説明

プラズマアドレス電気光学装置

【目的】 プラズマアドレス電気光学装置においてプラズマ電極の電圧降下を抑制し均一且つ安定なプラズマ放電を得る。
【構成】 プラズマアドレス電気光学装置は、所定の主面に沿って互いに平行に配置された複数の信号電極Dを有する液晶セル基板4と、信号電極Dと直交し且つ互いに平行に配列された複数のプラズマ電極8を有するとともにこのプラズマ電極8が液晶セル基板4と対向する様に配置されたプラズマセル基板7と、両基板間に挿入された液晶層6と、この液晶層6とプラズマセル基板7との間に形成されたイオン化可能なガスを封入する為のプラズマ室11とから構成されている。プラズマ電極8の内カソードKのみに隔壁9を形成し部分的に被覆する。カソードKの露出面積が小さくなるので放電電流が抑制でき電圧降下を抑えられる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶セル等の電気光学セルとプラズマセルのフラットパネル構造からなるプラズマアドレス電気光学装置に関する。より詳しくはプラズマセル内に設けられる電極構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気光学セルとして液晶セルを用いたマトリクスタイプの電気光学装置例えば液晶表示装置を高解像度化、高コントラスト化する為の手段としては、各画素毎に薄膜トランジスタ等のスイッチング素子を設け、これを線順次で駆動するアクティブマトリクスアドレス方式が一般に知られている。しかしながら、この場合薄膜トランジスタの様な半導体素子を基板上に多数設ける必要があり、特に大面積化した時に製造歩留りが悪くなるという短所がある。
【0003】そこでこの短所を解決する方策として、ブザク等は特開平1−217396号公報において、薄膜トランジスタ等からなるスイッチング素子に代えてプラズマスイッチを利用する方式を提案している。以下、プラズマ放電に基くスイッチを利用して液晶セルを駆動するプラズマアドレス表示装置の構成を簡単に説明する。図6に示す様に、この装置は液晶セル101とプラズマセル102と両者の間に介在する中間板103とからなる積層フラットパネル構造を有している。プラズマセル102はガラス基板104を用いて形成されており、その表面に複数の平行な溝105が設けられている。この溝105は例えば行列マトリクスの行方向に延設されている。各溝105は中間板103によって密封されており個々に分離したプラズマ室106を構成している。この密閉されたプラズマ室106にはイオン化可能なガスが封入されている。隣接する溝105を隔てる凸条部107は個々のプラズマ室106を区分けする隔壁の役割を果すとともに各プラズマ室106のギャップスペーサとしての役割も果している。各溝105の底部には互いに平行な一対のプラズマ電極108,109が設けられている。一対の電極はアノード及びカソードとして機能しプラズマ室106内のガスをイオン化して放電プラズマを発生する。かかる放電領域は行走査単位となる。
【0004】一方液晶セル101は透明基板110を用いて構成されている。この透明基板110は中間板103に所定の間隙を介して対向配置されており間隙内には液晶層111が充填封入されている。又、透明基板110の内表面には透明導電材料からなる信号電極112が形成されている。この信号電極112はプラズマ室106と直交しており列駆動単位となる。列駆動単位と行走査単位の交差部にマトリクス状の画素が規定される。
【0005】かかる構成を有する表示装置においては、プラズマ放電が行なわれるプラズマ室106を線順次で切り換え走査するとともに、この走査に同期して液晶セル側の信号電極112にアナログ画像信号を印加する事により表示駆動が行なわれる。プラズマ室106内にプラズマ放電が発生すると内部は略一様にアノード電位になり1行毎の画素選択が行なわれる。即ち、プラズマ室106はサンプリングスイッチとして機能する。サンプリングスイッチが導通した状態で各画素に画像信号が印加されると、サンプリングホールドが行なわれ画素の点灯もしくは消灯が制御できる。プラズマサンプリングスイッチが非導通状態になった後にもアナログ画像信号はそのまま画素内に保持される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したプラズマアドレス電気光学装置を実用化する上で、プラズマセルの構造に様々な課題が残されている。図6に示す様に、プラズマセルは複数の溝が形成された基板を用いて構成されている。溝の底部に一対のプラズマ電極が形成されている。平坦面ではなく凹凸面に対して電極を形成する為に、従来フォトリソグラフィ及びエッチング技術が採用されていた。例えば真空蒸着あるいはスパッタリングにより金属薄膜を一様に堆積した後、選択的エッチングを行なって薄膜のプラズマ電極を得ている。しかしながら薄膜電極の膜厚は極めて薄く電気抵抗が大きい。従って、大面積化に応じてプラズマ電極の延設距離を長くした場合電源から遠ざかるに従って電気抵抗の為に電圧降下が起る。この電圧降下が生じると均一且つ安定したプラズマ放電が困難になるという欠点がある。仮に、薄膜電極の厚みを大きくして電気抵抗を下げようとすると、薄膜の内部応力により剥離や亀裂が生じる。
【0007】かかる従来の技術の欠点に鑑み、出願人は先に出願された特許願平成3年第47784号に、製造が簡単でしかも大画面化及び高精細化に適したプラズマアドレス電気光学装置を提案している。図7を参照して、本発明の理解に供する為に、先に提案された装置の構造を簡潔に説明する。この装置は、一主面上に互いに平行な複数の信号電極201を有する第1の基板202と、一主面上に該信号電極201と略直交し且つ互いに略平行な複数のプラズマ電極203を有する第2の基板204とを備えている。この構造ではストライプ状のプラズマ電極203は基板204の平坦面に形成されるので、スクリーン印刷技術等が適用でき厚膜電極材料が使用できる。従って、従来に比しプラズマ電極の抵抗値を下げられる。一対の基板202,204は信号電極201とプラズマ電極203とが対向する如く互いに平行に配置されている。上側の基板202に設けられた信号電極201と接する様に電気光学材料層205が間挿されている。この電気光学材料層205は中間板206によって下側の基板204から隔てられている。中間板206と下側の基板204との間にはイオン化可能なガスが封入されておりプラズマ室207を構成する。このプラズマ室207は印刷法により形成された隔壁208によって分割されており個々の走査単位を構成する。各走査単位の中には一対のプラズマ電極203即ちアノードA及びカソードKが収納されている。
【0008】しかしながら装置の大型化をさらに進めるとプラズマ電極のストライプパタン全長が長くなり、たとえ抵抗率の比較的低い厚膜電極であっても電圧降下が顕在化し均一且つ安定なプラズマ放電が得られないという問題点がある。図7に示す様に個々のプラズマ室207には一対のアノードAとカソードKが収納されている。接地されたアノードAに対して数100V程度の負極性電圧をカソードKに印加する事によりプラズマ放電が生じる。この時放電電流がプラズマ電極に流れ電圧降下が生じるので部分的にプラズマ放電が集中し不均一なものとなる。電圧降下を抑制する為にはプラズマ電極幅を大きくとり抵抗値を下げる事も考えられる。しかしながらこの様にすると同時に放電電流が増大するので実際には殆ど有効ではない。即ち、プラズマ放電が持続している状態では、カソードの単位電極面積当りにつき略所定の放電電流が流れる。所定の放電電流密度が維持されるので、カソードの電極幅を拡大すると表面積も必然的に増加しこれに比例して放電電流も増大する。主としてカソードの電極表面面積が放電電流量を支配している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した先の提案にかかるプラズマアドレス電気光学装置の問題点あるいは課題に鑑み、本発明は放電電流量を制限する事により電圧降下を抑制する事ができるプラズマ電極構造を提供する事を目的とする。かかる目的を達成する為に以下の手段を講じた。即ち、所定の主面に沿って互いに平行に配置された複数の第1電極あるいは信号電極を有する第1の基板あるいは液晶セル基板と、この信号電極と直交し且つ互いに平行に配列された複数の第2電極あるいはプラズマ電極を有するとともにこのプラズマ電極が前記信号電極と対向する様に配置された第2の基板あるいはプラズマセル基板と、両方の基板間に間挿された電気光学材料層例えば液晶層と、この電気光学材料層とプラズマセル基板の間に形成されたイオン化可能なガスを封入する為のプラズマ室とを備えたプラズマアドレス電気光学装置において、前記プラズマ電極のうちカソード上のみに部分的に絶縁膜を形成するという手段を講じた。あるいは、この絶縁膜に代えて同一の機能を有する隔壁をカソード上のみに形成するという手段を講じた。
【0010】
【作用】本発明によればカソードが絶縁膜あるいは隔壁によって部分的に被覆されている為露出面積が制限される。プラズマ状態を維持する為には所定の放電電流密度が必要になるが、カソードの露出表面積が制限されているのでトータルの放電電流量が少なくなる。一方、この放電電流は被覆部分を含めたプラズマ電極の全断面積に渡って流れる。従って単位断面積当りの電流量即ち電流密度が比較的小さくなるので電圧降下を有効に防止できる。なお、プラズマ発光そのものを利用する通常のプラズマディスプレイと異なり、本発明にかかる電気光学装置ではプラズマ放電がサンプリングスイッチとして利用されている。従って、スイッチが導通する程度の放電量が得られれば良くこれを抑制しても何ら問題は生じない。
【0011】
【実施例】以下図面を参照して本発明の好適な実施例を詳細に説明する。図1は本発明にかかるプラズマアドレス表示装置の一実施例を示す模式的な断面図である。列方向即ち信号電極方向に沿って切断した形状を表わしている。本装置は液晶セル1とプラズマセル2と両者の間に介在する誘電体シートからなる共通の中間板3とを積層したフラットパネル構造を有する。液晶セル1は第1の基板例えばガラス基板4を用いて構成されており、その内側主面には透明導電膜からなる複数本の第1電極即ち信号電極Dが互いに平行に形成されている。基板4はスペーサ5を用いて所定の間隙を介し中間板3に接着されている。間隙内には電気光学材料層である液晶層6が充填されている。本実施例においては流体の電気光学材料が用いられているが必ずしもこれに限られるものではない。例えば電気光学結晶板を用いる事もできる。この場合には中間板3を取り除く事も可能である。又、本実施例はプラズマアドレス表示装置に関するものであるが、本発明はこれに限られるものではなく光学変調装置等広くプラズマアドレス電気光学装置に適用可能である。
【0012】一方プラズマセル2は第2の基板例えばガラス基板7を用いて構成されている。基板7の内側主面上には信号電極Dに直交する第2電極即ちプラズマ電極8がストライプ状に複数本形成されている。このプラズマ電極8は例えばスクリーンマスクを用いて厚膜導電ペーストを印刷する事により形成される。プラズマ電極8は交互に配列されたアノードAとカソードKとを含んでいる。カソードKの上に沿って行方向に隔壁9が形成されている。隔壁9の幅はカソードKの幅に比べて小さくこれを部分的に被覆している。従って、カソードKの幅方向両端部は露出している。隔壁9の上端部は中間板3に当接している。即ち本実施例では隔壁9はカソードKの露出表面積を制御するマスクとしての機能と構造体としての機能の両方を兼ね備えている。基板7はシール材10を介して中間板3に接着されている。両者の間には気密封止されたプラズマ室11が形成される。プラズマ室11は隔壁9によって分割されており個々に行走査単位となる放電領域を構成する。この気密なプラズマ室11の内部にはイオン化可能なガスが封入されている。ガス種は例えばヘリウム、ネオン、アルゴンあるいはこれらの混合気体から選ぶ事ができる。なお、図7に示した先行開発にかかる構造と異なり、図1に示す実施例では隔壁9がカソードKの上に整合して配置されている。従って表示装置を通過する入射光量がその分だけ増加するので開口率が改善できる。一方アノードAの表面は何ら被覆されておらず特別の成膜処理を要しない。この為製造プロセスが簡略化される。
【0013】次に図2を参照して本発明の特徴事項を詳細に説明する。図2の(A)は1本のカソードKの平面図であり、(B)部はX−X線に沿って切断した断面構造を示す。カソードKは断面積ST を有し、又その表面の一部分は隔壁9によって被覆されている。そこで露出表面積をSE で表わす。周知の様にカソードKのストライプパタン長手方向に沿った電圧降下ΔVは放電電流Iと抵抗Rの積に比例する。ここで抵抗Rは断面積ST の逆数に比例する。より正確にいうとカソードKの長手寸法を一定とし且つ厚み寸法を一定にすると抵抗Rは幅寸法に反比例する。ここで厚みと長さが一定であるので断面積ST は幅寸法に比例する事となる。従って、電圧降下ΔVは放電電流Iと断面積ST の逆数との積に比例する事となる。一方、放電電流IはカソードKの露出面積SE に略比例する。前述した様に放電電流はカソードKの露出表面積に依存し且つ支配されるのである。放電電流Iが露出面積SE に比例するという関係と、先に述べた電圧降下ΔVが放電電流Iと断面積ST の逆数との積に比例するという両方の関係から、実際の電圧降下ΔVはSE /ST の比に従って決定されるという結論が得られる。本発明によればカソードKは部分的に被覆されているのでSE /ST は被覆のない場合より小さい。この様に、カソードKの露出面積を制限する事により放電電流を必要最少限のレベルまで抑制し実際の電圧降下分を小さくできる。従って走査単位全長に渡って安定且つ均一なプラズマ放電が可能になる。又、副次効果としてプラズマ放電による発光を抑える事ができるのでコントラスト等の画像品質を改善できる。
【0014】図3を参照して本発明にかかるプラズマアドレス電気光学装置の第2実施例を説明する。図1に示す第1実施例と対応する構成要素については対応する参照番号を付して理解を容易にしている。第1実施例と異なる点は、隔壁9に代えて絶縁膜12によりカソードKを部分的に被覆している事である。隔壁9は例えば200μm程度の厚みを有し、SiO2 を主成分とするフリットガラスペーストの多重印刷により形成する。これに対して、本実施例に用いられる絶縁膜12は例えば10μm程度の厚みを有し簡単にスクリーン印刷可能である。ところで、本実施例では隔壁9を除去した為プラズマ室11が基板7の主面全体に渡って連続した空間となっており所謂オープンセル構造である為、放電によって発生するイオン粒子の拡散による解像度の劣化が懸念される。しかしながら、これについては以下の様にして解決できる。まず、周知の様にプラズマ室11に封入されるガスの圧力については、これが高い程イオン粒子の平均自由行程が小さくなり局在化の傾向となる。従って、このガス圧力をある程度高く設定する事により放電プラズマを各行走査単位に局在化させる事が可能となる。但し、ガス圧力を高くすると放電開始電圧が高くなる場合がある。これについては、パッシェンの法則により隣接するプラズマ電極の間隔即ちカソードKとアノードAとの間の間隔をガス圧力に反比例して小さくする事により調節できる。又、プラズマ室11のギャップあるいは間隙寸法をある程度小さくする事によって放電プラズマの実効的な広がりを抑制する事ができる。
【0015】最後に図4を参照してプラズマアドレス表示装置の動作を簡潔に説明する。図4は表示装置に用いられる駆動回路の一例を示している。この駆動回路は信号回路21と走査回路22と制御回路23とから構成されている。信号回路21には信号電極D1ないしDmがバッファを介して接続されている。一方、走査回路22には同じくバッファを介してカソード電極K1ないしKnが接続されている。アノード電極A1ないしAnは共通に接地されている。カソード電極は走査回路22により線順次走査されるとともに、信号回路21はこれに同期して各信号電極にアナログ画像信号を供給する。制御回路23は信号回路21と走査回路22の同期制御を行なうものである。各カソード電極に沿ってプラズマ放電領域が形成され行走査単位となる。一方各信号電極は列駆動単位となる。両単位の間に画素24が規定される。本例ではアノードが共通接地されているので画素24は各カソードの両側に位置するアノードとの間に形成される。なお駆動方式はこれに限られるものではなく、アノードも個々に分離駆動しても良い。
【0016】図5は図4に示す2個の画素24を切り取って模式的に示したものである。各画素24は信号電極D1,D2及び中間板3によって挟持された液晶層6からなるサンプリングキャパシタと、プラズマサンプリングスイッチS1との直列接続からなる。プラズマサンプリングスイッチS1は放電領域の機能を等価的に表わしたものである。即ち、放電領域が活性化するとその内部は略全体的にアノード電位に接続される。一方、プラズマ放電が終了すると放電領域は浮遊電位となる。サンプリングスイッチS1 を介して個々の画素24のサンプリングキャパシタにアナログ画像信号を書き込み所謂サンプリングホールドを行なうものである。アナログ画像信号のレベルによって各画素24の階調的な点灯あるいは消灯が制御できる。
【0017】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、カソードを隔壁あるいは絶縁膜により部分的に被覆する事により放電電流量を支配するカソード露出面積を小さくできる為に、放電電流量を必要最少限まで抑制する事が可能となり、安定で均一なプラズマ放電を実現できるという効果がある。プラズマ発光量を抑制できるのでコントラスト等表示品質を改善できるという効果がある。又、露出表面積を制限する一方カソード電極幅をある程度大きくとれるので電圧降下を小さく抑制する事ができるという効果がある。さらにカソードに重ねて隔壁を形成したので表示装置の開口率が改善できるという効果がある。加えてアノード上には何も形成されないので製造プロセスの自由度が増すという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるプラズマアドレス電気光学装置の第1実施例を示す模式的な断面図である。
【図2】第1実施例の要部を示す模式図である。
【図3】本発明にかかるプラズマアドレス電気光学装置の第2実施例を示す模式的な断面図である。
【図4】本発明にかかるプラズマアドレス電気光学装置の駆動回路図である。
【図5】図4に示す画素を切り取って示した模式図である。
【図6】従来のプラズマアドレス電気光学装置を示す斜視図である。
【図7】先行開発にかかるプラズマアドレス電気光学装置を示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 液晶セル
2 プラズマセル
3 中間板
4 ガラス基板
6 液晶層
7 ガラス基板
8 プラズマ電極
9 隔壁
11 プラズマ室
12 絶縁膜
A アノード
K カソード
D 信号電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定の主面に沿って互いに平行に配置された複数の第1電極を有する第1の基板と、前記第1電極と直交し且つ互いに平行に配列された複数の第2電極を有するとともにこの第2電極が前記第1電極と対向する様に配置された第2の基板と、前記第1及び第2の基板間に間挿された電気光学材料層と、この電気光学材料層と前記第2の基板間に形成されたイオン化可能なガスを封入する為のプラズマ室とを備え、前記第2電極がカソード及びアノードから構成され、このカソード上のみに部分的に絶縁膜を形成した事を特徴とするプラズマアドレス電気光学装置。
【請求項2】 所定の主面に沿って互いに平行に配置された複数の第1電極を有する第1の基板と、前記第1電極と直交し且つ互いに平行に配列された複数の第2電極を有するとともにこの第2電極が前記第1電極と対向する様に配置された第2の基板と、前記第1及び第2の基板間に間挿された電気光学材料層と、この電気光学材料層と前記第2の基板間に形成されたイオン化可能なガスを封入する為のプラズマ室とを備え、前記第2電極がカソード及びアノードから構成されるとともにこのカソード上のみに隔壁を形成し、前記ガスを選択的にイオン化する事によりこのイオン化ガスの局在した放電領域を走査単位として前記第1電極と前記放電領域の交差部に位置する電気光学材料層を駆動する様にした事を特徴とするプラズマアドレス電気光学装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開平5−297363
【公開日】平成5年(1993)11月12日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−128266
【出願日】平成4年(1992)4月21日
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)