説明

ホットメルト接着剤

【課題】低粘度で、軟化点が高くて耐熱性に優れており、接着力、高温での密着安定性についても高いレベルのホットメルト接着剤、即ち、建材分野での要求に絶え得るホットメルト接着剤を提供する。更に、そのようなホットメルト接着剤を用いて得られた積層体を提供する。
【解決手段】(A)非晶性ポリα−オレフィン、(B)α−オレフィンをメタロセン触媒で重合して得られた結晶性ポリα−オレフィン、及び(C)ビニル系芳香族炭化水素と共役ジエン化合物との共重合体である水素添加型熱可塑性ブロック共重合体を含むホットメルト接着剤である。(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物(SEPS)であることが好ましい。上述のホットメルト接着剤を用いて、基材と被着体を貼り合わせた積層体を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホットメルト接着剤、そのホットメルト接着剤が塗布された被着体を有する積層体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ホットメルト接着剤は、例えば、紙加工、衛生材料及び建築分野等の広い分野で利用されている。建築分野では、家屋に組み込まれる積層体を製造する際にホットメルト接着剤が用いられる。「積層体」は、ホットメルト接着剤で、不織布等の基材と合成樹脂シート等の被着体を貼り合わせて製造されており、例えば、透湿シート及び防水シート等として使用される。透湿シート及び防水シートは、家屋に組み込まれて、外気によって熱せられ、異常な高温になることもある。従って、建築分野で利用されるホットメルト接着剤は、耐熱性に優れることが求められる。
【0003】
特許文献1は、表面に曲面や凹凸を有する断面異形材料(プロファイル)に合成樹脂シートを貼り付けるラッピング加工用のホットメルト接着剤を開示する。特許文献1の実施例では、ホットメルト接着剤の耐熱性及び接着性を向上するため、合成ゴム、未水添粘着付与樹脂及び酸変性ポリオレフィンが配合されている。ラッピング加工用の接着剤として、特定の組成を用いることで、MDF等の木質材料にたとえ曲面部があったとしても、その曲面部に、例えば、PETシート等の合成樹脂シートを貼り付けることができる。
【0004】
特許文献1に係るホットメルト接着剤は、上述したように木質材料とPETシートとの貼り付けには適するが、繊維製品とPETシートとの貼り付けには適さない。これは、特許文献1に係るホットメルト接着剤の粘度が高いためと考えられる。粘度が高い接着剤は繊維製品の繊維に浸透し難いので、繊維製品と合成樹脂シートとを貼り合わせるためには、ホットメルト接着剤の低粘度化が必要となる。
【0005】
ホットメルト接着剤を低粘度化させる手段として、非晶性ポリα−オレフィンを配合することが知られている。非晶性ポリα−オレフィンを配合すると、粘度が低くなるのみならず、軟化点も高くなるので、ホットメルト接着剤の耐熱性も向上することとなる。特許文献1の実施例でも、ホットメルト接着剤は、非晶性ポリα−オレフィン(APAO)を多量に含む。しかし、非晶性ポリα−オレフィンは、凝集力が低いので、ホットメルト接着剤の接着力は、低下し、全体としてホットメルト接着剤の性能は、不十分となる。
【0006】
特許文献2は、不織布の接着に用いられるゴム系ホットメルト接着剤を開示する。特許文献2のホットメルト接着剤は、その段落番号0005に記載されているように、0〜60℃の粘着性を向上させるために開発された。軟化点の異なる2種類の粘着付与樹脂をホットメルト接着剤の必修成分とし、スチレン系ブロック共重合体と粘着付与樹脂との配合比を調整することで、0〜60℃という幅広い温度領域で利用できるホットメルト接着剤が得られる。しかし、近年、建材用途の接着剤に対し、より高いレベルの耐熱性(60℃以上の温度領域における耐熱性)が求められ、特許文献2に記載のホットメルト接着剤の耐熱性は充分ではない。
【0007】
特許文献3は、不織布用のゴム系ホットメルト接着剤を開示する。本来、スチレン系ブロック共重合体(例えば、SEPS及びSEBS)は、粘度が高いので不織布への浸透性は良くない。特許文献3のホットメルト接着剤は、可塑化オイルを多量に含むことで、低粘度化され、不織布に対する浸透性が向上されている。しかし、特許文献3の実施例から、そのホットメルト接着剤は、可塑剤を多量に含むので、軟化点が84〜107℃を示す。従って、耐熱性は、充分ではない。
【0008】
尚、耐熱性に乏しいホットメルト接着剤を用いて、不織布と合成樹脂シートとを貼り合せて透湿シートを製造し、この透湿シートを高温下で長時間外気に曝すと、不織布と合成樹脂シートが剥がれる可能性がある。建材分野のホットメルト接着剤には、高いレベルの接着力、高温での密着安定性が要求される。
【0009】
【特許文献1】特開2003−292918号公報
【特許文献2】特開2006−241444号公報
【特許文献3】特開2000−282006号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、低粘度で、かつ、軟化点が高くて耐熱性に優れており、接着力、高温での密着安定性についても高いレベルのホットメルト接着剤、即ち、建材分野での要求に絶え得るホットメルト接着剤を提供することを目的とする。更に、そのホットメルト接着剤を用いて得られた積層体を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、非晶性ポリα−オレフィンに、分子量分布の狭い結晶性ポリα−オレフィンを配合すると、低粘度で不織布等の繊維製品への浸透性が良く、かつ、軟化点が高くて耐熱性、接着力、高温での密着安定性に優れたホットメルト接着剤が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0012】
即ち、本発明は、第一の要旨において、
(A)非晶性ポリα−オレフィン、
(B)α−オレフィンをメタロセン触媒で重合して得られた結晶性ポリα−オレフィン(以下、「(B)結晶性ポリα−オレフィン」ともいう)、及び
(C)ビニル系芳香族炭化水素と共役ジエン化合物との共重合体である水素添加型熱可塑性ブロック共重合体(以下、「(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体」ともいう)
を含むことを特徴とするホットメルト接着剤を提供する。
【0013】
本発明の一の態様において、(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物(SEPS)であるホットメルト接着剤を提供する。
本発明の他の態様において、(A)非晶性ポリα−オレフィン、(B)結晶性ポリα−オレフィン及び(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体の合計の重量を基準(100重量部)として、(B)の配合量が10〜40重量部であるホットメルト接着剤を提供する。
本発明の第二の要旨において、上記ホットメルト接着剤を用いて得られた積層体を提供する。
【0014】
本明細書で「積層体」とは、一般に積層体と称されるものをいうが、より具体的には、種々の基材に、合成樹脂シートや合成樹脂フィルム等の被着体を貼り合わせたものをいう。
被着体となるシートやフィルムの原料となる合成樹脂は、特に限定するものではないが、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン等を例示できる。ポリオレフィンとして、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、ポリブテンを例示できる。
基材として、例えば、合成繊維(例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン及びアクリル類)、天然繊維(絹、綿、麻及び羊毛等)、無機繊維(ガラス繊維及び鉱物質繊維等)の繊維からなる織布、不織布及び編み物等の繊維製品、並びにゴム、紙、金属、木材、ガラス及びモルタルコンクリート等を例示できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るホットメルト接着剤は、(A)非晶性ポリα−オレフィン、(B)α−オレフィンをメタロセン触媒で重合して得られた結晶性ポリα−オレフィンを含むので、低粘度で、かつ、耐熱性に優れたものとなり、更に、(C)ビニル系芳香族炭化水素と共役ジエン化合物との共重合体である水素添加型熱可塑性ブロック共重合体を含むことによって、接着力が高くなる。従って、上記ホットメルト接着剤は、建材用途として好適な接着剤となり、合成樹脂シート(フィルム)等の被着体を不織布等の基材に強く貼り付けることが可能となる。
【0016】
本発明に係るホットメルト接着剤は、(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体が、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物(SEPS)であることによって、より接着力が高い接着剤を得ることができる。
本発明に係るホットメルト接着剤は、(A)非晶性ポリα−オレフィン、(B)結晶性ポリα−オレフィン、及び(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体の合計の重量を基準(100重量部)として、(B)の配合量が10〜40重量部であることで、低粘度を維持したまま、耐熱性及び密着安定性により優れたものとなり、建材用途としてより好適な接着剤となる。
【0017】
上記ホットメルト接着剤を用いて得られた積層体は、建築分野で利用され、高温に長時間曝されても、積層体剥離し難く、より具体的には不織布等の基材と合成樹脂シート(又はフィルム)等の被着体に剥離し難い。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係るホットメルト接着剤は、(A)非晶性ポリα−オレフィン、(B)結晶性ポリα−オレフィン、(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体を含んで成る。
本発明において、「(A)非晶性ポリα−オレフィン(以下、「(A)成分」ともいう)」とは、非晶性のα−オレフィンの重合体であって、一般的に、非晶性ポリα−オレフィンと呼ばれるものであり、本発明に係るホットメルト接着剤を得ることができる限り、特に制限されるものではない。ここで、「非晶性」とは、通常、結晶性ではないことを意味するが、より具体的には、高分子の分子鎖が不規則に配列する状態をいう。(A)非晶性ポリα−オレフィンをホットメルト接着剤に配合することで、ホットメルト接着剤は、粘度が低下し、不織布等の基材に浸透し易くなる。
【0019】
(A)非晶性ポリα−オレフィンとして、例えば、非晶性のポリプロピレン、非晶性のポリエチレン、又は非晶性のプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体、及び非晶性のエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体を例示できる。
より具体的には、例えば、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・ブテン−1・エチレンの3元共重合体、プロピレン・ヘキセン−1・オクテン−1の3元重合体、プロピレン・ヘキセン−1・4−メチルペンテン−1の3元共重合体、プロピレン・ヘキセン−1・4−メチルペンテン−1の3元共重合体、ポリブテン−1等を例示できる。
【0020】
本発明において、「(B)α−オレフィンをメタロセン触媒で重合して得られた結晶性ポリα−オレフィン(以下、「(B)結晶性ポリα−オレフィン」又は「(B)成分」ともいう)」とは、結晶性のα−オレフィンの重合体であって、重合触媒としてメタロセン触媒を用いて製造されたものを示す。ここで、「結晶性」とは、通常「結晶性」と呼ばれるものを意味し、より具体的には高分子が規則正しく配列する状態をいう。
【0021】
(B)結晶性ポリα−オレフィンとして、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体、エチレンα−オレフィン共重合体、プロピレンα−オレフィン共重合体、エチレンプロピレンα−オレフィン共重合体、エチレンブテン共重合体、プロピレンブテン共重合体およびエチレンプロピレンブテン共重合体を例示できる。
メタロセン触媒を用いてα−オレフィンを重合すると、(i)結晶性が高く、(ii)非常に分子量分布の狭い重合体が合成される。(i)は、完全なアイソタクティック性、シンジオタクティック性を任意に制御できることを意味する。従って、結晶性に偏りを生じさせることが無く、分子の構成:例えば、プロピレン部位と他の構成単位との並び方;各構成単位の含有割合;等について均一な重合体が得られ、付着力低下の原因となる低結晶性部位が生じる可能性が低い。(ii)は、接着力の乏しい低分子量体を生じることが無くなり、接着力低下やタックの発現を招きにくいことを意味する。
【0022】
本発明において、「(C)ビニル系芳香族炭化水素と共役ジエン化合物との共重合体である水素添加型熱可塑性ブロック共重合体(以下「(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体」又は「(C)成分」ともいう)とは、ビニル系芳香族炭化水素と共役ジエン化合物とをブロック共重合し、得られたブロック共重合体に含まれる共役ジエン化合物に基づくブロックの全部、若しくは一部を水素添加したブロック共重合体をいう。(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体は、本発明の目的とするホットメルト接着剤を得ることができるものであれば、特に制限されることはない。
【0023】
ここで、「ビニル系芳香族炭化水素」とは、ビニル基を有する芳香族炭化水素化合物を意味し、具体的には、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、及びビニルアントラセン等を例示できる。特にスチレンが好ましい。これらのビニル系芳香族炭化水素は、単独で又は組み合わせて使用することができる。
【0024】
「共役ジエン化合物」とは、少なくとも一対の共役二重結合を有するジオレフィン化合物を意味する。「共役ジエン化合物」として、具体的には、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(又はイソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンを例示することができる。1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエンが特に好ましい。これらの共役ジエン化合物は、単独で又は組み合わせて使用することができる。
【0025】
(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体における水素添加された割合は、「水素添加率」で示される。(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体の「水素添加率」とは、共役ジエン化合物に基づくブロックに含まれる全脂肪族二重結合を基準とし、その中で、水素添加されて飽和炭化水素結合に転換された二重結合の割合をいう。この「水素添加率」は、赤外分光光度計及び核磁器共鳴装置等によって測定することができる。
【0026】
本発明における好ましい態様として、(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体は、水素添加型スチレン系トリブロック共重合体を含んで成るものである。特に好ましい形態として、(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体は、更に、水素添加型スチレン系ジブロック共重合体を含んで成るものが望ましい。
【0027】
水素添加型スチレン系トリブロック共重合体として、具体的には、例えば、SEPSトリブロック共重合体、SEBSトリブロック共重合体、SEEPSトリブロック共重合体、SEEBSトリブロック共重合体を例示できる。
SEPSトリブロック共重合体とは、スチレンポリマーブロックの末端ブロックと、エチレン構造とプロピレン構造とが混在した中央ブロックとで構成されたブロック共重合体、即ち、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン共重合体(スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ブロック共重合体の水素添加物)である。
【0028】
SEBSトリブロック共重合体とは、スチレンポリマーブロックの末端ブロックと、エチレン構造とブチレン構造とが混在した中央ブロックとで構成されたブロック共重合体、即ち、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロック共重合体の水素添加物)である。
SEEPSとは、スチレン末端ブロックと、水素化イソプレン/ブタジエンの中央ブロックとのブロック共重合体である。
水素添加型スチレン系ジブロック共重合体の具体例として、例えば、SEBジブロック共重合体、SEPジブロック共重合体を例示できる。SEBジブロック共重合体とは、スチレンブロックと、水素化ブタジエンブロックとのブロック共重合体であり、スチレン−エチレン−ブチレン共重合体である。SEPジブロック共重合体とは、スチレンブロックと、水素化イソプレンブロックとのブロック共重合体であり、スチレン−エチレン−プロピレン共重合体である。
【0029】
SEPSの市販品として、例えば、クラレ社製のセプトン2002及び2063(商品名)を例示でき、
SEBSの市販品として、例えば、クレイトンポリマー社製のクレイトンG1657、G1650、G1654及びG1651(商品名)を例示でき、
SEEPSの市販品として、例えば、クラレ社製のセプトン4033、4044及び4055(商品名)を例示でき、
SEPの市販品として、例えば、クレイトンポリマー社製のクレイトンG1701及びG1702(商品名)を例示できる。
【0030】
本発明では、(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体として、これらのトリブロック共重合体、ジブロック共重合体は、単独で又は組み合わせて用いることができるが、SEPSを含むことが特に好ましい。
成分(A)、(B)、(C)の重量部については、成分(A)〜(C)の合計の重量を基準、即ち、100重量部として、成分(B)の配合量は、10〜40重量部であることが好ましく、20〜30重量部であることが特に好ましい。成分(B)の配合量が10重量部未満の場合、ホットメルト接着剤の高温下での経時的な接着力が低くなり得、成分(B)の配合量が40重量部を超える場合、ホットメルト接着剤の凝集力が高くなりすぎて、接着力が低下し得る。
【0031】
本発明に係るホットメルト接着剤は、必要に応じて、更に各種添加剤を含んでもよい。そのような各種添加剤として、例えば、粘着付与樹脂、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤)、ワックス、及び微粒子充填剤等を例示することができる。
「(D)粘着付与樹脂」として、例えば、天然ロジン、変性ロジン、水添ロジン、天然ロジンのグリセロールエステル、変性ロジンのグリセロールエステル、天然ロジンのペンタエリスリトールエステル、変性ロジンのペンタエリスリトールエステル、水添ロジンのペンタエリスリトールエステル、天然テルペンのコポリマー、天然テルペンの3次元ポリマー、水添テルペンのコポリマーの水素化誘導体、ポリテルペン樹脂、フェノール系変性テルペン樹脂の水素化誘導体、脂肪族石油炭化水素樹脂、脂肪族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体、芳香族石油炭化水素樹脂、芳香族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体、環状脂肪族石油炭化水素樹脂、環状脂肪族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体を例示することができる。これらの粘着付与樹脂は、単独で、又は組み合わせて使用することができる。
【0032】
粘着付与樹脂として、市販品を用いることができる。そのような市販品として、例えば、ヤスハラケミカル社製のYSポリスターT115(商品名)、エクソン社製のECR5400、ECR179EX(商品名)、ECR231C(商品名)、丸善石油化学社製のマルカクリヤーH(商品名)、安原化学社製のクリアロンK100(商品名)、荒川化学社製のアルコンM100(商品名)、出光石油化学社製のアイマーブS100(商品名)、安原化学社製のクリアロンK4090(商品名)及びクリアロンK4100、イーストマンケミカル社製のリガライトR7100(商品名)を例示することができる。これらの市販の粘着付与樹脂は、単独で又は組み合わせて使用することができる。
【0033】
(D)粘着付与樹脂は、色調が無色〜淡黄色であって、臭気が実質的に無く熱安定性が良好なものであれば、液状タイプの粘着付与樹脂も使用できるが、本発明では液状タイプの粘着付与樹脂よりも、固形タイプの粘着付与樹脂が好ましい。固形タイプの粘着付与樹脂としては、フェノール系変性テルペン樹脂の水素化誘導体、石油炭化水素の水素化誘導体が特に好ましい。フェノール系変性テルペン樹脂の水素化誘導体としては、ヤスハラケミカル社製のYSポリスターT115(商品名)、石油炭化水素の水素化誘導体としては、荒川化学社製のアルコンM100(商品名)を例示できる。
【0034】
「安定化剤」とは、ホットメルト接着剤の熱による分子量低下、ゲル化、着色、臭気の発生等を防止して、ホットメルト接着剤の安定性を向上するために配合されるものであり、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得ることができるものであれば、特に制限されるものではない。安定化剤として、例えば、酸化防止剤及び紫外線吸収剤を例示することができる。紫外線吸収剤は、ホットメルト接着剤の耐光性を改善するために使用される。酸化防止剤は、ホットメルト接着剤の酸化劣化を防止するために使用される。酸化防止剤及び紫外線吸収剤は、一般的に使い捨て製品に使用されるものであって、後述する目的とする使い捨て製品を得ることができるものであれば使用することができ、特に制限されるものではない。
【0035】
「(E)酸化防止剤」として、例えば、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤を例示できる。紫外線吸収剤として、例えばベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤を例示できる。更に、ラクトン系安定剤を添加することもできる。これらは単独又は組み合わせて使用することができる。市販品として、以下の製品を使用することができる。具体的には、住友化学工業(株)製のスミライザーGM(商品名)、スミライザーTPD(商品名)及びスミライザーTPS(商品名)、チバスペシャリティーケミカルズ社製のイルガノックス1010(商品名)、イルガノックスHP2225FF(商品名)、イルガフォス168(商品名)及びイルガノックス1520(商品名)、チヌビンP、城北化学社製のJF77(商品名)、エーピーアイコーポレーション製のトミノックスTT(商品名)を例示することができる。これら安定化剤は、単独で又は組み合わせて使用することができる。
【0036】
「ワックス」とは、ホットメルト接着剤に一般的に用いられるワックスであって、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得ることができるものであれば、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、フィッシャートロプシュワックス、ポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス)等の合成ワックス系;
パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油ワックス;
カスターワックスなどの天然ワックス;
等を例示できる。
【0037】
本発明のホットメルト接着剤は、更に、微粒子充填剤及び可塑剤等を含むことができる。微粒子充填剤は、一般に使用されているものであれば良く、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得ることができる限り特に限定されることはない。「微粒子充填剤」として、例えば雲母、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタン、ケイソウ土、尿素系樹脂、スチレンビーズ、焼成クレー、澱粉等を例示できる。これらの形状は、好ましくは球状であり、その寸法(球状の場合は直径)については特に限定されるものではない。
【0038】
「可塑剤」は、ホットメルト接着剤の溶融粘度低下、柔軟性の付与、被着体への濡れ向上を目的として配合され、ブロック共重合体に相溶し、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得ることができるものであれば、特に限定されるものではない。可塑剤として、例えば、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル及び芳香族系オイルを挙げることができる。特にパラフィン系オイル及び/又はナフテン系オイルが好ましく、無色、無臭であるパラフィン系オイルが最も好ましい。
【0039】
可塑剤の市販品の一例として、例えば、Kukdong Oil&Chem社製のWhite Oil Broom350(商品名)、出光興産社製のダイアナフレシアS32(商品名)、ダイアナプロセスオイルPW−90(商品名)、ダフニ−オイルKP−68(商品名)、BPケミカルズ社製のEnerperM1930(商品名)、Crompton社製のKaydol(商品名)、エクソン社製のPrimol352(商品名)、出光興産社製のプロセスオイルNS−100(商品名)を例示することができる。これらは、単独で又は組み合わせて使用することができる。
【0040】
本発明に係るホットメルト接着剤は、一般的に知られているホットメルト接着剤の製造方法を用いて、成分(A)、(B)及び(C)、更に必要に応じて各種添加剤を配合して製造することができる。例えば、上述の成分を所定量配合し、加熱溶融して製造することができる。目的とするホットメルト接着剤を得ることができる限り、各成分を加える順序、加熱方法等は、特に制限されるものではない。
【0041】
本発明のホットメルト接着剤は、160℃における粘度が400mPa・s〜5000mPa・sである。粘度が上記範囲のホットメルト接着剤は、不織布等の基材への浸透性が高いものとなり好ましい。尚、本明細書における粘度は、27番ローターを用い、ブルックフィールド粘度計で測定された値をいう。
本発明のホットメルト接着剤は、軟化点が100℃以上であることが好ましく、軟化点が120℃を超えることが特に好ましい。軟化点が上記範囲にあるホットメルト接着剤は、耐熱性が高いので、高温で長時間曝されることのある建築材料分野に好ましい。尚、本明細書における軟化点とは、リング&ボール法(日本接着剤工業会規格)で測定された値をいう。
【0042】
本発明のホットメルト粘接着剤は、種々の形状を取りえるが、常温で、一般的にブロック状またはフィルム(シート)状である。ブロック状の場合、上記の製造法によって得られた生成物をそのまま冷却固化することで得られ、フィルム(シート)状の場合は上記の製造法によって得られた生成物をさらにフィルム状に成形することにより得られる。成形の方法として、例えば、ドラムクーラー、T−ダイ型二軸押出機等を使用する方法等を例示することができる。
【0043】
本発明のホットメルト接着剤は、建築材料、紙加工、製本、及び使い捨て製品等、幅広い用途で利用されるが、低粘度で、かつ、接着力及び耐熱性に優れるので、高温下の耐久性が求められる建築材料分野で特に有効に利用される。
【0044】
本発明のホットメルト接着剤を用いて得られた積層体とは、種々の基材と、合成樹脂シート及び合成樹脂フィルム等の被着体を、本発明のホットメルト接着剤を用いて貼り合わせたものをいう。被着体のシートやフィルムの原料となる合成樹脂としては、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン等が挙げられるが、ポリオレフィンが好ましい。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、ポリブテンが例示されるが、特にポリエチレンが好ましい。
【0045】
基材としては、例えば合成繊維(ポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン、アクリル類)、天然繊維(絹、綿、麻、羊毛など)、無機繊維(ガラス繊維、鉱物質繊維など)の繊維からなる織布、不織布、編み物等の繊維製品、ゴム、紙、金属、木材、ガラス、モルタルコンクリートが挙げられる。これら基材の中でも、特に不織布が好適である。不織布としては、一般的に使用されているものであれば差支えないが、特に目付け量が30〜60g/m、厚み0.10〜1.40mmのものがより好適である。
【0046】
本発明の積層体を製造する手段は、本発明に係る積層体を得ることができる限り、特に制限されるものではかく、一般的によく知られたホットメルト接着剤の塗布(又は塗工)方法を用いることができる。そのような塗布方法は、接触塗布、非接触塗布に大別される。「接触塗布」とは、ホットメルト接着剤を塗布する際、噴出機を基材や合成樹脂シート(フィルム)等の被着体に接触させる塗布方法をいい、「非接触塗布」とは、ホットメルト接着剤を塗布する際、噴出機を基材やシート(フィルム)に接触させない塗布方法をいう。「接触塗布方法」として、例えば、スロットコーター塗工及びロールコーター塗工等を例示でき、「非接触塗布方法」として、例えば、螺旋状に塗布できるスパイラル塗工、波状に塗布できるオメガ塗工やコントロールシーム塗工、面状に塗布できるスロットスプレー塗工やカーテンスプレー塗工、点状に塗工できるドット塗工などを例示できる。
【0047】
本発明の積層体は、軟化点が高く、耐熱性の高い上述のホットメルト接着剤を用いて、基材と合成樹脂シート等の被着体を貼り合わせることで得られるので、かなりの高温下でも積層体の基材と合成樹脂シート等の被着体は、剥離しないので、そのような高温で使用することができる。従って、本発明の積層体を、例えば、屋外で真夏に長時間暴露しても、基材と被着体とは剥離する可能性が低く、密着安定性が高い。従って、屋外建造物、自動車等の輸送機及び屋外装置等の表面を保護するために、本発明の積層体は、極めて有効である。
【0048】
以下に、本発明の主な態様を記載する。
1.
(A)非晶性ポリα−オレフィン、
(B)α−オレフィンをメタロセン触媒で重合して得られた結晶性ポリα−オレフィン、及び
(C)ビニル系芳香族炭化水素と共役ジエン化合物との共重合体である水素添加型熱可塑性ブロック共重合体
を含むことを特徴とするホットメルト接着剤。
2.
(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物(SEPS)である上記1に記載のホットメルト接着剤。
3.
(A)非晶性ポリα−オレフィン、(B)結晶性ポリα−オレフィン、及び(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体の合計の重量を基準(100重量部)として、(B)の配合量が10〜40重量部である上記1又は2に記載のホットメルト接着剤。
4.
上記1〜3のいずれかに記載のホットメルト接着剤を用いて得られた積層体。
【0049】
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明する。但し、本発明はその要旨を逸脱しない限り以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0050】
ホットメルト接着剤を配合するための成分を、以下に示す。
(A)非晶性ポリオレフィン
(A1)非晶性エチレンプロピレン共重合体(ハンツマン(Huntsman)社製 商品名レキセンタック2304)
(B)α−オレフィンをメタロセン触媒を用いて重合して得られた結晶性ポリα−オレフィン
(B1)結晶性エチレンプロピレン共重合体(クラリアント(Clariant)社製 商品名リコセンPP2602)
(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体
(C1)SEPSトリブロック共重合体(クレイトンポリマー社製 商品名Septon2063)
(C2)SEBSトリブロック共重合体(クレイトンポリマー社製 商品名KratonG1657)
【0051】
その他添加剤
(D)粘着付与樹脂
(D1)固形タイプの粘着付与樹脂(石油炭化水素の水素化誘導体:荒川化学社製、商品名アルコンM100)
(D2)固形タイプの粘着付与樹脂(フェノール系変性テルペン樹脂の水素化誘導体:ヤスハラケミカル社製、商品名YSポリスターT115)
(D3)液状タイプの粘着付与樹脂(石油炭化水素の水素化誘導体:丸善石油化学社製、商品名マルカクリアH)
(D4)固形タイプの粘着付与樹脂(フェノール系変性テルペン樹脂の水素化誘導体:ヤスハラケミカル社製、商品名YSポリスターPX115)
(E)酸化防止剤
(E1)ヒンダードフェノール系酸化防止剤(エーピーアイコーポレーション社製 商品名トミノックスTT)
(F´)酸変性ポリプロピレン
(F´1)酸変性ポリプロピレン(三洋化成工業社製、商品名ユーメックス1010)
【0052】
これらの成分を表1及び2に示す割合で配合し、150℃で3時間かけて万能攪拌機を用いて溶融混合し、実施例1〜5及び比較例1〜6のホットメルト接着剤を調製した。
上述のホットメルト接着剤について、粘度、軟化点、接着力、密着安定性を評価した。
接着力については、ポリエチレンテレフタレートフィルムとポリエチレンシートとをホットメルト接着剤で張り合わせ、密着安定性については、不織布とポリエチレンシートをホットメルト接着剤で貼り合わせ、所定の温度でプレスし、得られた積層体を評価用のサンプルとした。以下に各評価の概要ついて記載する。
【0053】
<粘度(mPa・s 不織布への浸透性)>
160℃でホットメルト接着剤を溶融させ、20分後、ブルックフィールド粘度計を用い、27番のローターで粘度を測定した。評価は以下のとおりである。
◎ ・・・ 160℃における溶融粘度が3000mPa・s未満
○ ・・・ 160℃における溶融粘度が3000mPa・s〜5000mPa・s
× ・・・ 160℃における溶融粘度が5000mPa・sを超える
【0054】
<軟化点(℃ 耐熱性)>
ホットメルト接着剤の軟化点はリング&ボール法(日本接着剤工業会規格JAI−7−1999に記載された方法)で測定した。
◎ ・・・ 軟化点が120℃を超える
○ ・・・ 軟化点が100℃〜120℃
× ・・・ 軟化点が100℃未満
【0055】
<接着力>
(サンプル作製)
PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに、ホットメルト接着剤を15μmの厚さで塗布した。塗布については、熱ローラーにて手動で行った。塗布後、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムとPEフィルムとをホットメルト接着剤を介して重ね合わせ、圧力0.3MPa/cmでプレスし評価用のサンプルとした。プレスするときの温度は、116℃で実施した。
(試験方法)
120℃でプレスして作製したサンプルを、30分以上、20℃、65%Rhの環境下で養生した。その後、テンシロン試験機(JTトーシ社製)を用い、T型剥離によって接着力を測定した。テンシロンでの測定環境は、20℃、65%Rh、剥離速度300mm/minであった。
◎ ・・・ PEとPETの平均剥離強度が1000(g/25ミリ)を超える
○ ・・・ PEとPETの平均剥離強度が700〜1000(g/25mm)
× ・・・ PEとPETの平均剥離強度が700(g/25mm)未満
【0056】
<密着安定性評価>
(サンプル作製)
離型処理を施したPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに、ホットメルト接着剤を15μmの厚さで塗布した。塗布は、熱ローラーを用いて手動で行った。接着剤を塗布したPETフィルムと不織布とを重ね合わせ、PETフィルム上のホットメルト接着剤を不織布に転写した。ホットメルト接着剤を介して不織布をPE(ポリエチレン)シートとを圧力0.3MPa・cmでプレスし、評価用のサンプルとした。プレスは、116℃及び120℃の2種類の温度で行った。
(試験方法)
ホットメルト接着剤を介する不織布とPEシートのプレスを116度で行って作成した試料と、プレスを120℃で行って作成した試料の2種類のサンプルを90℃の環境下で24時間放置した。放置後、同環境下においてサンプルの状態を観察した。また、低温(116℃)においても不織布とPEのプレスを行ない同条件下で観察した。

◎ ・・・ 116℃でプレスした場合も、PEと不織布がきれいに密着。
(120℃でプレスして得られたサンプルも、116℃でプレスして得られた
2種類のサンプルが奇麗に密着。)
○ ・・・ 120℃以上のプレスでのみPEと不織布がきれいに密着。
(120℃でプレスして得られたサンプルは、奇麗に密着するが、
116℃でプレスして得られたサンプルではPEが不織布から剥がれた。)
× ・・・ 120℃以上のプレスにおいてもPEが不織布から剥がれている。
(120℃でプレスして得られたサンプルも、116℃でプレスして得られた
2種類のサンプルの両方とも、PEが不織布から剥がれた。)
【0057】
【表1】

【0058】
【表2】

【0059】
表1に示されるように、実施例1〜5の接着剤は、粘度が低いので不織布へ浸透しやすく、軟化点が高いので耐熱性も優れている。120℃でプレスして作成したサンプルについては、実施例1〜5のいずれもが、20℃での接着力に優れ、90℃で24時間放置しても剥がれることはなかった。従って、本発明のホットメルト接着剤(実施例1〜5)は、高温に曝されることが多い建築材料分野に好適である。
比較例1〜6の接着剤は、表2に見られるように、粘度、耐熱性、接着力、密着安定性のいずれかが実施例1〜5の接着剤よりも劣る。高温に曝されることの多い建築材料分野では、実施例1〜5のホットメルト接着剤の方が、比較例1〜6のホットメルト接着剤よりも好適であることが示された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)非晶性ポリα−オレフィン、
(B)α−オレフィンをメタロセン触媒で重合して得られた結晶性ポリα−オレフィン、及び
(C)ビニル系芳香族炭化水素と共役ジエン化合物との共重合体である水素添加型熱可塑性ブロック共重合体
を含むことを特徴とするホットメルト接着剤。
【請求項2】
(C)水素添加型熱可塑性ブロック共重合体は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物(SEPS)である請求項1に記載のホットメルト接着剤。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のホットメルト接着剤を用いて得られた積層体。

【公開番号】特開2009−242533(P2009−242533A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−89848(P2008−89848)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(391047558)ヘンケルジャパン株式会社 (43)
【Fターム(参考)】