説明

プラント監視制御装置

【課題】遠隔地のリモートモニタ装置からも、トリガデータの監視制御が可能なプラント監視制御システムを提供することを目的とする。
【解決手段】制御コントローラ4と、制御データを処理するプラント監視制御装置1と、制御データに基づいて当該プラント監視制御装置で処理されるタグデータと当該タグデータを含む監視画面を表示させる複数のリモートモニタ装置2と、を備え、プラント監視制御装置1は、前記タグデータに含まれるトリガタグデータ、及びこのデータと前記監視画面とを対応付けした画面IDとを生成する監視情報処理部11と、画面ID、または監視画面データを複数のリモートモニタ装置に送信するリモートモニタサーバ12と、を備え、トリガデータを基にして、監視画面データを共有するとともに、リモートモニタ装置から監視画面データに対するアクセス要求が可能となるようにしたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リモートモニタ装置を備えるプラント監視制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の制御ループで構成されるプラントを制御するコントローラとネットワークを介して接続し、コントローラが制御する制御データに基づいて、プラントの制御状態を監視するプラント監視制御システムが知られている。
【0003】
このようなプラント監視制御システムでは、コントローラが制御する多数の制御データを制御ループ毎のタグデータとして予め登録し、制御ループの状態をタタグデータと対応付けして監視する監視画面を生成し、オペレータが監視画面を見てプラントを監視制御している。
【0004】
例えば、プラントの制御状態の異常は、制御している制御データを、予め設定される異常判定閾値を超えた場合に検出され、この制御データが対応するタグデータとしてプラント監視制御装置に送信される。
【0005】
プラント監視制御装置では、このタグデータを予め設定される監視画面に表示するとともに、表示された監視画面の異常(タグ)データと対応する制御パラメータを変更して、プラントの異常処置を監視画面から実効できるようにしている。
【0006】
一般に、プラント監視制御装置は生産現場においては、生産に携わるプラント監視制御装置のオペレータによって監視が行われている。しかしながら、このオペレータはプラント監視制御装置から離席する場合があるので、この時に異常が発生した場合には、当該オペレータ、または、この生産現場の現場責任者などがプラント監視制御装置の設置場所に戻り、異常状態の処置をする必要があるので、対応遅れが発生するという問題がある。
【0007】
このような問題点を解消するために、このプラント監視制御装置をサーバとし、遠隔地に置かれるクライアントから監視画面をリモート操作する技術が開示されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0008】
特許文献1によれば、クライアントの表示実行プログラムからのアクセス要求によって、サーバ(プラント監視制御装置)とクライアント(リモートモニタ装置)との監視画面を共有し、クライアントからの監視画面に対するアクセスの要求をサーバに実行させる。
【0009】
クライアントは、プラント監視制御装置のようにタグデータを処理する必要がないため、プラント監視制御装置に備える監視画面データの作成を特定の監視画面作成プログラムで開発しても、このプログラムに依存しないで操作することが出来る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第4554570号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1によれば、クライアントの表示実行プログラムからのアクセス要求をサーバに実行させるため、クライアントは、監視画面作成プログラムを備えることが不要となる効果がある。
【0012】
しかしながら、プラント監視制御装システムの場合、遠隔地に設けられるクライアント側では、プラントの制御状態を示す監視画面に対するアクセス要求処理、また、監視画面に表示された制御データに対する操作処理機能を有していない問題が有る。
【0013】
また、クライアントの監視画面やタグデータの操作を要求が可能な構成とした場合でも、複数のクライアントからのアクセス要求に対して、プラントの異常処置に対応できるように判断が適正化されていないので、プラントの安全操業に問題が有る。
【0014】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、異常なタグデータに対して、遠隔地からもリモートモニタ装置で監視制御することが可能なプラント監視制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本実施例のプラント監視制御システムは、複数の制御ループで制御されるプラントを制御する制御コントローラと、当該制御コントローラで処理する制御データを処理するプラント監視制御装置と、当該プラント監視制御装置にインターネットを含まないネットワークを介して接続され、前記制御データに基づいて当該プラント監視制御装置で処理されるタグデータと当該タグデータを含む監視画面を表示させる複数のリモートモニタ装置と、を備えるプラント監視制御システムであって、前記プラント監視制御装置は、前記制御データに基づいて、予め設定される前記制御ループと前記制御データとを対応付けしたタグデータを生成し、前記タグデータに含まれるトリガデータを生成する監視情報処理部と、前記タグデータを、予め設定される前記プラント監視制御システムの監視画面として表示させた監視画面データを複数の前記リモートモニタ装置に送信するリモートモニタサーバと、を備え、前記監視情報処理部は、前記制御コントローラから前記制御データを受信する毎に、前記タグデータを生成するタグデータ処理部と、前記トリガデータを生成するとともに、当該トリガデータと前記監視画面データとを対応付けした画面IDを生成する前記トリガデータ生成部とを備える監視制御部と、前記監視制御部で処理された前記画面ID、前記監視画面データ、及び前記複数のリモートモニタを識別するリモートモニタアドレスデータを記憶する第1の記憶部と、前記画面ID、前記監視画面データに対する処理要求、及び、前記リモートモニタサーバからの要求を前記監視制御部に入力する入力処理部と、前記入力処理部から要求されたアクセス要求を実行し、前記監視画面データを前記リモートサーバ部に送信するとともに、自身のディスプレイに表示させる表示処理部と、を備え、前記リモートモニタサーバは、前記監視情報処理部で処理された前記トリガデータを含む前記画面ID、または、前記監視画面データを前記リモートモニタ装置に送信するとともに、送信した前記画面ID及び前記監視画面データに対する前記アクセス要求を前記リモートモニタ装置から受信する第1の通信処理部と、前記第1の通信処理部で受信した複数の前記アクセス要求に対して、予め設定した前記アクセス要求の処理の優先度を判定するアクセス制御部と、前記判定の結果、一番優先度の高い前記アクセス要求を前記監視情報処理部に送るリモート操作部と、を備え、前記リモートモニタ装置は、前記リモートモニタサーバから前記画面ID、または、監視画面データを受信するとともに、当該画面ID、または、当該監視画面データを参照して前記アクセス要求を前記リモートモニタサーバに送信する第2の通信処理部と、前記第2の通信処理部で受信した前記画面ID及び前記監視画面データを記憶する第2の記憶部と、前記第2の受信部で受信した前記画面ID、または前記監視画面データを前記第2の記憶部から抽出して表示させるとともに、表示された当該画面ID、または前記監視画面データを監視して、前記アクセス要求を生成し前記第2の通信部に送るリモートクライアント部と、を備え、プラント監視制御装置に接続された複数のリモートモニタ装置から画面ID、または監視画面データを共有するとともに、アクセス要求に対する優先処理を可能となるようにしたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施例のプラント監視制御システムの構成図。
【図2】トリガデータに対する応答データフォーマットの例。
【図3】リモートモニタ装置のアクセス要求に対する優先度テーブルの例。
【図4】リモートモニタサーバの動作を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図1乃至図4を参照して説明する。先ず、図1を参照して本実施例の構成を説明する。
【0018】
本実施例のプラント監視制御システム100は、入出力装置6と接続され、複数の制御ループで制御されるプラントを制御する制御コントローラ4と、当該制御コントローラ4で処理された制御データを、通信ライン5を介して授受し、監視制御のためのデータを生成するプラント監視制御装置1と、当該プラント監視制御装置1にネットワーク3を介して接続され、制御データに基づいて当該プラント監視制御装置1で処理された、監視制御データ、即ち、タグデータと当該タグデータを含む監視画面を表示させる複数のリモートモニタ装置2と、を備える。
【0019】
通常、プラントの制御は、複数の制御ループで制御されるが、制御コントローラ4が実行するループ数は、予めシステムの要求によって定義される。
【0020】
制御コントローラ4が制御する制御データには、制御コントローラ4に予め設定される制御アルゴリズムの演算パラメータ、プラントの状態を検出するセンサからの検出データ、及びプラントを操作するアクチュエータ等の操作量などの入出力データなど、プラントの制御状態を示す全てのデータが含まれる。
【0021】
プラント監視制御装置1は、制御コントローラ4で処理されたこれらの制御データを受信して、制御ループ毎に予めその制御データを特定するタグデータ、即ち、タグ番号を付して管理する。
【0022】
このタグデータには、制御データを生成する機器、制御データ、及びその制御データを処理して監視しやすい画面とした複数の監視画面も含まれる。この監視画面には、制御状態の異常値を判定する上下の許容値や、その判定結果であるアラームデータも含まれる。
【0023】
次に、プラント監視制御装置1の構成は、制御データに基づいて、予め設定される当該制御データと制御ループとを対応付けしたタグデータを生成し、アラームデータを含むトリガデータを生成する監視情報処理部11と、トリガデータを含むタグデータを、予め設定されるプラント監視制御システム100の監視画面として表示させ、複数の画面で構成される監視画面データを複数のリモートモニタ装置2に送信するリモートモニタサーバ12と、を備える。
【0024】
このタグデータは、制御コントローラ4において設定することも可能であるが、監視画面データを生成する機器、ここでは、プラント監視制御装置1に設けた場合について説明する。
【0025】
次に、各部の構成について説明する。監視情報処理部11は、制御コントローラ4からネットワーク5を介して制御データを受信して、制御ループと制御データと対応付けしたタグデータを生成するタグデータ処理部11a1と、生成されたトリガデータと監視画面データとを対応付けした画面IDを生成するトリガデータ生成部11a2とを備える監視制御部11aと、この監視制御部11aに対して、監視画面(データ)からアクセス要求を入力し、さらに、リモートモニタサーバ12からのアクセス要求を後述する表示処理部11cに送る入力処理部11dと、入力処理部11dから送られたアクセス要求を実行して、このアクセス要求に対応する監視画面処理、即ち、画面IDと対応する監視画面データを生成して要求元に送信するとともに、自身のディスプレイにこの監視画面データを表示させる表示処理部11cと、を備える。
【0026】
詳細には、表示処理部11cは、予め設定される監視画面、例えば、制御ループのある制御データを予め設定された制御周期で受信し、この制御データを予め設定するフォーマットのトレンド画面、統計画面などのグラフィック画面として定周期で更新して監視画面データとして生成する。
【0027】
制御ループのあるポイントの制御データが許容値を超えると、そのデータが点滅するトリガーデータ(画面)が生成される。このトリガデータは、データのみを送信しても良いが、通常、監視画面データとして、一体としてリモートサーバ部12から、リモートモニタ装置2に送信する。
【0028】
また、画面IDと、監視画面データは、リモートサーバ部12から、リモートモニタ装置2に、夫々を単独で送信することも出来るが、通常、監視画像データと一体の画像データとして送信する。
【0029】
さらに、監視制御部11aで処理されたタグデータ、画面ID、監視画面を生成するための図示しない監視画面の部品データと生成された監視画面データ、及び複数のリモートモニタ装置2を識別するリモートモニタアドレスを記憶する第1の記憶部11bと備える。
【0030】
また、トリガデータ生成部11a2で生成するトリガデータは、通常、制御データが許容値の上下限値を超える場合の警報出力をトリガデータとする場合が多い。ここでは、これ以外に制御コントローラ4から送信される制御データ以外の情報、例えば、このプラント監視制御システム100の運転に影響するエネルギーや自然災害などの環境条件の変化が、予め設定される許容値を超えた場合、このリスク状態をトリガデータとする場合も含む。
【0031】
次に、リモートモニタサーバ12は、監視情報処理部11で処理された監視画面データをリモートモニタ装置2に送信するとともに、リモートモニタ装置2からのアクセス要求を受信する第1の通信処理部12aと、第1の通信処理部12aで受信した複数のリモートモニタ装置2からのアクセス要求について、予め設定されたアクセス要求の処理の優先度を判定するアクセス制御部12bと、この判定の結果、一番優先度の高いリモートモニタ装置2を選択して前記監視情報処理部11の入力処理部11dに送るリモート操作部12cと、を備える。
【0032】
リモートモニタ装置2からの優先度の判定は、複数のリモートモニタ装置2のリモートモニタアドレス(送信元アドレス)と、このリモートモニタアドレスに対応して予め設定されるトリガデータの重要度と、このモニタを操作する権限を有する、予め登録されるオペレータの熟練度とを図2に示すような優先度テーブルとして予め登録する。
【0033】
そして、監視画面のモニタ周期内に受信した複数のリモートモニタ装置2からのクセス要求に対して、当該重要度と熟練度との積の多寡で、アクセス要求の優先処理を判定し、一番優先度の高いリモートモニタ装置2の要求を優先して処理するように、リモートモニタ部12cから監視情報処理部11に指令するようにしておく。
【0034】
次に、リモートモニタ装置2は、リモートモニタサーバ12から監視画面データを受信するとともに、当該監視画面データの表示画面を参照して生成されるアクセス要求をリモートモニタサーバ12に送信する第2の通信処理部22と、第2の通信処理部22で受信した監視画面データを記憶する第2の記憶部23と、第2の通信処理部22で受信した監視画面データを第2の記憶部23から抽出してディスプレイ21cに表示させるとともに、表示された監視画面データを監視して、特定のタグデータの書き換えの要求、及び、監視画面データの更新を入力部21bから入力して、そのアクセス要求を演算部21aで生成し第2の通信処理部に送るリモートクライアント21と、を備える。
【0035】
また、プラント監視制御装置1とリモートモニタ装置2とは、プラントの監視制御システムの監視応答要求から予め設定される、インターネットを含まないローカルエリアネットワーク(LAN)などの通信ネットワークで接続され、リモートモニタサーバ12の第1の通信処理部12aとリモートモニタ装置2の第2の通信処理部22との通信は、例えば、VNP(Virtual Network Computing)などの通信プロトコルで行われるが、そのプロトコルはこれに限定されない。
【0036】
このネットワークがインターネットを含まない理由は、生成するデータを、Webページを記述するためのマークアップ言語(HTML:Hyper Text Markup Language)で生成した場合、この変換に誤りが発生する恐れがあること、また、この変換処理が存在するためにプラントの監視制御に要求される制御応答時間が保証できないことにある。
【0037】
即ち、このプラント監視制御システム100では、監視画像データ、トリガデータは、アプリケーションで予め設定されたパケットとして通信し、リモートモニタ装置2では、送信された監視画像データを再生する機能を備える。
【0038】
そして、監視画像データに対するアクセス要求は、トリガデータをディスプレイ21cの監視画面位置を入力部21bで指定し、その位置を演算部21aで求めて、第2の通信処理部から、図3に示すような伝送フォーマットのパケットでプラント監視制御装置2に送信する。
【0039】
予め設定されるトリガデータと監視画面を対応付けした画面IDのデータは、予め初期データとして、リモートモニタ装置2送信しておくことで、リモートモニタ装置2自身で要求する(指定した)トリガデータから画面IDを求めるように構成することも可能である。
【0040】
次に、このように構成されたプラント監視システム100の処理動作について図4を参照して説明する。
【0041】
図4は、プラント監視制御装置1とリモートモニタ装置2との監視画面に対するアクセス要求の処理動作を説明するフローチャート図である。
【0042】
先ず、プラント監視制御装置1から、監視画面の初期画面を全てのリモートモニタ装置2に同報送信する(s1)。
【0043】
予め設定されるモニタ周期で、リモートモニタ装置2に監視画面(トリガデータを含む)が送信される(s2)。
【0044】
そして、送信した、監視画面に対してアクセス要求を監視し(s3)、予め定めるモニタ周期の期間、纏めて受信し、このアクセス要求を記憶する(s4)。
【0045】
次に、記憶したアクセス要求毎の処理優先度をアクセス制御部12bで、優先度テーブルを参照して判定する(s5)。
【0046】
優先度テーブルの判定に該当するものがあれば、その中で最も値の高いリモートモニタ装置2の要求の優先処理を、監視情報処理部11に指示する(s6)。
【0047】
該当以外のモートモニタ装置2に対して、操作が不可であることを通知する(s7)。
【0048】
予め定める処理時間内で、アクセスの処理終了の要求があるかを監視し(s8)、有れば終了し、記憶したアクセス要求を更新し(s9)、次の監視画面でトリガデータを送信する(s2)。
【0049】
所定の待機時間内にアクセスの処理終了の要求が無ければ、当該クライアントに待機時間経過を通知して(s10)、次の監視画面を送信する(s2)。
【0050】
次に、このように構成されたプラント監視制御装置によれば、異常なタグデータに対して、遠隔地からもリモートモニタ装置で監視制御することが可能なプラント監視制御システムを提供することができる。
【0051】
また、複数のリモートモニタ装置で監視画面データを共有することが可能なプラント監視制御システムを提供することができる。
【0052】
尚、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明と均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
1 プラント監視制御装置
2 リモートモニタ装置
3 ネットワーク(LAN)
4 制御コントローラ
5 ネットワーク(LAN)
11 監視情報処理部
11a 監視制御部
11a1 タグデータ処理部
11a2 トリガデータ生成部
11b 第1の記憶部
11c 表示処理部
11d 入力処理部
12 リモートサーバ
12a 第1の通信処理部
12b アクセス制御部
12c リモート操作部
21 リモートクライアント
21a 演算部
21b 入力部
21c ディスプレイ
22 第2の通信処理部
23 第2の記憶部
100 プロセス監視制御システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の制御ループで制御されるプラントを制御する制御コントローラと、当該制御コントローラで処理する制御データを処理するプラント監視制御装置と、当該プラント監視制御装置にインターネットを含まないネットワークを介して接続され、前記制御データに基づいて当該プラント監視制御装置で処理されるタグデータと当該タグデータを含む監視画面を表示させる複数のリモートモニタ装置と、を備えるプラント監視制御システムであって、
前記プラント監視制御装置は、前記制御データに基づいて、予め設定される前記制御ループと前記制御データとを対応付けしたタグデータを生成し、前記タグデータに含まれるトリガデータを生成する監視情報処理部と、前記タグデータを、予め設定される前記プラント監視制御システムの監視画面として表示させた監視画面データを複数の前記リモートモニタ装置に送信するリモートモニタサーバと、
を備え、
前記監視情報処理部は、前記制御コントローラから前記制御データを受信する毎に、前記タグデータを生成するタグデータ処理部と、前記トリガデータを生成するとともに、当該トリガデータと前記監視画面データとを対応付けした画面IDを生成する前記トリガデータ生成部とを備える監視制御部と、前記監視制御部で処理された前記画面ID、前記監視画面データ、及び前記複数のリモートモニタを識別するリモートモニタアドレスデータを記憶する第1の記憶部と、前記画面ID、前記監視画面データに対する処理要求、及び、前記リモートモニタサーバからの要求を前記監視制御部に入力する入力処理部と、前記入力処理部から要求されたアクセス要求を実行し、前記監視画面データを前記リモートサーバ部に送信するとともに、自身のディスプレイに表示させる表示処理部と、
を備え、
前記リモートモニタサーバは、前記監視情報処理部で処理された前記トリガデータを含む前記画面ID、または、前記監視画面データを前記リモートモニタ装置に送信するとともに、送信した前記画面ID及び前記監視画面データに対する前記アクセス要求を前記リモートモニタ装置から受信する第1の通信処理部と、前記第1の通信処理部で受信した複数の前記アクセス要求に対して、予め設定した前記アクセス要求の処理の優先度を判定するアクセス制御部と、前記判定の結果、一番優先度の高い前記アクセス要求を前記監視情報処理部に送るリモート操作部と、
を備え、
前記リモートモニタ装置は、前記リモートモニタサーバから前記画面ID、または、監視画面データを受信するとともに、当該画面ID、または、当該監視画面データを参照して前記アクセス要求を前記リモートモニタサーバに送信する第2の通信処理部と、前記第2の通信処理部で受信した前記画面ID及び前記監視画面データを記憶する第2の記憶部と、前記第2の受信部で受信した前記画面ID、または前記監視画面データを前記第2の記憶部から抽出して表示させるとともに、表示された当該画面ID、または前記監視画面データを監視して、前記アクセス要求を生成し前記第2の通信部に送るリモートクライアント部と、
を備え、
プラント監視制御装置に接続された複数のリモートモニタ装置から画面ID、または監視画面データを共有するとともに、アクセス要求に対する優先処理を可能となるようにしたことを特徴とするプラント監視制御システム。
【請求項2】
前記アクセス制御部での前記優先処理は、複数の前記リモートモニタ装置のリモートモニタアドレスと、このリモートモニタアドレスに対応して、予め設定される前記トリガデータの重要度と、このモニタを操作する権限を有する予め登録されるオペレータの熟練度とを優先度テーブルとして登録しておき、予め設定される監視画面のモニタ周期内に受信した複数の前記リモートモニタ装置からの前記アクセス要求について、前記優先度テーブルを参照して、当該アクセス要求の優先度(重要度×熟練度)を判定し、最も値の大きいアクセス要求を前記監視情報処理部に送信するようにした請求項1に記載のプラント監視制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−77092(P2013−77092A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215719(P2011−215719)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】