ウェブを二回目に切断する前に、前記過送り距離に等しい距離だけ前記カッターを通り過ぎて前記ウェブを引き戻すステップとを更に備える;
請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記マンドレルへ前記ウェブを巻回する前に、前記マンドレルへ取付けることができるように、前記ウェブを初期長さだけ送り出すステップを更に備える;
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ウェブを一回目に切断した後、前記初期長さのウェブを前記マンドレルへ案内するために、前記カッターと前記マンドレルとの間にウェブガイドを位置決めするステップを更に備える;
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記マンドレルへ前記ウェブを巻回する前に、前記ウェブガイドを取外すステップを更に備える;
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記マンドレル内のチャネル中へ前記ウェブの前縁を案内するステップを更に備える;
請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記マンドレルへ前記ウェブを巻回する前に、前記ウェブガイドを取外すステップを更に備える;
請求項14に記載の方法。
【請求項18】
溝付フィルタ媒体のコイル状ウェブを有するフィルタエレメントを形成するための装置であって:
マンドレルの軸を中心に回転可能に取付けられるマンドレルと;
前記溝付フィルタ媒体のウェブを、制御された線速度で前記マンドレルへ送るためのウェブフィーダと;
制御された駆動トルクを前記マンドレルへ提供するために、前記ウェブフィーダへ作動可能に結合され、よって前記ウェブが前記マンドレルへ巻回されるときに前記溝付フィルタ媒体のウェブにかかる制御された張力を維持する、巻回モータとを備える;
装置。
【請求項19】
前記フィルタエレメントが、溝付フィルタ媒体の非円形コイル状ウェブを備える;
請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記フィーダが、前記フィルタ媒体のウェブを実質的に一定な線速度で前記マンドレルへ送る;
請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記一定な駆動トルクに応じた前記ウェブにかかる一定な張力を維持するために、前記巻回モータが、実質的に一定な駆動トルクを前記マンドレルに提供する;
請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記マンドレルは、実質的に一定な駆動トルクで駆動されている間、変化する回転速度で回転する;
請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記フィーダが、実質的に一定な線速度で前記フィルタ媒体のウェブを前記マンドレルへ送る;
請求項21に記載の装置。
【請求項24】
前記溝付フィルタ媒体のウェブは、前記マンドレルへの送路に沿う送り方向で送られ、前記溝付フィルタ媒体は、前記送り方向を横断して延在するとともに前記ウェブのピッチを画定する、交互の山および谷を形成する複数の溝を含み;
前記フィーダは、ある長さのウェブを送り方向へ送り出すようになされ;
前記装置は、前記フィーダと前記マンドレルとの間の前記送路に沿って配設され、前記ウェブの前縁を形成するため、前記溝付フィルタ媒体の山の一つで前記ウェブを通って切ることによって、前記ウェブを一回目に切断するカッターを更に備える;
請求項18に記載の装置。
【請求項25】
前記カッターは、前記マンドレルに対し、送り方向に沿う固定位置に配設される;
請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記フィーダと、前記カッターと、前記巻回モータとへ動作可能に結合されるコントローラを更に備え、前記ウェブの前記前縁が前記マンドレルへ取付けられ、かつ前記巻回モータが、制御された駆動トルクで前記マンドレルを駆動する間に、前記フィーダが前記ウェブの前記ピッチの整数倍に等しい長さだけ前記ウェブを送り出した後に、前記カッターが、前記溝付フィルタ媒体の山で前記ウェブを通って切ることによって前記ウェブを二回目に切断して、前記ウェブの後縁を形成するように、前記コントローラが前記フィーダと、前記カッターと、前記巻回モータとを制御する;
請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記カッターと前記マンドレルとの間の送路沿いにあり、前記送り方向において前記カッターから過送り距離だけ越えて離間する地点で前記ウェブに接着シール剤を塗布するアプリケータを更に備える;
請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記コントローラは、前記カッターによって前記ウェブを二回目に切断する前に、前記フィーダが、前記過送り距離に等しい距離だけ前記カッターを通り過ぎて前記ウェブを引き戻すように更に構成される;
請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記過送り距離が前記ウェブの前記ピッチの整数倍に等しい;
請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記コントローラは、前記マンドレルへ前記ウェブを巻回する前に、前記フィーダが、前記マンドレルへ取付けるために前記ウェブの初期長さだけ送り出すように更に構成される;
請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記ウェブを一回目に切断した後、前記初期長さのウェブを前記マンドレルへ案内するために、前記カッターと前記マンドレルとの間に選択的に位置決め可能なウェブガイドを更に備える;
請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記ウェブガイドは、前記マンドレルへ前記ウェブを巻回する前に取外し可能である;
請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記マンドレルが前記ウェブの前縁を受入れるためのチャネルを含み、前記ウェブガイドが前記ウェブの前記前縁を前記マンドレルのスロット中へ案内するようになされた;
請求項31に記載の装置。
【請求項34】
前記ウェブガイドが、前記マンドレルに前記ウェブを巻回する前に取外し可能である;
請求項33に記載の装置。
【請求項35】
溝付媒体をコイル状に巻回することによってフィルタエレメントを製造する方法であって:
トルク制御モードで作動する巻回モータによって駆動されるマンドレルへウェブドライブ装置から媒体を供給するステップと;
前記媒体をコイル状に巻回するステップと;
前記巻回モータによって前記マンドレルへ供給されるトルクを制御することにより、巻回中に、前記媒体にかかる張力を所望値に制御するステップとを備える;
方法。
【請求項36】
前記媒体にかかる所望の張力を得るために、前記巻回モータによって前記マンドレルに供給される前記トルクを調整するステップと;
前記溝付媒体の巻回中、前記巻回モータによって供給されるトルクを継続的に検知するステップと;
前記媒体にかかる所望張力を維持するために、前記モータによって供給される前記検知されたトルクに応じて、巻回中に前記巻回モータが供給するトルクを継続的に調整するステップを更に備える;
請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記溝付媒体の巻回中、前記モータによって供給される前記トルクを実質的に一定なトルク値に制御するステップを更に備える;
請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記ウェブドライブ装置が、巻回中に、実質的に一定な線速度で前記媒体を前記マンドレルへ送る;
請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記溝付媒体の巻回中、前記モータによって供給される前記トルクを実質的に一定なトルク値に制御するステップを更に備える;
請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記溝付フィルタ媒体のウェブが、前記マンドレルへの送路に沿う送り方向で送られ、前記溝付フィルタ媒体が、送り方向を横断して延在する、前記ウェブのピッチを画定する交互の山および谷を形成する複数の溝を含み、前記ウェブドライブ装置が前記溝付フィルタ媒体の山および谷に係合するように構成された周縁部を持つ歯付きローラを含み、前記方法が、前記歯付きローラにより前記送路に沿って前記ウェブを駆動することによって、前記マンドレルへ前記ウェブを送るステップを更に備える;
請求項35に記載の方法。
【請求項41】
前記ウェブドライブ装置がエンコーダを含み、前記方法が、前記ウェブドライブによって送られた前記ウェブの位置および長さを前記エンコーダによって監視するステップを更に備える;
請求項35に記載の方法。
【請求項42】
溝付媒体をコイル状に巻回することによってフィルタエレメントを製造する装置であって:
軸を中心に回転可能に取付けられたマンドレルと;
ウェブを前記マンドレルへ送るウェブドライブ装置と;
トルク制御モードで作動し、前記マンドレルへ作動可能に結合される巻回モータであって、前記溝付媒体のコイル状への巻回中に前記マンドレルを回転させ、前記モータにより前記マンドレルへ供給されるトルクを制御することによって、巻回中に前記ウェブにかかる所望張力を維持する、巻回モータとを備える;
装置。
【請求項43】
前記媒体にかかる所望張力を得るために前記巻回モータによって前記マンドレルへ供給される前記トルクを調整し、前記溝付媒体の巻回中に前記巻回モータによって供給されるトルクを継続的に検知し、巻回中に前記巻回モータによって供給される前記検知されたトルクに応じて前記モータが供給するトルクを継続的に調整し、よって前記媒体にかかる前記所望の張力を維持するように構成されるコントローラを更に備える;
請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記コントローラが、前記溝付媒体の巻回中に前記巻回モータが供給する前記トルクを、実質的に一定なトルク値に制御するよう更に構成される;
請求項43に記載の装置。
【請求項45】
前記ウェブドライブ装置が、巻回中に、実質的に一定な線速度で前記媒体を前記マンドレルへ供給する;
請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記コントローラが、前記溝付媒体の巻回中に前記巻回モータが供給する前記トルクを実質的に一定なトルク値に制御するよう更に構成される;
請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記溝付フィルタ媒体のウェブは、前記マンドレルへの送路に沿う送り方向で送られ、前記溝付フィルタ媒体は、送り方向を横断して延在するとともに前記ウェブのピッチを画定する、交互の山および谷を形成する複数の溝を含み、前記ウェブドライブ装置が、前記溝付フィルタ媒体の山および谷に係合するように構成された周縁部を持つ歯付きローラを含み、前記方法が、前記歯付きローラによって前記送路沿いに前記ウェブを駆動することによって前記ウェブをマンドレルへ送るステップを更に含む;
請求項42に記載の装置。
【請求項48】
前記ウェブドライブ装置がエンコーダを備え、前記方法が、前記ウェブドライブによって送られた前記ウェブの位置および長さを前記エンコーダによって監視するステップを更に含む;
請求項42に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2008−518756(P2008−518756A)
【公表日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−538924(P2007−538924)
【出願日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【国際出願番号】PCT/US2005/034366
【国際公開番号】WO2006/052329
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(593020201)ボールドウィン・フィルターズ・インコーポレーテッド (26)
【氏名又は名称原語表記】Baldwin Filters Inc
【住所又は居所原語表記】4400 East Highway 30,Kearney,Nebraska 68848−6010,USA
【Fターム(参考)】