フレキバンド

【課題】グレー色の保温フレキでも、アルミ色の保温フレキでも見苦しくなることなく、同色にして使用できるとともに、不燃材料の認定も得られるフレキバンドを提供する。
【解決手段】押し出し成型されたポリエチレンや着色することができる合成樹脂材製の帯状のフレキバンド本体３と、このフレキバンド本体の押し出し成型時に、一方の面に押し圧固定された帯状のアルミ箔シート５と、このアルミ箔シートが固定されたフレキバンド本体のほぼ中央部に、長さ方向に所定間隔で形成された取付孔８、９とでフレキバンドを構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明はフレキシブルダクト、主に保温フレキを吊り下げ状態で支持するフレキバンドに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来のフレキバンドはポリエチレンで厚さが１ｍｍ、幅寸法が５０ｍｍ、長さが３０ｍで、巻き付けられてダンボールケースに収納されている。
【０００３】
このため、使用時には所定の長さに切断して、両端部を釘やボルトで躯体に取付けているが、使用している保温フレキの外装材の色がグレーとアルミ色とあるためアルミ色の保温フレキに使用した場合、見苦しくなるという欠点があった。
また、材質がポリエチレンであるため、不燃材料の認定は取れないという欠点があった。
【特許文献１】特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、グレー色の保温フレキでも、アルミ色の保温フレキでも見苦しくなることなく、同色にして使用できるとともに、不燃材料の認定も得られるフレキバンドを提供することを目的としている。
【０００５】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記目的を達成するために、本発明は押し出し成型されたポリエチレンや着色することができる合成樹脂材製の帯状のフレキバンド本体と、このフレキバンド本体の押し出し成型時に、一方の面に押し圧固定された帯状のアルミ箔シートと、このアルミ箔シートが固定されたフレキバンド本体のほぼ中央部に、長さ方向に所定間隔で形成された取付孔とでフレキバンドを構成している。
【発明の効果】
【０００７】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【０００８】
（１）押し出し成型されたポリエチレンや着色することができる合成樹脂材製の帯状のフレキバンド本体と、このフレキバンド本体の押し出し成型時に、一方の面に押し圧固定された帯状のアルミ箔シートと、このアルミ箔シートが固定されたフレキバンド本体のほぼ中央部に、長さ方向に所定間隔で形成された取付孔とで構成されているので、アルミ箔シートが固定された面はアルミ色となり、他の面はポリエチレンのグレー色となる。
このため、アルミ色の保温フレキにはアルミ箔シート面が外側に位置して使用し、グレー色の保温フレキにはフレキバンド本体の面が外側に位置するようにして使用できる。
したがって、色の異なる保温フレキにでも見苦しくなることなく使用することができる。
【０００９】
（２）前記（１）によって、アルミ箔シートによって、不燃材料の認定が得られ、不燃のフレキバンドとして使用できる。
【００１０】
（３）前記（１）によって、長さ方向に所定間隔で形成された取付孔によって、容易に釘やボルトで躯体に取付けることができる。
【００１１】
（４）前記（１）によって、フレキバンド本体の押し出し成型時に、帯状のアルミ箔シートを押し圧固定するので、フレキバンド本体とアルミ箔シートとを容易に固定することができるとともに、容易に製造することができる。
【００１２】
（５）請求項２も前記（１）〜（４）と同様な効果が得られるとともに、アルミ箔シートによって保温フレキに傷を付けたりするのを、確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１３】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【００１４】
図１ないし図５に示す本発明を実施するための最良の第１の形態において、１は厚さが１ｍｍ、幅寸法が５０ｍｍ、長さが３０ｍ巻きにされ、ダンボールケースに1巻づつ収納されて販売される本発明のフレキバンドで、このフレキバンド1は押し出し成型機２で押し出し成型されたポリエチレン製の帯状のフレキバンド本体３と、このフレキバンド本体３の押し出し成型時に、両側部を除く一方の面にローラー４で押し圧固定された帯状のアルミ箔シート５と、このアルミ箔シート５が押し圧固定され、冷却槽６で冷却されたところで、釘とボルトを挿入することができるようにほぼ中央部の長さ方向に所定間隔で、プレス機7で形成された直径が３．５ｍｍの釘孔8と１２ｍｍ×９ｍｍの楕円形状のボルト孔9とで構成されている。
【００１５】
上記構成のフレキバンド1は所定の長さに切断され、釘あるいはボルトを釘孔８あるいはボルト孔9を通過させて躯体に取付ける。
この時、使用する保温フレキの外装材がアルミ色の場合には、アルミ箔シート５が位置する面が外側に位置するようにして使用し、グレー色の場合にはフレキバンド本体３が位置する面が外側に位置するように使用することにより、美観の向上を図るとともに、異なる色の保温フレキに最適に使用することができる。
また、アルミ箔シート５の両側部は図４に示すように、フレキバンド本体３の両側部で覆った状態になっているため、アルミ箔シート５の両側部で保温フレキを損傷させるのを確実に防止できるとともに、アルミ箔シート５で一面を覆うことにより、不燃材料の認定が得られる。
[発明を実施するための異なる形態]
【００１６】
次に、図６ないし図９に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第１の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【００１７】
図６および図７に示す本発明を実施するための第２の形態において、前記本発明を実施するための最良の第１の形態と主に異なる点は、フレキバンド本体３の一方の面全体を覆うようにアルミ箔シート５Ａを押し圧固定した点で、このようにフレキバンド本体３とアルミ箔シート５Ａとを押し圧固定したフレキバンド１Ａにしても、前記本発明を実施するための最良の第１の形態と同様な作用効果が得られる。
【００１８】
図８および図９に示す本発明を実施するための第３の形態において、前記本発明を実施するための最良の第１の形態と主に異なる点は、ほぼ中央部の長さ方向に所定間隔でボルト孔９を形成した点で、このように構成したフレキバンド１Ｂにしても、前記本発明を実施するための最良の第１の形態と同様な作用効果が得られる。
【００１９】
なお、前記本発明の各実施の形態ではフレキバンド本体３をポリエチレン製で形成したものに付いて説明したが、本発明はこれに限らず、主に、グレー色に着色することができる塩ビ樹脂、ＡＢＳ樹脂、ポリエステル樹脂など、保温フレキを吊り下げれる強度を有する合成樹脂材を用いて形成しても良い。また、塩ビ樹脂、ＡＢＳ樹脂、ポリエステル樹脂などの合成樹脂材をグレー色以外に着色して使用しても、この色とアルミ箔シート５の色との二色となり選択的に使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【００２０】
本発明はフレキシブルダクトを吊り下げ状態で支持するフレキバンドを製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【００２１】
【図１】本発明を実施するための最良の第１の形態の平面図。
【図２】図１の２−２線に沿う断面図。
【図３】図１の３−３線に沿う断面図。
【図４】図２の要部拡大図。
【図５】本発明を実施するための最良の第１の形態の製造状態を示す説明図。
【図６】本発明を実施する第２の形態の平面図。
【図７】図６の７−７線に沿う断面図。
【図８】本発明を実施するための第３の形態の平面図。
【図９】図８の９−９線に沿う断面図。
【符号の説明】
【００２２】
１、１Ａ、１Ｂ：フレキバンド、２：押し出し成型機、
３：フレキバンド本体、４：ローラー、
５、５Ａ：アルミ箔シート、６：冷却槽、
７：プレス機、８：釘孔、
９：ボルト孔。

【特許請求の範囲】
【請求項１】
押し出し成型されたポリエチレンや着色することができる合成樹脂材製の帯状のフレキバンド本体と、このフレキバンド本体の押し出し成型時に、一方の面に押し圧固定された帯状のアルミ箔シートと、このアルミ箔シートが固定されたフレキバンド本体のほぼ中央部に、長さ方向に所定間隔で形成された取付孔とからなることを特徴とするフレキバンド。
【請求項２】
アルミ箔シートはフレキバンド本体の両側部を除く一方の面に押し圧固定されていることを特徴とする請求項1記載のフレキバンド。

【図１】