説明

マスカラ等のブラシ

【課題】 マスカラブラシにおいて、ブラシ毛に付着するマスカラ墨の量を多くして、睫に多くのマスカラ墨を優しく撫でるように塗布し、輪状のブラシ毛の外側で睫の上のマスカラ墨に圧力をかけて、マスカラ墨を睫に押さえ付けて接着し、現在マスカラの市場トレンドのボリューム、ロングおよびカールを手早く、簡単におよび奇麗にマスカラ墨を睫に塗布できるようにする。
【解決手段】マスカラのブラシ毛において、ブラシ毛を円又は楕円等の輪状に作り、ブラシ毛の円又は楕円等の輪状は2次元の平面曲線または3次元の空間曲線であり、ブラシ毛の平面曲線または空間曲線の輪状の面がブラシ軸の長手方向に対して0°から90°になるようにして、ブラシ毛をブラシ軸に埋め込み、ブラシ毛を埋め込んだブラシ軸を円弧状にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は化粧品のマスカラ等のブラシに関する技術分野で、特にブラシ毛を輪状にした特許第3574828号に関する技術分野である。
【背景技術】
【0002】
従来のマスカラブラシにおいて、ブラシ毛にマスカラ墨を多く付着させる方法として、マスカラ毛を凹凸に加工する(例えば、特許文献1参照。)。マスカラブラシ毛を輪状にして、マスカラ墨をマスカラブラシ毛に載せやすくした(例えば、特許文献2参照。)。マスカラブラシ毛の埋め込んだブラシ軸を円弧状にして、マスカラ墨を睫に載せやすくした(例えば、特許文献3参照。)がある。
【特許文献1】 特開2002−129477号公報
【特許文献2】 特許第3574828号
【特許文献3】 実開昭58−88912号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
マスカラブラシにおいて、ブラシ毛に付着するマスカラ墨の量を多くして、睫に多くのマスカラ墨を優しく撫でるように塗布し、輪状のブラシ毛の外側で睫の上のマスカラ墨に圧力をかけて、マスカラ墨を睫に押さえ付けて接着し、現在マスカラの市場トレンドのボリューム、ロングおよびカールを手早く、簡単におよび奇麗に、マスカラ墨を睫に塗布できるようにする。
【0004】
マスカラブラシのブラシ毛において、タワシ状の直線のブラシ毛では、ブラシ毛の先端が外側に存在するので、ブラシ毛の外側先端が角張って、ブラシ毛を睫に柔らかく撫でる事が出来なく、ブラシ毛の先端が一度睫に付けたマスカラ墨を引っ掻き、睫でマスカラ墨がダマになりやすい。タワシは汚れを落とす道具で、塗布する道具として使うこと事態に無理がある。実開昭58−88912号公報のブラシでは、マスカラブラシ毛の埋め込んだブラシ軸を円弧状にして、マスカラ墨を睫に載せやすくしたが、この時点では、マスカラブラシ毛を輪状にして、マスカラ墨をマスカラブラシ毛に載せやすくした特許第3574828号のマスカラブラシが発明されておらず、ブラシ毛がタワシ状なので、ブラシ毛の先端が外側に存在し、ブラシ毛の外側先端が角張って、ブラシ毛を睫に柔らかく撫でる事が出来なく、ブラシ毛の先端が一度睫に付けたマスカラ墨を引っ掻き、睫でマスカラ墨がダマになりやすい。
【0005】
特開2002−129477号公報のブラシ毛では、ブラシ毛にマスカラ墨を付着させるのは簡単であるが、ブラシ毛に付着させたマスカラ墨を剥離し、そのマスカラ墨を睫に付着させるのは大変に困難である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
マスカラのブラシ毛において、ブラシ毛を円又は楕円等の輪状に作り、ブラシ毛の円又は楕円等の輪状は2次元の平面曲線または3次元の空間曲線であり、ブラシ毛の平面曲線または空間曲線の輪状の面がブラシ軸の長手方向に対して0°から90°になるようにして、ブラシ毛をブラシ軸に埋め込み、ブラシ毛を埋め込んだブラシ軸を円弧状にする。
【発明の効果】
【0007】
円又は楕円等の輪状のブラシ毛に膜状になって大量のマスカラ墨が付着するので、大量のマスカラ墨をブラシ毛に塗布することができ、睫がブラシ毛に付着したマスカラ墨の膜を破るので簡単に大量のマスカラ墨を睫に塗布することができる。ブラシ毛をブラシ軸を中心に回転したときに、ブラシ毛が円又は楕円等の輪状なので、ブラシ毛の先端の角で睫を強く擦る事がなく、輪状のブラシ毛の外側で睫の上のマスカラ墨に圧力をかけて、マスカラ墨を睫に押さえ付けて接着し、大量のマスカラ墨を睫に塗ることができる事と、マスカラブラシ毛の埋め込んだブラシ軸を円弧状にして、マスカラ墨を睫に載せやすくした事とで、現在マスカラの市場トレンドのボリューム、ロングおよびカールを手早く、簡単におよび奇麗にマスカラ墨を睫に塗布できるようになる。
【発明の実施するための最良の形態】
【0008】
発明の実施するための最良の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図1において、円等の輪状のブラシ毛Aを作り、ブラシ毛Aの輪状の面がブラシ軸Pの長手方向に対して0°から90°になるようにして、ブラシ毛Aをブラシ軸Pに埋め込んだ、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【0009】
図2において、円等の輪状のブラシ毛Bを作り、ブラシ毛Bの表面に深さが一定または深さが一定でない螺旋状の極小の溝を彫り、ブラシ毛Bの輪状の面がブラシ軸Pの長手方向に対して0°から90°になるようにして、ブラシ毛Bをブラシ軸Pに埋め込んだ、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【0010】
図3において、楕円等の輪状のブラシ毛Cを作り、ブラシ毛Cの輪状の面がブラシ軸Pの長手方向に対して0°から90°になるようにして、ブラシ毛Cをブラシ軸Pに埋め込んだ、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【0011】
図4において、円又は楕円等の輪状の第一のブラシ毛Dを作り、第一のブラシ毛Dの輪状の面がブラシ軸Pの長手方向に対して0°から90°になるようにして、第一のブラシ毛Dをブラシ軸Pに埋め込み、第一のブラシ毛Dの内側に円又は楕円等の輪状の第二のブラシ毛Eを作り、第一のブラシ毛Dをブラシ軸Pに埋め込んだ内側に第二のブラシ毛Eをブラシ軸Pに埋め込み、且つ第二のブラシ毛Eの輪状の面がブラシ軸Pの長手方向に対して0°から90°になるようにして、第二のブラシ毛Eをブラシ軸Pに埋め込んだ、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【0012】
図5において、円又は楕円等の輪状のブラシ毛Fを作り、輪状のブラシ毛Fの一部を変形し、ブラシ毛Fの輪状の面がブラシ軸Pの長手方向に対して0°から90°になるようにして、ブラシ毛Fをブラシ軸Pに埋め込んだ、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【0013】
図6において、円又は楕円等の輪状のブラシ毛Fを作り、ブラシ毛Gの輪状の面がブラシ軸Pの長手方向に対して0°から90°になるようにして、ブラシ毛Fをブラシ軸Pに埋め込み、複数の真っ直ぐなブラシ毛Gをブラシ軸Pに埋め込んだ、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【0014】
図7において、円又は楕円等の輪状の第一のブラシ毛Dを作り、第一のブラシ毛Dの輪状の面がブラシ軸Pの長手方向に対して0°から90°になるようにして、第一のブラシ毛Dをブラシ軸Pに埋め込み、第一のブラシ毛Dの内側に円又は楕円等の輪状の第二のブラシ毛Eを作り、第一のブラシ毛Dをブラシ軸Pに埋め込んだ内側に第二のブラシ毛Eをブラシ軸Pに埋め込み、且つ第二のブラシ毛Eの輪状の面がブラシ軸Pの長手方向に対して0°から90°になるようにして、第二のブラシ毛Eをブラシ軸Pに埋め込み、複数の真っ直ぐなブラシ毛Hをブラシ軸Pに埋め込んだ、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【0015】
図8および図9において、前記図1から図7のマスカラ等のブラシで、ブラシ毛Jをブラシ軸Pに埋め込み、ブラシ毛Jを埋め込んだブラシ軸Pを円弧状にした、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシでる。
【実施例1】
【0016】
発明の実施例を図面参照して説明する。
図1において、平面曲線の円の輪状のブラシ毛Aを作り、ナイロンでブラシ毛Aを作り、ステンレス針金でブラシ軸Pを作り、ブラシ毛Aの平面曲線の面がブラシ軸Pの長手方向に対して90°になるようにして、ブラシ毛Aをブラシ軸Pに埋め込んだ、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【実施例2】
【0017】
図2において、ポリアミド系の合成高分子化合物でブラシ毛Bを作り、空間曲線の円の輪状のブラシ毛Bを作り、合成樹脂でブラシ軸Pを作り、ブラシ毛Bの空間曲線の面がブラシ軸Pの長手方向に対して直角にして(ブラシ毛Bの空間曲線の面がブラシ軸Pの長手方向に対して90°になるようにして)、ブラシ毛Bをブラシ軸Pに埋め込んだ、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【実施例3】
【0018】
図3において、平面曲線の楕円の輪状のブラシ毛Cを作り、ナイロンでブラシ毛Cを作り、ステンレス針金でブラシ軸Pを作り、ブラシ毛Cの平面曲線の面がブラシ軸Pの長手方向に対して45°になるようにして、ブラシ毛Cをブラシ軸Pに埋め込んだ、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【実施例4】
【0019】
図4において、平面曲線の円又は楕円等の輪状の第一のブラシ毛Dを作り、第一のブラシ毛Dの内側に平面曲線の円又は楕円等の輪状の第二のブラシ毛Eを作り、合成ゴムで第一のブラシ毛Dおよび第二のブラシ毛Eを作り、第一のブラシ毛Dと第二のブラシ毛Eとを同一平面に組み合わせ、ステンレス針金でブラシ軸Pを作り、第一のブラシ毛Dと第二のブラシ毛Eとの平面曲線の面がブラシ軸Pの長手方向に対して80°になるようにして、第一のブラシ毛Dと第二のブラシ毛Eとをブラシ軸Pに埋め込んだ、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【実施例5】
【0020】
図5において、空間曲線の円又は楕円等の輪状のブラシ毛Fを作り、ナイロンでブラシ毛Fを作り、ステンレス針金でブラシ軸Pを作り、輪状のブラシ毛Fの一部を変形して、ブラシ毛Fの空間曲線の面がブラシ軸Pの長手方向に対して85°になるようにして、ブラシ毛Fをブラシ軸Pに埋め込んだ、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【実施例6】
【0021】
図6において、平面曲線の円又は楕円等の輪状のブラシ毛Fを作り、ナイロンでブラシ毛Fを作り、ステンレス針金でブラシ軸Pを作り、輪状のブラシ毛Fの一部を変形して、ブラシ毛Fの平面曲線の面がブラシ軸Pの長手方向に対して85°になるようにして、ブラシ毛Fをブラシ軸Pに埋め込み、ナイロンで真っ直ぐなブラシ毛Gを作り、複数の真っ直ぐなブラシ毛Gをブラシ軸Pに埋め込んだ、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【実施例7】
【0022】
図7において、平面曲線の円又は楕円等の輪状の第一のブラシ毛Dを作り、第一のブラシ毛Dの内側に平面曲線の円又は楕円等の輪状の第二のブラシ毛Eを作り、弾力のある金属線で第一のブラシ毛Dおよび第二のブラシ毛Eを作り、金属線でブラシ軸Pを作り、第一のブラシ毛Dと第二のブラシ毛Eとを同一平面に組み合わせ、第一のブラシ毛Dと第二のブラシ毛Eとの平面曲線の面がブラシ軸Pの長手方向に対して80°になるようにして、第一のブラシ毛Dと第二のブラシ毛Eとをブラシ軸Pに埋め込み、弾力のある金属線で真っ直ぐなブラシ毛Hを作り、複数の真っ直ぐなブラシ毛Hをブラシ軸Pに埋め込んだ、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【実施例8】
【0023】
図8および図9において、ナイロンでブラシ毛Jを作り、ステンレス針金でブラシ軸Pを作り、ブラシ毛Jの輪状の面がブラシ軸の長手方向に対して90°になるようにして、ブラシ毛Jをブラシ軸Pに埋め込み、ブラシ毛Jを埋め込んだブラシ軸Pを円弧状にした、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシである。
【産業上の利用可能性】
【0024】
総務省統計局の推計人口は平成15年3月1日概算値において、20歳から59歳までの女性が3,485万人である。3,485万人のうち少なくみても約40%の人がマスカラを睫に塗り利用すると推定できる。よって、マスカラを睫に塗り利用する女性の数は少なくみても推定1,394万人である。現在のマスカラ市場は460億円と言われている。タワシ状のブラシ毛から輪状のブラシ毛に変えることで、マスカラ墨の睫への載りが数段と良くなり、現在マスカラの市場トレンドのボリューム、ロングおよびカールが数段と良くなる。現在のマスカラではブラシが良くないため、マスカラ墨の塗布が敬遠されがちであった。使い勝手が良く優れた新しいマスカラブラシの開発で、マスカラ市場は現在の2倍程度の900億円以上になると考えれる。画期的なマスカラブラシなので、発売当初からマスカラの総売上の10%を販売できるものと考え、発売から3年後にはマスカラの総売上の50%と考えられる。発売当初の年間売上が90億円以上と推定でき、発売から3年後には年間売上が約450億円以上と推定できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施例のマスカラ等のブラシの図。
【図2】実施例のマスカラ等のブラシの図。
【図3】実施例のマスカラ等のブラシの図。
【図4】実施例のマスカラ等のブラシの図。
【図5】実施例のマスカラ等のブラシの図。
【図6】実施例のマスカラ等のブラシの図。
【図7】実施例のマスカラ等のブラシの図。
【図8】実施例のマスカラ等のブラシの図。
【図9】実施例のマスカラ等のブラシの図。
【符号の説明】
【0026】
A,B,C,D,E,F:輪状のブラシ毛。
G,H:真っ直ぐなのブラシ毛。
P:マスカラのブラシ軸。
J:ブラシ毛。
K:塗布棒。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円又は楕円等の輪状のブラシ毛を作り、ブラシ毛の輪状の面がブラシ軸の長手方向に対して0°から90°になるようにして、ブラシ毛をブラシ軸に埋め込み、ブラシ毛を埋め込んだブラシ軸を円弧状にした、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシ。
【請求項2】
円又は楕円等の輪状の第一のブラシ毛を作り、第一のブラシ毛の輪状の面がブラシ軸の長手方向に対して0°から90°になるようにして、第一のブラシ毛をブラシ軸に埋め込み、第一のブラシ毛の内側に円又は楕円等の輪状の第二のブラシ毛を作り、第一のブラシ毛をブラシ軸に埋め込んだ内側に第二のブラシ毛をブラシ軸に埋め込み、且つ第二のブラシ毛の輪状の面がブラシ軸の長手方向に対して0°から90°になるようにして、第二のブラシ毛をブラシ軸に埋め込み、ブラシ毛を埋め込んだブラシ軸を円弧状にした、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシ。
【請求項3】
円又は楕円等の輪状のブラシ毛を作り、ブラシ毛の輪状の面がブラシ軸の長手方向に対して0°から90°になるようにして、ブラシ毛をブラシ軸に埋め込み、複数の真っ直ぐなブラシ毛をブラシ軸に埋め込み、ブラシ毛を埋め込んだブラシ軸を円弧状にした、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシ。
【請求項4】
円又は楕円等の輪状の第一のブラシ毛を作り、第一のブラシ毛の輪状の面がブラシ軸の長手方向に対して0°から90°になるようにして、第一のブラシ毛をブラシ軸に埋め込み、第一のブラシ毛の内側に円又は楕円等の輪状の第二のブラシ毛を作り、第一のブラシ毛をブラシ軸に埋め込んだ内側に第二のブラシ毛をブラシ軸に埋め込み、且つ第二のブラシ毛の輪状の面がブラシ軸の長手方向に対して0°から90°になるようにして、第二のブラシ毛をブラシ軸に埋め込み、複数の真っ直ぐなブラシ毛をブラシ軸に埋め込み、ブラシ毛を埋め込んだブラシ軸を円弧状にした、以上のことを特徴とするマスカラ等のブラシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−51308(P2006−51308A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−261643(P2004−261643)
【出願日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【特許番号】特許第3641677号(P3641677)
【特許公報発行日】平成17年4月27日(2005.4.27)
【出願人】(599015641)
【出願人】(599098518)株式会社ディーエイチシー (31)
【Fターム(参考)】