説明

マイクロバブルシャワー用微細気泡発生器

【課題】粒径のばらつきの少ない微細気泡を大量に発生させることができる微細気泡発生器を提供する。
【解決手段】 微細気泡発生器は図1によると、水の流れ速度を低く抑える容積を持った前チャンバー2に複数のベンチュリー管3を取付け、各々のベンチュリー管は出口側にディフューザー4取り付けられており、ディフューザーは集合して水の流れ速度を低く抑える容積を持った後チャンバー5に集合する。集合した水は出口6より流出する。この構造において、必要な通過させたい水量に対してベンチュリー管内速度を速くするため細い管径のベンチュリー管を複数もうけることが大切で、ベンチュリー管内速度を上げることにより高真空が発生し、水から過飽和空気が分離することにより微細気泡が発生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は微細気泡を発生させる機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、マイクロバブルシャワーの微細気泡発生メカニズムは水の流れに空気をベンチュリー効果で導入しその後、旋回流や種々の力で空気を崩壊させることによった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開2003−305494
【特許文献2】 特開2008−173631
【特許文献3】 特開2008−229516
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の方法では崩壊しない空気が大きな気泡となって残存する問題があった。また、微細気泡の発生量も十分ではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
図1により説明する。水は入口1より流入する。水の流れ速度を低く抑える容積を持った前チャンバー2に複数のベンチュリー管3を取付け、各々のベンチュリー管は出口側にディフューザー4がもうけられている。ディフューザーは水の流れ速度を低く抑える容積を持った後チャンバー5に集合する。集合した水は出口6より流出する。
【0006】
この構造において、必要な通過させたい水量に対してベンチュリー管内速度を速くするため細い管径のベンチュリー管を複数もうけることが大切である。ベンチュリー管内速度を上げることにより高真空が発生し、水から過飽和気体が分離することにより微細気泡が発生する。高真空を発生させるには、ベンチュリー管の流速比も大きく関係するため前後に設置するチャンバーは必要なものである。またディフューザーは水の急激な減速時に発生する圧力損失を緩和するのに必要である。
【発明の効果】
【0007】
この発明により、粒径のばらつきの少ない微細気泡を大量に発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】微細気泡発生器の構成図。
【図2】微細気泡発生器の具体的形状の断面図。
【図3】図2のI−I矢視方向視図
【発明を実施するための形態】
【0009】
図2により、具体例を説明する。
【実施例1】
【0010】
本例はシャワーヘッドに微細気泡発生器を内装したものである。水導入口より流入した水は前チャンバーで通過速度を下げるとともに3本のベンチュリー管に均等に流入する。流入した水はベンチュリー管を高速で通過することにより負圧の状態になる。負圧になることにより水中に溶解していた過飽和の空気が水と分離し微細な気泡となる。水と微細気泡の混在したものが、ディフューザーを通過しながら圧力損失の少ない状態で圧力を回復し、後チャンバーに流入する。そののち、後チャンバーからノズルを経て吐出する。
【0011】
実例として、前チャンバーが直径40mm長さ15mm、ベンチュリー管の直径が5mm長さ5mm、後チャンバーは直径40mm長さ10mm、ベンチュリー管の本数が3本のものを製作し性能を確認した。この微細気泡発生器は水中の過飽和空気を微細気泡にするので、常温の水において気泡の発生は望めない。
【0012】
試験は、外気温30℃において水温40℃の水を使用した。温度40℃の水を流量10Liter/min通過させ、多量の微細気泡発生を確認した。
【符号の説明】
【0013】
1 水
2 入口
3 前チャンバー
4 ベンチュリー管
5 ディフューザー
6 後チャンバー
7 出口
8 マイクロバブルを含んだ水
9 シャワーヘッド
10シャワーノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前チャンバーと後チャンバーを持つ複数のベンチュリー管からなる微細気泡発生器。
【請求項2】
ベンチュリー管には独立のディフーザーを配した請求項1からなる微細気泡発生器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−115771(P2011−115771A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−293337(P2009−293337)
【出願日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(593042373)
【Fターム(参考)】