説明

ペイロード発射システム

本発明は、ペイロードを発射するシステムに関する。回転フライホイール(11)は、従来設計によるロケット(16)を著しい速度に加速させる。フライホイール(11)からの回転エネルギーは、運動エネルギーの形式で螺旋面およびケーブル(14)を介してロケット(16)に伝達される。このシステムは、より少量の燃料を搭載し、より小型の第1ステージエンジンを備えた、より小型のロケット(16)を含む。システムのその他の構成要素はすべて再使用される。これによって、ロケット(16)の設計がより簡潔かつより効率的なものとなり、打上げコストが大幅に削減される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、限定はしないが特に打上げコストを削減するために、ペイロードを積載するロケットまたは積載しないロケットを加速させるペイロード発射システムに関する。
【背景技術】
【0002】
WO 0162534には、軸を中心に回転することが可能なフライホイールと、端部が解放可能に貨物と結合するように構成され、遠端部が回転フライホイールと係合することができるケーブルとを備える加速システムが記載されている。
【0003】
そのフライホイールには、ケーブルの、前記端部から遠方の部分を受けるための面が設けられ、その面は、径方向寸法が前記軸の円弧方向に前記軸から漸増する曲線状の輪郭を有する。ケーブルの遠端部は、フライホイールと係合した後、フライホイールの中心付近に拘束された状態に保たれ、ケーブルが曲線状の輪郭に沿って巻き上げられて貨物が加速する。
【0004】
加速システムは、重量貨物を一定の加速度で加速させるための優れた解決策となり、航空機を離陸速度に加速させるために使用することができる。
【0005】
しかしながら、通常、ロケットの先頭部は、どちらかといえば軽量な構造の円錐形のシュラウドを備え、時にはリモートセンシング衛星などのペイロードを備えることを考慮すると、上記加速システムにはケーブルに取り付けられるロケットを加速させる実用的な方法が示されていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このペイロード発射システムの目的はロケットを加速させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、端部が解離可能にロケットと結合するよう形成されたケーブルと、軸を中心として回転するよう構成された回転部材と、その軸を中心にその回転部材を回転させるようにその回転部材と係脱可能に係合する駆動手段とを備え、前記端部から遠方のケーブル部分を受けるための面が回転部材に設けられ、その面が、径方向寸法が前記軸の円弧方向に前記軸から漸増する曲線状の輪郭を有することを特徴とするペイロード発射システムが提供される。また、回転部材が回転している間に、ケーブルの前記遠端部をその回転部材と係合させる手段も提供される。そのシステムはまた、加速中にロケット上の構造的に適切な位置でケーブルの牽引力をロケットに伝達する複数の伝達手段を、ケーブルの遠端部に備えている。例示のみを目的として、添付の図面を参照して、本発明を実施する1つの方法を以下に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
概略的に構想を表す図面の図1、図2および図3をここで参照すると、ホイール(11)に作用する動力源(図示せず)によって軸(12)を中心に回転するように、軸(12)に回転可能に装着され駆動されるホイール(11)を備えるペイロード発射システム(10)の実施形態が示されている。ホイール(11)には、ケーブル(14)を受けるための面(13)が設けられている。面(13)は、軸(12)の軸方向から見ると、面(13)の縦方向および軸(12)からの放射方向に延在するその輪郭が、軸(12)の円弧方向に軸(12)から漸増する曲線状の構造をなしている。
【0009】
複数の伝達手段(15)がケーブル(14)のもう一方の端部に設けられている。伝達手段(15)は、加速中にロケットの構造上の適切な位置でケーブルからロケット(18)に牽引力を伝達するように設計されている。図8に、伝達手段の設計、および伝達手段がケーブルの牽引力をロケットに伝達することが可能なロケット構造上の位置の例を示す。ケーブル(14)の端部をホイール(11)の軸方向にホイール(11)に向かって押圧する手段(図示せず)が設けられ、ロケット(16)から遠方のケーブル(14)の遠端がホイール(11)の中心付近に拘束され、ケーブル(14)の端部が付形面(profiled surface)(13)上に位置するようになっている。
【0010】
開始位置において、ケーブル(14)の端部は、ホイール(11)の付形面(13)から離間して保持される。次いで、ホイール(11)を回転させるべく、動力源が作動させられる。回転エネルギーが、伝達手段(15)およびロケット(16)を加速させる動力を供給するに十分となったとき、前記手段は、ケーブル(14)の遠端をホイール(11)に向かって押圧するよう操作され、その結果、ロケット(16)から遠方のケーブル(14)の遠端はホイール(11)の中心付近に拘束され、ケーブル(14)の端部は付形面(13)上に位置する。面(13)の輪郭の効果は、初期には低速で、次いで軸(12)からの面(13)の輪郭の半径距離が増加するにつれて漸増する速度で、ケーブル(14)が伝達手段(15)およびロケット(16)をホイール(11)に向かう方向に引き寄せるというものである。
【0011】
概略的に構想を表す図面の図4をここで参照すると、ロケットを加速させるための、本発明によるペイロード発射システム(20)の一実施形態が示されている。このシステムは、ホイール(21)に作用する動力源によって軸(22)を中心に回転するよう、軸(22)に回転可能に装着され駆動されるホイール(21)を備えている。ホイール(21)には、ケーブル(24)を受けるための面(23)が設けられている。面(23)は、軸(22)の軸方向から見ると、面(23)の長手方向および軸(22)からの放射方向に延在するその輪郭が、軸(22)の円弧方向に軸(22)から漸増する曲線状の構造をなしている。ケーブル(24)のもう一方の端部は、第2軸(26)を中心に回転するよう構成された付加的回転部材(25)上で回転される。第2ケーブル(27)は、その端部の一方が付加的回転部材(25)に取り付けられ、もう一方の端部がロケット(29)に接続されている。ケーブル(24)の端部をホイール(21)に向けてホイール(21)の軸方向に押圧する手段(図示せず)が設けられている。
【0012】
開始位置において、付加的回転部材(25)から遠方のケーブル(27)の端部は伝達手段(28)に接続され、ケーブル(24)の遠端はホイール(21)の付形面(23)から離間して保持される。次いで、ホイール(21)を回転させるべく、動力源が作動させられる。回転エネルギーが、伝達手段(28)およびロケット(29)を加速させる動力を供給するに十分となったとき、前記手段は、ケーブル(24)の遠端をホイール(21)に向かって押圧するよう操作され、その結果、付加的回転部材(25)から遠方のケーブル(24)の端部はホイール(21)の中心に拘束され、ケーブル(24)の遠端は付形面(23)上に位置する。この構造は、付加的回転部材(25)がホイール(21)よりも軽量な構造であり、付形面(23)よりも容易にケーブル(27)の丈を収容するように構成されることができるというものである。
【0013】
概念的に構想を表す図面の図5および図6をここで参照すると、図面の図1、図2および図3を参照して説明した原理に従って動作するシステム(30)が示されている。動力源、ロケットおよび伝達手段は図示しない。
【0014】
ケーブル(33)の遠端には球体(35)が設けられている。ケーブル(34)は、まず、軸(32)を中心に回転するホイール(31)から離間して保持され、次に、前記係合手段によってホイール(31)に向かって軸方向に押圧されて、ホイール(31)に設けられた、ホイール(31)の中心に隣接して位置する空隙に球体(35)を配置する。球体(35)はその後、回転するホイール(31)に拘束され、そのホイール(31)でケーブル(34)を牽引する。
【0015】
ホイール(31)が回転を継続する間、ケーブル(34)は曲線状の付形面(33)上に位置し、ロケットを加速させる。
【0016】
図6において、回転ホイール(31)は、ペイロード発射システムの動作の終了位置にある。ホイール(31)は約1と4分の1回転を完了し、ケーブル(34)は曲線状の付形面(33)上に巻き上げられ、加速が完了している。
【0017】
次いでロケットはその軌道を進み、ホイール(31)はその残留する回転エネルギーで回転を継続する。
【0018】
図7は、加速中のロケット(16,29)およびケーブル(14、24)に取り付けられた伝達手段(15、28)の概略的な透視図である。
【0019】
図面の図8をここで参照すると、この特定の例においては2つのステージと、この特定の例においては液体酸素および液体水素で機能する2つのエンジンとを備え、第1ステージが第1ステージエンジンと、液体水素(H)の入った燃料タンクと、液体酸素(O)の入った燃料タンクとを備え、第2ステージが第2ステージエンジンと、液体水素(H)の入った燃料タンクと、液体酸素(O)の入った燃料タンクとを備える、従来設計によるロケットの図が示されている。
【0020】
このロケットはまた、リモートセンシング衛星などのペイロードと、頂部の円錐形のシュラウドとを備え、その円錐形のシュラウドはそのペイロードを囲繞および保護し、優れた空力特性をロケットにもたらす。この特定の例では、ロケットの第1ステージの後方および第2ステージの後方に配置された位置でケーブルからロケットへ牽引力を伝達する、複数の伝達手段のうちの2つを示す。
【0021】
ペイロード発射システムの利点
伝達手段は、ロケットの構造上の適切な位置でケーブルの牽引力をロケットに伝達することが可能である。あらゆる種類のロケットがペイロード発射システムで使用され得るが、特に、従来設計によるロケットを使用することが可能である。図8に示すこの従来設計は、大部分の用途に対して最も効率的である。伝達手段は、ロケットの前部分の後方でケーブルの牽引力をロケットに伝達する。
【0022】
ロケットは著しい速度でその軌道を開始する。打上げの開始時にはロケットに大量のエネルギーが与えられるため、より少量の燃料を搭載した、より小型の第1ステージエンジンで駆動される、より小型のロケットを使用することができる。それが、より簡潔で効率的なロケットの設計へとつながり、たとえば、燃料の使用がより少量となるため、最高の推進力を有し、より生産費を要する燃料を選択することが可能になる。これらはすべて、より効率的な動作および大幅なコストの低下につながるものである。
【0023】
ペイロード発射システムの欠点
大気中のより低高度でより高密度な層における著しい速度により、ロケット頂部の円錐形のシュラウドおよびロケットの構造はより高い荷重にさらされる。
【0024】
しかしながら、円錐形のシュラウドおよびロケットは、それぞれの幾何学的(geometric)構造により、効率的に補強することができる。
【0025】
ペイロード発射システムの様々な好ましい実施形態
ペイロード発射システムの特定の実施形態は、ケーブル(14、24)を伝達手段(15、28)から切断する手段を含むこともできる。ペイロード発射システムの他の特定の実施形態においては、これらの手段は爆発装置を含む。
【0026】
ペイロード発射システムの特定の実施形態はまた、選択されたある地点においてロケットが通過したことを感知する感知手段を含み、ケーブル(14、24)を伝達手段(15、28)から切断するための手段を操作することができる。これらの感知手段は、システム上または地上に配置することができる。
【0027】
ペイロード発射システムは縦穴と共に使用することができ、ホイールは縦穴の上部に位置し、開始位置のロケットは縦穴の底部付近に位置する。またはホイールが築造物の上部に位置し、開始位置のロケットが地上に位置するか、もしくは築造物の下に配置された縦穴の底部に位置することもできる。
【0028】
水などの多量の液体中にあり、加速中にロケットがその内部で移動するに十分な空間を有する構造が、ペイロード発射システムと共に使用され得る。この構造は、最も適切な位置に最も適切な許容度(latitude)で配置することができる。
【0029】
ペイロード発射システムの特定の一実施形態においては、伝達手段はロケットに追従せず、ロケットは図3に示すように、それだけでそれ自体の軌道を進む。
【0030】
一実施形態においては、伝達手段は、加速後のある時点でロケットから離脱するように設計される。
【0031】
他の実施形態においては、伝達手段が、ロケットの、ある位置でロケットに取り付けられ、伝達手段を分離する手段が設けられる。
【0032】
他の実施形態においては、伝達手段をロケットから分離する手段は爆発装置を含む。
【0033】
ペイロード発射システムの特定の実施形態はまた、選択されたある地点においてロケットが通過したことを感知する感知手段を含み、伝達手段をロケットから分離する手段を操作することができる。これらの感知手段は、システム上または地上に配置することができる。
【0034】
伝達手段をロケットから引き離すために、空力構造を伝達手段に設けることができる。加速中または加速後にロケットの動作によって発生する空気の流れにより、空力構造に対して空気力が生成され、その空気力が伝達手段をロケットから引き離す。
【0035】
特定の実施形態においては、伝達手段は、燃料タンク付近のロケットの外部構造を包含するよう設計され、この位置のロケットの構造が、加速によって誘発された横圧によって大幅に増大することがないようにすることができる。
【0036】
地表付近に設置された網、または伝達手段上のパラシュートを使用して、加速後に伝達手段を回収し、取り戻すことができる。
【0037】
ロケットが加速を開始した際に第1ステージエンジンに点火するときに排気ガスの蓄積を可能にするために、ロケットの下部に空隙を設けることができる。
【0038】
第1ステージエンジンが点火されたときの加速開始のその時点にロケットを所定位置に維持する手段を設けることができる。
【0039】
操作を容易にするために、ペイロード発射システムの特定の実施形態の付近に外部貯蓄燃料タンクを設けることができる。
【0040】
ケーブルの端部を回転ホイールと係合させる手段の特定の例は、その端部をホイールに向けて押圧する人間のオペレータである。
【0041】
駆動手段とホイールの間に、クラッチを設けることができる。
【0042】
原理的には、第1ステージエンジンは、加速の開始時に点火する必要はなく、加速中または加速後のいかなる時点でも点火することができる。
【0043】
ペイロード発射システムの特定の実施形態においては、図5および図6に示すように、ケーブル端部の球体が、ケーブルをホイールの中心に拘束し、ペイロード発射システムの他の実施形態においては、ケーブルの端部は、ホイールの中心に隣接して配置された複数の離隔した突出部によって拘束されるような形に形成される。
【0044】
ペイロード発射システムの特定の実施形態においては、フライホイールが回転している間にケーブルをフライホイールから摘出する手段が提供される。これらの手段によって、限定はしないが特に、ケーブルおよびフライホイールを他の操作に向けて迅速に準備することが可能になる。
【0045】
定義
ケーブルという用語はチェーンを含む。チェーンはケーブルの代わりに使用することができる。
【0046】
ロケットという用語は、反動エンジンを動力とするあらゆる構造を含む。前記構造は、フィン、主翼、方向舵、有人もしくは無人のコックピット、着陸用の車輪もしくはスキー、またはそれらのあらゆる組合せを含むことができ、反動エンジンという用語は、化学燃料を、または、化学燃料を空気とともに使用し、推力を得るためにそれをエンジンから噴出するあらゆるエンジンを含む。反動エンジンという用語はまた、電気または核のエネルギーを使用することによって、ある物質をそれから噴出するあらゆるエンジンを含む。
【0047】
ペイロードという用語は、ロケットをその軌道に誘導する誘導システム、センシング用、通信用もしくは撮影用の電子システム、または宇宙で解放される人工衛星などの任意のシステムを含む。
【0048】
「ロケットの前部分」という表現は、ロケットが移動する方向に対してロケットの前にあるロケットの部分を意味する。
【0049】
「ロケットの前部分の後方」という表現は、ロケットが移動する方向に対してロケットの前部分の後方に位置するロケットの部分を意味する。すなわち、ロケットが移動する方向に対して、まず前部分があり、次いで前部分の後方の部分があり、次いでロケットの後方部分がある。
【0050】
「第1ステージの後方の位置」という表現は、第1ステージのうちの、ロケットの前部分から最も遠方の部分を意味する。
【0051】
「第2ステージの後方の位置」という表現は、第2ステージのうちの、ロケットの前部分から最も遠方の部分を意味する。
【0052】
特記事項
すべての図面で図示し、論じたペイロード発射システムの特定の実施形態において、伝達手段がケーブルからロケットに牽引力を伝達する構造的に適切な位置は、ロケットの前部分の後方に位置する。すなわち、伝達手段は、ロケットの前部分の後方に位置するロケット上の位置で、ケーブルからロケットに牽引力を伝達する。
【0053】
これらの特定の実施形態において、伝達手段は、ケーブルの端部からロケットの背面へ延在する剛体金属構造である。それらは、図7および図8に示すように、ロケットの前部分と干渉しないように形成されている。それらの伝達手段が牽引力をロケットに伝達する位置で、これらの金属構造は、この牽引力を受けるロケット部分のすぐ下に存在する延長部をその構造上に備えるよう形成されている。これらの例において、これらの伝達手段はロケットに取り付けられていない。前記延長部は、フックの形式を有し、その特定の形状によりケーブルからの牽引力がロケットに伝達される限り、ロケットに拘束されるよう形成されている。すべての図面で示したこれらの特定の実施形態において、ロケットは鉛直に加速され、伝達手段は、ケーブルからロケットへの牽引力の伝達が消滅すると、直ちにロケットから脱落する。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】加速の開始時におけるペイロード発射システムの好ましい実施形態を示す概略的な透視図である。
【図2】加速の終了時におけるペイロード発射システムの好ましい実施形態を示す概略的な透視図である。
【図3】加速直後におけるペイロード発射システムの好ましい実施形態を示す概略的な透視図である。
【図4】加速の開始時におけるペイロード発射システムの他の実施形態を示す概略的な透視図である。
【図5】加速の開始時における回転部材を示す概略的な透視図である。
【図6】加速の終了時における回転部材を示す概略的な透視図である。
【図7】加速中のロケットおよび伝達手段の概略的な透視図である。
【図8】加速中のロケットおよび伝達手段の内部構造の概略的な透視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端部がロケット(16)と解離可能に結合するよう構成されたケーブル(14)と、軸(12)を中心として回転するよう構成された回転部材(11)と、前記回転部材(11)を前記軸(12)を中心として回転させるために前記回転部材(11)と解放可能に係合する駆動手段とを備え、前記回転部材(11)が、ロケット(16)から遠方の前記ケーブル(14)の部分を受けるための面(13)を備え、前記面(13)は、径方向寸法が前記軸(12)の円弧方向に前記軸(12)から漸増する曲線状の輪郭を有し、ロケット(16)から遠方の前記ケーブル(14)の端部が前記回転部材(11)の中心に隣接する前記回転部材(11)上の位置に拘束されている間、ロケット(16)から遠方の前記ケーブル(14)の部分が前記面(13)上に位置するように、前記回転部材が回転している間にロケット(16)から遠方の前記ケーブル(14)の前記部分を前記回転部材(11)と係合させる手段を備えるペイロード発射システムであって、前記ケーブル(14)とロケット(16)の間に伝達手段(15)が設けられ、前記伝達手段(15)が、前記ケーブル(14)から前記ロケット(16)に牽引力を伝達するよう構成されたことを特徴とするペイロード発射システム。
【請求項2】
端部がロケット(29)と解離可能に結合するよう構成されたケーブル(27)と、軸(22)を中心として回転するよう構成された回転部材(21)と、前記回転部材(21)を前記軸(22)を中心として回転させるように前記回転部材(21)と解放可能に係合する駆動手段と、第2軸(26)を中心として回転するよう構成された付加的回転部材(25)とを備え、前記ロケット(29)から遠方の前記ケーブル(27)の端部が前記付加的回転部材(25)に取り付けられ、第2ケーブル(24)の端部が前記付加的回転部材(25)に取り付けられ、前記回転部材(21)が、前記付加的回転部材(25)から遠方の前記ケーブル(24)の部分を受けるための面(23)を備え、前記面(23)は、径方向寸法が前記軸(22)の円弧方向に前記軸(22)から漸増する曲線状の輪郭を有し、前記付加的回転部材(25)から遠方の前記ケーブル(24)の端部が前記回転部材(21)の中心に隣接する前記回転部材(21)上の位置に拘束されている間、前記付加的回転部材(25)から遠方の前記ケーブル(24)の部分が前記面(23)上に位置するように、前記回転部材(21)が回転している間に前記付加的回転部材(25)から遠方の前記ケーブル(24)の前記部分を前記回転部材(21)と係合させるための手段を備えるペイロード発射システムであって、前記ケーブル(27)とロケット(29)の間に伝達手段(28)が設けられ、前記伝達手段(28)が、前記ケーブル(27)から前記ロケット(29)に牽引力を伝達するよう構成されたことを特徴とするペイロード発射システム。
【請求項3】
前記システムによって加速されるよう構成されたロケット(16、29)を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載のペイロード発射システム。
【請求項4】
前記伝達手段(15、28)は、前記ロケット(16、29)の第1ステージの後方に位置する少なくとも1つの位置で、前記ケーブル(14、27)から前記ロケット(16、29)に前記牽引力を伝達するよう構成されたことを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のペイロード発射システム。
【請求項5】
前記伝達手段(15、28)が、前記ロケット(16、29)の第2ステージの後方に位置する少なくとも1つの位置で、前記ケーブル(14、27)から前記ロケット(16、29)に前記牽引力を伝達するよう構成されたことを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のペイロード発射システム。
【請求項6】
前記伝達手段(15、28)が、前記ロケット(16、29)によって輸送されるペイロードの後方に位置する少なくとも1つの位置で、前記ケーブル(14、27)から前記ロケット(16、29)に前記牽引力を伝達するよう構成されたことを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のペイロード発射システム。
【請求項7】
前記ケーブル(14、27)を少なくとも1つの伝達手段(15、28)から切断する手段が設けられたことを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のペイロード発射システム。
【請求項8】
前記ケーブル(14、27)を少なくとも1つの伝達手段(15、28)から切断する前記手段が爆発装置を含むことを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のペイロード発射システム。
【請求項9】
前記ロケット(16、29)は、少なくとも1つの伝達手段(15、28)が前記ケーブル(14、27)から前記ロケット(16、29)に前記牽引力を伝達することが可能な箇所を、その構造上に少なくとも1つ有することを特徴とする、請求項3から8のいずれかに記載のペイロード発射システム。
【請求項10】
前記ロケット(16、29)が、少なくとも1つの伝達手段が前記ロケット(16、29)に取り付けられる箇所をその構造上に有することを特徴とする、請求項3から9のいずれかに記載のペイロード発射システム。
【請求項11】
伝達手段(15、28)を前記ロケット(16、29)から分離する手段が設けられたことを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のペイロード発射システム。
【請求項12】
伝達手段(15、28)を前記ロケット(16、29)から分離する前記手段が爆発装置を含むことを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のペイロード発射システム。
【請求項13】
前記ロケット(16、29)がその軌道を伝達手段(15、28)によって妨害されることなく進行することができるように、伝達手段(15、28)を前記ロケット(16、29)から離脱させる手段が設けられたことを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のペイロード発射システム。
【請求項14】
伝達手段(15、28)を前記ロケット(16、29)から離脱させる前記手段が、伝達手段(15、28)上に配置された空気力学的な構造を含むことを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のペイロード発射システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−522983(P2007−522983A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537226(P2006−537226)
【出願日】平成16年10月31日(2004.10.31)
【国際出願番号】PCT/EP2004/012346
【国際公開番号】WO2005/049425
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(502308790)