説明

ポータブルロールペーパー繰り出し容器

【課題】ロールペーパーを取り出し易く、持ち運び自在なロールペーパー繰り出し容器を提供する。
【解決手段】ロール2を収容する箱体1の底部13を胴部2面22、32から離し、弾性体3a、3bを底部フック24a、34aと胴部フック22a、32aにそれぞれ掛ける。箱体1の中にロール2を装填すると、その弾性体によってロールペーパー2aが引き出し可能な状態で底部13とロール2は圧接する。その圧接により、取り出し口から引き出されたロールペーパー2aの繰り出し過ぎは抑制され、ペーパーカッターで切断された後もロールペーパー2aの逆戻りも抑止される。また容器を移動させる際にもロール2の箱体内での動きも抑制され自在な持ち運びが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロールペーパーを取り出し易く、持ち運び自在なロールペーパー繰り出し容器に関する。
【背景技術】
【0002】
ロールペーパー繰り出し容器として、下記の特許文献に記載されているように、ロールペーパーの巻芯空洞部に挿通可能なロールペーパーを支える支持片とペーパー繰り出し部分を切断するカッターを備えたロールペーパー取り出し容器が考案されている。
【特許文献1】実登録第3132893号
【特許文献2】実登録第3026260号
【特許文献3】実公開平06−3822
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献に記載のロールペーパー繰り出し容器は、いずれもロールが回転する際のロールと外部との摩擦が少ない為にロールペーパーの繰り出し過ぎや逆戻りしやすいことや、移動の際のロールの安定性に欠けるという難点がある。
【0004】
本発明は、このような難点を克服するために考えられたもので、ロールペーパーを取り出し易く、持ち運び自在なロールペーパー繰り出し容器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために本発明のロールペーパー繰り出し容器(1)は、ロール(2)を収容する箱体において、その箱体の底部(13)を 胴部2面(22, 32)から離し、底部フック(24a)と胴部フック(22a), 底部フック(34a)と胴部フック(32a) にそれぞれ弾性体(3a, 3b)を掛けることによって、底部(13)がロール装填時にロールペーパー(2a)を引き出し可能な状態でロールを押圧できることを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
以上のように本発明のロールペーパー繰り出し容器(1)は、ロールを収容する箱体の底部を胴部から離し、弾性体(3a, 3b)で繋がれることによって、ロール装填時にロールペーパー(2a)が引き出し可能な状態で底部(13)とロール(2)は圧接しているため、取り出し口(40)から引き出されたロールペーパー(2a)の繰り出し過ぎは抑制され、ペーパーカッターで切断された後もロールペーパーの逆戻りも抑止される。また容器を移動させる際にもロールの踊りも抑制され自在な落ち運びが可能になる。なお取り出し口(40)は開口扉部(25, 35)の閉時にできる隙間を指す。
【0007】
また本発明の構造はシンプル故に、実施例のように厚紙、段ボール製にすればその製作コストも極めて低廉になし得るという効果がある。
【0008】
代表的なロールペーパーであるトイレットペーパーは再生紙を使用しているものが多い。再生紙使用率の低い箱形ティッシュペーパーの使用を控えトイレットペーパーを本容器に入れて使われるようになれば環境負荷を減らすという効果もある。
【0009】
もう一つの代表的なロールペーパーであるキッチンペーパーの収納形態は、固定型、露出型が多い。キッチンペーパーを本容器に入れて使用すれば、持ち運びが自在な故に多様な用途に利用できるという効果もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に本発明の実施例を、図面を用いて説明する。図1はロールペーパー繰り出し容器の内部からロール(2)と弾性体(3a,3b)を底面のフック(24a, 34a)から外し、透視して示す斜視図で、図2は底面のフック(24a,34)に弾性体(3a,3b)を掛けた状態を示す斜視図である。図3は実施例のロールペーパー繰り出し容器の内部を透視して示す斜視図である。図4は実施例の容器の展開図である。これらの図に示すように、本発明のロールペーパー繰り出し容器(1)は、ロール(2)が収容される箱体と、弾性体(3a, 3b)とで構成される。
【0011】
箱体は、胴部の一面を開口扉(25,
35)とした直方体の箱である。実施例では厚紙、段ボール製としたが、木製でもプラスチック製でもよい。形状も直方体に限定されない。また、開口扉部(25, 35)は閉じた状態でロールペーパー(2a)の取り出し口(40)になりうる隙間を確保できよう形成される。
【0012】
開口扉(25, 35)の傍に付けてあるペーパーカッター(22b / 32b) はロール(2)を装填する向きがどちらになってもよいように両側に形成される。
【0013】
蓋部支持片(21a , 31a)は蓋部(11)の谷折り後に、支持片挿入切欠部(11a)に挿入する。蓋部支持片(21a, 31a)挿入後にその支持片を直角に折り曲げる為に、その蓋部支持片の半分が蓋部(21)から切り離されている。蓋部支持片(21a / 31a)を挿入後に直角に折り曲げるのは支持片を十字形にするためと、蓋部(11)と蓋部(21/ 31)の密着を強めて差込片(25a , 35a)の挿入時の接合度を上げる目的がある。また底部支持片(23a /
33a)においても蓋部同様に底部(23/ 33)を山折りにして切欠部(13a)に支持片挿入後に十字になるよう折り曲げる。
【0014】
二つの弾性体(3a, 3b)は実施例では輪ゴムを用いた。その弾性度はロール(2)装填時にロールペーパー(2a)を引き出し可能な状態でロールを押圧できる程度のものとする。
その輪ゴムを掛ける胴部フック (22a , 32a) 底部フック(24a , 34a)については、実施例が厚紙、段ボール製のため胴部(22, 32)、底部(24, 34)それぞれに切り込みを入れて形成する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】ロールペーパー繰り出し容器の内部からロールペーパーと弾性体を底面のフックから外し、透視して示す斜視図である。
【図2】底面のフックに弾性体を掛けた状態を示す斜視図である。
【図3】実施例のロールペーパー繰り出し容器の内部を透視して示す斜視図である。
【図4】実施例容器の展開図である。
【符号の説明】
【0016】
1
ロールペーパー繰り出し容器
2
2 ロール
2a ロールペーパー
3a 弾性体
3b 弾性体
12 胴部
22 胴部
32 胴部
25 開口扉部
35
開口扉部
25a 差込片
35a 差込片3
11a 蓋部支持片挿入切欠部
13a 側部支持片挿入切欠部
22a 胴部フック
32a 胴部フック
24a 底部フック
34a 底部フック
11 蓋部
21 蓋部
31
蓋部
21a 蓋部支持片
31a 蓋部支持片
23a 底部支持片
33a 底部支持片
13 底部
23 底部
33 底部
24 底部
34 底部
22b ペーパーカッター
32b ペーパーカッター
40
取り出し口(扉の閉時の隙間)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロールペーパー(2a)のロール(2)を収容する箱体で、その箱体の蓋部(11)及び底部(13)にロール(2)の巻芯空洞部に挿入されてそのロール(2)を支える支持片(21a, 31a, / 23a , 33a)と、取り出し口(40)の両傍にペーパーカッター(22b / 32b )を備えたロールペーパー繰り出し容器において、その箱体(1)の底部(13)を 胴部面(22, 32)から離し、底部フック(24a)と胴部フック(22a), 底部フック(34a)と胴部フック(32a) に弾性体(3a, 3b)をそれぞれ掛けることによって、底部(13)がロール装填時のロールペーパー(2a)を引き出し可能な状態でロール(2)を押圧できることを特徴とするロールペーパー繰り出し容器(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−241467(P2010−241467A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−92785(P2009−92785)
【出願日】平成21年4月7日(2009.4.7)
【出願人】(709001915)
【Fターム(参考)】