説明

ベット用簡易隔離病室

【課題】本発明に係るベット用簡易隔離病室は、伸縮自在の金属パイプの骨組に、ポリエチレンフィルムからなる角底袋を被せて作った簡易テントであり、その中に市販されている空気空気清浄機を設置し室内を除菌するものである。新型インフェルエンザがパンデミック状態になったとしても、病院のスタッフが、ベットの周辺で簡単に組立てができまた、ベットのオゾン薫蒸消毒に応用できるので多忙な看護師の手間も省けるものである。更に、ポリエチレンフィルムでベットを二重に包囲することによりベット等のオゾン薫蒸消毒が病院内で患者のいる部屋でも安全にできるようにしたことである。
【解決手段】ベット用簡易隔離病室に係わる本発明の構成は、直方体の稜線からなる骨組のうち、床面と接する四本の稜線のうち、一本の稜線を除去し、除去した稜線の側面側に角底袋のラップ式出入口を複数個形設したことを特徴とする

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透析患者が長時間の透析中に、新型インフェルエンザや季節性インフェルエンザに感染しないようにするための予防、又は感染の疑いのある患者を隔離するためのベット用簡易隔離病室関する。
【背景技術】
【0002】
新型インフェルエンザに感染した患者の治療は、室内を陰圧に保持し、室内の空気を高性能HEPAフィルター(JISに基ずくHEPA(ヘパ)とは、定格流量で粒径が0,3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を持つフィルターを言う。)で無菌化し、室外に放出する陰圧式隔離病室で行うことが理想とされている。
【0003】
しかしながら、この陰圧式隔離病室は、高価(65万円)なため、一般病院や透析クリニックで数台購入することは経済的負担が大きく簡単に設置できないのが現状である。
【0004】
またシーズンオフになれば、この陰圧式隔離病室を他に応用ができないばかりか病院のスタッフ(看護師)が分解、収納できない不便さもある欠点を有していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3803765号
【特許文献2】特許第3830019号
【特許文献3】実開平6-18821
【特許文献4】特開2003-214675
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】インターネット<URL 1252901766453_0> バイオロジカリークリーン/医療設備/機器 べット用簡易隔離ユニット 日本エアーテック株式会社
【非特許文献2】<http://www.shinei.org> 細菌・ウイルスからの感染予防・臭いの対策に 施設をオゾンの力で快適な清浄空間に 新鋭工業株式会社のオゾン式空気清浄機のカタログ
【非特許文献3】<http://www.sharp.co.jp/kuusei>シャープ株式会社 プラズマクラスターイオン発生機 空気清浄機 総合カタログ 2009−1強力な空中除菌を実現
【非特許文献4】<panasonic.jp>パナソニック株式会社 加湿空気清浄機 ナノイー除菌
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、伸縮自在のアルミパイプの骨組にポリエチレンフィルムからなる角底袋を上から被せって作ったベット用簡易隔離病室である。病室内には、市販されている空気清浄機(オゾン式、プラズマ式、加湿機付き)を設置して室内を除菌するものである。
【0008】
まず、陰圧式隔離病室に比べて価格が1/4〜1/2程度でコストメリットが大である。次に、組み立て、分解が簡単で収納がコンパクトである。専門業者に依頼しなくとも病院のスタッフ(看護師二人で約15分で組み立て可能)で簡単に組立、分解ができる。従って、シーズンオフになれば、分解してバックに収納してベットの下に保管できる。
【0009】
性能的には、市販されている空気清浄機の性能によるが、例えば、オゾン式空気清浄機を室内に取り付けたときは、プレフィルターとHEPAフィルターで、空気中の浮遊菌をオゾンで耐性菌をつくることなしに除菌する。また、オゾンにより空気清浄機内部をクリーンに保ち、二次感染を防止する。従って、インフェルエンザ防止なども効果を発揮するものである。
【0010】
更に、本発明の他の優れる点は、べット等のオゾン薫蒸消毒が病院内で患者のいる部屋でも安全にできるようにしたことである。べット等のオゾン薫蒸消毒で一番注意しなければならない点は、オゾンガスが漏れないようにすることである。本発明は、厚め(100μm)のポリエチレンフィルムでベットを二重に包囲したことにある。
【0011】
院内感染の一番怖いのは、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)と言われ、一般
的には、抗生物質の乱用により出現する病原菌と言われている。該菌が、免疫力が低下
した患者に感染し発症すると、ほとんどの抗生物質が効かないため、治療が困難である。
この原因は、ベットの消毒不足が一因すると言われている。従って、オゾン薫蒸消毒によりしっかり消毒ができるので、今後の医療に大きく貢献するもを提供するにある。

【課題を解決するための手段】
【0012】
ベット用簡易隔離病室に係わる本発明の第1の構成は、直方体の稜線からなる骨組のうち、床面と接する四本の稜線のうち一本の稜線を除去して構成する骨組に、プラスチックフィルムからなる角底袋を上から被せて作ったベット用簡易隔離病室において、稜線を司る骨組の縦、横、高さ方向のパイプで、長さ調整が必要なところは伸縮自在パイプを使用し、かつ骨組の縦、横、高さの寸法と角底袋の縦、横、高さの関係は、角底袋の縦、横の寸法は、骨組の縦、横の寸法より約5cm大きくし、反対に角底袋の高さ寸法は骨組の高さ寸法より約50cm短くしたことを特徴とする。


【0013】
この構成によれば、ベット用簡易隔離病室として使用する場合は、高さ方向の伸縮自
在パイプを低く調整することにより、角底袋の端面と床面の間隙を0に調整すれば、
該病室の内外が遮断され隔離することになる。更に角底袋の端面部を折曲げるように撓ませれば、床面に接する面積が増してシール効果が更に向上する、実用的には約5cm〜10cm程度折り曲げれば最適になるものである。この状態でインフィルエンザの感染者の治療を行えばよい。
【0014】
また、感染者が退院して今迄使用してきたベットを消毒する場合も、上述の通り、角底袋の端面と床面の間隙を0にして、オゾン薫蒸消毒すればよい、
【0015】
一方、例えば4人部屋(4ベットを置いてある大部屋)の部屋全体をオゾン薫蒸消毒する場合は、高さ方向の伸縮自在パイプを高くして骨組の上部を天井に接するまで高くすれば、角底袋の端面と床面の間隙が最大限になる。例えば床面から天井までの高さが2.5mならば、角底袋の高さが2.1mのとき間隙はの、0.4mとなり、部屋全体のオゾン薫蒸消毒には、なんら支障をきたさないものである。
【0016】
尚、更にラップ式出入口の大きい方の側面壁を持ち上げ上面の骨組に折り曲げてから、高さ方向伸縮自在パイプを高くして骨組の上部を天井に接するまで高くしておけば、一層効果があるものである。
【0017】
ベット用簡易隔離病室に係わる本発明の第2の構成は、床面と接する四本の稜線のう
ち、一本の稜線を除去し、ほぼ直方体形状の稜線からなる骨組において、骨組上面部
の短い稜線の中央部と対面する短い稜線の中央部間に一本の横棒(伸縮自在パイプ
)を形設したことを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、角底袋を骨組に施工するとき、骨組の高さは、約1.5mの最小限の状態(伸縮パイプの縮時の状態)で組み立てする。
【0019】
まず、角底袋を骨組の上から被せるとき、出入口側の二つ隅部を仮に位置決めしてから、残りの角底袋を骨組上部の横棒に載地する。次に、それを反出入口側に静かに押して移動させて、反出入口側の二つの隅を合わせて、被せて取付けする。
【0020】
このような取付け方法で取付ければ、病院のスタッフ(看護師)二人でも簡単に
出来るものである。取付け時に角底袋が引かかって切れたり、破れたりすること無くスムーズに取付け出来るものである。
【0021】
尚、角底袋の底部四隅には、あらかじめ1,2,3,4、とマジックインクで番号を書いておき、1と2は出入口側を示し、3と4は反出入口側を示す方向にしておけば、取り付け方向のミス発生もなく、能率よく取付けが出来るのものである。
高さ方向の伸縮自在パイプの高さを調整して適性高さ(2.1m)に調整する。


【0022】
骨組上部中央の横棒は、骨組の補強の役目ばかりでなく、角底袋の施工時は、載地部分となると共に、ベットをラップ式出入口から出入する際は、持ち上げて折返せば載地してくれるので、ベットを容易に出入れできる利便性を有するものである。
【0023】
ベット用簡易隔離病室に係わる本発明の第3の構成は、直方体の稜線からなる骨組のうち、床面と接する四本の稜線のうち、一本の稜線を除去し、除去した稜線の側面側に角底袋のラップ式出入口を複数個形設したことを特徴とする
【0024】
この構成によれば、角底袋のラップ式出入口の下側の床面には、パイプが無いのでバリアフリーになり、患者、看護師、医師等の人が、出入りする際につまずいて転倒することが無いものである。床面に接する稜線のうち一本を除去したことにより強度的に弱くなるが、角底袋の重量が2kg、アルミパイプ骨組の重量が約9kgで計11kgの軽量のためと、間口を広げるような力を加えれば幾分広がるが、実用上支障を来さないものである。
【0025】
また、ラップ式出入口は、ポリエチレンフィルム厚さ100μを使用しているので、適度の自重により垂れ下がり、適度の張りもあるので、人間が出入りする際は、軽い力で開き、閉じるときは、適度の速さで閉じるので開閉動作がスムーズにできるものである。
【0026】
また、ベットをラップ式出入口から出入れする際は、出入口の大きな側壁面部を捲って、上方に持ち上げて折り返せば、骨組上部中央の横棒に載地したまま、出入れ口が開き、簡単にベットを出入れできるものである。
【0027】
従って、通常、人間の出入りは左右のラップ部から出入し、ラップ代は500cm〜600cmが適切であり、ベットが出入れするときは、出入れ口の大きな側壁部を骨組上部中央の横棒に載地すれば、中央部の間口は800cm〜1000cmでベットの幅員と略同じ寸法である。
【0028】
オゾン薫蒸消毒の試験結果―その1
ラップ式出入口を形設したベット用簡易隔離病室内にブドウ状球菌をシャーレに入れて、オゾン発生機により、オゾン濃度を、0.1ppmと0.2ppmで各々3時間ずつ充満させたのち、24時間そのまま放置した結果、1)完全に除菌されていた。2)オゾンの漏れ発生は無かった。(3人の看護師が該病室の外側をオゾンの臭い有無で判定した。)以上の結果より、ポリエチレンフィルム100μで、角底袋1重構造、ラップ式出入口でもオゾンの漏れが無いことを確認できた。
【0029】
ベット用簡易隔離病室に係わる本発明の第4の構成は、オゾン用角底袋内の両側に一本ずつ縦棒(伸縮自在パイプ)を形設し、オゾン用角底袋と縦棒をクランプで一緒に挟み、骨組の高さ調整ノブの上部端面をクランプのストッパーにしたことを特徴とする。
【0030】

この構成によれば、オゾン用角底袋内の両側に一本ずつ縦棒を入れてオゾン用角底袋の上方の稜線が、棒状の直線になるので、下側の稜線もポリエチレンフィルムの自重により垂れ下がり、略上方の稜線に倣ってきれいにできるので、オゾン用角底袋の空間を確実に形成することができる。また、床面のオゾン用角底袋のフィルムも若干波打するが、ほぼ平坦にできるので、ベットを入れる際、ベットのキャスターが該フィルムにひっかかったり、切れたりせずに所定の位置に収納できるものである。
【0031】
次に、該角底袋の開口部の周辺を手繰りで中央部に寄せ集め、真中からはオゾン発生機の電源コードを引き出し、マジックバンドで縛りつければ準備完了する、
【0032】
オゾン薫蒸消毒の試験結果―その2
ラップ式出入口を形設したベット用簡易隔離病室内にブドウ状球菌をシャーレに入れて、オゾン発生機により、オゾン濃度を、0.3ppmで3時間充満させたのち、24時間そのまま放置した結果、1)完全に除菌されていた。2)オゾンの漏れ発生は無かった。(3人の看護師が該病室の外側をオゾンの臭い有無で判定した。)以上の結果より、ポリエチレンフィルム100μで、角底袋2重構造、ラップ式出入口でもオゾンの漏れが無いことを確認できた。
【0033】
このように、上記二つの試験結果が示す通り、ベットのオゾン薫蒸消毒は、角底袋一重でもオゾンの漏れが無く、良好な結果を得たが、更に二重に包囲した構造にすれば、信頼性が大幅にアップするものである。
【0034】
ベット用簡易隔離病室に係わる本発明の第5の構成は、直方体の稜線からなる骨組のうち、高さ方向の4本の稜線を除去し、その代わりに上部の短い方の稜線の中央部から下部に向かって各々1本ずつ高さ方向に縦棒(伸縮自在パイプ)を設け、下部の床面に接する稜線のうち長い方の稜線の1本を除去し、略コの字状にしたことを特徴とする。
【0035】
この構成によれば、骨組を構成する稜線の本数が、略直方体形状の稜線の骨組より本数が2本少ないため、安価であり、組み立てが簡単になる。又、高さ方向の稜線に相当する骨組は、ベットを挟んで二本のため、高さ調整が簡単である。
【0036】
ベット用簡易隔離病室に係わる本発明の第6の構成は、ほぼ直方体形状の角底袋の長い稜線側の側面の両方に、ラップ式出入口を形設したことを特徴とする。
【0037】
この構成によれば、骨組の床面に接する稜線のうち、長い方の稜線の一本を除去したので、バリアフリーにするためには、必然的にラップ式出入口は、長い稜線側になる。従って、角底袋の長い側の両側面の両方にラップ式出入口を形設してあれば、いずれかを使用できるものである。
【0038】
実施例2は、オゾン薫蒸消毒する際の角底袋のポリエチレンフィルムの二重構造は、二つ共、上から被せる方式になり、ベットを丸ごと包囲出来ないが、オゾン薫蒸消毒の試験結果は、前述の試験結果と同じで、良好であった。

【発明の効果】
【0039】
以上のように、本発明に係るベット用簡易隔離病室は、伸縮自在の金属パイプの骨組に、ポリエチレンフィルムからなる角底袋を被せて作った簡易テントであり、その中に市販されている空気空気清浄機を設置し室内を除菌するものである。新型インフェルエンザがパンデミック(大流行)状態になったとしても、病院のスタッフ(看護師)が、ベットの周辺で簡単に組立てができ設置できるので緊急対応ができるものである。また、インフェルエンザの流行が去ってシーズンオフになれば、ベットのオゾン薫蒸消毒に応用できるので多忙な看護師の手間も省けるものである。更に、ポリエチレンフィルムでベットを二重に包囲することによりベット等のオゾン薫蒸消毒が病院内で患者のいる部屋でも安全にできるようにしたことである。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施例1に係わるベット用簡易隔離病室内にベット、透析機器を入れたときの外観図である。
【図2】本発明の実施例1に係わるベット用簡易隔離病室の骨組の外観斜視図
【図3】本発明の実施例1に係わるベット用簡易隔離病室とオゾン用角底袋を取付ける縦棒とクランプを取付けした外観斜視図
【図4】本発明の実施例1に係わるベット用簡易隔離病室とオゾン薫蒸消毒用角底袋の取り付け前の外観斜視図
【図5】本発明の実施例1に係わるベット用簡易隔離病室の角底袋とオゾン用角底袋にベットを入れたときの外観図
【図6】図2のQ視部拡大図でL字状継ぎ手の斜視図
【図7】図2のR視部拡大図で3軸継ぎ手の斜視
【図8】図2のS視部拡大図でT字継ぎ手の斜視図
【図9】図3のP視部拡大図でクランプの斜視図
【図10】本発明の実施例2に係わるベット用簡易隔離病室の骨組と角底袋の外観斜視図
【図11】本発明の実施例1、実施例2に係わるベット用簡易隔離病室を分解しショルダーバッグに収納した外観斜視図
【図12】ポリエチレンフィルムの厚さと酸素透過度についての試験結果
【図13】ポリエチレンフィルムの厚さと水蒸気透過度についての試験結果
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の実施するための最良の形態について、図面を参照にしながら説明する。尚、図1から図9は、実施例1を示し、図10は実施例2を示すものである。
【実施例1】
【0042】
図1は、本発明の実施例1に係わるベット用簡易隔離病室1であって、
金属製パイプ(アルミ製パイプ又は、ステンレス製パイプ)からなる骨組2と角底袋13から構成されている。 該病室内1には、ベット14と透析機器18を設置したときの外観図である。
【0043】
図2は、本発明の実施例1に係わるベット用簡易隔離病室1の骨組2である。
骨組み2は、下部の床面に接する長い方の稜線3と短い稜線4を3軸継ぎ手9により結合され、略コの字状に配列されている。前方の出入口側はバリアフリーにするため、一本の稜線を除去している。床面と接する長い方の稜線4の前方には、L字状の継ぎ手11に結合してある。
【0044】
床面に接する長い方の稜線3と短い方の稜線4は、伸縮自在パイプを使用しているので、長さ調整ノブ12により所定の長さに調整する。
【0045】
次に、骨組上部の組立ては、短い稜線6を所定の長さに調整して横方向に平行して配置する。次に、長い方の稜線7と8を所定の長さに調整して縦方向に平行に配置する。次に、T字形状の継ぎ手10に中央部の長い稜線7を取り付ける。同様に両側の長い稜線8を3軸継ぎ手9に取付る。以上により、骨組上部組が完成したら、ベットの近くの床面に載地して置く。
【0046】
次に、先に組立てしてある骨組の下部組に、所定の長さに調整した高さ方向の稜線5を差し込んで取り付ける。
【0047】
最後に、先に組立てしてある骨組上部組を高さ方向の稜線5の上部にはめ込みネジ止めする。
【0048】
尚、分解後再組立てするときを考慮して、病院内で組立て、分解するネジの色を黒色にして、組立て、分解のミスを防止し、能率よく作業できるようにしている。
【0049】
図3に示す角底袋13を骨組2に施工するとき、骨組の高さは、約1.5mの最小限の状態(伸縮パイプの縮時の状態)で組立てする。
まず、角底袋13を骨組2の上から被せるとき、出入口側の二つ隅部を仮に位置決めしてから、残りの角底袋13を上部の横棒7に載地する。次に、それを反出入口側に静かに押して移動させて、反出入口側の二つの隅を合わせて、被せて取り付けする。
このような取付け方法で取り付ければ、病院のスタッフ(看護師)二人でも簡単に
出来るものである。取付け時に角底袋13が引かかって切れたり、破れたりすること無くスムーズに取り付け出来るものである。
尚、角底袋13の底部四隅には、あらかじめ1,2,3,4、と番号をマジックインクで書いておき、1と2は出入口側を示し、3と4は反出入口側を示す方向にしておけば、取り付け方向のミス発生もなく、能率よく取り付けが出来るのものである。
高さ方向の伸縮自在パイプの高さを調整して適性高さ(2.1m)に調整する。
【0050】
骨組上部中央の横棒7は、骨組の補強の役目ばかりでなく、角底袋13の施工時は、載地部分となると共に、ベット14をラップ式出入口19から出入する際は、該出入口19の大きい側壁部20を持ち上げて折返せば載地してくれるので、ベット14を容易に出入れできる利便性を有するものである。
【0051】
図3に示すオゾン薫蒸消毒用角底袋に使用する縦棒は、水を吸収しないナイロン樹脂や、ポリエチレン樹脂で作ったカラフルな色のカーテン掛けにもなり、患者のプライバシーを守る衝立の代用にもなるものである。(図示せず。)
【0052】
図4は、本発明の実施例1に係わるベット用簡易隔離病室1とオゾン薫蒸消毒用角底袋の取り付け前の斜視図である。オゾン薫蒸消毒用角底袋の取り付け方向も前述の角底袋と同じく、開口部と底部に番号を黒マジックで書いておけば、取付けのミスも無く、能率的である。
【0053】
オゾン薫蒸消毒用角底袋15内の両側に一本ずつ縦棒16(伸縮自在パイプ)を形設し、該オゾン用角底袋15と縦棒16をクランプ17で一緒に挟み、骨組2の高さ調整ノブ12の端面をクランプ17のストッパーにしている。
【0054】
図5は、、該オゾン用角底袋15内の両側に一本ずつ縦棒16を入れて該オゾン用角底袋15の上方の稜線が、棒状の直線になるので、下側の稜線もポリエチレンフィルムの自重により垂れ下がり、略上方の稜線に倣ってきれいにできるので、該オゾン角底袋15の空間を確実に形成することができる。また、床面の該オゾン用角底袋15の側面22のフィルムも若干波打するが、ほぼ平坦にできるので、ベット14を入れる際、ベットのキャスター23が該オゾン角底袋の側壁部のフィルム22にひっかかったり、切れたりせずに所定の位置に収納できるものである。
次に、該オゾン用角底袋の開口部21の周辺を手繰りで中央部に寄せ集め、真中からはオゾン発生機の電源コードを引き出し、マジックバンドで縛りつければ準備完了する。

【実施例2】
【0055】
図10は、本発明の実施例2に係わるベット用簡易隔離病室1の骨組2と角底袋13である。、高さ方向の稜線5が二本のため、高さ調整が簡単にできる利点を有するものである。実施例2の角底袋13のラップ式出入口19は、略直方体形状の長い方の稜線側の両面に設けているので、ベットを病室に配置したとき、左右どちらの隅に配
置されてもいずれかの出入れ口を使用できる利点を有するものである。
【符号の説明】
【0056】
1 ベット用簡易隔離病室
2 骨組
3 床面と接する長い方の稜線
4 床面と接する短い方の稜線
5 高さ方向の稜線
6 骨組上部の短い方の稜線 7 骨組上部の中央部の長い方の稜線
8 骨組上部長い方の稜
9 3軸継ぎ手
10 T字形状継ぎ手
11 L字形状継ぎ手
12 長さ調整ノブ
13 角底袋
14 ベット
15 オゾン用角底袋
16 縦棒
17 クランプ
18 透析機器
19 ラップ式出入口
20 出入れ口の大きい側壁部
21 オゾン用角底袋の開口部
22 オゾン用角底袋の側壁部
23 ベットのキャスター
24 ショルダーバッグ
25 長さ調整ノブの上部端面
26 オゾン用角底袋の底部


















【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体の稜線からなる骨組のうち、床面と接する四本の稜線のうち一本の稜線除去して構成する骨組に、プラスチックフィルムからなる角底袋を上から被せて作ったベット用簡易隔離病室において、稜線を司る骨組の縦、横、高さ方向のパイプで、長さ調整が必要なところは伸縮自在パイプを使用し、かつ骨組の縦、横、高さの寸法と角底袋の縦、横、高さの関係は、角底袋の縦、横の寸法は、骨組の縦、横の寸法より約5cm大きくし、反対に角底袋の高さ寸法は骨組の高さ寸法より約50cm短くしたことを特徴とするベット用簡易隔離病室
【請求項2】
直方体の稜線からなる骨組のうち、床面と接する四本の稜線のうち、一本の稜線を除去し、骨組上面部の短い稜線の中央部と対面する短い稜線の中央部間に一本の横棒(伸縮自在パイプ)を形設したことを特徴とする請求項1記載のベット用簡易隔離病室
【請求項3】
直方体の稜線からなる骨組のうち、床面と接する四本の稜線のうち、一本の稜線を除去し、除去した稜線の側面側に角底袋のラップ式出入口を複数個形設したことを特徴とする請求項1乃至2の何れか一記載のベット用簡易隔離病室
【請求項4】
オゾン薫蒸消毒用角底袋内の両側に一本ずつ縦棒(伸縮自在パイプ)を形設し、該角底袋と縦棒をクランプで一緒に挟み、骨組の高さ調整ノブの上部端面をクランプのストッパーにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一記載のベット用簡易隔離病室

【請求項5】
ベット等のオゾン薫蒸消毒を行う際に、ラップ式出入口を有するベット用簡易隔離病室に入れ(一重)、更にオゾン薫蒸消毒用角底袋で二重に包囲したことを特徴とするベット用簡易隔離病室
【請求項6】
直方体の稜線からなる骨組のうち、高さ方向の4本の稜線を除去し、その代わりに上部の短い方の稜線の中央部から下部に向かって各々1本ずつ高さ方向に縦棒(伸縮自在パイプ)を設け、下部の床面に接する稜線のうち長い方の稜線の1本を除去し、略コの字状にしたことを特徴とするベット用簡易隔離病室
【請求項7】
ほぼ直方体形状の角底袋の長い稜線側の側面の両方に、ラップ式出入口を形設したことを特徴とする請求項6記載のベット用簡易隔離病室








【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図1】
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【図5】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−56161(P2011−56161A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−211629(P2009−211629)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(507313663)
【出願人】(507313674)
【出願人】(309033518)
【出願人】(509257880)
【Fターム(参考)】