説明

ブラシクリーニング装置

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機,プリンタ等の電子写真装置のブラシクリーニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機,プリンタ等の電子写真装置においては、感光体を駆動機構により回転させて帯電器により均一に帯電させた後に、この感光体に書き込み手段により画像露光を行って静電潜像を形成し、この静電潜像を現像器により現像してトナー像としている。そして、このトナー像を転写装置により転写紙へ転写してから転写紙を分離装置で感光体より分離して定着器により転写紙上のトナー像を定着し、かつ、感光体上のトナー像転写後に残った残留トナーを転写紙分離後にクリーニング装置により除去している。
【0003】このクリーニング装置はブレードにより感光体上の残留トナーを除去するブレードクリーニング装置や、電源からバイアスローラを介してクリーニング用ファーブラシローラに電圧を印加してこのクリーニング用ファーブラシローラにより感光体上の残留トナーを静電的に引き付けて感光体から除去するブラシクリーニング装置などがあるが、近年開発が進められている小粒径のトナーが現像器で用いられる場合にはブラシクリーニング装置が有効であることが分かっている。
【0004】ブラシクリーニング装置はクリーニング用ファーブラシローラにより感光体上の残留トナーを静電的に引き付けて感光体から除去するので、感光体上の残留トナーの電荷量を制御することが不可欠となる。この残留トナーの電荷量を制御する手段は特開昭63ー24980号公報,特開平1ー108563号公報、特開平3ー31769号公報などにより知られており、特開昭63ー24980号公報には、像担持体の回転方向におけるクリーニング手段の上流側に像担持体の表面電位を制御する電位制御手段を設けて安定したクリーニング効果を得るようにしたものが記載されている。
【0005】また、特開平1ー108563号公報には、感光体をクリーニング装置より上流側で帯電させるためのクリーニング前チャージャとクリーニング装置との間で感光体の電位を表面電位計でモニターし、その電位に基づいてクリーニング前チャージャの印加電圧を変えてクリーニング装置のクリーニング性能を安定に維持するものが記載されている。さらに、特開平3ー31769号公報には、感光体上の残留トナーをクリーニング装置のクリーニングキャリアと逆極性に制御することにより、作動中に感光体の表面電位が変動してもクリーニング装置のクリーニング電界を一定に維持して常に良好なクリーニング動作を行わせるものが記載されている。
【0006】図7は従来の複写機の一例を示す。感光体ドラム1はメインモータにより回転駆動されて帯電器2により均一に帯電された後に書き込み手段により画像露光3を受けて静電潜像が形成され、この静電潜像が現像器4で現像されてトナー像となる。この現像器4は現像バイアス電源から現像バイアスが印加され、小粒径のトナーにより感光体ドラム1上の静電潜像を現像する。感光体ドラム1上のトナー像は給紙装置から送られてきた転写紙へ転写チャージャ5により転写され、この転写紙は分離チャージャ6により感光体ドラム1から分離されて定着器によりトナー像が定着される。また、感光体ドラム1は転写紙分離後にブラシクリーニング装置7により残留トナーが除去され、除電器8により除電されて再使用可能となる。
【0007】ブラシクリーニング装置7は導電性を有する残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9が感光体ドラム1へ導電性を有するクリーニング用ファーブラシローラ10よりも上流側で接触し、電源11から一定の直流電圧が印加されて感光体ドラム1上の残留トナーの電荷量を制御してこの残留トナーの極性を制御する。残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9は駆動機構により感光体ドラム1と逆方向に回転駆動され、つまり、感光体ドラム1との接触部において移動方向が感光体ドラム1と同じになるように感光体ドラム1の時計周りの回転方向とは逆の反時計周りの回転方向に回転駆動され、クリーニング用ファーブラシローラ10は駆動機構により感光体ドラム1と同じ方向に回転駆動され、つまり、図7に矢印で示す如く感光体ドラム1との接触部において移動方向が感光体ドラム1と逆になるように感光体ドラム1の時計周りの回転方向と同じ時計回りの回転方向に回転駆動される。フリッカーバー12は残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9に接触して残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9からトナーを落し、そのトナーがトナー搬送コイル13を通して回収される。
【0008】クリーニング用ファーブラシローラ10はバイアスローラ14と接触し、バイアスローラ14は駆動機構によりクリーニング用ファーブラシローラ10と同じ方向へ回転駆動される。バイアスローラ14には電源15から一定の直流電圧が印加され、バイアスローラ14からクリーニング用ファーブラシローラ10に電圧が印加される。クリーニング用ファーブラシローラ10は感光体ドラム1に接触し、感光体ドラム1上の残留トナーを除去する。クリーニング用ファーブラシローラ10上のトナーはバイアスローラ14により除去され、バイアスローラ14上のトナーはバイアスブレード16により除去されてトナー搬送コイル13を通して回収される。
【0009】従来、感光体上の残留トナーの電荷量を制御する手段は、コロナ放電器のチャージワイヤに高電圧を印加してコロナを発生させることによって行うことが多かったが、これはコロナ発生の際に同時にオゾンが発生してしまうという問題があった。そこで、オゾンを発生せずに残留トナーの電荷量を制御する手段として、残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラに電圧を印加し、この残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラを感光体に接触させて感光体上の残留トナーの電荷量を制御する残留トナー電荷量制御方式が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記残留トナー電荷量制御方式では、残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラが感光体に接触しているので、残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラの汚れが問題になる。すなわち、残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラにトナーが付着すると、残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラの感光体を帯電させる能力が低下してクリーニング時の感光体表面電位が最適値に満たなくなったり、感光体上の残留トナーの電荷量制御が安定して行えなくなったりする。同様にクリーニング用ファーブラシローラにトナーが付着すると、クリーニング用ファーブラシローラの抵抗値が高くなり、電源からバイアスローラに一定の電圧を印加してもクリーニング用ファーブラシローラが汚れるに従ってクリーニング用ファーブラシローラの電位が上がらなくなって感光体から残留トナーを除去するための適切なクリーニング電界(クリーニング用ファーブラシローラの電位−感光体表面電位)が得られなくなる。また、高湿環境においてファーブラシローラに流れる電流が増え、クリーニング性能が低下するという問題がある。
【0011】本発明は上記欠点を改善し、感光体上の残留トナーを安定して除去することができるブラシクリーニング装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、感光体との接触部において移動方向が前記感光体と同じになるように回転しこの感光体上の残留トナーの電荷量を制御してこの残留トナーの極性を制御する第1のファーブラシローラと、この第1のファーブラシローラに接するフリッカーバーと、前記第1のファーブラシローラに電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記感光体との接触部において移動方向が前記感光体と逆となるように回転し前記感光体上の残留トナーを前記第1のファーブラシローラより下流側で除去する第2のファーブラシローラと、この第2のファーブラシローラに接するバイアスローラと、このバイアスローラに接するブレードと、前記バイアスローラに電圧を印加する第2の電圧印加手段とを有する電子写真装置のブラシクリーニング装置において、前記第1のファーブラシローラに流れる電流を測定する電流計を備え、この電流計の測定値によって前記第2のファーブラシローラの印加電圧を調節するものであり、請求項2記載の発明は、感光体との接触部において移動方向が前記感光体と同じになるように回転しこの感光体上の残留トナーの電荷量を制御してこの残留トナーの極性を制御する第1のファーブラシローラと、この第1のファーブラシローラに接するフリッカーバーと、前記第1のファーブラシローラに電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記感光体との接触部において移動方向が前記感光体と逆となるように回転し前記感光体上の残留トナーを前記第1のファーブラシローラより下流側で除去する第2のファーブラシローラと、この第2のファーブラシローラに接するバイアスローラと、このバイアスローラに接するブレードと、前記バイアスローラに電圧を印加する第2の電圧印加手段とを有する電子写真装置のブラシクリーニング装置において、前記感光体の表面電位を前記第1のファーブラシローラと前記第2のファーブラシローラとの間で測定する表面電位計を備え、この表面電位計の測定値によって前記第1のファーブラシローラの印加電圧を調整するものであり、請求項3記載の発明は、感光体との接触部において移動方向が前記感光体と同じになるように回転しこの感光体上の残留トナーの電荷量を制御してこの残留トナーの極性を制御する第1のファーブラシローラと、この第1のファーブラシローラに接するフリッカーバーと、前記第1のファーブラシローラに電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記感光体との接触部において移動方向が前記感光体と逆となるように回転し前記感光体上の残留トナーを前記第1のファーブラシローラより下流側で除去する第2のファーブラシローラと、この第2のファーブラシローラに接するバイアスローラと、このバイアスローラに接するブレードと、前記バイアスローラに電圧を印加する第2の電圧印加手段とを有する電子写真装置のブラシクリーニング装置において、前記感光体の表面電位を前記第1のファーブラシローラと前記第2のファーブラシローラとの間で測定する表面電位計を備え、この表面電位計の測定値によって前記第2のファーブラシローラの印加電圧を調整するものである。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【作用】請求項記載の発明では、電流計が第1のファーブラシローラに流れる電流を測定し、この電流計の測定値によって第2のファーブラシローラの印加電圧が調節される。
【0017】請求項記載の発明では、表面電位計が感光体の表面電位を第1のファーブラシローラと第2のファーブラシローラとの間で測定し、この表面電位計の測定値によって第1のファーブラシローラの印加電圧が調整される。
【0018】請求項記載の発明では、表面電位計が感光体の表面電位を第1のファーブラシローラと第2のファーブラシローラとの間で測定し、この表面電位計の測定値によって第2のファーブラシローラの印加電圧が調整される。
【0019】
【0020】
【0021】
【実施例】図1は本発明の第1実施例を示し、図2はこの実施例のタイミングチャートを示す。この第1実施例は、前記複写機のブラシクリーニング装置において、電流計17,18を追加し、かつ、電源11,15の代りに可変電源19,20を用いるようにしたものである。残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9には可変電源19から電圧が印加され、残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9に流れる電流が電流計17により測定されて可変電源19に負帰還される。可変電源19は電流計17の測定値により出力電圧が調整され、残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9に流れる電流が一定の値に制御される。このため、残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9にトナーが付着して残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9の抵抗値が変化しても残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9による感光体ドラム1の帯電及び感光体ドラム1上の残留トナーの電荷量制御を安定して行うことができ、感光体ドラム1上の残留トナーを安定して除去することができる。
【0022】また、クリーニング用ファーブラシローラ10は可変電源20からバイアスローラ14を介して電圧が印加され、クリーニング用ファーブラシローラ10に流れる電流が電流計18により測定されて可変電源20に負帰還される。可変電源20は電流計18の測定値により出力電圧が調整され、クリーニング用ファーブラシローラ10に流れる電流が一定の値に制御される。このため、クリーニング用ファーブラシローラ10にトナーが付着してクリーニング用ファーブラシローラ10の抵抗値が変化してもクリーニング用ファーブラシローラ10が感光体ドラム1の表面と常に一定のポテンシャルをもって感光体ドラム1上の残留トナーを除去することができ、感光体ドラム1上の残留トナーを安定して除去することができる。
【0023】朝、最初に複写機のメインスイッチがオンされた時には図2に示すように書き込み手段により感光体ドラム1上に原稿の静電潜像が形成されずに白色コピーの静電潜像が形成されて帯電器2,転写チャージャ5,分離チャージャ6がオンし、電源19,20がオンしてファーブラシローラ9,10が回転して電流計17,18の電流測定及び電源19,20の出力電圧調整が行われる。なお、前記複写機のブラシクリーニング装置において、電流計17を追加して電源11の代りに可変電源19を用いるようにしてもよく、また、電流計18を追加して電源15の代りに可変電源20を用いるようにしてもよい。
【0024】図3は本発明の第2実施例を示す。この第2実施例は、前記複写機のブラシクリーニング装置において、電流計17を追加し、電源15の代りに可変電源20を用いるようにしたものである。クリーニング用ファーブラシローラ10は可変電源20からバイアスローラ14を介して電圧が印加され、残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9に流れる電流が電流計17により測定されて可変電源20に負帰還される。可変電源20は電流計17の測定値により出力電圧が調整され、残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9にトナーが付着して残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9の抵抗値が変化してもクリーニング用ファーブラシローラ10に流れる電流が調整されて感光体ドラム1上の残留トナーを安定して除去することができる。朝、最初に複写機のメインスイッチがオンされた時には第1実施例と同様に書き込み手段により感光体ドラム1上に原稿の静電潜像が形成されずに白色コピーの静電潜像が形成されて帯電器2,転写チャージャ5,分離チャージャ6がオンし、電源11,20がオンしてファーブラシローラ9,10が回転して電流計17の電流測定及び電源20の出力電圧調整が行われる。
【0025】図4は本発明の第3実施例を示す。この第3実施例は、前記複写機のブラシクリーニング装置において、表面電位計21を追加し、電源11の代りに可変電源19を用いるようにしたものである。表面電位計21は残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9とクリーニング用ファーブラシローラ10との間に配置され、感光体ドラム1の表面電位を残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9とクリーニング用ファーブラシローラ10との間で測定して可変電源19へ負帰還する。可変電源19は表面電位計21の測定値により出力電圧が調整され、残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9にトナーが付着して残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9の抵抗値が変化しても残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9による感光体ドラム1の帯電及び感光体ドラム1上の残留トナーの電荷量制御を安定して行うことができて感光体ドラム1上の残留トナーを安定して除去することができる。朝、最初に複写機のメインスイッチがオンされた時には書き込み手段により感光体ドラム1上に原稿の静電潜像が形成されずに白色コピーの静電潜像が形成されて帯電器2,転写チャージャ5,分離チャージャ6がオンし、電源15,19がオンしてファーブラシローラ9,10が回転して表面電位計21の表面電位測定及び可変電源19の出力電圧調整が行われる。
【0026】図5は本発明の第4実施例を示す。この第4実施例は、前記複写機のブラシクリーニング装置において、表面電位計21を追加し、電源15の代りに可変電源20を用いるようにしたものである。表面電位計21は残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9とクリーニング用ファーブラシローラ10との間に配置され、感光体ドラム1の表面電位を残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9とクリーニング用ファーブラシローラ10との間で測定して可変電源20へ負帰還する。可変電源20は表面電位計21の測定値により出力電圧が調整され、残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9にトナーが付着して残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ9の抵抗値が変化してもクリーニング用ファーブラシローラ10が感光体ドラム1の表面と常に一定のポテンシャルをもって感光体ドラム1上の残留トナーを除去することができて安定したクリーニング性能を保つことができる。朝、最初に複写機のメインスイッチがオンされた時には書き込み手段により感光体ドラム1上に原稿の静電潜像が形成されずに白色コピーの静電潜像が形成されて帯電器2,転写チャージャ5,分離チャージャ6がオンし、電源11,20がオンしてファーブラシローラ9,10が回転して表面電位計21の表面電位測定及び可変電源20の出力電圧調整が行われる。
【0027】図6は本発明の第5実施例を示す。この第5実施例は、前記複写機のブラシクリーニング装置において、湿度計22を追加し、電源11,15の代りに可変電源19,20を用いるようにしたものである。湿度計22はこのブラシクリーニング装置の内部に配置され、ブラシクリーニング装置内部の湿度を測定して可変電源19,20に負帰還する。可変電源19,20は湿度計22の測定値により出力電圧が調整され、環境の変動によりファーブラシローラ9,10の抵抗値が変化しても常に安定したクリーニング性能を保つことができる。朝、最初に複写機のメインスイッチがオンされた時には書き込み手段により感光体ドラム1上に原稿の静電潜像が形成されずに白色コピーの静電潜像が形成されて帯電器2,転写チャージャ5,分離チャージャ6がオンし、電源19,20がオンしてファーブラシローラ9,10が回転して湿度計22の湿度測定及び可変電源19,20の出力電圧調整が行われる。なお、前記複写機のブラシクリーニング装置において、湿度計22を追加して電源11の代りに可変電源19を用いるようにしてもよく、また、湿度計22を追加して電源15の代りに可変電源20を用いるようにしてもよい。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれば、感光体との接触部において移動方向が前記感光体と同じになるように回転しこの感光体上の残留トナーの電荷量を制御してこの残留トナーの極性を制御する第1のファーブラシローラと、この第1のファーブラシローラに接するフリッカーバーと、前記第1のファーブラシローラに電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記感光体との接触部において移動方向が前記感光体と逆となるように回転し前記感光体上の残留トナーを前記第1のファーブラシローラより下流側で除去する第2のファーブラシローラと、この第2のファーブラシローラに接するバイアスローラと、このバイアスローラに接するブレードと、前記バイアスローラに電圧を印加する第2の電圧印加手段とを有する電子写真装置のブラシクリーニング装置において、前記第1のファーブラシローラに流れる電流を測定する電流計を備え、この電流計の測定値によって前記第2のファーブラシローラの印加電圧を調節するので、第1のファーブラシローラにトナーが付着して第1のファーブラシローラの抵抗値が変化しても第2のファーブラシローラに流れる電流が調整されて感光体上の残留トナーを安定して除去することができる。
【0032】請求項2記載の発明によれば、感光体との接触部において移動方向が前記感光体と同じになるよう回転しこの感光体上の残留トナーの電荷量を制御してこの残留トナーの極性を制御する第1のファーブラシローラと、この第1のファーブラシローラに接するフリッカーバーと、前記第1のファーブラシローラに電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記感光体との接触部において移動方向が前記感光体と逆となるように回転し前記感光体上の残留トナーを前記第1のファーブラシローラより下流側で除去する第2のファーブラシローラと、この第2のファーブラシローラに接するバイアスローラと、このバイアスローラに接するブレードと、前記バイアスローラに電圧を印加する第2の電圧印加手段とを有する電子写真装置のブラシクリーニング装置において、前記感光体の表面電位を前記第1のファーブラシローラと前記第2のファーブラシローラとの間で測定する表面電位計を備え、この表面電位計の測定値によって前記第1のファーブラシローラの印加電圧を調整するので、第1のファーブラシローラにトナーが付着して第1のファーブラシローラの抵抗値が変化しても第1のファーブラシローラによる感光体の帯電及び感光体上の残留トナーの電荷量制御を安定して行うことができて感光体上の残留トナーを安定して除去することができる。
【0033】請求項3記載の発明によれば、感光体との接触部において移動方向が前記感光体と同じになるよう回転しこの感光体上の残留トナーの電荷量を制御してこの残留トナーの極性を制御する第1のファーブラシローラと、この第1のファーブラシローラに接するフリッカーバーと、前記第1のファーブラシローラに電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記感光体との接触部において移動方向が前記感光体と逆となるように回転し前記感光体上の残留トナーを前記第1のファーブラシローラより下流側で除去する第2のファーブラシローラと、この第2のファーブラシローラに接するバイアスローラと、このバイアスローラに接するブレードと、前記バイアスローラに電圧を印加する第2の電圧印加手段とを有する電子写真装置のブラシクリーニング装置において、前記感光体の表面電位を前記第1のファーブラシローラと前記第2のファーブラシローラとの間で測定する表面電位計を備え、この表面電位計の測定値によって前記第2のファーブラシローラの印加電圧を調整するので、第1のファーブラシローラにトナーが付着して第1のファーブラシローラの抵抗値が変化しても第2のファーブラシローラが感光体の表面と常に一定のポテンシャルをもって感光体上の残留トナーを除去することができて安定したクリーニング性能を保つことができる。
【0034】
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す断面図である。
【図2】同第1実施例のタイミングチャートである。
【図3】本発明の第2実施例を示す断面図である。
【図4】本発明の第3実施例を示す断面図である。
【図5】本発明の第4実施例を示す断面図である。
【図6】本発明の第5実施例を示す断面図である。
【図7】従来の複写機の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
9 残留トナー電荷量制御用ファーブラシローラ
10 クリーニング用ファーブラシローラ
11,15,19,20 電源
12 フリッカーバー
14 バイアスローラ
16 ブレード
17,18 電流計
21 表面電位計
22 湿度計

【特許請求の範囲】
【請求項1】感光体との接触部において移動方向が前記感光体と同じになるように回転しこの感光体上の残留トナーの電荷量を制御してこの残留トナーの極性を制御する第1のファーブラシローラと、この第1のファーブラシローラに接するフリッカーバーと、前記第1のファーブラシローラに電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記感光体との接触部において移動方向が前記感光体と逆となるように回転し前記感光体上の残留トナーを前記第1のファーブラシローラより下流側で除去する第2のファーブラシローラと、この第2のファーブラシローラに接するバイアスローラと、このバイアスローラに接するブレードと、前記バイアスローラに電圧を印加する第2の電圧印加手段とを有する電子写真装置のブラシクリーニング装置において、前記第1のファーブラシローラに流れる電流を測定する電流計を備え、この電流計の測定値によって前記第2のファーブラシローラの印加電圧を調節することを特徴とするブラシクリーニング装置。
【請求項2】感光体との接触部において移動方向が前記感光体と同じになるように回転しこの感光体上の残留トナーの電荷量を制御してこの残留トナーの極性を制御する第1のファーブラシローラと、この第1のファーブラシローラに接するフリッカーバーと、前記第1のファーブラシローラに電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記感光体との接触部において移動方向が前記感光体と逆となるように回転し前記感光体上の残留トナーを前記第1のファーブラシローラより下流側で除去する第2のファーブラシローラと、この第2のファーブラシローラに接するバイアスローラと、このバイアスローラに接するブレードと、前記バイアスローラに電圧を印加する第2の電圧印加手段とを有する電子写真装置のブラシクリーニング装置において、前記感光体の表面電位を前記第1のファーブラシローラと前記第2のファーブラシローラとの間で測定する表面電位計を備え、この表面電位計の測定値によって前記第1のファーブラシローラの印加電圧を調整することを特徴とするブラシクリーニング装置。
【請求項3】感光体との接触部において移動方向が前記感光体と同じになるように回転しこの感光体上の残留トナーの電荷量を制御してこの残留トナーの極性を制御する第1のファーブラシローラと、この第1のファーブラシローラに接するフリッカーバーと、前記第1のファーブラシローラに電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記感光体との接触部において移動方向が前記感光体と逆となるように回転し前記感光体上の残留トナーを前記第1のファーブラシローラより下流側で除去する第2のファーブラシローラと、この第2のファーブラシローラに接するバイアスローラと、このバイアスローラに接するブレードと、前記バイアスローラに電圧を印加する第2の電圧印加手段とを有する電子写真装置のブラシクリーニング装置において、前記感光体の表面電位を前記第1のファーブラシローラと前記第2のファーブラシローラとの間で測定する表面電位計を備え、この表面電位計の測定値によって前記第2のファーブラシローラの印加電圧を調整することを特徴とするブラシクリーニング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【特許番号】特許第3093422号(P3093422)
【登録日】平成12年7月28日(2000.7.28)
【発行日】平成12年10月3日(2000.10.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−90703
【出願日】平成4年4月10日(1992.4.10)
【公開番号】特開平5−289593
【公開日】平成5年11月5日(1993.11.5)
【審査請求日】平成11年3月24日(1999.3.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【参考文献】
【文献】特開 平1−170976(JP,A)
【文献】特開 平1−309076(JP,A)
【文献】特開 昭63−249184(JP,A)
【文献】特開 平4−29283(JP,A)