説明

ペット用ケージ

【課題】ケージに動物を収容したままの状態で、動物足下部と家屋の室内を汚さずにケージに備えた床・トレイ・床とトレイを組み合わせた種類の台座の清掃を効率的に行えるペット用ケージを提供する。
【解決手段】収容動物が横方向と上方向に逃げ出すのを防ぐ下方を開口した動物収容囲い部を備え、動物足下部に動物が着地して下方向に逃げ出すのを防ぐ台座を2台以上引き出し式に横に並べて備え動物収容囲い部を構成する囲い面の一部を利用した或いは動物収容囲い部に付加する仕切り板を用いた可動式動物追い寄せ板を備え収容動物を所望の台座上に追い寄せる、或いは動物足下部に動物が着地して下方向に逃げ出すのを防ぐ台座を上層側台座が下層側台座の頭上の空間を遮断するように合計2台以上の台座を引き出し式に上下階層に重ねて備え普段の動物飼育時はいずれか一方の台座上に動物を着地させて用いることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はウサギ、リス、鳥、爬虫類等のペット用ケージに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ペット用ケージの背景技術に関して、従来のペット用ケージの基本形態を図24と図25を用いて以下に説明する。
【0003】
ここで、本特許出願の以降の説明にあたり本特許出願で用いる用語の説明を行う。
「動物収容囲い部」の意味は、収容動物が横方向に逃げ出すのを防ぐ側面囲いと収容動物が上方向に逃げ出すのを防ぐ天井囲いで構成するものと天井囲いがなく収容動物が横方向に逃げ出すのを防ぐ側面囲い部のみで構成するものを「動物収容囲い部」と呼ぶ。
「台座」の意味は、収容動物を乗せる床(屑類を通過しない)・収容動物を乗せて屑類を収容するトレイ(屑類を通過しない)・収容動物を乗せて屑類を通過する床と屑類を収容するトレイ(屑類を通過しない)を組み合わせたもの3種類を総称して「台座」と呼ぶ。
「動物足下部」の意味は、収容動物の着地面と着地面より下側に位置するケージの構成部位と上記の「台座」を収納するケージの構成部位を「動物足下部」と呼ぶ。
【0004】
図24は従来のペット用ケージの基本形態を示すためのペット用ケージ1の斜視図であるが、説明を容易にするため本発明の説明に直接必要ない構成部品の記載等を省略した要部の外形輪郭形状を示した簡略図である。
図24に示すように収容した動物が横方向に逃げ出すのを防ぐ正面囲い21と右囲い22と背面囲い24と左囲い25と、動物が上方向に逃げ出すのを防ぐ天井囲い23から成る4面の側面囲いと1面の天井囲いで構成して下方を開口した箱形の動物収容囲い部2を備え、収容動物の糞尿や抜け毛や餌の食べ残し屑等の屑類の収容と動物が下方向に逃げ出すのを防ぐ動物足下部3を備え、動物収容囲い部2を動物足下部3の上に乗せた形態のものがある。
【0005】
図25は前記の図24で示した動物足下部3の内部を説明するための動物足下部3の主要構成部材を示す斜視図であるが、説明を容易にするため本発明の説明に直接必要ない構成部品記載等を省略した要部の簡略図である。
動物足下部3は図25に示すように、金属製ワイヤを格子状に組んだ金網製のものや穴を多数開けた樹脂製の平板や木製の根太に木製の床板を乗せたスノコを用いた床5を上方に受け口を開口したトレイ6の開口部の上側に配置する或いはトレイ6の内側に収納する形態にすることで、図24に示した動物収容囲い部2に収容した動物が下方向に逃げ出すのを防ぎ糞尿や抜け毛や餌の食べ残し屑等の屑類を床下に通過させてトレイ内に溜めて、収容動物の体の汚れを防いで屑類をケージ外部に漏らさない工夫が成されている。
【0006】
ここで、従来のペット用ケージは動物足下部3の構造の相違で大別して2種類の方式があり、動物足下部3に引き出し式にトレイを収納するトレイ引き出し方式のペット用ケージと、トレイが図24に示した動物収容囲い部2の支持台を兼ねるトレイ固定方式のペット用ケージが市販されており、それぞれの方式の背景技術を図26から図29を用いて以下に説明する。
【0007】
トレイ引き出し方式の背景技術として株式会社三晃商会の特許(特許文献1参照)を用いたトレイ引き出し方式のペット用ケージの一形態例を図26と図27を用いて以下に説明するが、説明を容易にするため本特許願に記載の図と構成部位の符号の呼称等はその要旨を逸脱しない範囲で参照用に示した先行技術特許文献と異なる記載がある。
【0008】
図26はトレイ引き出し方式を説明するためのペット用ケージ1aの主要構造を説明する斜視図であるが、説明を容易にするため本発明の説明に直接必要ない構成部品等の記載を省略した外形輪郭形状を示したノットスケールの簡略図である。
図26に示すように、正面囲い21aと右囲い22aと背面囲い24aと左囲い25aと天井囲い23aから成る4面の側面囲いと1面の天井囲いで構成して下方を開口した箱形の動物収容囲い部2aを備え、図26中の矢印に示した前後方向に出し入れ可能な上方に受け口を開口して屑類を収容するトレイ60を備え、トレイ60を引き出し式に収納して動物収容囲い部2aを乗せて支えるケージ支持台4とトレイ60を乗せてトレイ60の出し入れの案内となる底板42と底板43から成る動物足下部3aを備えた形態としている。
【0009】
図27は上記図26に示したペット用ケージ1a中の動物の収容状態を説明するために図26を正面視したA−A部の断面図である。
図27示すように、金属製ワイヤを格子状に組んだ金網製のものや穴を多数開けた樹脂製の平板等を用いた収容動物を乗せて屑類を通過する床5aと上方に受け口を開口して屑類を収容する引き出し式トレイ60と、トレイ60の開口上端縁を全周にわたり隠すように上面が内側向きに傾斜して先端が下向きに曲がった庇状の内鍔部41を周壁の内面の高さ途中部に沿って備えたケージ支持台4と、底板42と、底板43で構成した動物足下部3aを備え、ケージ支持台4が動物足下部3aの筐体となり、底板42と底板43がトレイ60とケージ支持台4の置き台となり、ケージ支持台4に備えた内鍔部41が床5aと動物収容囲い部2aを乗せる支持台になると共に屑類がケージ支持台4とトレイ60の隙間から外部に漏れるのを防止する形態となっていることが明らかであろう。
【0010】
以上の形態とすることで、ペット用ケージ1aを用いた動物飼育は床5aがケージ支持台4に備えた内鍔部41で支えられてトレイ60と接触していない状態で使用されるため、動物をケージに収容したままの状態でトレイ60を引き出して取り外すことが可能でトレイ60の清掃が効率的に行えるペット用ケージである。
【0011】
次に、トレイ固定方式の背景技術として本発明者が使用した経緯がある株式会社マルカン製の商品名「ラビットケージ760グリーン、品番MR−313」(非特許文献1参照)を代表例に用いてトレイ固定方式のペット用ケージの形態を図28と図29を用いて以下に説明する。
【0012】
図28はトレイ固定方式を説明するためのペット用ケージ1bの主要構造を説明する斜視図であるが、説明を容易にするため本発明の説明に直接必要ない扉や尿スプレーガード板等の構成部品記載を省略した外形輪郭形状を示したノットスケールの簡略図である。
図28に示すように、正面囲い21bと右囲い22bと背面囲い24bと左囲い25bと天井囲い23bから成る4面の側面囲いと1面の天井囲いで構成して下方を開口した箱形の動物収容囲い部2bを備え、動物足下部3bに上方に受け口を開口して屑類を収容する樹脂製トレイ61を備え、動物収容囲い部2bを樹脂製トレイ61に乗せて図28中の矢印で示した上下方向に動物収容囲い部2bを動かして脱着可能な形態としている。
【0013】
図29は上記図28に示したケージ中の動物の収容状態を説明するためにペット用ケージ1bを正面視したB−B部の断面図であるが、図28が説明を容易にするため外形輪郭形状を示した簡略図であったのに対して、図29はより詳細な説明を行うため図28で記載を省略した部分を図29に記載している箇所がある。
【0014】
図29に示すように、動物足下部3bは正面視で3本の根太51bを並べた奥行き方向に17枚の床板51aを乗せた構造の収容動物を乗せて屑類を通過する木製右スノコ51と、正面視で3本の根太52bの奥行き方向に17枚の床板52aを乗せた構造の収容動物を乗せて屑類を通過する木製左スノコ52を、上方に受け口を開口して屑類を収容するトレイ61の内側に納めて乗せる形態であり、動物収容囲い部2bを構成する右囲い22bと左囲い25bの下端部の断面は天地逆の凹形の断面形状になっており、左右の凹部の間隔は上方に受け口を開口したトレイ61の開口上端縁の位置と合わせてあり、動物収容囲い部2bをトレイ61に乗せると右囲い22bと左囲い25bに設けた凹部がトレイ61の開口端部の周壁を抱え込むため、トレイ61と動物収容囲い部2bの位置合わせが容易で動物収容囲い部2bとトレイ61間の横方向のズレを防止できる形態であり、図29中の矢印で示した上下方向に動物収容囲い部2bを動かして容易に脱着することができる。
尚、図29では右囲い22bと左囲い25bに設けた凹部と囲い部が一体構造の断面図で示したが、実際の市販品は凹部が樹脂製で囲い部が金属製ワイヤを組んだ別体で構成している。
【0015】
ここで、市販されているケージは、動物収容囲い部2bとトレイ61間の上下方向のズレによる動物収容囲い部2bの外れを防ぐため、動物収容囲い部2bとトレイ61を繋止するクランプを右囲い22bと左囲い25bの外側に備えているが図29では図示省略してある。
【0016】
以上の形態とすることで、トレイ固定方式のペット用ケージ1bは、先に図26と図27の説明で示したトレイ引き出し方式のペット用ケージ1aと比較して引き出し式トレイ60を収納するためのケージ支持台4と底板42と底板43を必要としないシンプルな構造であるためケージの製造コストを下げることができる利点があるが、使用面に於いては収容動物の糞尿や抜け毛や餌の食べ残し屑等の屑類が溜まったトレイ61を清掃する時は動物収容囲い部2bを持ち上げてトレイ61と動物収容囲い部2bを分離する必要があり、トレイの清掃に手間がかかるペット用ケージであることが明らかであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特開2005−295960号 公報
【非特許文献】
【0018】
【非特許文献1】

【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
従来のトレイ引き出し方式のペット用ケージでは動物を動物収容囲い部に入れたままの状態でトレイを取り外して効率的に清掃することができるが、その状態でトレイを清掃作業時中に動物が排便をしてしまうと便が動物足下部3aを構成する底板42と43上や家屋の床上に落ちてしまい汚してしまう欠点があり、トレイに溜まった屑類を捨てるためトレイをケージから取り外すと静電気や移動時の風圧等により体毛等の極めて軽い屑類が空中に舞い上がり室内に拡散してしまう問題があった。
また、トレイを取り外しても動物飼育中は動物が常に床上に乗った状態であるため床の清掃を行う時は動物をケージから外に出す必要があり、床の清掃作業中は動物を一時収容用ケージ等に移動するか、動物を室内或いは庭やベランダ等に放しておく必要があり、一時収容用ケージ等を準備する費用の増加や放した動物の監視が必要になる等の手間がかかる欠点があった。
更に、床清掃を行うために動物を抱き上げて動物収容囲い部から出そうとすると、動物の性質によっては触れられるのを嫌い抵抗して人の手に噛みついて傷を付けたり、抱き上げられた動物が暴れて落下して怪我をしてしまうリスクを伴う欠点があった。
【0020】
また、従来のトレイ固定方式のペット用ケージではトレイ内に溜まった屑類の取り出しや床とトレイの清掃を行うには、動物収容囲い部を持ち上げてトレイと動物収容囲い部を分離させる作業が必要であり、この間は動物を一時収容用ケージ等に移動するか、動物を室内或いは庭やベランダ等に放しておく必要があり、一時収容用ケージ等を準備する費用の増加や放した動物の監視が必要になる等の手間がかかる欠点があった。
更に、動物を一時収容用ケージ等に移動するために動物を抱き上げようとすると、動物の性質によっては触れられるのを嫌い抵抗して人の手に噛みついて傷を付けたり、抱き上げられた動物が暴れて落下して怪我をしてしまうリスクを伴う欠点があった。
【0021】
本発明は、このような従来のペット用ケージが有していた課題を解決しようとするものであり、ケージに動物を収容したままの状態で、ケージを構成する動物足下部の内部や家屋の室内を汚さずに収容動物を乗せる床・収容動物を乗せて屑類を収容するトレイ・収容動物を乗せて屑類を通過する床と屑類を収容するトレイを組み合わせた種類の台座の清掃を効率的に行うことが可能なペット用ケージを実現することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
そして、本発明は上記の目的を達成するために、第1の解決手段としてペット用ケージの台座上に着地して居る時間が長いウサギ等の床上生活タイプのペット飼育用に適したものと、第2の解決手段としてペット用ケージの動物収容囲い部内の高所に取り付けた止まり木等上に居る時間が長い鳥類等の高所生活タイプのペット飼育用に適した用途の2タイプの課題解決手段を以下に示す。
【0023】
第1の解決手段を以下に示すと、(イ)と(ロ)と(ハ)と(ニ)の構成によるペット用ケージである。
(イ)収容動物が横方向に逃げ出すのを防ぐ或いは収容動物が横方向と上方向に逃げ出すのを防ぐ囲い面で構成する下方を開口した動物収容囲い部を備える。
(ロ)動物足下部に収容動物を乗せる床或いは収容動物を乗せて屑類を収容するトレイ或いは収容動物を乗せて屑類を通過する床と屑類を収容するトレイを組み合わせた種類の台座を動物収容囲い部の内側或いは動物収容囲い部の下側に備えて収容動物が下方向に逃げ出すのを防ぐ。
(ハ)上記の種類の台座は動物足下部に引き出し式に2台以上横に並べてセットする形態であり、収容動物を乗せて屑類を通過する床に関しては持ち上げ式に2台以上横に並べてセットする形態と収容動物を乗せて屑類を通過する1台の床を持ち上げ式にセットする形態を含む。
(ニ)台座同士の並び方向の両端にある動物収容囲い部或いは該動物収容囲い部の近傍側から移動案内に従って台座の頭上を対面する囲い面に向かい平面視で横方向に動いて、或いは平面視した台座同士の境界線に並行する回転軸を収容動物の背丈を越える高さ位置に備えて該回転軸を支点に回転してその開放端部が収容動物の頭上高さ位置から台座面上に向かって動いて、或いは平面視した台座同士の境界線の方向に交叉する動物収容囲い部或いは該動物収容囲い部の近傍に鉛直方向の回転軸を備えて該回転軸を支点に回転してその開放端部が収容動物の側面位置から台座の頭上を該回転軸と対面する側の囲い面に向かって動いて、収容動物を所望の台座上に追い寄せて台座同士の境界線上或いは動物を追い寄せたい側の台座上位置で制動可能な動物追い寄せ板を備え、該動物追い寄せ板は動物収容囲い部を構成する囲い面の一部を利用し或いは動物収容囲い部に付加する仕切り板を用いる。
【0024】
ここで、図1と図2を用いて上記第1の解決手段の基本構成とその作用を説明すると、以下に示す通りである。
尚、図1と図2を用いた説明で同一の機能を有する部材には原則として同一の符号を付している。
【0025】
図1はペット用ケージに収容した動物を動物追い寄せ板を用いて所望の台座上に追い寄せる手段とその作用を説明するための第1の基本構成と第2の基本構成を示す説明図であるが、説明を容易にするため正面囲いを透過図にして必要な構成部品のみを記載したペット用ケージ1abの正面視図である。
【0026】
図1に示すように右囲い22cと背面囲い24cと天井囲い23cと左囲い25cと正面囲い(透過図のため図示せず)から成る下方を開口した箱形の動物収容囲い部2cを備え、動物足下部3cに収容動物を乗せて屑類を通過する右床510と屑類を収容する右トレイ610から成る右台座と収容動物を乗せて屑類を通過する左床520と屑類を収容する左トレイ620から成る左台座を横並びに備え、左右の台座は個々に引き出し式に脱着可能として、台座を構成する右床510と左床520は動物収容囲い部2cより僅かに小さい平面外形にして個々に持ち上げ式に脱着可能としてもよく、台座を構成する床は動物収容囲い部2cより僅かに小さい平面外形で持ち上げ式に脱着可能な収容動物を乗せて屑類を通過する1台の床(図示せず)であってもよいが、この場合は右トレイ610側を右台座と呼び左トレイ620側を左台座と呼ぶ。
そして本発明の特徴である可動式の動物追い寄せ板7を備えて、以下に示す動物追い寄せ板7の動作により収容動物を所望の台座上に追い寄せる手段を用いる。
【0027】
尚、図1は動物追い寄せ板7を左右の台座の境界線の真上の位置に実線で記載しているが、左囲い22cと右囲い25cと天井囲い23cの近傍に記載した2点鎖線を用いて示した4箇所の長方形輪郭図形は動物追い寄せ板7が収容動物の追い寄せ動作を開始時の状態例を示すものであり、図1に実線記載した動物追い寄せ板7は動物を所望の台座上に追い寄せ完了している状態を示している。
【0028】
以下、図1を用いて動物追い寄せ板7を用いて動物を所望の台座上に追い寄せる第1の基本構成を用いた作用の説明を行う。
【0029】
図1中に示した左台座を清掃するためにケージから取り外したい時は、動物追い寄せ板7を左囲い25cに隣接するように置いた状態から、図1中の左向き実線矢印方向に示した右囲い22cに向かい左台座の頭上を左横方向に動物追い寄せ板7を動かして収容動物を右台座上に追い寄せる手段を用いて、頭上に動物がいない左台座を引き出して取り外す。
上記と逆に、右台座を清掃するためにケージから取り外したい時は動物追い寄せ板7を右囲い22cに隣接するように置いた状態から、図1中の右向き破線矢印方向に示した左囲い25cに向かい右台座の頭上を右横方向に動物追い寄せ板7を動かして収容動物を左台座上に追い寄せる手段を用いて、頭上に動物がいない右台座を引き出して取り外す。
【0030】
以下、図1を用いて動物追い寄せ板7を用いて動物を所望の台座上に追い寄せる第2の基本構成を用いたその作用の説明を行う。
【0031】
図1中に示した左台座を清掃するためにケージから取り外したい時は収容動物の背丈を越える高さ位置に図1中に記載の丸印で示した回転軸を備えた動物追い寄せ板7の開放端部が収容動物の頭上に左台座上を覆うように置いた状態から、該回転軸を支点にして動物追い寄せ板7が図1中に示した右回り実線矢印方向に回転して開放端部が台座同士の境界線上に向かって弧を描くように動かして収容動物を右台座上に追い寄せる手段を用いて、頭上に動物がいない左台座を引き出して取り外す。
上記と逆に、右台座を清掃するためにケージから取り外したい時は収容動物の背丈を越える高さ位置に図1中に記載の丸印で示した回転軸を備えた動物追い寄せ板7の開放端部が収容動物の頭上に右台座上を覆うように置いた状態から、該回転軸を支点にして動物追い寄せ板7が図1中に示した左回り破線矢印方向に回転して開放端部が台座同士の境界線上に向かって弧を描くように動かして収容動物を左台座上に追い寄せる手段を用いて、頭上に動物がいない右台座を引き出して取り外す。
【0032】
図2は上記の図1の正面図を用いて説明するのが困難な上記第1の解決手段の基本構成とその作用を説明するための第3の基本構成を示す説明図であるが、天井囲いを透過図にして必要な構成部品のみを記載したペット用ケージ1c0の平面視図である。
【0033】
図2に示すように右囲い22cと背面囲い24cと左囲い25cと正面囲い21cと天井囲い(透過図のため図示せず)から成る下方を開口した箱形の動物収容囲い部2cを備え、動物収容囲い部2cの下に収容動物を乗せて屑類を通過する右床510と屑類を収容する右トレイ610(右床510の下に隠れ図示せず)から成る右台座と収容動物を乗せて屑類を通過する左床520と屑類を収容する左トレイ620(左床520の下に隠れ図示せず)から成る左台座を横並びに備え、右台座は図2中に示した下向き破線矢印方向に引き出し可能で、左台座は図2中に示した下向き実線矢印方向に引き出し可能とするが、台座を構成する右床510と左床520は動物収容囲い部2cより僅かに小さい平面外形にして個々に持ち上げ式に脱着可能としてもよく、台座を構成する床は動物収容囲い部2cより僅かに小さい平面外形で持ち上げ式に脱着可能な収容動物を乗せて屑類を通過する1台の床であってもよいが、この場合は右トレイ610側を右台座と呼び左トレイ620側を左台座と呼ぶ。
そして本発明の特徴である可動式の動物追い寄せ板7を備えて、以下に示す動物追い寄せ板7の動作により収容動物を所望の台座上に追い寄せる手段を用いる。
【0034】
尚、図2は動物追い寄せ板7を左右の台座の境界線の真上の位置に実線で記載しているが、正面囲い21cの近傍に2点鎖線を用いて示した2箇所の長方形輪郭図形は動物追い寄せ板7が収容動物の追い寄せ動作を開始時の状態例を示すものであり、図2に実線記載の動物追い寄せ板7は動物を所望の台座上に追い寄せている状態を示している。
【0035】
以下、図2を用いて動物追い寄せ板7を用いて動物を所望の台座上に追い寄せる第3の基本構成を用いた作用の説明を行う。
【0036】
図2中に示した左台座を清掃するためにケージから取り外したい時は、左右の台座同士の境界線と交叉する正面囲い21c内側近傍に記載の丸印で示した鉛直線の回転軸を備えた動物追い寄せ板7の開放端部が収容動物の右側に位置するように置いた状態から、該回転軸を支点にして動物追い寄せ板7が図2中に示した左回り実線矢印方向に回転して開放端部が背面囲い24cに向かい左台座の頭上を弧を描いて台座同士の境界線上位置まで動かして収容動物を右台座上に追い寄せる手段を用いて、頭上に動物がいない左台座を図2中に示した下向き実線矢印方向に引き出して取り外す。
上記と逆に、右台座を清掃するためにケージから取り外したい時は、左右の台座同士の境界線と交叉する正面囲い21c内側近傍に記載の丸印で示した鉛直線の回転軸を備えた動物追い寄せ板7の開放端部が収容動物の左側に位置するように置いた状態から、該回転軸を支点にして動物追い寄せ板7が図2中に示した右回り破線矢印方向に回転して開放端部が背面囲い24cに向かい右台座の頭上を弧を描いて台座同士の境界線上位置まで動かして収容動物を左台座上に追い寄せる手段を用いて、頭上に動物がいない右台座を図2中に示した下向き破線矢印方向に引き出して取り外す。
【0037】
以上、図1と図2を用いて課題を解決するための第1の解決手段を示したが、実際のペット用ケージでは動物追い寄せ板7は動物収容囲い部を構成する囲い面の一部を利用し或いは動物収容囲い部3cに付加する仕切り板を用いる。
また、実際のペット用ケージでは動物足下部3cに備える台座は飼育動物の種類見合いで、収容動物を乗せる床(屑類を通過しない)・収容動物を乗せて屑類を収容するトレイ(屑類を通過しない)・前記の図1と図2の説明で示した収容動物を乗せて屑類を通過する床と屑類を収容するトレイを組み合わせたものの3種類の台座から実際の動物飼育に適した台座を選択して使用することができ、ケージに動物を収容したままの状態で、ケージの動物足下部の内部や家屋の室内を汚さずに台座の清掃を効率的に行うことが可能なペット用ケージを実現することが可能である。
尚、図1と図2で示した左右の台座は左右方向の引き出し式にしてもよく、図2で示した動物追い寄せ板7を支える回転軸は背面囲い24c側に備えてもよいことは明らかであろう。
【0038】
第2の解決手段を以下に示すと、(イ)と(ロ)と(ハ)と(ニ)の構成によるペット用ケージである。
(イ)収容動物が横方向に逃げ出すのを防ぐ或いは収容動物が横方向と上方向に逃げ出すのを防ぐ囲い面で構成する下方を開口した動物収容囲い部を備える。
(ロ)動物足下部に収容動物を乗せる床或いは収容動物を乗せて屑類を収容するトレイ或いは収容動物を乗せて屑類を通過する床と屑類を収容するトレイを組み合わせた種類の台座を動物収容囲い部の内側或いは動物収容囲い部の下側に合計2台以上の台座を上層側と下層側に上下重ねに並べて備えて収容動物が下方向に逃げ出すのを防ぐ。
(ハ)上記の種類の台座は引き出し式に動物足下部にセットする形態であり、平面視で上層側台座が下層側台座を隠して上層側台座が下層側台座の頭上と動物収容囲い部との空間の繋がりを遮蔽し、上層側台座を取り外すと下層側台座の頭上が開口して下層側台座の頭上の空間が動物収容囲い部の空間と繋がる形態であり、普段の動物飼育時は上層側か下層側のいずれか一方の台座上に収容動物を着地させて用いる。
(ニ)上層側台座を取り外した時に上層側台座が抜けた隙間から動物が横方向に逃げ出す可能性のあるペット飼育用途では、上層側の台座が抜けた隙間を塞ぐための囲い或いは収容動物逃げ出し防止蓋或いは囲いと収容動物逃げ出し防止蓋を備える。
【0039】
ここで、図3を用いて上記第2の解決手段の基本構成とその作用を説明すると、以下に示す通りである。
【0040】
図3はペット用ケージに収容した動物が動物収容囲い部内の高所に取り付けた止まり木の上に居る状態時に所望の台座の脱着を行う手段とその作用を示す説明図であるが、説明を容易にするため右囲いを透過図にして必要な構成部品のみを記載したペット用ケージ1d0の左側面視図である。
【0041】
図3に示すように、背面囲い24dと左囲い25dと天井囲い23dと正面囲い21dと右囲い(透過図のため図示せず)から成る下方を開口した箱形の動物収容囲い部2dを備え、背面囲い24dの高所に取り付けた止まり木8を備え、動物足下部3dに収容動物を乗せて屑類を通過する上層側床511と屑類を収容する上層側トレイ611から成る上層側台座と、収容動物を乗せて屑類を通過する下層側床521と屑類を収容する下層側トレイ621から成る下層側台座を備え、平面視で上層側台座が下層側台座を覆うように上下重ねに並べて上層側と下層側の台座は個々に引き出し式に脱着可能とする。
即ち、動物足下部3dに上層側台座と下層側台座を同時にセットした時は上層側台座が下層側台座の頭上と動物収容囲い部2dとの空間の繋がりを遮蔽する形態である。
【0042】
図3では第2の解決手段の基本構成とその作用の説明を容易に行うため上層側床511と上層側トレイ611と下層側床521と下層側トレイ621は動物収容囲い部と比較して高さ(厚さ)と間隔を大きく記載しているが、上層側台座を取り外した状態時にできる隙間は収容動物が通過して逃げ出すことができない大きさの隙間であることを前提に以下に本発明の課題解決手段の説明を続ける。
【0043】
本発明の特徴として普段の動物飼育時は上層側台座か下層側台座の一方を動物が着地して下方向に逃げ出すのを防ぐ台座に使用する。
【0044】
そして、使用中の上層側台座を清掃するためにケージから取り外したい時は動物足下部3dに下層側台座を図3中に示した左向き実線矢印方向にセットして一時的に上層側台座と下層側台座を同時に動物足下部3dにセットした状態にした後に収容動物が止まり木8に乗り台座上に着地していない間に上層側台座を図3中に示した右向き実線矢印方向に引き出して取り外す。
上記と逆に、使用中の下層側台座を清掃するためにケージから取り外したい時は収容動物が止まり木8に乗り下層側台座上に着地していない間に動物足下部3dに上層側台座を図3中に示した左向き破線矢印方向にセットして一時的に上層側台座と下層側台座を動物足下部3dにセットした状態にした後に下層側台座を図3中に示した右向き破線矢印方向に取り外す。
【0045】
以上、図3を用いて課題を解決するための第2の解決手段を示したが、実際のペット用ケージでは動物足下部3dに備える台座は飼育動物の種類見合いで、収容動物を乗せる床(屑類を通過しない)・収容動物を乗せて屑類を収容するトレイ(屑類を通過しない)・前記の図3の説明で示した収容動物を乗せて屑類を通過する床と屑類を収容するトレイを組み合わせたものの3種類の台座から実際の動物飼育に適した台座を選択して使用することができ、ケージに動物を収容したままの状態で、ケージの動物足下部の内部や家屋の室内を汚さずに台座の清掃を効率的に行うことが可能なペット用ケージを実現することが可能である。
【0046】
尚、図3で示した上層側台座と下層側台座の引き出し方向は左右方向の引き出し式にしてもよいことは明らかであろう。
また、上記の説明は上層側台座を取り外した状態時に収容動物が通過して逃げ出すことができる隙間ができない動物足下部3dであることを前提に本発明の課題解決手段の説明を行ったが、上層側台座を取り外した時に動物が逃げ出す隙間が動物足下部3dにできてしまう大きさの動物飼育の場合は動物が逃げ出す隙間を塞ぐ逃げ出し防止用の囲いや蓋を備える(図示せず)ことで解決することが可能である。
【0047】
以上で従来のペット用ケージの課題を解決するための第1の解決手段と第2の解決手段を示したが、図1と図2を用いて示した動物足下部に台座を2台以上横に並べて備える形態のペット用ケージでは、トレイ同士を並べた隙間から液体状屑や小さな屑が流出するリスクが発生するため、これを解決する第3の解決手段を以下に説明する。
【0048】
第3の解決手段を示すと、以下の構成により成る動物足下部を備えたことを特徴とするペット用ケージである。
(イ)屑類が横方向に流出するのを防ぐ周壁と屑類が下方向に流出するのを防ぐ底板から成る上方に受け口を開口した形態の屑類受けトレイを横並びに複数台組み合わせて用いるトレイセットを備える。
(ロ)該トレイセットを構成するトレイはトレイ同士が隣り合う一方の側のトレイの周壁に断面形状がバルコニー状の張り出し或いは庇状の張り出しを備え、該バルコニー状の張り出し或いは該庇状の張り出しが平面視において隣り合わせて配置するもう一方の側のトレイの周壁の開口上縁端を隠す形態である。
(ハ)該トレイセットをペット用ケージの動物足下部に収納時は、該トレイセットを構成する一方のトレイに備えたバルコニー状の張り出し或いは該庇状の張り出しの先端が側面視で隣接配置する該トレイセットを構成するもう一方のトレイの周壁を超えて隣接トレイの開口部上に達するようにトレイ同士を動物足下部に並べて配置する。
【0049】
以下、図4と図5を用いて第3の解決手段の第1の基本構成と第2の基本構成を成すトレイセットを説明する。
【0050】
図4は第3の解決手段の第1の基本構成とその作用を示すトレイセット60aを正面視した要部の断面図である。
図4に示すように、トレイセット60aは右トレイ612と左トレイ622で構成して、左トレイ622は右トレイ612と隣り合うトレイの周壁に屑類受け用に上方を開口するバルコニー状の張り出しを備える周壁910を備え、隣り合う右トレイ612には左トレイ622のバルコニー状の張り出しの下に潜るようにバルコニー状の張り出しの下に潜る高さの周壁900を備える。
ここで、図4では右トレイ612と左トレイ622の高さを合わせるために、右トレイ612の周壁900を他の周壁の高さより低い段差のある構造で図示したが、右トレイ612の他の周壁高さを低くして周壁900の高さと同じにして段差のない構造にしても機能的な問題はない。
また、図4では右トレイ612と左トレイ622の高さを合わせた構造で図示しているが、右トレイ612の周壁900を他の周壁の高さと同じ高さにして段差のない構造にして、左トレイ622の底を持ち上げるスペーサーをペット用ケージの動物足下部に置いて左トレイ622の周壁900に備えたバルコニー状の張り出しが右トレイ612の周壁に当たらないようにしても機能的な問題はない。
【0051】
尚、図4ではバルコニー状の張り出しがトレイ本体部と一体で作られている断面図としているが、バルコニー状の張り出し部をトレイ本体部と別体で作り、トレイの周壁に勘合式や接着式等で取り付けてもよい(図示せず)。
また、バルコニー状の張り出し部の裏面側に表面張力で伝わる液体状屑を止めて右トレイ612の開口部上に滴下させるための溝或いは突起を設けるとよい(図示せず)。
【0052】
また、図4は2台のトレイで構成したトレイセットを示しているが、隣接するトレイ同士がバルコニー状の張り出しとバルコニー状の張り出しの下に潜る高さの周壁を組み合わせた形態を連ねることで3台以上のトレイを組み合わせたトレイセットにも適用できる。
尚、上記に示した形態のトレイセットを用いた本特許願で記載の台座同士の境界線の意味は、上記に示した形態のトレイセットのバルコニー状の張り出しの開口部が隣接するトレイの開口部上に重なる領域を示す。
【0053】
図5は第3の解決手段の第2の基本構成とその作用を示すトレイセット60bを正面視した要部の断面図である。
図5に示すように、トレイセット60bは右トレイ613と中央トレイ630と左トレイ623の3台のトレイで構成する。
【0054】
中央トレイ630に隣り合う右トレイ613の周壁に庇状の張り出しを設けた周壁920を備え、中央トレイ630に隣り合う左トレイ623の周壁に庇状の張り出しを設けた周壁921を備え、中央トレイ630は右トレイ613の庇状の張り出しと左トレイ623の庇状の張り出しの下に潜る高さの周壁901を備える。
ここで、図5では右トレイ613と中央トレイ630と左トレイ623の高さを合わせるために、中央トレイ630の周壁901を他の周壁の高さより低い段差のある構造で図示したが、中央トレイ630の他の周壁高さを低くして周壁901の高さと同じ高さの段差のない構造にしても機能的な問題はない。
また、図5では右トレイ613と中央トレイ630と左トレイ623の高さを合わせるために、中央トレイ630の周壁901を他の周壁の高さより低い段差のある構造で図示したが、中央トレイ630の他の周壁高さを低くして周壁901の高さと同じにして段差のない構造にしても機能的な問題はない。
また、図5では右トレイ613と中央トレイ630と左トレイ623の高さを合わせた構造で図示しているが、中央トレイ630の周壁901を他の周壁の高さと同じ高さにして段差のない構造にして、右トレイ613と左トレイ623の底を持ち上げるスペーサーをペット用ケージの動物足下部に置いて右トレイ613の周壁920に備えた庇状の張り出しと左トレイ623の周壁921に備えた庇状の張り出しが中央トレイ630の周壁に当たらないようにしても機能的な問題はない。
【0055】
尚、図5では庇状の張り出しがトレイ本体部と一体で作られている断面図としているが、庇状の張り出し部をトレイ本体部と別体で作り、トレイの周壁に勘合式や接着式等で取り付けてもよい(図示せず)。
また、図5に示した庇状の張り出しは横方向に水平に突出した平板状としているが、庇状の張り出しの先端が隣接トレイの開口部上に張り出していれば必ずしも水平の平板状である必要はなく、液体状屑をトレイの開口部に流れやすくするように例えば片流れ屋根形状のトレイの開口部側向きに下がる傾斜をつけてもよく(図示せず)、庇状の張り出しの表面側にトレイの開口部側向きに下がる傾斜をつけた液流し用の溝を設けてもよく(図示せず)、図5で示した庇状の張り出しの裏面側に表面張力伝わる液体状屑を止めて中央トレイ630の開口部内に滴下させるための溝或いは突起を設けるとよい(図示せず)。
【0056】
また、図5は3台のトレイで構成したトレイセットを示しているが、隣接するトレイ同士が庇状の張り出しと庇状の張り出しの下に潜る高さの周壁を組み合わせた形態を連ねることで2台以上のトレイを組み合わせたトレイセットに適用できる。
尚、上記に示した形態のトレイセットを用いた本特許願で記載の台座同士(トレイ同士)の境界線の意味は、上記に示した形態のトレイセットの庇状の張り出しが隣接するトレイの開口部上に重なる領域を示す。
【0057】
以上、図4と図5を用いて示した第3の解決手段によれば、トレイセットを構成する一方のトレイの周壁に備えたバルコニー状の張り出し或いは庇状の張り出しが隣接するもう一方のトレイの開口部上に重なり、屑類が下方に通過するトレイ同士の周壁の鉛直方向の隙間が遮蔽されるため、収容動物の糞尿や抜け毛や餌の食べ残し等の小さな屑類がトレイ同士を並べた周壁の鉛直方向の隙間から落ちてしまい家屋の床上やケージ支持台の内部を汚してしまうのを防ぐことが可能となる。
【発明の効果】
【0058】
前記で示した課題を解決するための第1の解決手段と第2の解決手段を示した本発明によれば、一時収納用ケージ等の準備や放した動物の監視が不要であり、ケージに動物を収容したままの状態で台座の清掃を効率的に行うことが可能で、万一台座を取り外している間に動物が排便してしまっても、ケージ支持台の内部や家屋の床上に落ちてしまいケージ支持台の内部や家屋の床を汚してしまう欠点がないペット用ケージを提供することができる。
【0059】
前記で示した課題を解決するための第1の解決手段を示した本発明によれば、収容動物を所望の台座上に追い寄せている間に、動物が着地していない側の台座に霧吹きスプレーを用いて動物の体を濡らさずに霧を吹き付けることが可能で、静電気や台座の持ち運び時の風圧による体毛等の極めて軽い屑類の舞い上がりを吹き付けた水膜で止めることができるので、トレイの取り外し時に極めて軽い屑類が空中に舞い上がり家屋の室内に拡散する問題を低減可能なペット用ケージを提供することができる。
【0060】
前記で示した課題を解決するための第1の解決手段と第2の解決手段を示した本発明によれば、床清掃を行うために動物をケージから出そうとして抱き上げると、動物の性質によっては人の手に噛みついて傷を付けたり抱き上げられた動物が暴れて落下して怪我をしてしまうリスクをなくしたペット用ケージを提供することができる。
【0061】
前記で示した課題を解決するための第3の解決手段を示した本発明によれば、動物足下部に2台以上のトレイを横に並べて備えてもトレイ同士を並べた隙間から液体状屑や小さな屑が流出するリスクがないペット用ケージを提供することができる。
【0062】
前記で示した課題を解決するための第3の解決手段を示した本発明によれば、隣接するトレイ同士の周壁の鉛直方向の隙間間隔を大きく取れるため、例えば樹脂製のケージ支持台にトレイを左右に並べて引き出し式に収納するような動物足下部を備えたケージに使用する場合、隣接トレイ同士の周壁の鉛直方向の隙間部にケージ支持台の正面側から背面側に架かる断面がI字形・H字形・T字形・U字形等の形状の梁を通してケージ支持台の機械的強度を上げられるためケージ支持台全体に使用する樹脂量を減らすことができ、大形のペット用ケージを低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の課題の第1の解決手段を説明するペット用ケージの正面図である。
【図2】本発明の課題の第1の解決手段を説明するペット用ケージの平面図である。
【図3】本発明の課題の第2の解決手段を説明するペット用ケージの側面図である。
【図4】本発明の課題の第3の解決手段を説明するトレイセットの断面図である。
【図5】本発明の課題の第3の解決手段を説明するトレイセットの断面図である。
【図6】本発明のペット用ケージの第1の実施形態例を示す斜視図である。
【図7】本発明のペット用ケージの第2の実施形態例を示す斜視図である。
【図8】本発明のペット用ケージの第3の実施形態例を示す斜視図である。
【図9】本発明のペット用ケージの第4の実施形態例を示す斜視図である。
【図10】本発明のペット用ケージの第5の実施形態例を示す斜視図である。
【図11】本発明のペット用ケージの第6の実施形態例を示す斜視図である。
【図12】本発明のペット用ケージの第7の実施形態例を示す斜視図である。
【図13】図12の要部の形態を示す断面図である。
【図14】図12の要部の形態を示す断面図である。
【図15】図12の要部の形態を示す断面図である。
【図16】本発明のペット用ケージの第8の実施形態例を示す斜視図である。
【図17】図16の要部の形態を示す断面図である。
【図18】本発明のトレイセットの一実施形態例を示す斜視図である。
【図19】本発明の動物追い寄せ板案内の第1の実施形態例を示す斜視図である。
【図20】本発明の動物追い寄せ板案内の第2の施形態例を示す斜視図である。
【図21】図20の要部の形態の概要を示す斜視図である。
【図22】図20の要部の形態の概要を示す断面図である。
【図23】本発明の動物追い寄せ板の制動方法の一実施形態例を示す斜視図である。
【図24】従来のペット用ケージの形態の概要を示す斜視図である。
【図25】図24の動物足下部内部の形態の概要を示す斜視図である。
【図26】従来のトレイ引き出し方式のペット用ケージの形態例を示す斜視図である。
【図27】図26の要部の形態の概要を示す断面図である。
【図28】従来のトレイ固定方式のペット用ケージの形態例を示す斜視図である。
【図29】図28の要部の形態の概要を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
以下、図6から図23を用いて本発明の課題を解決するためのペット用ケージの形態例を示すが、同一の機能を有する部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は原則としてその説明を繰り返さない。
【0065】
前記に示した従来のペット用ケージの課題を解決するため、前記の第1の解決手段と第3の解決手段を用いたペット用ケージの実施形態の7例を図6から図15を用いて以下に示すが、図6から図11を用いて示す6例のペット用ケージの動物足下部30は共通である。
【0066】
ここで、図6から図15は説明を容易にするため本発明の説明に直接必要ない構成部品記載等を省略した外形輪郭形状を示したノットスケールの簡略図を用いてペット用ケージの実施形態の説明を行い必要に応じて外形輪郭透過図を併用するが、実用的には動物収容囲い部はケージの中を観察でき良好な換気ができるように例えば金属製ワイヤを格子状に組んだ金網や穴を多数開けた金属製板や透明樹脂板等を使用し、或いは金属製ワイヤを格子状に組んだ金網や穴を多数開けた金属製板等と透明樹脂板や金属板を組み合わせた囲いを用いて、動物収容囲い部には給餌や動物や動物用遊具類の出し入れを容易にするために例えば開き戸方式や引き戸方式の扉を備え、天井囲いは取り外し可能な形態として、動物収容囲い部がずれて外れないように繋止用のクランプ等を備えることが好ましい。
【0067】
図6は前記に示した従来のペット用ケージの課題を解決するため、収容動物が側面囲いを乗り越えて逃げ出す可能性がない動物飼育に適した本発明の第1の実施形態例を示すペット用ケージ10aの斜視図であるが、説明を容易にするため正面囲い2a1を2点鎖線の想像線を用いた透過図で示し天井囲いを記載していない。
図6に示すように、正面囲い2a1と図6中に示した左右の矢印方向に移動可能な右囲い2a2と背面囲い2a4と図6中に示した左右の矢印方向に移動可能な左囲い2a5と天井囲い(図示せず)から成る4面の側面囲いと1面の天井囲いで構成して下方を開口した箱形の動物収容囲い部20aを備える形態とする。
【0068】
ここで、右囲い2a2と左囲い2a5の移動案内は例えば後述の図19を用いて詳細を説明する動物追い寄せ板案内100の形態を使用することができる。
右囲い2a2と左囲い2a5の移動時は他の囲い面部と動物の着地面部に収容動物が通過できない隙間間隔を保つ必要があるが、右囲い2a2と左囲い2a5の全面を移動可能な形態としなくともよい。
【0069】
そして、屑類を収容する右トレイ6a1の上に金属製ワイヤを格子状に組んだ収容動物を乗せて屑類を通過する金網製の右床5a1を乗せた右台座530と屑類を収容する左トレイ6a2の上に金属製ワイヤを格子状に組んだ収容動物を乗せて屑類を通過する金網製の左床5a2を乗せた左台座540を備え、底板と鉛直壁状の4面の周壁で構成する上方を開口した箱形の形状でケージの正面側とする4周壁中の一面に右台座530と左台座540を底板上に乗せて図6中の矢印で示した前後方向に引き出し式に収納する台座の収納口を設けた成形樹脂製のケージ支持台40aを備えて、動物足下部30を構成する。
ここで、右トレイ6a1と左トレイ6a2は後述の図18を用いて詳細を説明するトレイセット60cを用いるため、ここでは説明を略する。
【0070】
以上の形態とすることで、普段の動物飼育時は右囲い2a2と左囲い2a5はペット用ケージ10aを正面視した左右端部位置に置き、ケージの清掃時は右囲い2a2或いは左囲い2a5を動物追い寄せ板に利用して対向する動物収容囲い側に移動させることでペット用ケージ10aに飼育中の動物を左台座540上或いは右台座530上に追い寄ることができ、その間に動物が頭上にいない側の台座をケージ支持台40aから取り外して効率的に清掃を行うことができる。
【0071】
図7は前記に示した従来のペット用ケージの課題を解決するため、動物収容囲い部を構成する2面以上の囲い面間に橋架して止まり木や遊具を取り付ける動物飼育に適した本発明の第2の実施形態例を示すペット用ケージ10bの斜視図である。
図7に示すように、前記図6で説明した動物足下部30を備え、右正面囲い210と右囲い2b2と右天井囲い230と右背面囲い240とから成る3面の側面囲いと1面の天井囲いで構成して下方と左囲い201側を開口した図7中に示した左右の矢印方向に移動可能な右動物収容囲い部200を備え、内側に右動物収容囲い部200を納める大きさの左正面囲い211と左天井囲い231と左背面囲い241と左囲い2b5とから成る3面の側面囲いと1面の天井囲いで構成して下方と右囲い側200を開口した形態の図7中に示した左右の矢印方向に移動可能な左動物収容囲い部201を備える形態とする。
【0072】
ここで、右動物収容囲い部200と左動物収容囲い部201の移動案内は例えば後述の図20から図22を用いて詳細を説明する動物追い寄せ板案内110の形態を使用することができる。
【0073】
そして、右動物収容囲い部200と左動物収容囲い部201がすれ違う隙間間隔は収容動物が通過できない間隔を保ち、右動物収容囲い部200と左動物収容囲い部201と動物の着地面部がすれ違う隙間間隔も収容動物が通過できない間隔を保ち、ペット用ケージ10bの実使用時は止まり木(図示せず)や遊具(図示せず)等を右動物収容囲い部200側に取り付ける。
【0074】
以上の形態とすることで、右動物収容囲い部200或いは左動物収容囲い部201を動物追い寄せ板に利用して対向する動物収容囲い側に移動させることでペット用ケージ10bに飼育中の動物を左台座540上或いは右台座530上に追い寄せることができ、その間に動物がいない側の台座をケージ支持台40aから取り外して効率的に清掃を行うことができ、清掃作業のために右動物収容囲い部200に取り付けた止まり木(図示せず)や遊具(図示せず)等を取り外す必要もない。
【0075】
図8は前記に示した従来のペット用ケージの課題を解決するため、収容動物を所望の台座上に一時的に呼び寄せることが容易な動物飼育に適した本発明の第3の実施形態例を示すペット用ケージ10cの斜視図であるが、説明を容易にするため正面囲い2c1と左囲い2c5を2点鎖線の想像線を用いた透過図で示している。
図8に示すように、前記図6で説明した動物足下部30を備え、正面囲い2c1と右囲い2c2と背面囲い2c4と左囲い2c5と天井囲い2c3から成る4面の側面囲いと1面の天井囲いで構成して下方を開口した箱形の動物収容囲い部20cを備え、天井囲い2c3はペット用ケージ10cを平面視した台座530と台座540を並べた境界線の真上に台座同士の境界線に並行する図8中の2箇所の前後向きの破線矢印で示した回転軸を備え、該回転軸を支えにして天井囲い2c3の左半面と右半面が回転して動物収容囲い部20cの内側に押し込み可能な形態とする。
【0076】
そして、天井囲い2c3の左半面と右半面の回転動作の制制動を行うため、左開放端部或いは右開放端部が台座面上に向かって弧を描いて動き天井囲い2c3の左開放端部或いは右開放端部が台座530と台座540を並べた境界線の真上に達した位置で回転動作を制動するために、例えば後述の図23を用いて詳細を説明する動物収容囲い部20cの形態を使用することができる。
【0077】
ここで、図8は回転軸を支えにしてペット用ケージ10cを正面視で天井囲い2c3の右半面を回転動作する様子を示し、図8中の矢印は回転動作の方向を示すものであるが、回転動作時の天井囲い2c3は正面囲い2c1と背面囲い2c4間に収容動物が通過できない隙間間隔を保つ寸法として、天井囲い2c3の開放端部が垂直角度に下がった時に動物の着地面部間に収容動物が通過できない隙間間隔を保つ寸法とするが、天井囲い2c3の左半面と右半面の全面を回転可能な形態としなくともよい。
従って、動物足下部30に2台の台座を備えるペット用ケージ10cの動物収容囲い部20cの幅と高さ寸法の比率(=幅÷高さ)は概ね2か2以下とする。
【0078】
以上の形態とすることで、収容動物を片方の台座上に呼び寄せている間合いを見計らって反対側台座上の天井囲い2c3の開放端部を押し下げて台座530と台座540を並べた境界線上に達した角度位置で天井囲い2c3の回転動作を制動することでペット用ケージ10cに飼育中の動物を右台座530上或いは左台座540上に追い寄せることができ、その間に動物がいない側の台座をケージ支持台40aから取り外して効率的に清掃を行うことができる。
【0079】
尚、天井囲い2c3の左右の開放端部は後述の図13と図14を用いて詳細を説明する動物追い寄せ用脱着式仕切り板29のように長さ伸縮式の形態とすることで回転動作中に動物の着地面部との隙間を調整できるので、収容動物を所望の台座上に一時的に呼び寄せることが困難な動物飼育にも適したペット用ケージにすることができ、動物収容囲い部20cの幅と高さ寸法の比率の制約も緩和される。
また、天井囲い2c3の左右の開放端部が上方側にも弧を描いて動く回転軸を用いれば天井囲い2c3を左右2枚分割の天井扉としても使用できることが明らかであろう。
【0080】
図9は前記に示した従来のペット用ケージの課題を解決するため、収容動物を所望の台座上に一時的に呼び寄せることが容易な動物飼育に適した本発明の第4の実施形態例を示すペット用ケージ10dの斜視図であるが、説明を容易にするため天井囲いを記載していない。
【0081】
図9に示すように、前記図6で説明した動物足下部30を備え、正面囲い2d1と右囲い2d2と背面囲い2d4と左囲い2d5と天井囲い(図示せず)から成る4面の側面囲いと1面の天井囲いで構成して下方を開口した箱形の動物収容囲い部20dを備え、正面囲い2d1に右台座530と左台座540を並べた境界線と交叉する図9中の2箇所の上下向きの破線矢印で示した鉛直線方向の回転軸を備えて、該回転軸を支えにして正面囲い2d1の左半面と右半面が回転して動物収容囲い部20dの内側に押し込み可能な形態とする。
【0082】
そして、正面囲い2d1の左半面と右半面の回転動作の制動を行うため、左開放端部或いは右開放端部が背面囲い2d4に向かって右台座530の頭上或いは左台座540の頭上を弧を描いて動き左開放端部或いは右開放端部が台座530と台座540を並べた境界線の真上に達した位置で回転動作を制動するために、例えば後述の図14を用いて詳細を説明する脱着式仕切り板29のように仕切り板繋止アーム295と296を図9に示した正面囲い2d1の左右の両端部に備えて、背面囲い2d4に後述の図12と図14を用いて説明する仕切り仕切り板留め73aと73bを備えて、後述の図12と図14を用いて説明する仕切り板繋止ピン75を用いて回転動作を制動する形態を使用することができる。
【0083】
ここで、図9は回転軸を支えにしてペット用ケージ10dを正面視で正面囲い2d1の左半面を回転動作する様子を示し、図9中の矢印は回転動作の方向を示すものであるが、回転動作時の正面囲い2d1は天井囲い(図示せず)と収容動物の着地面部間に収容動物が通過できない隙間間隔を保つ寸法として、正面囲い2d1の開放端部が直角に押し込まれた時に収容動物が通過できない隙間間隔を背面囲い240間に保つ寸法とするが、正面囲い2d1の左半面と右半面の全面を回転可能な形態としなくともよい。
従って、動物足下部30に2台の台座を備えるペット用ケージ10dの動物収容囲い部20dの幅と奥行き寸法の比率(=幅÷奥行き)は概ね2か2以下とする。
【0084】
以上の形態とすることで、収容動物を片方の台座上に呼び寄せている間合いを見計らって反対側台座側の正面囲い2d1の開放端部を押し込んで正面囲い2d1の左半面の開放端部或いは右半面の開放端部が台座530と台座540を並べた境界線上に達した角度位置で正面囲い2d1の回転動作を制動することでペット用ケージ10dに飼育中の動物を右台座530上或いは左台座540上に追い寄せることができ、その間に動物がいない側の台座をケージ支持台40aから取り外して効率的に清掃を行うことができる。
【0085】
尚、正面囲い2d1の左右の開放端部は後述の図13と図14を用いて詳細を説明する動物追い寄せ用脱着式仕切り板29のように伸縮式の形態とすることで回転動作中に他の側面囲い部との隙間ができないので、収容動物を所望の台座上に一時的に呼び寄せることが困難な動物飼育にも適したペット用ケージにすることができ、動物収容囲い部20dの幅と奥行き寸法の比率の制約も緩和される。
また、正面囲い2d1の左右の開放端部が手前側にも弧を描いて動く回転軸を用いれば正面囲い2d1を左半面と右半面の左右2枚分割の正面扉としても使用できることが明らかであろう。
【0086】
図10は前記に示した従来のペット用ケージの課題を解決するため、収容動物が側面囲いを越えて逃げ出す可能性がない動物飼育に適した本発明の第5の実施形態例を示すペット用ケージ10eの斜視図であるが、説明を容易にするため正面囲い2e1と左囲い2e5を2点鎖線の想像線を用いた透過図で示している。
図10に示すように、前記図6で説明した動物足下部30を備え、正面囲い2e1と右囲い2e2と背面囲い2e4と左囲い2e5から成る4面の側面囲いと右台座530と左台座540を並べた境界線の頭上に並行するように正面囲い2e1と背面囲い2e4の間を結んで橋架するように金属製の太い丸棒に細い丸棒を並行して取り付けた形態の天井囲い回転支え70を備えて、該天井囲い回転支え70の太い丸棒と細い丸棒の隙間に通した1面の天井囲い2e3で構成した下方を開口した箱形の動物収容囲い部20eを備える形態とする。
【0087】
ここで、天井囲い2e3の奥行き寸法と幅寸法はペット用ケージ10eを平面視で正面囲い2e1と背面囲い2e4と右囲い2e2と左囲い2e5に僅かな隙間ができる寸法であり、天井囲い回転支え70を構成する太い丸棒は正面囲い2e1と背面囲い2e4間の奥行き寸法より僅かに長い寸法であり、細い丸棒は正面囲い2e1と背面囲い2e4間の奥行き寸法より僅かに短い寸法で太い丸棒と細い丸棒の間に天井囲い2e3を挟んで自由にスライド動作可能な程度の隙間を有する寸法とする。
【0088】
また、正面囲い2e1と背面囲い2e4は上端部近傍にペット用ケージ10eを正面視した台座530と台座540を並べた境界線の真上位置に天井囲い回転支え70を構成する太い丸棒の直径より僅かに大きい丸穴(図示せず)を備えて、該丸穴に回転支え70を構成する太い丸棒の端部を嵌め込んで天井囲い回転支え70を回転可能とする。
【0089】
そして、天井囲い2e3の回転動作とスライド動作を制動するため、例えばペット用ケージ10eを正面視した天井囲い2e3の左右の両端部に後述の図23を用いて詳細を説明する天井囲い2c3の左右の開放端部のように天井囲い繋止ピン通し775と776を備え、右囲い2e2と左囲い2e5に後述の図23を用いて詳細を説明する右囲い2c2と左囲い2c5のように天井囲い繋止ピン通し297と298を備え、正面囲い2e1と背面囲い2e4に後述の図23を用いて詳細を説明する正面囲い2c1と背面囲い2c4のように繋止ピン通し穴770と771と772を備え、後述の図23を用いて詳細を説明する繋止ピン77と78を備える形態を使用することができる。
【0090】
以上の形態とすることで、天井囲い回転支え70の太い丸棒を回転軸にして図10中の実線矢印に示したように天井囲い2e3を正面視で右回りと左回りに回転可能で、更に、図10中の破線矢印に示したように天井囲い2e3を正面視で上下左右方向に動かすことが可能なため、ペット用ケージ10cを正面視で天井囲い2e3を右回り或いは左回りの回転動作と上下左右方向のスライド動作を組み合わせて、ペット用ケージ10eに飼育中の動物を右台座530上或いは左台座540上に追い寄せて天井囲い2e3の回転動作とスライド動作を制動することができ、その間に動物がいない側の台座をケージ支持台40aから取り外して効率的に清掃を行うことができる。
【0091】
図11は前記に示した従来のペット用ケージの課題を解決するため、収容動物が側面囲いを越えて逃げ出す可能性がない動物飼育に適した本発明の第6の実施形態例を示すペット用ケージ10fの斜視図であるが、説明を容易にするため正面囲い2f1と左囲い2f5を2点鎖線の想像線を用いた透過図で示し天井囲いを記載していない。
【0092】
図11に示すように、前記図6で説明した動物足下部30を備え、正面囲い2f1と右囲い2f2と背面囲い2f4と左囲い2f5と開放が可能な天井囲い(図示せず)から成る鉛直壁状の4面の側面囲いと1面の天井囲いで構成して下方を開口した箱形の動物収容囲い部20fを備え、金属製ワイヤを格子状に組んだ金網や穴を多数開けた金属製板や透明樹脂板製の脱着式仕切り板280を備え、脱着式仕切り板280を図11中の矢印で示した上下方向のスライド式に挿入して保持する長方形の開口口と繋止ピン(図示せず)を通す丸穴を両端に備えた金属製の長方形の上仕切り板ホルダー71と下仕切り板ホルダー72を備える形態とする。
【0093】
ここで、脱着式仕切り板280の移動案内は例えば後述の図19を用いて詳細を説明する動物追い寄せ板案内100に示した上正面横柱440と下正面横柱441と上背面横柱450と下背面横柱451に設けた溝に、図11に示した上仕切り板ホルダー71と下仕切り板ホルダー72を通す形態の移動案内を使用することができる。
尚、脱着式仕切り板280は上仕切り板ホルダー71と下仕切り板ホルダー72と組み合わせて動物追い寄せ板を形成し、動物追い寄せ板は正面囲い2f1と背面囲い2e4と動物の着地面部に収容動物が通過できない隙間間隔を保つ外形寸法とする。
【0094】
以上の形態とすることで、普段の動物飼育時は脱着式仕切り板280をペット用ケージ10fから外して置き、ケージの清掃時は天井囲い(図示せず)を開放して仕切り板ホルダー71と仕切り板ホルダー72を左囲い2f5側或いは右囲い2f2側に密着させた状態にして上仕切り板ホルダー71と下仕切り板ホルダー72に設けた長方形の穴に脱着式仕切り板280を通してセットした後に、脱着式仕切り板280と上仕切り板ホルダー71と下仕切り板ホルダー72を組み合わせた動物追い寄せ板に利用して、右囲い2f2側或いは左囲い2f5側に移動させて、上仕切り板ホルダー71と下仕切り板ホルダー72の両端に設けた丸穴に繋止ピン(図示せず)を通すことでペット用ケージ10fに飼育中の動物を右台座530上或いは左台座540上に追い寄せて脱着式仕切り板280の横方向の動きを制動することができ、その間に動物がいない側の台座をケージ支持台40aから取り外して効率的に清掃を行うことができる。
【0095】
以下、図12から図15は前記に示した従来のペット用ケージの課題を解決するため、収容動物が側面囲いを越えて逃げ出す可能性がない動物飼育に適した本発明の第7の実施形態例を示すペット用ケージ10gを説明する図である。
【0096】
図12はペット用ケージ10gの斜視図であるが、説明を容易にするため正面囲い2g1と左囲い2g5を2点鎖線の想像線を用いた透過図で示し天井囲いを記載せず本発明の説明に直接必要ない構成部品記載等を省略した外形輪郭形状を示したノットスケールの簡略図である。
図12に示すように、正面囲い2g1と右囲い2g2と背面囲い2g4と左囲い2g5と開放が可能な天井囲い(図示せず)から成る4面の側面囲いと1面の天井囲いで構成して下方を開口した箱形の動物収容囲い部20gを備え、図12中の矢印で示した前後方向に出し入れ可能な屑類を収容する成形樹脂製の右トレイ6b1と左トレイ6b2と金属製ワイヤを格子状に組んだ収容動物を乗せて屑類を通過する金網製の右床5b1と左床5b2と成形樹脂製の底板400から成る動物足下部31を備え、図12中の矢印で示した上下方向に脱着可能で背面囲い2g4側に鉛直方向の回転軸を持ち図12中の矢印で示した左右回りの回転動作が可能な脱着式仕切り板29を備え、図12中の矢印で示した上下方向に脱着可能な脱着式仕切り板29と脱着式仕切り板29の回転動作の制動に用いる仕切り板繋止ピン75を備える。
尚、ペット用ケージ10gと脱着式仕切り板29は後述の図13と図14と図15を用いて詳細を説明する。
【0097】
そして、背面囲い2g4はペット用ケージ10gを平面視した右トレイ6b1と左トレイ6b2を並べた境界線の真上位置に鉛直方向に並ぶ中空円筒状の金属製の仕切り板バー受け74aと74bを備えて脱着式仕切り板29のセットを行い脱着式仕切り板29の回転軸支えに用いる、正面囲い2g1はペット用ケージ10gを平面視した右トレイ6b1と左トレイ6b2を並べた境界線の真上位置に鉛直方向に並ぶ中空円筒状の金属製の仕切り板留め73aと73bを備えて前記の仕切り板繋止ピン75と組み合わせて脱着式仕切り板29の回転動作の制動に用いる。
【0098】
ここで、右囲い2g2と背面囲い2g4と左囲い2g5は右トレイ6b1と左トレイ6b2を並べて収納した左右の鉛直壁状の周壁と背面壁を抱え込むように3面の側面囲いの底部がトレイ置き用の底板400の上に乗る形態であり、正面囲い2g1の底部は収納した右トレイ6b1と左トレイ6b2の高さより僅かに高い位置となる形態であり、ペット用ケージ10gを正面視した左床5b2はペット用ケージ10gに水平置きにセットした状態から左端側を支点にして図12中の矢印に示した左回りの弧を描くように右端部を持ち上げてから斜め上方向に引いて上方に持ち上げて取り外す形態であり、正面視した右床5b1はペット用ケージ10gに水平置きにセットした状態から右端側を支点にして左端部を左回りの弧(図示せず)を描くように持ち上げてから斜め上方に引いて上方に持ち上げて取り外す形態とする。
【0099】
以上の形態とすることで、普段の動物飼育時は脱着式仕切り板29をペット用ケージ10gから外しておき、ケージの清掃時は天井囲い(図示せず)を開放して脱着式仕切り板29の開放端部を左囲い2g5側向き或いは右囲い2g2側向きに背面囲い2g4に備えた仕切り板バー受け74aと74bに脱着式仕切り板29をセットして、ペット用ケージ10gを平面視して脱着式仕切り板29を右回り或いは左回りの回転動作と伸縮動作を組み合わせてペット用ケージ10gに飼育中の動物を右床5b1上或いは左床5b2上に追い寄せることができ、脱着式仕切り板29の開放端部が正面囲い2g1に設けた仕切り板留め73aと73bに重なる位置で仕切り板繋止ピン75を装着して脱着式仕切り板29の回転動作を制動して、その間に動物がいない側の左床5b2と左トレイ6b2或いは右床5b1右トレイ6b1を取り外して効率的に清掃を行うことができる。
尚、脱着式仕切り板29と右床5b1と左床5b2の形態と脱着方法等に関しては後述の図14と図15を用いて詳細を説明する。
【0100】
図13はペット用ケージ10gの内部構造を説明するため、図12に示したペット用ケージ10gを正面視したC−C部の断面図であるが、図12が説明を容易にするため外形輪郭形状を示した簡略図であったのに対して図13はより詳細な説明を行うため図12で詳細な記載を省略した部分を図13に記載している箇所があるノットスケールの断面図であり、説明を容易にするため、脱着式仕切り板29の開放端部を左囲い2g5側向きで背面囲い2g4に密着するようにセットした状態で記載し、天井囲いを記載していない。
ここで、図13に示すペット用ケージ10gの動物足下部31は前記の図6から図11を用いて示したケージ支持台40aを備える6例のペット用ケージに用いた動物足下部30とは異なる形態である。
【0101】
図13に示すように、ペット用ケージ10gを正面視した断面構造は、右囲い2g2と背面囲い2g4と左囲い2g5を備え、右囲い2g2と背面囲い2g4と左囲い2g5と底板400が右トレイ6b1と左トレイ6b2を抱え込むようにトレイを収納する構造で、右囲い2g2と背面囲い2g4と左囲い2g5の底が平面板形状の底板400上に乗る形態であり、右囲い2g2と背面囲い2g4と左囲い2g5と正面囲い2g1(図13には図示されていない)の4面で構成する側面囲い部は、右トレイ6b1と左トレイ6b2の収納部より上側が右トレイ6b1と左トレイ6b2の開口部より内側になり、ペット用ケージ10gを側面視で4面で構成した各側面囲い部に段差がある形状として、側面囲い部近傍からの屑類の流出を防ぐ。
【0102】
ここで、右床5b1と左床5b2をペット用ケージ10gにセットできるように、右囲い2g2と背面囲い2g4と左囲い2g5は右トレイ6b1と左トレイ6b2の鉛直壁状の周壁高さより僅かに高い高さ位置に庇状に突出する金属製の右床支え410と411と左床支え420と421を備え、更に背面囲い2g4は右床支え410等と同じ高さ位置に背面囲い2g4と前記の図12に示した正面囲い2g1(図13には図示されてない)間に架かる2本の丸木橋状に金属製円形断面の右床支え412と左床支え422を備える。
【0103】
また、背面囲い2g4は、脱着式仕切り板29に備えた金属製の仕切り板取り付けバー76aと76bを差し込んで脱着式仕切り板29を背面囲い2g4にセットするための前記図12の説明で示した金属製中空円筒状の仕切り板バー受け74aと74bを備えた形態とする。
【0104】
ここで、右トレイ6b1と左トレイ6b2はトレイ上に直接床板を乗せる必要がないため、後述する図18のトレイセット60cを構成する右トレイ6a1と左トレイ6a2から床支え突起932と床支え突起933と床支え柱934を除いた図13に示した断面構造のものを使用して樹脂量を減らすことができる。
以上の形態とすることで、動物足下部31は前記の図6から図11で説明したペット用ケージの実施形態例と比較して成形樹脂製のケージ支持台40aを備える必要がなくなるためケージの製造コストを下げることができる利点がある。
【0105】
図14は前記図12に示したペット用ケージ10gに脱着式仕切り板29をセットする方法と脱着式仕切り板29の構造を説明するため、前記図12に示したペット用ケージ10gを左側面視したD−D部のノットスケールの断面図である。
【0106】
図14に示すように、脱着式仕切り板29は前記図12に示したペット用ケージ10gにセットするための円形断面のL字形の金属製の仕切り板取り付けバー76aと76bを取り付けた薄い金属板製のベース板291と、仕切り板取り付けバー76aと76bを支点にして回転動作する脱着式仕切り板29の回転動作を制動するための金属製中空円筒の仕切り板繋止アーム295と296を取り付けた薄い金属板製の拡張板292で脱着式仕切り板29を構成する形態とする。
ここで、拡張板292は脱着式仕切り板29の全体の長さを伸縮できるようにするために、ベース板291と拡張板292との重なり寸法を図14中の左右向き矢印に示した方向に調整できるように拡張板292はベース板291の上下部を僅かな隙間を設けてU字形に抱え込む形状の金属板製のベース板ホルダー293とベース板ホルダー294を備えた形態とする。
【0107】
そして、前記図12に示したペット用ケージ10gに脱着式仕切り板29をセットするため、背面囲い2g4の内側に脱着式仕切り板29に備えたL字形の仕切り板取り付けバー76aと76bの直径より僅かに穴径が大きい金属製中空円筒の仕切り板バー受け74aと74bを備え、収容動物を所望の床上に追い寄せた後に脱着式仕切り板29の回転動作を制動するため、正面囲い2g1の内側に脱着式仕切り板29に備えた仕切り板繋止アーム295と296の穴径と同等以上の穴径の金属製中空円筒の仕切り板留め73aと73bを備えて、仕切り板繋止アーム295と296の穴と仕切り板留め73aと73bの穴を貫通する円形断面の丸棒部と丸棒部の頭部に指掛け用のリングを設けた金属製の仕切り板繋止ピン75を備える形態とする。
【0108】
以上の形態とすることで、脱着式仕切り板29に備えた仕切り板取り付けバー76aと76bを背面囲い2g4に備えた仕切り板バー受け74aと74bに差し込むことで前記図12に示したペット用ケージ10gに脱着式仕切り板29を容易にセット可能であり、仕切り板取り付けバー76aと76bを回転軸にして脱着式仕切り板29の回転動作を行うことができ、ベース板291を支えにして拡張板292を図14の矢印で示した前後方向にスライド式に動かして仕切り板全体の長さを伸縮させることが可能であるため、前記図12に示した動物収容囲い部20gと脱着式仕切り板29の間に隙間ができないので収容動物を円滑に所望の床上に追い寄せることができる。
【0109】
そして、脱着式仕切り板29を90°回転させて、脱着式仕切り板29の開放端側に備えた仕切り板繋止アーム295と296が正面囲い2g1に備えた仕切り板留め73aと73bの頭上に重なった状態時に、仕切り板繋止アーム295と296の穴と仕切り板留め73aと73bの穴に仕切り板繋止ピン75の丸棒部を差し込むことで脱着式仕切り板29の回転動作を制動することができる。
【0110】
図15は前記図12に示したペット用ケージ10gに用いる床の詳細な形態の説明と脱着方法を説明するための前記図13に示した左床5b2近傍の断面拡大図であるが説明を容易にするため本発明の説明に直接必要ない構成部品の記載等を省略したノットスケールの簡略図である。
ここで、右床5b1側は以下に説明する左床5b2側と対称の形態であり、右床5b1側の説明は左床5b2側の内容と重複するため図示と説明を省略する。
【0111】
図15に示すように、ペット用ケージ10gを正面視して左床5b2の裏側にはU字を左回りに90°回転して左側を開口した形状である金属製円形断面の床外れ止めフック73cを前記図12に示した正面囲い2g1(図15には図示せず)寄り側と背面囲い2g4寄り側の2箇所に備えて左床支え422をU字形の開口部で挟み、左床5b2の幅寸法は左床5b2を左囲い2g5側に押しつけた状態時に床外れ止めフック73cが左床支え422から外れない程度の隙間が左床5b2と左囲い2g5間にできる幅寸法とする。
【0112】
以上の形態とすることで、左床5b2をペット用ケージ10gにセット時はペット用ケージ10gを正面視して左床5b2の床外れ止めフック73c側を斜め下向きにして床外れ止めフック73cが左床支え422を挟んだ後に左床5b2の右端が図15中の実線矢印に示す右回りに弧を描くように下ろすことにより背面囲い2g4に備えた左床支え421と左囲い2g5に備えた左床支え420上に左床5b2を乗せる形態で左床5b2をペット用ケージ10gにセットすることができ、ペット用ケージ10gから取り外す時はペット用ケージ10gを正面視して左床5b2の右端部を図15中の破線矢印で示した左回りに弧を描くように持ち上げて床外れ止めフック73cが左床支え422から外れるように斜め上方向に持ち上げることにより左床5b2を取り外すことができる。
【0113】
ここで、上記に示した左床5b2をペット用ケージ10g内に持ち上げ式にセットするために左床5b2が動物収容囲い部20gの内側に収まる大きさであり、左床5b2の頭上を押さえる仕掛けがない構造であるが、動物飼育中に右床5b1上に乗った動物がいたずらして左床5b2の左端部を口で銜えて上方に持ち上げようとしても床外れ止めフック73cが左床支え422に接触して左床5b2を持ち上げることができず大きな音の発生や床外れを防止することができる。
【0114】
そして、左囲い2g5に隣接する側の左床5b2端部には床外れ止めフックを備えていないが、収容動物が左囲い2g5に隣接する側の左床5b2端部を持ち上げようとする時は収容動物が左床5b2上に乗って居る必要があるため自身を持ち上げることはできないので床外れ止めフックや他の床外れ防止の仕掛けを講じる必要がなく、右床5b1側も上記の左床5b2側と対称の形態であるため、収容動物がいたずらして右床5b1を持ち上げることができず大きな音の発生や床外れを防止することができる。
【0115】
以上、図6から図15を用いての従来の課題を解決するための第1の解決手段に記載の内容に基づいて収容動物を乗せて屑類を通過する床と屑類を収容するトレイを組み合わせた台座を引き出し式に2台横に並べてセットする7例のペット用ケージの形態を説明したが、例えばウサギのように比較的乾燥した粒状の糞をペット用ケージの特定の場所に排泄する性質の動物の飼育目的であれば、汚れの染み込み難い例えば金属製ワイヤを格子状に組んだ金網製の1台の床を2台横に並べたトレイの上側位置に持ち上げ式に脱着可能に置く形態としてもよい。
この様な形態とすることで、持ち上げ式に脱着可能な床の形態であっても収容動物自身が乗る床を銜えて上方に持ち上げることができないので、床の裏側に前記図15の説明で示した床外れ止めフック73cが不要な単純な構造となり床のコストが下げられ、動物が排泄した糞尿が付着した特定場所の洗浄を行いたい時は動物追い寄せ板29を用いて汚染していない床側のトレイ側上に収容動物を追い寄せておき、その間に収容動物の体を濡らさずに床の汚染部に洗浄液をスプレーしてブラッシング洗浄を行うことができ、洗浄液はトレイ中に落ちるので家屋の床を汚さない低コストで実用的なペット用ケージを提供することができる。
【0116】
前記に示した従来のペット用ケージの課題を解決するため、前記の第2の解決手段を用いたペット用ケージの実施形態の例を図16と図17を用いて以下に示す。
【0117】
図16は前記に示した従来のペット用ケージの課題を解決するため、飼育中はケージの台座上に着地する時間より動物収容囲い部の高所に取り付けた止まり木等の上に居る時間が長い動物で動きが速くてケージから逃げ出すリスクが高く逃げ出した動物を捕えるのが困難な鳥類等の動物飼育に適した本発明の第8の実施形態例を示すペット用ケージ10hの斜視図であるが説明を容易にするため本発明の説明に直接必要ない構成部品記載等を省略した外形輪郭形状を示したノットスケールの簡略図であり正面囲い2h1と左囲い2h5は2点鎖線の想像線を用いた透過図で示し天井囲いを記載していない。
【0118】
ここで、実用的には動物収容囲い部20hはケージの中を観察でき良好な換気ができるように例えば金属製ワイヤを格子状に組んだ金網や穴を多数開けた金属製板や透明樹脂板等を使用し、或いは金属製ワイヤを格子状に組んだ金網や穴を多数開けた金属製板等と透明樹脂板や金属板を組み合わせた囲いを用いて、給餌や動物や動物用遊具類の出し入れを容易にするために例えば開き戸方式や引き戸方式の扉を備え、天井囲い(図示せず)は取り外し可能な形態としてもよく、ケージ支持台40bと動物収容囲い部20hがずれて外れないように繋止用のクランプ等を備えることが好ましい。
【0119】
図16に示すようにペット用ケージ10hは、正面囲い2h1と右囲い2h2と背面囲い2h4と左囲い2h5と天井囲い(図示せず)から成る4面の側面囲いと1面の天井囲い(図示せず)で構成して下方を開口した箱形の動物収容囲い部20hを備え。
屑類を収容する成形樹脂製の上層側トレイ614に金属製ワイヤを格子状に組んだ収容動物を乗せて屑類を通過する金網製の上層側床512を乗せた上層側台座550を備えて、屑類を収容する成形樹脂製の下層側トレイ615に金属製ワイヤを格子状に組んだ収容動物を乗せて屑類を通過する金網製の下層側床522を乗せた下層側台座560を備えて、上層側台座550と下層側台座560を引き出し式に収納して図16中の矢印で示した前後方向に出し入れ可能な台座の収納口を設けた成形樹脂製の底板部と鉛直壁状の4面の周壁により上方を開口した箱形の形状のケージ支持台正面40bを備えて、動物足下部32を構成する。
尚、ケージ支持台40bを構成する4面の周壁中の正面側の周壁はパネル401を別体で準備して、左周壁と右周壁と底板部の鉛直端面部に接着したものである。
【0120】
そして、動物収容囲い部20hの内部に、動物収容囲い部20hと僅かに隙間を設けて自重で降下して図16中の矢印で示した上下方向に動かすことが可能な透明樹脂製の角筒状の収容動物逃げ出し防止蓋81を備えて上層側床512か下層側床522の上に置く形態とするが、収容動物逃げ出し防止蓋81に関しては後述する図17を用いて詳細を説明する。
尚、図16はケージ支持台40bに上層側台座550を定位置にセットして収容動物逃げ出し防止蓋81を上層側床512上に置き、下層側台座560をケージ支持台40bから少し引き出した状態を示している。
【0121】
以上の形態とすることで、図16に示した状態から下層側台座560をケージ支持台40bに押し込んで定位置にセット後に上層側台座550を引き出すと収容動物逃げ出し防止蓋81が降下して下層側床522上に乗る状態になり上層側台座550が抜けて開口したケージ支持台40bの収容口を塞いで小さな動物飼育時に於いても収容動物が外に逃げ出すことができなくなるため、例えば上層側台座550をケージ支持台40bにセットして動物を飼育して上層側台座550が汚れたら、下層側台座560をケージ支持台40bにセットした後に、収容動物が上層側床512に着地していない間合いを見計らって汚れた上層側台座550を取り外して効率的に清掃を行うことができる。
【0122】
そして、下層側台座560が汚れたら収容動物が下層側床522に着地していない間合いを見計らって収容動物逃げ出し防止蓋81を持ち上げて清掃済みの上層側台座550をケージ支持台40bにセットした後に汚れた下層側台座560を取り外して効率的に清掃を行うことができるので、以降は上記と同じ手順で上下の台座の入れ替えと清掃作業を繰り返せばよい。
【0123】
尚、図16ではトレイと床で構成する台座を上層側と下層側に各1式備えるペット用ケージの形態を示したが、例えば大形のペット用ケージで大形の台座の取り扱いが困難な場合等は、後述の図18を用いて詳細を説明するトレイセット60cの形態のトレイセットに床を乗せた、左右に2分割した台座を上層側と下層側に各1式備えることで、台座1式当たりの大きさを小さくできるので、台座の取り扱いを容易にすることができる。
【0124】
図17は上記図16に示したペット用ケージ10hの内部構造を説明するため、図16に示したペット用ケージ10hを正面視したE−E部の断面図であるが、図16が説明を容易にするため外形輪郭形状を示した簡略図であったのに対して図17はより詳細な説明を行うため図16で記載を省略した天井囲い2h3等を図17に記載している箇所があるノットスケールの断面図である。
【0125】
図17示すように、動物収容囲い部20hは右囲い2h2と左囲い2h5の下端部の断面が天地逆の凹の断面形状になっており、左右の凹部の間隔は上方を開口したケージ支持台40bの開口上端縁の位置と合わせてあり、動物収容囲い部20hをケージ支持台40bに乗せると動物収容囲い部20hの右囲い2h2と左囲い2h5に設けた凹部がケージ支持台40bの開口端部の周壁を抱え込むため、ケージ支持台40bと動物収容囲い部20hの位置合わせを容易にさせてケージ支持台40bと動物収容囲い部20h間の横方向のズレを防止できる。
尚、図17では右囲い2h2と左囲い2h5に設けた凹部と囲い部が一体構造の断面図で示したが、凹部が樹脂製で囲い部が金網製等の別体を組み合わせて構成してよい。
【0126】
ケージ支持台40bを構成する鉛直壁状の周壁の内側には上層側トレイ614と上層側床512から成る上層側台座550を乗せて、下層側トレイ615と下層側床522を収納するスペース高さを確保して、上層側台座550を取り外すと下層側台座560の頭上が開口して下層側台座560と動物収容囲い部20hの空間を繋げるための階段状の上層側台座支え段差44と45を左右対称に備える。
【0127】
また、上方を開口した上層側トレイ614は鉛直面の周壁の内側に上層側床512を乗せて不要物溜めスペース深さを確保するための上に乗せる床の厚さ寸法分だけトレイの頂上部の高さより低い棚状の床支え突起930を備え、上方を開口した下層側トレイ615は鉛直面の周壁の内側に下層側床522を乗せて不要物溜めスペース深さを確保するための上に乗せる床の厚さ寸法分だけトレイの頂上部の高さより低い棚状の床支え931を備える。
【0128】
そして、動物収容囲い部20hの内側にはケージ支持台の頂上部と下層側床522の上面との高さの差+数cm程度の高さ寸法で右囲い2h2と左囲い2h5の内側と上層側台座支え段差44と45の内側を案内にして自重で降下する程度の隙間を設けた幅寸法で図17中の矢印で示した上下方向に動かすことができる透明の成形樹脂製で天地方向を開口する形状の四角い筒状の収容動物逃げ出し防止蓋81を備える。
【0129】
ここで、断面で見る各構成部位の幅寸法の関係は上層側トレイ614の開口部の寸法>上層側台座支え段差44と上層側台座支え段差45の開口間隔寸法>下層側トレイ615の開口部の寸法≧右囲い2h2と左囲い2h5の開口間隔寸法>収容動物逃げ出し防止蓋81の開口部の寸法の関係とすることで屑類の流出を防ぐことができる。
【0130】
以上の形態とすることで、ケージ支持台に上層側台座550と下層側台座560をセットした状態から上層側台座550を取り出した時は収容動物逃げ出し防止蓋81が自重で下層側床522上まで降下して、開口した上層側台座550の収納口を収容動物逃げ出し防止蓋81が塞ぐため収容動物の逃げ出しを防ぐことができ、更に収容動物逃げ出し防止蓋81が屑類の横方向への飛散を防ぐためケージ支持台40bの内側が汚れるのを防ぐことができることが明らかであろう。
尚、ケージ支持台40bに上層側台座550をセットする時は収容動物逃げ出し防止蓋81を一時的に上層側台座550の収納口より高い高さ位置に持ち上げる必要があるため、収容動物逃げ出し防止蓋81を容易に持ち上げられるように収容動物逃げ出し防止蓋81に手懸け用の突起か穴を設ける(図示せず)と便利である。
【0131】
以上で前記の第1の解決手段と第2の解決手段を用いて、収容動物を乗せる床や収容動物を乗せて屑類を収容するトレイや収容動物を乗せて屑類を通過する床と屑類を収容するトレイを組み合わせた種類の台座をペット用ケージに動物を収容したままの状態で効率的に清掃することが可能なペット用ケージの実施形態を8例示したが、8例の実施形態例中で図6から図11を用いて示した6例のペット用ケージに用いたトレイセットの詳細を以下に示す。
【0132】
図18はトレイ同士を並べた隙間から液体状屑や小さな屑の流出を防ぐ前記の第3の解決手段を用いたトレイセット60cの一実施形態を示すノットスケールの斜視図である。
【0133】
図18示すように、トレイセット60cは成形樹脂製の右トレイ6a1と左トレイ6a2で構成する。
ここで、左トレイ6a2は右トレイ6a1と隣り合う側の周壁に上方を開口するバルコニー状の張り出しを備える周壁91aを備え、隣り合う右トレイ6a1は左トレイ6a2のバルコニー状の張り出しの下に潜るように他の3面の周壁より高さが低いバルコニー状の張り出しの下に潜る高さの周壁90aを備える形態であり、左トレイ6a2と右トレイ6a1の幅と奥行きと高さの外形寸法は同一とする。
【0134】
そして、左トレイ6a2は4面の周壁の内側の両端部と中心部に、床を乗せて不要物を溜めるスペース深さを確保するために、上に乗せる床の厚さ寸法分だけトレイの頂上部の高さより低い8箇所の棚状の床支え突起933を備え、正面の周壁に側面視した断面が底辺部を開口した三角形形状の手懸け83を備える。
右トレイ6a1はバルコニー状の張り出しの下に潜る高さの周壁90aを除く3面の周壁の内側の両端部と中心部に、床を乗せて不要物溜めるスペース深さを確保するために、上に乗せる床の厚さ寸法分だけ頂上部の高さがトレイの頂上部の高さより低い7箇所の棚状の床支え突起932を備え、バルコニー状の張り出しの下に潜る高さの周壁90a側は前記の床支え突起932と奥行き方向に直線上に等間隔整列する位置に、上に乗せる床の厚さ寸法分だけ頂上部の高さがトレイの頂上部の高さより低い1箇所の角柱状の床支え柱934を備え、正面の周壁に側面視した断面が底辺部を開口した三角形形状の手懸け82を備える。
【0135】
以上の形態とすることで、左トレイ6a2と右トレイ6a1をペット用ケージにセットして使用時に左トレイ6a2のバルコニー状の張り出しの先端が右トレイ6a1の開口部上に重なり屑類が左トレイ6a2と右トレイ6a1を並べた周壁の鉛直方向の隙間を通り下方に通過する経路が遮蔽されるため、屑類が外に漏れ出すのを防止することができ、床支え突起933と床支え突起932と床支え柱934があるため金属製ワイヤを格子状に組んだ金網製のものや穴を多数開けた樹脂製の平板等の床をトレイ上に乗せて使用することができるためトレイと床を同時にペット用ケージにセットして取り外すことが可能で、手掛け83と手掛け82があるためトレイと床の脱着作業を効率的に行うことができる。
【0136】
また、以上の形態とすることで、トレイ同士の境界線の幅を持たせることができるので、前記図8に示した台座同士の境界線に並行する回転軸或いは図9を用いて示した台座同士の境界線に交差する鉛直線方向の回転軸を、正面視したケージの中心位置に揃えて置く必要がなく台座同士の境界線の範囲内でケージの中心位置から左右に外した位置に回転軸を置くことができるので、回転軸を2本備えることができ、動物収容囲い部の機械的強度を損なわずに大形のペット用ケージを提供することができる。
但し、回転軸を2本備える構造のペット用ケージでは、左台座540を取り外した時に、右床5a1が右トレイ6a1の開口部の全面を覆えない状態になるため、トレイと床を別々に取り外す形態のペット用ケージにするとよい。
【0137】
図19は動物追い寄せ板の移動案内を説明する第1の実施形態例を示す動物追い寄せ板案内100の斜視図であるが、説明を容易にするため動物収容囲い部の要部を分解した状態で示し、本発明の説明に直接必要ない正面囲いや天井囲いや背面囲い等の構成部品の記載を省略したノットスケール図であり、前記図6の説明で示したペット用ケージ10aの右囲い2a2と左囲い2a5を動物追い寄せ板に使用する移動案内を具体化した形態を示す図である。
【0138】
左枠431と右枠430は、4辺の縁の寸法が後述する上背面横柱450等の横柱の太さ寸法と等しく、後述する上正面横柱440と下正面横柱441と上背面横柱450と下背面横柱451を側面視した端面に設けたネジ穴位置に対応したネジ通し穴を四隅に設けた額縁状の金属製枠板を2枚準備し、図19に示したように2枚の額縁状の枠板同士が上背面横柱450等の横柱を4本挟んで対向するように配置して左枠431と右枠430に用いる。
【0139】
左囲い2a5と右囲い2a2は動物追い寄せ板案内100への組み込む方向が異なるが同一仕様のものを用いるため、左囲い2a5の形態を代表にして以下に示す。
【0140】
図19に示すように、左囲い2a5は金属製ワイヤを格子状に組んだ金網270と上案内板271と下案内板272を用いて構成する。
ここで、上案内板271と下案内板272は後述する上背面横柱450等に設けた案内溝に納まり左右方向に移動可能とするため、該溝より僅かに薄い金属製の板をL字形に曲げて2面を持つ形状であり、図19に示した動物追い寄せ板案内100に組み込み時に水平面となる面の幅寸法は1cmから2cm程度で奥行き寸法は動物追い寄せ板案内100が完成時の上正面横柱440と上背面横柱450に設けた案内溝の間に僅かな隙間を持って納まる長さであり、鉛直面部の高さ寸法は金網270を取り付けるのに必要な0.5cmから1cm程度で奥行き寸法は動物追い寄せ板案内100の完成時の上正面横柱440と上背面横柱450の鉛直面に隙間を持って納まる長さであり、動物追い寄せ板案内100に組み込み時に水平面となる面の両端に繋止ピン(図示せず)を通すための貫通穴を設けたものを2枚準備する。そして左囲い2a5は動物追い寄せ板案内100を正面視して上案内板271は水平面が上で鉛直面が右側になる向きで、下案内板272は水平面が下で鉛直面が右側になる向きに配置して、上案内板271と下案内板272の双方の鉛直面部の右外側に金網270をロウ付け或いは電気溶接して左囲い2a5を組み立てた形態とする。
【0141】
上背面横柱450と下背面横柱451は、側面視が正四角形で横に長い直方体外形輪郭形状の金属製横柱を2本準備して、図19に示すように該横柱の正面側鉛直面に面の中心より上側寄りの高さ位置に該横柱の長手方向の端から端に達する左囲い2a5を構成する上案内板271と下案内板272を通して案内するための水平直線の案内溝を設けて、該横柱を平面視した該横柱の長手方向の左端側近傍に1箇所と中心近傍に2箇所と右端側近傍に1箇所の合計4箇所が一直線に並ぶ4箇所の繋止ピン(図示せず)を通すための貫通穴を設けて、該横柱の両側面の中心より下側寄りで背面に設けた案内溝に触れない穴径のネジ穴を左右の側面の対称位置に設けて上背面横柱450と下背面横柱451に用いる。
【0142】
ここで、上記の上背面横柱450と下背面横柱451に設ける繋止ピン(図示せず)を通すための4箇所の貫通穴の位置は、図19に示した動物追い寄せ板案内100の両端部に可動式の左囲い2a5と可動式の右囲い2a2を繋止する位置と、左囲い2a5を動物足下部(図示せず)に備えた台座同士(図示せず)の境界線上か僅かに右台座上(図示せず)に掛る位置に繋止する位置と、右囲い2a2を動物足下部(図示せず)に備えた台座同士(図示せず)の境界線上か僅かに左台座上(図示せず)に掛る位置に繋止するように左囲い2a5と右囲い2a2の案内板に設けた繋止ピンを通すための穴位置に上背面横柱450と下背面横柱451の各4箇所の貫通穴位置を合わせる形態とする。
【0143】
上正面横柱440と下正面横柱441は上記で示した上背面横柱450をミラー反転形状(上背面横柱450を側面視して線対称の側面形状)の金属製柱を2本準備して、上正面横柱440と下正面横柱441に用いる。
【0144】
そして、動物追い寄せ板案内100の組み上げは、図19に示したように上正面横柱440と下正面横柱441と上背面横柱450と下背面横柱451を右枠430の四隅に位置を合わせて4本のネジ940(1本は上正面横柱440の隠れて見えない)を用いて右枠430に取り付けて、右囲い2a2を金網が右枠430側になる向きにして上下の案内板を上背面横柱450等に設けた4本の案内溝に通して図19中の実線矢印に示した右枠430方向に動かして組み込み、次に左囲い2a5を金網が左枠431側になる向きにして上下の案内板を上背面横柱450等に設けた4本の案内溝に通して図19中の実線矢印に示した右枠430方向に動かして組み込み、次に左枠431を上背面横柱450等に設けた4箇所のネジ穴にネジ940を4本用いて取り付けて動物追い寄せ板案内100を組み上げて、前記図6に示した動物収容囲い部20aに用いることができる。
【0145】
以上の形態とすることで、上背面横柱450等に設けた繋止ピンを通すための4箇所の貫通穴より僅かに直径が小さい前記図12を用いて示した丸棒部の頭部に指掛け用のリングを設けた金属製の仕切り板繋止ピン75の形状の繋止用ピンを4本準備して(図示せず)、普段の飼育時は右囲い2a2と左囲い2a5を上背面横柱450等の両端部に寄せた位置で繋止ピンを穴に通しておき、右台座の清掃時は右囲い2a2を動物追い寄せ板に利用して図19中の破線矢印に示した左枠431の方向に動かして上背面横柱450等に設けた平面視で左から3番目の穴位置で繋止ピンを穴に通し、逆に左台座の清掃時は左囲い2a5を動物追い寄せ板に利用して図19中の実線矢印に示した右枠430の方向に動かして上背面横柱450等に設けた平面視で左から2番目の穴位置で繋止ピンを穴に通すことで、頭上に動物がいない側の台座を取り外して効率的に清掃を行うことができる。
【0146】
ここで、上正面横柱440と下正面横柱441と上背面横柱450と下背面横柱451の案内溝を横向きの開口形状としたことで、特に下正面横柱441と下背面横柱451の案内溝部への屑類の詰まりを減らすことができる。
【0147】
以上で動物収容囲い部を構成する側面囲いを平面視で横方向に動かして動物追い寄せ板に使用するペット用ゲージの囲い面を案内する形態を示したが、上記に示した案内の形態は脱着式の仕切り板を動物追い寄せ板に用いる前記の図11の説明で示したペット用ケージ10fの仕切り板の案内にも僅かな変更で適用可能なことが明らかであろう。
【0148】
図20は動物追い寄せ板の移動案内を説明する第2の実施形態例を示す動物追い寄せ板案内110の斜視図であるが、前記図7の説明で示したペット用ケージ10aの動物追い寄せ板の移動案内を具体化した形態を示す図である。
説明を容易にするため外形輪郭形状を示したノットスケールの簡略図であり、右動物収容囲い部200を図20中の矢印に示した左動物収容囲い部201側に動かして右動物収容囲い部200が左動物収容囲い部201の内側に入った状態を2点鎖線の想像線と破線を用いた透過図で記載して動物追い寄せ板案内110との配置関係を示しているが、前記図7の説明で示したケージ支持台40aと右台座530と左台座540は記載していない。
【0149】
図20に示すように、正面横柱432と背面横柱433の左右の側面を右側面枠460と左側面枠461で挟む形状で動物追い寄せ板案内110を構成する。
正面横柱432と背面横柱433は双方の対向面に後述の図20を用いて詳細を説明する案内溝(図20には図示せず)を備え、右動物収容囲い部200と左動物収容囲い部201の底の四隅に正面方向と背面方向に水平に突出する四角形板形状の案内板273(前記図7では図示していない)を備えて、合計8箇所の案内板273を正面横柱432と背面横柱433に設けた案内溝(図20には図示せず)に通して動物追い寄せ板案内110に右動物収容囲い部200と左動物収容囲い部201を組み込む形態とする。
【0150】
ここで、右動物収容囲い部200は前記図2の説明で示したように左動物収容囲い部201の内側に収まる大きさであるが、正面視した右動物収容囲い部200と左動物収容囲い部201の横幅寸法は同じであり、右動物収容囲い部200と左動物収容囲い部201を最も外端側に置いた時の正面視した右動物収容囲い部200と左動物収容囲い部201が重なる寸法は案内板273と同じ寸法とする。
【0151】
以下、図21を用いて動物追い寄せ板案内110の詳細な説明を行う。
図21は図20で示した、動物追い寄せ板案内110の詳細構造を説明するため、背面横柱433に左側面枠461を取り付ける様子を示す斜視図であるが、説明を容易にするため左側面枠461を2点鎖線の想像線を用いた透過図で記載したノットスケール図である。
【0152】
図21に示すように、背面横柱433の正面側向き鉛直面には左動物収容囲い部201の底部の隅に備えた案内板273と右動物収容囲い部200の底部の隅に備えた案内板273を遊嵌して左右方向に移動可能にするために案内板273の板厚より少し広くて深い水平直線の上案内溝84と下案内溝85を備える。
また、上案内溝84の両端部と中心部には前記図20で示した左動物収容囲い部201に備えた案内板273を落とし込むための案内板273の幅より少し広い幅で板厚より深い寸法のピット86を備え、下案内溝85の両端部と中心部には右動物収容囲い部200に備えた案内板273を落とし込むための案内板273の幅より少し広い幅で板厚より深い寸法のピット87を備える。
【0153】
そして、背面横柱433は図21に示すように左側面枠461の奥行き方向一杯に背面横柱433の背面に合わせた位置でネジ941を用いて背面横柱433と左側面枠461を組み付ける形態であり、正面横柱432(図示せず)は背面横柱433をミラー反転形状(正面横柱432を側面視して線対称の側面形状)であり、右側面枠460(図示せず)は左側面枠461をミラー反転形状(左側面枠461を側面視して線対称の側面形状)とする。
【0154】
以下、図22を用いて右動物収容囲い部200と左動物収容囲い部201を動物追い寄せ板案内110に組み込んだ状態の詳細を示す。
図22は前記図20を用いて示した動物追い寄せ板案内110を右側面視したF−F部の断面図であるが、図20が説明を容易にするため外形輪郭形状を示した簡略図であったのに対して図22はより詳細な説明を行うため図20で記載を省略した部分を図22に記載している箇所があるノットスケールの断面図である。
【0155】
図22に示すように、背面横柱433の正面側向き鉛直面は、左動物収容囲い部201を構成する左背面囲い241の底部に備えた水平に突出する案内板273の表裏面と端面を囲んで左動物収容囲い部201の移動案内を行うために、背面横柱433の長手方向の端から端に達する水平直線の上案内溝84を備え、上案内溝84の長手方向の両端部と中心部に上案内溝84の深さを増して左背面囲い241の底部に備えた水平に突出する案内板273を落とし込むためのピット86を備え、図22は案内板273がピット86に落ち込んで制動している状態を示している。
【0156】
そして、背面横柱433の正面側向き鉛直面は、右動物収容囲い部200を構成する右背面囲い240の底部に備えた水平に突出する案内板273の表裏面と端面を囲んで右動物収容囲い部200の移動案内を行うために、背面横柱433の長手方向の端から端に達する水平直線の下案内溝85を備え、正面視した下案内溝85の長手方向の両端部と中心部に下案内溝85の深さを増して右背面囲い240の底部に備えた水平に突出する案内板273を落とし込むための破線で示したピット87を備え、図22は案内板273が下案内溝85を通過可能な状態を示している。
【0157】
正面横柱432の断面は図22に示したように背面横柱433をミラー反転した形状であり(背面横柱433の線対称の断面形状)、正面横柱432の背面側向き鉛直面は、左動物収容囲い部201を構成する左正面囲い211の底部に備えた水平に突出する案内板273の表裏面と端面を囲んで左動物収容囲い部201の移動案内を行うために、正面横柱432の長手方向の端から端に達する水平直線の上案内溝84を備え、上案内溝84の長手方向の両端部と中心部に上案内溝84の深さを増して左正面囲い211の底部に備えた水平に突出する案内板273を落とし込むためのピット86を備え、図22は案内板273がピット86に落ち込んで制動している状態を示している。
【0158】
そして、正面横柱432の背面側向き鉛直面は、右動物収容囲い部200を構成する右正面囲い210の底部に備えた水平に突出する案内板273の表裏面と端面を囲んで右動物収容囲い部200の移動案内を行うために、正面横柱432の長手方向の端から端に達する水平直線の下案内溝85を備え、下案内溝85の長手方向の両端部と中心部に下案内溝85の深さを増して右正面囲い210の底部に備えた水平に突出する案内板273を落とし込むための破線で示したピット87を備え、図22は案内板273が下案内溝85を通過可能な状態を示している。
【0159】
ここで、右側面視した動物追い寄せ板案内110は、図22に示すように右側面枠460の両端に正面横柱432と背面横柱433を乗せて皿頭ネジ941を用いてネジの頭が右側面枠460板厚中に埋没するように組み付ける形態であり、図22に図示していない左側面枠461側も右側面枠460側と同様に左側面枠461の両端に右正面横柱432と背面横柱433を乗せて皿頭ネジ941を用いてネジの頭が左側面枠461の板厚中に埋没するように組み付ける形態とする。
【0160】
そのため、動物追い寄せ板案内110の組み立て手順例を示すと、最初に前記図21を用いて示した背面横柱433を左側面枠461に皿頭ネジ941を用いて組み(図22に図示せず)、次に正面横柱432を左側面枠461に皿頭ネジ941を用いて組み(図22に図示せず)、次に左動物収容囲い部201の底部の4隅に備えた案内板273を上案内溝84に通し、次に右動物収容囲い部200の4隅に備えた案内板273を下案内溝85に通し、最後に右側面枠460を正面横柱432と背面横柱433に皿頭ネジ941を用いて組む順とする。
【0161】
そして、普段の動物飼育時は正面視した右動物収容囲い部200をペット用ケージの左端に寄せて右動物収容囲い部200に備えた4箇所の案内板273が正面横柱432と背面横柱433に備えたピット87に落ち込む状態に置き、正面視した左動物収容囲い部201をペット用ケージの右端に寄せて左動物収容囲い部201に備えた4箇所の案内板273が正面横柱432と背面横柱433に備えたピット86に落ち込む状態に置く。
【0162】
そして、ケージの清掃時は左動物収容囲い部201を上方に持ち上げて4箇所の案内板273をピット86から同時に外し或いは右動物収容囲い部200を上方に持ち上げて4箇所の案内板273をピット87から同時に外して、上案内溝84或いは下案内溝85を案内にして対向する動物収容囲い側に動かして収容動物を所望の台座上に追い寄せることができ、左動物収容囲い部201が右動物収容囲い部200に当たり停止する位置或いは右動物収容囲い部200が左動物収容囲い部201に当たり停止する位置まで動かして動物収容囲い部を下すと、左動物収容囲い部201に4箇所備えた案内板273が正面横柱432と背面横柱433に備えたピット86に落ち込み或いは右動物収容囲い部200に4箇所備えた案内板273が正面横柱432と背面横柱433に備えたピット87に落ち込み、動物収容囲い部の左右方向の移動動作を制動することができる。
【0163】
ここで、動物収容囲い部の移動動作の制動方法は、横方向の動きを封じて上下方向の動きが自由な簡単な形態であるが、動物収容囲い部を横方向に動かすためには最初に動物収容囲い部全体を傾けずに垂直方向に持ち上げて4箇所の案内板を同時にピットから外す必要があり、ペット用ケージに収容された動物は動物収容囲い部を構成する鉛直壁状の3面の側面囲い中の一面を銜えて持ち上げる行動しかできないため、動物収容囲い部が傾いて4箇所の案内板を同時にピットから外すことができず、動物収容囲い部を横方向に動かすことはできない。
【0164】
図23は前記図8を用いて説明した動物追い寄せ板に天井囲いを用いる形態のペット用ケージ10cの天井囲いの回転動作を制動する一実施形態を説明するための動物収容囲い部20cの斜視図である。
説明を容易にするため、正面囲い2c1と左囲い2c5を2点鎖線の想像線を用いた透過図で示したノットスケールの簡略図であり、天井囲い2c3の半面を構成する左天井囲い233が図23中の矢印に示した右回りの回転動作をしている様子を示している。
【0165】
図23に示すように、天井囲い2c3は右天井囲い232と左天井囲い233で構成して、正面囲い2c1と右囲い2c2と背面囲い2c4と左囲い2c5の内側に収容動物が通過できない隙間を有して納まる大きさとする。
そして、天井囲い2c3は正面囲い2c1と背面囲い2c4に直交する回転軸を備え、該回転軸を支えにして天井囲い2c3の左半面(=右天井囲い232側)と右半面(=左天井囲い233側)の開放端部が下方に向かって弧を描いて動く回転軸を構成するための天井囲い回転軸通し773と774と回転動作を制動するための天井囲い繋止ピン通し775と776を備える形態であり、右天井囲い232と左天井囲い233は右天井囲い232と左天井囲い233を下向きに90°回転した時の開放端部と収容動物の着地面に収容動物が通過できない隙間間隔を保つ外形寸法とする。
【0166】
ここで、天井囲い2c3に備える回転軸通し773と774と天井囲い繋止ピン通し775と776は長さが天井囲い2c3の奥行き寸法の1/8より僅かに短い中空円筒状の金属製筒を12本準備して用いる。
そして、準備した8本の中空円筒状の金属製筒は、天井囲い2c3を平面視して、天井囲い2c3の奥行き方向一杯に一直線の等間隔に分配整列して、図23に示すように正面囲い2c1側から数えて奇数番の4本を天井囲い2c3を構成する左天井囲い233の左端側にロウ付けして回転軸通し774を形成し、正面囲い2c1側から数えて偶数番の4本を天井囲い2c3を構成する右天井囲い232の右端側にロウ付けして回転軸通し773を形成する。
【0167】
準備した残りの4本の中空円筒状の金属製筒は、天井囲い2c3を平面視して、2本を図23に示すように左天井囲い233の右端側に奥行き方向一杯に一直線に整列してロウ付けを行い繋止ピン通し776を形成し、他の2本を右天井囲い232の左端側に奥行き方向一杯に一直線に整列してロウ付けを行い天井囲い繋止ピン通し775を形成する。
【0168】
そして、左天井囲い233と右天井囲い232の奥行き位置を合わせて、図23に示すように左天井囲い233の回転軸通し774と右天井囲い232の回転軸通し773が奥行き方向に交互に一直線に連なるように嵌め合わせて、動物収容囲い部20cの奥行き寸法より僅かに長い寸法の金属製の細長い円柱状の回転軸棒(図示せず)を回転軸通し774と回転軸通し773の穴に通して天井囲い2c3を形成して、該回転軸棒を正面囲い2c2と背面囲い2c4間に橋架するように取り付ける(図示せず)ことで、天井囲い2c3の左半面(=右天井囲い232)と右半面(=左天井囲い233)の開放端部が弧を描いて回転可能とする。
【0169】
そして、正面囲い2c1と背面囲い2c4は、天井囲い2c3を正面視して水平に広げた状態時の右天井囲い232に備えた繋止ピン通し775の丸穴位置に合わせた繋止ピン通し穴770と左天井囲い233に備えた繋止ピン通し776の丸穴位置に合わせた繋止ピン通し穴771を設ける。
また、正面囲い2c1と背面囲い2c4は、天井囲い2c3を正面視して右天井囲い232の開放端或いは左天井囲い233の開放端を下方向に直角に回転した状態時の天井囲い繋止ピン通し775の丸穴或いは776の丸穴位置に合わせた繋止ピン通し穴772を設ける。
【0170】
そして、図23に示す右天井囲い繋止ピン通し297と左天井囲い繋止ピン通し298は前記の回転軸通し773の6倍の長さの中空円筒状の金属製筒を2本準備して用いる。
準備した回転軸通し773の6倍の長さの中空円筒状の金属製筒の1本は該金属製筒の中心を右囲い2c2の奥行き方向の中心位置と天井囲い2c3に備えた回転軸と同じ高さに位置を合わせて右囲い2c2の内側にロウ付けを行い右天井囲い繋止ピン通し297を形成する。
また、残りの回転軸通し773の6倍の長さの中空円筒状の金属製筒の1本は該金属製筒の中心を右囲い2c2の奥行き方向の中心位置と天井囲い2c3に備えた回転軸と同じ高さに位置を合わせて左囲い2c5の内側にロウ付けを行い左天井囲い繋止ピン通し298を形成する。
そして、上記の回転軸通し773等の穴径より僅かに細い直径で動物収容囲い部2c3の奥行き寸法より長い金属製の軸を持つL字形の図23に示す繋止ピン77と78を備える。
【0171】
動物収容囲い部2c3を以上の形態にすることにより、普段の動物飼育時は天井囲い2c3を水平に広げた状態にして、右天井囲い232側は正面囲い2c1に設けた繋止ピン通し穴770と天井囲い繋止ピン通し775の穴と右囲い2c2に備えた右天井囲い繋止ピン通し297の穴と天井囲い繋止ピン通し775の穴と背面囲い2c4に設けた繋止ピン通し穴770の順に繋止ピン77を通し、左天井囲い233側は正面囲い2c1に設けた繋止ピン通し穴771と天井囲い繋止ピン通し776の穴と左囲い2c5に備えた左天井囲い繋止ピン通し298の穴と天井囲い繋止ピン通し776の穴と背面囲い2c4に設けた繋止ピン通し穴771の順に繋止ピン78を通すことで、右天井囲い232と左天井囲い233の回転動作を制動して、従来のペット用ケージと同様な動物飼育を行うことができる。
【0172】
そして、ケージの清掃のために右台座(図示せず)を取り外す時は繋止ピン78を抜いて左天井囲い233の開放端部を下方向に90°回転して正面囲い2c1に設けた繋止ピン通し穴772と2箇所の天井囲い繋止ピン通し776と背面囲い2c4に設けた繋止ピン通し穴772の順に繋止ピン78を通すことで左天井囲い233の回転動作を制動することができ、左台座(図示せず)を取り外す時は繋止ピン77を抜いて右天井囲い232開放端部を下方向に90°回転して正面囲い2c1に設けた繋止ピン通し穴772と2箇所の天井囲い繋止ピン通し775と背面囲い2c4に設けた繋止ピン通し穴772の順に繋止ピン77を通すことで右天井囲い232の回転動作を制動することができる。
【0173】
以上、図23を用いて前記図8に示したペット用ケージ10cの天井囲いの回転動作を制動するための一実施形態例を説明したが、前記図10に示したペット用ケージ10eの天井囲い2e3の回転動作を制動する用途にも僅かな変更で適用可能なことが明らかであろう。
【0174】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0175】
7 動物追い寄せ板
21c 正面囲い
21d 正面囲い
22c 右囲い
23c 天井囲い
23d 天井囲い
24c 背面囲い
24d 背面囲い
25c 左囲い
25d 左囲い
510 右床
511 上層側床
520 左床
521 下層側床
610 右トレイ
611 上層側トレイ
620 左トレイ
621 下層側トレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(イ)収容動物が横方向に逃げ出すのを防ぐ或いは収容動物が横方向と上方向に逃げ出すのを防ぐ囲い面で構成する下方を開口した動物収容囲い部を備える。
(ロ)動物足下部に収容動物を乗せる床或いは収容動物を乗せて屑類を収容するトレイ或いは収容動物を乗せて屑類を通過する床と屑類を収容するトレイを組み合わせた種類の台座を動物収容囲い部の内側或いは動物収容囲い部の下側に備えて収容動物が下方向に逃げ出すのを防ぐ。
(ハ)上記の種類の台座は動物足下部に引き出し式に2台以上横に並べてセットする形態であり、収容動物を乗せて屑類を通過する床に関しては持ち上げ式に2台以上横に並べてセットする形態と収容動物を乗せて屑類を通過する1台の床を持ち上げ式にセットする形態を含む。
(ニ)台座同士の並び方向の両端にある動物収容囲い部或いは該動物収容囲い部の近傍側から移動案内に従って台座の頭上を対面する囲い面に向かい平面視で横方向に動いて、或いは平面視した台座同士の境界線に並行する回転軸を収容動物の背丈を越える高さ位置に備えて該回転軸を支点に回転してその開放端部が収容動物の頭上高さ位置から台座面上に向かって動いて、或いは平面視した台座同士の境界線の方向に交叉する動物収容囲い部或いは該動物収容囲い部の近傍に鉛直方向の回転軸を備えて該回転軸を支点に回転してその開放端部が収容動物の側面位置から台座の頭上を該回転軸と対面する側の囲い面に向かって動いて、収容動物を所望の台座上に追い寄せて台座同士の境界線上或いは動物を追い寄せたい側の台座上位置で制動可能な動物追い寄せ板を備え、該動物追い寄せ板は動物収容囲い部を構成する囲い面の一部を利用し或いは動物収容囲い部に付加する仕切り板を用いる。
以上(イ)と(ロ)と(ハ)と(ニ)の構成により成るペット用ケージ。
【請求項2】
(イ)収容動物が横方向に逃げ出すのを防ぐ或いは収容動物が横方向と上方向に逃げ出すのを防ぐ囲い面で構成する下方を開口した動物収容囲い部を備える。
(ロ)動物足下部に収容動物を乗せる床或いは収容動物を乗せて屑類を収容するトレイ或いは収容動物を乗せて屑類を通過する床と屑類を収容するトレイを組み合わせた種類の台座を動物収容囲い部の内側或いは動物収容囲い部の下側に合計2台以上の台座を上層側と下層側に上下重ねに並べて備えて収容動物が下方向に逃げ出すのを防ぐ。
(ハ)上記の種類の台座は引き出し式に動物足下部にセットする形態であり、平面視で上層側台座が下層側台座を隠して上層側台座が下層側台座の頭上と動物収容囲い部との空間の繋がりを遮蔽し、上層側台座を取り外すと下層側台座の頭上が開口して下層側台座の頭上の空間が動物収容囲い部の空間と繋がる形態であり、普段の動物飼育時は上層側か下層側のいずれか一方の台座上に収容動物を着地させて用いる。
(ニ)上層側台座を取り外した時に上層側台座が抜けた隙間から動物が横方向に逃げ出す可能性のあるペット飼育用途では、上層側の台座が抜けた隙間を塞ぐための囲い或いは収容動物逃げ出し防止蓋或いは囲いと収容動物逃げ出し防止蓋を備える。
以上(イ)と(ロ)と(ハ)と(ニ)の構成により成るペット用ケージ。
【請求項3】
(イ)屑類が横方向に流出するのを防ぐ周壁と屑類が下方向に流出するのを防ぐ底板から成る上方に受け口を開口した形態の屑類受けトレイを横並びに複数台組み合わせて用いるトレイセットを備える。
(ロ)該トレイセットを構成するトレイはトレイ同士が隣り合う一方の側のトレイの周壁に断面形状がバルコニー状の張り出し或いは庇状の張り出しを備え、該バルコニー状の張り出し或いは該庇状の張り出しが平面視において隣り合わせて配置するもう一方の側のトレイの周壁の開口上縁端を隠す形態である。
(ハ)該トレイセットをペット用ケージの動物足下部に収納時は、該トレイセットを構成する一方のトレイに備えたバルコニー状の張り出し或いは該庇状の張り出しの先端が側面視で隣接配置する該トレイセットを構成するもう一方のトレイの周壁を超えて隣接トレイの開口部上に達するようにトレイ同士を動物足下部に並べて配置する。
以上(イ)と(ロ)と(ハ)の構成により成る動物足下部を備えたことを特徴とするペット用ケージ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2012−228237(P2012−228237A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−109876(P2011−109876)
【出願日】平成23年4月23日(2011.4.23)
【出願人】(511119341)
【Fターム(参考)】