フック部材及びカードホルダ
【課題】フック部やクリップ部を幅狭にしてもクリップ機能を損なうような変形やそれに伴うカードケース等の被保持体の脱落を招かないようにした、新たな構造のフック部材を提供する。
【解決手段】鉤状のフック部21と、定位置でこのフック部21の内側にありその位置から沈み込む方向へ弾性変形することによりフック部21との間の着脱口OPを開放する板状のクリップ部22とを備えるものにおいて、クリップ部22の先端22bに、定位置でフック部21の内側に重合する突部25を幅方向に沿って中心から一方向へ偏位させた位置に設けるとともに、フック部21の先端21bに、定位置にあるクリップ部22の突部25よりも更に一方向へ偏位した位置において突部25に隣接する突起26を設けることとした。
【解決手段】鉤状のフック部21と、定位置でこのフック部21の内側にありその位置から沈み込む方向へ弾性変形することによりフック部21との間の着脱口OPを開放する板状のクリップ部22とを備えるものにおいて、クリップ部22の先端22bに、定位置でフック部21の内側に重合する突部25を幅方向に沿って中心から一方向へ偏位させた位置に設けるとともに、フック部21の先端21bに、定位置にあるクリップ部22の突部25よりも更に一方向へ偏位した位置において突部25に隣接する突起26を設けることとした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリップを始めとして被保持体を引っ掛けて保持するフック部材に係り、更に詳しくは、樹脂により一体成型しても外れ難くしたフック部材及びカードホルダに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、各種展示会、講演会、或いは一定の集会等においては、扁平な透明ケースに
名刺やICカード等を収納して当該ケースをクリップに保持させ、このクリップに取り付けられた帯状の紐状部材を利用者の首回りに吊り下げ保持することで、各人の特定を行うことが行われている。
【0003】
特許文献1には、このうち樹脂一体成型した簡易形のクリップが示されている。同クリップは、図11(a)に実線で示すように、Jの字状をなす鉤状のフック部121と、定位置でこのフック部121の内側にありその位置から想像線fで示すように沈み込む方向へ弾性変形することによりフック部121との間の着脱口OPを開放する板状のクリップ部122とを具備している。
【0004】
フック部121とクリップ部122はほぼ等幅であり、クリップ部122の先端122bが定位置で前記フック部121の内側の幅方向ほぼ全域に重合することにより、着脱口OPが閉止されるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】意匠登録第1302450号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、このようなクリップを樹脂一体成型すると、被保持体たとえばカードケースを何かに引っ掛けるなどしてフック部121とクリップ部122の間に相対的な力が働いた際にクリップ部122がフック部121に対して図11(a)に想像線gで示すように幅方向にねじれ易い。このため、クリップ部122とフック部121の間の着脱口OPが開いてカードケースが脱落してしまうおそれがあり、このような不具合を防止するためには、上記特許文献にあるようにフック部121やクリップ部122に一定以上の幅を確保しなければならず、コンパクト化やそれに伴う樹脂使用量の低減によるコストダウン、デザインの多様化が制限される要因となっている。
【0007】
一方、この種のクリップは、成型時に図11(b)に実線で示すようにクリップ部122がフック部121の外側に位置する状態で当該フック部121とともに樹脂一体成型され、その位置から同図に想像線で示すようなねじりを伴って当該フック部121の側方を通過して同図(a)に実線で示したごとく内側に回り込んだ位置で定位置に収められるのが通例である。しかしながら、フック部121やクリップ部122の幅が大きくなると、上記のようにクリップ部122をフック部の外側位置で成型しそこから内側位置に回り込ませる作業が難しくなるという相反する不具合が生じる。
【0008】
本発明は、このような課題に着目し、フック部やクリップ部を幅狭にしてもクリップ機能を損なうような変形やそれに伴うカードケース等の被保持体の脱落を招かないようにした、新たな構造のフック部材及びカードホルダを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0010】
すなわち、本発明のフック部材は、鉤状のフック部と、定位置でこのフック部の内側にありその位置から沈み込む方向へ弾性変形することによりフック部との間の着脱口を開放する板状のクリップ部とを具備するものにおいて、前記クリップ部の先端に、定位置でフック部の内側に重合する突部を幅方向に沿って中心から一方向へ偏位させた位置に設けるとともに、フック部の先端に、定位置にある前記クリップ部の突部よりも更に一方向へ偏位した位置において前記突部に隣接する突起を設けたことを特徴とする。
【0011】
このようにすると、クリップ部がフック部に対して幅方向に変位しようとしても、一方向に対してはクリップ部の突部がフック部の突起を乗り越えない限りクリップ部がフック部から外れることがなく、他方向に対しては突部がフック部と重合しなくなる位置まで距離があるためクリップ部がフック部から外れにくい状態となる。このため、クリップ部やフック部を幅狭にしても、クリップ機能を損なうような変形やそれに伴うカードケース等の被保持体の脱落を有効に防止することができる。
【0012】
特に、このような構成は、クリップ部がフック部の外側に位置する状態で当該フック部とともに樹脂一体成型され、その位置からねじりを伴って当該フック部の側方を通過して内側に回り込み更に当該クリップ部の突部が前記フック部の突起を乗り越えた位置で定位置に収められるものにおいて好適である。
【0013】
このフック部材の適用対象である被保持体に設けられた保持用穴にフック部を係り合わせて前記被保持体の吊り下げ保持を可能とする場合に、簡素な構造で被保持体に対する保持状態をより確実ならしめるためには、クリップ部の突部の先端やフック部の先端付記の内面に、定位置にあるクリップ部の突部とフック部の内面との間を押し広げて被保持体が脱落しようとする動きと干渉して当該被保持体の脱落を規制する第1の規制部や第2の規制部を更に設けていることが望ましい。
【0014】
このようなフック部材の一部に、紐部材を挿し通して吊り下げるための挿通部またはポケットに掛け止めるための第2クリップ部の少なくとも何れかを設け、硬質樹脂で作られて保形性を有した被保持体たるカードケースの保持用穴に当該フック部材のクリップ部とフック部を係り合わせる場合には、カードケース側から働くこじれ力がクリップ部とフック部の間を押し広げる方向に作用し易いため、本発明を適用することでカードホルダの保持機能を有効に高めることが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以上説明した構成であるから、フック部やクリップ部を幅狭にしてもクリップ機能を損なうような変形やそれに伴うカードケース等の被保持体の脱落を招くことがないため、被保持体としての機能を担保した上でコンパクト化や樹脂量を減らすことによるコストダウン、デザイン自由度の向上を図ることができ、また、成型時の状態から使用時の状態に移行させる作業も簡便にして、製造工程の簡略化も図ることができる、優れたフック部材を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係るフック部材を適用したカードホルダの斜視図。
【図2】同フック部材をクリップ部が定位置にある状態で示す斜視図。
【図3】図2に対応した側面図。
【図4】同フック部材をクリップ部が成型時の位置にある状態で示す斜視図。
【図5】同フック部材をクリップ部が成型時の位置にある状態で示す別の角度からの斜視図。
【図6】図4及び図5に対応した側面図。
【図7】同フック部材の使用時における作用説明図。
【図8】同フック部材の使用時における作用説明図。
【図9】同フック部材を適用したカードホルダの非使用時の状態を示す図。
【図10】同実施形態と対比される構造における不具合を説明するための図。
【図11】従来例の構造および不具合を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0018】
図1〜図3はこの実施形態に係るネックストラップ用のフック部材2の使用時の状態を示しており、被保持体としてのカードケース1がフック部材2及びこれに装着された紐状部材3を介して吊り下げた状態に保持されている。カードケース1は、透明なポリカーボネート等の硬質樹脂を袋状に形成して構成された所謂ハードケースと称される公知のケースであり、その中央上端部1aから略直交方向に屈曲した支持片10には、左右方向に延びるスロット状の保持用穴11が形成されている。
【0019】
前記フック部材2は、保持空間を左右両側に開通しているとともに、前部に着脱口OPを形成するフック部21とクリップ部22を備えている。フック部21は上向き鉤状(J形)をなす板状をなし、クリップ部22は短冊形をなす板状のものであって、フック部21の基端21aとクリップ部22の基端22aとはともに、背壁20aと頂壁20bからなる逆L字形をなす基体20の下端部と上端部にそれぞれ渾然一体に連設された状態で樹脂一体成型されている。すなわち、フック部21は、基体20の背壁20aの下端部から緩やかに円弧を描いて湾曲しその後に先端21bを前上方に向けて直線状に起立させ、クリップ部22は基体20の頂壁20bよりも薄肉に成型されてフック部21に向かって直線状に延出し先端22bをやや内側に傾斜させて前記フック部21の先端21bの内側に潜り込む位置に配されている。背壁20aの上方は一旦後方に屈曲した後に大きな曲率で前方に湾曲して頂壁20bへとつながっていて、その湾曲部分cに、このフック部材2をポケットに掛け止めるための垂下片状の第2クリップ部23が背壁20aの下方領域に沿って延びている。基体20の頂壁20bにはこのフック部材2を吊下げる紐部材3を挿し通すための一対の挿通窓24が設けられている。
【0020】
さらに本実施形態は、前記クリップ部22の先端22bに、当該先端22bよりも幅狭であって定位置で前記フック部21の内側に重合する突部25を幅方向に沿って中心から一方向へ偏位させて設けるとともに、フック部21の先端21bに、定位置にある前記クリップ部22の内側に突部25よりも更に一方向へ偏位した位置において前記突部25に隣接する錐状の突起26を設けている。突部25は舌片状のもので、当該突部25の幅方向中心m2がクリップ部22の幅方向中心m1よりも距離d1だけ前記一方向へ偏位し、クリップ部22の幅縁近くの所定領域Aには当該突部25は設けられていない。この突部25は図3に示すように前記クリップ部22の先端21bの傾斜に滑らかに連続した後、前記フック部21の前面に略平行な方向に屈曲している。
【0021】
一方、図2等に示すフック部21の突起26は、前記フック部21の端縁よりに設けられたもので、クリップ部22が定位置にあるときに当該クリップ部22の所定領域Aに収まる幅寸法d2を有する(d2≦A)。突起26及び突部25の隣接側の面は略フラットに成型されている。
【0022】
なお、前記クリップ部22の突部25には、図3等に示すように定位置でフック部21に面する側と反対側の面に向かって膨出する第1の規制部27が設けてある。この第1の規制部27は、先端に凹み27aを有するもので、被保持体であるカードケース1がフック部材2に対してクリップ部22の突部25とフック部21の内面との間をこじ開けようとする挙動を起こしたときに、これを規制する働きをなす。これについては後述する。また、フック部21の内面には、内側空間に向けて突出する第2の規制部28が設けてある。この第2の規制部28も、被保持体であるカードケース1がフック部材2に対してクリップ部22の突部25とフック部21の内面との間をこじ開けようとする挙動を起こしたときに、これを規制する働きをなすものである。これについても後述する。
【0023】
図4〜図6は前記フック部材2の成型時の状態を示している。成型時のクリップ部材2は、クリップ部22がフック部21の外側に位置する状態で成型され、前記開通方向(図5におけるZ方向、−Z方向)に型割がされる。符号Pで示すものはパーティングラインであり、保持用穴11等にはスライド型が用いられる。そして、成型後のクリップ部22を、外側位置から図4に想像線で示すようにねじりを伴ってフック部21の側方を通過して図2に示すように先端22b当該フック部21の先端21bの内側に回り込ませることによって、クリップ部22をフック部21の内面に重合させる定位置に収めている。この際、クリップ部22には突部25が形成してあり、フック部21には突起26が形成してあるため、クリップ部22の突部25は内側に回り込んだ際に図6に想像線で示すように一時的にフック部21の突起26よりも内方に沈みこんでこれを乗り越えることによって始めて図1〜図3に示す定位置に収まることができる。
【0024】
この使用状態において、クリップ部22は図3及び図6に示すように成型時の位置よりも基体20の頂壁20bとのなす角度θがθ1→θ2と小さくなることで元の角度θ1に戻ろうとする方向の弾性力を蓄積し、この弾性力が着脱口OPを閉止する閉止力となる。利用者は、その弾性力に抗して図7に矢印及び想像線で示すようにクリップ部22をフック部21に対して指で直接、またはカードケース1の支持片10を介して押し込むことによって、着脱口OPを開口させ、カードケース1の保持用穴11をフック部21の先端に挿し通しまたは抜き取ることができるものである。
【0025】
そして本実施形態は、図2に示したように、クリップ部22の先端22bに、定位置でフック部21の内側に重合する突部25を幅方向に沿って中心から一方向へ偏位させた位置に設けるとともに、フック部21の先端21bに、定位置にある前記クリップ部22の突部25よりも更に一方向へ偏位した位置において前記突部25に隣接する錐状の突起26を設けたので、クリップ部22がフック部21に対して幅方向に変位しようとしても、図8に矢印S1で示す一方向に対してはクリップ部22の突部25がフック部21の突起26を乗り越えない限りクリップ部22がフック部21から外れることがなく、また、同図に矢印S2で示す他方向に対しては突部25がフック部21と重合しなくなる位置Qまで距離があるためにクリップ部22がフック部21から外れにくい状態となる。このため、クリップ部22やフック部21を幅狭にしても、クリップ部22が図4〜図6に示すようにフック部21の外側に逆戻りしてクリップ機能を損なってしまうような変形や、それに伴い被保持体であるカードケース1がクリップ部材2から脱落してしまうことを有効に防止することができる。
【0026】
また、上記のようにクリップ部22やフック部21を幅狭にできることで、クリップ部22がフック部21の外側に位置する図4〜図6の状態でこれらを樹脂一体成型してもクリップ部22をフック部21の内側に回り込ませて図1〜図3の状態に移行させる作業が容易となり、かつ成型時の位置に逆戻りし難い安定した使用状態を得ることができる。
【0027】
さらに、この種のカードホルダは、使用しないときに図9に示すようにカードケース1に紐部材3を巻きつけておくことが少なくないが、仮に規制部27、28が無いとすると、図10(a)に示すように巻き付けに伴いカードケース1がフック部材2のフック部21とクリップ部22が支持片10の保持用穴11に進入する状態が生じ、次にフック部材2が相対的にカードケース1に対し同図(b)に示す位置に回転して保持用穴10を形成している支持片11の開口縁11a、11bがフック部21とクリップ部22の間の着脱口OPをこじ開ける挙動をなし、さらにカードケース1がフック部材2に対し同図(c)に示す反転位置まで相対回転することでカードケースが前記着脱口OPを介してクリップ部材2から脱落してしまうことがある。このような不具合は、他の何らかの外力が働いた際にも起こり得るものである。
【0028】
これに対して、本実施形態は、先ずカードケースに対して図10(a)の状態になろうとしても図3に示したフック部21に設けた第2の規制部28が支持片10の開口縁11aと干渉してこれを規制し、さらにクリップ部22が図10(b)の状態になっても図3に示したフック部22に設けた第1の規制部27の凹み27aが支持片10の開口縁11aと干渉して同図(c)の状態に反転することを規制するので、これらの規制部27、28によって図10(c)の状態を経てカードケース1がクリップ部材2から脱落することを有効に防止することができる。
【0029】
そして本実施形態は、以上の構造を導入した上で、フック部材2の一部に、紐部材3を挿し通して吊り下げるための挿通部24やポケットに掛け止めるための第2クリップ部23を設け、硬質樹脂で作られて保形性を有した被保持体たるカードケース1の保持用穴11にフック部材2のクリップ部22とフック部21を係り合わせて吊下げタイプのカードホルダを構成しているため、様々な外力によってカードケース1側からクリップ部22とフック部21の間を押し広げる方向にこじれ力が作用しても、カードホルダの保持機能を有効に維持することが可能となる。
【0030】
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0031】
例えば、上記実施形態では向かって左側に突部25と突起26を設けているが、右側に設けても作用効果は同様である。
【0032】
また、上記実施形態では適用対象である被保持体としてカードケースを例示したが、例えば鞄その他の物品に取り付けられてバックルを着脱するためのスナップフック等の接続環としても本発明を有効利用することができる。
【0033】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0034】
1…被保持体(カードケース)
2…フック部材
3…紐部材
11…保持用穴
21…フック部
21b…先端
22…クリップ部
22b…先端
25…突部
26…突起
27…第1の規制部
28…第2の規制部
OP…着脱口
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリップを始めとして被保持体を引っ掛けて保持するフック部材に係り、更に詳しくは、樹脂により一体成型しても外れ難くしたフック部材及びカードホルダに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、各種展示会、講演会、或いは一定の集会等においては、扁平な透明ケースに
名刺やICカード等を収納して当該ケースをクリップに保持させ、このクリップに取り付けられた帯状の紐状部材を利用者の首回りに吊り下げ保持することで、各人の特定を行うことが行われている。
【0003】
特許文献1には、このうち樹脂一体成型した簡易形のクリップが示されている。同クリップは、図11(a)に実線で示すように、Jの字状をなす鉤状のフック部121と、定位置でこのフック部121の内側にありその位置から想像線fで示すように沈み込む方向へ弾性変形することによりフック部121との間の着脱口OPを開放する板状のクリップ部122とを具備している。
【0004】
フック部121とクリップ部122はほぼ等幅であり、クリップ部122の先端122bが定位置で前記フック部121の内側の幅方向ほぼ全域に重合することにより、着脱口OPが閉止されるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】意匠登録第1302450号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、このようなクリップを樹脂一体成型すると、被保持体たとえばカードケースを何かに引っ掛けるなどしてフック部121とクリップ部122の間に相対的な力が働いた際にクリップ部122がフック部121に対して図11(a)に想像線gで示すように幅方向にねじれ易い。このため、クリップ部122とフック部121の間の着脱口OPが開いてカードケースが脱落してしまうおそれがあり、このような不具合を防止するためには、上記特許文献にあるようにフック部121やクリップ部122に一定以上の幅を確保しなければならず、コンパクト化やそれに伴う樹脂使用量の低減によるコストダウン、デザインの多様化が制限される要因となっている。
【0007】
一方、この種のクリップは、成型時に図11(b)に実線で示すようにクリップ部122がフック部121の外側に位置する状態で当該フック部121とともに樹脂一体成型され、その位置から同図に想像線で示すようなねじりを伴って当該フック部121の側方を通過して同図(a)に実線で示したごとく内側に回り込んだ位置で定位置に収められるのが通例である。しかしながら、フック部121やクリップ部122の幅が大きくなると、上記のようにクリップ部122をフック部の外側位置で成型しそこから内側位置に回り込ませる作業が難しくなるという相反する不具合が生じる。
【0008】
本発明は、このような課題に着目し、フック部やクリップ部を幅狭にしてもクリップ機能を損なうような変形やそれに伴うカードケース等の被保持体の脱落を招かないようにした、新たな構造のフック部材及びカードホルダを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0010】
すなわち、本発明のフック部材は、鉤状のフック部と、定位置でこのフック部の内側にありその位置から沈み込む方向へ弾性変形することによりフック部との間の着脱口を開放する板状のクリップ部とを具備するものにおいて、前記クリップ部の先端に、定位置でフック部の内側に重合する突部を幅方向に沿って中心から一方向へ偏位させた位置に設けるとともに、フック部の先端に、定位置にある前記クリップ部の突部よりも更に一方向へ偏位した位置において前記突部に隣接する突起を設けたことを特徴とする。
【0011】
このようにすると、クリップ部がフック部に対して幅方向に変位しようとしても、一方向に対してはクリップ部の突部がフック部の突起を乗り越えない限りクリップ部がフック部から外れることがなく、他方向に対しては突部がフック部と重合しなくなる位置まで距離があるためクリップ部がフック部から外れにくい状態となる。このため、クリップ部やフック部を幅狭にしても、クリップ機能を損なうような変形やそれに伴うカードケース等の被保持体の脱落を有効に防止することができる。
【0012】
特に、このような構成は、クリップ部がフック部の外側に位置する状態で当該フック部とともに樹脂一体成型され、その位置からねじりを伴って当該フック部の側方を通過して内側に回り込み更に当該クリップ部の突部が前記フック部の突起を乗り越えた位置で定位置に収められるものにおいて好適である。
【0013】
このフック部材の適用対象である被保持体に設けられた保持用穴にフック部を係り合わせて前記被保持体の吊り下げ保持を可能とする場合に、簡素な構造で被保持体に対する保持状態をより確実ならしめるためには、クリップ部の突部の先端やフック部の先端付記の内面に、定位置にあるクリップ部の突部とフック部の内面との間を押し広げて被保持体が脱落しようとする動きと干渉して当該被保持体の脱落を規制する第1の規制部や第2の規制部を更に設けていることが望ましい。
【0014】
このようなフック部材の一部に、紐部材を挿し通して吊り下げるための挿通部またはポケットに掛け止めるための第2クリップ部の少なくとも何れかを設け、硬質樹脂で作られて保形性を有した被保持体たるカードケースの保持用穴に当該フック部材のクリップ部とフック部を係り合わせる場合には、カードケース側から働くこじれ力がクリップ部とフック部の間を押し広げる方向に作用し易いため、本発明を適用することでカードホルダの保持機能を有効に高めることが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以上説明した構成であるから、フック部やクリップ部を幅狭にしてもクリップ機能を損なうような変形やそれに伴うカードケース等の被保持体の脱落を招くことがないため、被保持体としての機能を担保した上でコンパクト化や樹脂量を減らすことによるコストダウン、デザイン自由度の向上を図ることができ、また、成型時の状態から使用時の状態に移行させる作業も簡便にして、製造工程の簡略化も図ることができる、優れたフック部材を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係るフック部材を適用したカードホルダの斜視図。
【図2】同フック部材をクリップ部が定位置にある状態で示す斜視図。
【図3】図2に対応した側面図。
【図4】同フック部材をクリップ部が成型時の位置にある状態で示す斜視図。
【図5】同フック部材をクリップ部が成型時の位置にある状態で示す別の角度からの斜視図。
【図6】図4及び図5に対応した側面図。
【図7】同フック部材の使用時における作用説明図。
【図8】同フック部材の使用時における作用説明図。
【図9】同フック部材を適用したカードホルダの非使用時の状態を示す図。
【図10】同実施形態と対比される構造における不具合を説明するための図。
【図11】従来例の構造および不具合を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0018】
図1〜図3はこの実施形態に係るネックストラップ用のフック部材2の使用時の状態を示しており、被保持体としてのカードケース1がフック部材2及びこれに装着された紐状部材3を介して吊り下げた状態に保持されている。カードケース1は、透明なポリカーボネート等の硬質樹脂を袋状に形成して構成された所謂ハードケースと称される公知のケースであり、その中央上端部1aから略直交方向に屈曲した支持片10には、左右方向に延びるスロット状の保持用穴11が形成されている。
【0019】
前記フック部材2は、保持空間を左右両側に開通しているとともに、前部に着脱口OPを形成するフック部21とクリップ部22を備えている。フック部21は上向き鉤状(J形)をなす板状をなし、クリップ部22は短冊形をなす板状のものであって、フック部21の基端21aとクリップ部22の基端22aとはともに、背壁20aと頂壁20bからなる逆L字形をなす基体20の下端部と上端部にそれぞれ渾然一体に連設された状態で樹脂一体成型されている。すなわち、フック部21は、基体20の背壁20aの下端部から緩やかに円弧を描いて湾曲しその後に先端21bを前上方に向けて直線状に起立させ、クリップ部22は基体20の頂壁20bよりも薄肉に成型されてフック部21に向かって直線状に延出し先端22bをやや内側に傾斜させて前記フック部21の先端21bの内側に潜り込む位置に配されている。背壁20aの上方は一旦後方に屈曲した後に大きな曲率で前方に湾曲して頂壁20bへとつながっていて、その湾曲部分cに、このフック部材2をポケットに掛け止めるための垂下片状の第2クリップ部23が背壁20aの下方領域に沿って延びている。基体20の頂壁20bにはこのフック部材2を吊下げる紐部材3を挿し通すための一対の挿通窓24が設けられている。
【0020】
さらに本実施形態は、前記クリップ部22の先端22bに、当該先端22bよりも幅狭であって定位置で前記フック部21の内側に重合する突部25を幅方向に沿って中心から一方向へ偏位させて設けるとともに、フック部21の先端21bに、定位置にある前記クリップ部22の内側に突部25よりも更に一方向へ偏位した位置において前記突部25に隣接する錐状の突起26を設けている。突部25は舌片状のもので、当該突部25の幅方向中心m2がクリップ部22の幅方向中心m1よりも距離d1だけ前記一方向へ偏位し、クリップ部22の幅縁近くの所定領域Aには当該突部25は設けられていない。この突部25は図3に示すように前記クリップ部22の先端21bの傾斜に滑らかに連続した後、前記フック部21の前面に略平行な方向に屈曲している。
【0021】
一方、図2等に示すフック部21の突起26は、前記フック部21の端縁よりに設けられたもので、クリップ部22が定位置にあるときに当該クリップ部22の所定領域Aに収まる幅寸法d2を有する(d2≦A)。突起26及び突部25の隣接側の面は略フラットに成型されている。
【0022】
なお、前記クリップ部22の突部25には、図3等に示すように定位置でフック部21に面する側と反対側の面に向かって膨出する第1の規制部27が設けてある。この第1の規制部27は、先端に凹み27aを有するもので、被保持体であるカードケース1がフック部材2に対してクリップ部22の突部25とフック部21の内面との間をこじ開けようとする挙動を起こしたときに、これを規制する働きをなす。これについては後述する。また、フック部21の内面には、内側空間に向けて突出する第2の規制部28が設けてある。この第2の規制部28も、被保持体であるカードケース1がフック部材2に対してクリップ部22の突部25とフック部21の内面との間をこじ開けようとする挙動を起こしたときに、これを規制する働きをなすものである。これについても後述する。
【0023】
図4〜図6は前記フック部材2の成型時の状態を示している。成型時のクリップ部材2は、クリップ部22がフック部21の外側に位置する状態で成型され、前記開通方向(図5におけるZ方向、−Z方向)に型割がされる。符号Pで示すものはパーティングラインであり、保持用穴11等にはスライド型が用いられる。そして、成型後のクリップ部22を、外側位置から図4に想像線で示すようにねじりを伴ってフック部21の側方を通過して図2に示すように先端22b当該フック部21の先端21bの内側に回り込ませることによって、クリップ部22をフック部21の内面に重合させる定位置に収めている。この際、クリップ部22には突部25が形成してあり、フック部21には突起26が形成してあるため、クリップ部22の突部25は内側に回り込んだ際に図6に想像線で示すように一時的にフック部21の突起26よりも内方に沈みこんでこれを乗り越えることによって始めて図1〜図3に示す定位置に収まることができる。
【0024】
この使用状態において、クリップ部22は図3及び図6に示すように成型時の位置よりも基体20の頂壁20bとのなす角度θがθ1→θ2と小さくなることで元の角度θ1に戻ろうとする方向の弾性力を蓄積し、この弾性力が着脱口OPを閉止する閉止力となる。利用者は、その弾性力に抗して図7に矢印及び想像線で示すようにクリップ部22をフック部21に対して指で直接、またはカードケース1の支持片10を介して押し込むことによって、着脱口OPを開口させ、カードケース1の保持用穴11をフック部21の先端に挿し通しまたは抜き取ることができるものである。
【0025】
そして本実施形態は、図2に示したように、クリップ部22の先端22bに、定位置でフック部21の内側に重合する突部25を幅方向に沿って中心から一方向へ偏位させた位置に設けるとともに、フック部21の先端21bに、定位置にある前記クリップ部22の突部25よりも更に一方向へ偏位した位置において前記突部25に隣接する錐状の突起26を設けたので、クリップ部22がフック部21に対して幅方向に変位しようとしても、図8に矢印S1で示す一方向に対してはクリップ部22の突部25がフック部21の突起26を乗り越えない限りクリップ部22がフック部21から外れることがなく、また、同図に矢印S2で示す他方向に対しては突部25がフック部21と重合しなくなる位置Qまで距離があるためにクリップ部22がフック部21から外れにくい状態となる。このため、クリップ部22やフック部21を幅狭にしても、クリップ部22が図4〜図6に示すようにフック部21の外側に逆戻りしてクリップ機能を損なってしまうような変形や、それに伴い被保持体であるカードケース1がクリップ部材2から脱落してしまうことを有効に防止することができる。
【0026】
また、上記のようにクリップ部22やフック部21を幅狭にできることで、クリップ部22がフック部21の外側に位置する図4〜図6の状態でこれらを樹脂一体成型してもクリップ部22をフック部21の内側に回り込ませて図1〜図3の状態に移行させる作業が容易となり、かつ成型時の位置に逆戻りし難い安定した使用状態を得ることができる。
【0027】
さらに、この種のカードホルダは、使用しないときに図9に示すようにカードケース1に紐部材3を巻きつけておくことが少なくないが、仮に規制部27、28が無いとすると、図10(a)に示すように巻き付けに伴いカードケース1がフック部材2のフック部21とクリップ部22が支持片10の保持用穴11に進入する状態が生じ、次にフック部材2が相対的にカードケース1に対し同図(b)に示す位置に回転して保持用穴10を形成している支持片11の開口縁11a、11bがフック部21とクリップ部22の間の着脱口OPをこじ開ける挙動をなし、さらにカードケース1がフック部材2に対し同図(c)に示す反転位置まで相対回転することでカードケースが前記着脱口OPを介してクリップ部材2から脱落してしまうことがある。このような不具合は、他の何らかの外力が働いた際にも起こり得るものである。
【0028】
これに対して、本実施形態は、先ずカードケースに対して図10(a)の状態になろうとしても図3に示したフック部21に設けた第2の規制部28が支持片10の開口縁11aと干渉してこれを規制し、さらにクリップ部22が図10(b)の状態になっても図3に示したフック部22に設けた第1の規制部27の凹み27aが支持片10の開口縁11aと干渉して同図(c)の状態に反転することを規制するので、これらの規制部27、28によって図10(c)の状態を経てカードケース1がクリップ部材2から脱落することを有効に防止することができる。
【0029】
そして本実施形態は、以上の構造を導入した上で、フック部材2の一部に、紐部材3を挿し通して吊り下げるための挿通部24やポケットに掛け止めるための第2クリップ部23を設け、硬質樹脂で作られて保形性を有した被保持体たるカードケース1の保持用穴11にフック部材2のクリップ部22とフック部21を係り合わせて吊下げタイプのカードホルダを構成しているため、様々な外力によってカードケース1側からクリップ部22とフック部21の間を押し広げる方向にこじれ力が作用しても、カードホルダの保持機能を有効に維持することが可能となる。
【0030】
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0031】
例えば、上記実施形態では向かって左側に突部25と突起26を設けているが、右側に設けても作用効果は同様である。
【0032】
また、上記実施形態では適用対象である被保持体としてカードケースを例示したが、例えば鞄その他の物品に取り付けられてバックルを着脱するためのスナップフック等の接続環としても本発明を有効利用することができる。
【0033】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0034】
1…被保持体(カードケース)
2…フック部材
3…紐部材
11…保持用穴
21…フック部
21b…先端
22…クリップ部
22b…先端
25…突部
26…突起
27…第1の規制部
28…第2の規制部
OP…着脱口
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉤状のフック部と、定位置でこのフック部の内側にありその位置から沈み込む方向へ弾性変形することによりフック部との間の着脱口を開放する板状のクリップ部とを具備するものにおいて、
前記クリップ部の先端に、定位置でフック部の内側に重合する突部を幅方向に沿って中心から一方向へ偏位させた位置に設けるとともに、フック部の先端に、定位置にある前記クリップ部の突部よりも更に一方向へ偏位した位置において前記突部に隣接する突起を設けたことを特徴とするフック部材。
【請求項2】
クリップ部は、フック部の外側に位置する状態で当該フック部とともに樹脂一体成型され、その位置からねじりを伴って当該フック部の側方を通過して内側に回り込み更に当該クリップ部の突部が前記フック部の突起を乗り越えた位置で定位置に収まる請求項1記載のフック部材。
【請求項3】
被保持体に設けられた保持用穴にフック部を係り合わせて前記被保持体の吊り下げ保持を可能とするものであり、
クリップ部の突部の先端に、定位置にあるクリップ部の突部とフック部の内面との間を押し広げて被保持体が脱落しようとする際の動きと干渉して当該被保持体の脱落を規制する第1の規制部を更に設けている請求項1又は2記載のフック部材。
【請求項4】
被保持体に設けられた保持用穴にフック部を係り合わせて前記被保持体の吊り下げ保持を可能とするものであり、
フック部の先端付近の内面に、定位置にあるクリップ部の突部とフック部の内面との間を押し広げて被保持体が脱落しようとする際の動きと干渉して当該被保持体の脱落を規制する第2の規制部を更に設けている請求項1〜3何れかに記載のフック部材。
【請求項5】
請求項1〜4何れかに記載のフック部材の一部に、紐部材を挿し通して吊り下げるための挿通部またはポケットに掛け止めるための第2クリップ部の少なくとも何れかを設け、硬質樹脂で作られて保形性を有した被保持体たるカードケースの保持用穴に当該フック部材のフック部とクリップ部を係り合わせたことを特徴とするカードホルダ。
【請求項1】
鉤状のフック部と、定位置でこのフック部の内側にありその位置から沈み込む方向へ弾性変形することによりフック部との間の着脱口を開放する板状のクリップ部とを具備するものにおいて、
前記クリップ部の先端に、定位置でフック部の内側に重合する突部を幅方向に沿って中心から一方向へ偏位させた位置に設けるとともに、フック部の先端に、定位置にある前記クリップ部の突部よりも更に一方向へ偏位した位置において前記突部に隣接する突起を設けたことを特徴とするフック部材。
【請求項2】
クリップ部は、フック部の外側に位置する状態で当該フック部とともに樹脂一体成型され、その位置からねじりを伴って当該フック部の側方を通過して内側に回り込み更に当該クリップ部の突部が前記フック部の突起を乗り越えた位置で定位置に収まる請求項1記載のフック部材。
【請求項3】
被保持体に設けられた保持用穴にフック部を係り合わせて前記被保持体の吊り下げ保持を可能とするものであり、
クリップ部の突部の先端に、定位置にあるクリップ部の突部とフック部の内面との間を押し広げて被保持体が脱落しようとする際の動きと干渉して当該被保持体の脱落を規制する第1の規制部を更に設けている請求項1又は2記載のフック部材。
【請求項4】
被保持体に設けられた保持用穴にフック部を係り合わせて前記被保持体の吊り下げ保持を可能とするものであり、
フック部の先端付近の内面に、定位置にあるクリップ部の突部とフック部の内面との間を押し広げて被保持体が脱落しようとする際の動きと干渉して当該被保持体の脱落を規制する第2の規制部を更に設けている請求項1〜3何れかに記載のフック部材。
【請求項5】
請求項1〜4何れかに記載のフック部材の一部に、紐部材を挿し通して吊り下げるための挿通部またはポケットに掛け止めるための第2クリップ部の少なくとも何れかを設け、硬質樹脂で作られて保形性を有した被保持体たるカードケースの保持用穴に当該フック部材のフック部とクリップ部を係り合わせたことを特徴とするカードホルダ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−67863(P2012−67863A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214017(P2010−214017)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(000001351)コクヨ株式会社 (961)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(000001351)コクヨ株式会社 (961)
【Fターム(参考)】
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