説明

ヘアーブラシ

【課題】毛髪にテンションを付与する際のブラシ操作の簡便化が可能な新たなヘアーブラシを提供する。
【解決手段】ヘアーブラシ10は、把持部12に連設したブラシ本体20に、第1ブラシ歯列30と第2ブラシ歯列40とを備える。第1ブラシ歯列30は、ブラシ歯列設置部21の湾曲部に等ピッチで4列に亘って形成され、ブラシ歯を毛髪の梳きが可能な間隔の第1歯間ピッチP1で列状に並べている。第2ブラシ歯列40は、第1ブラシ歯列30の列間に配設されており、第1ブラシ歯列30の第1歯間ピッチP1より狭い第2歯間ピッチP2でブラシ歯を列状に並べて隣り合う第1並列ブラシ歯列41と第2並列ブラシ歯列42から構成される。これら並列ブラシ歯列は、それぞれのブラシ歯列におけるブラシ歯を第2歯間ピッチP2で列状に並べた上で、ブラシ歯を互い違いとなるように備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、把持部にブラシ本体を連設したヘアーブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
ヘアーブラシは、毛髪を梳くのみならず、頭髪の縮毛をなるべく真っ直ぐな髪に矯正するストレートパーマにも使用され、種々提案されている(例えば、特許文献1等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−102363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許公報で提案されたヘアーブラシは、片手で握り得る二本の柄をピンセット型に連結し、ストレートパーマに際しては、二本の柄が使用者の片手で把持される。この使用者は、ストレートパーマ用の薬剤を縮毛に塗布した上で、ヘアーブラシの二本の柄を把持して縮毛をブラシにて挟み、柄を把持したままヘアーブラシを毛先側に移動させて縮毛にテンションを付与する。こうしてテンションを付与したまま、使用者はもう片方の手でドライヤーを持って温風をテンション付与箇所の毛髪に当てている。
【0005】
上記したピンセット型のヘアーブラシを用いたストレートパーマには、パーマの出来映えについての問題は全くない。しかしながら、ピンセット型の二本の柄の把持状況は、ブラシによる縮毛挟持延いては毛髪へのテンション付与の状況に影響を及ぼすため、二本の柄が離れないように柄を握りしめるという特異な把持動作をパーマ施術中に亘って継続しなければならなかった。特に、ストレートパーマを所望する人自らがストレートパーマを施術する場合には、そのパーマ所望者は、その人自身の毛髪にテンションを掛けるために自らの一方の手で上記した特異な把持動作を行いつつ、他方の手でドライヤーを操作する必要があることから、ブラシの把持動作に慎重さが必要となり、その改善が求められるに至った。
【0006】
本発明は、上記した課題を踏まえ、毛髪にテンションを付与する際のブラシ操作の簡便化が可能な新たなヘアーブラシを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明では、以下の構成を採用した。
【0008】
[適用:ヘアーブラシ]
把持部にブラシ本体を連設したヘアーブラシであって、
前記ブラシ本体に、毛髪の梳きが可能な第1歯間ピッチでブラシ歯を前記ブラシ本体の長手方向に沿って櫛歯列状に並べた第1ブラシ歯列と、毛髪の梳きの際にその梳かれる毛髪との摩擦により毛髪の梳き動作に伴う毛髪へのテンション付与を可能とするようにブラシ歯を前記長手方向に沿って列状に並べた第2ブラシ歯列とを備え、
該第2ブラシ歯列は、並列に並べた前記第1ブラシ歯列の歯列間に配設されている
ことを要旨とする。
【0009】
上記構成のヘアーブラシを用いる場合、使用者は、把持部を把持して上記構成のヘアーブラシを毛髪の根元側から毛先側に動かす毛髪の梳き動作を行う。この毛髪梳き動作により、毛髪は、ブラシ本体に並列に並べた第1ブラシ歯列とこの歯列間の第2ブラシ歯列とで梳かれることになる。並列に並んだ第1ブラシ歯列は、そのブラシ歯を毛髪の梳きが可能な第1歯間ピッチでブラシ本体の長手方向に沿って櫛歯列状に並べていることから、上記した毛髪梳き動作に伴って、毛髪の毛流れを整える。
【0010】
その一方、第1ブラシ歯列の歯列間の第2ブラシ歯列は、そのブラシ歯を毛髪の梳きの際にその梳かれる毛髪との摩擦により毛髪梳き動作に伴う毛髪へのテンション付与を可能とするように長手方向に沿って列状に並べていることから、この第2ブラシ歯列にて梳かれる毛髪は、上記した毛髪梳き動作に伴ってテンションを受ける。この場合、第2ブラシ歯列は、第1ブラシ歯列の歯列間に位置することから、毛髪には、第1ブラシ歯列で上記したように毛流れが整えられて第2ブラシ歯列によりテンションを付与できる。テンションを受けた毛髪は、ほぼ真っ直ぐに伸ばされた状態となる。そして、上記構成のヘアーブラシは、こうした毛髪へのテンション付与を使用者による毛髪梳き動作だけで起こし、テンション付与に際して二本の柄が離れないように柄を握りしめるという特異な把持動作を必要としない。しかも、使用者が毛髪梳き動作を途中で中断してヘアーブラシを梳き動作の中断位置に留め置きさえすれば、上記構成のヘアーブラシは、毛髪との摩擦に基づいて第2ブラシ歯列により毛髪にテンションを付与したままとする。この結果、上記構成のヘアーブラシによれば、把持部を単純に握るように把持してヘアーブラシを毛髪の根元側から毛先側に動かす毛髪の梳き動作だけで、毛髪に容易にテンションを付与することができる。このことは、縮毛のストレートパーマに適したヘアーブラシを提供できることも意味する。
【0011】
上記したヘアーブラシは、次のような態様とすることができる。例えば、前記第2ブラシ歯列の前記ブラシ歯を、前記第1ブラシ歯列の前記ブラシ歯より短くすることができる。こうすれば、毛髪は、ブラシ歯の長い第1ブラシ歯列で確実に先に梳かれてからブラシ歯の短い第2ブラシ歯列で梳かれることになる。よって、第1ブラシ歯列にて毛流れが整えられた毛髪に対しての第2ブラシ歯列によるテンション付与が確実となり、縮毛のストレートパーマに際しての縮毛のストレート化とその保持に好適となる。
【0012】
このように第1、第2ブラシ歯列にブラシ歯の長さに長短を設けた場合、第1ブラシ歯列は、第2ブラシ歯列のブラシ歯より長いブラシ歯部分において、既述した毛髪梳き動作に伴う毛流れの整えを必然的に起こす。よって、第1ブラシ歯列においては、毛髪の梳きが可能な第1歯間ピッチで並んだブラシ歯の間に、第2ブラシ歯列のブラシ歯と同程度の長さもしくはこれより短い長さのブラシ歯を付加するようにすることもできる。こうすれば、第1ブラシ歯では、元々備えるブラシ歯とこの付加ブラシ歯とが櫛歯列状に短ピッチで並ぶことから、付加ブラシ歯の長さに亘る範囲では、短ピッチでのプラシ歯の並びにより毛髪にテンションを付与することもできる。よって、毛髪へのテンション付与の実効性を高めることができる。
【0013】
また、前記第2ブラシ歯列を、前記第1ブラシ歯列の歯列間において隣り合う複数列の並列ブラシ歯列とすることもできる。こうすれば、ブラシ歯列の増加により、毛髪へのテンション付与の実効性をより高めることができる。
【0014】
そして、このように複数列の並列ブラシ歯列で構成した第2ブラシ歯列については、この第2ブラシ歯列を、前記並列ブラシ歯列のそれぞれにおいて前記第1歯間ピッチより狭い第2歯間ピッチでブラシ歯を櫛歯列状に並べる、或いは、前記隣り合う並列ブラシ歯列において前記ブラシ歯を互い違いに並べて備えるものとできる。こうすれば、隣り合う並列ブラシ歯列としての第2ブラシ歯列において、毛髪は歯間ピッチが狭くて互い違いのブラシ歯にて梳かれることになるので、前記第2歯間ピッチでの櫛歯列状のブラシ歯の並びと前記互い違いのブラシ歯の並びのいずれかもしくはこの両者により、毛髪との摩擦によるテンション付与の実効性をより高めることができる。
【0015】
この場合、前記ブラシ本体は、湾曲したブラシ歯列設置部に前記第1ブラシ歯列を多列に備え、隣り合う前記第1ブラシ歯列の歯列間に前記第2ブラシ歯列を備えるものできる。こうすれば、ブラシ本体をブラシ歯列の列方向から見ると、多列の第1ブラシ歯列とその間の第2ブラシ歯列とは、ブラシ歯列設置部に倣ってアーチ状に各ブラシ歯を並べることになる。よって、使用者が毛髪梳き動作の中断位置にヘアーブラシを留め置く際に、その使用者がヘアーブラシを回転させることで、アーチ軌跡範囲において毛髪がそれぞれの第2ブラシ歯列で梳かれることから、容易に毛髪にテンションを付与したままとできる。
【0016】
このように多列に備えた前記第1ブラシ歯列において、その隣り合う列では前記ブラシ歯を前記第1歯間ピッチで互い違いに備えるようにすることもできる。こうすれば、多列の第1ブラシ歯列による毛髪梳きの際の毛流れの整列化に寄与できる。
【0017】
また、前記第2ブラシ歯列を隣り合う複数列の並列ブラシ歯列とするに当たり、前記第2ブラシ歯列を構成する前記並列ブラシ歯列のそれぞれを、多数本の毛を束ねた毛束を列状に並べた植毛ブラシ列とすることができる。こうすれば、複数列の並列ブラシ歯列のそれぞれの毛束により毛髪が梳かれることになるので、個々の毛束における毛髪との摩擦により毛髪にテンションを付与できる。
【0018】
上記した各態様のヘアーブラシにおいて、前記ブラシ本体における前記第1、第2ブラシ歯列のブラシ歯列設置部の両端縁の側に、端縁側ブラシ歯列を備えるようにした上で、この端縁側ブラシ歯列を、前記毛髪との摩擦により毛髪の梳き動作に伴う毛髪へのテンション付与を可能とする歯間ピッチでブラシ歯を前記長手方向に沿って櫛歯列状に並べたものとできる。こうすれば、ヘアーブラシの上記した回転により、この端縁側ブラシ歯列によっても毛髪との摩擦によりテンションを付与できるので、毛髪へのテンション付与およびテンション維持が容易となる。
【0019】
更に、前記ブラシ歯列設置部の両端に位置する前記端縁側ブラシ歯列を、前記ブラシ歯の基部が背中合わせとなるように前記ブラシ歯を外側に向けて備えるものとできる。こうすれば、ブラシ歯列設置部両端の端縁側ブラシ歯列は、ブラシ歯を180°の開きを持って並べるので、毛髪へのテンション付与とテンション維持を図るための上記したヘアーブラシの回転動作の許容範囲が広がり、ヘアーブラシの使用方法の多様化を図ることができる。
【0020】
また、前記第1、第2ブラシ歯列の設置された前記ブラシ本体におけるブラシ歯列設置部を含む部位を前記把持部に対して脱着可能とすることもできる。こうすれば、毛髪処理用の薬剤、例えばストレートパーマ用の薬剤が付着してブラシ歯が汚れたり、第2ブラシ歯列のブラシ歯間で薬剤が硬化したりした場合には、上記部位を着脱交換することで、容易に再使用の対処が可能となる。
【0021】
加えて、前記第1、第2のブラシ歯列の配設側を本体前面とし、該本体前面の裏面側の本体背面に、毛髪の梳きが可能なピッチでブラシ歯を前記ブラシ本体の長手方向に沿って櫛歯列状に多列に並べた背面ブラシ部を備えるようにすることもできる。こうすれば、本体前面のブラシ歯を用いた例えば薬剤使用の毛髪処理に先だち、或いは当該毛髪処理後に、背面ブラシ部にて毛髪梳きを過不足なく実行できる。
【0022】
そして、この背面ブラシ部を、毛髪処理用の薬剤の保持と毛髪の梳き動作に伴う毛髪への前記薬剤の塗布とが可能な前記ブラシ歯を備えるようにすることもできる。こうすれば、毛髪への薬剤塗布を手を用いないで行うようにすることもできる。この場合、背面ブラシ部を前記ブラシ本体に着脱自在とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施例としてのヘアーブラシ10のブラシ側からの概略斜視図である。
【図2】ヘアーブラシ10の背面側からの概略斜視図である。
【図3】ヘアーブラシ10の概略正面図である。
【図4】ヘアーブラシ10のブラシ部分を断面視して示す概略断面図である。
【図5】第1ブラシ歯列30と第2ブラシ歯列40のブラシ歯配列の様子を説明する説明図である。
【図6】第1歯間ピッチP1でブラシ歯を櫛歯列状に並べた第1ブラシ歯列30による毛髪梳きの様子を模式的に示す説明図である。
【図7】第2歯間ピッチP2でブラシ歯を千鳥状に並べた第2ブラシ歯列40による毛髪梳きの様子を模式的に示す説明図である。
【図8】ストレートパーマを所望する本人(使用者)自身によるストレートパーマ施術の様子を模式的に示す説明図である。
【図9】ストレートパーマ施術の際の毛髪の梳きの様子を模式的に示す説明図である。
【図10】変形例のヘアーブラシ10Aを説明するための説明図である。
【図11】また別の変形例のヘアーブラシ10Bを説明するための説明図である。
【図12】第2実施例のヘアーブラシ110の正面図である。
【図13】ヘアーブラシ110の右側面図である。
【図14】ヘアーブラシ110の平面図である。
【図15】ヘアーブラシ110の底面図である。
【図16】ヘアーブラシ110の背面図である。
【図17】図12における17−17線断面端面図である。
【図18】図12における18−18線断面端面図である。
【図19】図5相当図であり第1ブラシ歯列130と第2ブラシ歯列140のブラシ歯配列の様子を説明する説明図である。
【図20】変形例のヘアーブラシ110Aの正面図である。
【図21】ヘアーブラシ110Aの右側面図である。
【図22】ヘアーブラシ110Aの平面図である。
【図23】ヘアーブラシ110Aの底面図である。
【図24】ヘアーブラシ110Aの背面図である。
【図25】図20における25−25線断面図である。
【図26】また別の変形例のヘアーブラシ110Bの正面図である。
【図27】ヘアーブラシ110Bの右側面図である。
【図28】ヘアーブラシ110Bの平面図である。
【図29】ヘアーブラシ110Bの底面図である。
【図30】ヘアーブラシ110Bの背面図である。
【図31】図26における31−31線断面図である。
【図32】また別の実施例のヘアーブラシ210の正面図である。
【図33】ヘアーブラシ210の右側面図である。
【図34】ヘアーブラシ210の平面図である。
【図35】ヘアーブラシ210の底面図である。
【図36】ヘアーブラシ210の背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、その実施例を図面に基づき説明する。図1は本発明の実施例としてのヘアーブラシ10のブラシ側からの概略斜視図、図2はヘアーブラシ10の背面側からの概略斜視図、図3はヘアーブラシ10の概略正面図、図4はヘアーブラシ10のブラシ部分を断面視して示す概略断面図である。
【0025】
図示するように、ヘアーブラシ10は、把持部12にブラシ本体20を連設して備える樹脂成形品である。把持部12は、ブラシ側とその背面に弧状形状の凸部12aとストレート状の凸部12bを備える。これら凸部は、把持部12を使用者が指で把持した際の滑り止めとして機能する。
【0026】
ブラシ本体20は、湾曲したブラシ歯列設置部21に第1ブラシ歯列30と第2ブラシ歯列40とを備え、ブラシ歯列設置部21の湾曲端縁の側に、第1端縁側ブラシ歯列51と第2端縁側ブラシ歯列52とを備える。第1ブラシ歯列30は、ブラシ歯列設置部21の湾曲部にその湾曲に沿って等ピッチで4列に亘って形成され、それぞれの第1ブラシ歯列30は、ブラシ歯を毛髪の梳きが可能な第1歯間ピッチP1でブラシ本体の長手方向に沿って櫛歯列状に並べている。この第1歯間ピッチP1と4列の第1ブラシ歯列30の並びについては後述する。なお、図4に示すように、4列の第1ブラシ歯列30については、それぞれのブラシ歯列を区別する際には第1ブラシ歯列30R1〜R2、第1ブラシ歯列30L1〜L2と称する。
【0027】
第2ブラシ歯列40は、第1ブラシ歯列30の列間に配設されており、第1ブラシ歯列30の第1歯間ピッチP1より狭い第2歯間ピッチP2でブラシ歯をブラシ本体の長手方向に沿って櫛歯列状に並べて隣り合う2列の並列ブラシ歯列である。図5は第1ブラシ歯列30と第2ブラシ歯列40のブラシ歯配列の様子を説明する説明図である。なお、この図5では湾曲したブラシ歯列設置部21を平板状に延ばしたと仮定した場合のブラシ歯配列の様子が示されている。
【0028】
この図5に示すように、第2ブラシ歯列40を構成するよう隣り合って並んだ2列の第1並列ブラシ歯列41と第2並列ブラシ歯列42とは、それぞれのブラシ歯列におけるブラシ歯を第2歯間ピッチP2でブラシ本体の長手方向に沿って櫛歯列状に並べた上で、ブラシ歯を互い違いとなるように備える。このため、隣り合って並んだ2列の第1並列ブラシ歯列41と第2並列ブラシ歯列42で構成される第2ブラシ歯列40は、第2歯間ピッチP2の半分のピッチでブラシ歯を千鳥状に備えることになる。本実施例では、この第2歯間ピッチP2を約2mmとした。そして、図4に示すように、第2ブラシ歯列40のブラシ歯は、第1ブラシ歯列30のブラシ歯より短くされている。本実施例では、第2ブラシ歯列40のブラシ歯長さを第1ブラシ歯列30のブラシ歯長のほぼ8割の約12mmとした。第2ブラシ歯列40のブラシ歯形状については、本実施例では、図5に示すように平面視で三角錐状としたが、円錐状や平板状とすることもできる。
【0029】
また、図5から明らかなように、それぞれの第1ブラシ歯列30は、第1歯間ピッチP1でブラシ歯を列状に並べるほか、隣り合う列においては、具体的には第1ブラシ歯列30L1と第1ブラシ歯列30L2とでは、ブラシ歯を第1歯間ピッチP1で互い違いに備える。第1ブラシ歯列30R1と第1ブラシ歯列30R2についても同様である。第1ブラシ歯列30L1と第1ブラシ歯列30R1とについても、ブラシ歯を第1歯間ピッチP1で互い違いに備えるようにすることもできる。第1ブラシ歯列30の第1歯間ピッチP1は、既述したように毛髪の梳きが可能なブラシ歯間隔であり、毛髪梳き用の既存のヘアーブラシと変わるものではなく、本実施例では約4mmである。なお、この第1歯間ピッチP1は、毛髪の梳きが可能なブラシ歯間隔として実用に耐える範囲において適宜設定される。また、図4に示すように、第1ブラシ歯列30L1と第1ブラシ歯列30R1の列間の第2ブラシ歯列40がブラシ歯列設置部21の湾曲部頂上に位置するよう第1ブラシ歯列30L1と第1ブラシ歯列30R1を配設したが、第1ブラシ歯列30をブラシ歯列設置部21の湾曲部頂上に位置させた上で、第1ブラシ歯列30を等ピッチで配設し、この列間に第2ブラシ歯列40を配設することもできる。
【0030】
ここで、第1歯間ピッチP1と第2歯間ピッチP2について、図を持って説明する。図6は第1歯間ピッチP1でブラシ歯を櫛歯列状に並べた第1ブラシ歯列30による毛髪梳きの様子を模式的に示す説明図、図7は第2歯間ピッチP2でブラシ歯を千鳥状に並べた第2ブラシ歯列40による毛髪梳きの様子を模式的に示す説明図である。図6に示すように、第1歯間ピッチP1の第1ブラシ歯列30は、当該ピッチが毛髪の梳きが可能な間隔であることから、ヘアーブラシ10を毛髪の根元側から毛先側に動かす毛髪の梳き動作に伴い、毛髪(縮毛)の毛流れを整える。その一方、第2歯間ピッチP2の第2ブラシ歯列40は、当該ピッチが約2mmと狭い上に、第1並列ブラシ歯列41のブラシ歯と第2並列ブラシ歯列42のブラシ歯を互い違いに千鳥状に備える。よって、この第2ブラシ歯列40は、間隔の狭い第2歯間ピッチP2での第1並列ブラシ歯列41と第2並列ブラシ歯列42との櫛歯列状のブラシ歯の並びと両並列ブラシ歯列での互い違いのブラシ歯の並びとにより、上記した毛髪梳き動作に伴って、毛髪梳きの際の毛髪(縮毛)との摩擦によるテンションを毛髪に付与する。しかも、第2ブラシ歯列40は、第1ブラシ歯列30の列間に位置することから、第1ブラシ歯列30で上記したように毛流れが整えられた毛髪(縮毛)にテンションを付与する。
【0031】
第1ブラシ歯列30L2と第1ブラシ歯列30R2より湾曲端縁の側に位置する第1端縁側ブラシ歯列51と第2端縁側ブラシ歯列52とは、第1歯間ピッチP1より狭く毛髪梳きの際の摩擦による毛髪へのテンション付与が可能な間隔でブラシ歯をブラシ本体の長手方向に沿って櫛歯列状に並べて備える。本実施例では、上記第1、第2の端縁側ブラシ歯列のブラシ歯間隔を、第2ブラシ歯列40における第2歯間ピッチP2と同程度とした。また、図1や図4における最湾曲端縁側の左右の第1端縁側ブラシ歯列51は、図4に示すように、それぞれのブラシ歯列におけるブラシ歯の基部が背中合わせとなるようにほぼ180°の開きを持ってブラシ歯を外側に向けて備える。また、左右の第2端縁側ブラシ歯列52は、第1端縁側ブラシ歯列51と第1ブラシ歯列30L2、第1端縁側ブラシ歯列51と第1ブラシ歯列30R2のほぼ中間に位置するよう、ブラシ歯を外側に向けて備える。
【0032】
上記した第1ブラシ歯列30と第2ブラシ歯列40と第1端縁側ブラシ歯列51および第2端縁側ブラシ歯列52をブラシ本体20に設けるには、図4に示すように、各ブラシ歯列を平板状のブラシ歯設置シート体31に設けた上で、このブラシ歯設置シート体31を湾曲したブラシ歯列設置部21に沿うよう設置すればよい。この他、各ブラシ歯列を湾曲したブラシ歯列設置部21から直接突出するよう形成することもできる。
【0033】
次に、上記した本実施例のヘアーブラシ10を用いた毛髪のストレートパーマ施術について説明する。まず、ストレートパーマを所望する本人(使用者)は、自身の縮毛頭髪にクリーム状ないしペースト状の第1パーマ剤を付着して保持する。パーマ剤の縮毛への付着は、第1パーマ剤を乗せた使用者自身の片手の掌ともう片方の手の掌で縮毛を挟んだ上で、手を縮毛先端側に動かすことでなされる。或いは、パーマ剤付着用の専用ブラシに第1パーマ剤を保持して、そのブラシで縮毛を梳くことで第1パーマ剤を縮毛に付着させるようにすることもできる。頭皮付近の縮毛については、第1パーマ剤を乗せた掌を頭皮に押し当てたり、専用ブラシを頭皮に接触させることでパーマ剤を付着させる。
【0034】
第1パーマ剤の付着後は、パーマ剤が縮毛に馴染むようしばらく放置してから頭髪をすすぎ洗いし、半乾きにする。これにより、第1パーマ剤が頭髪(縮毛)に浸透し、このパーマ剤浸透により、毛髪の縮れ状態の形状保持能力が弱くなる。使用者は、これ以降において自身でヘアーブラシ10を使ってストレートパーマを自身の頭髪(縮毛)に掛ける。図8はストレートパーマを所望する本人(使用者)自身によるストレートパーマ施術の様子を模式的に示す説明図、図9はストレートパーマ施術の際の毛髪の梳きの様子を模式的に示す説明図である。
【0035】
使用者は、第1パーマ剤浸透済みの頭髪の毛髪(縮毛)を緊張下で加熱すべく、図8に示すように、一方の手でヘアーブラシ10の把持部12を単純に握るように把持してヘアーブラシ10を毛髪の根元側から毛先側に動かす毛髪の梳き動作を行いつつ、もう片方の手で持ったドライヤーHDから温風を毛髪(縮毛)に吹き付ける。ヘアーブラシ10は、上記した毛髪梳き動作に伴って第1ブラシ歯列30により既述したように毛髪(縮毛)の毛流れを整えた上で、第2ブラシ歯列40により毛髪(縮毛)にテンションを付与して、毛髪(縮毛)をほぼ真っ直ぐに伸ばした状態とする(図9(A)参照)。しかも、ヘアーブラシ10は、使用者が毛髪梳き動作を途中で中断してブラシを梳き動作の中断位置に留め置きさえすれば、毛髪(縮毛)との摩擦に基づいて第2ブラシ歯列40により毛髪(縮毛)にテンションを付与してその毛髪(縮毛)をほぼ真っ直ぐに伸ばした状態のままとする。このため、使用者は、片方の手で握ったヘアーブラシ10を梳き動作途中で留め置いて、他方の手でドライヤーHDから温風を容易に毛髪(縮毛)に吹き付けることができる。そして、第1パーマ剤浸透済みの頭髪の毛髪(縮毛)は、ほぼ真っ直ぐに伸ばされた状態で温風を受けるので、第1パーマ剤による薬効により毛髪の縮れ状態の形状保持能力は更に弱くなり、ストレート状にパーマされた毛髪となる。
【0036】
その後は、ストレート形態の保持のため、毛髪の形状保持力回復を図る第2パーマ剤をその容器から毛髪に振り掛けて塗布する。第2パーマ剤付着済み毛髪についても、しばらく放置して毛髪への第2パーマ剤の馴染みを待ってから、すすぎ洗いして乾燥させる。これにより、毛髪(縮毛)は、ストレート状にパーマされた状態に固定され真っ直ぐに矯正される。
【0037】
以上説明したように、縮毛のストレートパーマを所望する使用者自らが本実施例のヘアーブラシ10を用いてストレートパーマ施術を行う場合、その使用者本人はヘアーブラシ10での毛髪梳き動作を行うだけで、毛髪(縮毛)にテンションを容易且つ確実に付与できる。そして、本実施例のヘアーブラシ10によれば、使用者自らのブラシ操作に伴うテンション付与に際して、その使用者には、二本の柄を把持してその把持状況を維持するような特異な把持動作を強要しない。しかも、使用者が毛髪梳き動作を途中で中断してヘアーブラシを梳き動作の中断位置に留め置きさえすれば、本実施例のヘアーブラシ10は、毛髪(縮毛)との摩擦に基づいて第2ブラシ歯列40により毛髪にテンションを付与したままとする。よって、本実施例のヘアーブラシ10によれば、使用者は、図8に示すように、片方の手で把持部12を単純に握るように把持してヘアーブラシ10の毛髪の梳き動作を行い、もう片方の手で持ったドライヤーHDから温風を容易に毛髪に吹き付けることができる。このため、本実施例のヘアーブラシ10は、縮毛のストレートパーマを所望する使用者自らによるストレートパーマに適したヘアーブラシとなる。
【0038】
また、本実施例のヘアーブラシ10では、図4に示すように、第2ブラシ歯列40のブラシ歯を第1ブラシ歯列30のブラシ歯より短くしたので、ブラシ歯の長い第1ブラシ歯列30で確実に先に梳かれて毛流れを整えられた毛髪(縮毛)を、ブラシ歯の短い第2ブラシ歯列40で梳くことができる。このため、第1ブラシ歯列30にて毛流れが整えられた毛髪に対しての第2ブラシ歯列40によるテンション付与とこれに伴う毛髪のストレート状の維持とが確実となり、縮毛のストレートパーマに際しての縮毛のストレート化とその保持に好適となる。
【0039】
また、本実施例のヘアーブラシ10では、図5に示すように、第1ブラシ歯列30における隣り合う第1ブラシ歯列30L1と第1ブラシ歯列30L2、および第1ブラシ歯列30R1と第1ブラシ歯列30R2においてブラシ歯を第1歯間ピッチP1で互い違いに備えるようにした。このため、隣り合う第1ブラシ歯列30L1と第1ブラシ歯列30L2、および第1ブラシ歯列30R1と第1ブラシ歯列30R2による毛髪梳きの際の毛流れの整列化を高めることができ、好ましい。
【0040】
また、本実施例のヘアーブラシ10では、図4に示すように、ブラシ本体20のブラシ歯列設置部21を湾曲させて、その湾曲部位に第1ブラシ歯列30と第2ブラシ歯列40とを備えるので、多列の第1ブラシ歯列30とその間の第2ブラシ歯列40とをブラシ歯列設置部21の湾曲に倣ったアーチ状のブラシ歯列とできる。よって、使用者が毛髪梳き動作の中断位置にヘアーブラシ10を留め置く際に、その使用者がヘアーブラシを回転させることで(図9(B)参照)、アーチ軌跡範囲において毛髪がそれぞれの第2ブラシ歯列40で梳かれることから、容易に毛髪にテンションを付与したままとできる。つまりは、ストレートパーマ施術でのストレートパーマの実効性が高まる。
【0041】
しかも、本実施例のヘアーブラシ10では、湾曲したブラシ歯列設置部21の湾曲端縁の側に第1端縁側ブラシ歯列51と第2端縁側ブラシ歯列52を備え、この両ブラシ歯列を、第1歯間ピッチP1より狭く毛髪梳きの際の摩擦による毛髪へのテンション付与が可能な間隔でブラシ歯を列状に並べたものとした。このため、ヘアーブラシ10を上記したように回転させた際には(図9(B)参照)、この第1端縁側ブラシ歯列51と第2端縁側ブラシ歯列52によっても毛髪との摩擦によりテンションを毛髪に付与できるので、毛髪へのテンション付与およびテンション維持が容易となる。
【0042】
更に、湾曲したブラシ歯列設置部21の両端に位置する第1端縁側ブラシ歯列51を、ブラシ歯の基部が背中合わせとなるようにブラシ歯を外側に向けて備えるものとした。このため、湾曲したブラシ歯列設置部両端のブラシ左右の第1端縁側ブラシ歯列51は、ブラシ歯を180°の開きを持って並べるので、毛髪へのテンション付与とテンション維持を図るための上記したヘアーブラシの回転動作の許容範囲が広がり、ヘアーブラシ10の使用方法の多様化を図ることができる。
【0043】
次に、変形例について説明する。図10は変形例のヘアーブラシ10Aを説明するための説明図である。この変形例は、第1ブラシ歯列30と第2ブラシ歯列40とを有するブラシ本体を把持部に対して脱着可能とした点に特徴がある。図示するように、この変形例のヘアーブラシ10Aは、把持部12Aにブラシ本体20Aを連設するに当たり、この把持部12Aとブラシ本体20Aをその連設箇所において分解可能な別部品として備える。把持部12Aは、ブラシ本体20Aの側の端部に平板状の保持片13を備える。この保持片13は、把持部12Aの上記端部の端面から突出し、突出基部の両側に側方係合突起14を備え、図における上面側に上方係合突起15を備える。
【0044】
ブラシ本体20Aは、把持部12Aの側の端部に、保持片13が挿入される挿入孔部23を備える。挿入孔部23は、その両側壁に側方係合突起14が係合する係合凹所24を備え、挿入孔部23の上部壁には、上方係合突起15の形状に倣って切り欠かれた係合切欠25が形成されている。よって、ブラシ本体20Aの挿入孔部23に把持部12Aの保持片13を挿入させた上で、係合凹所24に側方係合突起14を、係合切欠25に上方係合突起15を係合させることで、把持部12Aとブラシ本体20Aが連設したヘアーブラシ10Aを得ることができる。
【0045】
この変形例のヘアーブラシ10Aでは、ストレートパーマ施術に繰り返し使用されたためにパーマ薬剤が第1ブラシ歯列30や第2ブラシ歯列40に付着してブラシ歯が汚れたり、第2ブラシ歯列40のブラシ歯間で薬剤が硬化したりした場合には、ブラシ本体20Aを把持部12Aから取り外して交換できる。このため、変形例のヘアーブラシ10Aによれば、再使用への対処が容易となる。
【0046】
図11はまた別の変形例のヘアーブラシ10Bを説明するための説明図である。この変形例は、第1パーマ剤や第2パーマ剤の毛髪への付着がヘアーブラシ自体で可能な点に特徴がある。図示するように、この変形例のヘアーブラシ10Bは、ブラシ本体20Bにおいて、第1ブラシ歯列30や第2ブラシ歯列40の配設側を本体前面とし、その裏面側の本体背面に、パーマ剤付着用ブラシ部26を備える。このパーマ剤付着用ブラシ部26は、V字状に開いた側方ブラシ歯列26aと、このブラシ歯列に囲まれた端部ブラシ歯列26bと内側ブラシ歯列26cのブラシ歯列と、ブラシ歯列の並びと交差するよう左右に延びた係合凸条27と、当該凸条側面から突出した係合突起28とを備える。端部ブラシ歯列26bは、内側ブラシ歯列26cより長いブラシ歯を有することから、パーマ剤付着用ブラシ部26は、V字状に開いた側方ブラシ歯列26aに囲まれた内側ブラシ歯列26cの上に絞り出されたペースト状のパーマ薬剤を、側方ブラシ歯列26aと端部ブラシ歯列26bとで保持する。よって、パーマ薬剤を保持した状態のパーマ剤付着用ブラシ部26にて毛髪を梳くことで、毛髪にパーマ薬剤を付着させることができる。
【0047】
ブラシ本体20Bは、本体背面に係合凸条27が挿入される挿入溝部29aを把持部12Bの側に延ばして備える。挿入溝部29aは、その両側壁に係合突起28が係合する係合凹所29bを備え、挿入溝部29aの上部壁は、パーマ剤付着用ブラシ部26の形状に倣って切り欠かれた係合切欠29cとされている。よって、ブラシ本体20Aの挿入溝部29aにパーマ剤付着用ブラシ部26の係合凸条27を挿入させた上で、係合凹所29bに係合突起28を、係合切欠29cにパーマ剤付着用ブラシ部26を係合させることで、ブラシ本体20Aの背面にパーマ剤付着用ブラシ部26を備えるヘアーブラシ10Bを得ることができる。
【0048】
この変形例のヘアーブラシ10Bでは、ストレートパーマ施術に用いる第1パーマ剤や第2パーマ剤の保持と毛髪の梳き動作に伴う毛髪へのパーマ薬剤塗布とが可能なパーマ剤付着用ブラシ部26を着脱自在とできる。このため、変形例のヘアーブラシ10Bによれば、毛髪へのパーマ薬剤塗布を手を用いないで行うようにすることもできる。
【0049】
次に、ブラシ歯列の形態が相違する他の実施例について説明する。図12は第2実施例のヘアーブラシ110の正面図、図13はヘアーブラシ110の右側面図、図14はヘアーブラシ110の平面図、図15はヘアーブラシ110の底面図、図16はヘアーブラシ110の背面図である。なお、ヘアーブラシ110の左側面図は右側面図と対称につき、図示を省略する。以下のヘアーブラシ110の説明に際しては、共通する部材については同一の部材名を用いることとする。
【0050】
このヘアーブラシ110にあっても、把持部112にブラシ本体120を連設して備え、把持部112は、ブラシ側とその背面に滑り止め用の弧状形状の凸部112aとストレート状の凸部112bを備える。
【0051】
ヘアーブラシ110が図12に示すようにその正面に備えるブラシ本体120は、板状のブラシ歯列設置部121に第1ブラシ歯列130と第2ブラシ歯列140とを備え、本体背面には背面ブラシ部200を備える。第1ブラシ歯列130は、ブラシ歯列設置部121の正面側両端に形成され、それぞれのブラシ歯を外側に開くよう傾斜して延ばしている。そして、それぞれの第1ブラシ歯列130は、ブラシ歯を毛髪の梳きが可能な既述した第1歯間ピッチP1で櫛歯列状に並べており、列両端のブラシ歯については厚肉としている。
【0052】
第2ブラシ歯列140は、第1ブラシ歯列130の列間に配設されており、第1歯間ピッチP1より狭い第2歯間ピッチP2でブラシ歯を櫛歯列状に並べて隣り合う3列の並列ブラシ歯列である。そして、第2ブラシ歯列140は、各並列ブラシ歯列の両端に、端部櫛歯140aを備える。図17は図12における17−17線断面端面図、図18は図12における18−18線断面端面図、図19は図5相当図であり第1ブラシ歯列130と第2ブラシ歯列140のブラシ歯配列の様子を説明する説明図である。なお、この図16では傾斜した第1ブラシ歯列130のブラシ歯を真っ直ぐのものとして仮定した場合のブラシ歯配列の様子が示されている。
【0053】
この図19に示すように、第2ブラシ歯列140を構成するよう隣り合って並んだ3列の第1並列ブラシ歯列141〜第3並列ブラシ歯列143は、それぞれのブラシ歯列におけるブラシ歯を第2歯間ピッチP2で櫛歯列状に並べた上で、隣り合うブラシ歯列ではブラシ歯が互い違いとなるように備える。このため、第2ブラシ歯列140は、隣り合って並んだ2列の第1並列ブラシ歯列141と第2並列ブラシ歯列142、および第2並列ブラシ歯列142と第3並列ブラシ歯列143において、第2歯間ピッチP2の半分のピッチでブラシ歯を千鳥状に備えることになる。
【0054】
本実施例にあっても、第1歯間ピッチP1や第2歯間ピッチP2については既述したピッチを採用したので、図6や図7で説明したように、毛髪の梳きが可能な第1歯間ピッチP1でブラシ歯を櫛歯列状に並べた第1ブラシ歯列130による毛流れの整えと、ブラシ歯が狭いピッチで互い違いの千鳥状の第2ブラシ歯列140による毛髪(縮毛)との摩擦による毛髪へのテンション付与とを達成できる。このため、本実施例のヘアーブラシ110にあっても、これを既述した毛髪のストレートパーマ施術に用いるに当たり、使用者は、片方の手で握ったヘアーブラシ110を梳き動作途中で留め置いて毛髪にテンションを掛けて毛髪を真っ直ぐとし、その状態の毛髪に、他方の手でドライヤーHDから温風を容易に吹き付けることができる。このため、ヘアーブラシ110によっても、二本の柄を把持してその把持状況を維持するような特異な把持動作を強要しないので、既述した効果を奏することができる。
【0055】
この実施例のヘアーブラシ110が本体背面に備える背面ブラシ部200は、図13〜図16に示すように、ブラシ歯列設置部121の背面から真っ直ぐに伸びたブラシ歯を櫛歯列状に並べた4列の並列ブラシ歯列として構成される。そして、背面ブラシ部200は、その各並列ブラシ歯列におけるブラシ歯ピッチを毛髪の好きが可能なピッチ、具体的には4〜5mmのピッチで並べて備える。このため、ヘアーブラシ110では、ストレートパーマの施術前、或いは施術後において、毛流れの整えのための毛髪の梳きを背面ブラシ部200により容易に実行できる。しかも、この背面ブラシ部200は、櫛歯列状に並んだ各ブラシ歯の上に絞り出されたペースト状のパーマ薬剤を各ブラシ歯およびブラシ歯間に保持できるので、パーマ薬剤を保持した状態の背面ブラシ部200にて毛髪を梳くことで、毛髪にパーマ薬剤を付着させることができる。
【0056】
上記したヘアーブラシ110は、次のように変形することができる。図20は変形例のヘアーブラシ110Aの正面図、図21はヘアーブラシ110Aの右側面図、図21はヘアーブラシ110Aの平面図、図22はヘアーブラシ110Aの平面図、図23はヘアーブラシ110Aの底面図、図24はヘアーブラシ110Aの背面図、図25は図20における25−25線断面図である。なお、ヘアーブラシ110Aの左側面図は右側面図と対称につき、図示を省略する。また、図20の正面図において、ヘアーブラシ110Aを図12の17−17線および18−18線の断面線で断面視すれば、その断面端面図は図17および図18と同じとなる。
【0057】
この変形例のヘアーブラシ110Aは、既述したヘアーブラシ110と同様に、把持部112やブラシ本体120、第1ブラシ歯列130とこれより短寸のブラシ歯を有する第2ブラシ歯列140等を備える。そして、毛髪の梳きが可能な第1歯間ピッチP1でブラシ歯を櫛歯列状に並べた第1ブラシ歯列130においては、各ブラシ歯間に歯の長さが短い短寸ブラシ歯131を配列させている。このため、ヘアーブラシ110Aによれば、次の利点がある。
【0058】
上記したように第1ブラシ歯列130と第2ブラシ歯列140とでブラシ歯の長さに長短を設け、第1ブラシ歯列130のブラシ歯を第2ブラシ歯列140より長くした。このため、第1ブラシ歯列130は、第2ブラシ歯列140のブラシ歯より長いブラシ歯部分において、既述した毛髪梳き動作に伴う毛流れの整えを必然的に起こす。その一方、ヘアーブラシ110Aは、毛髪の梳きが可能な第1歯間ピッチP1で並んだブラシ歯の間に、第2ブラシ歯列140のブラシ歯と同程度の長さもしくはこれより短い長さの短寸ブラシ歯131を備えるので、第1ブラシ歯列130では、元々備えるブラシ歯とこの短寸ブラシ歯131とが櫛歯列状に短ピッチで並ぶことになる。よって、短寸ブラシ歯131のブラシ歯長さに亘る範囲において、第1ブラシ歯列130は、短ピッチでのプラシ歯の並びにより毛髪梳き動作の際に毛髪にテンションを付与する。よって、この変形例のヘアーブラシ110Aによれば、第1ブラシ歯列130によるテンション付与が可能な分だけ、毛髪へのテンション付与の実効性を高めることができる。
【0059】
上記したヘアーブラシ110は、次のようにも変形することができる。図26はまた別の変形例のヘアーブラシ110Bの正面図、図27はヘアーブラシ110Bの右側面図、図28はヘアーブラシ110Bの平面図、図29はヘアーブラシ110Bの底面図、図30はヘアーブラシ110Bの背面図、図31は図26における31−31線断面図である。なお、ヘアーブラシ110Bの左側面図は右側面図と対称につき、図示を省略する。
【0060】
この変形例のヘアーブラシ110Bは、既述したヘアーブラシ110Aと同様に、把持部112やブラシ本体120、第1ブラシ歯列130とこれより短寸のブラシ歯を有する第2ブラシ歯列140、および第1ブラシ歯列130のブラシ歯間の短寸ブラシ歯131等を備える。そして、ヘアーブラシ110Bにあっては、上記したヘアーブラシ110Aの構成に加えて、ブラシ歯列設置部121の両端縁の側に端縁側ブラシ歯列151を備える。この端縁側ブラシ歯列151は、第1歯間ピッチP1より狭く毛髪梳きの際の摩擦による毛髪へのテンション付与が可能な間隔でブラシ歯をブラシ本体の長手方向に沿って櫛歯列状に並べており、列両端のブラシ歯については厚肉としている。本実施例では、端縁側ブラシ歯列151のブラシ歯間隔を、第2ブラシ歯列40における第2歯間ピッチP2と同程度とした上で、端縁側ブラシ歯列151の各ブラシ歯を、短寸ブラシ歯131を含めた第1ブラシ歯列130のブラシ歯のブラシ歯間に位置するようにした。また、ブラシ歯列設置部121の両端縁の端縁側ブラシ歯列151は、図26〜図31に示すように、それぞれのブラシ歯列におけるブラシ歯の基部が背中合わせとなるようにほぼ180°の開きを持ってブラシ歯を外側に向けて備える。このため、ヘアーブラシ110Bによれば、既述したヘアーブラシ110Aと同様の効果を奏することができるほか、図1等に示したように第1端縁側ブラシ歯列51を有する既述した実施例のヘアーブラシ10と同様の効果を奏することもできる。
【0061】
つまり、このヘアーブラシ110Bによっても、既述したようにブラシ回転に伴って、端縁側ブラシ歯列151によっても毛髪との摩擦によりテンションを毛髪に付与できるので、毛髪へのテンション付与およびテンション維持が容易となる。
【0062】
更に、ブラシ歯列設置部121の両端に位置する端縁側ブラシ歯列151がそのブラシ歯の基部を背中合わせとなるようにブラシ歯を外側に向けて、ブラシ歯を180°の開きを持って並べるので、毛髪へのテンション付与とテンション維持を図るための上記したヘアーブラシの回転動作の許容範囲が広がり、ヘアーブラシ110Bの使用方法の多様化を図ることができる。なお、上記したヘアーブラシ110Bは、ヘアーブラシ110Aの構成に加えて既述したように端縁側ブラシ歯列151を備えることから、図26の正面図において、このヘアーブラシ110Bを図12の17−17線と18−18線および図20の25−25線の断面線で断面視すれば、その断面図は、図17と図18の断面端面図および図25の断面図に端縁側ブラシ歯列151の外郭が映り込んだ断面図となる。
【0063】
次に、ブラシ歯列の形態が相違するまた別の実施例について説明する。図32はまた別の実施例のヘアーブラシ210の正面図、図33はヘアーブラシ210の右側面図、図34はヘアーブラシ210の平面図、図35はヘアーブラシ210の底面図、図36はヘアーブラシ210の背面図である。なお、ヘアーブラシ210の左側面図は右側面図と対称につき、図示を省略する。
【0064】
この実施例のヘアーブラシ210は、既述したヘアーブラシ110Aと同様に、把持部112やブラシ本体120、第1ブラシ歯列130とそのブラシ歯間の短寸ブラシ歯131等を備える。そして、ヘアーブラシ210にあっては、ヘアーブラシ110Aにおける第2ブラシ歯列140に代わり、端部櫛歯140aの間に、多数本の毛を束ねた毛束をブラシ本体長手方向に沿って列状に並べた植毛ブラシ列を並列配置した第2ブラシ歯列240を備える。
【0065】
この第2ブラシ歯列240は、ヘアーブラシ110Aの第2ブラシ歯列140と同様、隣り合って並んだ3列の第1並列ブラシ歯列241〜第3並列ブラシ歯列243を備える。それぞれの並列ブラシ歯列における毛束は、その束ねた多数本の毛を毛髪梳き動作の際に毛髪に梳き絡ませるので、多数本の毛と毛髪との摩擦により毛髪にテンションを付与する。つまり、第1並列ブラシ歯列241〜第3並列ブラシ歯列243におけるそれぞれの毛束自体でテンション付与を行うことから、第2ブラシ歯列240では、その両側の第1並列ブラシ歯列241と第3並列ブラシ歯列243については毛束のピッチを第1歯間ピッチP1と同程度とし、中央の第2並列ブラシ歯列242にあっては毛束のピッチをその両側のブラシ列の2倍としている。これら毛束のピッチは、それぞれの毛束における毛の本数や第2ブラシ歯列240を構成する並列ブラシ歯列の列数に応じて適宜設定でき、毛髪梳き動作に伴う毛束によるテンション付与が可能なピッチとして実用に耐える範囲において適宜設定される。
【0066】
上記したヘアーブラシ210にあっても、第2ブラシ歯列240を構成する第1並列ブラシ歯列241〜第3並列ブラシ歯列243のそれぞれの毛束において毛髪との摩擦により毛髪にテンションを付与するので、既述した実施例と同様の効果を奏することができる。なお、上記したヘアーブラシ210は、ヘアーブラシ110Aにおける第2ブラシ歯列140に代わって植毛ブラシ列の第2ブラシ歯列240を備えることから、図32の正面図において、このヘアーブラシ210を図12の17−17線と18−18線および図20の25−25線の断面線で断面視すれば、その断面図は、図17と図18の断面端面図および図25の断面図の第2ブラシ歯列140(第1並列ブラシ歯列141〜第3並列ブラシ歯列143)が植毛ブラシの毛束が映り込んだ断面図となる。
【0067】
本発明は上記した実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の態様で実施可能である。例えば、ヘアーブラシ10においては、ブラシ歯列設置部21の両端縁側に第1端縁側ブラシ歯列51と第2端縁側ブラシ歯列52とを有するものとしたが、いずれか一方のブラシ歯列とすることもできる。
【0068】
また、第2ブラシ歯列40を構成する第1並列ブラシ歯列41と第2並列ブラシ歯列42における第2歯間ピッチP2については、上記した約2mmのピッチに限られるものではなく、ヘアーブラシ10を毛髪の根元側から毛先側に動かす毛髪の梳き動作に伴って、毛髪梳きの際の毛髪(縮毛)との摩擦により毛髪にテンションを付与可能なブラシ歯間隔として実用に耐える範囲において適宜設定される。第1ブラシ歯列30のブラシ歯の長さや第2ブラシ歯列40のブラシ歯の長さについても、上記した実施例で採用した長さに限られず、毛髪梳きの実用に耐える範囲で適宜設定できる。
【0069】
また、第1ブラシ歯列30の列数や、第2ブラシ歯列40を構成する並列ブラシ歯列の列数は、上記した実施例で採用した列数(前者は4列、後者は2列)に限られるものではなく、ブラシ歯列設置部21における湾曲面のブラシ歯列配設スペースを考慮して、適宜設定できる。
【0070】
この他、第1ブラシ歯列30と第2ブラシ歯列40と第1端縁側ブラシ歯列51と第2端縁側ブラシ歯列52とを備えたブラシ歯列設置部21を、ブラシ本体20から着脱できるように構成しても良い。つまり、上記の各ブラシ歯列を有するブラシ歯列設置部21単独での着脱でもよく、このブラシ歯列設置部21を含むブラシ本体部位を図10で説明したように着脱するようにすることもできる。
【0071】
また、図12〜図16に示したヘアーブラシ110やその変形例のヘアーブラシ110A〜110Bおよび図32〜図35に示したヘアーブラシ210を、把持部112とブラシ本体120とにおいて分離させ、両者を着脱自在とするように構成することもできる。
【0072】
また、上記のヘアーブラシ110やその変形例のヘアーブラシ110A〜110Bおよびヘアーブラシ210において、ブラシ本体背面の背面ブラシ部200を省略したり、ブラシ本体背面に着脱自在とするように構成することもできる。
【0073】
この他、ヘアーブラシ110Bやヘアーブラシ210を、ヘアーブラシ110と同様に、短寸のブラシ歯を有しない第1ブラシ歯列130を備えるものとして構成することもできる。
【符号の説明】
【0074】
10、10A〜10B…ヘアーブラシ
12、12A〜12B…把持部
12a…凸部
12b…凸部
13…保持片
14…側方係合突起
15…上方係合突起
20、20A〜20B…ブラシ本体
21…ブラシ歯列設置部
23…挿入孔部
24…係合凹所
25…係合切欠
26…パーマ剤付着用ブラシ部
26a…側方ブラシ歯列
26b…端部ブラシ歯列
26c…内側ブラシ歯列
27…係合凸条
28…係合突起
29a…挿入溝部
29b…係合凹所
29c…係合切欠
30…第1ブラシ歯列
30L1〜30L2…第1ブラシ歯列
30R1〜30R2…第1ブラシ歯列
31…ブラシ歯設置シート体
40…第2ブラシ歯列
41…第1並列ブラシ歯列
42…第2並列ブラシ歯列
51…第1端縁側ブラシ歯列
52…第2端縁側ブラシ歯列
110、110A〜110B…ヘアーブラシ
112…把持部
112a…凸部
112b…凸部
120…ブラシ本体
121…ブラシ歯列設置部
130…第1ブラシ歯列
131…短寸ブラシ歯
140…第2ブラシ歯列
140a…端部櫛歯
141…第1並列ブラシ歯列
142…第2並列ブラシ歯列
143…第3並列ブラシ歯列
151…端縁側ブラシ歯列
200…背面ブラシ部
210…ヘアーブラシ
240…第2ブラシ歯列
241…第1並列ブラシ歯列
242…第2並列ブラシ歯列
243…第3並列ブラシ歯列
P1…第1歯間ピッチ
P2…第2歯間ピッチ
HD…ドライヤー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
把持部にブラシ本体を連設したヘアーブラシであって、
前記ブラシ本体に、毛髪の梳きが可能な第1歯間ピッチでブラシ歯を前記ブラシ本体の長手方向に沿って櫛歯列状に並べた第1ブラシ歯列と、毛髪の梳きの際にその梳かれる毛髪との摩擦により毛髪の梳き動作に伴う毛髪へのテンション付与を可能とするようにブラシ歯を前記長手方向に沿って列状に並べた第2ブラシ歯列とを備え、
該第2ブラシ歯列は、並列に並べた前記第1ブラシ歯列の歯列間に配設されている
ヘアーブラシ。
【請求項2】
前記第2ブラシ歯列は、前記第1ブラシ歯列の前記ブラシ歯より短いブラシ歯を備える請求項1に記載のヘアーブラシ。
【請求項3】
前記第2ブラシ歯列は、前記第1ブラシ歯列の歯列間において隣り合う複数列の並列ブラシ歯列とされている請求項1または請求項2に記載のヘアーブラシ。
【請求項4】
請求項3に記載のヘアーブラシであって、
前記第2ブラシ歯列は、前記並列ブラシ歯列のそれぞれにおいて前記第1歯間ピッチより狭い第2歯間ピッチでブラシ歯を櫛歯列状に並べて備えることで、前記毛髪との摩擦による前記テンション付与を可能とするヘアーブラシ。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載のヘアーブラシであって、
前記第2ブラシ歯列は、前記隣り合う並列ブラシ歯列において前記ブラシ歯を互い違いに並べて備えることで、前記毛髪との摩擦による前記テンション付与を可能とするヘアーブラシ。
【請求項6】
前記ブラシ本体は、湾曲したブラシ歯列設置部に前記第1ブラシ歯列を多列に備え、隣り合う前記第1ブラシ歯列の歯列間に前記第2ブラシ歯列を備える請求項4または請求項5に記載のヘアーブラシ。
【請求項7】
請求項3に記載のヘアーブラシであって、
前記第2ブラシ歯列は、前記並列ブラシ歯列のそれぞれを、多数本の毛を束ねた毛束を列状に並べた植毛ブラシ列とし、前記毛束により前記毛髪との摩擦による前記テンション付与を可能とするヘアーブラシ。
【請求項8】
前記ブラシ本体における前記第1、第2ブラシ歯列のブラシ歯列設置部の両端縁の側に、前記毛髪との摩擦により毛髪の梳き動作に伴う毛髪へのテンション付与を可能とする歯間ピッチでブラシ歯を前記長手方向に沿って櫛歯列状に並べた端縁側ブラシ歯列を備える請求項1ないし請求項7いずれかに記載のヘアーブラシ。
【請求項9】
前記ブラシ歯列設置部の両端縁の側に位置する前記端縁側ブラシ歯列は、前記ブラシ歯の基部が背中合わせとなるように前記ブラシ歯を外側に向けて備える請求項8に記載のヘアーブラシ。
【請求項10】
前記第1、第2ブラシ歯列の設置された前記ブラシ本体におけるブラシ歯列設置部を含む部位を前記把持部に対して脱着可能に備える請求項1ないし請求項9いずれかに記載のヘアーブラシ。
【請求項11】
前記第1、第2のブラシ歯列の配設側を前記ブラシ本体の本体前面とし、該本体前面の裏面側の本体背面に、毛髪の梳きが可能なピッチでブラシ歯を前記ブラシ本体の長手方向に沿って櫛歯列状に多列に並べた背面ブラシ部を備える請求項1ないし請求項10いずれかに記載のヘアーブラシ。
【請求項12】
前記背面ブラシ部は、毛髪処理用の薬剤の保持と毛髪の梳き動作に伴う毛髪への前記薬剤の塗布とが可能に前記ブラシ歯を備える請求項11に記載のヘアーブラシ。
【請求項13】
前記背面ブラシ部は、前記ブラシ本体に着脱自在とされている請求項11または請求項12に記載のヘアーブラシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2011−45612(P2011−45612A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−197700(P2009−197700)
【出願日】平成21年8月28日(2009.8.28)
【出願人】(502439647)株式会社ダリヤ (10)
【Fターム(参考)】