説明

フィルムロールおよびその製造方法

【課題】長尺のフィルムを巻芯部に巻取った際に生じる変形部の発生を抑制することができるフィルムロールおよびその製造方法を提供することである。
【解決手段】円筒状または円柱状の巻芯部2と、この巻芯部2の外周面2aにロール状に巻取られている長尺のフィルム3と、を備え、フィルム3の巻取り始めに位置しているフィルム先端部3aに沿って巻芯部2の外周面2aの一部に配置されている弾性部材4をさらに備えるように構成したフィルムロール1、およびその製造方法である。巻芯部2の側面視において、弾性部材4のうち巻芯部2の周方向に沿う両端部と、巻芯部2の中心軸とのなす角度αは、鋭角である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺のフィルムを巻芯部に巻取ってなるフィルムロールおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
長尺のフィルムは、通常、保管性や輸送性等を高めるために、図4に示すように、巻芯部101に巻取られてフィルムロール100とされる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、このフィルムロール100からフィルム102を矢印a方向に繰り出すと、いわゆる巻芯痕と呼ばれる筋状の変形部103がフィルム102に複数発生するという問題がある。フィルム102が例えば偏光板等の光学フィルムである場合に変形部103が発生すると、画像に歪みが発生してしまい、変形部103が発生した領域のフィルム102は使用することができず、歩留りが低下する。
【0004】
変形部103は、巻取り始めに位置しているフィルム先端部の上縁部が、その直上に位置しているフィルム102に接触し、この接触箇所に巻取られるフィルム102の重みで応力が集中し、フィルム先端部の上縁部の形状が巻取られるフィルム102に順次転写されることによって発生する。
【0005】
また、変形部103は、フィルム先端部を粘着テープ等で巻芯部101の外周面に固定する場合にも発生する。すなわち、巻ズレ等の発生を抑制する上で、フィルム先端部を粘着テープ等で巻芯部101の外周面に固定してから、フィルム102を巻取る場合がある(例えば、特許文献2参照)。この場合には、固定手段の厚みに起因して固定手段の上方に位置しているフィルム102が膨出し、段差が発生する。この段差に、巻取られるフィルム102の重みで応力が集中し、段差の形状が巻取られるフィルム102に順次転写されることによっても変形部103が発生する。
【0006】
特許文献2には、フィルム先端部を固定する粘着テープの厚さを10μm以下にすることによって、粘着テープの厚さに起因する段差を低くし、変形部103の発生を抑制することが記載されている。
【0007】
しかし、特許文献2のように粘着テープの厚さをあまり薄くすると、その粘着力も低くなるので、フィルム先端部を巻芯部101の外周面に固定し難くなる。また、引用文献2では、フィルム先端部の上縁部と、その直上に位置しているフィルム102との接触箇所に応力が集中することによって発生する変形部103については、検討されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−298094号公報
【特許文献2】実開平7−6252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、長尺のフィルムを巻芯部に巻取った際に生じる変形部の発生を抑制することができるフィルムロールおよびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)円筒状または円柱状の巻芯部と、この巻芯部の外周面にロール状に巻取られている長尺のフィルムと、を備えるフィルムロールであって、前記フィルムの巻取り始めに位置しているフィルム先端部に沿って前記巻芯部の外周面の一部に配置されている弾性部材をさらに備えることを特徴とするフィルムロール。
(2)前記巻芯部の側面視において、前記弾性部材のうち巻芯部の周方向に沿う両端部と、巻芯部の中心軸とのなす角度αが、鋭角である前記(1)記載のフィルムロール。
(3)前記巻芯部の側面視において、前記弾性部材は、巻芯部の中心軸と同じ位置に中心を有する円弧状である前記(1)または(2)記載のフィルムロール。
(4)前記フィルム先端部と弾性部材との間の距離が、0〜20mmである前記(1)〜(3)のいずれかに記載のフィルムロール。
(5)前記フィルム先端部を巻芯部の外周面に固定している固定手段をさらに備え、この固定手段のうちフィルム先端部側に位置している固定手段先端部と、前記弾性部材との間の距離が、0〜30mmである前記(1)〜(4)のいずれかに記載のフィルムロール。
(6)前記弾性部材の厚さをT1、フィルムの厚さをT2としたとき、前記T1およびT2が、T1>T2の関係を有する前記(1)〜(5)のいずれかに記載のフィルムロール。
(7)前記フィルム先端部を巻芯部の外周面に固定している固定手段をさらに備え、この固定手段の厚さをT3としたとき、前記T1〜T3が、T1>(T2+T3)の関係を有する前記(6)記載のフィルムロール。
(8)前記フィルムが、光学フィルムである前記(1)〜(7)のいずれかに記載のフィルムロール。
(9)前記弾性部材が、発泡体である前記(1)〜(8)のいずれかに記載のフィルムロール。
【0011】
(10)円筒状または円柱状の巻芯部の外周面に、長尺のフィルムをロール状に巻取りフィルムロールを製造する方法であって、前記フィルムの巻取り始めに位置しているフィルム先端部に沿って前記巻芯部の外周面の一部に弾性部材を配置し、この弾性部材が配置されている巻芯部の外周面に、前記フィルムをロール状に巻取ることを特徴とするフィルムロールの製造方法。
(11)前記巻芯部の外周面にフィルム先端部を固定手段によって固定する前記(10)記載のフィルムロールの製造方法。
【0012】
なお、本発明における前記「フィルム」は、フィルム状のみに限定されるものではなく、本発明の効果を損なわない限りにおいて、例えば偏光フィルムの片面または両面に保護フィルムを貼合して形成される偏光板等をも含む概念である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、長尺のフィルムを巻芯部に巻取った際に生じる変形部の発生を抑制することができ、それゆえフィルムに変形部が発生することによる歩留りの低下を抑制することができる。しかも、本発明は、弾性部材を特定の配置に設けることによって変形部の発生を抑制するものなので、上述した特許文献2のように粘着テープ等の固定手段の厚みを従来よりも薄くする必要がないという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態にかかるフィルムロールを示す斜視図である。
【図2】図1に示すフィルムロールの製造方法を示す概略説明図である。
【図3】図1に示すフィルムロールの製造方法を示す概略説明図である。
【図4】従来のフィルムロールを示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明にかかるフィルムロールおよびその製造方法の一実施形態について、図1〜図3を参照して詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態にかかるフィルムロール1は、円筒状の巻芯部2と、この巻芯部2の外周面2aにロール状に巻取られている長尺のフィルム3と、を備えている。
【0016】
巻芯部2は、長尺のフィルム3を巻取り可能な限り、特に限定されるものではない。例えば巻芯部2は円筒状をなすが、その内径や外径については、フィルム3や設備等に応じて所望の値を採用することができる。また、巻芯部2の形状は円筒状に限定されるものではなく、円柱状であってもよい。
【0017】
巻芯部2を構成する材料としては、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂等の合成樹脂;アルミニウム等の金属;繊維強化プラスチック(FRP:ガラス繊維等の繊維をプラスチックに含有させて強度を向上させた複合材料)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
フィルム3としては、長尺であってロール状に巻取ることが必要なものを用いることができ、特に限定されないが、変形部が発生すると歩留りが低下する光学フィルム等が好適である。
【0019】
光学フィルムとしては、例えば偏光フィルム、その保護フィルム、および偏光フィルムの片面または両面に保護フィルムを貼合して形成される偏光板、ポリエチレンテレフタレートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム等が挙げられる。偏光フィルムとしては、例えばポリビニルアルコール系フィルムに二色性色素を吸着配向させたもの等が挙げられ、保護フィルムとしては、例えばトリアセチルセルロースやジアセチルセルロースのようなアセチルセルロース系樹脂フィルム等が挙げられる。偏光フィルムと保護フィルムとの貼合は、例えば接着剤、粘着剤(感圧粘着剤)等を用いて行うことができる。
【0020】
ここで、フィルムロール1は、上述した巻芯部2,フィルム3に加え、弾性部材4をさらに備えている。弾性部材4は、フィルム3の巻取り始めに位置しているフィルム先端部3aに沿って、巻芯部2の外周面2aの一部に配置されている。このような特定の配置に弾性部材4を設けることによって、フィルム3を巻芯部2に巻取った際に生じる変形部の発生を抑制することができる。
【0021】
具体的に説明すると、フィルムロール1を製造する際には、図2に示すように、まずフィルム先端部3aを、巻芯部2の外周面2aに固定手段5によって固定する。これにより、巻ズレの発生を抑制することができる。固定手段5は、フィルム先端部3aと外周面2aとの間に位置している。固定手段5としては、例えば基材の両面に粘着剤層を備えた両面粘着テープ、基材レスの粘着シート、接着剤、粘着剤(感圧粘着剤)等が挙げられる。
【0022】
ついで、固定手段5によって固定されているフィルム先端部3aに沿って、巻芯部2の外周面2aの一部に弾性部材4を配置する。弾性部材4の配置は、例えば上述した固定手段5と同様の両面粘着テープ、基材レスの粘着シート、接着剤、粘着剤(感圧粘着剤)等を弾性部材4と外周面2aとの間に介在させることによって行うことができる。
【0023】
ついで、弾性部材4が配置されている巻芯部2の外周面2aに、フィルム3を矢印A方向に巻取っていく。その結果、図3に示すように、フィルム3は、弾性部材4に乗り上げつつ巻取られるようになる。これにより、巻取られるフィルム3の重みによって荷重がかかると、弾性部材4が弾性変形し、上述した荷重が吸収されるようになるので、フィルム先端部3aの上縁部3bと、その直上に位置しているフィルム3とが接触した際には、その接触箇所に応力が集中するのを抑制することができる。また、これと同じ理由から、固定手段5の厚みに起因して発生する段差に応力が集中することも抑制することができる。さらに、弾性部材4の厚みに起因して、弾性部材4の上方に位置しているフィルム3が膨出し、段差が発生するものの、この段差は弾性部材4に起因しているものなので、巻取られるフィルム3の重みによって荷重を受けると弾性変形して小さくなり、それゆえ巻取られるフィルム3には転写され難い。したがって、上述した特定の配置に弾性部材4を設けると、フィルム3を巻芯部2に巻取った際に生じる変形部の発生を抑制することが可能になる。
【0024】
一方、図2に示すように、巻芯部2の側面視において、弾性部材4のうち巻芯部2の周方向に沿う両端部4a,4bと、巻芯部2の中心軸2bとのなす角度αは、鋭角であるのが好ましく、3〜90°であるのがより好ましい。角度αがあまり大きいと、必要以上に弾性部材4を配置することになるので、経済的に好ましくない。また、角度αがあまり小さいと、弾性部材4による効果が得られ難くなるので好ましくない。
【0025】
また、巻芯部2の側面視において、弾性部材4は、巻芯部2の中心軸2bと同じ位置に中心4cを有する円弧状である。これにより、フィルム3が、弾性部材4の表面形状に沿ってスムーズに弾性部材4に乗り上げつつ巻取られるようになるので、巻ズレ等が発生し難くなるとともに、その重みによって生じる荷重が弾性部材4に対して均等にかかるようになり、それゆえ弾性部材4による効果が得られ易くなる。
【0026】
弾性部材4としては、巻取られるフィルム3の重みによってかかる荷重に対して弾性変形可能な程度の弾性を有しているものであればよく、特に限定されないが、発泡体であるのが好ましい。発泡体としては、例えばポリオレフィン発泡体、ポリウレタン発泡体、クロロプレン発泡体、エチレンブタジエン発泡体、ポリスチレン発泡体等が挙げられ、特にポリオレフィン発泡体が好ましい。このような発泡体は、市販のものを用いることができ、具体例としては、例えば東レ(株)製のトーレペフシリーズ等が挙げられる。
【0027】
図2に示すように、フィルム先端部3aと弾性部材4との間の距離L1は、0〜20mmであるのが好ましく、0〜15mmであるのがより好ましい。距離L1があまり大きいと、フィルム3が、フィルム先端部3aと弾性部材4との間で撓むようにして巻取られるようになる。その結果、フィルム先端部3aの上縁部3bとフィルム3との接触箇所に応力が集中するのを、弾性部材4によって抑制し難くなるので好ましくない。
【0028】
また、固定手段5のうちフィルム先端部3a側に位置している固定手段先端部5aと、弾性部材4との間の距離L2は、0〜40mmであるのが好ましく、0〜30mmであるのがより好ましい。距離L2があまり大きいと、上述した距離L1と同様に、固定手段5の厚みに起因して発生する段差に応力が集中するのを、弾性部材4によって抑制し難くなるので好ましくない。
【0029】
弾性部材4の厚さをT1、フィルム3の厚さをT2としたとき、T1およびT2は、T1>T2の関係を有している。また、固定手段5の厚さをT3としたとき、T1〜T3は、T1>(T2+T3)の関係を有している。これにより、フィルム先端部3aの上縁部3bが、その直上に位置しているフィルム3に接触し難くなるので、変形部の発生をより抑制することができる。特に、T1は、5mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましく、1mm以下がさらに好ましい。T1があまり大きいと、フィルム3をロール状に巻取る際の張力変動が大きくなる傾向にあり、巻ズレを発生するおそれがある。
【0030】
以上、本発明にかかる好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることは言うまでもない。
【0031】
例えば、上述した一実施形態では、弾性部材4の厚さT1、フィルム3の厚さT2、固定手段5の厚さT3が、T1>T2,T1>(T2+T3)の関係を有している場合について説明したが、T1〜T3は、T1≦T2,T1≦(T2+T3)の関係であってもよい。
【0032】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0033】
実施例および比較例で用いた部材は、次の通りである。
・巻芯部:内径147mm、外径165mmであるポリ塩化ビニル樹脂製の円筒状の巻芯部を用いた。
・フィルム:厚さ28μmの偏光フィルムの両面に各厚さが40μmである保護フィルムが貼合されてなる偏光板の片面に、厚さ63μmのプロテクトフィルム(粘着剤層が形成されているポリエチレンテレフタレートフィルム)が貼合されてなる、長さ1,300m、厚さ171μm、幅1,330mmのプロテクトフィルム付き偏光板を用いた。
・弾性部材:東レ(株)製の電子線架橋ポリエチレンフォーム「トーレペフ30040−AG00」を、巻芯部の側面視において、巻芯部の中心軸と同じ位置に中心を有する厚さ4μmの円弧状に成形したものを用いた。
・固定手段:積水化学工業(株)製の厚さ0.12mmの両面粘着テープ「ダブルタックテープNo.570」を用いた。
【実施例】
【0034】
上述した各部材を用いて、フィルムロールを作製した。具体的には、まず、巻芯部の外周面にフィルム先端部を固定手段によって固定した。ついで、フィルム先端部に沿って巻芯部の外周面の一部に弾性部材を配置した。この弾性部材の配置は、固定手段を弾性部材と外周面との間に介させることによって行った。
【0035】
また、フィルム先端部と弾性部材との間の距離L1、固定手段先端部と弾性部材との間の距離L2、および弾性部材の両端部と巻芯部の中心軸とのなす角度αは、それぞれ以下のように設定した。
・フィルム先端部と弾性部材との間の距離L1:15mm
・固定手段先端部と弾性部材との間の距離L2:30mm
・弾性部材の両端部と巻芯部の中心軸とのなす角度α:83.3°
【0036】
そして、弾性部材が配置されている巻芯部の外周面に、フィルムをロール状に巻取ってフィルムロール(偏光板ロール)を得た。得られたフィルムロールを、23℃の雰囲気温度に18日間静置した後、該フィルムロールからフィルムを繰り出し、変形部の発生を目視によって確認した。
【0037】
その結果、筋状の変形部が、フィルム先端部から所定の間隔で複数発生していた。これら複数の変形部のうち最後に発生した変形部と、フィルム先端部との間の距離(以下、「変形部発生距離」と言う。)を測定した。その結果を、表1に示す。
【0038】
[比較例]
弾性部材を配置しなかった以外は、上述した実施例と同様にしてフィルムロールを作製した。そして、得られたフィルムロールを、実施例と同様にして静置した後、該フィルムロールからフィルムを繰り出し、変形部の発生を目視によって確認した。
【0039】
その結果、筋状の変形部が、フィルム先端部から所定の間隔で複数発生していた。このフィルムについて、実施例と同様にして、変形部発生距離を測定した。その結果を、表1に示す。
【0040】
【表1】

【0041】
表1から明らかなように、フィルム先端部に沿って巻芯部の外周面の一部に弾性部材を配置した実施例は、弾性部材を配置しなかった比較例よりも、変形部発生距離が著しく短く、変形部の発生を抑制できているのがわかる。
【符号の説明】
【0042】
1 フィルムロール
2 巻芯部
2a 外周面
2b 中心軸
3 フィルム
3a フィルム先端部
3b 上縁部
4 弾性部材
4a,4b 両端部
4c 中心
5 固定手段
5a 固定手段先端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状または円柱状の巻芯部と、
この巻芯部の外周面にロール状に巻取られている長尺のフィルムと、
を備えるフィルムロールであって、
前記フィルムの巻取り始めに位置しているフィルム先端部に沿って前記巻芯部の外周面の一部に配置されている弾性部材をさらに備えることを特徴とするフィルムロール。
【請求項2】
前記巻芯部の側面視において、前記弾性部材のうち巻芯部の周方向に沿う両端部と、巻芯部の中心軸とのなす角度αが、鋭角である請求項1記載のフィルムロール。
【請求項3】
前記巻芯部の側面視において、前記弾性部材は、巻芯部の中心軸と同じ位置に中心を有する円弧状である請求項1または2記載のフィルムロール。
【請求項4】
前記フィルム先端部と弾性部材との間の距離が、0〜20mmである請求項1〜3のいずれかに記載のフィルムロール。
【請求項5】
前記フィルム先端部を巻芯部の外周面に固定している固定手段をさらに備え、
この固定手段のうちフィルム先端部側に位置している固定手段先端部と、前記弾性部材との間の距離が、0〜30mmである請求項1〜4のいずれかに記載のフィルムロール。
【請求項6】
前記弾性部材の厚さをT1、フィルムの厚さをT2としたとき、前記T1およびT2が、T1>T2の関係を有する請求項1〜5のいずれかに記載のフィルムロール。
【請求項7】
前記フィルム先端部を巻芯部の外周面に固定している固定手段をさらに備え、
この固定手段の厚さをT3としたとき、前記T1〜T3が、T1>(T2+T3)の関係を有する請求項6記載のフィルムロール。
【請求項8】
前記フィルムが、光学フィルムである請求項1〜7のいずれかに記載のフィルムロール。
【請求項9】
前記弾性部材が、発泡体である請求項1〜8のいずれかに記載のフィルムロール。
【請求項10】
円筒状または円柱状の巻芯部の外周面に、長尺のフィルムをロール状に巻取りフィルムロールを製造する方法であって、
前記フィルムの巻取り始めに位置しているフィルム先端部に沿って前記巻芯部の外周面の一部に弾性部材を配置し、
この弾性部材が配置されている巻芯部の外周面に、前記フィルムをロール状に巻取ることを特徴とするフィルムロールの製造方法。
【請求項11】
前記巻芯部の外周面にフィルム先端部を固定手段によって固定する請求項10記載のフィルムロールの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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