説明

フレキシブル・ストラップ

【課題】例えば首から吊り下げたストラップに取り付けた携帯電話等が、体を曲げて作業をする場合、前後左右にふらついて手元の邪魔になるため、快適な手元空間を確保する必要があった。
【解決手段】アルミ他の金属番線の曲げ捩れに対する可塑性を利用する事で、任意の形状に折り曲げた状態を維持するため、例えば携帯電話等を首から下げてもふらつかず固定される。
更に布、皮革又は、合成樹脂、各種金属等を用いて装飾する事で、豊富なデザインの商品の提供が期待できる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機やIDカード又は、小型ラジオ、カメラ、時計等を身に付けておく為の道具の一種で、首や腕又は腰のベルト等に巻きつけて、前後左右にふらつかない様に動きを抑制しつつ、フレキシブル(自在)な形に固定する機能を持たせたストラップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のストラップは、布、皮革、又はビニール等の軟質合成樹脂で作られた物と、アルミ等の金属又は、プラスチック等の硬質合成樹脂で作られた金環状の物がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
布や皮革等の柔軟な材質のみで作られたストラップや、アルミやプラスチック等の硬質な材質で作られた金環状のストラップの場合、例えば首から吊り下げた状態で使用すると、自重により前後左右にふらつき、体を曲げた時、あるいはかがんだ時に手元の邪魔になるので、快適な手元空間を確保する必要があった。 更に状況に応じて腕や腰のベルト等に巻きつけて使用したい場合など、紐で結ぶかボタンやフック等の留め金具を別に取り付けておく必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のフレキシブル・ストラップは請求項1に記載した通り、木片、竹、プラスチック等の硬質合成樹脂又はアルミ、ステンレス等の各種金属の小片に任意の数と大きさの孔を開け、空洞を作る。
この小片の上下に雌型、雄型を作り、曲げ捩れ等の力に対して飛散しないように、若干遊びを持たせた状態で嵌合する。これを数珠状に繋ぎ合わせ、任意に開けた孔が連続してトンネル状の空洞にする。
その空洞の中に、アルミ、銅、ステンレス又は、なまし鉄等の金属番線を挿通し抜けないように封印して、小片連鎖状にする。
【0005】
アルミ、銅、ステンレス又は、なまし鉄等の金属番線は線方向の曲げや捩れに対して、元に戻らない可塑性があり、人力で任意の形状に折り曲げた状態で、自在に固定できる性質がある。この性質を利用することで、フレキシブルな機能を持たせたストラップを形成できる。
しかし金属番線のみで使用した場合、乱雑な形状になり見苦しくなるので、前記の木片やアルミ、プラスチック等の小片を数珠状に繋いだものの中に挿通する事で装飾しつつ、フレキシブルに折り曲げて、その形状を固定して維持する機能を持たせるように解決した。
【0006】
請求項2に記載した、アルミ、銅、ステンレス又は、なまし鉄等の金属番線を骨格として布、紙、皮革又はビニール等の軟質合成樹脂材を巻きつける又は、編みこんで請求項1と同じフレキシブルで、かつ任意の形状に固定できる機能を持たせて解決した。
【0007】
請求項3に記載した、硬質又は、軟質合成樹脂及び、アルミ等の各種金属で作られた、既製のフレキシブルチューブの空洞部にアルミ、銅、ステンレス又は、なまし鉄等の金属番線を挿通して請求項1と同じフレキシブルで、任意の形状に固定できる機能を持たせて解決した。
【0008】
請求項4に記載した、アルミ、銅、ステンレス又は、なまし鉄等の金属番線にビニール、ナイロン等の軟質合成樹脂材を型押し圧着させて被覆し、請求項1と同じフレキシブルで、任意の形状に固定できる機能を持たせて解決した。
【0009】
請求項5に記載した通り、請求項1,2,3,4のフレキシブル・ストラップの機能を維持した上で、外皮部を布、紙、皮革又は、ビニール等の合成樹脂材で被い、装飾して解決した。
【0010】
請求項6に記載した通り、フレキシブル・ストラップの任意の面に、シリコン、又はゴム等の突起を設ける事で滑りにくくし、首や腕、腰のベルトに巻きつけた時に、滑り落ちないように工夫した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明のフレキシブル・ストラップのホルダーに、例えば携帯電話機又は、IDカードを入れて、図7に示すように任意の位置に来るように調整して、首にかかる部分を折り曲げネクタイのように絡ませる。この場合、人間の腕力で容易にかつ自在に折り曲げられるが、携帯電話機の様な軽いものには充分対抗するので、任意の形状を維持しふらつかないので、快適な手元空間が実現する。
【0012】
腕や腰のベルトに巻きつけたい場合、本発明のフレキシブル・ストラップの中で、図4のように布、皮革を編みこんだもの、又は図6のように金属番線を合成樹脂等で型押し圧着したものは薄く出来るので使い易い。 又折り曲げるだけなので紐で結ぶことや、留め金具を用いることなく使いこなす事ができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明のフレキシブル・ストラップにより、携帯電話機やIDカード、小型ラジオ、カメラ等を身につけておく時、手元を邪魔される事が無く、快適に事務や作業の仕事が出来る。
また従来のストラップではふらついて邪魔なため、安易にポケットに入れてしまい、ポケットを膨らませてスタイリングを悪くする場合があり、それらを解消できる。その他スタイリングの為に、わざわざセカンドバッグに入れて持ち歩く不便さも解消できる。
巻きつけるだけなので取り付け、取り外しが容易で便利である。
【産業上の利用可能性】
【0014】
本発明のフレキシブル・ストラップは、益々軽量かつ高性能化する携帯電話機や小型ラジオ、カメラ等を持ち歩く場合、便利でかつ手元空間を確保する事を考えたものであり、多大な利用価値があると考えられる。
【0015】
本発明のフレキシブル・ストラップの巻きつけたい場所によって、図1のような小片連鎖型や図4のように布、皮革を編みこんだもの、図5のように既製のフレキシブル・チュウブに金属番線を挿通したもの、図6のように合成樹脂を型押し圧着したものなど、それぞれに使い分けが出来るバリエーションがあり、豊富なデザインによる商品の提供が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の小片連鎖型フレキシブル・ストラップの全体正面図である。
【図2】小片連鎖型フレキシブル・ストラップの小片材と金属番線の拡大図である。
【図3】小片連鎖型フレキシブル・ストラップの納まりを示した、断面図である。
【図4】金属番線に布、皮革等を編みこんだフレキシブル・ストラップの部分正面図である。
【図5】フレキシブル・チュウブに金属番線を挿通したタイプの部分正面図である。
【図6】金属番線に合成樹脂等を型押し圧着したフレキシブル・ストラップの部分正面図である。
【図7】代表図として小片連鎖型フレキシブル・ストラップを、首に巻きつけた状態の実施例図である。
【符号の説明】
【0017】
1 小片連鎖型フレキシブル・ストラップの全体像。
2 携帯電話機や小型ラジオ等を入れるホルダー部。
3 アルミ、銅、ステンレス又はなまし鉄等の金属番線。
4 小片連鎖型の木片又は、アルミ他各種金属、硬質合成樹脂材等の小片材。
5 編みこみ型の布、紙、皮革又は、軟質合成樹脂等の紐状部材。
6 アルミ他各種金属、合成樹脂等のフレキシブル・チューブ材。
7 型押し圧着型の、軟質合成樹脂等の被覆材。
8 シリコン、ゴム等を用いた、滑り止め用の突起部分。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電話機やIDカード又は、小型ラジオ、カメラ、時計等を入れるホルダーを胸元や腕、腰のベルト等に任意の形で自在に固定するため、木片、竹、硬質合成樹脂又はアルミ等の各種金属の小片に孔を開け、数珠繋ぎにした中にアルミ、銅、ステンレス又は、なまし鉄等の金属番線を挿通して、小片連鎖型のフレキシブルなストラップにしたもの。
【請求項2】
請求項1と同じ機能を持たせるために、アルミ、銅、ステンレス又は、なまし鉄等の金属番線を骨格として布、紙、皮革、又はビニール等の軟質合成樹脂を巻きつける又は編み込んで、フレキシブルなストラップにしたもの。
【請求項3】
硬質又は、軟質合成樹脂及び、アルミ等の各種金属で作られた既製のフレキシブルチューブの空洞部にアルミ、銅、ステンレス又は、なまし鉄等の金属番線を挿通して請求項1と同じ機能を持たせ、フレキシブルなストラップにしたもの。
【請求項4】
請求項1と同じ機能を持たせるために、アルミ、銅、ステンレス又は、なまし鉄等の金属番線を骨格とした上に、ビニール等の軟質合成樹脂材を型押しして圧着させたフレキシブルなストラップ。
【請求項5】
請求項1および2,3,4のフレキシブル・ストラップの外皮部を、布、紙、皮革、又は、ビニール等の合成樹脂で被い、装飾したもの。
【請求項6】
本考案のフレキシブル・ストラップの任意の面に、シリコン又はゴム等で、突起を設け滑り難くしたもの。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−90068(P2009−90068A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−285553(P2007−285553)
【出願日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(591208788)
【Fターム(参考)】