説明

フロントローディングディスクプレーヤー

【目的】 本発明の目的は、ピックアップユニットのフィーディングモーターとしてピックアップユニットのフィーディング及びディスクローディングが可能になるようにしたフロントローディングディスクプレーヤーを提供することにある。
【構成】 本発明の構成は、上端一部分にラックギヤー部を有するピックアップ、移動板、多数のギヤーとリードスクリューとを含むピックアップユニット駆動部、及びピックアップユニットと移動板とが歯合された多数のギヤーを有するディスクローディング/アンローディング部を含む。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディスクプレーヤーに関するもので、特にピックアップユニットのフィーディングモーターとしてピックアップユニットのフィーディング及びディスクローディングが可能になるようにしたフロントローディングディスクプレーヤーに関する。
【0002】
【従来の技術】フロントローディングディスクプレーヤーはディスクがプレーヤーの前面から挿入される方式として、前面から挿入されたディスクローディングモーターによってターンテーブルにローディングされ、ピックアップフィーディングモーターの駆動によってフィーディングされるピックアップユニットによって再生される。図1は従来のフロントローディングミニディスクプレーヤーの内部構造を概略的に示した図面である。同図に示すように従来のフロントローディングミニディスクプレーヤーはラックギヤー部(図示せず)が形成された移動板12がデック14内で前後に移送されることによってディスク10が挿入されたトレー80がディスクをターンテーブル92にローディングさせるための駆動力を提供するローディングモーター18とターンテーブル92にローディングされたディスク10の記録内容を再生するようにピックアップユニット60をフィーディングさせるフィーディングモーター16を含む。ローディングモーター18の駆動力は多数のギヤーで構成された動力伝達部5を通じて移動板12に伝達される。また、フィーディングモーター16の駆動力はピックアップユニット60と歯合されたリードスクリュー28によってピックアップユニット60に伝達される。
【0003】符号38はディスクプレーヤーのベースを示す。即ち、従来のフロントローディングディスクプレーヤーはディスクローディングのためのローディングモーター18及び動力伝達部5が設置されなければならないので、ディスクプレーヤーが大きくなるのみならず、多くの部品が必要になり原価を上昇させるという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ピックアップユニットのフィーディングモーターとしてピックアップユニットのフィーディング及びディスクローディングが可能になるようにしたフロントローディングディスクプレーヤーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成するために、本発明にかかるフロントローディングディスクプレーヤーは上端部にラックギヤーが形成されたピックアップユニット、後端外側にラックギヤー部が形成された移動板、上記ピックアップユニットをフィーディングさせるためのフィーディングモーター、上記フィーディングモーターの軸に挿入固定された軸ギヤー、上記軸ギヤーと歯合された第1ホイルギヤー部と上記第1ホイルギヤー部と一体に形成され上記第1ホイルギヤー部に比べて直径が小さい第1ピニオンギヤー部を有する第1ダブルギヤー、上記第1ダブルギヤーの第1ピニオンギヤー部と歯合され中心に円状の溝を備えた第1ホイルギヤー、及び上記第1ホイルギヤーの溝に一端が固定挿入され上記ピックアップユニットと結合されて上記第1ホイルギヤーの回転によって上記ピックアップユニットをフィーディングさせるリードスクリューで構成されたピックアップユニット駆動部、及び上記ピックアップユニット駆動部の駆動によってフィーディングされるピックアップユニットのラックギヤー部と歯合される第2ホイルギヤー、上記移動板のラックギヤー部と歯合される第2ホイルギヤー部と上記第2ホイルギヤー部と一体に構成され上記第2ホイルギヤー部に比べて直径が小さく上記第2ホイルギヤーと歯合される第2ピニオンギヤー部を有する第2ダブルギヤーで構成されるディスクローディング/アンローディング部を含む。
【0006】
【実施例】図2は本発明の一実施例にかかるフロントローディングディスクプレーヤーの内部構造を示すための図面である。同図に示すように、ラックギヤーが形成された移動板が前後に移送されることによってディスクが挿入されたトレーがディスクのローディング/エゼクティングを行い、リードスクリューの回動によってフィーディングされるピックアップユニットに依って再生動作が行われるフロントローディングディスクプレーヤーにおいて、本発明の一実施例にかかるフロントローディングディスクプレーヤーは、上端部にラックギヤー部30が形成されたピックアップユニット60、後端外側にラックギヤー部36が形成された移動板12、ピックアップユニット60をフィーディングさせるためのフィーディングモーター16、フィーディングモーター16の軸に挿入固定された軸ギヤー22、軸ギヤー22と歯合された第1ホイルギヤー部24aと、第1ホイルギヤー部24aと一体に形成され第1ホイルギヤー部24aに比べて直径が小さい第1ピニオンギヤー部24bを有する第1ダブルギヤー24、第1ダブルギヤー24の第1ピニオンギヤー部24bと歯合され中心に円状の溝26aを備えた第1ホイルギヤー26、及び第1ホイルギヤー26の円状の溝26aに一端が固定挿入され、ピックアップユニット60と結合され第1ホイルギヤー26の回転によってピックアップユニット60をフィーディングさせるリードスクリュー28で構成されたピックアップユニット駆動部70、及びピックアップユニット駆動部70の駆動によってフィーディングされるピックアップユニット60のラックギヤー部30と歯合される第2ホイルギヤー32、及び移動板12のラックギヤー部36と歯合される第2ホイルギヤー部34aと、第2ホイルギヤー部34aと一体に形成され第2ホイルギヤー部34aに比べて直径が小さく第2ホイルギヤー32と歯合される第2ピニオンギヤー部40を有する第2ダブルギヤー34とで構成されたディスクローディング/アンローディング部75を含む。
【0007】移動板12のラックギヤー部36は移動板12の後端外側面の一定区間に形成されている。上記のような構成になっている本発明の一実施例にかかるフロントローディングディスクプレーヤーの作動を説明すれば次のとおりである。図3は本発明の一実施例にかかるフロントローディングディスクプレーヤーにおいてのディスクの挿入及びエゼクティング作動を示す図面である。同図に示すようにディスク10に記録された情報を再生するためにトレー80にディスク10を挿入する。挿入されたディスク10はトレー80に形成された溝203に沿って移動されるディスクストッパー201に着くことになる。この時、フィーディングモーター16は駆動されなく、ディスク10の外側に位置したピックアップユニット60のラックギヤー部30は第2ホイルギヤー32と歯合される。第2ホイルギヤー32は第2ダブルギヤー34の第2ピニオンギヤー部40に歯合され、第2ダブルギヤー34の第2ホイルギヤー部34aは移動板12のラックギヤー部36に歯合される。また、トレー80に形成された突出部82は移動板12のカム溝84を経てシャシ39のガイド溝86の上端前方に位置することになる。
【0008】図4は本発明の一実施例にかかるフロントローディングディスクプレーヤーにおいてのディスクローディング作動を示すための図面である。同図に示すように、ディスク10がトレー80に完全に挿入されるとき、ディスクストッパー201は溝203に沿ってトレー80の内側に押されるようになり、内側に押されたディスクストッパー201はディスクストッパー支持部材207によって支持固定される。この時、ディスクストッパー201はスプリング205によってディスク10を押す方向に弾性力を受けることになる。このような状態で、フィーディングモーター16が駆動される。フィーディングモーター16の駆動力は軸ギヤー22、第1ダブルギヤー24、第1ホイルギヤー26を通じてリードスクリュー28を駆動させることになる。リードスクリュー28の駆動によってピックアップユニット60はディスク中心の方に移動することになる(矢印l)。これによってピックアップユニット60のラックギヤー部30と歯合された第2ギヤー32は時計方向(矢印c)に回転し、第2ホイルギヤー32と歯合された第2ダブルギヤー34の第2ピニオンギヤー部40は反時計方向(矢印d)に回転する。従って、移動板12のラックギヤー部36と歯合された第2ダブルギヤー34の第2ホイルギヤー部34aも反時計方向(矢印d)に回転することになって移動板12を後側に移送させるようになる(矢印r)。従って、トレー80に形成された突出部82は移動板12のカム溝84に沿って移動し(矢印e)、トレー80はターンテーブル92に向かって移動され結局トレー80に挿入されたディスク10がターンテーブル92上にローディングされる。
【0009】図5は本発明の一実施例にかかるフロントローディングディスクプレーヤーにおいてのディスクの再生作動を示すための図面である。同図に示すように、フィーディングモーター16の駆動でピックアップユニット60はディスク10に記録された情報を再生させるために移動する(ダブル矢印s)。このような再生動作においては、図面に示すようにピックアップユニット60のラックギヤー部30は第2ホイルギヤー32と歯合しない状態であるのでディスク10はターンテーブル92上にローディングされた状態を維持する。ピックアップユニット60の移動によって再生作動が終われば、図3R>3に示すようにフィーディングモーター16によってピックアップユニット60は第1ホイルギヤー32の方に移動することになる(矢印u)。ピックアップユニット60のラックギヤー部30が第1ホイルギヤー32と歯合される時、第1ホイルギヤー32は反時計方向に回動され(矢印v)、これによって第1ホイルギヤー32と歯合されている第2ダブルギヤー34の第2ピニオンギヤー部40は時計方向に回動する(矢印w)。従って、移動板12のラックギヤー部36と歯合された第2ダブルギヤー34の第2ホイルギヤー部34aも時計方向(矢印w)に回動され移動板12は前方に移送される(矢印x)。これによってトレー80の突出部82は移動板12のカム溝84に沿って上方向に移動された後(矢印y)、シャシ39のガイド溝86に沿って前方に移動されるので(矢印z)、トレー80はエゼクターストッパー125を作動させることになってディスクストッパー201を支持していたディスクストッパー支持部材207はその支持を解除する。従って、スプリング205の弾性を受けていたディスクストッパー201はディスク10を押してディスク10はエゼクティングされる。
【0010】一方、第2ホイルギヤー32の回転に比べて第2ダブルギヤー34の第2ピニオン部40の回転が速くなるように上記両ギヤー32、40の回転数の差が所定の比率を持つようにすることで第2ホイルギヤー32の小さい回転によって第2ダブルギヤー34の大きい回転を得られるようにギヤーの歯を形成する。即ち、第2ホイルギヤー32の回転数に対する第2ダブルギヤー34の第2ピニオン部40の回転数の比率を1より大きくなるようにする。こうして第2ホイルギヤー32の小さい回転で移動板12の移送を大きくすることができる。
【0011】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るフロントローディングディスクプレーヤーにおいてはピックアップユニットのフィーディングモーターとしてピックアップユニットのフィーディング及びローディングが可能になって別途のローディングモーターを排除することができるので、ディスクプレーヤーの大きさを小さくし得るのみならず部品数を減らして製造原価を下げられる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のフロントローディングディスクプレーヤーの内部構造を概略的に示した図面である。
【図2】本発明の一実施例にかかるフロントローディングディスクプレーヤーの内部構造を示すための図面である。
【図3】本発明の一実施例にかかるフロントローディングディスクプレーヤーにおいて、ディスクの挿入及びエゼクティング作動を示すための図面である。
【図4】本発明の一実施例にかかるフロントローディングディスクプレーヤーにおいて、ディスクのローディング作動を示すための図面である。
【図5】本発明の一実施例にかかるフロントローディングディスクプレーヤーにおいて、ディスクの再生作動を示すための図面である。
【符号の説明】
10 ディスク
12 移動板
16 フィーディングモーター
22 軸ギヤー
24 第1ダブルギヤー
26 第1ホイルギヤー
28 リードスクリュー
32 第2ホイルギヤー
34 第2ダブルギヤー
60 ピックアップユニット
80 トレー

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ラックギヤー部が形成された移動板が前後に移送されることによってディスクが挿入されたトレーがディスクローディング/エゼクティングを行い、リードスクリューの回動によってフィーディングされるピックアップユニットによって再生動作が行われるフロントローディングディスクプレーヤーにおいて、上端部にラックギヤー部が形成されたピックアップユニット;後端外側にラックギヤー部が形成された移動板;上記ピックアップユニットをフィーディングさせるためのフィーディングモーター;上記フィーディングモーターの軸に挿入固定された軸ギヤー;上記軸ギヤーと歯合された第1ホイルギヤー部と上記第1ホイルギヤー部と一体に形成され上記第1ホイルギヤー部に比べて直径が小さい第1ピニオンギヤー部を有する第1ダブルギヤー、上記第1ダブルギヤーの第1ピニオンギヤー部と歯合され中心に円状の溝を備えた第1ホイルギヤー、及び上記第1ホイルギヤーの溝に一端が固定挿入され上記ピックアップユニットと結合されて上記第1ホイルギヤーの回転によって上記ピックアップユニットをフィーディングさせるリードスクリューで構成されたピックアップユニット駆動部;及び上記ピックアップユニット駆動部の駆動によってフィーディングされるピックアップユニットのラックギヤー部と歯合される第1ホイルギヤー;及び上記移動板のラックギヤー部と歯合される第2ホイルギヤー部と上記第2ホイル部と一体に形成され上記第2ホイルギヤー部に比べて直径が小さく上記第2ホイルギヤーと歯合される第2ピニオンギヤー部を有する第2ダブルギヤーで構成されるディスクローディング/アンローディング部を含むことを特徴とするフロントローディングディスクプレーヤー。
【請求項2】上記第2ホイルギヤーの回転に比べて上記ローディングギヤーのピニオン部の回転が速くなるように上記第2ホイルギヤーの回転数に対する上記第2ダブルギヤーの第2ピニオン部の回転数の比率が1より大きいことを特徴とする請求項1記載のフロントローディングディスクプレーヤー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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