説明

ペット用消臭剤

【課題】特定のアルミノシリケートを含有するペット用消臭剤、および該アルミノシリケートを用いるペット臭の消臭方法に関する。
【解決手段】式1:sM(1)xOy・tM(2)2O・Al2O3・uSiO2・vRmQn・wH2O(式中、M(1)はAg、Cu、ZnおよびFeからなる群より選ばれる1種以上のもの、M(2)はNa、KおよびHからなる群より選ばれる1種以上のもの、RはNa、K、CaおよびMgからなる群より選ばれる1種以上のもの、QはCO3、SO4、NO3、およびClからなる群より選ばれる1種以上のもの、sは0<s<3、tは0≦t<3、ただし、s+t=0.5〜3、uは0.5≦u≦6、vは0<v≦2、wはw≧0、xは1≦x≦2、yは1≦y≦3、mは1≦m≦2、nは1≦n≦3を満たす)で表されるアルミノシリケートを含有するペット用消臭剤、および式1のアルミノシリケートを用いるペット臭の消臭方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のアルミノシリケートを含有するペット用消臭剤、および該アルミノシリケートを用いるペット臭の消臭方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ペットを飼う家庭が増加しており、ペット由来のニオイ(以下、ペット臭とも呼ぶ)に対する消臭のニーズが高まってきている。特にマンションなど室内においてペットを飼うケースも増えてきており、その場合、特にニオイがこもりやすく、問題が顕在化してきている。またペット臭のうち、特に糞尿から発生する悪臭は、わずかな量であっても強い悪臭として認識されやすいため、強い消臭力を有するものが望まれている。
【0003】
これらの悪臭を除去する方法としては、マスキング法、オゾン酸化法、薬剤中和法、微生物分解法、吸着法等が知られている。しかしながら、上述の方法にはそれぞれ欠点がある。たとえば、マスキング法は元の臭いを隠すだけで本質的に悪臭を除去する方法とは言えず、オゾン酸化法はオゾンを取り扱うため、装置も大掛かりで製造コストもかかる。また薬剤中和法はペットへの安全性に懸念がある。さらに微生物分解法は即効性に欠ける。
【0004】
一方、吸着法は簡便で即効性のある消臭方法であり安全性も高い。吸着剤には活性炭が広く用いられている(特許文献1)。しかし、活性炭は黒色のため、配合したものの外観が制限されてしまうといった欠点がある。白色の消臭剤としてはゼオライト、活性白土等がある(特許文献2)が、その消臭能は活性炭に及ぶものではない。
【特許文献1】特開平7−322786号公報
【特許文献2】特開2004−242516号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明は、猫や犬、ハムスターなど家庭で飼うことの多いペットから発生するニオイ、特に、ペットの排泄物(糞尿)のニオイを効果的に消臭できる消臭剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は、
〔1〕 式1:sM(1)xOy・tM(2)2O・Al2O3・uSiO2・vRmQn・wH2O
(式中、M(1)はAg、Cu、ZnおよびFeからなる群より選ばれる1種以上のものであり、M(2)はNa、KおよびHからなる群より選ばれる1種以上のものであり、RはNa、K、CaおよびMgからなる群より選ばれる1種以上のものであり、QはCO3、SO4、NO3、およびClからなる群より選ばれる1種以上のものであり、sは0<s<3、tは0≦t<3、ただし、s+t=0.5〜3であり、uは0.5≦u≦6、vは0<v≦2、wはw≧0、xは1≦x≦2、yは1≦y≦3、mは1≦m≦2、nは1≦n≦3を満たす)
で表されるアルミノシリケートを含有するペット用消臭剤、
〔2〕式2:sAg2O・tNa2O・Al2O3・uSiO2・vNaNO3・wH2O
(式中、sは0.01<s≦0.5、tは0.1≦t≦2、uは1≦u≦5、vは0.1≦v≦1.5、wは0.5≦w≦5を満たす)
で表される化学組成を有し、かつ、カンクリナイトの結晶相を持つアルミノシリケートを含有するペット用消臭剤、並びに
〔3〕前記〔1〕または〔2〕において記載のアルミノシリケートを用いるペット臭の消臭方法、に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、特定のアルミノシリケートを用いることで、ペット臭、特に猫や犬の糞尿臭を効果的に消臭することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明にかかる特定のアルミノシリケートは、特定の組成を有することを1つの特徴とする。具体的には、以下の式1の組成:
sM(1)xOy・tM(2)2O・Al2O3・uSiO2・vRmQn・wH2O
(式中、M(1)はAg、Cu、ZnおよびFeからなる群より選ばれる1種以上のものであり、M(2)はNa、KおよびHからなる群より選ばれる1種以上のものであり、RはNa、K、CaおよびMgからなる群より選ばれる1種以上のものであり、QはCO3、SO4、NO3、およびClからなる群より選ばれる1種以上のものであり、sは0<s<3、tは0≦t<3、ただし、s+t=0.5〜3であり、uは0.5≦u≦6、vは0<v≦2、wはw≧0、xは1≦x≦2、yは1≦y≦3、mは1≦m≦2、nは1≦n≦3を満たす)
を有することを特徴とする。
【0009】
前記式中、M(1)は、悪臭に対する消臭力と物質の白色度を高める観点から、好ましくはAg、Znである。なおM(1)が2種以上の元素からなる場合、sM(1)xOyの項は、各元素に対応した項ごとに分けて記載される。たとえば、M(1)が、金属元素DおよびD’からなる場合、sM(1)xOyは、s1Dx1・Oy1・s2Dx2・Oy2(ただし、x1+x2=x、y1+y2=y、s1+s2=sである)と記載される。その他の項についても同様である。
【0010】
M(2)は、高い消臭能の発現および経済性の観点から、好ましくはNaおよび/またはHである。また、Rは、高い消臭能の発現および経済性の観点から、好ましくはNa、Ca及びMgからなる群より選ばれる1種以上のもの、より好ましくはNaである。Qは、粒子の形態制御の容易性の観点から、好ましくはCO3および/またはNO3である。sは、高い消臭能の発現と経済性の観点から、好ましくは0<s≦2、より好ましくは0<s≦1である。tは、消臭剤の水分散液(1重量%水分散液)のpHを良好に保つ観点から、好ましくは0≦t≦2、より好ましくは0≦t≦1である。なお、s+tとしては、好ましくは0.5〜1.8、より好ましくは0.6〜1.5である。
【0011】
uは、高い消臭能の発現という観点から、好ましくは0.5≦u≦5、より好ましくは0.5≦u≦4である。vは、粒子の形態制御の容易性という観点から、好ましくは0<v<1.5、より好ましくは0<v≦1である。wはアルミノシリケートに含まれる水の含有率(モル比)であり、アルミノシリケートの存在状態、たとえば、粉末状、スラリー状などの形態によって変化する。xとy、およびmとnは、それぞれ、M(1)とOとの組み合わせ、RとQとの組み合わせにより、任意に決まる。
【0012】
なかでも、本発明におけるアルミノシリケートとして、式2:
sAg2O・tNa2O・Al2O3・uSiO2・vNaNO3・wH2O
(式中、sは0.01<s≦0.5、tは0.1≦t≦2、uは1≦u≦5、vは0.1≦v≦1.5、wは0.5≦w≦5を満たす)
で表される化学組成を有するものを好適例として挙げることができる。
【0013】
また本発明にかかるアルミノシリケートの比表面積は、M(1)としての特定の金属元素を適度に固定または担持させ、悪臭に対して優れた消臭能を発揮させる観点から、好ましくは1m2/g〜70m2/gであり、より好ましくは1〜65m2/g、さらに好ましくは30〜65m2/gである。比表面積はフローソープ2300型(島津製作所製)を使用して、試料は0.1gとし、吸着ガスにはN2/He=30/70(容積比)混合ガスを用いて求めることができる。なお、本明細書において固定または担持とは、M(1)としての特定の金属元素のアルミノシリケート粒子への物理的及び/または化学的な結合力による結合を意味する。
【0014】
アルミノシリケート粒子の比表面積は、例えば、後述するように、原料アルミノシリケート粒子(原料として用いられるアルミノシリケート粒子)を酸処理して、所定の範囲に調整することができる。酸処理によりアルミノシリケート粒子の比表面積が増加するが、過度の酸処理を行なわず、酸処理の程度を制御することで比表面積を70m2/g未満とすることができる。
【0015】
またpHは、1重量%水分散液として、7以上であるものが好ましく、8以上であるものがより好ましく、9以上であるものがさらに好ましい。色は、日本電色工業社製「分光式色差計SE2000」で測定されるL値として好ましくは90以上、より好ましくは95以上であることが望ましい。
【0016】
M(1)成分の表面濃度は、ESCAにより測定した表面のM(1)成分原子とSi原子のモル比[M(1)/Si]やM(1)成分原子とAl原子のモル比[M(1)/Al]によって表すことができる。M(1)/Siは、好ましくは0.021以上、より好ましくは0.04以上である。
【0017】
本発明において利用できるアルミノシリケートは非晶質であっても結晶質であってもよいが、悪臭の消臭能向上の観点から結晶質の方がより好ましい。該アルミノシリケートの結晶相は、カンクリナイトのものが好適であり、中でもウニ型またはテトラポッド型のカンクリナイトが好ましく、消臭性能の観点からウニ型カンクリナイトが特に好ましい。
【0018】
なお、本明細書において、カンクリナイトの結晶相とは、JCPDS (Joint Committee on Powder Diffraction Standards)発行の粉末X線回折ファイル No.20-379、20-743、25-776、25-1499、25-1500、30-1170、31-1272、34-176、35-479、35-653、38-513、38-514、38-515および45-1373からなる群より選ばれる1種以上のX線回折パターンを有するものをいう。X線回折パターンでは、d=0.365±0.015nmに主たるピークを有するものが好ましい。
【0019】
本発明にかかるアルミノシリケートの平均粒子径は、好ましくは0.1〜1000μm、より好ましくは0.4〜600μm、さらに好ましくは1〜100μmである。平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製LA-920)を用いて相対屈折率1.16にて測定できる。
【0020】
本発明にかかるアルミノシリケートは、たとえば、無水物の組成が
aM2O・Al2O3・bSiO2・cRmQn
(式中、MはNaおよび/またはKであり、RはNa、K、CaおよびMgからなる群より選ばれる1種以上のものであり、QはCO3、SO4、NO3およびClからなる群より選ばれる1種以上のものであり、aは0.5≦a≦3、bは0.5≦b≦6、cは0<c≦2、mは1≦m≦2、nは1≦n≦3を満たす)である原料アルミノシリケートを、前記原料100g当たり0〜300meq(0〜300meq/100g)の酸を用いて酸処理する工程、ならびにAg、Cu、ZnおよびFeからなる群より選ばれる1種以上の金属のイオンでイオン交換する工程に供することで得ることができる。
【0021】
上記式中、Mは、好ましくはNaである。なお、MがNaおよびKからなる場合、aM2Oは、a1Na2O・a2K2O(ただし、a1+a2=aである)で表される。その他の項についても同様である。また、Rは、好ましくはNa、CaおよびMgからなる群より選ばれる1種以上のもの、より好ましくはNaである。Qは、好ましくはCO3および/またはNO3である。
【0022】
さらに、aは、好ましくは0.5≦a≦2.5であり、より好ましくは0.5≦a≦2である。bは、好ましくは、0.5≦b≦5であり、より好ましくは0.5≦b≦4である。cは、好ましくは0<c≦1.5であり、より好ましくは0<c≦1である。mとnは、RとQとの組み合わせにより、任意に決まる。
【0023】
原料アルミノシリケート粒子の比表面積としては、本発明の消臭剤を構成するアルミノシリケート粒子と同程度であるのが好ましい。また、その平均粒子径も本発明の消臭剤を構成するアルミノシリケート粒子と同程度であるのが好ましい。さらに、その形態としては、特に限定されるものではないが、たとえば、本発明の消臭剤を構成するアルミノシリケート粒子と同様な前記形態であるのが好ましい。特に、原料アルミノシリケート粒子がカンクリナイトの形態を有する場合、それから得られる消臭剤としてのアルミノシリケート粒子の形態の制御が容易となり、好適である。
【0024】
本発明に用いられる原料アルミノシリケート粒子を製造する方法には特に限定はないが、たとえば、アルミナ原料とシリカ原料とをCO32-、SO42-、NO3-、Cl-等の存在下、アルカリ水溶液中で反応させる方法等が挙げられる。
【0025】
アルミナ原料としては、たとえば、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム等が挙げられ、アルミン酸ナトリウムが好適である。シリカ原料としては、たとえば、ケイ砂、ケイ石、水ガラス、ケイ酸ナトリウム、シリカゾル等が挙げられ、水ガラスが好適である。あるいは、アルミナ原料及びシリカ原料の両者の原料となるものとして、たとえば、カオリン、モンモリロナイト、ベントナイト、マイカ、タルク等の粘度鉱物およびムライト等のアルミノケイ酸塩鉱物を用いても良い。
【0026】
CO32-の原料としては、たとえば、炭酸ガス、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムカリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられ、炭酸ナトリウムが好適である。SO42-の原料としては、たとえば、硫酸、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウムカリウム等が挙げられ、硫酸、硫酸ナトリウムが好適である。NO3-の原料としては、たとえば、硝酸、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等が挙げられ、硝酸、硝酸ナトリウムが好適である。Cl-の原料としては、たとえば、塩酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられ、塩酸、塩化ナトリウムが好適である。
【0027】
アルカリ水溶液のアルカリとしては、たとえば、酸化ナトリウム、酸化カリウム等の酸化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムカリウム等の炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素等が使用できる。所望により、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト等の炭酸塩;炭酸水素カルシウム、炭酸水素マグネシウム等の炭酸水素塩等を使用してもよい。
【0028】
本発明に用いられる原料アルミノシリケート粒子は、前記の各種化合物を所定の割合で配合し混合して反応させることにより得ることができる。配合の割合については、得られる所望の原料アルミノシリケート粒子の組成により適宜決定される。好適には、原料アルミノシリケート粒子の原料となる成分の仕込み割合としては、各成分の構成元素に基づいて当該成分をM2O、Al2O3、SiO2、RmQnで表示した場合、モル比として、M2O/SiO2は好ましくは、0.01〜100、より好ましくは0.05〜80であり、Al2O3/SiO2は好ましくは0.01〜10、より好ましくは0.05〜8であり、RmQn/SiO2は好ましくは0.01〜100、より好ましくは0.05〜80であり、H2O/M2Oは好ましくは0.01〜100、より好ましくは0.05〜80である。
【0029】
また、原料アルミノシリケート粒子を製造する際の反応温度は、原料アルミノシリケート粒子の結晶性を高め、形態を安定させる観点および反応容器への化学的、耐圧的負荷を低減させる観点から、好ましくは15〜300℃、より好ましくは60〜150℃、さらに好ましくは80〜130℃である。反応時間は、結晶化反応を完全に行なわせる観点から、2時間以上48時間以下が好ましい。
【0030】
以上により、通常、水分散液(スラリー)として原料アルミノシリケート粒子が得られるが、該水分散液の固形分濃度としては、0.1〜50重量%であるのが好ましい。
【0031】
次いで、得られた原料アルミノシリケート粒子を、原料アルミノシリケート粒子100g当たり0〜300meq(0〜300meq/100g)の酸を用いて酸処理する。酸処理は、原料アルミノシリケートにM(1)成分をイオン交換により固定または担持する際のスラリーのpH調製のために行う。その際、M(1)成分のイオン交換性の発現の観点から、スラリーのpHを7以下に調製するのが好ましい。また、酸処理は、比表面積の調整のために行なわれる。酸処理量は消臭能の向上と良好な色の確保の観点から、6〜300meq/100gが好ましく、5〜250meq/100gがより好ましく、20〜140meq/100gがさらに好ましい。
【0032】
尚、0meq/100gの酸を用いて酸処理する場合とは、酸処理を行なわない場合を意味する。たとえば、原料アルミノシリケート粒子が1m2/g以上70m2/g未満の比表面積を有するものである場合には原料アルミノシリケートを酸処理に供さずともよい。
【0033】
原料アルミノシリケート粒子の酸処理には、塩酸、硫酸、硝酸などの強酸を用いるのが好ましく、塩酸、硝酸を用いるのが特に好ましい。
【0034】
酸処理は、具体的には前記酸を含む水溶液を原料アルミノシリケート粒子に対し徐々に、あるいは一度に添加して、酸と当該粒子とを接触させることにより行なう。添加速度は原料アルミノシリケート粒子100gに対して、好ましくは0.01〜100mL/分、より好ましくは0.1〜10mL/分である。
【0035】
酸処理の際には、原料アルミノシリケート粒子はスラリー状とするが、反応混合物の流動性を確保し、かつ酸処理の偏りを防止して処理効率を向上させる観点から、該混合物の固形分濃度としては、好ましくは1〜50重量%である。
【0036】
酸処理の温度は、比表面積の向上および反応容器への化学的、圧力的負荷の軽減の観点から、好ましくは60〜150℃、より好ましくは80〜120℃である。また、適宜攪拌しながら酸処理を行なうのが好ましい。酸処理の時間としては、酸と原料アルミノシリケートを接触させてから、好ましくは0.01〜100時間、より好ましくは0.1〜10時間である。
【0037】
酸処理後は、反応混合物を、例えば、60〜150℃にて0.1〜10時間程度、適宜熟成させるのが好ましい。
【0038】
さらに、酸処理後のアルミノシリケート粒子を、Ag、Cu、Zn及びFeからなる群より選ばれる1種以上の金属のイオンでのイオン交換に供する。あるいは、本発明においては、所望の比表面積を有する原料アルミノシリケート粒子を酸処理することなく、そのままイオン交換に共してもよい。イオン交換は、たとえば、該粒子を水に懸濁し、そこに、前記金属を含有する化合物(以下、金属含有化合物という)もしくは該化合物の水溶液を加えるか、または、金属含有化合物の水溶液中に該粒子を浸漬することにより、実施することができる。
【0039】
なお、上記の通りに原料アルミノシリケート粒子を酸処理した後にイオン交換しなければならないわけではなく、たとえば、酸処理時に金属含有化合物を共存させておけば、原料アルミノシリケート粒子の酸処理とイオン交換とを同時に行うことができる。
【0040】
前記金属含有化合物としては、所望の金属を含む水溶性金属含有化合物であれば特に限定されず、たとえば、所望の金属を含む硝酸塩、硫酸塩、塩化物などが挙げられる。
【0041】
イオン交換は、通常、原料アルミノシリケート粒子を水に懸濁し、攪拌下に行なわれるが、イオン交換の効率を向上させる観点から、原料アルミノシリケート粒子の水懸濁液の固形分濃度としては、好ましくは1〜50重量%である。
【0042】
イオン交換を行なう際の温度は、特に限定されるものではないが、好ましくは20〜120℃、より好ましくは80〜110℃である。また、イオン交換の所要時間としては、原料アルミノシリケート粒子と金属含有化合物とを接触させてから、好ましくは0.01〜2時間、より好ましくは0.02〜1時間である。
【0043】
イオン交換を行なう際の、原料アルミノシリケート粒子と金属含有化合物との量比としては、原料アルミノシリケート粒子100重量部に対して、好ましくは0.1〜30重量部、より好ましくは0.2〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部である。
【0044】
また、イオン交換は、反応混合物を、たとえば、60〜150℃にて0.1〜10時間程度、適宜熟成させるのが好ましい。
【0045】
金属含有化合物中の金属成分は、上記のようなイオン交換により、本発明のアルミノシリケート粒子に固定または担持されるのが最も好ましいが、イオン交換にかえて、もしくはイオン交換に加えて、含浸法や沈殿法により金属含有化合物中の金属成分を、アルミノシリケート粒子に固定または担持させてもよい。
【0046】
本発明において利用できるアルミノシリケートは、製造後そのまま単独で用いても良いし、所望の用途に応じて、各種基材と混合して用いても良い。また、粉末状、顆粒状、ペレット状等、任意の粒状または成形体の形で使用しても良い。粉末状であれば、混合する際、均一に配合しやすく、また顆粒状、ペレット状であれば風による飛散などが抑制できる。
【0047】
粒状または成形体への成形の際には、紙(パルプ)、プラスチック、ベントナイト等の粘土鉱物、水ガラス、活性白土、活性炭、シリカゲル、ハイドロタルサイト、酸化チタン、澱粉、おから、コーンスターチ、緑茶葉、コーヒー豆殻、吸水ポリマー、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、各種オイル、各種ワックス等と混合することもできる。また、パルプや不織布のシートに対しては、本発明にかかるアルミノシリケート粒子を添着して用いても良い。
【0048】
本発明にかかるアルミノシリケートのペット用消臭剤中での含有量は、好ましくは0.01〜10重量%であり、さらに好ましくは0.05〜5重量%、特に好ましくは0.1〜3重量%である。
【0049】
本発明には、溶解度パラメータ値が16〜24である化合物を本発明における前記アルミノシリケートと共に用いることにより、ペット臭をより効果的に消臭することができる。かかるSP値の条件を満たす化合物のうち、好ましい化合物の構造としては、脂肪族アルコール類、芳香族アルコール類、ポリオールモノエーテル類、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類、脂肪族エステル類、オキシ酸エステル類、芳香族エステル類が挙げられる。これら化合物は単独でまたは複数を組み合わせて使用できる。前記SP値の条件を満たす前記化合物において、炭素数は4〜35の範囲である化合物が好ましい。化合物の炭素数は3以下であると揮発性が高過ぎて揮発抑制効果の持続性を示さなかったり、皮膚刺激性の問題が生じたりする。一方、炭素数が36以上の化合物は常温で固化するものが多くなり、洗濯の際に落ちにくくなったり、べとつき等の感触面が低下したりする問題が生じる。
【0050】
前記感覚強度およびSP値の条件を満たす化合物の具体例を以下に挙げる。なお、SP値のうち*印の値はHoyの原子団寄与法による理論上の沸点からの算出値である(算出方法は特開2003-19190に記載の方法による)。
【0051】
脂肪族アルコール類では、2−オクチルドデカノール(SP19.2*)、イソステアリルアルコール(SP19.3*)、2−エチルヘキサノール(SP20.8)、3−メチル−1,3−ブタンジオール(イソプレングリコール、クラレ社製)(SP23.3)、2−メチル−2,4−ペンタンジオール(ヘキシレングリコール、三井石油化学社製)(SP23.1)等が挙げられる。芳香族アルコールでは、ベンジルアルコール(SP23.7)等が挙げられる。ポリオールモノエーテル類では、3−メチル−3−メトキシブタノール(ソルフィット、クラレ社製)(SP20.0)、ジプロピレングリコール(SP22.2)、2−ベンジルオキシエタノール(SP22.7)、2−フェノキシエタノール(SP23.4)等が挙げられる。ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類では、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(エチルジグリコール)(SP20.6)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルジグリコール)(SP19.4)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(SP20.4)、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(SP20.2)、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル(PHG-30、花王社製)(SP22.5)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(SP16.7)等が挙げられる。脂肪族エステル類では、ミリスチル酸イソプロピル(SP16.3)、セバシン酸ジブチル(SP17.0)、ミリスチル酸イソトリデシル(SP18.1*)、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリド(エキセパールDG-MI、花王社製)(SP19.0*)、トリアセチン(SP19.6)等が挙げられる。オキシ酸エステル類では、クエン酸トリエチル(SP17.8)等が挙げられる。芳香族エステル類では、フタル酸ジエチル(SP20.3)、フタル酸ジブチル(SP19.4)、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(SP16.8)、サリチル酸ヘキシル(SP19.4)、サリチル酸cis−3−ヘキセニル(SP19.0)、安息香酸ベンジル(SP21.8)等が挙げられる。
【0052】
これらの中で特に好ましいのは、3−メチル−1,3−ブタンジオール(SP23.3)、ベンジルアルコール(SP23.7)、3−メチル−3−メトキシブタノール(SP20.0)、ジプロピレングリコール(SP22.2)、2−フェノキシエタノール(SP23.4)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(SP20.6)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(SP19.4)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(SP16.7)、安息香酸ベンジル(SP21.8)である。
【0053】
前記の溶解度パラメータ値が16〜24である化合物のペット用消臭剤中への含有量は、スプレー形式とした場合、特に限定されるものではないが、0.001〜10重量%の範囲であるのが好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%の範囲である。
【0054】
本発明には、さらに香料を用いることにより更にペット臭の消臭効果を高めることができ、また同時に使用者が快く使用することもできる。使用できる香料として制限はなく、例えば「香料と調香の基礎知識」(中島基貴編著、産業図書)に記載の香料が使用できる。特にペット臭のマスキング効果の観点から好ましい具体例を以下にあげる:
l−カルボン、p−クレゾール、p−メチルアセトフェノン、α―ピネン、βーナフチルメチルエーテル、γ-ウンデカラクトン、アセチルセドレン、アネトール、アリルアミルグリコレート、アンスラニル酸メチル、アンブロキサン、イオノン、イソ・イー・スーパー、イソブチルキノリン、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、オイゲノール、オクチルアルデヒド、オレンジ、ガラクソライド、カラナール、カローン、カンファー、クマリン、クミン油、グレープフルーツ、ゲラニオール、ゲラニルニトリル、酢酸イソボルニル、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸スチラリル、酢酸セドリル、酢酸ターピニル、酢酸ベンジル、酢酸リナリル、サリチル酸アミル、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、サンダルマイソルコア、シス−3−ヘキセノール、シスジャスモン、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、シネオール、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジヒドロミルセノール、ジフェニルオキサイド、シンナミックアルコール、セダーウッド、ゼラニウム、ターピネオール、ダイナスコン、ダマスコン、ダマセノン、チモール、ディメトール、デシルアルデヒド、ドデシルアルデヒド、トリプラール、ノニルアルデヒド、バクダノール、バジル、パチョリ、バニリン、ハバノライド、フェニルエチルアルコール、フルーテート、フロロパール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ペパーミント、ヘリオトロピン、ヘリオナール、ベルガモット、ベンジルアルコール、ベンズアルデヒド、ポアレネート、マルトール、マンダリン、ムセノン、メチルイオノン、メチルノニルアセトアルデヒド、メチルフェニルアセテート、メチルフェニルグリシド酸エチル、メントール、ユーカリプトール、ライム、ラウリルアルデヒド、酪酸エチル、ラズベリーケトン、ラバンジン、ラブダナム、ラベンダー、リナロール、リナロールオキサイド、リモネン、リラール、リリアール、レモン、ローズオキサイド、ローズマリー。
【0055】
香料のペット用消臭剤中への含有量は、0.001〜1重量%である。消臭性能と使用感の観点から、好ましくは0.005〜0.1重量%であり、更に好ましくは、0.01〜0.5重量%である。
【0056】
本発明のペット用消臭剤には、前記化合物に加えてさらに抗菌剤、殺虫剤、虫忌避剤、pH調整剤、色素、粘度調整剤等を添加してもよく、通常の方法により製造される。また、前記化合物は、揮発しやすい溶媒、例えば、水、エタノール、低分子炭化水素類、液体LPGガス、ジメチルエーテル等にて希釈して使用しても良い。溶媒が揮発後は所望した効果が発揮される。これらの前記化合物や抗菌剤や溶媒等の前記添加物質を水に分散可溶化させる場合には、可溶化剤としてカチオン性、アニオン性、ノニオン性、両性等の界面活性剤、p-トルエンスルホン酸塩、m-キシレンスルホン酸塩等の芳香族スルホン酸塩類等を使用することができる。これらのうち特に両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤が好ましい。可溶化剤は1種以上を使用することができ、ペット用消臭剤中に0.01〜10重量%、特に0.1〜2重量%を配合するのが、可溶化能の面から好ましい。
【0057】
前記化合物は、単独でまたは必要に応じて上記添加物質と共に、ペット用消臭剤(トリガー式、エアゾール式、機械噴霧式、カプセル型)として使用される。
【0058】
本発明の使用の方法としては、本発明にかかる特定の組成を持つアルミノシリケートや、用途に応じて添加される上記のようなその他の成分とからなる組成物をニオイの発生源に適用し、そのニオイを消臭する方法が挙げられる。具体的には、本発明のペット用消臭剤でペット用マットや小屋の廻りを消臭するには、ペット用マットやペット用サンドやシーツ、小屋の廻りへ消臭剤を噴霧や塗布する方法、また空間に噴霧する方法、あらかじめペット用サンドやチップに含浸、練り込みさせておく方法が挙げられる。このうち、特に効率の良い方法としてペット用マットやシーツに噴霧する方法やあらかじめペット用サンドに含浸しておく方法が挙げられる。
【実施例】
【0059】
原料アルミノシリケート粒子の製造例
原料アルミノシリケート粒子(1)の調製:水酸化ナトリウム94gをイオン交換水1000mLに溶解し、さらに硝酸(61%)130gとアルミン酸ナトリウム溶液(Na2O=19.8重量%、Al2O3=25.9重量%、H2O=54.6重量%)124gを混合した溶液に、水ガラス(Na2O=9.8重量%、SiO2=29.6重量%、H2O=60.6重量%)127gを1分間かけて投入し、100℃で8時間反応させた。ろ過洗浄、乾燥(105℃、12時間)して原料アルミノシリケート粒子(1)を得た。
【0060】
得られた原料アルミノシリケート粒子(1)は針状結晶が集合した多孔質な球形形態を有していた。組成および物性は以下であった。
組成:Na2O・Al2O3・2SiO2・0.4NaNO3・0.7H2O
粒子形態:ウニ型カンクリナイト
比表面積(m2/g):40
【0061】
原料アルミノシリケート粒子(2)の調製:水酸化ナトリウム103gをイオン交換水1000mLに溶解し、さらにアルミン酸ナトリウム溶液(Na2O=19.8重量%、Al2O3=25.9重量%、H2O=54.6重量%)157gを混合した溶液に、水ガラス(Na2O=9.8重量%、SiO2=29.6重量%、H2O=60.6重量%)259gを1分間かけて投入し、100℃で2時間反応させた。その後、水酸化ナトリウム32gをイオン交換水110mLに溶解した溶液と硝酸(61%)124gを混合した溶液を1分間かけて追加添加し、さらに100℃で10時間反応させた。ろ過洗浄、乾燥(105℃、12時間)して原料アルミノシリケート粒子(2)を得た。
【0062】
得られた原料アルミノシリケート粒子(2)は針状結晶が集合してテトラポッド状に発達した形態を有していた。組成および物性は以下であった。
組成:Na2O・Al2O3・2.5SiO2・0.5NaNO3・0.4H2O
粒子形態:テトラポッド型カンクリナイト
比表面積(m2/g):4.6
【0063】
銀担持アルミノシリケート粒子の製造例
次に前記原料アルミノシリケート粒子(1)または(2)100gをイオン交換水900mLに懸濁し、100℃に保持した。攪拌下、61%硝酸を1mL/分の速度で2mL滴下した。次いで、硝酸銀3.94gをイオン交換水30gに溶解した硝酸銀水溶液を投入し、100℃で1時間保持した。ろ過、水洗した後、105℃で12時間乾燥し、白色の銀担持アルミノシリケート粒子(1)または(2)を得た。
【0064】
前記の方法で調製した銀担持アルミノシリケート粒子(1)または(2)の組成、物性を下表に示す。
銀担持アルミノシリケート粒子(1)
組成:0.05Ag2O・0.8Na2O・Al2O3・2SiO2・0.4NaNO3・0.8H2O
粒子形態:ウニ型カンクリナイト
比表面積(m2/g):45.8
1重量%水分散液pH:9.78
色相:95.8
表面Ag濃度:Ag/Si=0.049、Ag/Al=0.056
平均粒子径(μm):6.8
【0065】
銀担持アルミノシリケート粒子(2)
組成:0.05Ag2O・0.8Na2O・Al2O3・2.5SiO2・0.5NaNO3・0.8H2O
粒子形態:テトラポッド型カンクリナイト
比表面積(m2/g):7.3
1重量%水分散液pH:9.21
色相:96.7
表面Ag濃度:Ag/Si=0.068、Ag/Al=0.041
平均粒子径(μm):6.8
【0066】
試験例1 ペット由来のニオイに対する消臭効果の測定
家庭で飼われている犬(ビーグル犬,4歳,オス)から尿を採取し、5%水溶液を実験試料とした。試料は刺激臭を有していた。次に、2本のガラス製試験管を用意し、それぞれの試験管に前記試料1mLを加えた。1つの試験管にのみ、消臭剤として前述の銀担持アルミノシリケート粒子(1)10mgを加えた。1分間よく振った後、専門評価者3人によって2つの試験管に入っている犬尿のニオイレベルを以下の評価基準で判定した。
【0067】
<ペット臭の強さの評価基準>
0:匂わない
1:かすかに匂う
2:弱く匂う
3:匂う
4:やや強く匂う
5:かなり強く匂う
【0068】
評価者3名の平均値としてニオイレベルを求めたところ、以下の通りであった。
消臭剤添加試験管:1.3
消臭剤未添加試験管:3.6
【0069】
試験例2 ペット由来のニオイに対する消臭効果の測定
消臭剤として、前述の銀担持アルミノシリケート粒子(2)を1重量%配合した市販の猫砂(宮城県蔵王産ベントナイト100%、ペレット状)を用意した。実際に家庭で飼われている猫(ニホンイエネコ)の猫砂として1週間使用した。次に本発明にかかる銀担持アルミノシリケート粒子(2)を配合していない上記市販の猫砂(対照品)を1週間使用した。それぞれの猫砂を1週間使用した後、そのニオイについて3人の専門評価者によって前述の基準で評価した。
【0070】
評価者3名の平均値としてニオイレベルを求めたところ、以下の通りであった。前述の銀担持アルミノシリケート粒子(2)を配合していない猫砂からは、猫尿サンプル由来の悪臭がハッキリと認められた。
消臭剤添加猫砂:1.3
消臭剤未添加猫砂:3.1
【0071】
試験例1および2の評価結果から明らかなように、前述の方法で製造した銀担持アルミノシリケート粒子(1)および(2)はペット由来のニオイを効果的に消臭できていることがわかる。
【0072】
配合例 (スプレータイプ)

前記銀担持アルミノシリケート粒子(1) 0.5重量%
ジプロピレングリコール(溶解度パラメータ値が16〜24である化合物)
1.0重量%
香料 0.05重量%
アミドプロピルアミンオキシド(※) 1.0重量%
エタノール 残量
合計 100重量%

(※)(ラウリン酸とジメチルアミノプロピルアミンとのアミド化物を過酸化水素により反応させて得たもの)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1:sM(1)xOy・tM(2)2 O・Al2O3・uSiO2・vRmQn・wH2O
(式中、M(1)はAg、Cu、ZnおよびFeからなる群より選ばれる1種以上のものであり、M(2)はNa、KおよびHからなる群より選ばれる1種以上のものであり、RはNa、K、CaおよびMgからなる群より選ばれる1種以上のものであり、QはCO3、SO4、NO3、およびClからなる群より選ばれる1種以上のものであり、sは0<s<3、tは0≦t<3、ただし、s+t=0.5〜3、uは0.5≦u≦6、vは0<v≦2、wはw≧0、xは1≦x≦2、yは1≦y≦3、mは1≦m≦2、nは1≦n≦3を満たす)
で表されるアルミノシリケートを含有するペット用消臭剤。
【請求項2】
式2:sAg2O・tNa2O・Al2O3・uSiO2・vNaNO3・wH2O
(式中、sは0.01<s≦0.5、tは0.1≦t≦2、uは1≦u≦5、vは0.1≦v≦1.5、wは0.5≦w≦5を満たす)
で表される化学組成を有し、かつ、カンクリナイトの結晶相を持つアルミノシリケートを含有するペット用消臭剤。
【請求項3】
請求項1または2において記載のアルミノシリケートを用いるペット臭の消臭方法。



【公開番号】特開2007−229151(P2007−229151A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−53536(P2006−53536)
【出願日】平成18年2月28日(2006.2.28)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】