説明

マイクロメータおよびマイクロメータ用指掛部材

【課題】作業者の作業効率を向上できるマイクロメータおよびマイクロメータ用指掛部材を提供すること。
【解決手段】U字形状の本体フレーム1と、この一端部に設けられるアンビル2と、本体フレーム1の他端側にアンビル2に対して進退可能かつ軸方向へ移動可能に支持されるスピンドル3とを備え、本体フレーム1の片側面よりスピンドル3の移動量を読み取り可能なマイクロメータであって、スピンドル3の突出端より反アンビル側で、スピンドル3の移動量を読み取り可能な面とは反対の面に指掛部51が設けられているマイクロメータ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピンドルを被測定物に当接させ、その時のスピンドルの移動量から被測定物の寸法や形状を測定するマイクロメータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、U字形状の本体フレームと、この本体フレームの一端部に設けられたアンビルと、本体フレームの他端側に前記アンビルに対して進退可能かつ軸方向へ移動可能に支持されたスピンドルとを備え、スピンドルを軸方向へ移動させながらアンビルとスピンドルとで被測定物を挟持し、その時のスピンドルの移動量から被測定物の寸法や形状を測定するマイクロメータが知られている。
このマイクロメータの本体フレームの他端側には、スピンドルを軸方向に移動させるシンブルが回転可能に設けられ、このシンブルの他端には、シンブルと同様にスピンドルを軸方向に移動させ、かつ、スピンドルに所定以上の負荷がかかった時に空転する定圧装置であるラチェットつまみが設けられている。
【0003】
測定にあたっては、例えば、被測定物を左手で支持してアンビルとスピンドルとの間に位置させ、本体フレームのU字部に右手の小指を掛け、この小指と右手の親指の付け根部分とで本体フレームを保持する。そして、親指と人差指とでシンブルを回してスピンドルを軸方向へ移動させる。スピンドルの先端が被測定物に当接する手前でシンブルを回すのを止め、続いて、右手の親指と人差指とでラチェットつまみを回しスピンドルを被測定物に当接させる。さらに、ラチェットつまみを回すと、スピンドルはこれ以上移動できないので、所定以上の負荷がスピンドルにかかりラチェットつまみが空転する。この時のスピンドルの移動量を検出すれば、所定の測定力で被測定物の寸法や形状を測定することができる。
【0004】
ところが、本体フレームを直接右手で保持しながら測定を行うため、手の熱が本体フレームに伝わり、長時間これを保持している場合には、本体フレームが膨張によって伸長し、この分が測定誤差になるという問題があった。
そこで、この問題を克服する「マイクロメータ把持具」が提案されている(特許文献1参照)。これは、マイクロメータの本体フレームを覆う形状の合成樹脂からなるカバー体を、本体フレームにクランプねじで着脱可能に取り付けるとともに、そのカバー体にハンドルをラチェットつまみ側においてシンブルと平行に取り付けた構成である。
【0005】
この構成によれば、測定にあたって、右手でハンドルを握りながら、右手の親指および人差指でシンブルまたはラチェットつまみを回転させることで、本体フレームを直接保持する場合よりも本体フレームに伝わる熱による測定誤差を小さくすることができた。結果として、測定精度を向上させることができた。
【0006】
【特許文献1】実公昭55−7841号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載のようなマイクロメータ把持具では、本体フレームを握らないでシンブルと平行に設けられたハンドルを握って操作するため、測定方法が従来のマイクロメータの測定方法と異なり、非効率的になるという問題があった。
また、従来のマイクロメータでは、マイクロメータの有効測定範囲の下限付近から上限付近までスピンドルを移動させる場合、スピンドルとともにシンブルおよびラチェットつまみも本体フレームに対して反アンビル側に移動するようになっている。すると、スピンドルを有効測定範囲の下限付近から上限付近まで移動させる時、シンブルまたはラチェットつまみを回していた右手の親指および人差指がシンブルまたはラチェットつまみに届きにくくなっていた。このため、作業者の作業効率を悪くするという問題も生じていた。
【0008】
本発明の目的は、従来のマイクロメータの測定方法を大きく変更せずに作業者の作業効率を向上できるマイクロメータおよびマイクロメータ用指掛部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のマイクロメータは、U字形状の本体フレームと、この本体フレームの一端部に設けられるアンビルと、前記本体フレームの他端側に前記アンビルに対して進退可能かつ軸方向へ移動可能に支持されるスピンドルとを備え、前記本体フレームの片側面よりスピンドルの移動量を読み取り可能なマイクロメータであって、前記本体フレームの前記スピンドル突出端より反アンビル側で、前記スピンドルの移動量を読み取り可能な面とは反対の面である反読み取り面に指掛部が設けられていることを特徴とする。
【0010】
測定にあたって、有効測定範囲の上限付近では、右手の薬指または小指を指掛部に掛けて、親指の付け根部分とで本体フレームを挟持する。そして、親指と人差指とでシンブルまたはラチェットつまみを回して測定する。これ以外の有効測定範囲においては、従来と同様に本体フレームを保持し測定する。
この発明によれば、有効測定範囲の上限付近では、本体フレームのU字部に小指を掛けずに、指掛部に小指または薬指を掛けて本体フレームを保持し測定するので、親指と人差指の自由度が上がり、親指と人差指とでシンブルまたはラチェットつまみを容易に回して測定することができる。さらに、有効測定範囲の上限付近以外では、従来の測定方法と同様にすることができ、また、上限付近での測定方法は、従来の測定方法と比べて小指または薬指の保持位置を少し移動するだけなので大きく変更していない。よって、作業者は、測定方法を変更しなくて済むので、非効率的にならない。
【0011】
このように、本体フレームの反読み取り面に指掛部を設けたので有効測定範囲の全域で片手操作が容易になるとともに、作業者が従来の測定方法を大きく変更する必要がないので、結果として作業者の作業効率を向上させることができる。
ここで、指掛部は、本体フレームに一体として形成されてもよく、また、本体フレームとは別体として本体フレームに設けられてもよい。
【0012】
本発明のマイクロメータでは、前記指掛部は、凸部または凹部によって形成されていることが好ましい。
ここで、凸部または凹部で形成される指掛部は、段差のある形状としてもよく、または、穴や突起等の形状としてもよい。いずれにしても、簡単な形状の凸部または凹部によって指掛部を形成することができる。
測定にあたって、有効測定範囲の上限付近では、右手の小指または薬指を凸部または凹部で形成される指掛部に掛けて、親指の付け根部分とで本体フレームを挟持する。そして、親指と人差指とでシンブルまたはラチェットつまみを回して測定する。これ以外の有効測定範囲においては、従来と同様に本体フレームを保持し測定する。
この発明によれば、指掛部を簡単な形状の凸部、または凹部によって形成するだけで、有効測定範囲の全域で片手操作が容易になり、作業者の作業効率を向上させることができる。
【0013】
本発明のマイクロメータは、前記本体フレームの前記反読み取り面を覆い前記本体フレームに対して着脱可能に設けられるカバーを備え、このカバーは、前記指掛部を有していることが好ましい。
この発明によれば、カバーは、本体フレームに対して着脱可能に設けられているので、必要に応じてカバーを使用することができる。また、本発明のカバーを従来のマイクロメータにも汎用することができる。
【0014】
本発明のマイクロメータでは、前記カバーは、前記本体フレームの反読み取り面を覆う覆部と、この覆部の端部より延設され前記本体フレームの反読み取り面に隣接する複数の側面にそれぞれ係合する複数の係合片とを備え、合成樹脂製で、弾性を利用して本体フレームに対して着脱可能に形成されていることが好ましい。
この発明によれば、カバーの覆部の端部より延設された複数の係合片を、本体フレームの反読み取り面に隣接する複数の側面に合成樹脂の弾性を利用して係合させるので、本体フレームに対してカバーをワンタッチで容易に着脱させることができる。
【0015】
本発明のマイクロメータでは、前記カバーと前記本体フレームとの間に収納空間を有し、この収納空間には、前記スピンドルの移動量を外部に出力する外部出力機器が収納されていることが好ましい。
ここで、外部出力機器としては、測定データを収集して一時保存してから外部に出力するデータ収集装置としてのメモリーでもよく、無線で通信するための送信機や無線通信ユニットでもよい。
この発明によれば、カバーと本体フレームの間に収納空間を形成するので、マイクロメータに収納する機器の配置や選択の自由度を上げることができる。また、外部出力機器を収納することで、測定データを収集し保存したり、無線通信で外部と測定データを授受することが容易にできる。さらに、無線通信機能を有する測定システムをコンパクトに構築することもできる。
【0016】
本発明のマイクロメータ用指掛部材は、U字形状の本体フレームと、この本体フレームの一端側に設けられるアンビルと、前記本体フレームの他端側に前記アンビルに対して進退可能かつ軸方向へ移動可能に支持されるスピンドルとを備え、前記本体フレームの片側面よりスピンドルの移動量を読み取り可能なマイクロメータに設けられるマイクロメータ用指掛部材であって、前記本体フレームの前記スピンドルの移動量を読み取り可能な面とは反対の面である反読み取り面に設けられ、前記スピンドル突出端より反アンビル側に指掛部を有していることを特徴とする。
以上のような本発明のマイクロメータ用指掛部材によれば、前述と同様に、作業者の作業効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態のマイクロメータの正面図である。図2は、マイクロメータの反読み取り面側を示す斜視図である。図3および図4は、マイクロメータの測定方法を示す説明図である。
マイクロメータは、図1に示すように、U字部11を有する本体フレーム1と、この本体フレーム1の一端部内面に固定されたアンビル2と、本体フレーム1の他端側に軸方向へ移動しながらアンビル2に対して進退するように設けられたスピンドル3と、そのスピンドル3の移動量を検出する図示しない位置検出部と、検出されたスピンドル3の移動量をデジタル表示する表示モジュール4Aと、本体フレーム1の反読み取り面を覆うカバー5とを備えている。
【0018】
本体フレーム1の他端部外面側には、アウタースリーブ6が保持されている。アウタースリーブ6は、円筒状に形成され、他端側には、シンブル7が外周面に対して回動可能に被嵌されている。シンブル7は、スピンドル3に連結され、アウタースリーブ6の外径より大きい外径の円筒状に形成されている。シンブル7の他端にはスピンドル3に所定以上の負荷がかかった時に空転するラチェットつまみ8が設けられている。シンブル7またはラチェットつまみ8を回転させると、スピンドル3が回転しながら軸方向へ移動する。
スピンドル3の移動量は、図示しない位置検出部で検出され、表示モジュール4Aで表示されるとともに、アウタースリーブ6の外周面軸方向に沿って一定間隔ごとに形成された主尺目盛4Bと、シンブルの外周に沿って形成された副尺目盛4Cとから読み取ることもできる。
【0019】
カバー5は、図2に示すように、本体フレーム1の反読み取り面を覆う覆部56と、この覆部56のスピンドル側端辺と反スピンドル側端辺よりそれぞれ延設され本体フレーム1に係合する係合片55A、55Bとから構成されている。
覆部56および係合片55A、55Bは、略C字状のカバー5の断面においてそれぞれ中央部および両端部に位置しており、合成樹脂材料から形成されている。
覆部56には、スピンドル3の突出部より反アンビル側に指掛部51が形成されている。指掛部51は、凹部として滑らかな曲面でつながれた段差51Aによって形成されていて、本体フレーム1の他端内面側が低く、外面側が高くなっている。
【0020】
係合片55A、55Bは、図1に示すように、本体フレーム1の読み取り面のスピンドル軸に略平行な一対の辺12A、12Bに隣接しているR形状の一対の側面13A,13Bに、本体フレームの反読み取り面から係合することができる。この時、係合片55A、55Bの互いの間隔を弾性により本体フレーム1の側面13A,13Bの幅まで広げて、その側面13A,13Bに弾性嵌合させている。
また、覆部56と、本体フレーム1の反読み取り面との間には、図2に示すように、収納空間52が形成されている。収納空間52には、測定データを収集して保存する外部出力機器としてのメモリー53および無線送信する送信機54が収納されている。
【0021】
測定にあたって、マイクロメータの有効測定範囲の上限付近では、小指をカバー5の滑らかな曲面でつながれた段差51Aに掛けて本体フレーム1を保持し測定する点に特徴を有する。
有効測定範囲の上限付近では、本体フレーム1のU字部11に小指を掛けないで、図3および図4に示すように、カバー5の滑らかな曲面でつながれた段差51Aに小指を掛け、この小指と親指の付け根部分とで本体フレーム1を保持する。すると、親指と人差指の自由度が増して、シンブル7およびラチェットつまみ8に容易に届きこれらを回すことができる。
また、有効測定範囲の上限付近以外での測定方法は、従来と同様の測定方法とすることができる。
さらに、マイクロメータの有効測定範囲の下限付近から上限付近までスピンドル3を移動させたとしても、測定方法を大きく変更していないので、スムーズに本体フレームを保持し測定し続けることができる。
【0022】
従って、本実施形態によれば、次の効果を奏することができる。
(1)本体フレーム1の反読み取り面のカバー5に指掛部51が形成されているので、マイクロメータの有効測定範囲の全域で容易に本体フレーム1を片手で保持し測定することができ、また、従来の測定方法を大きく変更していないので、結果として作業者の作業効率を向上させることができる。
【0023】
(2)カバー5の指掛部51を滑らかな曲面でつながれた段差51Aで形成するだけで、有効測定範囲の全域で片手操作が容易になり、作業者の作業効率を向上させることができる。
(3)カバー5は、止め具やねじを使用せずに、その係合片55A、55Bを、本体フレーム1の一対のR形状の側面13A,13Bに密着して嵌合されているので、必要に応じてワンタッチで容易に着脱させることができる。また、従来のマイクロメータに特別な加工を追加せずに、本実施形態のカバー5を汎用させることができる。
【0024】
(4)カバー5と本体フレーム1の間に収納空間を形成するので、マイクロメータに収納する機器の配置や選択の自由度を上げることができる。また、メモリ−53および送信機54を収納することで、測定データを収集し保存したり、無線通信で外部と測定データを授受することが容易にできる。さらに、無線通信機能を有する測定システムをコンパクトに構築することもできる。
(5)作業者が作業中にマイクロメータを落下させる心配を低減できるので、作業者が作業に集中できる。また、万が一、マイクロメータを落下させた時には、カバー5が落下の衝撃を吸収するので、落下による損傷を低減することができる。
【0025】
(6)本体フレーム1を直接保持しないで、カバー5を介して保持し測定するのでカバー5による断熱効果が得られる。よって、手の熱が本体フレーム1に伝わり長時間これを保持することで本体フレーム1が膨張によって伸長し測定誤差になるという問題を解決できる。さらに、カバー5を断熱材料で形成すれば、断熱効果を増すこともできる。
(7)カバー5に指掛部51を設けるので、作業者の体型および作業姿勢を考慮して、指掛部51の具体的な形状を決定することが容易にできる。特に、手の小さい作業者や初心者を考慮した指掛部51を有するカバー5を用いることで、手の小さい作業者や初心者の作業効率を向上させることができる。
【0026】
<変形例1>
図5は、マイクロメータの反表示側を示す斜視図(変形例1)である。変形例1の基本的構成は、本実施形態に同様であるが、カバー5に、凹部としての略楕円状の穴51Bが形成されている。
このような構成によれば、本実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0027】
<変形例2>
図6は、マイクロメータの反表示側を示す斜視図(変形例2)である。変形例2の基本的構成は、本実施形態に同様であるが、カバー5に、凸部としての突起部51Cが設けられている。
このような構成によれば、本実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0028】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、図1に示すように、デジタル表示する表示モジュール4Aと、本体フレーム1とシンブル7にそれぞれ設けられた主尺目盛4Bと副尺目盛4Cから測定値を読み取る方式とを備えた構成としていたが、表示手段としては、どちらか一方でもよい。なお、本発明では、表示モジュール4Aを備えたマイクロメータのほうが、スピンドル3の図示しない位置検出装置が本体フレーム1のU字部11の他端側に設けられ、U字部11からシンブル7までの寸法が長くなるので、本発明の効果が顕著に現れる。
【0029】
また、カバー5に落下防止用の首掛けストラップの図示しない孔を形成してもよい。
このような構成によれば、カバー5の孔にストラップを取り付け、マイクロメータを首に掛けて作業すれば、万が一、作業者が手を滑らせた場合でもマイクロメータを落下させなくて済む。
また、カバー5の材質については、上記実施例で述べた合成樹脂製に限らず、手で握っても変形しない程度の剛性を備える弾性材であればいずれでもよい。
【0030】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質等を限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質等の限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、マイクロメータの片手操作用補助具として利用できる他、マイクロメータの保護カバー等、マイクロメータのオプションとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明のマイクロメータに係る一実施形態の正面図。
【図2】同上実施形態の反読み取り面側を示す斜視図。
【図3】同上実施形態の測定方法を示す読み取り面側の斜視図。
【図4】同上実施形態の測定方法を示す反読み取り面側の斜視図。
【図5】変形例1の反読み取り面側を示す斜視図。
【図6】変形例2の反読み取り面側を示す斜視図。
【符号の説明】
【0033】
1…本体フレーム
2…アンビル
3…スピンドル
4A…表示モジュール
4B…主尺目盛
4C…副尺目盛
5…カバー
51…指掛部
51A…段差(凹部)
51B…穴(凹部)
51C…突起部(凸部)
52…収納空間
53…メモリー(外部出力機器)
54…送信機(外部出力機器)
55A、55B…係合片
56…覆部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
U字形状の本体フレームと、この本体フレームの一端部に設けられるアンビルと、前記本体フレームの他端側に前記アンビルに対して進退可能かつ軸方向へ移動可能に支持されるスピンドルとを備え、前記本体フレームの片側面よりスピンドルの移動量を読み取り可能なマイクロメータであって、
前記本体フレームの前記スピンドル突出端より反アンビル側で、前記スピンドルの移動量を読み取り可能な面とは反対の面である反読み取り面に指掛部が設けられていることを特徴とするマイクロメータ。
【請求項2】
請求項1に記載のマイクロメータにおいて、
前記指掛部は、凸部または凹部によって形成されていることを特徴とするマイクロメータ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のマイクロメータにおいて、
前記本体フレームの前記反読み取り面を覆い前記本体フレームに対して着脱可能に設けられるカバーを備え、
このカバーは、前記指掛部を有していることを特徴とするマイクロメータ。
【請求項4】
請求項3に記載のマイクロメータにおいて、
前記カバーは、前記本体フレームの反読み取り面を覆う覆部と、この覆部の端部より延設され前記本体フレームの反読み取り面に隣接する複数の側面にそれぞれ係合する複数の係合片とを備え、合成樹脂製で、弾性を利用して本体フレームに対して着脱可能に形成されていることを特徴とするマイクロメータ。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載のマイクロメータにおいて、
前記カバーと前記本体フレームとの間に収納空間を有し、
この収納空間には、前記スピンドルの移動量を外部に出力する外部出力機器が収納されていることを特徴とするマイクロメータ。
【請求項6】
U字形状の本体フレームと、この本体フレームの一端側に設けられるアンビルと、前記本体フレームの他端側に前記アンビルに対して進退可能かつ軸方向へ移動可能に支持されるスピンドルとを備え、前記本体フレームの片側面よりスピンドルの移動量を読み取り可能なマイクロメータに設けられるマイクロメータ用指掛部材であって、
前記本体フレームの前記スピンドルの移動量を読み取り可能な面とは反対の面である反読み取り面に設けられ、前記スピンドル突出端より反アンビル側に指掛部を有していることを特徴とするマイクロメータ用指掛部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−71624(P2007−71624A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−257548(P2005−257548)
【出願日】平成17年9月6日(2005.9.6)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】