説明

フィルム巻取用巻芯及びそれを用いたフィルム巻回体

【課題】フィルムの巻き出し時の不具合を未然に防止するための簡便な技術を提供する。
【解決手段】本発明のフィルム巻取用巻芯10は、巻芯本体12及び複数のフィルム支持部14を備えている。巻芯本体12は、筒の形状を有する。複数のフィルム支持部14は、巻芯本体12の周囲に設けられ、巻芯本体12の外周面12pから離れた位置でフィルム18を支持できるように巻芯本体12の周方向に沿った複数の位置のそれぞれにおいて巻芯本体12の外周面12pから個別に突出しており、フィルム18を当該巻芯10に巻き取ったときに変形できる材料でそれぞれ構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルム巻取用巻芯及びそれを用いたフィルム巻回体に関する。
【背景技術】
【0002】
長尺のフィルムは、押し出し成形等の既知の方法によって製造され、円筒状の巻芯に巻かれて保管及び出荷される。フィルムを円筒状の巻芯に巻き取って保管すると、フィルムに歪み(変形)が生じ、フィルムの巻き出しに支障をきたす場合がある。このような問題は、例えば、特許文献1で指摘されている。
【0003】
特許文献1には、巻締まりに起因する帯状物の歪みを防止するように構成された巻芯が記載されている。具体的には、巻芯の外周部と帯状物とが密着するように巻芯に帯状物を巻き取った後、巻芯をその径方向に縮小させる。また、巻芯をその径方向に膨張させて巻芯の外周部と帯状物との密着性を高めた後、帯状物を巻芯から巻き出す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−113877号公報(図5〜図10)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された巻芯は、比較的複雑な機構を有するものであるため、巻芯に巻き取ったフィルムを巻芯ごと顧客に提供する業務形態に不向きである。
【0006】
本発明は、フィルムの巻き出し時の不具合を未然に防止するための簡便な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明は、
長尺のフィルムを巻き取るための巻芯であって、
筒の形状を有する巻芯本体と、
前記巻芯本体の周囲に設けられ、前記巻芯本体の外周面から離れた位置で前記フィルムを支持できるように前記巻芯本体の周方向に沿った複数の位置のそれぞれにおいて前記巻芯本体の前記外周面から個別に突出しており、前記フィルムを当該巻芯に巻き取ったときに変形できる材料でそれぞれ構成されている、複数のフィルム支持部と、
を備えた、フィルム巻取用巻芯を提供する。
【0008】
他の側面において、本発明は、
上記本発明のフィルム巻取用巻芯と、
上記本発明のフィルム巻取用巻芯に巻き取られたフィルムと、
を備えた、フィルム巻回体を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明者らの知見によれば、フィルムは、以下のようなメカニズムに基づいて歪む。長尺のフィルムは、その製造方法にもよるが、幅方向の偏肉(厚みのバラつき)を少なからず有する。そのようなフィルムを従来の円筒状の巻芯に巻き取ると、厚い部分は、薄い部分に比べて外向きに膨らむ。すると、厚い部分に張力が集中してかかるので、厚い部分は長手方向に引き伸ばされる。他方、薄い部分には十分な張力がかからないので、場合によっては、いわゆる巻き巣(gapping)が発生する。「巻き巣」とは、内側のフィルムと外側のフィルムとの間に形成された空間を意味する。巻芯にフィルムを巻き取った後、収縮が起こる温度環境下でフィルムを保管した場合、巻き巣の発生した部分は、巻き巣を解消するように長手方向に収縮する。その結果、厚い部分と薄い部分との間の歪みが増加する。つまり、厚い部分と薄い部分との間に長手方向の長さの違いが生じる。
【0010】
この歪みは、フィルムに記憶される。そのため、フィルムは、歪みを保持したまま巻芯から巻き出される。すると、厚い部分に十分な張力がかからず、厚い部分に弛みが生じる。このような現象は、巻き出しの際にフィルムに付与するべき張力が小さい場合に顕著に現れる。フィルムに生じた弛みは、フィルムの搬送エラーの原因となり、フィルムを用いた製品の歩留まり及びフィルムの利用率を低下させる。
【0011】
本発明によれば、複数のフィルム支持部が巻芯本体の周囲に設けられている。フィルム支持部が巻芯本体の外周面から突出しているので、フィルムはフィルム支持部によって支持される。そのため、周方向に関して互いに隣り合う2つのフィルム支持部の間において、フィルムが巻芯本体に密着することを回避できる。これにより、フィルムに歪みが記憶されることを極力防止できる。さらに、フィルム支持部は、フィルムを巻き取ったときに変形できる材料で構成されている。フィルム支持部が変形することによって、フィルムの偏肉による影響を緩和又は相殺できる。
【0012】
以上のように、本発明の巻芯によれば、偏肉に起因する歪みを抑制できる。従って、巻き出しの際にフィルムが湾曲したり、弛んだりすることを防止できる。結果として、巻き出し時にフィルムを安定して走行させることが可能となり、生産不良(搬送エラー)の発生率を大幅に低減できる。フィルムを用いた製品の歩留まり及びフィルムの利用率も改善する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係るフィルム巻取用巻芯の斜視図
【図2】図1に示す巻芯のII-II線に沿った横断面図
【図3】図1に示す巻芯を用いたフィルム巻回体の横断面図
【図4】フィルム支持部の好ましい突出高さを示す概略図
【図5A】変形例に係る巻芯の横断面図
【図5B】別の変形例に係る巻芯の横断面図
【図5C】さらに別の変形例に係る巻芯の横断面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。以下、本明細書では、フィルム巻取用巻芯を単に「巻芯」と略記する。
【0015】
図1及び図2に示すように、巻芯10は、巻芯本体12、1対の軸受部16及び複数のフィルム支持部14で構成されている。図3に示すように、フィルム巻回体100は、巻芯10と、巻芯10に巻き取られた長尺のフィルム18とを備えている。回転軸Oを中心として、巻芯10を回転させることができる。回転軸Oは、巻芯本体12の中心を通る軸である。
【0016】
巻芯本体12は、筒の形状を有している。例えば、両端が開口している筒体で巻芯本体12を構成することができる。巻芯本体12の断面の形状は特に限定されず、本実施形態のように円形であってもよいし、多角形であってもよい。巻芯10によれば、フィルム18は、フィルム支持部14によって直接支持される。さらに、後述するように、フィルム18の偏肉による影響がフィルム支持部14によって打ち消される。そのため、巻芯本体12に高い寸法精度が要求されない。
【0017】
巻芯本体12の材料は特に限定されない。樹脂、金属、セラミック、ガラス又はこれらの組み合わせで巻芯本体12を作ることができる。フィルム18を巻芯10に巻き取ったときに巻芯本体12が容易に変形しないことが望ましい。典型的には、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂を既知の方法、例えば射出成形法で成形することによって、巻芯本体12を得ることができる。
【0018】
フィルム支持部14は、巻芯本体12の周囲に設けられた部分であって、巻芯本体12の外周面12pから離れた位置でフィルム18を支持できるように、巻芯本体12の周方向に沿った複数の位置のそれぞれにおいて、巻芯本体12の外周面12pから半径方向の外向きに個別に突出している。フィルム支持部14によれば、周方向に互いに隣り合うフィルム支持部14の間において、フィルム18が巻芯本体12に密着することを回避できる。これにより、フィルム18に歪みが記憶されることを防止できる。
【0019】
フィルム支持部14は、フィルム18を巻芯10に巻き取ったときに変形できる材料で構成されている。本実施形態において、フィルム支持部14は、弾性変形できる材料で構成されている。フィルム支持部14が弾性変形できる場合、フィルム支持部14とフィルム18との間に十分な摩擦力を生じさせることができる。従って、フィルム18を巻き出すとき及びフィルム18を巻き取るときに、巻芯10が空回りすることを防止できる。また、フィルム支持部14が適度な弾力性又はクッション性を有していることにより、フィルム18の偏肉による影響をより効果的に緩和又は相殺できる。
【0020】
典型的には、スポンジ、ゴム及び発泡体からなる群より選ばれる少なくとも1つの材料をフィルム支持部14の材料として使用できる。これらの材料は、いずれも安価に入手できるし、加工も容易である。また、これらの材料によれば、フィルム18とフィルム支持部14との間に十分な摩擦力を働かせることもできる。例えば、発泡ウレタンは、上記した特性をバランス良く備えているので、フィルム支持部14の材料として推奨される。適度な反発弾性を有する材料としては、天然ゴム、ニトリルゴム、シリコーンゴム及びこれらの発泡体を例示できる。その他、ポリエチレン、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)、フッ素ゴム及びこれらの発泡体も使用できる。フィルム支持部14は、接着、溶着等の既知の方法で巻芯本体12に固定されうる。
【0021】
なお、フィルム支持部14の全部が上記した材料で構成されていることは必須ではない。フィルム支持部14の一部、例えば、フィルム18に接触する部分のみが上記した材料で構成されていてもよい。
【0022】
本実施形態において、フィルム支持部14は、巻芯本体12の周方向に関して等間隔(等角度間隔)で配置されている。フィルム支持部14が周方向に等間隔で配置されていると、フィルム18の長手方向に関して、フィルム18に加わる荷重の均一性が向上する。このことは、歪みの抑制に有利に働く。
【0023】
図4に破線で示すように、回転軸Oに垂直な断面において、全てのフィルム支持部14を取り囲む最小面積の仮想的な多角形PLを規定する。この多角形PLの内側に巻芯本体12が収まるように、フィルム支持部14の位置、フィルム支持部14の個数、及び巻芯本体12の外周面12pからのフィルム支持部14の突出高さhを調節することができる。このような要件を満たすとき、フィルム18が巻芯本体12に強く押し付けられることを回避できる。例えば、図5Aに示す巻芯10Aは、周方向の8箇所に等間隔で設けられたフィルム支持部14を備えている。
【0024】
また、フィルム支持部14は、巻芯本体12の一方の側面から他方の側面に向かって延びる形で設けられている。フィルム支持部14の長手方向は、巻芯10を回転させるときの回転軸Oに平行であり、フィルム18の長手方向に垂直である。このような構成によれば、フィルム18の幅方向に関して、フィルム18に均一な支持力を働かせることができる。
【0025】
本実施形態では、フィルム支持部14が半円柱の形状を有している。これにより、フィルム18を適度に広い面で支持することができる。このことは、フィルム18に局所的な変形が生ずるのを防止する観点で好ましい。また、図5Bに示す巻芯10Bは、中空の半円柱の形状を有するフィルム支持部24を備えている。図5Cに示す巻芯10Cは、角柱の形状を有するフィルム支持部34を備えている。これらのフィルム支持部24及び34もフィルム支持部14と同じ作用を奏するものとして好適に採用できる。特に、図5Bに示すように、中空構造を有するフィルム支持部24は容易に弾性変形できるので、フィルム18の偏肉の影響を緩和又は相殺する効果を十分に期待できる。なお、回転軸Oに垂直な断面において、フィルム支持部14又は24の外周面は、巻芯本体12の外周面12pの曲率よりも小さい曲率を有している。
【0026】
軸受部16は、巻芯本体12の両方の側面に取り付けられており、巻芯10を回転させるときに用いられる軸(図示せず)が挿入される部分である。軸受部16により、巻芯10をスムーズに回転させることができる。軸受部16は、巻芯本体12と同じ外形を有している。ただし、軸受部16が巻芯本体12の直径よりも大きい直径を有している、つまり、軸受部16が巻芯本体12の外まで延びていてもよい。
【0027】
本実施形態では、軸受孔16hを有する円板状のフランジで軸受部16が構成されている。軸受部16は、巻芯本体12に一体化されていてもよいし、巻芯本体12に対して着脱可能であってもよい。前者の場合、軸受部16と巻芯本体12とを溶着、接着等の既知の方法で一体化することができる。後者の場合、巻芯本体12と軸受部16との嵌合構造を設けることができる。軸受部16が着脱可能な場合、1対の軸受部16を多数の巻芯10に共通のものとして使用できるので、巻芯10のコストの低減を図ることができる。また、フィルム巻回体100から軸受部16を取り外したものを顧客に納入すれば、軽量化による輸送コストの低減も期待できる。もちろん、軸受部16は必須ではなく、巻芯本体12に軸を直接挿入し、巻芯10を回転させることも可能である。
【0028】
なお、本明細書における「軸受部16」は、正確に言えば、軸を支持する機能を持っていないかもしれない。「軸受部」の用語は、「軸に巻芯10を設置するための貫通孔(軸受孔16h)を有する部分」の意味で使用される。
【0029】
本実施形態の巻芯10は機械的な可動部を有していないので、低コストで製造できる。
【0030】
図3に示すように、フィルム巻回体100は、回転軸Oに垂直な断面において(又は平面視で)、全体として多角形、典型的には正多角形の形状を有する。フィルム巻回体100において、巻芯本体12の外周面12pとフィルム18との間には、空隙SHが形成されている。巻芯10に巻き取られたフィルム18のうち、フィルム支持部14に支えられていない部分は、巻芯本体12に向かって少し弛んでいる。この状態において、フィルム18が巻芯本体12から完全に離れていてもよいし、歪みを抑制する効果が大幅に失われない程度にフィルム18が外周面12pに接していてもよい。
【0031】
巻芯10に巻き取るべきフィルム18の材料、構造及び寸法は特に限定されない。しかし、本質的に偏肉を有するフィルムの巻き取りに本実施形態の巻芯10を用いると、非常に高い歪み抑制効果が得られる。例えば、Tダイを備えた押出装置を用いて製造されたフィルムは、長手方向のどの部分を測定しても、幅方向に関して概ね一定の厚み分布を有している。例えば、幅方向の一端部と他端部との間に1μm程度の厚みの差が存在していると仮定する。このようなフィルムを従来の円筒状の巻芯に1000回巻き付けると、フィルム巻回体においては一端部と他端部との間に約2mmの直径の差が生じる。このように、僅かな偏肉であったとしても、巻き取り回数が増えれば増えるほど、フィルム巻回体の直径の差が拡大し、偏肉による歪みがフィルムに記憶され、巻き出し時に不具合(典型的には搬送エラー)が発生する確率が高まる。
【0032】
また、一旦歪みが記憶されたら歪みを除去することが困難なフィルムの巻き取りに本実施形態の巻芯10が特に効果を発揮する。そのようなフィルムは、柔軟性を有しており、典型的にはマイクロメートルオーダー(例えば2〜100μm)の厚みを有する。
【0033】
一般に、偏肉を有するフィルムそのものが最終製品、例えば二次電池の品質を大きく左右するケースは少ない。上記したように、目標厚みが20μmのフィルムに±1μm程度の厚みのバラつきが存在していたとしても、フィルムのその他の特性が基準を満足するのであれば、最終製品の品質にフィルムの厚みのバラつきが影響を及ぼす可能性は低い。確かに、フィルムが完全に均一な厚みを有しているのであれば、偏肉に起因した巻き出し時の不具合は生じにくいと予測される。しかし、フィルムの製造方法の改善で±1μmのバラつきを±0.1μmまで落とすことは極めて困難であり、現実的でない。本発明によれば、フィルム自体の改善に代えて、巻芯の改善を図ることにより、偏肉に起因する不具合の発生を防止できる。
【0034】
Tダイを備えた押出装置を用いて製造されたフィルムの例としては、樹脂多孔質膜が挙げられる。樹脂多孔質膜としては、ポリオレフィン、フッ素樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、エポキシ等でできた多孔質膜が挙げられる。ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンが挙げられる。フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレンが挙げられる。ポリイミド、ポリアミドイミド又はエポキシでできた樹脂多孔質膜は、熱硬化膜であってもよい。これらの樹脂多孔質膜は、電気化学素子のセパレータ、防水通気膜、集塵フィルタ、低誘電性の基材等の用途で広く使用できる。
【0035】
また、フィルム18は、粘着層を有していてもよいし、粘着層を有していなくてもよい。しかし、本実施形態の巻芯10の使用対象としてより適しているのは、粘着層を有していないフィルムである。粘着層を有しているフィルムは、一般に、粘着したフィルムを一旦剥離するのに強い張力が必要なので、フィルムに歪みが多少残っていたとしてもそれが搬送エラーの原因になる可能性は低い。これに対し、粘着層を有していないフィルム、詳細には、表面及び裏面の両方が摺動性を有しているフィルムの場合、しばしば、低張力で且つ高速で巻き出して使用する。巻き出し速度が速ければ速いほど、搬送エラーの発生確率が高まる。従って、粘着層を有していないフィルムの巻芯として、本実施形態の巻芯10の使用が特に推奨される。
【符号の説明】
【0036】
10,10A,10B,10C 巻芯
12 巻芯本体
12p 巻芯本体の外周面
14,24,34 フィルム支持部
16 軸受部
16h 軸受孔
18 フィルム
100 フィルム巻回体
PL 仮想的な多角形
SH 空隙
O 回転軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺のフィルムを巻き取るための巻芯であって、
筒の形状を有する巻芯本体と、
前記巻芯本体の周囲に設けられ、前記巻芯本体の外周面から離れた位置で前記フィルムを支持できるように前記巻芯本体の周方向に沿った複数の位置のそれぞれにおいて前記巻芯本体の前記外周面から個別に突出しており、前記フィルムを当該巻芯に巻き取ったときに変形できる材料でそれぞれ構成されている、複数のフィルム支持部と、
を備えた、フィルム巻取用巻芯。
【請求項2】
前記材料が、弾性変形できるものである、請求項1に記載のフィルム巻取用巻芯。
【請求項3】
前記材料が、スポンジ、ゴム及び発泡体からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載のフィルム巻取用巻芯。
【請求項4】
前記フィルム支持部が、前記周方向に関して等間隔で配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルム巻取用巻芯。
【請求項5】
当該巻芯を回転させるときの回転軸に垂直な断面において全ての前記フィルム支持部を取り囲む最小面積の多角形の内側に前記巻芯本体が収まるように、前記フィルム支持部の位置、前記フィルム支持部の個数、及び前記巻芯本体の前記外周面からの前記フィルム支持部の突出高さが調節されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルム巻取用巻芯。
【請求項6】
前記フィルム支持部は、前記巻芯本体の一方の側面から他方の側面に向かって延びる形で設けられており、
前記フィルム支持部の長手方向が、当該巻芯を回転させるときの回転軸に平行である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルム巻取用巻芯。
【請求項7】
前記フィルム支持部が、半円柱、角柱又は中空の半円柱の形状を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のフィルム巻取用巻芯。
【請求項8】
前記巻芯本体の両端に取り付けられ、当該巻芯を回転させるときに用いられる軸が挿入される1対の軸受部をさらに備えた、請求項1〜7のいずれか1項に記載のフィルム巻取用巻芯。
【請求項9】
軸受孔を有するとともに前記巻芯本体に対して着脱可能な1対のフランジで前記軸受部が構成されている、請求項8に記載のフィルム巻取用巻芯。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載のフィルム巻取用巻芯と、
前記フィルム巻取用巻芯に巻き取られた長尺のフィルムと、
を備えた、フィルム巻回体。
【請求項11】
前記フィルムがTダイを備えた押出装置を用いて製造されたものである、請求項10に記載のフィルム巻回体。
【請求項12】
前記フィルムが樹脂多孔質膜である、請求項11に記載のフィルム巻回体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【公開番号】特開2012−188252(P2012−188252A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54159(P2011−54159)
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】