説明

フレキバンド

【課題】 本発明は不燃材料の認定が得られるとともに、グレー色の保温フレキでも、アルミ色の保温フレキでも、見苦しくなることなく使用できるフレキバンドを得るにある。
【解決手段】 アルミ、鉄、ステンレス等の金属材で0.2mmから2mmの厚さの帯状に形成されたフレキバンド本体と、このフレキバンドの片面に塗装して形成された他の片面と異なる色となる塗装膜と、前記フレキバンド本体のほぼ中央部に長さ方向に所定間隔で形成された取付孔とでフレキバンドを構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフレキシブルダクト、主に保温フレキを吊り下げ状態で支持するフレキバンドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のフレキバンドはポリエチレンで厚さが1mm、幅寸法が50mm、長さが30mで巻き付けられてダンボールケースに収納されている。
【0003】
このため、使用時には所定の長さに切断して両端部を釘やボルトで躯体に取り付けているが、使用している保温フレキの外装材の色がグレーとアルミ色とあるため、アルミ色の保温フレキに使用した場合、見苦しくなるという欠点があった。
また、材質がポリエチレンであるため、不燃材料の認定が取れないという欠点があった。
【特許文献1】特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、不燃材料の認定が得られるとともに、グレー色の保温フレキでも、アルミ色の保温フレキでも、見苦しくなることなく使用できるフレキバンドを提供することを目的としている。
【0005】
また、本発明は取り扱いが容易で、安全に使用することができるとともに、安価に製造することができるフレキバンドを提供することを目的としている。
【0006】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明はアルミ、鉄、ステンレス等の金属材で0.2mmから2mmの厚さの帯状に形成されたフレキバンド本体と、このフレキバンド本体の片面に塗装して形成された他の片面と異なる色となる塗装膜と、前記フレキバンド本体のほぼ中央部に長さ方向に所定間隔で形成された取付孔とでフレキバンドを構成している。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0009】
(1)アルミ、鉄、ステンレス等の金属材で0.2mmから2mmの厚さの帯状に形成されたフレキバンド本体と、このフレキバンド本体の片面に塗装して形成された他の片面と異なる色となる塗装膜と、前記フレキバンド本体のほぼ中央部に長さ方向に所定間隔で形成された取付孔とで構成されているので、不燃材料としての認定が得られるとともに、表面と裏面とを使い分けることにより、保温フレキの色に応じた色にして、見苦しくなることなく使用することができる。
【0010】
(2)前記(1)によって、長さ方向に所定間隔で形成された取付孔によって、容易に釘やボルトで躯体に取付けることができる。
【0011】
(3)前記(1)によって、片面に塗装膜が形成された帯状のフレキバンド本体に、長さ方向に所定間隔で取付孔を形成するので、低コストで、容易に製造することができる。
【0012】
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、カット孔によって、カットが容易で正確に行なうことができる。
【0013】
(5)請求項3も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、面押しやローラー押えによって、フレキバンド本体の取付孔や両側面のバリを除去することができる。
したがって、安全に使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0015】
図1ないし図7に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1は厚さが0.2mmから2mm、幅寸法が50mm、長さが30m巻きにされ、ダンボールケースに1巻づつ収納されて販売される本発明のフレキバンドで、このフレキバンド1はアルミ、鉄、ステンレス等の金属材製の帯状のフレキバンド本体2と、このフレキバンド本体2の片面にポリエチレンと同じ色の塗装で形成した塗装膜3と、前記フレキバンド本体2のほぼ中央部に長さ方向に所定間隔で形成された、直径が10mmの多数個の取付孔4、4と、この取付孔4、4間の中央部にそれぞれ形成された直径が3.5mmのパイロット孔5と、例えば100mm毎に切断するための目印となるよう円形状以外の形状で形成された切断用目印孔6とで構成されている。
【0016】
前記取付孔4、パイロット孔5および切断用目印孔6が形成されたフレキバンド本体2は、前記取付孔4、パイロット孔5および切断用目印孔6を形成する時のフレキバンド移動時に、図5に示すように両側面をローラー7、7で押し圧してバり取りや面取りを行なうローラー押えや、図6に示すように前記取付孔4内に先端部だけが挿入されるポンチ8で面押しし、取付孔4の周縁部に付着しているバリを除去している。
なお、前記パイロット孔5や切断用目印孔6は、必要に応じて前記取付孔4の面押しと同様な作業を行なって、バリを除去してもよい。
【0017】
上記構成のフレキバンド1は通常1mの所の切断用目印孔6部分で切断され、釘あるいはボルトBを製造時にフレキバンド本体2の移動用に用いているパイロット孔5に釘あるいは取付孔4にボルトを通過させて躯体に取付ける。
この時、使用する保温フレキFの外装材がアルミ色の場合にはフレキバンド1の塗装がされていない面が外側に位置するようにして使用し、グレー色の場合には塗装膜3が外側に位置するようにして使用することにより、保温フレキの外装材の色とほぼ同じ色でフレキバンド1を使用することができ、美観の向上を図ることができるとともに、1個で二種類のフレキバンドとして使用でき、コストの低減を図ることができる。
また、フレキバンド本体2が金属材で形成されているため、確実に不燃材料であるとの認定が得られる。
[発明を実施するための異なる形態]
【0018】
次に、図8ないし図13に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0019】
図8ないし図10に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、フレキバンド本体2に例えば100mm毎の取付孔4A、4Aを切断用目印孔とできるように円形以外の形状に形成した点で、このように構成したフレキバンド1Aにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0020】
図11ないし図13に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、フレキバンド本体2の幅方向にミシン目状に多数個の切断用目印孔6Aを形成した点で、このような切断用目印孔6Aを形成したフレキバンド1Bにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、ミシン目状の多数個の切断用目印孔6Aによって、現場でハサミ等で容易に切断して使用することができる。
なお、前記ミシン目状に多数個の切断用目印孔6Aの変わりに、バリの発生がない目印用の溝をフレキバンド本体2の幅方向の全体あるいは一部に、例えば1mごとに形成しても良い。
【0021】
なお、フレキバンド本体2の片面に形成する塗装膜3の色はポリエチレンと同じ色のものを用いるものについて説明したが、本発明はこれに限らず、フレキバンド1の表面と裏面とを選択的に使用することにより、保温フレキの外装材の色と合い、美観を損なわない色であればどんな色にしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は保温フレキ等のフレキシブルダクトを吊り下げ状態で支持するフレキバンドを製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の平面図。
【図2】本発明を実施するための最良の第1の形態の底面図。
【図3】図1の3−3線に沿う断面図。
【図4】図1の4−4線に沿う拡大断面図。
【図5】本発明を実施するための最良の第1の形態のローラー押えの状態を示す説明図。
【図6】本発明を実施するための最良の第1の形態の面押し状態を示す説明図。
【図7】本発明を実施するための最良の第1の形態の使用状態の説明図。
【図8】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図9】本発明を実施するための第2の形態の底面図。
【図10】図8の10−10線に沿う断面図。
【図11】本発明を実施するための第3の形態の平面図。
【図12】本発明を実施するための第3の形態の底面図。
【図13】図11の13−13線に沿う断面図。
【符号の説明】
【0024】
1、1A、1B:フレキバンド、2:フレキバンド本体、
3:塗装膜、 4、4A:取付孔、
5:パイロット孔、 6、6A:切断用目印孔、
7:ローラー、 8:ポンチ
B:バルト、 F:保温フレキ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミ、鉄、ステンレス等の金属材で0.2mmから2mmの厚さの帯状に形成されたフレキバンド本体と、このフレキバンド本体の片面に塗装して形成された他の片面と異なる色となる塗装膜と、前記フレキバンド本体のほぼ中央部に長さ方向に所定間隔で形成された取付孔とからなることを特徴とするフレキバンド。
【請求項2】
フレキバンド本体には所定間隔で切断する時の目安となるカット孔が形成されていることを特徴とする請求項1記載のフレキバンド。
【請求項3】
フレキバンド本体に形成された取付孔および両側面は面押しおよびローラー押えによりバリが除去されていることを特徴とする請求項1記載のフレキバンド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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