説明

ホルミル基を導入した光ファイバーの製造方法

【構成】樹脂製光ファイバーのコア表面と一般式(2):OHC−CH2 −R−CH=CH−R’(Rは炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキレン基又は単結合を、R’は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す)で表される化合物とを反応させて該コア表面に一般式(3):−CHCHO−R−CH=CH−R’基(R,R’は前記と同じ)で表されるアルケニル基を結合させ、次いで該アルケニル基を酸化することにより該樹脂製光ファイバーのコア表面にホルミル基を導入することを特徴とするホルミル基を導入した光ファイバーの製造方法。
【効果】本発明により得られる光ファイバーのコア表面上に導入したホルミル基は、ジアルデヒド基を導入した場合とは異なり、重合が進まないため、コア表面上に白濁の心配がなく、測定時において、光ファイバーの光透過率を100%維持できる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホルミル基を導入した光ファイバーの製造方法に関する。さらに詳しくは、免疫測定法による生理活性物質の測定に使用できる光ファイバーであって、特に光の伝搬効率を損なうことなく安定にホルミル基を導入できる免疫物質固定化用光ファイバーの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】従来より、免疫測定法による生理活性物質の測定において、光ファイバーに抗原や抗体等の免疫物質を固定化した光ファイバーを用いて蛍光免疫測定を行う方法が知られている。この場合、光ファイバーの表面に免疫物質が固定化し易いように、抗原や抗体中のアミノ基と容易に反応する架橋剤を光ファイバーの表面に導入する方法が用いられている。例えば、WO90/13029号公報では、光ファイバーの表面に免疫物質が固定化し易いように、光ファイバーとグルタルアルデヒド、スクシンアルデヒド等のジアルデヒドを反応させ、光ファイバーのコア表面にホルミル基を導入し、このホルミル基と抗原や抗体のような生理活性成分中のアミノ基を反応、結合させ、光ファイバーに生理活性成分等の免疫物質を固定する方法である。即ち、このWO90/13029号公報では、生理活性成分等の免疫物質固定化担体として樹脂製の光ファイバーを用い、エステル構造を有する樹脂を主成分とする樹脂製光ファイバーのコア表面にホルミル基を導入するために、50〜100mMのエタノール溶媒KOH溶液、エタノール溶媒NiSO4 溶液およびグルタルアルデヒドやスクシンアルデヒドの混合液中に樹脂製光ファイバーのコア表面を浸漬して反応させることによりホルミル基を導入している。そして、光ファイバーのコア表面上に導入されたホルミル基と免疫物質中のアミノ基を結合させて免疫物質固定化樹脂製光ファイバーが調製されている。
【0003】しかしながら、WO90/13029号公報の方法では、光ファイバーのコア表面にホルミル基を導入するに際し、ジアルデヒドを用いて反応させるため、光ファイバー上で、ジアルデヒドの重合が進み過ぎることにより、光ファイバーのコア表面が白濁する傾向がある。そのため該光ファイバーを用いて蛍光免疫測定等を行った場合、蛍光の伝搬損失が大きくなるという問題点が指摘されている。そこで、この白濁を防止するために、本発明者らはホルミル基を有する化合物やNi塩の濃度、アルカリ金属水酸化物やアルコールの限定、反応時間や温度の限定等によってホルミル基を導入する最適条件を検討したが、ジアルデヒドを用いる方法では最適条件の幅が制限されているという問題が指摘される。従って、本発明の目的は、ホルミル基を光ファイバーの表面に導入するに際して、アルケニル基を酸化してホルミル基を導入することにより、光ファイバーのコア表面の白濁を抑えて光伝搬損失を小さくし、かつ光ファイバーのコア表面へのホルミル基の導入を容易に工業的有利に行うことのできる光ファイバーの製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、生理活性成分等の免疫物質との結合反応官能基となる官能基をアルケニル基を酸化してホルミル基とすることによって、コア表面の白濁を抑えて、光伝搬損失を小さくした光ファイバーを製造することができることを見出し、本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明の要旨は、(1)樹脂製光ファイバーのコア表面と一般式(2)
OHC−CH2 −R−CH=CH−R’ (2)
(但し、Rは炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキレン基又は単結合を表し、R’は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)で表される化合物とを反応させて該コア表面に一般式(3)
−CHCHO−R−CH=CH−R’基 (3)
(但し、RおよびR’は前記と同意義である。)で表されるアルケニル基を結合させ、次いで該アルケニル基を酸化することにより該樹脂製光ファイバーのコア表面にホルミル基を導入することを特徴とするホルミル基を導入した光ファイバーの製造方法、(2)コア表面の該アルケニル基の酸化において、低級アルコール又は水に該コア表面を浸漬し、オゾン−酸素混合気流を通じることによりコア表面にホルミル基を導入することを特徴とする前記(1)記載の製造方法、および(3)コア表面の該アルケニル基の酸化において、まず四酸化オスミウムで処理し、次いでメタ過ヨウ素酸塩で処理することにより、コア表面にホルミル基を導入することを特徴とする前記(1)記載の製造方法に関する。
【0006】本発明において用いる光ファイバーは、樹脂製光ファイバーが用いられる。樹脂製光ファイバーを構成する樹脂としては、特に限定されるものではないが、免疫物質を吸着しない材質で透光性のよいものであることが必要であり、例えば、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリエステル、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、あるいはこれらの共重合体等が挙げられる。なかでもポリアクリル酸エステルが好ましい。ポリアクリル酸エステルは、アクリル樹脂のうちエステル構造を有するものであって、例えば、アクリル酸、メタクリル酸などのエステル誘導体の重合体からなる合成樹脂であり、具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチルなどの重合体が挙げられる。これらのポリアクリル酸エステルのうち、本発明において特に好適に用いられるものは、ポリメタクリル酸メチルである。これはポリメタクリル酸メチルが他の樹脂に比べ、特に透光性がよいからである。また、本発明において用いられる樹脂製光ファイバーは、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチルなどのモノマーとスチレンなどのモノマーとの共重合体であってもよい。
【0007】このような光ファイバーの表面にホルミル基を導入するに際し、光ファイバーのクラッド層を剥離してコア表面を露出させることが望ましい。この理由は、通常光ファイバーの直径は1mmで、コア断面の直径は0.97mm位(断面積は0.739mm2 )しかないので、ホルミル基を多く導入するためには、クラッド層を剥離してコア表面積を増やす必要があるためである。また、光ファイバーの端面は研磨しておくことが望ましく、研磨はアルコールを潤滑剤とすることが好ましい。
【0008】本発明においては、樹脂製光ファイバーのコア表面と一般式(2)
OHC−CH2 −R−CH=CH−R’ (2)
(但し、Rは炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキレン基又は単結合を表し、R’は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)で表される化合物とを反応させて、まず該コア表面に一般式(3)
−CHCHO−R−CH=CH−R’基 (3)
(但し、RおよびR’は前記と同意義である。)で表されるアルケニル基を結合させる。
【0009】ここで、一般式(2)で表される化合物を調製するには公知の方法による。例えば、一般式(1)
HOCH2 −CH2 −R−CH=CH−R’ (1)
(但し、RおよびR’は前記と同意義である。)で表される化合物をジクロロメタン溶媒中ピリジウム・クロロクロム酸と室温で反応させることにより容易に得られる。
【0010】このようにして得られる一般式(2)で表される化合物としては、3−ブテン−1−アール、3−ペンテン−1−アール、4−ペンテン−1−アール、3−ヘキセン−1−アール、5−ヘキセン−1−アール、6−ヘプテン−1−アール、5−メチル−3−ヘキセン−1−アール、7−オクテン−1−アール、8−デセン−1−アール又は3−エチル−6−オクテン−1−アール等が特に有利に用いられる。
【0011】樹脂製光ファイバーのコア表面上にホルミル基を導入するには、前記のように、樹脂製光ファイバーのコア表面とこのようにして得られた一般式(2)で表される化合物とを反応させて該コア表面に一般式(3)
−CHCHO−R−CH=CH−R’基 (3)
(但し、RおよびR’は前記と同意義である。)で表されるアルケニル基を結合させる。このアルケニル基を導入するに際しては、一般式(2)で表される化合物と樹脂製光ファイバーのコアとをアルカリ性アルコール中で加熱処理する方法が用いられる。
【0012】ここに用いるアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノールおよびブタノールよりなる群から選ばれた少なくとも1種のアルコールが用いられ、好ましくはエタノールである。本発明においてはこのような低級アルコールを溶媒とするアルカリ金属水酸化物溶液が使用される。アルカリ金属水酸化物としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化リチウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種が使用され、いずれでもよいが好ましくは水酸化カリウムである。
【0013】本発明における一般式(3)で表されるアルケニル基導入のための処理溶液は、少なくとも前記のような低級アルコールを溶媒とする0.5〜100mMのアルカリ金属水酸化物溶液および一般式(2)で表される化合物を混合して得られるものであるが、好ましくはNi塩溶液をさらに混合して用いられる。用いられるNi塩溶液は、NiSO4 、NiCl2 等のNi塩を前記のような低級アルコールに溶解して、飽和させた溶液が用いられ、好ましくはNiSO4 溶液である。低級アルコールとしては特に限定されるものではないが、好ましくはエタノールが使用される。
【0014】このようにして樹脂製光ファイバーのコアに導入された一般式(3)で表されるアルケニル基をホルミル基に変換するには、オゾン分解により直接ホルミル基に誘導する方法と、四酸化オスミウム−メタ過ヨウ素酸塩処理によりvic−ジオール基を経由してホルミル基に誘導する方法との二態様がある。
【0015】第一の態様であるオゾン分解は次のように行われる。まず、一般式(3)で表されるアルケニル基を有する樹脂製光ファイバーをエタノール等の低級アルコール、又は水に0℃〜室温で浸漬し、0.1〜20%のオゾンを含むオゾン−酸素混合気流を該液中に0.1〜24時間通ずる。次いで、新しいエタノール等の低級アルコール又は水で洗浄して、ホルミル基を有する樹脂製光ファイバーを得ることができる。
【0016】第二の態様であるvic−ジオール基経由の酸化法は次のように行われる。まず、一般式(3)で表されるアルケニル基を有する樹脂製光ファイバーを1〜5mg/mlの四酸化オスミウム水溶液に浸漬し、室温で12〜24時間反応させ、アルケニル基をvic−ジオール基とする。次いで該ファイバーを取り出し蒸留水で洗浄した後、0.1〜5Mの氷冷したメタ過ヨウ素酸塩水溶液にファイバーを浸漬し、氷冷下0.5〜2時間放置した後、該ファイバーを取り出し蒸留水等で洗浄するとコア表面にホルミル基を有する樹脂製光ファイバーが得られる。ここで使用するメタ過ヨウ素酸塩としては、メタ過ヨウ素酸ナトリウムが好適に用いられる。
【0017】このようにしてホルミル基を導入した光ファイバーの表面を、アミノ基を有する抗原あるいは抗体等の水溶液に浸漬し、4〜25℃に放置することにより、抗原あるいは抗体はシッフ結合により結合され、光ファイバーの表面上に抗原あるいは抗体などの測定に必要な免疫物質を固定化し、生理活性物質等の蛍光免疫測定等に供される。
【0018】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定されるものではない。
【0019】実施例1(1)ポリメタクリル酸メチル製の樹脂製光ファイバー(三菱レイヨン(株)製)を3cmに切り、次いで、両端面をエタノールを潤滑剤としてポリシングフィルムで研磨した。
(2)0.5mlの水に10mgのNiSO4 を溶かし、次いで2.5mlのエタノールを加えた。この際に生じる沈澱を遠心分離にて除去し、採取した上清をNi−エタノール溶液とした。次にエタノールを溶媒とする20mMのKOH溶液0.4mlにNi−エタノール溶液0.1mlと50%4−ペンテン−1−アール50μl添加し混合して処理溶液とした。
【0020】(3)前記(1)の光ファイバーの片面を前記(2)の処理溶液中に、50℃で10分間浸漬した。次いで、20mM塩酸、次にリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄して、光ファイバーのコア部分表面に3−ブテニル基を導入した。さらに、この光ファイバーをエタノールに浸漬し、5%のオゾンを含むオゾン−酸素混合気流を室温で2時間通じた後該光ファイバーを該エタノールから取り出し、次いで、新しいエタノールで洗浄することにより、該光ファイバーのコアにホルミル基を導入した。
【0021】(4)前記(3)の処理を受けた光ファイバーを蒸留水およびPBSで洗浄した。次に2mg/mlのヒト膵アミラーゼ溶液に浸漬し、4℃、一晩放置した。反応後、0.05%Tween含有PBS(Tween PBS)で洗浄して、ヒト膵アミラーゼ固定化センサーとし、これを検出部とした。
【0022】(5)100μlの水に4mgのNa2 CO3 と10mgのビオチンを溶かした。次いで、1.8μMのキトサン溶液2mlと混合し、水溶性カルボジイミド100mgを添加して室温で一晩反応させた。次いで0.2g/mlのNa2 CO3 と0.1g/mlのNaClの混合液4mlを加えてビオチン化キトサン(b−c)を沈澱させた。遠心分離にてこの沈澱を回収した後、この沈澱を0.1g/mlのNa2 CO3 と0.3g/mlのNaClの混合液で2回洗浄し、さらにこの沈澱を10mMリン酸緩衝液(pH7)2mlに懸濁して、同緩衝液500mlに対して4℃、一晩透析した。透析後、透析物を回収し、b−c懸濁液を得た。
【0023】(6)前記(5)のb−c懸濁液にヤギ由来抗ヒトIg抗体100μgを加え、さらに水溶性カルボジイミド10mgを添加して、4℃、6時間反応させた。反応終了後、陰イオン交換カラムを用いて未反応物を除去し、抗ヒトIg抗体が結合したb−cを得た。
(7)アビジン1mgおよびトリエチルアミン0.2mlを1mlのエタノールに溶解させた。次いでシアニン色素の一種、NK1160(日本感光色素研究所製)を加えて十分に溶解させ、ジシクロヘキシルカルボジイミド0.3mlを加えて、室温で一晩反応させた。
(8)遠心分離にてアビジンを沈澱回収後、この沈澱をエタノールで2回洗浄し、遠心回収後、アスピレータで沈澱中に残っているエタノールを減圧除去した。この残留物を20mM酢酸緩衝液(pH6.5)に溶解し、NK1160で修飾されたアビジンを得た。
【0024】(9)各濃度のヒト膵アミラーゼ抗体溶液中に前記(4)の検出部を20分浸漬した。次に0.2%Tween20を含有する1Mチオシアン酸カリウム水溶液(Tween KSCN)で洗浄後、抗ヒトIg抗体が結合したb−cの溶液に10分間浸漬した。さらに前記(8)のNK1160で修飾されたアビジン溶液に前記(4)の検出部を5分間浸漬した。
(10)さらにTween KSCNで洗浄後、図1に示す装置を用いてヘリウム−ネオンレーザ系で励起して蛍光を測定したところ、3ng/mlまで測定できた。
【0025】実施例2(1)実施例1の(3)で得られた3−ブテニル基を導入された樹脂製光ファイバーを2mg/mlの四酸化オスミウム水溶液に浸漬し、室温で24時間反応させた後、該ファイバーを取り出し、蒸留水で洗浄後1Mの氷冷したメタ過ヨウ素酸ナトリウム水溶液に該ファイバーを浸漬し、氷冷下2時間放置した。次いで蒸留水等で洗浄しコア表面にホルミル基を有する樹脂製光ファイバーを得た。
(2)以下、実施例1の(4)〜(10)と同様の方法でヒト膵アミラーゼ抗体を測定したところ4ng/mlまで測定できた。
【0026】実施例3(1)実施例1の(2)において、4−ペンテン−1−アールの代わりに、5−メチル−3−ヘキセン−1−アールを用いて、実施例1の(1)〜(3)と同様の方法により、光ファイバーのコア表面に、ホルミル基を導入した。次いで、こうして得られたホルミル基を有する光ファイバーを、実施例1の(4)〜(10)と同様に処理して、3ng/mlまで測定することができた。
【0027】比較例1実施例1の(2)において、50%4−ペンテン−1−アールの代わりにグルタルアルデヒドを用い、(3)において酸化処理を行わない以外は、実施例1と同様に処理を行った。これにより得られたコア表面にジアルデヒド基の結合した光ファイバーを用いて実施例1と同様にして免疫測定を行ったところ、コア表面に白濁が認められ、30ng/mlまでしか測定をすることができず、測定感度が低下していた。
【0028】
【発明の効果】本発明により得られる光ファイバーのコア表面上に導入したホルミル基は、ジアルデヒド基を導入した場合とは異なり、重合が進まないため、コア表面上に白濁の心配がなく、測定時において、光ファイバーの光透過率を100%維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はレーザを使用する蛍光免疫測定装置の概略図である。
【符号の説明】
1 光ファイバー
2 レーザ
3 光軸合わせのためのガイドレール
4 検出部
5 フィルター
6 蛍光検出部
7 ハーフミラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】 樹脂製光ファイバーのコア表面と一般式(2)
OHC−CH2 −R−CH=CH−R’ (2)
(但し、Rは炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキレン基又は単結合を表し、R’は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)で表される化合物とを反応させて該コア表面に一般式(3)
−CHCHO−R−CH=CH−R’基 (3)
(但し、RおよびR’は前記と同意義である。)で表されるアルケニル基を結合させ、次いで該アルケニル基を酸化することにより該樹脂製光ファイバーのコア表面にホルミル基を導入することを特徴とするホルミル基を導入した光ファイバーの製造方法。
【請求項2】 樹脂製光ファイバーのコア表面と一般式(2)で表される化合物との反応が、アルカリ性アルコール中での加熱処理により行われる請求項1記載の製造方法。
【請求項3】 コア表面の該アルケニル基の酸化において、低級アルコール又は水に該コア表面を浸漬し、オゾン−酸素混合気流を通じることによりコア表面にホルミル基を導入することを特徴とする請求項1記載の製造方法。
【請求項4】 コア表面の該アルケニル基の酸化において、まず四酸化オスミウムで処理し、次いでメタ過ヨウ素酸塩で処理することにより、コア表面にホルミル基を導入することを特徴とする請求項1記載の製造方法。

【図1】
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