説明

ボタン表示装置およびその制御方法

【課題】指定されたボタンとの間で所定の条件により関連付けられた関連ボタンを確実に表示することができるボタン表示装置を得る。
【解決手段】一列に並べられた複数のボタン11を表示する表示装置1と、表示装置1の表示を制御する制御装置2と、表示装置1の表示部分を操作するためのマウス3とを備えたボタン表示装置であって、制御装置2は、マウス3によりボタン11が指定された場合に、指定されたボタン11である指定ボタン111との間で所定の条件で関連付けられた関連ボタン112を、ボタン11が並べられた方向に対して交差する方向に指定ボタン111に並べて表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一列に並べられた複数のボタンが表示装置に表示されるボタン表示装置およびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一列に並べられた複数のボタンが表示された表示装置を備えたボタン表示装置が知られている。ボタンがクリックされると、そのクリックされたボタンが示す項目に関連する詳細な情報を設定するための複数の詳細設定ボタンが並べられる。詳細設定ボタンは、クリックされたボタンの両隣にあるボタンの間に配置される。詳細設定ボタンが並べられる方向は、ボタンが並べられる方向と同一となっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−109649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、表示装置に表示される並べられたボタンの両端間の距離は、詳細設定ボタンが表示されることによって長くなる。したがって、ボタンがクリックされる前における並べられたボタンの両端間の距離が表示装置の表示可能領域の幅と等しくなる程度に、ボタンの数が多い場合には、ボタンがクリックされた場合に、詳細設定ボタンを表示することができないという問題点があった。
【0005】
この発明は、指定されたボタンとの間で所定の条件により関連付けられたボタンを確実に表示することができるボタン表示装置およびその制御方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るボタン表示装置は、一列に並べられた複数のボタンを表示する表示装置と、前記表示装置の表示を制御する制御装置と、前記表示装置の表示部分を操作するための操作装置とを備えたボタン表示装置であって、前記制御装置は、前記操作装置により前記ボタンが指定された場合に、指定された前記ボタンである指定ボタンとの間で所定の条件で関連付けられた関連ボタンを、前記ボタンが並べられた方向に対して交差する方向に並べて表示させる。
【0007】
この発明に係るボタン表示装置の制御方法は、一列に並べられた複数のボタンを表示する表示装置と、前記表示装置の表示を制御する制御装置と、前記表示装置の表示部分を操作するための操作装置とを備えたボタン表示装置の制御方法であって、前記操作装置により前記ボタンが指定された場合に、指定された前記ボタンである指定ボタンとの間で所定の条件で関連付けられた関連ボタンを、前記ボタンが並べられた方向に対して交差する方向に並べて表示させる関連ボタン表示工程を備えている。
【発明の効果】
【0008】
この発明に係るボタン表示装置によれば、一列に並べられた複数のボタンを表示する表示装置と、表示装置の表示を制御する制御装置と、表示装置の表示部分を操作するための操作装置とを備え、制御装置は、操作装置によりボタンが指定された場合に、指定されたボタンである指定ボタンとの間で所定の条件で関連付けられた関連ボタンを、ボタンが並べられた方向に対して交差する方向に並べて表示させるので、ボタンが指定されると、指定ボタンとの間で所定の条件により関連付けられた関連ボタンが、ボタンの並ぶ方向に対して交差する方向に並べて表示される。その結果、表示装置の表示可能領域の制限により、並べられたボタンの間に指定ボタンおよび関連ボタンを表示することができない場合であっても、指定されたボタンとの間で所定の条件により関連付けられた関連ボタンを確実に表示することができる。
【0009】
この発明に係るボタン表示装置の制御方法によれば、操作装置によりボタンが指定された場合に、指定されたボタンである指定ボタンとの間で所定の条件で関連付けられた関連ボタンを、ボタンが並べられた方向に対して交差する方向に並べて表示させる関連ボタン表示工程を備えているので、ボタンが指定されると、指定ボタンとの間で所定の条件により関連付けられた関連ボタンが、ボタンの並ぶ方向に対して交差する方向に並べて表示される。その結果、表示装置の表示可能領域の制限により、並べられたボタンの間に指定ボタンおよび関連ボタンを表示することができない場合であっても、指定されたボタンとの間で所定の条件により関連付けられた関連ボタンを確実に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の実施の形態1に係るデータ分析用ボタン表示装置を示す構成図である。
【図2】図1のボタンを表示する表示装置の表示部分を示す正面図である。
【図3】図2のボタンにポインタが重ねられた状態の表示装置の表示部分を示す正面図である。
【図4】図3の指定ボタンにポインタが重ねられた状態で増加イベントが発生した場合の表示装置の表示部分を示す正面図である。
【図5】図4の指定ボタンにポインタが重ねられた状態でさらに増加イベントが発生した場合の表示装置の表示部分を示す正面図である。
【図6】図5のポインタをボタンが並べられた方向に移動させた場合の表示装置の表示部分の変化を示す図である。
【図7】図1の制御装置を示すブロック図である。
【図8】図7の表示対象ボタン情報DBが管理するボタンの情報を示すテーブルである。
【図9】図7の個別表示ボタン情報DBが管理する指定ボタンおよび関連ボタンの情報を示すテーブルである。
【図10】図7の個別表示ボタンサイズ座標DBが管理する指定ボタンおよび関連ボタンのそれぞれの適正サイズおよび配置座標の情報を示すテーブルである。
【図11】図1のデータ分析用ボタン表示装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】この発明の実施の形態2に係るデータ分析用ボタン表示装置の表示装置の表示部分の変化を示す正面図である。
【図13】この発明の実施の形態3に係るデータ分析用ボタン表示装置のボタンを示すブロック図である。
【図14】図13のボタンが表示された表示装置の表示部分を示す正面図である。
【図15】図14の指定ボタンにポインタが重ねられた状態で増加イベントが発生した場合の表示装置の表示部分を示す正面図である。
【図16】図15の関連ボタンにポインタが重ねられた状態の表示装置の表示部分を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、この発明の各実施の形態を図に基づいて説明するが、各図において、同一または相当の部材、部位については、同一符号を付して説明する。
【0012】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るデータ分析用ボタン表示装置を示す構成図である。図において、データ分析用ボタン表示装置(ボタン表示装置)は、パソコンから構成されており、一列に並べられた複数のボタン11を表示する表示装置1と、表示装置1の表示を制御する制御装置2と、表示装置1の表示部分を操作するためのマウス(操作装置)3とを備えている。ボタン11は、表示装置1の表示領域の幅方向に並べられている。マウス3は、制御装置2に接続されている。マウス3は、クリックボタン31と、ホイール32とを有している。
【0013】
表示装置1には、マウス3の移動に連動して移動するポインタ12が表示されている。ボタン11にポインタ12が重ねられた状態で、クリックボタン31が押し下げられることによりボタン11が操作されて、操作されたボタン11により特定される項目が、データ分析における絞込み用の条件に加えられるようになっている。
【0014】
図2は図1のボタン11を表示する表示装置1の表示部分を示す正面図である。各ボタン11には、例えば、支社名が関連付けられている。各ボタン11が操作されることにより、操作されたボタン11に対応する支社名が、絞込み用の条件に加えられる。表示装置1は、各ボタン11を標準サイズで表示しようとすると、各ボタン11の幅方向の寸法を合計した寸法が、表示装置1の幅方向に寸法よりも大きくなってしまうので、各ボタン11は、表示装置1の幅方向について縮小されて表示されている。
【0015】
図3は図2のボタン11にポインタ12が重ねられた状態の表示装置1の表示部分を示す正面図である。ボタン11が指定されると、指定イベントが発生する。この例では、ボタン11の指定は、ボタン11にポインタ12が重ねられることにより発生する。なお、ボタン11の指定としては、ボタン11にポインタ12が重ねられる場合に限らず、例えば、クリックされたことにより発生するようにしてもよい。指定イベントが発生すると、指定されたボタン11である指定ボタン111が幅方向について拡大して表示される。ポインタ12がボタン11から離れると、非指定イベントが発生する。非指定イベントが発生すると、指定ボタン111は、指定が解除されて、縮小される。拡大された指定ボタン111には、対応する支社名の文字が付される。図3では、指定ボタン111に支社Mの文字が付されている。これにより、データ分析用ボタン表示装置を操作する作業者は、指定ボタン111に対応する支社名を容易に確認することができる。
【0016】
図4は図3の指定ボタン111にポインタ12が重ねられた状態で増加イベントが発生した場合の表示装置1の表示部分を示す正面図である。指定ボタン111にポインタ12が重ねられた状態で、ホイール32が、この例では、下げ方向に、回転すると、増加イベントが発生する。増加イベントが発生すると、指定ボタン111との間で所定の条件で関連付けられた関連ボタン112が表示される。この例では、関連ボタン112とは、表示される関連ボタン112の数を示す関連ボタン数情報と、並べられたボタン11の中で指定ボタン111に近い順に決められたボタン11の優先順位とに基づいて選択されたボタン11に対応するボタンである。したがって、指定ボタン111の前後に配置されているボタン11に対応する関連ボタン112が表示されている。図4では、一方の関連ボタン112に支社Lの文字が付され、他方の関連ボタン112に支社Nの文字が付されている。関連ボタン112のサイズは、指定ボタン111と同一となっている。
【0017】
図5は図4の指定ボタン111にポインタ12が重ねられた状態でさらに増加イベントが発生した場合の表示装置1の表示部分を示す正面図である。指定ボタン111にポインタ12が重ねられた状態で、ホイール32がさらに下げ方向に回転すると、増加イベントが再び発生し、指定されたボタン11から2番目に位置するボタン11に対応する関連ボタン112が新たに表示される。図5では、新たに表示された一方の関連ボタン112に支社Kの文字が付され、他方の関連ボタン112に支社Oの文字が付されている。新たに追加された関連ボタン112は、既に表示されている関連ボタン112の下に並べられる。図示していないが、ホイール32がさらに下げ方向に回転すると、指定されたボタン11から3番目以上に位置するボタン11に対応する関連ボタン112が順に、ボタン11が並べられた方向に対して直交する方向に指定ボタン111に並べて表示される。
【0018】
一方、指定ボタン111にポインタ12が重ねられた状態で、ホイール32を他方向、この例では、上げ方向に、回転すると、減少イベントが発生し、並べられた関連ボタン112の中の最下部に位置する関連ボタン112が削除される。
【0019】
図6は図5のポインタ12をボタン11が並べられた方向に移動させた場合の表示装置1の表示部分の変化を示す図である。図の(a)に示すように支社Mの指定ボタン111と、支社L、K、NおよびOの関連ボタン112が表示されている状態で、図(b)に示すようにポインタ12を指定ボタン111の隣にある支社Nのボタン11に移動すると、支社Nのボタン11が指定ボタン111となり、支社M、L、OおよびPのボタン11が関連ボタン112となる。また、図の(c)に示すようにポインタ12を支社Oのボタン11に移動すると、支社Oのボタン11が指定ボタン111となり、支社N、M、PおよびQのボタン11が関連ボタン112となる。つまり、制御装置2は、指定ボタン111に対する指定が解除され、さらに、解除された指定ボタン111と異なるボタン11が指定された場合に、解除前の関連ボタン数情報と新たにボタン11が指定されることにより決められる優先順位とに基づいて新たにボタン11を選択し、選択されたボタン11に対応する関連ボタン112を表示させる。
【0020】
図7は図1の制御装置2を示すブロック図である。図において、制御装置2は、表示装置1に表示される各ボタン11の情報を管理する表示対象ボタン情報DB(Data Base)21と、表示対象ボタン情報DB21から各ボタン11のリストWを取得するボタン情報管理装置22と、各ボタン11を所定位置に配置させるボタンGUI(Graphical User Interface)配置装置23とを有している。
【0021】
また、制御装置2は、GUIイベントの情報を取得するGUIイベント取得装置24と、GUIイベント取得装置24が取得したGUIイベントの情報に基づいて、表示される関連ボタン112の数を算出するためのボタン表示レベルLを管理するボタン表示レベル管理装置25と、関連ボタン112のリストSを作成するボタン優先度評価装置26とを有している。GUIイベントには、指定イベント、増加イベント、減少イベントおよび非指定イベントが含まれている。ボタン表示レベル管理装置25は、増加イベントの発生回数および減少イベントの発生回数に基づいて、ボタン表示レベルLを算出する。また、ボタン表示レベル管理装置25は、ボタン表示レベルLに基づいて、関連ボタン数情報を管理する。この例では、関連ボタン数情報により示される関連ボタン112の数は、ボタン表示レベルLの2倍の数である。ボタン優先度評価装置26は、指定ボタン111の情報、ボタン表示レベルLおよび表示対象ボタン情報DB21からの各ボタン11の情報に基づいて、関連ボタン112のリストSを作成する。
【0022】
また、制御装置2は、指定ボタン111の情報および関連ボタン112の情報を管理する個別表示ボタン情報DB27と、指定ボタン111および関連ボタン112のそれぞれの適正サイズおよび配置座標Cを算出する適正サイズ配置座標算出装置28と、適正サイズ配置座標算出装置28により算出された指定ボタン111および関連ボタン112の適正サイズおよび配置座標Cの情報を管理する個別表示ボタンサイズ座標DB29とを有している。個別表示ボタンサイズ座標DB29からボタンGUI配置装置23へ、指定ボタン111および関連ボタン112の適正サイズおよび配置座標Cの情報が入力されて、ボタンGUI配置装置23により、指定ボタン111および関連ボタン112が表示装置1に表示される。
【0023】
図8は図7の表示対象ボタン情報DB21が管理するボタン11の情報を示すテーブルである。表示対象ボタン情報DB21は、ボタン11(図2)のID(Identity)番号、ボタン11の配置順番、各ボタン11に対応する支社名を示すラベル、ボタン11が押し下げられたときに発生するイベントの種類、標準サイズのボタン11における表示幅および表示高さについての情報が管理されている。
【0024】
図9は図7の個別表示ボタン情報DB27が管理する指定ボタン111および関連ボタン112の情報を示すテーブルである。個別表示ボタン情報DB27は、指定ボタン111および関連ボタン112のID番号、優先順位、ラベル、標準サイズのボタン11における表示幅および表示高さについての情報が管理されている。この例では、指定ボタン111に対応するボタン11が、優先順位について1位となっている。
【0025】
図10は図7の個別表示ボタンサイズ座標DB29が管理する指定ボタン111および関連ボタン112のそれぞれの適正サイズおよび配置座標Cの情報を示すテーブルである。個別表示ボタンサイズ座標DB29は、指定ボタン111および関連ボタン112のID番号、優先順位、ラベル、表示幅、表示高さ、X座標およびY座標についての情報を管理している。
【0026】
次に、この発明のデータ分析用ボタン表示装置の動作について説明する。図11は図1のデータ分析用ボタン表示装置の動作を示すフローチャートである。まず、ボタン表示レベルLに0が入力される(ステップS101)。その後、ボタン情報管理装置22は、表示対象ボタン情報DB21から表示されるボタン11のリストWを作成する(ステップS102)。その後、ボタンGUI配置装置23は、リストWのボタン11を1列に配置して表示装置1に表示させる(ステップS103)。
【0027】
その後、GUIイベント取得装置24は、指定イベント、増加イベント、減少イベントおよび非指定イベントの何れかが発生したか否かを判定する(ステップS104)。ステップS104で、指定イベント、増加イベント、減少イベントおよび非指定イベントの何れも発生していないとGUIイベント取得装置24が判定すると、ステップS104が繰り返される。
【0028】
一方、ステップS104で、指定イベント、増加イベント、減少イベントおよび非指定イベントの何れかが発生したとGUIイベント取得装置24が判定すると、ボタン表示レベル管理装置25は、発生したイベントが増加イベントであればボタン表示レベルLを1だけ加算し、発生したイベントが減少イベントであればボタン表示レベルLを1だけ減算する(ステップS105)。
【0029】
その後、GUIイベント取得装置24は、発生したイベントが非指定イベントであるか否かを判定する(ステップS106)。ステップS106で、発生したイベントが非指定イベントであるとGUIイベント取得装置24が判定すると、ステップS103に戻る。
【0030】
一方、ステップS106で、発生したイベントが非指定イベントではないとGUIイベント取得装置24が判定すると、ボタン表示レベル管理装置25は、ボタン表示レベルLが0未満であるか否かを判定する(ステップS107)。ステップS107で、ボタン表示レベルLが0未満であるとボタン表示レベル管理装置25が判定すると、ボタン表示レベルLに0が入力され(ステップS108)、ボタン表示レベル管理装置25は、指定イベントが発生したGUI座標Xに対応するボタン11の情報を取得する(ステップS109)。ステップS107で、ボタン表示レベルLが0未満ではないとボタン表示レベル管理装置25が判定するとステップS109に進む。
【0031】
その後、ボタン優先度評価装置26は、指定ボタン111の位置を基準とし、ボタン11の中で優先順位が上位2L以内にあるボタン11に対応する関連ボタン112のリストSを作成し、さらに、ボタン情報管理装置22が取得しているリストWにあるボタン11の中で、指定ボタン111およびリストSのボタン11を除いたボタン11のリストAを作成する(ステップS110)。
【0032】
その後、適正サイズ配置座標算出装置28は、指定ボタン111およびリストSのボタン11のそれぞれの適正表示サイズおよび配置座標Cを算出する(ステップS111)。
【0033】
その後、ボタンGUI配置装置23は、リストAにあるボタン11を、配置座標Cと重複しないように1列に配置して表示装置1に表示させる(ステップS112)。
【0034】
その後、ボタンGUI配置装置23は、配置座標Cに従って、指定ボタン111およびリストSのボタン11を表示装置1に表示させる(関連ボタン表示工程)(ステップS113)。
【0035】
その後、ボタン表示レベル管理装置25は、ボタン11の再配置処理を終了するか否かを判定する(ステップS114)。ステップS114で、ボタン11の再配置処理を終了しないとボタン表示レベル管理装置25が判定すると、ステップS104に戻る。一方、ステップS114で、ボタン11の再配置処理を終了するとボタン表示レベル管理装置25が判定すると、データ分析用ボタン表示装置の動作が終了する。
【0036】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係るデータ分析用ボタン表示装置によれば、一列に並べられた複数のボタン11を表示する表示装置1と、表示装置1の表示を制御する制御装置2と、表示装置1の表示部分を操作するためのマウス3とを備え、制御装置2は、マウス3によりボタンが指定された場合に、指定されたボタン11である指定ボタン111との間で所定の条件で関連付けられた関連ボタン112を、ボタン11が並べられた方向に対して交差する方向に並べて表示させるので、ボタン11が指定されると、指定ボタン111との間で所定の条件により関連付けられた関連ボタン112が、ボタン11の並ぶ方向に対して交差する方向に並べて表示される。その結果、表示装置1の表示可能領域の制限により、並べられたボタン11の間に指定ボタン111および関連ボタン112を表示することができない場合であっても、指定されたボタン11との間で所定の条件により関連付けられた関連ボタン112を確実に表示することができる。
【0037】
また、関連ボタン112は、表示される関連ボタン112の数を示す関連ボタン数情報と、並べられたボタン11の中で指定ボタン111に近い順に決められたボタン11の優先順位とに基づいて選択されるボタン11に対応しており、制御装置2は、指定ボタン111を幅方向について拡大して表示させ、さらに、選択されたボタン11に対応する関連ボタン112を表示させるので、表示装置1の表示可能領域の制限により、並べられたボタン11の間に指定ボタン111および関連ボタン112を表示することができない場合であっても、指定ボタン111の近傍にあるボタン11に対応する関連ボタン112を表示させることができる。
【0038】
また、制御装置2は、優先順位について上位にあるボタン11に対応する関連ボタン112が下位にあるボタン11に対応する関連ボタン112よりも指定ボタン111側に位置するように、ボタン11が並べられた方向に対して直交する方向に、複数の関連ボタン112を2列に並べて表示させるので、ボタン11の並び順に対応させて、指定ボタン111および関連ボタン112を並べることができる。
【0039】
また、制御装置2は、ボタン11に対する指定が解除され、さらに、解除されたボタン11と異なるボタン11が指定された場合に、解除前に制御装置2が管理していた関連ボタン数情報と新たにボタン11が指定されることにより決められる優先順位とに基づいて新たにボタン11を選択し、選択されたボタン11に対応する関連ボタン112を表示させるので、指定ボタン111を変更した場合に、新たに増加イベントを発生させることなく、関連ボタン112を表示させることができる。
【0040】
また、この発明の実施の形態1に係るボタン表示装置の制御方法によれば、マウス3によりボタン11が指定された場合に、指定されたボタン11である指定ボタン111との間で所定の条件で関連付けられた関連ボタン112を、ボタン11が並べられた方向に対して交差する方向に並べて表示させる関連ボタン表示工程を備えているので、ボタン11が指定されると、指定ボタン111との間で所定の条件により関連付けられた関連ボタン112が、ボタン11の並ぶ方向に対して交差する方向に並べて表示される。その結果、表示装置の表示可能領域の制限により、並べられたボタンの間に指定ボタンおよび関連ボタンを表示することができない場合であっても、指定されたボタンとの間で所定の条件により関連付けられた関連ボタンを確実に表示することができる。
【0041】
実施の形態2.
図12はこの発明の実施の形態2に係るデータ分析用ボタン表示装置の表示装置1の表示部分の変化を示す正面図である。図において、関連ボタン112は、指定ボタン111の下方に4列に並べて表示装置1に表示されている。4列のうちの内側の2列は、外側の2列よりもボタン11の優先順位が上位であり、ボタン11の優先順位が下位に向かうにつれて指定ボタン111から離れるように配置されている。一方、4列のうちの外側の2列は、ボタン11の優先順位が下位に向かうにつれて指定ボタン111に近づくように配置されている。つまり、関連ボタン112は、W字形状に並べられ、4列のうちの外側の2列では、下方に向かうにつれて関連ボタン112に対応するボタン11の優先順位が高く、4列のうちの内側の2列では、上方に向かうにつれて関連ボタン112に対応するボタン11の優先順位が高くなる。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0042】
以上説明したように、この発明の実施の形態2に係るデータ分析用ボタン表示装置によれば、制御装置2は、優先順位について上位にあるボタン11に対応する関連ボタン112が下位にあるボタン11に対応する関連ボタン112よりも指定ボタン111側に位置するように、ボタン11が並べられた方向に対して直交する方向に、複数の関連ボタン112を2列に並べて表示させ、さらに、2列に並べられた関連ボタン112の幅方向外側に1列ずつ、2列に並べられた関連ボタン112に沿って複数の関連ボタン112を並べて表示させ、2列に並べられた関連ボタン112の幅方向外側に並べられた関連ボタン112は、2列に並べられた関連ボタン112と比較して、対応するボタン11の優先順位が下位であり、かつ、優先順位について下位にあるボタン11に対応する関連ボタン112が上位にあるボタン11に対応する関連ボタン112よりも指定ボタン111側に位置するように配置されているので、ボタン11の並び順に対応させて、指定ボタン111および関連ボタン112を並べることができるとともに、実施の形態1に係るデータ分析用ボタン表示装置と比較して、表示される関連ボタン112の数を容易に増やすことができる。
【0043】
実施の形態3.
図13はこの発明の実施の形態3に係るデータ分析用ボタン表示装置のボタン11を示すブロック図である。図において、各ボタン11には、号機番号やマンNOなどのIDが関連付けられている。各ボタン11は、例えば、号機番号の上位の数字によって、複数の小グループに振り分けることができる。また、各小グループは、同様にして、複数の大グループに振り分けることができる。
【0044】
図14は図13のボタン11が表示された表示装置1の表示部分を示す正面図である。ボタン11にポインタ12が重ねられると、指定イベントが発生し、指定ボタン111が幅方向に拡大して表示される。この例では、指定ボタン111との間で所定の条件で関連付けられた関連ボタン112としては、指定ボタンが有する関連ボタン112となっている。つまり、指定ボタン111は、複数の関連ボタン112を有する階層構造となっている。指定ボタン111には、指定ボタン111が有する関連ボタン112に共通する番号が付されている。
【0045】
図15は図14の指定ボタン111にポインタ12が重ねられた状態で増加イベントが発生した場合の表示装置1の表示部分を示す正面図である。指定ボタン111が指定された状態で、増加イベントが発生すると、指定ボタン111が有する関連ボタン112が表示装置1に表示される。関連ボタン112は、実施の形態1と同様に、指定ボタン111の下に並べられる。関連ボタン112が表示されている状態で、減少イベントが発生すると、関連ボタン112が消去される。
【0046】
関連ボタン112は、複数の下位関連ボタン113を有する階層構造となっている。図示していないが、表示装置1は、関連ボタン112が有する下位関連ボタン113の数に応じて、関連ボタン112を区別して表示している。区別する方法としては、各関連ボタン112に色づけし、色の濃淡によって区別したり、赤色から青色までの間でグラデーションによって区別したり、各関連ボタン112に下位関連ボタン113の数を記載したりすることにより、作業者が各関連ボタン112に下位関連ボタン113の数を判断できるようになっている。
【0047】
図16は図15の関連ボタン112にポインタ12が重ねられた状態の表示装置1の表示部分を示す正面図である。指定ボタン111にポインタ12が重ねられており、さらに、関連ボタン112が表示されている場合に、ポインタ12が指定ボタン111から関連ボタン112に移動すると、関連ボタン112が指定され、指定された関連ボタン112が有する下位関連ボタン113がさらに表示装置1に表示される。下位関連ボタン113は、関連ボタン112と同様に、関連ボタン112の下に並べられる。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0048】
以上説明したように、この発明の実施の形態3に係るデータ分析用ボタン表示装置によれば、関連ボタン112は、階層構造の指定ボタン111に含まれており、制御装置2は、指定ボタン111が有する関連ボタン112を表示装置に表示させるので、指定ボタン111が有する関連ボタン112を確実に表示させることができる。
【0049】
また、関連ボタン112は、複数の下位関連ボタン113を有する階層構造となっており、制御装置2は、関連ボタン112が有する下位関連ボタン113の数に応じて、関連ボタン112を区別して表示させるので、関連ボタン112を指定しなくても、関連ボタン112が有する下位関連ボタン113の数を作業者に知らせることができる。
【0050】
また、関連ボタン112は、複数の下位関連ボタン113を有する階層構造となっており、制御装置2は、関連ボタン112が指定された場合に、指定された関連ボタン112が有する下位関連ボタン113を表示させるので、関連ボタン112が有する下位関連ボタン113を確実に表示させることができる。
【0051】
なお、上記実施の形態3では、全てのボタン11が階層構造となっている例について説明したが、一部のボタン11が階層構造となっている場合であってもよい。この場合、階層構造ではないボタン11が指定されると、実施の形態1に記載のように、指定ボタン111の近傍のボタン11に対応する関連ボタン112が表示され、階層構造であるボタン11が指定されると、指定ボタン111が有する関連ボタン112が表示される。
【0052】
また、上記実施の形態3では、ボタン11が指定されることにより、指定されたボタン11である指定ボタン111が拡大して表示される構成について説明したが、指定される前から標準サイズでボタン11を表示する構成であってもよい。
【0053】
また、各上記実施の形態では、増加イベントが発生すると、ボタン表示レベルLが1だけ増加され、減少イベントが発生すると、ボタン表示レベルLが1だけ減少される構成について説明したが、制御装置2がボタン表示レベル増減量Mを設定する入力装置をさらに有し、入力されたボタン表示レベル増減量Mの値に応じて、増加イベントによるボタン表示レベルLの増加量や減少イベントによるボタン表示レベルLの減少量を変化させてもよい。
【0054】
また、各上記実施の形態では、関連ボタン112が並べて表示される方向として、ボタン11が並べられた方向に直交する方向に限定して説明したが、これに限らず、ボタン11が並べられた方向に交差する方向であればよい。
【0055】
また、各上記実施の形態では、操作装置として、マウス3を例に説明したが、マウス3に限らず、指定イベント、増加イベント、減少イベントおよび非指定イベントを発生させることができる操作装置であればよい。
【符号の説明】
【0056】
1 表示装置、2 制御装置、3 マウス(操作装置)、11 ボタン、12 ポインタ、21 表示対象ボタン情報DB、22 ボタン情報管理装置、23 ボタンGUI配置装置、24 GUIイベント取得装置、25 ボタン表示レベル管理装置、26 ボタン優先度評価装置、27 個別表示ボタン情報DB、28 適正サイズ配置座標算出装置、29 個別表示ボタンサイズ座標DB、31 クリックボタン、32 ホイール、111 指定ボタン、112 関連ボタン、113 下位関連ボタン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一列に並べられた複数のボタンを表示する表示装置と、前記表示装置の表示を制御する制御装置と、前記表示装置の表示部分を操作するための操作装置とを備えたボタン表示装置であって、
前記制御装置は、前記操作装置により前記ボタンが指定された場合に、指定された前記ボタンである指定ボタンとの間で所定の条件で関連付けられた関連ボタンを、前記ボタンが並べられた方向に対して交差する方向に並べて表示させることを特徴とするボタン表示装置。
【請求項2】
前記関連ボタンは、表示される前記関連ボタンの数を示す関連ボタン数情報と、並べられた前記ボタンの中で前記指定ボタンに近い順に決められた前記ボタンの優先順位とに基づいて選択される前記ボタンに対応しており、
前記制御装置は、前記指定ボタンを幅方向について拡大して表示させ、さらに、選択された前記ボタンに対応する前記関連ボタンを表示させることを特徴とする請求項1に記載のボタン表示装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記優先順位について上位にある前記ボタンに対応する前記関連ボタンが下位にある前記ボタンに対応する前記関連ボタンよりも前記指定ボタン側に位置するように、前記ボタンが並べられた方向に対して直交する方向に、複数の前記関連ボタンを2列に並べて表示させることを特徴とする請求項2に記載のボタン表示装置。
【請求項4】
前記制御装置は、2列に並べられた前記関連ボタンの幅方向外側に1列ずつ、前記2列に並べられた前記関連ボタンに沿って複数の前記関連ボタンを並べて表示させ、
前記2列に並べられた前記関連ボタンの幅方向外側に並べられた前記関連ボタンは、前記2列に並べられた前記関連ボタンと比較して、対応する前記ボタンの前記優先順位が下位であり、かつ、前記優先順位について下位にある前記ボタンに対応する前記関連ボタンが上位にある前記ボタンに対応する前記関連ボタンよりも前記指定ボタン側に位置するように配置されていることを特徴とする請求項3に記載のボタン表示装置。
【請求項5】
前記制御装置は、前記ボタンに対する指定が解除され、さらに、解除された前記ボタンと異なる前記ボタンが指定された場合に、解除前に前記制御装置が管理していた前記関連ボタン数情報と新たに前記ボタンが指定されることにより決められる前記優先順位とに基づいて新たに前記ボタンを選択し、選択された前記ボタンに対応する前記関連ボタンを表示させることを特徴とする請求項2ないし請求項4の何れか1項に記載のボタン表示装置。
【請求項6】
前記関連ボタンは、階層構造の前記指定ボタンに含まれており、
前記制御装置は、前記指定ボタンが有する前記関連ボタンを表示させることを特徴とする請求項1に記載のボタン表示装置。
【請求項7】
前記関連ボタンは、複数の下位関連ボタンを有する階層構造となっており、
前記制御装置は、前記関連ボタンが有する前記下位関連ボタンの数に応じて、前記関連ボタンを区別して表示させることを特徴とする請求項6に記載のボタン表示装置。
【請求項8】
前記関連ボタンは、複数の下位関連ボタンを有する階層構造となっており、
前記制御装置は、前記関連ボタンが指定された場合に、指定された前記関連ボタンが有する前記下位関連ボタンを表示させることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のボタン表示装置。
【請求項9】
一列に並べられた複数のボタンを表示する表示装置と、前記表示装置の表示を制御する制御装置と、前記表示装置の表示部分を操作するための操作装置とを備えたボタン表示装置の制御方法であって、
前記操作装置により前記ボタンが指定された場合に、指定された前記ボタンである指定ボタンとの間で所定の条件で関連付けられた関連ボタンを、前記ボタンが並べられた方向に対して交差する方向に並べて表示させる関連ボタン表示工程
を備えたことを特徴とするボタン表示装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−37468(P2013−37468A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171754(P2011−171754)
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】