ブラシ用毛材
【課題】被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする時において、劣悪な加工条件の場合においても、被加工面に傷、打痕等を発生させる事が無く、被加工面に凹部、溝等が形成されてある場合においても、毛折れ、毛切れ等が発生する事が無いブラシ用毛材を提供する。
【解決手段】外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてあると共に、先端外周部がR形状にて形成されてあるものである。
【解決手段】外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてあると共に、先端外周部がR形状にて形成されてあるものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする為に使用するブラシ用毛材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする為に使用するブラシ用毛材に関しては、使用目的に応じて、さまざまな改良がなされ、例えば、一部の毛先を他の毛先よりも突出するようにフィラメントをブラシヘッドに植毛する工程と、この植毛工程の後にフィラメントの少なくとも突出した毛先をテーパ状に加工する工程とを含む技術が、歯ブラシの製造方法として、特開2003−9953号公報に開示されてある。また、複数本のブリッスルからなるブリッスル束が、植毛部に形成された複数個の植毛穴にそれぞれ植毛されてなる爪ブラシであり、前記ブリッスル束が、先端に向けて細くなるように形成された複数本の第1ブリッスルと、先端に向けてテーパー状に形成され先端部に球状部が形成された複数本の第2ブリッスルとからなり、前記第1ブリッスルの先端が前記第2ブリッスルの先端よりも前記植毛穴から遠方に位置し、これらの先端の段差dが、0.5mm〜4.0mmであることを特徴とする爪ブラシが、爪ブラシとして、特許第3428860号に開示されてある。
【0003】
従来の、被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする為に使用するブラシ用毛材に関しては、例えば、上記の如くの各種の特徴を有する技術が、開示されてあるが、特開2003−9953号公報においては、フィラメントの少なくとも突出した毛先をテーパ状に加工する技術が、開示されてあるが、毛先をテーパ状に加工した場合においては、毛先は、被加工面にたいして、鋭利な端部を接触させる事になる為、被加工面に傷、打痕等が発生してしまうという課題を有していた。また、特許第3428860号においては、ブリッスルを、先端に向けて細くなるように形成する技術、及びブリッスルを、先端に向けてテーパー状に形成されると共に、先端部に球状部が形成される技術が開示されてあるが、先端に向けてテーパー状に形成されると共に、先端部に球状部が形成されてあるブリッスルは、被加工面にたいして、球状部が形成されてある先端部を接触させる事になる為、被加工面に凹部、溝等が形成されてある場合においては、球状部が、凹部、溝等の内部に嵌まり込む事により絡みつき、ブリッスルの毛折れ、あるいは毛切れ等が発生する事があるという課題を有していた。
【0004】
【特許文献1】 特開2003−9953号公報
【特許文献2】 特許第3428860号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする時において、劣悪な加工条件の場合においても、被加工面に傷、打痕等を発生させる事が無く、被加工面に凹部、溝等が形成されてある場合においても、毛折れ、毛切れ等が発生する事が無いブラシ用毛材を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかるブラシ用毛材は、次のように構成したものである。
(1)外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてあると共に、先端外周部がR形状にて形成されてあるものである。
【0007】
(2)上記(1)記載のブラシ用毛材において、前記ブラシ用毛材は断面の最大幅が0.1ミリ以下の異形断面形状にて形成されてあるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のブラシ用毛材は、次に示すような効果を得ることができる。なお、説明にあたっては、請求項の番号と同じ番号を付して説明する。
【0009】
(1)外周部に凸R部が形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができる。その時、ブラシ用毛材から被加工面にたいして加わる衝撃力、加圧力等を、ブラシ用毛材の先端の外周部に形成されてある凸R部が、緩和、吸収、あるいは分散させる事ができる為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を防止、あるいは抑制できる。また、ブラシ用毛材は、外周部に凸R部が形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができる為、被加工面に、凹部、溝部等が形成されてある場合においても、先端が、凹部、溝等の内部に嵌まり込む事を防止できる。その為、ブラシ用毛材が、被加工面の、凹部、溝部等に絡みつく事が無く、ブラシ用毛材の毛折れ、あるいは毛切れ等が発生する事を防止できる。また、ブラシ用毛材は、外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてある為、被加工面にたいして、極めて精密、かつ高い加工精度の洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができる。さらにまた、ブラシ用毛材は、外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてある為、例えば、被加工面が、液晶板、半導体ウェハー板、光学レンズ、各種ガラス板、鏡面等、極めて微細な傷、打痕等の発生であっても許容されない場合においても、ブラシ用毛材は、被加工面に傷、打痕等が発生する事を防止、あるいは抑制できる。
【0010】
(1)他の実施の形態として、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部に、概半球形状の凸R部が形成されてあり、平面部は形成されて無く、外径は0.1ミリ以下に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、先端に平面部が形成されて無い為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。
【0011】
(1)他の実施の形態として、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部に、凸R部が形成されてあり、先端の中央部に、凸R部にたいして、段差を有して平面部が形成されてあり、外径は0.1ミリ以下に形成されてあり、凸R部は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、先端の中央部に、凸R部にたいして、段差を有して平面部が形成されてある為、平面部が、被加工面に接触する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。
【0012】
(1)他の実施の形態として、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部に、凸R部が形成されてあり、先端の中央部に、段差が形成されてあり、外径は0.1ミリ以下に形成されてあり、凸R部は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、先端の中央部に、段差が形成されてある為、先端の中央部が、被加工面に接触する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。
【0013】
(1)他の実施の形態として、先端に斜面を有する、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部に、凸R部が形成されてあり、先端の中央部に、斜面部が形成されてあり、外径は0.1ミリ以下に形成されてあり、凸R部は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、概円柱形状の線状の先端に、斜面部が形成されてある為、被加工面に凹部、溝等が形成されてある場合においても、斜面部が、凹部、溝等の内部に的確に入り込む事ができる。
【0014】
(1)他の実施の形態として、先端に向かってテーパ部が形成された概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部に、凸R部が形成されてあり、先端の中央部に、平面部が形成されてあり、外径は0.1ミリ以下に形成されてあり、凸R部は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、概円柱形状の線状の先端に向かって、テーパ部が形成されてあり、先端の外周部に、凸R部が形成されてある為、被加工面の細部にまで、テーパ部が入り込む事ができると共に、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。
【0015】
(1)他の実施の形態として、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部に凹R部が形成されてあり、先端の中央部に、平面部が形成されてあり、外径は0.1ミリ以下に形成されてあり、凹R部は、先端の外周部に該Oリング形状に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、先端の外周部には凹R部が形成されてある為、被加工面にたいして、凹R部を接触させる事ができる。
【0016】
(1)他の実施の形態として、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部に、先端の中央部にたいして概対称となるように、2箇所の凸R部が形成されてあり、先端の中央部に、平面部が形成されてあり、外径は0.1ミリ以下に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、研磨紙、あるいは研磨布等にたいして、先端を往復させて接触させる事のみにより、凸R部を形成する事ができる為、ブラシ用毛材を、極めて、簡易に製作できる。
【0017】
(2)外周部に複数の凸R部が形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができると共に、四角形の断面を有する概角柱形状の線状を、被加工面にたいして接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材から被加工面にたいして加わる衝撃力、加圧力等を、ブラシ用毛材の先端の外周部に形成されてある複数の凸R部が、緩和、吸収、あるいは分散させる事ができる為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を防止、あるいは抑制できる。また、四角形の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができる為、迅速、かつ適切に、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができる。さらにまた、ブラシ用毛材は、最大幅が0.1ミリ以下の四角形の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてある為、被加工面にたいして極めて精密、かつ高い加工精度の洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができると共に、被加工面が、複雑、かつ、微細な凹凸部を有する場合であっても、最大幅が0.1ミリ以下の四角形の断面を有する概角柱形状の線状の先端が、複雑、かつ微細な凹凸部に入り込んで、使用目的に応じて、適切な洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができる。
【0018】
(2)他の実施の形態として、四角形の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部の角部の4箇所に、凸R部が形成されてあり、先端の中央部に、平面部が形成されてあり、最大幅は0.1ミリ以下に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、研磨紙、あるいは研磨布等にたいして、先端を極めて短時間、接触させる事のみにより、先端の外周部の角部の4箇所に、凸R部を形成させる事ができる為、短時間にて、かつ極めて、簡易に、ブラシ用毛材を、製作できる。
【0019】
(2)他の実施の形態として、四角形の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてあり、先端に概半球形状の凸R部が形成されてあり、平面部は形成されて無く、最大幅は0.1ミリ以下に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、先端に平面部が形成されて無い為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。
【0020】
(2)他の実施の形態として、概星形形状の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてあると共に、線状の長手方向の側面に、側面凹R部、及び側面凸R部が形成されてあり、先端の外周部の角部の5箇所に、凸R部が形成されてあり、先端の中央部に、平面部が形成されてあり、最大幅は0.1ミリ以下に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、概星形形状の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてあると共に、線状の長手方向の側面に、側面凹R部、及び側面凸R部が形成されてあり、先端の外周部の角部の5箇所に、凸R部が形成されてある為、被加工面にたいして、側面凹R部、側面凸R部、及び凸R部を接触させる事ができる。その為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できると共に、被加工面に、微細な凹部、溝等が形成されてある場合においても、側面凹R部、側面凸R部、及び凸R部が、凹部、溝等の内部に的確に入り込む事ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする時において、劣悪な加工条件の場合においても、被加工面に傷、打痕等を発生させる事が無く、被加工面に溝等が形成されてある場合においても、毛折れ、毛切れ等が発生する事が無いブラシ用毛材を提供するという目的を、外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてあると共に、先端外周部がR形状にて形成されてある構成において実現した。
【実施例1】
【0022】
図1から図9にて実施例1を示す。図1は、本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図1において、1はブラシ用毛材、2は凸R部、3は外径、4は平面部である。図2は、図1の正面図である。図3は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の正面図である。図3において、11はブラシ用毛材、12は凸R部、13は外径である。図4は本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の断面図である。図4において、5は段差、14は平面部、21はブラシ用毛材、22は凸R部、23は外径である。図5は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の断面図である。図5において、15は段差、31はブラシ用毛材、32は凸R部、33は外径である。図6は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図6において、6は斜面部、41はブラシ用毛材、42は凸R部、43は外径である。図7は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図7において、7はテーパ部、24は平面部、51はブラシ用毛材、52は凸R部、53は外径である。図8は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の正面図である。図8において、8は凹R部、34は平面部、61はブラシ用毛材、63は外径である。図9は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図9において、44は平面部、62は凸R部、71はブラシ用毛材、73は外径である。
【0023】
本発明のブラシ用毛材1は、図1、及び図2の如く、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には、凸R部2が形成されてある。また、先端の中央部には、平面部4が形成されてある。また、外径3は0.1ミリ以下に形成されてある。また、凸R部2は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてある。
【0024】
次に、凸R部2を形成させる方法を説明する。形成させる方法としては、例えば、凸R部2が形成されて無いブラシ用毛材の先端を、回転盤上に貼られた研磨紙、あるいは研磨布等にたいして、回転させる事により接触させて、先端を削る事により、凸R部2を形成させる方法がある。研磨布としては、各種ネット、メッシュ状体等も採用できる。また、前記以外にも、先端を削る事により、凸R部2を形成させる事ができる材料であるならば、例えば炭化珪素、アルミナ、ダイヤモンド等の各種鉱物、シリカ、セラミック、小麦粉等の各種粉体、研削材入り繊維等、いずれの材料であっても回転盤上に貼って使用できる。なお、研削材入り繊維とは、例えば、炭化珪素、アルミナ、ダイヤモンド等の各種鉱物、シリカ、セラミック等の研削性能を有する材質を、ナイロン、PBT等の基材の繊維にたいして付着、練込み、あるいは混入させて形成した繊維である。また、凸R部2が形成されて無いブラシ用毛材の先端を、各種溶剤に浸漬させて、先端を溶解させる事により、凸R部2を形成させる方法も採用できる。
【0025】
また、本発明のブラシ用毛材1は、被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする時に使用される。なお、洗浄とは、被加工面の表面をブラシで洗い清める加工である。研削とは、被加工面の表面をブラシで削って滑らかにする加工である。また、研磨とは、被加工面の表面をブラシで砥き磨いて滑らかにする加工である。また、清掃とは、被加工面の表面をブラシで掃除する加工である。また、表面処理とは、被加工面の表面をブラシで硬化、美化、平滑化、耐食化させる等、被加工面の状態を改善させるための加工である。
【0026】
また、ブラシ用毛材1の材質としては、被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする時に使用可能な材質であるならば、天然繊維、あるいは化学繊維を、使用目的に応じて、適時、設定して使用する事ができる。なお、天然繊維とは、植物、動物、鉱物を原料とする繊維であり、植物繊維には、例えば、シダ、シュロ等の靭皮繊維、パッキン、サイザル等の葉脈繊維、パーム等の果実繊維、綿、麻、石綿等がある。動物繊維には、例えば、硬毛として、豚毛、馬毛、猪毛があり、軟毛として、山羊毛、人毛、狸毛があり、他にも羊毛、絹等がある。また、化学繊維とは、石油、石炭などから化学的な合成や加工により作られる繊維であり、合成繊維、研削材入り繊維、通電性複合繊維、無機繊維、再生繊維、半合成繊維がある。合成繊維とは、合成高分子化合物から紡糸した繊維であり、フッ素系、ポリアミド系、ポリ塩化ビニール系、ポリプロピレン系、ポリエチレン系、アラミド系等の各合成繊維がある。研削材入り繊維とは、例えば、炭化珪素、アルミナ、ダイヤモンド等の各種鉱物、シリカ、セラミック等の研削性能を有する材質を、ナイロン、PBT等の基材の繊維にたいして付着、練込み、あるいは混入させて形成した繊維である。通電性複合繊維とは、電流を流す事ができる性能を有する繊維であり、各種炭素繊維、硫化銅複合繊維、銀複合繊維がある。無機繊維とは、無機化合物からなる繊維であり、例えば、ピアノ線、硬鋼線、ステンレス鋼線、オイルテンパー線等の各種鋼線、真鍮線、りん青銅線等の非鉄金属線等がある。なお、上記以外にも、使用目的に応じて、適時、必要な材質を設定できる。
【0027】
実施例1のブラシ用毛材1は、上記の如くの構成となっているので、外周部に凸R部2が形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができる。その時、ブラシ用毛材1から被加工面にたいして加わる衝撃力、加圧力等を、ブラシ用毛材1の先端の外周部に形成されてある凸R部2が、緩和、吸収、あるいは分散させる事ができる為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を防止、あるいは抑制できる。また、ブラシ用毛材1は、外周部に凸R部2が形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができる為、被加工面に、凹部、溝部等が形成されてある場合においても、先端が、凹部、溝等の内部に嵌まり込む事を防止できる。その為、ブラシ用毛材1が、被加工面の、凹部、溝部等に絡みつく事が無く、ブラシ用毛材1の毛折れ、あるいは毛切れ等が発生する事を防止できる。また、ブラシ用毛材1は、外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてある為、被加工面にたいして、極めて精密、かつ高い加工精度の洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができる。さらにまた、ブラシ用毛材1は、外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてある為、例えば、被加工面が、液晶板、半導体ウェハー板、光学レンズ、各種ガラス板、鏡面等、極めて微細な傷、打痕等の発生であっても許容されない場合においても、ブラシ用毛材1は、被加工面に傷、打痕等が発生する事を防止、あるいは抑制できる。
【0028】
実施例1のブラシ用毛材1は、上記の如くの構成となっているが、凸R部2の形成状態については、例えば、先端の外周部の半周のみ、該C字形状に形成する等、使用目的に応じて、適時、設定できる。また、凸R部2の形成箇所、個数についても、例えば、先端の外周部の所定箇所に、複数個の凸R部2を形成する等、使用目的に応じて、適時、設定できる。
【0029】
次に、図3から図9にて、実施例1の他の実施の形態のブラシ用毛材を説明する。図3のブラシ用毛材11は、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には、概半球形状の凸R部12が形成されてある。平面部は形成されて無い。また、外径13は0.1ミリ以下に形成されてある。図4のブラシ用毛材21は、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には、凸R部22が形成されてある。また、先端の中央部には、凸R部22にたいして、段差5を有して平面部14が形成されてある。また、外径23は0.1ミリ以下に形成されてある。また、凸R部22は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてある。図5のブラシ用毛材31は、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には、凸R部32が形成されてある。また、先端の中央部には、段差15が形成されてある。また、外径33は0.1ミリ以下に形成されてある。また、凸R部32は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてある。図6のブラシ用毛材41は、先端に斜面を有する概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には、凸R部42が形成されてある。また、先端の中央部には、斜面部6が形成されてある。また、外径43は0.1ミリ以下に形成されてある。また、凸R部42は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてある。図7のブラシ用毛材51は、先端に向かってテーパ部7が形成された概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には、凸R部52が形成されてある。また、先端の中央部には、平面部24が形成されてある。また、外径53は0.1ミリ以下に形成されてある。また、凸R部52は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてある。図8のブラシ用毛材61は、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には凹R部8が形成されてある。また、先端の中央部には、平面部34が形成されてある。また、外径63は0.1ミリ以下に形成されてある。また、凹R部8は、先端の外周部に該Oリング形状に形成されてある。図9のブラシ用毛材71は、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には、先端の中央部にたいして概対称となるように、2箇所の凸R部62が形成されてある。また、先端の中央部には、平面部44が形成されてある。また、外径73は0.1ミリ以下に形成されてある。
【0030】
実施例1の他の実施の形態のブラシ用毛材は、上記の如くの構成となっているので、図3のブラシ用毛材11を使用した場合には、先端に平面部が形成されて無い為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。また、図4のブラシ用毛材21を使用した場合には、先端の中央部に、凸R部22にたいして、段差5を有して平面部14が形成されてある為、平面部14が、被加工面に接触する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。また、図5のブラシ用毛材31を使用した場合には、先端の中央部に、段差15が形成されてある為、先端の中央部が、被加工面に接触する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。また、図6のブラシ用毛材41を使用した場合には、概円柱形状の線状の先端に、斜面部6が形成されてある為、被加工面に凹部、溝等が形成されてある場合においても、斜面部6が、凹部、溝等の内部に的確に入り込む事ができる。また、図7のブラシ用毛材51を使用した場合には、概円柱形状の線状の先端に向かって、テーパ部7が形成されてあり、先端の外周部に、凸R部52が形成されてある為、被加工面の細部にまで、テーパ部7が入り込む事ができると共に、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。また、図8のブラシ用毛材61を使用した場合には、先端の外周部には凹R部8が形成されてある為、被加工面にたいして、凹R部8を接触させる事ができる。また、図9のブラシ用毛材71を使用した場合には、研磨紙、あるいは研磨布等にたいして、先端を往復させて接触させる事のみにより、凸R部62を形成する事ができる為、ブラシ用毛材71を、極めて、簡易に製作できる。
【実施例2】
【0031】
図10から図14にて実施例2を示す。図10は、本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図10において、9は最大幅、10はブラシ用毛材、54は平面部、72は凸R部である。図11は、図10の平面図である。図12は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図12において、19は最大幅、20はブラシ用毛材、64は平面部、82は凸R部である。図13は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図13において、29は最大幅、30はブラシ用毛材、92は凸R部である。図14は本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の平面図である。図14において、18は側面凹R部、36は側面凸R部、39は最大幅、40はブラシ用毛材、46は凸R部、74は平面部である。
【0032】
本発明のブラシ用毛材10は、図10、及び図11の如く、四角形の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には複数の凸R部72が形成されてある。また、先端の中央部には、平面部54が形成されてある。また、最大幅9は0.1ミリ以下に形成されてある。
【0033】
実施例2のブラシ用毛材10は、上記の如くの構成となっているので、外周部に複数の凸R部72が形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができると共に、四角形の断面を有する概角柱形状の線状を、被加工面にたいして接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材10から被加工面にたいして加わる衝撃力、加圧力等を、ブラシ用毛材10の先端の外周部に形成されてある複数の凸R部72が、緩和、吸収、あるいは分散させる事ができる為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を防止、あるいは抑制できる。また、四角形の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができる為、迅速、かつ適切に、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができる。さらにまた、ブラシ用毛材10は、最大幅9が0.1ミリ以下の四角形の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてある為、被加工面にたいして極めて精密、かつ高い加工精度の洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができると共に、被加工面が、複雑、かつ微細な凹凸部を有する場合であっても、最大幅9が0.1ミリ以下の四角形の断面を有する概角柱形状の線状の先端が、複雑、かつ微細な凹凸部に入り込んで、使用目的に応じて、適切な洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができる。
【0034】
実施例2のブラシ用毛材10は、上記の如くの構成となっているが、ブラシ用毛材の断面形状については、上記の如くの四角形以外にも、例えば、三角形、五角形、六角形等の多角形、概星形、波形、C字形、X字形、Y字形、Z字形等、異形断面形状であるならば、使用目的に応じて、適時、設定できる。また、凸R部72の形成状態については、例えば、異なる大きさの凸R部を複数、組み合わせて形成する等、使用目的に応じて、適時、設定できる。
【0035】
次に、図12から図14にて、実施例2の他の実施の形態のブラシ用毛材を説明する。図12のブラシ用毛材20は、四角形の断面を有する、概角柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部の角部の4箇所に、凸R部82が形成されてある。また、先端の中央部には、平面部64が形成されてある。また、最大幅19は0.1ミリ以下に形成されてある。図13のブラシ用毛材30は、四角形の断面を有する、概角柱形状の線状に形成されてあり、先端には概半球形状の凸R部92が形成されてある。平面部は形成されて無い。また、最大幅29は0.1ミリ以下に形成されてある。図14のブラシ用毛材40は、概星形形状の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてあると共に、線状の長手方向の側面に、側面凹R部18、及び側面凸R部36が形成されてある。また、先端の外周部の角部の5箇所に、凸R部46が形成されてある。また、先端の中央部には、平面部74が形成されてある。また、最大幅39は0.1ミリ以下に形成されてある。
【0036】
実施例2の他の実施の形態のブラシ用毛材は、上記の如くの構成となっているので、図12のブラシ用毛材20を使用した場合には、研磨紙、あるいは研磨布等にたいして、先端を極めて短時間、接触させる事のみにより、先端の外周部の角部の4箇所に、凸R部82を形成させる事ができる為、短時間にて、かつ極めて簡易に、ブラシ用毛材20を、製作できる。また、図13のブラシ用毛材30を使用した場合には、先端に平面部が形成されて無い為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。また、図14のブラシ用毛材40を使用した場合には、概星形形状の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてあると共に、線状の長手方向の側面に、側面凹R部18、及び側面凸R部36が形成されてあり、先端の外周部の角部の5箇所に、凸R部46が形成されてある為、被加工面にたいして、側面凹R部18、側面凸R部36、及び凸R部46を接触させる事ができる。その為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できると共に、被加工面に微細な凹部、溝等が形成されてある場合においても、側面凹R部18、側面凸R部36、及び凸R部46が、凹部、溝等の内部に的確に入り込む事ができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明のブラシ用毛材は、被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする為に使用するものである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】 本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図2】 図1の正面図である。
【図3】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の正面図である。
【図4】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の断面図である。
【図5】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の断面図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図7】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図8】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の正面図である。
【図9】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図10】 本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図11】 図10の平面図である。
【図12】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図13】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図14】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の平面図である。
【符号の説明】
【0039】
1、11、21、31、41、51、61、71 ブラシ用毛材
2、12、22、32、42、46、52、62、72、82、92 凸R部
3、13、23、33、43、53、63、73 外径
4、14、24、34、44、54、64、74 平面部 5、15 段差
6 斜面部 7 テーパ部 8 凹R部 9、19、29、39 最大幅
10、20、30、40 ブラシ用毛材 18 側面凹R部 36 側面凸R部
【技術分野】
【0001】
本発明は、被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする為に使用するブラシ用毛材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする為に使用するブラシ用毛材に関しては、使用目的に応じて、さまざまな改良がなされ、例えば、一部の毛先を他の毛先よりも突出するようにフィラメントをブラシヘッドに植毛する工程と、この植毛工程の後にフィラメントの少なくとも突出した毛先をテーパ状に加工する工程とを含む技術が、歯ブラシの製造方法として、特開2003−9953号公報に開示されてある。また、複数本のブリッスルからなるブリッスル束が、植毛部に形成された複数個の植毛穴にそれぞれ植毛されてなる爪ブラシであり、前記ブリッスル束が、先端に向けて細くなるように形成された複数本の第1ブリッスルと、先端に向けてテーパー状に形成され先端部に球状部が形成された複数本の第2ブリッスルとからなり、前記第1ブリッスルの先端が前記第2ブリッスルの先端よりも前記植毛穴から遠方に位置し、これらの先端の段差dが、0.5mm〜4.0mmであることを特徴とする爪ブラシが、爪ブラシとして、特許第3428860号に開示されてある。
【0003】
従来の、被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする為に使用するブラシ用毛材に関しては、例えば、上記の如くの各種の特徴を有する技術が、開示されてあるが、特開2003−9953号公報においては、フィラメントの少なくとも突出した毛先をテーパ状に加工する技術が、開示されてあるが、毛先をテーパ状に加工した場合においては、毛先は、被加工面にたいして、鋭利な端部を接触させる事になる為、被加工面に傷、打痕等が発生してしまうという課題を有していた。また、特許第3428860号においては、ブリッスルを、先端に向けて細くなるように形成する技術、及びブリッスルを、先端に向けてテーパー状に形成されると共に、先端部に球状部が形成される技術が開示されてあるが、先端に向けてテーパー状に形成されると共に、先端部に球状部が形成されてあるブリッスルは、被加工面にたいして、球状部が形成されてある先端部を接触させる事になる為、被加工面に凹部、溝等が形成されてある場合においては、球状部が、凹部、溝等の内部に嵌まり込む事により絡みつき、ブリッスルの毛折れ、あるいは毛切れ等が発生する事があるという課題を有していた。
【0004】
【特許文献1】 特開2003−9953号公報
【特許文献2】 特許第3428860号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする時において、劣悪な加工条件の場合においても、被加工面に傷、打痕等を発生させる事が無く、被加工面に凹部、溝等が形成されてある場合においても、毛折れ、毛切れ等が発生する事が無いブラシ用毛材を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかるブラシ用毛材は、次のように構成したものである。
(1)外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてあると共に、先端外周部がR形状にて形成されてあるものである。
【0007】
(2)上記(1)記載のブラシ用毛材において、前記ブラシ用毛材は断面の最大幅が0.1ミリ以下の異形断面形状にて形成されてあるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のブラシ用毛材は、次に示すような効果を得ることができる。なお、説明にあたっては、請求項の番号と同じ番号を付して説明する。
【0009】
(1)外周部に凸R部が形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができる。その時、ブラシ用毛材から被加工面にたいして加わる衝撃力、加圧力等を、ブラシ用毛材の先端の外周部に形成されてある凸R部が、緩和、吸収、あるいは分散させる事ができる為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を防止、あるいは抑制できる。また、ブラシ用毛材は、外周部に凸R部が形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができる為、被加工面に、凹部、溝部等が形成されてある場合においても、先端が、凹部、溝等の内部に嵌まり込む事を防止できる。その為、ブラシ用毛材が、被加工面の、凹部、溝部等に絡みつく事が無く、ブラシ用毛材の毛折れ、あるいは毛切れ等が発生する事を防止できる。また、ブラシ用毛材は、外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてある為、被加工面にたいして、極めて精密、かつ高い加工精度の洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができる。さらにまた、ブラシ用毛材は、外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてある為、例えば、被加工面が、液晶板、半導体ウェハー板、光学レンズ、各種ガラス板、鏡面等、極めて微細な傷、打痕等の発生であっても許容されない場合においても、ブラシ用毛材は、被加工面に傷、打痕等が発生する事を防止、あるいは抑制できる。
【0010】
(1)他の実施の形態として、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部に、概半球形状の凸R部が形成されてあり、平面部は形成されて無く、外径は0.1ミリ以下に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、先端に平面部が形成されて無い為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。
【0011】
(1)他の実施の形態として、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部に、凸R部が形成されてあり、先端の中央部に、凸R部にたいして、段差を有して平面部が形成されてあり、外径は0.1ミリ以下に形成されてあり、凸R部は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、先端の中央部に、凸R部にたいして、段差を有して平面部が形成されてある為、平面部が、被加工面に接触する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。
【0012】
(1)他の実施の形態として、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部に、凸R部が形成されてあり、先端の中央部に、段差が形成されてあり、外径は0.1ミリ以下に形成されてあり、凸R部は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、先端の中央部に、段差が形成されてある為、先端の中央部が、被加工面に接触する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。
【0013】
(1)他の実施の形態として、先端に斜面を有する、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部に、凸R部が形成されてあり、先端の中央部に、斜面部が形成されてあり、外径は0.1ミリ以下に形成されてあり、凸R部は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、概円柱形状の線状の先端に、斜面部が形成されてある為、被加工面に凹部、溝等が形成されてある場合においても、斜面部が、凹部、溝等の内部に的確に入り込む事ができる。
【0014】
(1)他の実施の形態として、先端に向かってテーパ部が形成された概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部に、凸R部が形成されてあり、先端の中央部に、平面部が形成されてあり、外径は0.1ミリ以下に形成されてあり、凸R部は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、概円柱形状の線状の先端に向かって、テーパ部が形成されてあり、先端の外周部に、凸R部が形成されてある為、被加工面の細部にまで、テーパ部が入り込む事ができると共に、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。
【0015】
(1)他の実施の形態として、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部に凹R部が形成されてあり、先端の中央部に、平面部が形成されてあり、外径は0.1ミリ以下に形成されてあり、凹R部は、先端の外周部に該Oリング形状に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、先端の外周部には凹R部が形成されてある為、被加工面にたいして、凹R部を接触させる事ができる。
【0016】
(1)他の実施の形態として、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部に、先端の中央部にたいして概対称となるように、2箇所の凸R部が形成されてあり、先端の中央部に、平面部が形成されてあり、外径は0.1ミリ以下に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、研磨紙、あるいは研磨布等にたいして、先端を往復させて接触させる事のみにより、凸R部を形成する事ができる為、ブラシ用毛材を、極めて、簡易に製作できる。
【0017】
(2)外周部に複数の凸R部が形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができると共に、四角形の断面を有する概角柱形状の線状を、被加工面にたいして接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材から被加工面にたいして加わる衝撃力、加圧力等を、ブラシ用毛材の先端の外周部に形成されてある複数の凸R部が、緩和、吸収、あるいは分散させる事ができる為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を防止、あるいは抑制できる。また、四角形の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができる為、迅速、かつ適切に、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができる。さらにまた、ブラシ用毛材は、最大幅が0.1ミリ以下の四角形の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてある為、被加工面にたいして極めて精密、かつ高い加工精度の洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができると共に、被加工面が、複雑、かつ、微細な凹凸部を有する場合であっても、最大幅が0.1ミリ以下の四角形の断面を有する概角柱形状の線状の先端が、複雑、かつ微細な凹凸部に入り込んで、使用目的に応じて、適切な洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができる。
【0018】
(2)他の実施の形態として、四角形の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部の角部の4箇所に、凸R部が形成されてあり、先端の中央部に、平面部が形成されてあり、最大幅は0.1ミリ以下に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、研磨紙、あるいは研磨布等にたいして、先端を極めて短時間、接触させる事のみにより、先端の外周部の角部の4箇所に、凸R部を形成させる事ができる為、短時間にて、かつ極めて、簡易に、ブラシ用毛材を、製作できる。
【0019】
(2)他の実施の形態として、四角形の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてあり、先端に概半球形状の凸R部が形成されてあり、平面部は形成されて無く、最大幅は0.1ミリ以下に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、先端に平面部が形成されて無い為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。
【0020】
(2)他の実施の形態として、概星形形状の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてあると共に、線状の長手方向の側面に、側面凹R部、及び側面凸R部が形成されてあり、先端の外周部の角部の5箇所に、凸R部が形成されてあり、先端の中央部に、平面部が形成されてあり、最大幅は0.1ミリ以下に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合には、概星形形状の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてあると共に、線状の長手方向の側面に、側面凹R部、及び側面凸R部が形成されてあり、先端の外周部の角部の5箇所に、凸R部が形成されてある為、被加工面にたいして、側面凹R部、側面凸R部、及び凸R部を接触させる事ができる。その為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できると共に、被加工面に、微細な凹部、溝等が形成されてある場合においても、側面凹R部、側面凸R部、及び凸R部が、凹部、溝等の内部に的確に入り込む事ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする時において、劣悪な加工条件の場合においても、被加工面に傷、打痕等を発生させる事が無く、被加工面に溝等が形成されてある場合においても、毛折れ、毛切れ等が発生する事が無いブラシ用毛材を提供するという目的を、外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてあると共に、先端外周部がR形状にて形成されてある構成において実現した。
【実施例1】
【0022】
図1から図9にて実施例1を示す。図1は、本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図1において、1はブラシ用毛材、2は凸R部、3は外径、4は平面部である。図2は、図1の正面図である。図3は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の正面図である。図3において、11はブラシ用毛材、12は凸R部、13は外径である。図4は本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の断面図である。図4において、5は段差、14は平面部、21はブラシ用毛材、22は凸R部、23は外径である。図5は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の断面図である。図5において、15は段差、31はブラシ用毛材、32は凸R部、33は外径である。図6は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図6において、6は斜面部、41はブラシ用毛材、42は凸R部、43は外径である。図7は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図7において、7はテーパ部、24は平面部、51はブラシ用毛材、52は凸R部、53は外径である。図8は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の正面図である。図8において、8は凹R部、34は平面部、61はブラシ用毛材、63は外径である。図9は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図9において、44は平面部、62は凸R部、71はブラシ用毛材、73は外径である。
【0023】
本発明のブラシ用毛材1は、図1、及び図2の如く、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には、凸R部2が形成されてある。また、先端の中央部には、平面部4が形成されてある。また、外径3は0.1ミリ以下に形成されてある。また、凸R部2は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてある。
【0024】
次に、凸R部2を形成させる方法を説明する。形成させる方法としては、例えば、凸R部2が形成されて無いブラシ用毛材の先端を、回転盤上に貼られた研磨紙、あるいは研磨布等にたいして、回転させる事により接触させて、先端を削る事により、凸R部2を形成させる方法がある。研磨布としては、各種ネット、メッシュ状体等も採用できる。また、前記以外にも、先端を削る事により、凸R部2を形成させる事ができる材料であるならば、例えば炭化珪素、アルミナ、ダイヤモンド等の各種鉱物、シリカ、セラミック、小麦粉等の各種粉体、研削材入り繊維等、いずれの材料であっても回転盤上に貼って使用できる。なお、研削材入り繊維とは、例えば、炭化珪素、アルミナ、ダイヤモンド等の各種鉱物、シリカ、セラミック等の研削性能を有する材質を、ナイロン、PBT等の基材の繊維にたいして付着、練込み、あるいは混入させて形成した繊維である。また、凸R部2が形成されて無いブラシ用毛材の先端を、各種溶剤に浸漬させて、先端を溶解させる事により、凸R部2を形成させる方法も採用できる。
【0025】
また、本発明のブラシ用毛材1は、被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする時に使用される。なお、洗浄とは、被加工面の表面をブラシで洗い清める加工である。研削とは、被加工面の表面をブラシで削って滑らかにする加工である。また、研磨とは、被加工面の表面をブラシで砥き磨いて滑らかにする加工である。また、清掃とは、被加工面の表面をブラシで掃除する加工である。また、表面処理とは、被加工面の表面をブラシで硬化、美化、平滑化、耐食化させる等、被加工面の状態を改善させるための加工である。
【0026】
また、ブラシ用毛材1の材質としては、被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする時に使用可能な材質であるならば、天然繊維、あるいは化学繊維を、使用目的に応じて、適時、設定して使用する事ができる。なお、天然繊維とは、植物、動物、鉱物を原料とする繊維であり、植物繊維には、例えば、シダ、シュロ等の靭皮繊維、パッキン、サイザル等の葉脈繊維、パーム等の果実繊維、綿、麻、石綿等がある。動物繊維には、例えば、硬毛として、豚毛、馬毛、猪毛があり、軟毛として、山羊毛、人毛、狸毛があり、他にも羊毛、絹等がある。また、化学繊維とは、石油、石炭などから化学的な合成や加工により作られる繊維であり、合成繊維、研削材入り繊維、通電性複合繊維、無機繊維、再生繊維、半合成繊維がある。合成繊維とは、合成高分子化合物から紡糸した繊維であり、フッ素系、ポリアミド系、ポリ塩化ビニール系、ポリプロピレン系、ポリエチレン系、アラミド系等の各合成繊維がある。研削材入り繊維とは、例えば、炭化珪素、アルミナ、ダイヤモンド等の各種鉱物、シリカ、セラミック等の研削性能を有する材質を、ナイロン、PBT等の基材の繊維にたいして付着、練込み、あるいは混入させて形成した繊維である。通電性複合繊維とは、電流を流す事ができる性能を有する繊維であり、各種炭素繊維、硫化銅複合繊維、銀複合繊維がある。無機繊維とは、無機化合物からなる繊維であり、例えば、ピアノ線、硬鋼線、ステンレス鋼線、オイルテンパー線等の各種鋼線、真鍮線、りん青銅線等の非鉄金属線等がある。なお、上記以外にも、使用目的に応じて、適時、必要な材質を設定できる。
【0027】
実施例1のブラシ用毛材1は、上記の如くの構成となっているので、外周部に凸R部2が形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができる。その時、ブラシ用毛材1から被加工面にたいして加わる衝撃力、加圧力等を、ブラシ用毛材1の先端の外周部に形成されてある凸R部2が、緩和、吸収、あるいは分散させる事ができる為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を防止、あるいは抑制できる。また、ブラシ用毛材1は、外周部に凸R部2が形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができる為、被加工面に、凹部、溝部等が形成されてある場合においても、先端が、凹部、溝等の内部に嵌まり込む事を防止できる。その為、ブラシ用毛材1が、被加工面の、凹部、溝部等に絡みつく事が無く、ブラシ用毛材1の毛折れ、あるいは毛切れ等が発生する事を防止できる。また、ブラシ用毛材1は、外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてある為、被加工面にたいして、極めて精密、かつ高い加工精度の洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができる。さらにまた、ブラシ用毛材1は、外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてある為、例えば、被加工面が、液晶板、半導体ウェハー板、光学レンズ、各種ガラス板、鏡面等、極めて微細な傷、打痕等の発生であっても許容されない場合においても、ブラシ用毛材1は、被加工面に傷、打痕等が発生する事を防止、あるいは抑制できる。
【0028】
実施例1のブラシ用毛材1は、上記の如くの構成となっているが、凸R部2の形成状態については、例えば、先端の外周部の半周のみ、該C字形状に形成する等、使用目的に応じて、適時、設定できる。また、凸R部2の形成箇所、個数についても、例えば、先端の外周部の所定箇所に、複数個の凸R部2を形成する等、使用目的に応じて、適時、設定できる。
【0029】
次に、図3から図9にて、実施例1の他の実施の形態のブラシ用毛材を説明する。図3のブラシ用毛材11は、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には、概半球形状の凸R部12が形成されてある。平面部は形成されて無い。また、外径13は0.1ミリ以下に形成されてある。図4のブラシ用毛材21は、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には、凸R部22が形成されてある。また、先端の中央部には、凸R部22にたいして、段差5を有して平面部14が形成されてある。また、外径23は0.1ミリ以下に形成されてある。また、凸R部22は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてある。図5のブラシ用毛材31は、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には、凸R部32が形成されてある。また、先端の中央部には、段差15が形成されてある。また、外径33は0.1ミリ以下に形成されてある。また、凸R部32は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてある。図6のブラシ用毛材41は、先端に斜面を有する概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には、凸R部42が形成されてある。また、先端の中央部には、斜面部6が形成されてある。また、外径43は0.1ミリ以下に形成されてある。また、凸R部42は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてある。図7のブラシ用毛材51は、先端に向かってテーパ部7が形成された概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には、凸R部52が形成されてある。また、先端の中央部には、平面部24が形成されてある。また、外径53は0.1ミリ以下に形成されてある。また、凸R部52は、先端の外周部に、該Oリング形状に形成されてある。図8のブラシ用毛材61は、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には凹R部8が形成されてある。また、先端の中央部には、平面部34が形成されてある。また、外径63は0.1ミリ以下に形成されてある。また、凹R部8は、先端の外周部に該Oリング形状に形成されてある。図9のブラシ用毛材71は、概円柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には、先端の中央部にたいして概対称となるように、2箇所の凸R部62が形成されてある。また、先端の中央部には、平面部44が形成されてある。また、外径73は0.1ミリ以下に形成されてある。
【0030】
実施例1の他の実施の形態のブラシ用毛材は、上記の如くの構成となっているので、図3のブラシ用毛材11を使用した場合には、先端に平面部が形成されて無い為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。また、図4のブラシ用毛材21を使用した場合には、先端の中央部に、凸R部22にたいして、段差5を有して平面部14が形成されてある為、平面部14が、被加工面に接触する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。また、図5のブラシ用毛材31を使用した場合には、先端の中央部に、段差15が形成されてある為、先端の中央部が、被加工面に接触する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。また、図6のブラシ用毛材41を使用した場合には、概円柱形状の線状の先端に、斜面部6が形成されてある為、被加工面に凹部、溝等が形成されてある場合においても、斜面部6が、凹部、溝等の内部に的確に入り込む事ができる。また、図7のブラシ用毛材51を使用した場合には、概円柱形状の線状の先端に向かって、テーパ部7が形成されてあり、先端の外周部に、凸R部52が形成されてある為、被加工面の細部にまで、テーパ部7が入り込む事ができると共に、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。また、図8のブラシ用毛材61を使用した場合には、先端の外周部には凹R部8が形成されてある為、被加工面にたいして、凹R部8を接触させる事ができる。また、図9のブラシ用毛材71を使用した場合には、研磨紙、あるいは研磨布等にたいして、先端を往復させて接触させる事のみにより、凸R部62を形成する事ができる為、ブラシ用毛材71を、極めて、簡易に製作できる。
【実施例2】
【0031】
図10から図14にて実施例2を示す。図10は、本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図10において、9は最大幅、10はブラシ用毛材、54は平面部、72は凸R部である。図11は、図10の平面図である。図12は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図12において、19は最大幅、20はブラシ用毛材、64は平面部、82は凸R部である。図13は、本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図13において、29は最大幅、30はブラシ用毛材、92は凸R部である。図14は本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の平面図である。図14において、18は側面凹R部、36は側面凸R部、39は最大幅、40はブラシ用毛材、46は凸R部、74は平面部である。
【0032】
本発明のブラシ用毛材10は、図10、及び図11の如く、四角形の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部には複数の凸R部72が形成されてある。また、先端の中央部には、平面部54が形成されてある。また、最大幅9は0.1ミリ以下に形成されてある。
【0033】
実施例2のブラシ用毛材10は、上記の如くの構成となっているので、外周部に複数の凸R部72が形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができると共に、四角形の断面を有する概角柱形状の線状を、被加工面にたいして接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材10から被加工面にたいして加わる衝撃力、加圧力等を、ブラシ用毛材10の先端の外周部に形成されてある複数の凸R部72が、緩和、吸収、あるいは分散させる事ができる為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を防止、あるいは抑制できる。また、四角形の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてある先端を、被加工面にたいして接触させる事ができる為、迅速、かつ適切に、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができる。さらにまた、ブラシ用毛材10は、最大幅9が0.1ミリ以下の四角形の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてある為、被加工面にたいして極めて精密、かつ高い加工精度の洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができると共に、被加工面が、複雑、かつ微細な凹凸部を有する場合であっても、最大幅9が0.1ミリ以下の四角形の断面を有する概角柱形状の線状の先端が、複雑、かつ微細な凹凸部に入り込んで、使用目的に応じて、適切な洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする事ができる。
【0034】
実施例2のブラシ用毛材10は、上記の如くの構成となっているが、ブラシ用毛材の断面形状については、上記の如くの四角形以外にも、例えば、三角形、五角形、六角形等の多角形、概星形、波形、C字形、X字形、Y字形、Z字形等、異形断面形状であるならば、使用目的に応じて、適時、設定できる。また、凸R部72の形成状態については、例えば、異なる大きさの凸R部を複数、組み合わせて形成する等、使用目的に応じて、適時、設定できる。
【0035】
次に、図12から図14にて、実施例2の他の実施の形態のブラシ用毛材を説明する。図12のブラシ用毛材20は、四角形の断面を有する、概角柱形状の線状に形成されてあり、先端の外周部の角部の4箇所に、凸R部82が形成されてある。また、先端の中央部には、平面部64が形成されてある。また、最大幅19は0.1ミリ以下に形成されてある。図13のブラシ用毛材30は、四角形の断面を有する、概角柱形状の線状に形成されてあり、先端には概半球形状の凸R部92が形成されてある。平面部は形成されて無い。また、最大幅29は0.1ミリ以下に形成されてある。図14のブラシ用毛材40は、概星形形状の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてあると共に、線状の長手方向の側面に、側面凹R部18、及び側面凸R部36が形成されてある。また、先端の外周部の角部の5箇所に、凸R部46が形成されてある。また、先端の中央部には、平面部74が形成されてある。また、最大幅39は0.1ミリ以下に形成されてある。
【0036】
実施例2の他の実施の形態のブラシ用毛材は、上記の如くの構成となっているので、図12のブラシ用毛材20を使用した場合には、研磨紙、あるいは研磨布等にたいして、先端を極めて短時間、接触させる事のみにより、先端の外周部の角部の4箇所に、凸R部82を形成させる事ができる為、短時間にて、かつ極めて簡易に、ブラシ用毛材20を、製作できる。また、図13のブラシ用毛材30を使用した場合には、先端に平面部が形成されて無い為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できる。また、図14のブラシ用毛材40を使用した場合には、概星形形状の断面を有する概角柱形状の線状に形成されてあると共に、線状の長手方向の側面に、側面凹R部18、及び側面凸R部36が形成されてあり、先端の外周部の角部の5箇所に、凸R部46が形成されてある為、被加工面にたいして、側面凹R部18、側面凸R部36、及び凸R部46を接触させる事ができる。その為、被加工面に傷、打痕等が発生する事を、極力、防止、あるいは抑制できると共に、被加工面に微細な凹部、溝等が形成されてある場合においても、側面凹R部18、側面凸R部36、及び凸R部46が、凹部、溝等の内部に的確に入り込む事ができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明のブラシ用毛材は、被加工面にたいして、洗浄、研削、研磨、清掃、あるいは表面処理のいずれかの加工をする為に使用するものである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】 本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図2】 図1の正面図である。
【図3】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の正面図である。
【図4】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の断面図である。
【図5】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の断面図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図7】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図8】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の正面図である。
【図9】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図10】 本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図11】 図10の平面図である。
【図12】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図13】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図14】 本発明の他の実施の形態のブラシ用毛材の平面図である。
【符号の説明】
【0039】
1、11、21、31、41、51、61、71 ブラシ用毛材
2、12、22、32、42、46、52、62、72、82、92 凸R部
3、13、23、33、43、53、63、73 外径
4、14、24、34、44、54、64、74 平面部 5、15 段差
6 斜面部 7 テーパ部 8 凹R部 9、19、29、39 最大幅
10、20、30、40 ブラシ用毛材 18 側面凹R部 36 側面凸R部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてあると共に、先端外周部がR形状にて形成されてあることを特徴とするブラシ用毛材。
【請求項2】
請求項1記載の構成よりなるブラシ用毛材において、前記ブラシ用毛材は断面の最大幅が0.1ミリ以下の異形断面形状にて形成されてあることを特徴とするブラシ用毛材。
【請求項1】
外径が0.1ミリ以下の線状に形成されてあると共に、先端外周部がR形状にて形成されてあることを特徴とするブラシ用毛材。
【請求項2】
請求項1記載の構成よりなるブラシ用毛材において、前記ブラシ用毛材は断面の最大幅が0.1ミリ以下の異形断面形状にて形成されてあることを特徴とするブラシ用毛材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−141934(P2006−141934A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−365039(P2004−365039)
【出願日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(391044797)株式会社コーワ (283)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(391044797)株式会社コーワ (283)
【Fターム(参考)】
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