説明

フェノール系スターポリマー

【課題】分子量分布が狭く構造が制御された酸分解性のあるアクリル酸系スターポリマーを提供する。
【解決手段】中心核としてのコア部、および中心核に連結するポリマー鎖としてのアーム部を含むスターポリマーであって、アーム部が、(1)アルケニルフェノールから誘導される繰り返し単位、及び(2)3級炭素原子で結合する脂環式炭化水素基を有するアクリレートから誘導される繰り返し単位を含むポリマー鎖であり;コア部が、特定のジアクリレートから誘導される繰り返し単位を含むポリマー鎖であることを特徴とするスターポリマー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェノール系スターポリマーに関し、さらに詳細には、ジアクリレートから誘導される繰り返し単位からなるポリマー鎖をコア部とし、アルケニルフェノールから誘導される繰り返し単位および脂環式炭化水素基のアクリル酸エステル誘導体から誘導される繰り返し単位からなるポリマー鎖をアーム部とするスターポリマーに関する。
【背景技術】
【0002】
ポリ−p−ヒドロキシスチレンに代表されるアルケニルフェノールのホモポリマーやコポリマーは、化学増幅型エキシマレーザーレジスト材料として有用であり、中でも、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル[以下「(メタ)アクリル酸エステル」とも記す]としてt−ブチル(メタ)アクリレートをコモノマーとするコポリマーを用いたレジストは、高解像化が可能ないわゆるESCAP型レジストとして知られている。そして、p−ヒドロキシスチレンとt−ブチル(メタ)アクリレートとのコポリマーとして、ビニルフェノールモノマーとt−ブチル(メタ)アクリレートとを熱重合することにより得られたものや、p−アセトキシスチレンとt−ブチル(メタ)アクリレートとをラジカル重合法により共重合させた後、微量の酸性試剤又はアルカリ性試剤を用いてアセトキシ基のみを選択的に加水分解させて得られたものが、既に市販されている。
【0003】
アルケニルフェノール系スターポリマーに関しては、例えば、特開2002−226513において、p−ヒドロキシスチレン−スチレン共重合体またはp−ヒドロキシスチレン−ブタジエン共重合体などをアーム部とするスターポリマーが開示されているが、そのコア部分はすべての合成例においてジビニルベンゼン重合体であった。
【0004】
一方、ジビニルベンゼン重合体以外のコア部を有するスターポリマーとしては、メチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレートをアニオン重合させることにより得られるポリマー鎖を、ジクミルアルコール ジメタクリレート、または2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール ジメタクリレートを反応させることにより得られるスター型のポリマーの合成例が報告されている(非特許文献1を参照)。しかし、アーム部にフェノール誘導体気および脂環式炭化水素基を有するスターポリマーで、アクリル酸誘導体からなるコア部を有するものはこれまで知られていなかった。
【特許文献1】特開2002−226513号公報
【非特許文献1】L.Kilianら、J.Polymer Science、Part A、2003年、第3083頁。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記非特許文献記載の化合物に酸分解性がある点を利用してレジスト材料として応用を試みたが、必ずも満足のいく性質は得られなかった。本発明は、分子量分布が狭く構造が制御された酸分解性のあるアクリル酸系スターポリマーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ジアクリレートから誘導させる繰り返し単位を含むポリマー鎖をコア部とし、アルケニルフェノールから誘導される繰り返し単位および脂環式炭化水素基のアクリル酸エステル誘導体から誘導される繰り返し単位とを含みさらにアルケニルフェニルから誘導される繰り返し単位を含んでいてもよいポリマー鎖をアーム部とするスターポリマーを用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。なお、アクリレートと記載した場合、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの両方を含むものとする。
【0007】
本発明は、
(構成1)中心核としてのコア部、および中心核に連結するポリマー鎖としてのアーム部を含むスターポリマーであって、
アーム部が、
(1)式(I):
【化1】

【0008】
(式中、R1は水素原子またはメチル基である)で表されるアルケニルフェノールから誘導される繰り返し単位、及び
(2)式(II):
【化2】

【0009】
(式中、R2は水素原子またはメチル基であり、R3は3級炭素原子で結合する脂環式炭化水素基である)で表されるアクリレートから誘導される繰り返し単位を含むポリマー鎖であり;
コア部が、式(III):
【化3】

【0010】
(式中、R4及びR8は、それぞれ独立に、水素原子、またはメチル基を表し、R5、R6、R9、及びR10は、それぞれ独立に、アルキル基を表し、R7は、アルキレン基を表す。)で表されるジアクリレートから誘導される繰り返し単位からなるポリマー鎖を含むことを特徴とするスターポリマー、
(構成2)中心核としてのコア部、および中心核に連結するポリマー鎖としてのアーム部を含むスターポリマーであって、
アーム部が、
(1)式(I):
【化4】

【0011】
(式中、R1は前記と同じ意味である)で表されるアルケニルフェノールから誘導される繰り返し単位と式(IV):
【化5】

【0012】
(式中、R1は水素原子またはメチル基である)で表されるアルケニルフェニルから誘導される繰り返し単位、
及び
(2)式(II):
【化6】

【0013】
(式中、R2及びR3は前記と同じ意味である)で表されるアクリレートから誘導される繰り返し単位を含むポリマー鎖であり;
コア部が、式(III):
【化7】

【0014】
(式中、R4、R8、R5、R6、R9、及びR10は前記と同じ意味である)で表されるジアクリレートから誘導される繰り返し単位からなるポリマー鎖を含むことを特徴とするスターポリマー、
(構成3)式(II)中、R5が1−アルキルシクロアルキル基、2−アルキル−2−アダマンチル基または1−アダマンチル基であることを特徴とする構成1または構成2のいずれかに記載のスターポリマーである。
【発明の効果】
【0015】
本発明のスターポリマーは、アクリル酸系でありながら、分子量分布が狭く、酸分解性にも優れていることより、レジスト材料等に有用であり、産業上の利用価値は高いといえる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
式(I)中、R1は、水素原子またはメチル基である。式(I)で表されるアルケニルフェノール誘導体から誘導される繰り返し単位は、以下の式(Ia):
【0017】
【化8】

【0018】
(式中、R1は前記と同じ意味である)で表される繰り返し単位を意味する。
【0019】
式(II)中、R2は、水素原子、またはメチル基を表し、R3は、3級炭素原子で結合する脂環式炭化水素基である。3級炭素原子で結合する脂環式炭化水素基としては、具体的には1−アルキルシクロアルキル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、1−アダマンチル基等を挙げることができ、アルキル基としては、直鎖又は分枝状の鎖状C1〜C5の低級アルキル基が好ましい。式(II)で表されるアクリレートとして下記式に示す化合物を例示することができる。
【0020】
【化9】

【0021】
本発明のスターポリマーのアーム部には、上記した繰り返し単位以外にも必要に応じてアクリレート誘導体等のその他の繰り返し単位を含むことができる。
【0022】
本発明スターポリマーのアーム部中、各繰り返し単位の比率は、反応に用いる単量体の比率で任意に選択することができ、例えば、式(I)、式(II)および式(III)で表される繰り返し単位を含有するスターポリマーの場合は、式(I)で表される繰り返し単位の含有量は、アーム部全繰り返し単位中99〜10モル%であり、好ましくは99〜50モル%、更に好ましくは99〜70モル%であり、また、式(I)で表される繰り返し単位の含有量は、構成1のスターポリマーの全繰り返し単位中40〜90モル%であり、好ましくは50〜90モル%、更に好ましくは70〜85モル%であり、式(II)で表される繰り返し単位の含有量は、本発明スターポリマーの全繰り返し単位中5〜50モル%であり、好ましくは10〜45モル%、更に好ましくは10〜20モル%であり、式(III)で表される繰り返し単位の含有量は、本発明スターポリマーの全繰り返し単位中1〜30モル%であり、好ましくは5〜20モル%、更に好ましくは5〜15モル%である。また、構成IIのスターポリマーの場合は、式(I)および式(IV)で表される繰り返し単位を合わせた含有量は、アーム部全繰り返し単位中99〜10モル%であり、好ましくは99〜50モル%、更に好ましくは99〜70モル%であり、また、式(I)および式(II)で表される繰り返し単位を合わせた含有量は、本発明スターポリマーの全繰り返し単位中40〜90モル%であり、好ましくは50〜90モル%、更に好ましくは75〜85モル%であり、式(IV)で表される繰り返し単位の含有量は、本発明スターポリマーの全繰り返し単位中1〜30モル%であり、好ましくは2〜15モル%であり、式(III)で表される繰り返し単位の含有量は、本発明スターポリマーの全繰り返し単位中1〜30モル%であり、好ましくは5〜20モル%、更に好ましくは5〜15モル%である。各成分の含有量をこの範囲にすることにより繰り返し単位間のバランスをとることができ、レジスト組成物として使用したときには未露光と露光部の溶解性のコントラストを制御することができる。
【0023】
アーム部の数平均分子量Mnは、ゲルパーミネーションクロマトグラフィー法により、ポリスチレン標準で、好ましくは1,000〜100,000、より好ましくは1,500〜500,000、更に好ましくは2,000〜200,000、特に好ましくは2,500〜100,000の範囲であり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、1.01〜3.00の範囲が好ましく、1.01〜2.00、さらには1.01〜1.50の範囲が好ましい。
【0024】
式(III)中、R4及びR8は、それぞれ独立に、水素原子、またはメチル基を表し、R5、R6、R9、及びR10は、それぞれ独立に、アルキル基を表し、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基のようなCl〜C4のアルキル基等である。
7は、アルキレン基であり、さらに具体的にはメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレンのようなCl〜C8のアルキレン基等である。式(III)で表されるジアクリレートとしては、例えば2,5−ジメチルへキシル−2,5−ジアクリレート、2,5−ジメチルへキシル−2,5−ジメタクリレート等が挙げられる。
【0025】
本発明のスターポリマーの製造方法としては、(1)アニオン重合開始剤の存在下、アーム部モノマーをアニオン重合してアームポリマーを合成し、次に、コア部ジアクリレートを反応させる方法、(2)アニオン重合開始剤の存在下、コア部ジアクリレートを反応させて、コアを形成した後、アーム部モノマーをアニオン重合させる方法、(3)アニオン重合開始剤の存在下、アーム部モノマーをアニオン重合しアームポリマーを合成し、次に、コア部ジアクリレートを反応させ、さらに、アーム部モノマーを反応させる方法等を例示することができる。上記(1)、(3)の方法が、反応の制御が容易であり、構造を制御したスターポリマーを製造する上で好ましい。
【0026】
上記アニオン重合法に用いられるアニオン重合開始剤としては、アルカリ金属又は有機アルカリ金属を例示することができ、アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等を例示することができ、有機アルカリ金属としては、上記アルカリ金属のアルキル化物、アリル化物、アリール化物等を例示することができ、具体的には、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、エチルナトリウム、リチウムビフェニル、リチウムナフタレン、リチウムトリフェニル、ナトリウムナフタレン、α−メチルスチレンナトリウムジアニオン、1,1−ジフェニルヘキシルリチウム、1,1−ジフェニル−3−メチルペンチルリチウム等を挙げることができる。
【0027】
上記(1)の方法におけるアームポリマーを合成する重合反応としては、モノマー(混合)溶液中にアニオン重合開始剤を滴下する方法や、アニオン重合開始剤を含む溶液にモノマー(混合)液を滴下する方法のいずれの方法でも行うことができるが、分子量及び分子量分布を制御することができることから、アニオン重合開始剤を含む溶液にモノマー(混合)液を滴下する方法が好ましい。このアームポリマーの合成反応は、通常、窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、有機溶媒中において、−100〜50℃、好ましくは−100〜40℃の範囲の温度下で行われる。
【0028】
上記アームポリマーの合成反応に用いられる有機溶媒としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、シクロペンタン等の脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等のエーテル類の他、アニソール、ヘキサメチルホスホルアミド等のアニオン重合において通常使用される有機溶媒を挙げることができ、これらは一種単独溶媒又は二種以上の混合溶媒として使用することができる。これらのうち、極性及び溶解性の観点から、テトラヒドロフランとトルエン、テトラヒドロフランとヘキサン、テトラヒドロフランとメチルシクロヘキサンの混合溶媒を好ましく例示することができる。
【0029】
アームポリマーの重合形態としては、各成分がコポリマー鎖全体に統計的に分布しているランダム共重合体、部分ブロック共重合体、完全ブロック共重合体を挙げることができ、これらは、用いるアクリレート類の添加方法を選択することによりそれぞれ合成することができる。
【0030】
このようにして得られたアームポリマーを分岐ポリマー鎖としてスターポリマーを生成せしめる反応は、アームポリマー合成反応終了後、反応液中ヘさらに前述のジアクリレートを添加することにより行うことができる。この反応は通常、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で、有機溶媒中において−100℃〜50℃、好ましくは−70℃〜40℃の温度で重合反応を行うことにより構造が制御され、且つ分子量分布の狭い重合体を得ることができる。また、かかるスターポリマーの生成反応は、アームポリマーを形成させるのに用いた溶媒中で連続して行うこともできる他、溶媒を添加して組成を変更して、又は溶媒を別の溶媒に置換して行うこともできる。かかる溶媒としては、アームポリマーの合成反応に用いられる溶媒と同様の溶媒を用いることができる。
【0031】
本発明のスターポリマーの製造方法において、コア部ジアクリレート(P)と、アニオン重合開始剤を重合開始剤とするアニオン重合法によりアーム部モノマーを重合させたポリマー鎖の活性末端(D)のモル比[(P)/(D)]を0.1〜10とするのが好ましい。アームポリマー鎖とコア部ジアクリレートとの反応は、活性末端を有するアームポリマー鎖にコア部ジアクリレートを添加する方法、コア部ジアクリレートに活性末端を有するアームポリマー鎖を添加する方法のいずれの方法も採用することができる。
【0032】
スターポリマーのアーム数は、コア部ジアクリレートの添加量と反応温度、反応時間により決定されるが、通常はリビングポリマー末端とコア部ジアクリレートのビニル基との反応性差や立体障害等の影響を受けてアーム数の異なる複数の星型ブロックコポリマーが同時に生成する。また、生成するスターポリマーの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.00〜1.50の範囲にあることが好ましく、数平均分子量は、3,000〜300,000であるのが好ましい。
【0033】
予め調整されたアームポリマー鎖とコア部ジアクリレートを反応させることにより形成される活性末端を有する中心核(多官能性コア)に対して、アーム部モノマーを反応させ新たなアームポリマー鎖を形成させる(3)の方法では、異なる種類のアームポリマー鎖有するスターポリマーを製造することができる。中心核に存在する活性末端に対して、直接重合可能なモノマーを反応させることもできるが、ジフェニルエチレン、スチルベン等の化合物を反応させた後、また、塩化リチウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の鉱酸塩を添加した後、モノマーを反応させた方が、アクリル酸誘導体のように反応性の高いモノマーを反応させる場合、ゆっくりと重合反応を進行させることができ、生成するスターポリマーの全体の構造を制御する上で有利となる場合がある。また、上記反応は、活性末端を有する中心核を形成させるのに用いた溶媒中で連続して行うこともできる他、溶媒を添加して組成を変更して、又は溶媒を別の溶媒に置換して行うこともできる。かかる溶媒としては、アームポリマーの合成に用いた溶媒と同様の溶媒を例示することができる。また、上記(3)の方法における中心核に存在する活性末端に対して新たに導入されたアームポリマー鎖、又は上記(2)の方法におけるアームポリマー鎖として、2種のモノマーを混合して反応させることにより、ランダム共重合したポリマー鎖とすることも、また、2種のモノマーを順次添加することでブロックポリマー鎖とすることも可能である。
【0034】
以下、本発明を実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は、実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0035】
窒素雰囲気下において、THF300gとn−ヘキサン75gの混合溶媒を−40℃に保持し、n−ブチルリチウム(以下、NBLと略す)4.2g(10ミリモル)を加え、撹拌下、4−[2‐エトキシエトキシ]‐スチレン(以下、PEESと略す)41.6g(0.22モル)を30分かけて滴下し、さらに反応を30分間継続し、GCにより反応完結を確認した。この段階で反応系から少量を採取し、メタノールにより反応を停止させた後、GPCにより分析したところ、得られたポリPEESはMn=6100、Mw/Mn=1.15の単分散ポリマーであった。
次いで、反応系を−60℃に冷却し、塩化リチウム0.1モルを含むTHF150gを添加後、1−エチルシクロヘキシルメタクリレート(ECHMA)5.3g(27ミリモル)を30分かけて滴下し、さらに反応を30分間継続し、GCにより反応完結を確認した。この段階で反応系から少量を採取し、メタノールにより反応を停止させた後、GPCにより分析したところ、得られたPEES/ECHMA共重合体はMn=6700、Mw/Mn=1.15の単分散ポリマーであった。
次いで、2,5−ジメチルへキシル−2,5−ジアクリレート(以下、MDAと略す)6.9g(27ミリモル)を滴下し、さらに反応を1時間継続して、GCにより反応完結を確認した。反応液を大量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥して白色粉体状のポリマー53gを得た。用いたモノマー総量に対する重合収率は、99%であった。
このポリマーをGPCにより分析したところ、スターポリマー部分でMn=29000、Mw/Mn=1.17、アームポリマー部分でMn=7100、Mw/Mn=1.15の混合物であった。
次に、得られたポリマー53gをTHFに溶解して30%溶液とし、濃塩酸2gを加えて室温で1時間反応を行った後、反応液を大量の水中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥して白色粉体状ポリマー 38gを得た。
このポリマーのGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMn=24000、Mw/Mn=1.18、アームポリマー部分でMn=5600、Mw/Mn=1.14の混合物であった。
13C−NMRにより、155ppm付近にp−ヒドロキシスチレン単位の芳香環のパラ位炭素のシグナル、85ppm付近にECHMA単位のエチル基炭素のシグナル、81ppm付近にMDA単位のメチル基炭素のシグナルが観察され、それぞれの積分比からp−ヒドロキシスチレン/ECHMA/MDAの組成比が80/10/10であることが確認された。
以上のことから、反応およびその後の脱離反応は目的通り行われ、p−ヒドロキシスチレン−ECHMA−MDAスターポリマーが生成したことを確認した。
【実施例2】
【0036】
窒素雰囲気下において、THF300gとn−ヘキサン75gの混合溶媒を−40℃に保持し、NBL4.2g(10ミリモル)を加え、撹拌下、PEES42.0g(0.22モル)を30分かけて滴下し、さらに反応を30分間継続し、GCにより反応完結を確認した。この段階で反応系から少量を採取し、メタノールにより反応を停止させた後、GPCにより分析したところ、得られたポリPEESはMn=6300、Mw/Mn=1.14の単分散ポリマーであった。
次いで、反応系を−60℃に冷却し、塩化リチウム0.1モルを含むTHF150gを添加後、ECHMA8.5g(43ミリモル)を30分かけて滴下し、さらに反応を30分間継続し、GCにより反応完結を確認した。この段階で反応系から少量を採取し、メタノールにより反応を停止させた後、GPCにより分析したところ、得られたPEES/ECHMA共重合体はMn=6700、Mw/Mn=1.17の単分散ポリマーであった。
次いで、MDA7.4g(29ミリモル)を滴下し、さらに反応を1時間継続して、GCにより反応完結を確認した。反応液を大量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥して白色粉体状のポリマー57gを得た。用いたモノマー総量に対する重合収率は、99%であった。
このポリマーをGPCにより分析したところ、スターポリマー部分でMn=31000、Mw/Mn=1.16、アームポリマー部分でMn=7300、Mw/Mn=1.12の混合物であった。
次に、得られたポリマー54gをTHFに溶解して30%溶液とし、濃塩酸2gを加えて室温で1時間反応を行った後、反応液を大量の水中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥して白色粉体状ポリマー 41gを得た。
このポリマーのGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMn=26000、Mw/Mn=1.17、アームポリマー部分でMn=6000、Mw/Mn=1.13の混合物であった。
13C−NMRにより、155ppm付近にp−ヒドロキシスチレン単位の芳香環のパラ位炭素のシグナル、85ppm付近にECHMA単位のエチル基炭素のシグナル、81ppm付近にMDA単位のメチル基炭素のシグナルが観察され、それぞれの積分比からp−ヒドロキシスチレン/ECHMA/MDAの組成比が75/15/10であることが確認された。
以上のことから、反応およびその後の脱離反応は目的通り行われ、p−ヒドロキシスチレン−ECHMA−MDAスターポリマーが生成したことを確認した。
【実施例3】
【0037】
窒素雰囲気下において、THF300gとn−ヘキサン75gの混合溶媒を−40℃に保持し、NBL4.2g(10ミリモル)を加え、撹拌下、PEES38.5g(0.20モル)とスチレン(以下、Stと略す)3.0g(30ミリモル)を30分かけて滴下し、さらに反応を30分間継続して、GCにより反応完結を確認した。この段階で反応系から少量を採取し、メタノールにより反応を停止させた後、GPCにより分析したところ、得られたPEES/St共重合体はMn=6200、Mw/Mn=1.13の単分散ポリマーであった。
次いで、反応系を−60℃に冷却し、塩化リチウム0.1モルを含むTHF150gを添加後、ECHMA9.1g(46ミリモル)を30分かけて滴下し、さらに反応を30分間継続し、GCにより反応完結を確認した。この段階で反応系から少量を採取し、メタノールにより反応を停止させた後、GPCにより分析したところ、得られたPEES/St/ECHMA共重合体はMn=6600、Mw/Mn=1.16の単分散ポリマーであった。
次いで、MDA7.6g(30ミリモル)を滴下し、さらに反応を1時間継続して、GCにより反応完結を確認した。反応液を大量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥して白色粉体状のポリマー58gを得た。用いたモノマー総量に対する重合収率は、99%であった。
このポリマーをGPCにより分析したところ、スターポリマー部分でMn=30000、Mw/Mn=1.16、アームポリマー部分でMn=7000、Mw/Mn=1.13の混合物であった。
次に、得られたポリマー58gをTHFに溶解して30%溶液とし、濃塩酸2gを加えて室温で1時間反応を行った後、反応液を大量の水中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥して白色粉体状ポリマー43gを得た。
このポリマーのGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMn=23000、Mw/Mn=1.15、アームポリマー部分でMn=5800、Mw/Mn=1.14の混合物であった。
13C−NMRにより、155ppm付近にp−ヒドロキシスチレン単位の芳香環のパラ位炭素のシグナル、145ppm付近にスチレン単位の芳香環結合炭素のシグナル、85ppm付近にECHMA単位のエチル基炭素のシグナル、81ppm付近にMDA単位のメチル基炭素のシグナルが観察され、それぞれの積分比からp−ヒドロキシスチレン/St/ECHMA/MDAの組成比が65/10/15/10であることが確認された。
以上のことから、反応およびその後の脱離反応は目的通り行われ、p−ヒドロキシスチレン−St−ECHMA−MDAスターポリマーが生成したことを確認した。
【実施例4】
【0038】
窒素雰囲気下において、THF200gを−40℃に保持し、SBL7.8g(10ミリモル)を加え、撹拌下、PEES38.5g(0.20モル)とS3.0g(30ミリモル)を30分かけて滴下し、さらに反応を30分間継続して、GCにより反応完結を確認した。この段階で反応系から少量を採取し、メタノールにより反応を停止させた後、GPCにより分析したところ、得られたPEES/St共重合体はMn=4500、Mw/Mn=1.07の単分散ポリマーであった。
次いで、反応系を−60℃に冷却し、塩化リチウム0.1モルを含むTHF120gを添加後、1−アダマンチルメタクリレート(以下、AdMAと略す)9.4g(43ミリモル)を30分かけて滴下し、さらに反応を30分間継続して、GCにより反応完結を確認した。この段階で反応系から少量を採取し、メタノールにより反応を停止させた後、GPCにより分析したところ、得られたPEES/St/AdMA共重合体はMn=5500、Mw/Mn=1.07の単分散ポリマーであった。
次いで、MDA7.5g(30ミリモル)を滴下し、さらに反応を1時間継続して、GCにより反応完結を確認した。反応液を大量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥して白色粉体状のポリマー58gを得た。用いたモノマー総量に対する重合収率は、99%であった。
このポリマーをGPCにより分析したところ、スターポリマー部分でMn=27000、Mw/Mn=1.15、アームポリマー部分でMn=5500、Mw/Mn=1.14の混合物であった。
次に、得られたポリマー58gをTHFに溶解して30%溶液とし、濃塩酸2gを加えて室温で1時間反応を行った後、反応液を大量の水中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥して白色粉体状ポリマー43gを得た。
このポリマーのGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMn=24000、Mw/Mn=1.15、アームポリマー部分でMn=5100、Mw/Mn=1.14の混合物であった。
13C−NMRにより、155ppm付近にp−ヒドロキシスチレン単位の芳香環のパラ位炭素のシグナル、145ppm付近にスチレン単位の芳香環結合炭素のシグナル、79ppm付近にAdMA単位のエステル結合炭素のシグナル、81ppm付近にMDA単位のメチル基炭素のシグナルが観察され、それぞれの積分比からp−ヒドロキシスチレン/St/AdMA/MDAの組成比が65/10/15/10であることが確認された。
以上のことから、反応およびその後の脱離反応は目的通り行われ、p−ヒドロキシスチレン−St−AdMA−MDAスターポリマーが生成したことを確認した。
【実施例5】
【0039】
窒素雰囲気下において、THF200gを−40℃に保持し、SBL7.8g(10ミリモル)を加え、撹拌下、PEES38.5g(0.20モル)とS3.0g(30ミリモル)を30分かけて滴下し、さらに反応を30分間継続して、GCにより反応完結を確認した。この段階で反応系から少量を採取し、メタノールにより反応を停止させた後、GPCにより分析したところ、得られたPEES/St共重合体はMn=4900、Mw/Mn=1.07の単分散ポリマーであった。
次いで、2−メチルアダマンチルメタクリレート(以下、2MAdMAと略す)10.0g(43ミリモル)を30分かけて滴下し、さらに反応を30分間継続して、GCにより反応完結を確認した。この段階で反応系から少量を採取し、メタノールにより反応を停止させた後、GPCにより分析したところ、得られたPEES/St/2MAdMA共重合体はMn=5300、Mw/Mn=1.10の単分散ポリマーであった。
次いで、反応系を−60℃に冷却し、塩化リチウム0.1モルを含むTHF120gを添加後、MDA7.5g(30ミリモル)を滴下し、さらに反応を1時間継続して、GCにより反応完結を確認した。反応液を大量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥して白色粉体状のポリマー58gを得た。用いたモノマー総量に対する重合収率は、99%であった。
このポリマーをGPCにより分析したところ、スターポリマー部分でMn=35000、Mw/Mn=1.15、アームポリマー部分でMn=5500、Mw/Mn=1.15の混合物であった。
次に、得られたポリマー58gをTHFに溶解して30%溶液とし、濃塩酸2gを加えて室温で1時間反応を行った後、反応液を大量の水中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥して白色粉体状ポリマー44gを得た。
このポリマーのGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMn=34000、Mw/Mn=1.15、アームポリマー部分でMn=4700、Mw/Mn=1.15の混合物であった。
13C−NMRにより、155ppm付近にp−ヒドロキシスチレン単位の芳香環のパラ位炭素のシグナル、145ppm付近にスチレン単位の芳香環結合炭素のシグナル、86ppm付近に2MAdMA単位のエステル結合炭素のシグナル、81ppm付近にMDA単位のメチル基炭素のシグナルが観察され、それぞれの積分比からp−ヒドロキシスチレン/St/2MAdMA/MDAの組成比が65/10/15/10であることが確認された。
以上のことから、反応およびその後の脱離反応は目的通り行われ、p−ヒドロキシスチレン−St−2MAdMA−MDAスターポリマーが生成したことを確認した。
【実施例6】
【0040】
窒素雰囲気下において、THF200gを−40℃に保持し、SBL7.8g(10ミリモル)を加え、撹拌下、PEES38.5g(0.20モル)とSt3.0g(30ミリモル)を30分かけて滴下し、さらに反応を30分間継続して、GCにより反応完結を確認した。この段階で反応系から少量を採取し、メタノールにより反応を停止させた後、GPCにより分析したところ、得られたPEES/St共重合体はMn=4900、Mw/Mn=1.07の単分散ポリマーであった。
次いで、2−エチルアダマンチルメタクリレート(以下、2EAdMAと略す)10.6g(43ミリモル)を30分かけて滴下し、さらに反応を30分間継続して、GCにより反応完結を確認した。この段階で反応系から少量を採取し、メタノールにより反応を停止させた後、GPCにより分析したところ、得られたPEES/St/2EAdMA共重合体はMn=5600、Mw/Mn=1.08の単分散ポリマーであった。
次いで、反応系を−60℃に冷却し、塩化リチウム0.1モルを含むTHF120gを添加後、MDA7.5g(30ミリモル)を滴下し、さらに反応を1時間継続して、GCにより反応完結を確認した。反応液を大量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥して白色粉体状のポリマー59gを得た。用いたモノマー総量に対する重合収率は、99%であった。
このポリマーをGPCにより分析したところ、スターポリマー部分でMn=36000、Mw/Mn=1.17、アームポリマー部分でMn=5600、Mw/Mn=1.15の混合物であった。
次に、得られたポリマー59gをTHFに溶解して30%溶液とし、濃塩酸2gを加えて室温で1時間反応を行った後、反応液を大量の水中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥して白色粉体状ポリマー45gを得た。
このポリマーのGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMn=34000、Mw/Mn=1.16、アームポリマー部分でMn=4800、Mw/Mn=1.15の混合物であった。
13C−NMRにより、155ppm付近にp−ヒドロキシスチレン単位の芳香環のパラ位炭素のシグナル、145ppm付近にスチレン単位の芳香環結合炭素のシグナル、90ppm付近に2EAdMA単位のエステル結合炭素のシグナル、81ppm付近にMDA単位のメチル基炭素のシグナルが観察され、それぞれの積分比からp−ヒドロキシスチレン/St/2EAdMA/MDAの組成比が65/10/15/10であることが確認された。
以上のことから、反応およびその後の脱離反応は目的通り行われ、p−ヒドロキシスチレン−St−2EAdMA−MDAスターポリマーが生成したことを確認した。
【実施例7】
【0041】
窒素雰囲気下において、THF300gとn−ヘキサン75gの混合溶媒を−40℃に保持し、NBL4.2g(10ミリモル)を加え、撹拌下、PEES38.5g(0.20モル)とSt3.0g(30ミリモル)を30分かけて滴下し、さらに反応を30分間継続して、GCにより反応完結を確認した。この段階で反応系から少量を採取し、メタノールにより反応を停止させた後、GPCにより分析したところ、得られたPEES/St共重合体はMn=6000、Mw/Mn=1.14の単分散ポリマーであった。
次いで、反応系を−60℃に冷却し、塩化リチウム0.1モルを含むTHF150gを添加後、ECHMA9.1g(46ミリモル)を30分かけて滴下し、さらに反応を30分間継続し、GCにより反応完結を確認した。この段階で反応系から少量を採取し、メタノールにより反応を停止させた後、GPCにより分析したところ、得られたPEES/St/ECHMA共重合体はMn=6400、Mw/Mn=1.18の単分散ポリマーであった。
次いで、2,5−ジメチルへキシル−2,5−ジメタクリレート(以下、MDMAと略す)8.7g(30ミリモル)を滴下し、さらに反応を1時間継続して、GCにより反応完結を確認した。反応液を大量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥して白色粉体状のポリマー58gを得た。用いたモノマー総量に対する重合収率は、99%であった。
このポリマーをGPCにより分析したところ、スターポリマー部分でMn=34000、Mw/Mn=1.16、アームポリマー部分でMn=6700、Mw/Mn=1.13の混合物であった。
次に、得られたポリマー58gをTHFに溶解して30%溶液とし、濃塩酸2gを加えて室温で1時間反応を行った後、反応液を大量の水中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥して白色粉体状ポリマー43gを得た。
このポリマーのGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分でMn=32000、Mw/Mn=1.17、アームポリマー部分でMn=6000、Mw/Mn=1.13の混合物であった。
13C−NMRにより、155ppm付近にp−ヒドロキシスチレン単位の芳香環のパラ位炭素のシグナル、145ppm付近にスチレン単位の芳香環結合炭素のシグナル、85ppm付近にECHMA単位のエチル基炭素のシグナル、82ppm付近にMDMA単位のメチル基炭素のシグナルが観察され、それぞれの積分比からp−ヒドロキシスチレン/St/ECHMA/MDMAの組成比が65/10/15/10であることが確認された。
以上のことから、反応およびその後の脱離反応は目的通り行われ、p−ヒドロキシスチレン−St−ECHMA−MDMAスターポリマーが生成したことを確認した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心核としてのコア部、および中心核に連結するポリマー鎖としてのアーム部を含むスターポリマーであって、
アーム部が、
(1)式(I):
【化1】

(式中、R1は水素原子またはメチル基である)で表されるアルケニルフェノールから誘導される繰り返し単位、及び
(2)式(II):
【化2】

(式中、R2は水素原子またはメチル基であり、R3は3級炭素原子で結合する脂環式炭化水素基である)で表されるアクリレートから誘導される繰り返し単位を含むポリマー鎖であり;
コア部が、式(III):
【化3】

(式中、R4及びR8は、それぞれ独立に、水素原子、またはメチル基を表し、R5、R6、R9、及びR10は、それぞれ独立に、アルキル基を表し、R7は、アルキレン基を表す。)で表されるジアクリレートから誘導される繰り返し単位からなるポリマー鎖を含むことを特徴とするスターポリマー。
【請求項2】
中心核としてのコア部、および中心核に連結するポリマー鎖としてのアーム部を含むスターポリマーであって、
アーム部が、
(1)式(I):
【化4】

(式中、R1は前記と同じ意味である)で表されるアルケニルフェノールから誘導される繰り返し単位と式(IV):
【化5】

(式中、R1は水素原子またはメチル基である)で表されるアルケニルフェニルから誘導される繰り返し単位、
及び
(2)式(II):
【化6】

(式中、R2及びR3は前記と同じ意味である)で表されるアクリレートから誘導される繰り返し単位を含むポリマー鎖であり;
コア部が、式(III):
【化7】

(式中、R4、R8、R5、R6、R9、及びR10は前記と同じ意味である)で表されるジアクリレートから誘導される繰り返し単位からなるポリマー鎖を含むことを特徴とするスターポリマー。
【請求項3】
式(II)中、R3が1−アルキルシクロアルキル基、2−アルキル−2−アダマンチル基または1−アダマンチル基であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のスターポリマー。

【公開番号】特開2006−225605(P2006−225605A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−44378(P2005−44378)
【出願日】平成17年2月21日(2005.2.21)
【出願人】(000004307)日本曹達株式会社 (434)
【Fターム(参考)】