説明

ヘアーブラシ

【課題】 扇型タイプのヘアーブラシであっても、ブラシピンが折曲すること無く、かつ円滑に除去作業を行なうことができるヘアーブラシを提供する。
【解決手段】 ブラシ本体10と、このブラシ本体10に装着されたブラシカバー20と、このブラシカバー20の外側に重ねて設けられたストッパ用カバー30とで構成されている。ブラシ本体10は回転軸16が回転自在に設けられている。回転軸16には略その全長に亘って多数のブラシピン17が形成されている。ブラシピン17の先端にはストッパ部18が形成されている。ブラシカバー20は多数のピン孔21が穿設されている。ストッパ用カバー30はピン孔17に対応してピン孔31が穿設されている。ブラシピン17がピン孔21及びピン孔31に挿通している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラシピンに絡みついた毛髪を容易に除去することが出来るヘアーブラシに関し、さらに詳しくは、ブラシピンを扇形に植立したヘアーブラシに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ヘアーブラシは毛髪を整え又は手入れするために毎日使用されており、その毎日の使用により、抜け毛がブラシピンに絡みつき堆積していくものである。この堆積した抜け毛にはふけや埃が付着し、不衛生なものであるとともに、毛髪を汚すものである。したがって、ヘアーブラシを使用する毎に、ブラシピンに絡まった抜け毛を除去することが好ましい。
【0003】
従来、このような抜け毛を除去する手段が各種提案されており、例えば、ブラシピンのそれぞれに挿通可能な貫通孔を有する毛髪除去板を挿通させたヘアーブラシが提案されている(特許文献1参照)。また、ブラシ毛の1個づつ又は適当な複数個づつと略対応合致する大きさのブラシ毛逃し入れ口が開口分布された剛性な床カバーを設けた清掃容易なヘアーブラシが提案されている(特許文献2参照)。さらに、多数の長孔を設けたケーシングと、前記長孔から出退自在となるように前記長孔にそれぞれ挿通された多数のブラシピンと、前記ケーシングの他方の面へ挿通されたケーシングから出退自在な操作部材と、前記各ブラシピンと操作部材とを繋ぐケーシングの厚み方向へ湾曲自在なインナープレートとを具備したブラシが提案されている(特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平10−179257号公報
【特許文献2】特開2004−105241号公報
【特許文献3】特開2003−210251号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ヘアーブラシには、ブラシピンの態様により、平型と扇型との2つのタイプがある。すなわち、平型タイプはブラシピンが略平行に植立されている態様で、扇型タイプはブラシピンが扇状に植立されている態様である。
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1で提案されたヘアーブラシは、扇型タイプのヘアーブラシにおいては使用できないものであった。すなわち、毛髪除去板をブラシピンの先端近傍に位置させる際、毛髪除去板がブラシピンを強制的に屈曲させつつ移動することになるので、除去作業を円滑に行なうことができず、また、ブラシピンが度重なる屈曲により折曲する恐れがある。また、特許文献2で提案されたヘアーブラシも、特許文献1で提案されたブラシと同様に、床カバーをブラシピンの先端近傍に位置させる際、床カバーがブラシピンを強制的に屈曲させつつ移動するので、扇型タイプのヘアーブラシに使用することが出来ないものであった。
【0007】
また、特許文献3で提案されたヘアーブラシは、扇型タイプのヘアーブラシであってもブラシピンを屈曲させることはないが、インナープレートを湾曲させるための空間が必要であり、ヘアーブラシの全体形状が大きくなるものであった。さらに、湾曲を繰り返すとインナープレートが破損する恐れがあった。
【0008】
本発明は、以上の問題点を解決し、扇型タイプのヘアーブラシであっても、ブラシピンが折曲すること無く、かつ円滑に除去作業を行なうことができるヘアーブラシを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、ブラシ本体と、該ブラシ本体に装着されるブラシカバーとから成り、前記ブラシ本体に回転自在に設けられた複数の回転軸と、該回転軸に設けられた多数のブラシピンと、前記ブラシカバーに設けられブラシピンを進退自在に挿通させる多数のピン孔とを具備し、該ピン孔にブラシピンを挿通させてブラシカバーをブラシ本体に装着することを特徴とするヘアーブラシである。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1記載のヘアーブラシにおいて、前記ブラシカバーがブラシピンから離脱するのを防止する離脱防止手段を具備することを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項2記載のヘアーブラシにおいて、前記離脱防止手段が、前記ブラシピンの先端近傍に設けられブラシカバーを係止するストッパ部からなることを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項2記載のヘアーブラシにおいて、前記離脱防止手段が、前記ブラシカバーの外側に設けられた柔軟なストッパ用カバーと、該ストッパ用カバーに設けられブラシピンを進退自在に挿通させる多数のピン孔と、前記ブラシピンの先端近傍に設けられストッパ用カバーを係止するストッパ部とからなることを特徴とする。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項2記載のヘアーブラシにおいて、前記離脱防止手段が、前記ブラシカバーとブラシ本体とを連結する連結部材と、前記ブラシ本体に形成され転結部材が摺動する摺動穴とからなることを特徴とする。
【0014】
請求項6に係る発明は、請求項1、2、3、4又は5記載のヘアーブラシにおいて、ブラシカバーをブラシ本体に固定する固定手段を具備することを特徴とする。
【0015】
請求項7に係る発明は、請求項6記載のヘアーブラシにおいて、前記固定手段が、ブラシカバーに設けられた突起と、該突起が嵌合するブラシ本体に設けられた嵌合穴とからなることを特徴とする。
【0016】
請求項8に係る発明は、請求項6記載のヘアーブラシにおいて、前記固定手段が、ブラシカバーとブラシ本体とに設けられた磁石からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る発明は、ブラシカバーを引き上げた際、ピン孔がブラシピンを内側方向へ押圧するが、回転軸はブラシ本体に回転自在に設けられているので、ピン孔のブラシピンの押圧により回転軸が内側へ回転する。したがって、この回転軸の回転に伴ってブラシピンも内側に回転するので、ブラシピンに大きな負荷を与えること無くブラシカバーを極めて円滑に引き上げることができる。したがって、ブラシピンが折曲したりすることが無く、ブラシピンに絡まった毛髪を容易に除去することができる。
【0018】
請求項2に係る発明は、離脱防止手段を設けているので、ブラシカバーがブラシピンから離脱するのを防止することができる。したがって、抜け毛の除去作業において、ブラシカバーの引き上げ作業を慎重にすることなく行うことができる。請求項3に係る発明は、ブラシピンのストッパ部がブラシカバーを係止するので、ブラシカバーがブラシピンから離脱するのを防止することができる。請求項4に係る発明は、ブラシピンのストッパ部がストッパ用カバーを係止するので、ストッパ用カバーがブラシピンから離脱するのを防止することができ、その結果、ストッパ用カバーの内側に設けられているブラシカバーがブラシピンから離脱するのを防止することができる。請求項5に係る発明は、連結部材がブラシカバーとブラシ本体とを連結しているので、ブラシカバーがブラシピンから離脱するのを防止することができる。
【0019】
請求項6に係る発明は、固定手段によりブラシカバーをブラシ本体に固定することができる。したがって、分離することなく一体となっているので、従来のヘアーブラシと変わらない使用感を得ることができる。請求項7に係る発明は、突起と嵌合穴を嵌合させることにより、ブラシカバーをブラシ本体に固定することができる。請求項8に係る発明は、ブラシカバーとブラシ本体とに設けられた磁石を吸着させることにより、ブラシカバーをブラシ本体に固定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明のヘアーブラシにおいて、ブラシ本体の形態は特に限定されず、通常のヘアーブラシであっても、ヘアードライヤーに一体化して設けられるヘアーブラシであってもよい。ブラシ本体を形成する材料は特に限定されないが、加工し易い剛性のある材料で形成することが好ましく、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂等を用いることができる。
【0021】
ブラシ本体には複数の回転軸が回転自在に設けられている。回転軸は、ブラシ本体の長手方向に対して直角方向に回転自在となっており、この回転によりブラシピンを揺動させるものである。回転軸のブラシピンが設けられている部位の形状は、円形であっても、矩形であってもよいが、矩形にすると、ブラシカバーと接触面が広くなりブラシカバーを固定し易くなる。また、複数の回転軸の配置は、平坦であっても、上に凸に湾曲した態様であってもよい。
【0022】
回転軸には多数のブラシピンが設けられており、このブラシピンは髪を整髪するためのものである。ブラシピンの形状は、円錐状、円柱状、角錐状、角柱状等を採用することができるが、先端に行くにしたがって径が小さくなる円錐状又は角錐状に形成することが好ましい。
【0023】
前記回転軸及びブラシピンを形成する材料は、特に限定されないが、屈曲し難い材料で形成することが好ましく、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂等を用いることができる。また、ブラシピンと回転軸とを一体に形成しても、別体に形成した後一体に固着してもよい。
【0024】
ブラシピンが進退自在に挿通した状態でブラシカバーが設けられている。このブラシカバーは、ブラシピンに沿ってを上方へ引き上げることにより、ブラシピンに絡みついた抜毛をブラシ本体から浮かせて除去し易いようにするものである。ブラシピンが挿通するピン孔は、ブラシピンより大きいことを要するが、ブラシピンの下端においては略同一とすることができ、略同一とすることにより、ブラシカバーをブラシピンに固定することができる。ブラシカバーの厚みは、ブラシピンに沿って摺動させる点からは薄いほうが好ましいので、使用に耐え得るだけの強度を有する限り薄く形成することが好ましい。また、ブラシカバーの周縁に鋸刃状等の滑り止を形成することができ、このような滑り止を形成することにより、ブラシカバーを引上げる際、指が滑ることなく確実にブラシカバーを引上げることができる。
【0025】
前記ブラシカバーがブラシピンから離脱するのを防止する離脱防止手段を設けることが好ましい。離脱防止手段は、ブラシピンの先端近傍にブラシカバーを係止させるストッパ部で構成することができる。このストッパ部は、頭皮への接触が優しいので球形に形成することが好ましい。また、ブラシカバーの外側に柔軟な材料で形成されたストッパ用カバーと、該ストッパ用カバーに設けられブラシピンを進退自在に挿通させる多数のピン孔と、前記ブラシピンの先端近傍に設けられストッパ用カバーを係止させるストッパ部とで構成することができる。ストッパ用カバーは柔軟な材料で形成するが、髪にテンションをかけ易いのでゴムで形成することが好ましい。また、ゴムで形成することにより、静電気の発生を抑制することができる。さらに、ブラシカバーとブラシ本体とを連結する連結部材と、ブラシ本体に形成され連結部材が摺動する摺動穴とで構成しても、ブラシカバーとブラシ本体とを連結する紐材で構成してもよい。連結部材はブラシカバーの2ケ所に設けても4ケ所に設けてもよい。連結部材と摺動穴とで構成する場合は、連結部材が摺動穴をガイドとして上下方向に進退するので、ブラシカバーを横方向にぶれることなく確実に引上げることができる。
【0026】
ブラシカバーをブラシ本体に固定する固定手段を設けることが好ましく、この固定手段は、ブラシカバーに設けられた突起と、該突起が嵌合するブラシ本体に設けられた嵌合穴とで構成したり、ブラシカバーとブラシ本体とに設けられた磁石で構成したり、これらを組み合わせて構成することもできる。これらの突起と嵌合穴及び磁石は、ブラシカバーの2ケ所に設けても4ケ所に設けてもよい。さらに、前記離脱手段としての連結部材の下部に磁石を設けるとともに、摺動穴の底面にも磁石を設けてもよく、このようにすることにより、離脱防止手段と固定手段とを兼用させることができる。また、連結部材の下部に凸部を設けるとともに、摺動穴の底面に凹部を設け、これらを嵌合させることにより固定できるよにしてもよい。
【0027】
本発明によるヘアーブラシの第一実施形態を図面を参照して説明する。
【0028】
図1はヘアーブラシの斜視図、図2はヘアーブラシの側面図、図3はヘアーブラシの先端側側面図、図4は図3中A―A線断面図、図5はブラシピン及び回転軸の側面図、図6はブラシカバーの平面図、図7はブラシカバーの側面図、図8はブラシカバーの先端側側面図、図9はゴム部材の平面図、図10はゴム部材の側面図、図11はストッパ用カバーの平面図、図12はストッパ用カバーの先端側側面図、図13はブラシピンを削除したヘアーブラシの分解した状態の先端側側面図、図14は毛髪が絡まった状態のヘアーブラシの先端側側面図、図15はブラシカバーを途中まで引き上げた状態のヘアーブラシの先端側側面図、図16は毛髪を除去した状態のヘアーブラシの先端側側面図である。
【0029】
図1〜図2において、ヘアーブラシは、ブラシ本体10と、このブラシ本体10に装着されたブラシカバー20と、このブラシカバー20の外側に重ねて設けられたストッパ用カバー30とで構成されている。ブラシ本体10は、ハンドル部11と上面が湾曲したブラシ部12とが形成されており、このブラシ部12の長手方向には、図4に示すように、凹部13が形成されている。この凹部13の長手方向の両端面には、図3〜図4に示すように、複数の回転軸穴14が形成されるとともに、回転軸穴14に隣接して固定手段としての嵌合穴15が形成されている。
【0030】
回転軸穴14には回転軸16が回転自在に設けられており、図5に示すように、この回転軸16には略その全長に亘って断面円錐状をした多数のブラシピン17が形成されている。このブラシピン17の先端には略球形状のストッパ部18が形成されており、このストッパ部18の径はブラシピン17の下端の径と略同一となっている。
【0031】
ブラシカバー20は、図6〜図8に示すように、下面が前記ブラシ部12の上面と略同一の曲率で湾曲して形成されており、その略全面に多数のピン孔21が穿設されている。このピン孔21は、前記ブラシピン17に対応して形成されるとともに、その径がブラシピン17の下端における径と略同一又は大きくなっている。したがって、ピン孔21はブラシピン17に被嵌した状態で進退自在となっており、また、ストッパ部18も挿通可能になっているので、ヘアブラシを製作する際、ブラシカバー20をブラシピン17に容易に装着できるものである。また、ブラシカバー20の長手方向の両端部下面には、固定手段としての突起22が形成されるとともに、この突起22には、図9〜図10に示すような円筒状のゴム部材23が被嵌されている。
【0032】
ストッパ用カバー30は、図11〜図12に示すように、ゴムによりブラシカバー20と略同一形状に形成されており、図13に示すように、ブラシカバー20と密着した状態で重ねられるようになっている。また、その全面においてピン孔21に対応してピン孔31が穿設されており、このピン孔31は、ストッパ部18の径より若干小さい径に形成されており、ストッパ用カバー30がブラシピン17から離脱しないようになっている。なお、ストッパ用カバー30は、ゴムで形成されているので、ピン孔31を変形させることにより、ブラシピン17を容易に挿入することができる。
【0033】
上述したようなヘアーブラシにおいて絡まった毛髪aを除去するには、図14〜図16に示すように、ブラシカバー20とストッパ用カバー30とを上方へ引き上げる。すると、ブラシピン17は、ブラシカバー20のピン孔21により内側方向に押圧されるが、この時、回転軸16が内側へ回転するので、それに伴いブラシピン17は内側へ回転する。したがって、ブラシカバー20はブラシピン17の抵抗を受けることなく上方へ移動することができ、ブラシピン17に絡まった毛髪aも引き上げられる。こうしてブラシカバー20の引き上げを続けると、ストッパ用カバー30がストッパ部18に当接し、ピン孔31はストッパ部18より小さいので、係止されることとなる。この状態で毛髪を容易に除去することができる。毛髪aの除去作業が終わると、ブラシカバー20及びストッパ用カバー30を引き下げ、初期の状態とする。この時、突起22が嵌合穴15に嵌合するので、ブラシカバー20はブラシ本体10に固定される。
【0034】
本発明によるヘアーブラシの第二実施形態を図面を参照して説明する。
【0035】
図17はヘアブラシの側面図、図18はブラシカバーを引き上げた状態のヘアブラシの側面図である。
【0036】
図17〜図18に示す第二実施形態は、ストッパ用カバーを用い無い他は、第一実施形態と同様に構成されている。すなわち、ブラシ本体10にブラシカバー20が装着されており、ブラシ本体10には回転軸16が回転自在に設けられ、この回転軸16には多数のブラシピン17が設けられている。そして、このピン軸17がブラシカバー20に形成されたピン孔21に挿通し、ブラシピン17の先端に形成したストッパ部18がブラシカバー20を係止している。したがって、ストッパ部18の径はピン孔21の径より大きく形成されており、この点において第一実施形態と異なっている。その他の構成は、第一実施形態と同一であり、同一の符号を付している。第二実施形態においては、第一実施形態に比べ製造が簡単でないが、ストッパ用カバーが不要であるので安価に製造することができる。
【0037】
本発明によるヘアーブラシの第三実施形態を図面を参照して説明する。
【0038】
図19はブラシピン部分を削除したヘアブラシの分解側面図、図20はブラシピン部分を削除したヘアブラシの分解先端側側面図、図21は磁石の平面図、図22は磁石の側面図である。
【0039】
図19〜図20に示す第三実施形態は、固定手段として突起と嵌合穴の替わりに磁石を用いた他は、第一実施形態と同様である。すなわち、ブラシカバー20の長手方向の両端下面に、図21〜図22に示すような磁石24を設けるとともに、ブラシ本体10に同一の磁石19を埋設し、これらの磁石24と19との吸着によりブラシカバー20をブラシ本体10に固定するものである。その他の構成は、第一実施形態と同一であり、同一の符号を付している。
【0040】
本発明によるヘアーブラシの第四実施形態を図面を参照して説明する。
【0041】
図23はヘアーブラシの側面図、図24はヘアーブラシの先端側側面図、図25はブラシカバーの側面図、図26はブラシカバーとブラシ本体を連結する連結部材の側面図、図27は図24中B―B線断面図、図28はヘアーブラシの毛髪を除去する状態の断面図である。
【0042】
図23〜図28に示す第四実施形態は、離脱手段としてストッパ部の替わりに連結部材を用いた他は、第二実施形態と同様である。すなわち、ブラシカバー20の長手側の両端部において下方に突出した連結部材25を固定するとともに、ブラシ本体10の対応する個所に摺動穴41を形成し、この摺動穴41内を連結部材25が進退自在となるようにしたものである。また、図26に示すように、連結部材25にはストッパ26が側方に突出形成されるとともに、摺動穴41には縦方向に長溝42が形成されており、ストッパ26が長溝42内を進退し、上端において長溝42に係止するようになっている。また、ブラシピン17にはストッパ部が形成されておらず、先端に行くにしたがって径が小さくなる円錐状に形成されている。その他の構成は、第二実施形態と同一であり、同一の符号を付している。また、ブラシカバー20の上面に、ストッパ用カバーと同様な形状のゴムカバーを設けてもよく、このゴムカバーにより、髪にテンションを掛けることができるとともに、静電気の発生を防止することができる。
【0043】
本発明によるヘアーブラシの第五実施形態を図面を参照して説明する。
【0044】
図29はヘアーブラシの側面図、図30はヘア-ブラシの平面図、図31はブラシカバーを引き上げた状態のヘアーブラシの側面図である。
【0045】
図29〜図31に示す第五実施形態は、ヘアードライヤーに一体化して設けるもので、第一の実施形態と同様に、ブラシ本体10に回転軸16及びブラシピン17が設けられ、このブラシピン17はブラシカバー20及びゴムで形成されたカバー35が設けられており、また、第四実施形態と同様に、ブラシカバー20には連結部材25、ストッパ26が設けられるとともに、ブラシ本体10には摺動穴41、長溝42が形成されている。そして、ブラシカバー20及びストッパ用カバー30には、温冷風を吹き付けるための風孔50が複数形成されている。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態の斜視図
【図2】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態の側面図
【図3】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態の先端側側面図
【図4】図3中A―A線断面図
【図5】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態におけるブラシピン及び回転軸の側面図
【図6】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態におけるブラシカバーの平面図
【図7】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態におけるブラシカバーの側面図
【図8】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態におけるブラシカバーの先端側側面図
【図9】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態におけるゴム部材の平面図
【図10】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態におけるゴム部材の側面図
【図11】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態におけるストッパ用カバーの平面図
【図12】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態におけるストッパ用カバーの先端側側面図
【図13】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態におけるブラシピンを削除した状態の分解先端側側面図
【図14】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態における毛髪が絡まった状態の先端側側面図
【図15】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態におけるブラシカバーを途中まで引き上げた状態の先端側側面図
【図16】本発明によるヘアーブラシの第一実施形態における毛髪を除去した状態の先端側側面図
【図17】本発明によるヘアーブラシの第二実施形態の側面図
【図18】本発明によるヘアーブラシの第二実施形態におけるブラシカバーを引き上げた状態の側面図
【図19】本発明によるヘアーブラシの第三実施形態におけるブラシピン部分を削除した状態の分解側面図
【図20】本発明によるヘアーブラシの第三実施形態におけるブラシピン部分を削除した状態の分解先端側側面図
【図21】本発明によるヘアーブラシの第三実施形態における磁石の平面図
【図22】本発明によるヘアーブラシの第三実施形態における磁石の側面図
【図23】本発明によるヘアーブラシの第四実施形態の側面図
【図24】本発明によるヘアーブラシの第四実施形態の先端側側面図
【図25】本発明によるブラシカバーの第四実施形態の側面図
【図26】本発明によるヘアーブラシの第四実施形態におけるブラシカバーとブラシ本体を連結する連結部材の側面図
【図27】図24中B―B線断面図
【図28】本発明によるヘアーブラシの第四実施形態におけるヘアーブラシの毛髪を除去する状態の断面図
【図29】本発明によるヘアーブラシの第五実施形態の側面図
【図30】本発明によるヘアーブラシの第五実施形態の平面図
【図31】本発明によるヘアーブラシの第五実施形態におけるブラシカバーを引き上げた状態の側面図
【符号の説明】
【0047】
10 ブラシ本体
14 回転軸穴
15 嵌合穴
16 回転軸
17 ブラシピン
18 ストッパ部
20 ブラシカバー
21 ピン孔
22 突起
24 磁石
30 ストッパ用カバー
31 ピン孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシ本体と、該ブラシ本体に装着されるブラシカバーとから成り、前記ブラシ本体に回転自在に設けられた複数の回転軸と、該回転軸に設けられた多数のブラシピンと、前記ブラシカバーに設けられブラシピンを進退自在に挿通させる多数のピン孔とを具備し、該ピン孔にブラシピンを挿通させてブラシカバーをブラシ本体に装着することを特徴とするヘアーブラシ。
【請求項2】
前記ブラシカバーがブラシピンから離脱するのを防止する離脱防止手段を具備することを特徴とする請求項1記載のヘアーブラシ。
【請求項3】
前記離脱防止手段が、前記ブラシピンの先端近傍に設けられブラシカバーを係止するストッパ部からなることを特徴とする請求項2記載のヘアーブラシ。
【請求項4】
前記離脱防止手段が、前記ブラシカバーの外側に設けられた柔軟なストッパ用カバーと、該ストッパ用カバーに設けられブラシピンを進退自在に挿通させる多数のピン孔と、前記ブラシピンの先端近傍に設けられストッパ用カバーを係止するストッパ部とからなることを特徴とする請求項2記載のヘアーブラシ。
【請求項5】
前記離脱防止手段が、前記ブラシカバーとブラシ本体とを連結する連結部材と、前記ブラシ本体に形成され連結部材が摺動する摺動穴とからなることを特徴とする請求項2記載のヘアーブラシ。
【請求項6】
ブラシカバーをブラシ本体に固定する固定手段を具備することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のヘアーブラシ。
【請求項7】
前記固定手段が、ブラシカバーに設けられた突起と、該突起が嵌合するブラシ本体に設けられた嵌合穴とからなることを特徴とする請求項6記載のヘアーブラシ。
【請求項8】
前記固定手段が、ブラシカバーとブラシ本体とに設けられた磁石からなることを特徴とする請求項6記載のヘアーブラシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2007−21167(P2007−21167A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−262697(P2005−262697)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(505265311)
【Fターム(参考)】