説明

プラスチックレンズおよびプラスチックデバイス用フルオロポリマー低反射層

プラスチック基板用に、一層コーティングシステムを開発した。このワンコーティングシステムの低反射層は、VF/TFE/HFP、VF/HFP、VF/TFE/PMVEからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フルオロポリマーでコートされたプラスチックに関する。より詳細には、本発明は、良好な接着力、低反射性、および撥水撥油性を有するフルオロポリマーコートプラスチックに関する。
【背景技術】
【0002】
低反射プラスチック、特にプラスチックレンズおよび光学デバイスについて多くの研究がなされてきた。用いられているひとつの方法は、プラスチック表面への酸化金属の蒸着(vapor disposition)である。この方法はしかしながらバッチ法を用いるもので、基板が大きい場合、生産性が低くなる。もうひとつの方法は、フルオロポリマー溶液のコーティングを施す方法である。このコーティングはディッピング法により行われ、大きな基板に対しても高い生産性で適用可能である。フルオロポリマーの屈折率は低いが、プラスチック基板との接着力も非常に低い。フルオロポリマーと基板プラスチックとの間の接着力の改善は長い間探索されてきた。
【0003】
【特許文献1】米国特許第5,478,905号明細書
【特許文献2】米国特許第5,637,663号明細書
【非特許文献1】ジョン・ワイリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)社、ポリマーサイエンスとエンジニアリング百科事典(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)、1989年、第16巻、601−603頁、および第7巻、257−269頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、フルオロポリマー溶液を用いた、低屈折率と良好な接着力の技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明により提供される一層コーティングシステムは、式VF/TFE/HFPで表されるフッ素化コポリマーからなり、この場合そのテトラフルオロエチレン(TFE)対ヘキサフルオロプロピレン(HFP)のモル比が0.1〜1.9であり、そのVF含有量が47〜60モル%であることを特徴とする。好ましくはこのVF含有量は50〜60モル%である。より好ましいのは、TFE対HFPのモル比が0.9〜1.9であり、VF含有量が、好ましくは、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)基板に対しては47〜60モル%であり、ポリカーボネート(PC)基板、ポリエチレンテレフタレート(PET)基板、ポリスルホン(PS)基板およびガラス基板に対しては47〜50モル%である場合である。
【0006】
VF含有量が50モル%〜60モル%である場合も好ましい。より好ましいのは、基板がPMMA、PC、PET、PSまたはガラスである場合である。
【0007】
本発明により、式VF/HFPで表されるフッ素化コポリマーを含む一層コーティングシステムも提供され、この場合そのVF含有量が約40〜80%であることを特徴としている。好ましくは、このVF含有量は約40〜50モル%であり、その基板はPMMAである。好ましくはまた、このVF含有量は約70〜80モル%であり、その基板はガラスである。
【0008】
本発明により、式VF/TFE/PMVEで表されるフッ素化コポリマーを含む一層コーティングシステムも提供され、この場合、そのVF含有量が約18〜60モル%であり、そのTFE/PMVEモル比が0.1〜1.9であることを特徴とする。好ましくはこのVF含有量は約30〜35モル%であり、そのTFE/PMVEモル比は約0.2〜0.3であり、その基板はPMMAである。
【0009】
本発明の一層コーティングシステムでは、コーティングの厚さは好ましくは10〜1000nm、より好ましくは約30〜120nm、そして最も好ましくは約70〜120nmである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
良好な接着力を有する光学的に透明なプラスチック基板に低反射コーティングをもたらす一層システムを見出した。好ましい基板はPMMA、PC、PETおよびPSならびにガラスである。
【0011】
本発明により提供される一層コーティングシステムは、式VF/TFE/HFPで表されるフッ素化コポリマーからなり、この場合、TFE対HFPのモル比が0.1〜1.9であり、VF含有量が47〜60モル%、好ましくは50〜60モル%であることを特徴とする。これらの組成では、低反射に必要とされる高フッ素含有量、光学透明性に必要とされる高HFP含有量、および基板への良好な接着力をもたらすための十分なVF含有量のバランスをとっている。より好ましいのは、そのTFE対HFPのモル比が0.9〜1.9であり、そのVF含有量が好ましくはPMMA基板に対しては47〜60モル%であり、PC基板、PET基板、およびガラス基板に対しては47〜50モル%である場合である。
【0012】
本一層システムのもう一つの実施形態は、式VF/HFPで表されるフッ素化コポリマーを含み、この場合VF含有量が約40〜80モル%であることを特徴としている。本システムは前記2種のモノマーから本質的になり、他のモノマーは、ほとんど、またはまったく組み込まれない。好ましくは、そのVF含有量は約40〜50%であり、その基板はPMMAである。好ましくはまた、このVF含有量は約70〜80%であり、その基板はガラスである。
【0013】
本一層システムのもう一つの実施形態は、式VF/TFE/PMVEで表されるフッ素化コポリマーを含み、この場合そのVF含有量が約18〜60モル%であり、そのTFE/PMVEモル比が約0.1〜1.9であることを特徴としている。好ましくはこのVF含有量は約30〜35モル%であり、そのTFE/PMVEモル比は約0.2〜0.3であり、その基板はPMMAである。
【0014】
本発明の一層コーティングシステムでは、コーティングは、反射性において大きな低下を得るために約10nm未満の厚さとする必要がある。10nmより厚い厚さはうまく働くが、コーティングを厚くしていくと、実用上の問題が最終的に生じる。例えば、約1000nmより上では、厚さの変化が問題となることがあり、コーティングポリマーが高価である場合は、経済性が法外なものとなり始める。つまり、本発明の一層コーティングシステムでは、コーティングの厚さは好ましくは約10〜1000nm、より好ましくは約300〜120nm、最も好ましくは約70〜120nmである。
【0015】
コーティングは、当技術分野で知られているどの方法を用いても調製することができる。コーティングを調製するのに用いられる好適な溶媒は、コーティング組成物を溶解させるがコートされる基板に対して不活性であるものである。好ましい溶媒としては、フルオロ溶媒、例えばフルオリナート(Fluorinert)(登録商標)(3M・エレクトロニック・マテリアルズ、セントポール、ミネソタ(3M Electronic Materials,St.Paul,Minnesota))、バートレル(Vertrel)(登録商標)(本願特許出願人)またはノーベック(Novec)(登録商標)(3M・エレクトロニック・マテリアルズ、セントポール、ミネソタ(3M Electronic Materials,St.Paul,Minnesota))、およびケトン溶媒、例えばメチルイソブチルケトンまたはアセトン、酢酸イソブチル、ならびにこれらの2つ以上の組み合せが挙げられる。
【0016】
上記した組成物のいずれかまたは全てには、ほかの成分を加えてもよい。上記で述べた構成成分に加えて、本発明の組成物には、合成ポリマーで一般に用いられる添加剤、例えば着色剤、抗酸化剤、強化剤(toughners)、造核剤、紫外線安定剤、熱安定剤、共助剤、架橋剤などが入っていてもよい。これらの成分は、それぞれ典型的には1%未満の割合で用いられる。
【0017】
以下の非限定的実施例は本発明を説明するものであるが、いずれにしろ、形はどうあれ本発明を限定するものではない。
【0018】
(材料および方法)
以下の定義が本明細書では使用されており、特許請求の範囲を解釈するのにもこれが参照されるべきである。
APS−過硫酸アンモニウム
HFIB−ヘキサフルオロイソブチレン、(CFC=CH
HFP−ヘキサフルオロプロピレン、CF=CF−CF
PC−ポリカーボネート
PET−ポリエチレンテレフタレート
PMMA−ポリメチルメタアクリレート
PMVE−パーフルオロメチルビニルエーテル
PVOH−ポリビニルアルコール
PS−ポリスルホン
Teflon(登録商標)AF−TFE/ペルフルオロ−2,2−ジメチルジオキソールコポリマー
TFE−テトラフルオロエチレン、CF=CF
VAc−酢酸ビニル、CH−C(O)−OCH=CH
VF−フッ化ビニル、CH=CHF
VF−フッ化ビニリデン、CF=CH
【0019】
特に断らない限り、以下の試験方法を用いた。
【0020】
(透過率の測定法)
光透過率は、シマヅUV−3100スペクトルメーター(Shimadzu #UV−3100 Spectrometer)を用いて500nmで測定した。この機器は分割ビームの連続比較を測定するもので、分割ビームの一部がサンプルを通過するものである。
【0021】
(接着力試験法)
1mmの距離で離されている10枚のカミソリ刃をもつ工具を用いて、コーティングを、プラスチック基板に至るまで切り込み、カミソリ刃工具を先ずひとつの方向に引き、そのあと2回目は直角方向に引く。これにより、100個のクロスハッチ正方形がカットされる。このクロスハッチ部にスコッチテープを適度の圧で当て、そして素早く引き離した。接着力を、100個ある正方形のうちなお基板に付いている正方形の数として記録した。
【0022】
特に断らない限り、入手された他の全てのポリマーおよびモノマーは市販されている。
【0023】
30モル%を越えるHFP含有量を有するVF/TFE/HFPターポリマーおよびTFE/HFPジポリマーは、米国特許公報(特許文献1)および米国特許公報(特許文献2)に記載のようにして、14,000psi、200〜400℃における重合により、おそらく最も簡単に作られる。低HFP含有量を有するTFE/HFPジポリマーおよびTFE/HFPならびにVF/TFE/PMVEターポリマーは、当技術分野で知られている通常のエマルジョン重合法およびバルク重合法で行うことができる。例えば、(非特許文献1)を参照されたい。このあと、優れた光学透明性と容易な溶液コート性(easy solution coatability)を示した非結晶性の組成を本発明に対して選んだ。
【実施例】
【0024】
(実施例1〜9)
(比較例1〜3)
PMMAへのワンコートポリ(VF/TFE/HFP)
好ましい厚さの範囲
フルオリナート(Fluorinert)(登録商標)FC−75中2重量%ポリ(VF/TFE/HFP)溶液を、ポリマーの塊りを溶媒と一緒に数日間室温にて撹拌することで作った。寸法2.5cm×5.0cm×厚さ3mmのPMMAプレートを試験に使用した。このPMMAプレートを前記ポリマー溶液の中へ速度300mm/分で下げていき、次いで30秒後、プレートを溶液から2.5〜1000mm/分で引き上げることで、プレートをコートした。5〜10分、空気中で乾燥させた後、プレートを水平にして100℃のエアーオーブン中で60分間乾燥させた。実施例は、コーティングの厚さが厚くなる順になっている。
【0025】
【表1】

【0026】
コートなしPMMAは92.1%の透過率を示した。20.0 nmより厚く、1000 nmより薄いコーティングは、コートなしPMMAと比較して向上した透過率(>93%)を与えた。最も高い透過率(>96%)は、約30〜120 nm厚のコーティングが示した。
【0027】
(実施例10〜13)
(比較例4〜5)
PMMAへのワンコートポリ(VF/TFE/HFP)
好ましいVF含有量
実施例1〜9と同様にしてポリマー膜を調製した。透光度および接着力を測定し、以下の表2の結果を得た。この表には実施例と比較例が、VF含有量が多くなっていく順で掲載されている。
【0028】
【表2】

【0029】
VFが12〜50モル%のVF/TFE/HFPポリマーについては、コートなしPMMAと比較して、良好な接着力(>96/100)と同時に向上した透過率(>97%)が認められた。
【0030】
(実施例14)
バートレル[Vertrel](登録商標)XF中2重量%ポリ(VF/TFE/HFP=46.9/13.5/39.6モル%)の溶液を、ポリマーの塊りを溶媒と一緒に数日間室温にて撹拌することで作った。寸法2.5cm×5.0cm×厚さ3mmのPMMAプレートを試験に使用した。このPMMAプレートを前記ポリマー溶液の中へ速度300mm/分で下げていき、次いで30秒後、プレートを溶液から50mm/分で引き上げることでプレートをコートした。5〜10分間空気中で乾燥させた後、プレートを水平にして100℃のエアーオーブン中で60分間乾燥させた。透光度と接着力を測定した。結果を以下の表に示す。この表には実施例が掲載されている。
【0031】
【表3】

【0032】
VF/TFE/HFP=46.9/13.5/39.6モル%ターポリマーについて、コートなしPMMAと比較して、良好な接着力(100/100)と同時に向上した透過率(>97%)が認められた。
【0033】
(実施例15〜17)
(比較例6〜9)
ポリカーボネートへのワンコートポリ(VF/TFE/HFP)
好ましいVF含有量
実施例14の方法により、VF含有量が異なるポリ(VF/TFE/HFP)ターポリマーのサンプルをポリカーボネート(PC)シートにコートした。このポリカーボネートは、京都樹脂精工株式会社(Kyoto−Jushi Seiko Co.,Ltd.)で製造されたものである。このポリカーボネートシートは、寸法2.5cm×5.0cm×厚さ3mmであった。
【0034】
透過率と接着力を測定した。結果を以下の表4に示す。この表には実施例と比較例がVF含有量が多くなる順で掲載されている。
【0035】
【表4】

【0036】
VF含有量が約18〜40モル%のものは、HFP/TFEコポリマー(0/100)と比較して向上した接着力(>70/100)、コートなしPC(87.2%)と比較して向上した透過率(>92%)を示した。
【0037】
(実施例18)
(比較例10〜11)
PETへのワンコートポリ(VF/TFE/HFP)
実施例1〜9と同様にしてコーティングを調製した。寸法2.5×5.0cm×厚さ0.12mmのPETシートを基板として用いた。透光度と接着力を測定し、結果を以下の表に示す。この表には実施例と比較例が掲載されている。
【0038】
【表5】

【0039】
コートなしPETは透過率85.0%を示した。コートなしPETと比較して、良好な接着力(>99/100)と同時に向上した透過率(>96%)が認められた。
【0040】
(実施例19)
(比較例12〜13)
ポリスルホンへのワンコートポリ(VF/TFE/HFP)
実施例1〜9と同様にしてコーティングを調製した。寸法2.5cm×5.0cm×厚さ0.05mmのポリスルホンシートを基板として用いた。透光度と接着力の結果を以下の表に示す。この表には実施例と比較例が掲載されている。
【0041】
【表6】

【0042】
コートなしポリスルホンは透光度88.5%を示した。コートなしポリスルホン(88.5%)と比較して、良好な接着力(>97/100)と同時に向上した透過率(>95%)が認められた。
【0043】
(実施例20〜23)
(比較例20〜23)
ノーベック(Novec)(登録商標)HFE−7100(3M・エレクトロニック・マテリアルズ、セントポール、ミネソタ(3M Electronic Materials,St.Paul,Minnesota))中2.5重量%ポリ(VF/TFE/HFP)溶液、およびフルオリナート(Fluorinert](登録商標)(3M・エレクトロニック・マテリアルズ、セントポール、ミネソタ(3M Electronic Materials,St.Paul,Minnesota))FC−75中ポリ(TFE/HFP)溶液を、ポリマーの塊りを溶媒と一緒に数日間室温にて撹拌することで作った。寸法2.5cm×5.0cm×厚さ3mmのPMMAプレートおよびPCプレート、寸法2.5cm×5.0cm×厚さ120ミクロンメーターのPETフィルム、ならびに2.5cm×5.0cm×厚さ1mmのガラスプレートを試験に使用した。プレートをポリマー溶液の中へ速度300mm/分で下げていき、次いで30秒後、プレートを溶液から125mm/分で引き上げることでプレートをコートした。5〜10分空気中で乾燥させたあと、プレートをエアーオーブン中で10分間乾燥させた。温度は、PMMAについては100℃、PCについては120℃、そしてガラスプレートについては300℃であった。PETフィルムは、100℃エアーオーブン中で60分間乾燥させた。透光度、接着力およびコーティング厚さを測定し、結果を表7に示す。
【0044】
【表7】

【0045】
VFが40〜60モル%のVF/TFE/HFPポリマーに対して、良好な接着力(>96/100)と同時に向上した透光度(>95%)が認められた。
【0046】
(実施例27〜28)
バートレル[Vertrel](登録商標)XF(本願特許出願人)中2.5重量%ポリ(VF/HFP=43/57モル%)溶液およびMIBK中ポリ(VF/HFP=78/22モル%)溶液を、ポリマーの塊りを溶媒と一緒に数日間室温にて撹拌することで作った。寸法2.5cm×5.0cm×厚さ3mmのPMMAプレートおよび2.5cm×5.0cm×厚さ1mmのガラスプレートを試験に使用した。実施例49〜55と同様にして厚さが90nmのポリマー膜を調製した。引き上げ速度は200mm/分であった。透光度と接着力を測定し、結果を表8に示す。
【0047】
【表8】

【0048】
VFが40〜80モル%のVF/HFPポリマーに対して、コートなしのPMMAおよびガラスと比較して、良好な接着力(>96/100)と同時に向上した透光度(>95%)が認められた。
【0049】
(実施例29)
ノーベック(Novec)(登録商標)HFE−7200(3M・エレクトロニック・マテリアルズ、セントポール、ミネソタ(3M Electronic Materials,St.Paul,Minnesota))中3重量%ポリ(VF/TFE/PMVE=32/15/53モル%)溶液を、ポリマーの塊りを溶媒と一緒に数日間室温にて撹拌することで作った。寸法2.5cm×5.0cm×厚さ3mmのPMMAプレートを試験に使用した。実施例1〜7と同様にしてポリマー膜を調製した。引き上げ速度は75mm/分であった。透光度と接着力を測定し、結果を表9に示す。
【0050】
【表9】

【0051】
コートなしPMMAと比較して、良好な接着力(>96/100)と同時に向上した透光度(>95%)が認められた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式VF/TFE/HFPで表されるフッ素化コポリマーを含む、基板をコーティングするための一層コーティングシステムであって、前記TFE対HFPのモル比が0.1〜1.9であり、前記VF含有量が47〜60モル%であることを特徴とするコーティングシステム。
【請求項2】
前記VF含有量が50〜60モル%である請求項1に記載のコーティングシステム。
【請求項3】
前記基板が、PMMA、PC、PET、PSおよびガラスからなる群から選択される請求項2に記載のコーティングシステム。
【請求項4】
前記VF含有量が47〜60モル%であり、前記TFE対HFPのモル比が0.1〜1.9であり、前記基板がPMMAである請求項1に記載のコーティングシステム。
【請求項5】
前記VF含有量が47〜50モル%であり、前記TFE対HFPのモル比が0.9〜1.9であり、前記基板が、PET、PCおよびガラスからなる群から選択される請求項1に記載のコーティングシステム。
【請求項6】
前記コーティングの厚さが10nm〜1000nmである請求項1に記載のコーティングシステム。
【請求項7】
前記コーティングの厚さが70nm〜120nmである請求項6に記載のコーティングシステム。
【請求項8】
式VF/HFPで表されるフッ素化コポリマーから本質的になる基板をコーティングするための一層コーティングシステムであって、前記VF含有量が約40〜80モル%であることを特徴とするコーティングシステム。
【請求項9】
前記VF含有量が約40〜50モル%であり、前記基板がPMMAである請求項8に記載のコーティングシステム。
【請求項10】
前記VF含有量が約70〜80モル%であり、前記基板がガラスである請求項8に記載のコーティングシステム。
【請求項11】
前記コーティングの厚さが10nm〜1000nmである請求項8に記載のコーティングシステム。
【請求項12】
前記コーティングの厚さが70nm〜120nmである請求項11に記載のコーティングシステム。
【請求項13】
式VF/TFE/PMVEで表されるフッ素化コポリマーを含む基板をコーティングするための一層コーティングシステムであって、前記VF含有量が約18〜60モル%であり、前記TFE/PMVEモル比が約0.1〜1.9であることを特徴とするコーティングシステム。
【請求項14】
前記VF含有量が約30〜35モル%であり、前記TFE/PMVEモル比が約0.2〜0.3であり、前記基板がPMMAである請求項13に記載のコーティングシステム。
【請求項15】
前記コーティングの厚さが10nm〜1000nmである請求項13に記載のコーティングシステム。
【請求項16】
前記コーティングの厚さが70nm〜120nmである請求項15に記載のコーティングシステム。

【公表番号】特表2007−521352(P2007−521352A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−510496(P2005−510496)
【出願日】平成15年10月7日(2003.10.7)
【国際出願番号】PCT/US2003/032090
【国際公開番号】WO2005/044939
【国際公開日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】