説明

ペンブロックおよびカッティングプロッタ

【課題】カッティングプロッタの低コスト化を実現するとともに、刃先の食い込みや逃げによる不具合を解消する。
【解決手段】ガイド軸およびムービングコイルを用いた機構に代わる昇降機構として、ソレノイドアクチュエータ32を用いる。さらに、ソレノイドコイル321を保持する筐体31とカッティングペン34を保持するペンホルダ33とを上板バネ36および下板バネ37により連結して可動鉄芯322の軸方向に沿って移動可能に支持するとともに、ペンホルダ33と可動鉄芯322のソレノイドコイル321から突出する一端とをピン322bにより連結して、可動鉄芯322をソレノイドコイル321から突出する向きに付勢する。これにより、回動運動によらずにカッティングペン34の昇降が実現される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペンブロックおよびカッティングプロッタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、紙やフィルムなどのシート状の媒体に対して、カッティングペンを相対的に2次元方向に移動させながら選択的に圧接離反させて、この媒体を所定の形状で切断するカッティングプロッタが知られている。
このカッティングプロッタは、被切断媒体駆動型とフラットベット型とに大別される。被切断媒体駆動型は、「グリッドローラ型」とも呼ばれ、シート状の被カッティング媒体(以下、単に「被カッティング媒体」という。)の両端部分を駆動ローラと従動ローラ(ピンチローラ)とで挟持して、駆動ローラを正逆回転させることにより被カッティング媒体を第1の方向(X軸方向)に移動させるとともに、この第1の方向と直交する第2の方向(Y軸方向)に移動可能に設けられるキャリッジにペンブロックを搭載し、このペンブロックに保持されたカッティングペンを被カッティング媒体に対して相対的に2次元方向に移動させるものである。一方、フラットベット型は、被カッティング媒体が載置される平板状のテーブル(載置テーブル)から離間してX軸方向に移動可能に設けられるYバーと、このYバー上を摺動することによりY軸方向に移動可能に設けられるキャリッジとを備え、このキャリッジにペンブロックを搭載することによって、カッティングペンを被カッティング媒体に対して相対的に二次元的に移動させるものである。
いずれのカッティングプロッタにおいても、キャリッジに搭載されるペンブロックは、保持したカッティングペンを被カッティング媒体に対して選択的に圧接離反させる機構を備えている。
【0003】
このようなペンブロックにおけるカッティングペンの圧接離反動作は、ガイド軸およびムービングコイルにより実現することができる(例えば、特許文献1参照。)。
具体的には、X軸方向およびY軸方向と直交する第3の方向(Z軸方向)に沿って設けられたガイド軸と、同じくZ軸方向に移動可能な出力軸を有するムービングコイルとをペンブロックに設け、カッティングペンを保持するペン保持体の動きをガイド軸によってZ軸方向に規制するとともに、ペン保持体とムービングコイルの出力軸とを連結し、この出力軸の出力量を制御することによってカッティングペンの圧接離反動作を実現することができる。
【0004】
ところが、ムービングコイルは一般的に高価であるので、カッティングプロッタの低コスト化を図るためには、上述した機構に代わる、被カッティング媒体に対する圧接離反動作を実現する機構(以下、「昇降機構」という。)が望まれる。
【0005】
従来のカッティングプロッタにおいては、上述したガイド軸およびムービングコイルを用いた機構に代わる昇降機構として、例えば、図7Aに示すような、ソレノイドを用いた昇降機構が採用されている。
この昇降機構100は、略L字形状に形成され、一端にカッティングペン101を保持するための保持部102aを有する保持部材102と、Y軸方向に延在するとともに保持部材102の屈曲部分を挿通し、この保持部材102をX−Z平面内で回動可能に支持する支持軸102cと、保持部材102の他端部102b近傍に設置されたソレノイド103とからなり、このソレノイド103の可動鉄芯103aは、その先端部が保持部材102の他端部102bに連結されるとともに、バネ104によって保持部材102の他端部102b方向に付勢されている。
【0006】
このような昇降機構100においては、ソレノイド103に通電すると可動鉄芯103aがソレノイド103内に引き込まれ、保持部材102が図7A上において軸102cの周りに反時計回りに回動するので、保持部102aが被カッティング媒体200の側に移動する。これにより、カッティングペン101の刃先101aが被カッティング媒体に圧接されることとなる。逆に、ソレノイド103に流れる電流をOFFにするとバネ104の作用によって可動鉄芯103aがソレノイド103内から引き出され、その結果、保持部材102が図7A上において軸102cの周りに時計回りに回動するので、保持部102aが被カッティング媒体200から離れる。これにより、カッティングペン101の刃先101aが被カッティング媒体から離反することとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平8−118892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述したソレノイドを用いた昇降機構では、保持部材102を軸102c周りに回動させることによってカッティングペン101の刃先101aを被カッティング媒体に圧接させているので、次のような不具合が生じることがあった。すなわち、カッティングペン101の刃先101aが被カッティング媒体に圧接される力は、各々の相対的な移動方向に基づいてモーメントが増減することにより変化するので、カッティングペン101を被カッティング媒体に圧接した状態でX軸方向に移動させる場合、被カッティング媒体に対してキャリッジを、支持軸102cから保持部102bに向かう方向に移動させたときには、刃先101aが被カッティング媒体200に食い込んでしまう一方、その逆方向に移動させたときには、刃先101aが逃げてしまうことがあるので、カッティングペンが被カッティング媒体上を均一な押圧力で移動させることができず、意図したカッティングが行えないことがあった。
【0009】
そこで、本発明は、カッティングプロッタの低コスト化を実現するとともに、上述した不具合を解消することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述したような課題を解決するために、本発明に係るペンブロックは、ソレノイドコイルと、このソレノイドコイル内に挿設された棒状の可動鉄芯とを有するソレノイドアクチュエータと、ソレノイドコイルを保持する筐体と、カッティングペンを保持するペンホルダと、このペンホルダを筐体に連結して可動鉄芯の軸方向に沿って移動可能に支持する第1の連結部材と、ペンホルダと可動鉄芯のソレノイドコイルから突出する一端とを連結する第2の連結部材と、可動鉄芯をソレノイドコイルから突出する向きに付勢する付勢部材とを備え、ペンホルダは、可動鉄芯の軸方向と平行な方向にカッティングペンを保持する
ことを特徴とするものである。
【0011】
上記ペンブロックにおいて、ペンホルダは、板状の基部と、この基部の一の側に設けられカッティングペンを保持する保持部と、基部の他の側にこの基部と略直交する方向に延在し、可動鉄芯の一端と連結される接続部とを有し、第1の連結部材は、基部の両端と筐体との間をそれぞれ連結する板バネであり、第2の連結部材は、接続部と可動鉄芯の一端とを連結するピンとしてもよい。
【0012】
また、本発明に係るカッティングプロッタは、被カッティング媒体を保持する保持機構と、カッティングペンを保持してこのカッティングペンの刃先を被カッティング媒体に圧接および離反させるペンブロックと、このペンブロックを被カッティング媒体に対して相対的に2次元方向に移動させる移動機構とを備え、ペンブロックを被カッティング媒体に対して相対的に二次元的に移動させながら、カッティングペンの刃先を選択的に被カッティング媒体に圧接および離反させることにより被カッティング媒体を所望の形状に切断するカッティングプロッタであって、ペンブロックは、上述したペンブロックから構成されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ガイド軸およびムービングコイルを用いた機構に代わる昇降機構として、ソレノイドアクチュエータを用い、さらに、ソレノイドコイルを保持する筐体とカッティングペンを保持するペンホルダとを第1の連結部材により連結して可動鉄芯の軸方向に沿って移動可能に支持するとともに、ペンホルダと可動鉄芯のソレノイドコイルから突出する一端とを第2の連結部材により連結して、可動鉄芯をソレノイドコイルから突出する向きに付勢することによって、回動運動によらずにカッティングペンの昇降が実現される。
したがって、より安価なソレノイドアクチュエータを用いることによって低コスト化を図りつつ、刃先の食い込みや逃げによる不具合を防止することができ、均一な深さで切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係るカッティングプロッタの構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係るペンブロックの構成を模式的に示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係るペンブロックの構成を模式的に示す斜視図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態に係るペンブロックの構成を模式的に示す分解図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態に係るペンブロックの動作を説明するための図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態に係るペンブロックの動作を説明するための図である。
【図7A】図7Aは、従来のペンブロックの動作を説明するための図である。
【図7B】図7Bは、従来のペンブロックの動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
<カッティングプロッタの構成>
図1に示すように、本実施の形態に係るカッティングプロッタ1は、被カッティング媒体10の両端部分を駆動ローラ2aとピンチローラ2bとで挟持して、駆動ローラ2aを正逆回転させることにより被カッティング媒体10を第1の方向(X軸方向)に移動させる保持機構2と、カッティングペン34を保持してこのカッティングペン34の刃先を被カッティング媒体10に圧接および離反させるペンブロック3と、このペンブロック3を第1の方向と直交する第2の方向(Y軸方向)に移動させることにより、ペンブロック3を被カッティング媒体10に対して相対的に2次元方向に移動させる移動機構4とを備えている。
【0017】
≪ペンブロックの構成≫
ペンブロック3は、図2〜図4に示すように、筐体(ペンキャリッジ)31と、この筐体31に保持されたソレノイドアクチュエータ32と、このソレノイドアクチュエータ32の可動鉄芯322のピン322bと連結されるとともにカッティングペン34を保持するペンホルダ33と、このペンホルダ33を鉛直上方に付勢する付勢部材として作用するバネ35と、ペンホルダ33の上部と筐体31の上部とを連結する上板バネ36と、ペンホルダ33の下部と筐体31の下部とを連結する下板バネ37とを備えている。
【0018】
筐体31は、上面に開口を有し、その内部には後述するソレノイドコイル321が固定される。
【0019】
ソレノイドアクチュエータ32は、ソレノイドコイル321と、このソレノイドコイル321内に挿設された棒状の可動鉄芯322とを備えたプル型のソレノイドアクチュエータから構成される。
【0020】
ここで、ソレノイドコイル321は、その中心軸に沿って延在する穴321aが形成されたプル型のソレノイドコイルから構成される。このようなソレノイドコイル321は、図4に示すように、穴321aが形成された面が鉛直上方を向いた状態で、本体部32内部に収容される。
【0021】
可動鉄芯322は、磁性体の棒状の部材から構成され、図4に示すように、一端がソレノイドコイル321の穴321aに挿入される。また、可動鉄芯322の他端には、その軸線方向に直交する方向に延在する貫通孔322aが形成されている。この貫通孔322aには、ペンホルダ33と連結するためのピン322bが取り付けられる。
【0022】
ペンホルダ33は、板状の基部33aと、この基部33aの一面に設けられ、基部33aの軸線と略直交する1の方向に沿って突出して、カッティングペン34を保持する保持部33bと、基部33aの保持部33bが設けられた面と反対側の面の端部(上端)近傍に設けられ、上記1の方向に沿って突出した接続部33cとを備え、これらが一体に形成されている。
ここで、保持部33bは、2つの部材から構成され、これらにより基部33aの軸線方向に沿った貫通孔が形成される。保持部33bを構成する2つの部材の端部には、つまみ33dが取り付けられる。保持部33bの貫通孔にカッティングペン34を挿入した上でつまみ33dを回転させると、保持部33bを構成する2つの部材にカッティングペン34の周面が挟持された状態で固定されることとなる。
また、接続部33cの下面には、ソレノイドアクチュエータ32の可動鉄芯33の他端と対向し、この可動鉄芯33と連結するために、連結部材として作用するピン322bが係合するための凹部が形成されている。
【0023】
このようなペンホルダ33は、基部33aの軸線が鉛直方向に沿い、かつ、接続部33cが保持部33bよりも上方に位置する状態で、接続部33cの下面に可動鉄芯322に挿入されたピン322bを接続部33cの凹部に係合させることにより、可動鉄芯322と接続されることとなる。
【0024】
カッティングペン34は、棒状に形成されており、その一端からは刃先34aが突出している。このようなカッティングペン34は、図4に示すように、保持部33bに挿入され、その保持部33bに取り付けられたつまみ33dを回転させることにより、ペンホルダ33に保持される。
【0025】
付勢部材35は、コイル状のバネ、いわゆるスプリングから構成される。このような付勢部材35は、図4に示すように、可動鉄芯322が挿通された状態でソレノイドコイル321とペンホルダ33の接続部33cとの間に配設される。これにより、可動鉄芯322は、ソレノイドコイル321から突出する向き、すなわち鉛直上方に付勢されることとなる。
【0026】
上板バネ36は、第1の連結部材として機能し、平面視略矩形に形成された金属その他の弾性変形可能な材料から構成され、その中央部にはペンホルダ33の接続部33cの平面形状よりも若干大きな開口36aが形成されている。このような上板バネ36は、上述したようにペンホルダ33の接続部33cを可動鉄芯322に接続した後、図2および図4に示すように、ねじ36bにより、対向する2辺のうち一方の辺の両端部がそのペンホルダ33の基部33aの上面に、他方の辺の両端部が筐体31の上面の縁部に固定される。これにより、上板バネ36の開口36a内にペンホルダ33の接続部33cの上端部が位置するので、この上端部が上板バネ36に接触しない。したがって、ペンホルダ33が鉛直方向に移動しても、その移動が妨げられないので、円滑な移動を実現することができる。
【0027】
下板バネ37は、第1の連結部材として機能し、平面視略矩形に形成された金属その他の弾性変形可能な材料から構成される。このような下板バネ37は、上述したようにペンホルダ33の接続部33cを可動鉄芯322に接続した後、図3および図4に示すように、ねじ37bにより、対向する2辺のうち一方の辺の両端部がそのペンホルダ33の基部33aの下面に、他方の辺の両端部が筐体31の底面の縁部に固定される。これにより、筐体31とペンホルダ33とが下板バネ37により連結されることとなる。なお、本実施の形態においては、下板バネ37の中央部に開口37aが形成されているが、その開口37aは設けないようにしてもよい。
【0028】
このように、ペンホルダ33は、連結部材として機能する上板バネ36および下板バネ37により、基部34aの上端部と下端部とが筐体31に連結されているので、筐体31に対して可動鉄芯322の軸方向、すなわち鉛直方向に移動可能な状態とされている。したがって、ペンホルダ33は、可動鉄芯322の軸方向と平行な方向にカッティングペン34を保持することとなる。
【0029】
<圧接離反動作>
次に、図5,図6を参照して、カッティングペン34の圧接離反動作について説明する。
【0030】
まず、図1に示すように、上述した構成を有するペンブロック3をカッティングプロッタ1に取り付けるとともに、被カッティング媒体10を保持機構2に保持させた状態とする。このような状態から、保持機構2により被カッティング媒体2をX軸方向に、移動機構4によりペンブロック3をY軸方向に適宜移動させることにより、被カッティング媒体10を切断する形状に応じて、ペンブロック3をカッティング媒体10に対して相対的に2次元方向に移動させる。このとき、ペンブロック3は、適宜カッティングペン34の刃先を被カッティング媒体10に圧接または離反させる。この圧接または離反は、以下に示すように行われる。
【0031】
ソレノイドコイル321が通電していない場合、図5に示すように、ペンホルダ33は、付勢部材35によりソレノイドコイル321から突出する方向に付勢されているので、鉛直上方に移動した状態となっている。したがって、カッティングペン34も鉛直上方に移動しているので、被カッティング媒体をカッティングペン34の鉛直下方に配置した場合、カッティングペン34の刃先34aは、被カッティング媒体から離間した状態となっている。
【0032】
このような状態からソレノイドコイル321が通電されると、可動鉄芯322は、ソレノイドコイル321内部に誘引されるので、鉛直下方に移動する。この移動にともなって可動鉄芯322に接続されたペンホルダ33も鉛直下方に移動するので、このペンホルダ33に保持されたカッティングペン34も鉛直下方に移動する。これにより、カッティングペン34の刃先34aは、被カッティング媒体に圧接される。このとき、カッティングペン34は、上述したように上板バネ36および下板バネ37により可動鉄芯322の軸方向、すなわち鉛直方向に移動可能に支持されるとともに、その鉛直方向のみに移動するように規制されている。したがって、刃先34aは被カッティング媒体に対して垂直に圧接されることとなる。これにより、刃先34aが被カッティング媒体に食い込んだり、被カッティング媒体上を滑ってしまうといった不具合を防ぐことができる。
【0033】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ガイド軸およびムービングコイルを用いた機構に代わる昇降機構として、ソレノイドアクチュエータ32を用い、さらに、ソレノイドコイル321を保持する筐体31とカッティングペン34を保持するペンホルダ33とを上板バネ36および下板バネ37により連結して可動鉄芯322の軸方向に沿って移動可能に支持するとともに、ペンホルダ33と可動鉄芯322のソレノイドコイル321から突出する一端とをピン322bにより連結して、可動鉄芯322をソレノイドコイル321から突出する向きに付勢することによって、回動運動によらずにカッティングペンの昇降が実現される。
したがって、より安価なソレノイドアクチュエータを用いることによって低コスト化を図りつつ、刃先の食い込みや逃げによる不具合を防止することができる。
【0034】
なお、本実施の形態では、下板バネ37に開口部37aを設ける場合を例に説明したが、その開口部37aは設けないようにしてもよい。これにより、下板バネ37の強度を上げることができるので、ペンホルダ33をより確実に支持することができる。
【0035】
また、本実施の形態では、プル型のソレノイドを用いた場合を例に説明したが、プッシュ型のソレノイドを用いるようにしてもよい。この場合、ソレノイドの穴が鉛直下方に向くように配設し、その穴にペンホルダの接続部を対向配置した上で、本実施の形態における上板バネおよび下板バネ等を設けるようにすればよい。
【0036】
さらに、本実施の形態は、被切断媒体駆動型に適用した場合を例に説明するが、フラットベット型にも適用できることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、カッティングプロッタやプリンタなど、ペン状の物体を平面体して2時限的に移動させる各種装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0038】
1…カッティングプロッタ、2…保持機構、2a…駆動ローラ、2b…ピンチローラ、3…ペンブロック、4…移動機構、10…被カッティング媒体、31…本体部、32…ソレノイドアクチュエータ、321…ソレノイドコイル、321a…穴、322…鉄心、322a…貫通孔、322b…ピン、33…ペンホルダ、33a…基部、33b…保持部、33c…接続部、33d…つまみ、34…カッティングペン、34a…刃先、35…付勢部材、36…上板バネ、36a…開口、36b…ねじ、37…下板バネ、37a…開口、37b…ねじ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソレノイドコイルと、このソレノイドコイル内に挿設された棒状の可動鉄芯とを有するソレノイドアクチュエータと、
前記ソレノイドコイルを保持する筐体と、
カッティングペンを保持するペンホルダと、
このペンホルダを前記筐体に連結して前記可動鉄芯の軸方向に沿って移動可能に支持する第1の連結部材と、
前記ペンホルダと前記可動鉄芯の前記ソレノイドコイルから突出する一端とを連結する第2の連結部材と、
前記可動鉄芯を前記ソレノイドコイルから突出する向きに付勢する付勢部材とを備え、
前記ペンホルダは、前記可動鉄芯の軸方向と平行な方向にカッティングペンを保持する
ことを特徴とするペンブロック。
【請求項2】
前記ペンホルダは、板状の基部と、この基部の一の側に設けられカッティングペンを保持する保持部と、前記基部の他の側にこの基部と略直交する方向に延在し、前記可動鉄芯の一端と連結される接続部とを有し、
前記第1の連結部材は、前記基部の両端と前記筐体との間をそれぞれ連結する板バネであり、
前記第2の連結部材は、前記接続部と前記可動鉄芯の一端とを連結するピンである
ことを特徴とする請求項1記載のペンブロック。
【請求項3】
被カッティング媒体を保持する保持機構と、
カッティングペンを保持してこのカッティングペンの刃先を前記被カッティング媒体に圧接および離反させるペンブロックと、
このペンブロックを前記被カッティング媒体に対して相対的に2次元方向に移動させる移動機構とを備え、前記ペンブロックを前記被カッティング媒体に対して相対的に二次元的に移動させながら、前記カッティングペンの刃先を選択的に前記被カッティング媒体に圧接および離反させることにより前記被カッティング媒体を所望の形状に切断するカッティングプロッタであって、
前記ペンブロックは、請求項1または2に記載されたペンブロックである
ことを特徴とするカッティングプロッタ。

【図1】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−78812(P2013−78812A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219107(P2011−219107)
【出願日】平成23年10月3日(2011.10.3)
【出願人】(000105062)グラフテック株式会社 (31)
【Fターム(参考)】