マニュアル制御型二相性肺内パーカッション換気及び方法
【課題】既存の臨床上の適用の臨床的効能を向上させるマニュアル制御型二相性肺内パーカッション換気及び方法を提供する。
【解決手段】本発明の方法及びシステムは、吸気相中及び呼気相中、加圧ガス源、代表的には圧縮機から人工呼吸器により患者の気道を換気する。このシステム及び方法は、ガス源からの少量のガスの複数のパルスを吸気相中に患者の気道に供給して少量のガスのパルスを連続的に追加し、それによりガス量を連続的に増加させて患者の気道中のガスの圧力を脈動形態で連続的に増大させる。連続的に増加するガス量のこの追加は、拡散換気を吸気相中に患者に与えるのに役立ち、そして患者が呼気相中に呼息できるようにする。
【解決手段】本発明の方法及びシステムは、吸気相中及び呼気相中、加圧ガス源、代表的には圧縮機から人工呼吸器により患者の気道を換気する。このシステム及び方法は、ガス源からの少量のガスの複数のパルスを吸気相中に患者の気道に供給して少量のガスのパルスを連続的に追加し、それによりガス量を連続的に増加させて患者の気道中のガスの圧力を脈動形態で連続的に増大させる。連続的に増加するガス量のこの追加は、拡散換気を吸気相中に患者に与えるのに役立ち、そして患者が呼気相中に呼息できるようにする。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
マニュアル制御型二相性ベンチレータは、医療用人工呼吸器(レスピレータ)の技術分野に産業的に利用されている。
【0002】
本発明者であるバード(Bird)博士は、第二次世界大戦以前の自分の航空に関する研究中、流体力学に取り組むようになった。バード博士の第二次世界大戦における飛行士の圧力呼吸装置及び耐加速度服(Gスーツ)規制開発に続き、バード博士の医学的教育が行われ、それにより、バード博士は、自分の流体力学及び臨床医学に関する知識を新規な流体心肺支援装置の開発に応用することができた。
【0003】
バード博士は、幾つかの独特の方法論及び臨床プロトコルを開発し、その結果、1950年代以来、4世代の心肺リクルートメント・維持医療用人工呼吸器及びIntrapulmonary Percussionators(登録商標)が得られた。これら器具は、全ての他の利用可能な連続機械換気(CMV)型の肺ベンチレータが役立たない患者において心肺機能をますます維持するものとして順次注目された。
【0004】
バード博士の心肺支援器具の多くは、機能的用途を生じさせる起電力を全く用いないで、バード博士の新規な流体論理を採用している。ベルヌーイ及びニュートンの法則は、バード博士の流体基本構想の基礎をなしている。本質的には、呼吸ガスの圧縮源は、肺組織を制御可能に操作する一形式の動機づけに関するエネルギー源として用いられる。
【0005】
圧縮呼吸ガス源(20〜55psi)は、較正オリフィス流れ制御による肺の有用な機械的換気及びダイヤフラムのサーボ制御に変換され、それにより弁開放及び能動的又は受動的閉鎖等が得られる。これについては、例えば、米国特許第5,862,802号明細書を参照されたい。なお、この米国特許を参照により引用し、この記載内容を本明細書の一部とする。
【0006】
特別の「プログラミング論理」を採用した電子的にコンピュータ処理される回路とは異なり、本発明者の新規な「流体論理」は、全て、オリフィス較正サーボ制御空気圧アップロード及びダウンロード論理セルに基づいている。例えば、PERCUSSIONATOR(登録商標)器具が全流体論理を採用しているバード博士の思いついた肺内パーカッション換気、即ちIPV(登録商標)心肺リクルートメント・維持論理は、陥凹肺組織を効果的に換気する一方で、肺保護方式を提供する数ミリ秒内で生じるイベントと相関していた。
【0007】
したがって、バード博士の思いついた流体論理心肺支援器具は、陥凹心臓又は肺機能をリクルートし又は維持するために、いかなる種類のコンピュータ処理又は電気プログラミングを採用していない。
【0008】
初期の「機能較正」により、全ての治療心肺周期的及び静的スケジュール設定が可能である。哺乳動物の心臓及び肺機能は、基本的にはディジタルではなくアナログであることが思い起こされなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
臨床プロトコル、技術革新及び方法論を進歩させる本発明は、直感で分かる臨床治療末梢肺リクルートメント及び維持を大幅に容易にするのに役立つ漸変するエーロゾル粒子スペクトル及び患者の近位気道内への関連の部分1回換気量送出しと組み合わせてマニュアルBi-Phasic(登録商標)(なお、発音上、一般的に「バイファジック」と称される)スケジュール設定肺内パーカッション換気IPV(登録商標)プロトコルを実施することにより既存の臨床上の適用の臨床的効能を向上させることにある。
【0010】
本発明の他の観点は、明細書全体を通じて見出すことができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
要約すると、本発明は、吸気相中及び呼気相中、圧力下のガス源から人工呼吸器により患者の気道を換気する方法及びシステムである。このシステム及び方法は、ガス源からの少量のガスの複数のパルスを吸気相中に患者の気道に供給して少量のガスのパルスを連続的に追加し、それによりガス量を連続的に増加させて患者の気道中のガスの圧力を脈動形態で連続的に増大させる。連続的に増加するガス量のこの追加は、拡散換気を吸気相中に患者に与えるのに役立ち、そして患者が呼気相中に呼息できるようにする。さらに、小型の圧縮機セットが用いられ、システム全体は、ナイロン製の衝撃吸収旅行バッグ内に収納される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】Bi-Phasic肺内パーカッション換気IPVシステムに関する流体流れ及び制御計画を概略的に示す図である。
【図2】Bi-Phasic肺内パーカッション換気IPVシステムに関する流体流れ及び制御計画を概略的に示す図である。
【図3】IPVシステムに関するハードウエア及び封入バッグを概略的に示す図である。
【図4】IPVシステムに関するハードウエア及び封入バッグを概略的に示す図である。
【図5】先行技術の圧縮機セットと比較した本発明のIPVシステムで用いられる新規な圧縮機セットのサイズの差を概略的に示す図である。
【図6】計量弁及びオシレータカートリッジを概略的に示す図である。
【図7】二相性波のグラフ図である。
【図8A】Phasitron(ファジトロン)弁を概略的に示す図である。
【図8B】Phasitron(ファジトロン)弁を概略的に示す図である。
【図9A】IPV呼吸回路を概略的に示す図である。
【図9B】標準型Home Therapy HT(登録商標)Impulsator(登録商標)呼吸回路を示す図である。
【図9C】変形例としてのPhasitron Duo(登録商標)呼吸ヘッドを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
読者は、慢性気管支炎及び閉塞性肺疾患(COPD)及び患者の肺の不適合な機械的換気により患者の肺組織がどのように損傷されるかを知っておくことが重要である。この知識は、運搬可能な肺内パーカッション換気(IPV)治療器械の臨床的技術促進についての理解を進め、それによりCOPD及び他の在宅看護患者が旅行できるようにする一方で、軽量の旅行向きIPV治療器具へのほぼ一定のアクセスにより患者の毎日の多くのスケジュール設定肺治療を可能にする。
【0014】
本質的に、空気圧制御パーカッション高頻度パルス呼吸器具が、気道を損傷させる深吸気(過膨張)を生じさせないで種々の気管支が部分的又は全体的に閉塞した慢性気管支炎患者の疾患のある末梢肺気管支及び肺胞をリクルートするために毎日用いることができる肺内パーカッション換気IPV(登録商標)と呼ばれている内科療法プロトコルを促進するために開発された。非閉塞状態のままの生命を維持する気管支及びこれらの肺胞は、選択的気道(Preferential Airways)と呼ばれており、これらは、機械的肺換気中に過剰にインフレートされた場合、深吸気圧力障害により破壊される場合がある。
【0015】
本質的に、多くのスケジュール設定された毎日の家庭内治療の際に、肺内パーカッション換気IPV(登録商標)と呼ばれている本質的に空気圧制御パーカッション高頻度パルス呼吸機械を用いると、気道を損傷させる深吸気(過膨張)を生じさせないで種々の気管支が部分的又は全体的に閉塞した慢性気管支炎患者の疾患のある末梢肺気管支及び肺胞をリクルートすることができる。非閉塞状態のままの生命を維持する気管支及びこれらの肺胞は、選択的気道(Preferential Airways)と呼ばれており、これらは、機械的肺換気中に過剰にインフレートされた場合、深吸気圧力障害により破壊される場合がある。
【0016】
典型的には、圧力障害による肺の外傷は、肺換気の義務づけられた体積‐圧力制限手段でプログラムされた肺維持ベンチレータにより生じる。
【0017】
新規なHome Therapy HT(登録商標))Universal Bi-phasic(登録商標)IPV(登録商標)IMPULSATOR(登録商標)は、体積差し向け型CMVベンチレータに代えて、制度上高品質であり、パーカッション高頻度の小さな部分1回換気量(単位ミリ秒)を多くの肺内1回換気量を肺内に送り込む低サイクル動作レート(単位は、秒)で送り出す。パーカッション方式で送り出される僅かな気管支内部分1回換気量の送出し(単位は、ミリ秒)は、肺内に送り出される多量の気管支内1回換気量(単位は、秒)と関連した高インフレーション圧力障害を阻止するための肺保護方式(Lung Protective Strategy)を提供する。
【0018】
慢性COPD及び急性末梢肺疾患のある患者は、肺胞ガス交換に大きな拡散差を生じさせる患者の気管支気道内に多くの閉塞現象度を呈している。これら気管支気道閉塞の大部分の成分は、気道の壁内の粘膜及び粘膜下浮腫により生じ、これらの内径が減少する。加うるに、細気管支気道を内張りした杯細胞により生じる粘液は、厚く且つ粘り気がある状態になり、それにより気道内分泌物保持により気道閉塞度を増大させる。最も重要なこととして、びまん性細気管支気道は、種々の閉塞度を持ち、他方、他のびまん性細気管支気道は、非閉塞状態である。
【0019】
一般に、疾患のある細気管支気道は、開放状態から完全閉塞状態までの混じり合った閉塞度を有し、流入抵抗の最も小さい開放細気管支は、「選択的気道」と呼ばれ、CMV換気プロトコル中の流入により壊滅状態になる。というのは、気管支内送出し圧力が急増するからであり、他方、あらかじめ選択された気管支内1回換気量(単位は、秒)を送り出そうとする。
【0020】
これにより、非閉塞状態の選択的細気管支及びこれらが受け持っている肺胞の選択的な過膨張が生じ、それにより、生命を維持する再酸素化機能を提供する非常に依存性の高い肺の過膨張による圧力障害が生じる。
【0021】
酸素は、代謝から生じる二酸化炭素をリクルートすると共に呼息するよりも少ない回数の1回換気量で肺の吸気インフレーション中、末梢肺気道中に拡散的に送り出される場合があり、二酸化炭素は、肺胞内に送り出され、大きな1回換気量呼吸により肺から大気中に「ポンプ排出」されなければならない。
【0022】
肺内パーカッション換気(IPV(登録商標))及び体積拡散呼吸(VDR(登録商標))に関するバード博士の基本構想は、パーカッション肺ガス交換の高いレートに基づく一方で、ミリ秒でタイミングが取られる気管支内注入による小さな部分1回換気量注入を維持する。
【0023】
体積‐圧力プログラム機械的肺ベンチレータは、「秒単位でタイミングが取られた」多数回の1回換気量を選択されたピーク気管支内有効送出し圧力下で送出し、かかる有効送出し圧力は、主として、肺の気道内の全体的流入抵抗によって定められる。秒でタイミングが取られたこの機械的換気プログラムは、高い持続細気管支気道圧力を生じさせ、かかる圧力は、流入抵抗が最も小さい選択的細気管支気道を過膨張させるのに役立つ。この種の容量‐圧力機械的肺換気(CMV)は、過膨張圧力障害を生じさせる場合があり、大抵の機能的肺組織を破壊する。
【0024】
肺の肺内パーカッション換気(IPV(登録商標))は、空気バーストの高頻度パーカッション送出しをもたらし、かかる空気バーストは、「秒単位で送り出される」容量‐圧力制限(CMV)ベンチレータの多量の肺膨張1回換気量送出しなしに数ミリ秒内で肺の中への僅かな部分1回換気量から成る。
【0025】
高頻度ミリ秒部分1回換気量肺ベンチレータを備えたIPV(登録商標)により、患者は、細気管支(選択的)気道の過膨張を生じさせないで、パーカッション部分1回換気量送出しにより「意のままに」呼吸を自発的に行うことができる。
【0026】
慢性気管支炎及び他の肺疾患のある患者は、自分の細気管支気道を拡張させると共に自分の自発的吸息のピーク時に自分の肺胞をインフレートさせることができる。しかしながら、細気管支壁膨潤及び粘液の保持により部分的に閉塞された細気管支気道は、初期呼息中に潰れ、ガスを肺胞内に取り込む。これにより、患者の細気管支気道及びこれに依存する肺胞は、吸息と呼息の両方の間に常時部分的にインフレートされ、これは、「肺胞空気取り込み」と呼ばれる。部分的に膨張した細気管支の外壁には、細気管支血管が取り付けられており、かかる細気管支血管は、血液を運んで肺組織を養う。慢性気管支炎のある患者では、引き伸ばされて幅が狭くなった細気管支血管は、経時的に、肺組織への十分な灌流(血液の流れ)を供給することはなく、「肺気腫」と呼ばれている典型的な末期の肺疾患と同様な末梢肺組織の虚血(血液供給の減少)及び最終的な壊死(劣化)を増大させる。典型的には、肺内パーカッション換気(IPV(登録商標))は、COPD患者の肺内の細気管支及びこれらに依存する肺胞をリクルートするものと考えられると共に設計されており、患者は、急性肺感染症で入院し、患者の既存の慢性肺疾患を一段と悪化させる。IPV(登録商標)の肺保護方式無しでは、この患者母集団のうちの何割かは、体積‐圧力方向づけ機械的(CMV)ベンチレータ上に置かれた場合、過膨張圧力障害を生じることになろう。このCOPD患者母集団の入院を必要とする急性肺感染症の恐れは、毎年約2.7倍である。2.7%レート併発に関する根本的な理由は、秋の寒冷なシーズン、冬のインフルエンザの期間及び患者のうちのほぼ7パーセントが夏の胸部感冒で感染状態になることに基づいている。
【0027】
気管支の(血液を供給する)循環の潜行性の減少に対して予防的に対処せずにCOPD疾患の症状改善のために薬を用いている、米国内に住む数百万人、及び海外にはさらに多くの既知のCOPD患者がいる。その結果、最終的に肺気腫による早死をもたらすおそれがある虚血性の肺気管支血液供給が長い時間をかけて徐々に発現する。
【0028】
ぜんそく患者は、細気管支及び肺胞の持続性の過膨脹を伴わずに肺末梢部閉塞の急性発作を起こす。それに対して、慢性気管支炎があるCOPD患者は、細気管支及びそれに従属する肺胞の持続的で容赦ない部分膨張を起こす。
【0029】
慢性気管支炎などの患者の細気管支及びその肺胞の持続性部分膨張は、細気管支の外壁に付随する細気管支の血管を伸張させ、狭窄させる役割をする。その結果、肺の構造である細気管支の血管の機械的な伸張及び狭窄は、肺組織を通って潅流する血液流の虚血性の減少を引き起こす。
【0030】
末梢細気管支気道のび慢性の持続性部分膨張状態は、最終的に肺気腫と呼ばれる末期肺疾患をもたらす壊死を引き起こす。そのため、まれに生じる急性の細気管支及び肺胞気道の過膨脹のみを伴い、持続性の頑固な細気管支の血液供給障害を伴わないぜんそく患者は、肺気腫と呼ばれる末期肺疾患の原因となる細気管支の血液供給が減少することはない。ぜんそく患者が気腫になるとしても、それはまれである。
【0031】
1980年代に、バード博士がCOPD患者が病院品質のIPV(登録商標)治療を毎日自宅で受けることを可能にする、内蔵型空気圧縮機を備えた病院タイプIPV(登録商標)Percussionator(登録商標)を設計した。それ以来、在宅ケアIPV(登録商標)治療のために、世界中で数千もの在宅ケアImpulsators(登録商標)が処方された。
【0032】
毎日のIPV(登録商標)治療スケジュールを継続しているこれらのCOPD患者集団における全般的な結果、すなわち入院を要する急性肺感染症の非常に際立った減少が明らかになった。
【0033】
顕著な細気管支の血液供給減少を経験したことがない初期の慢性気管支炎のIPV(登録商標)患者は、推奨されるとおりのIPV(登録商標)治療スケジュールを継続していれば、もし何らかの疾患の進行があったとしても、最小限であるようである。したがって、このことは、毎日の計画的なIPV(登録商標)による肺のリクルートメントによって、初期の慢性気管支炎患者は細気管支の循環侵害から十分に回復し、予期される潜行性の肺組織の血流減少を予防していることを合理的に示唆している。言い換えると、IPV(登録商標)は、長期間にわたる末梢気道閉塞を伴うぜんそく患者が回復するのと同様に、複数日の肺回復により細気管支の循環減少を治療的に予防している可能性がある。
【0034】
重いPercussionaire(登録商標)Impulsator(登録商標)を使用する多くの在宅ケア患者は、IPV(登録商標)機器の予防的な臨床効果を実感し続けている。これら在宅ケアIPV(登録商標)患者の多くは、在宅ケア治療Impulsator(登録商標)機器の持ち運びが容易でない重量のために治療が自宅に制限されていると感じていることが、患者の提案から明らかになった。COPD患者の数が急速に増えると同時に、バード博士は低圧で空気体積がより少ない新規の軽量空気圧縮機の応用を可能にする手法を組み合わせることを着想し、可搬型の治療IPV(登録商標)システムを提供すべく、現在の重いIPV(登録商標)Impulsator(登録商標)の臨床効果を概念上維持、又は向上させようと試みた。図5前景の、より小型で軽量の圧縮機セットを、背景のより大きい圧縮機セットと比較されたい。
【0035】
従来の重いImpulsator(登録商標)技術と同等又はより優れたパーカッションIPV(登録商標)治療気管支内衝撃(impaction)を開発するためには新しい手法を要し、従来のIPV(登録商標)臨床効果を維持する一方で、現在用いられている空気体積の約4分の1の体積の使用が新しい設計に統合された。そのため、従来の重いImpulsator(登録商標)の周期的なIPV(登録商標)頻度範囲内にパーカッション衝撃の質を維持するために、圧縮空気振動回路及び一体化されたPhasitron(登録商標)(なお、発音上、一般的に「ファジトロン」と称される)の患者用インタフェースが統合されなければならなかった。
【0036】
設計の配置構成は、大幅に低減された空気供給体積を用い、封入筺体内に効果的な環境圧縮機冷却を維持するために、制御された熱力学的パッケージングを備え、同時に、振動回路を過ぎてから水分が凝縮するように凝縮温度が下がるよう構成されている、新しい圧縮空気振動回路の開発を必要とした。
【0037】
コントロールパネルとしての役割を果たす埋め込まれたカバーを備える、図3の深絞りされたアルミニウムの封入筺体12の容積は、日常的な患者の移動の間にIPV(登録商標)装置を保護するよう決定しなければならなかった。
【0038】
内部の圧縮空気振動回路及び一体化されている外部のPhasitron(登録商標)は、周期的頻度の振幅をマニュアル制御を提供し、大幅に低減された作動圧縮空気体積を備えるよう改良しなければならなかった。
【0039】
以下の構成部品は、現在の重いImpulsator(登録商標)の設計から取り外され、又は大幅に差し替えられた。すなわち、(a)重い大容量空気圧縮機は、より軽量の小容量の空気圧縮機と交換された。(b)作動圧力‐体積軽減システムは取り外された。(c)作動圧力ゲージは取り外された。(d)近位気道モニタシステムは取り外された。(e)振動タイミング回路取付けチェックバルブは取り外された。(f)Phasitron (登録商標)取付オリフィスは取り外された。(g)外部調節範囲較正オリフィスは取り外された。
【0040】
Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)、空気圧縮機振動回路及びPhasitron(登録商標)の一体化手法は、以下のように設計される。
1. 圧縮機からの空気は図1の排気口1に向かい、圧縮空気振動子カートリッジ1Aの吸気口に直接供給される。
2. 空気は振動子カートリッジ2Aの排気口2から、流出に対する抵抗が制御される設計を備えている分配T字形部品2Aへと向けられる。
3. T字形部品2Aの一方の脚部は、流出に対する段階的抵抗を備える二位置ON‐OFF圧縮空気スイッチ5の吸気口へと向けられる。
4. ON‐OFF治療選択圧縮空気スイッチ5は、パルスガス流をPhasitron第1サービスソケット4Aの吸気口に供給する排気口取付け部品4を備える。
5. 注記#1−振動子カートリッジの排気口2からPhasitron第2サービスソケット11Aへの間の流出抵抗は、設計により調節されている。
【0041】
噴霧のみ(NEBULIZATION ONLY)の位置(図2のスイッチ位置を参照)にあるとき、ON‐OFF圧縮空気治療選択スイッチ5は、振動子カートリッジ2AによるPhasitronサービスソケット11Aへのパルスガスの供給を遮断し、それによってパルス空気がPhasitron(登録商標)のベンチュリジェットオリフィス11Aに流れるのを妨ぐ。注記#1−治療選択スイッチ5の機能は、スイッチのつまみをONとOFFにすることにより特定され、ONとOFFは次のようにラベル表示される。OFFの位置では、「噴霧のみ」。図2を参照。ONの位置では、「噴霧付きBi-phasic(商標)IPV(Bi-phasicTM IPV WITH NEBULIZATION)」。図1を参照。注記#2−治療選択スイッチ5がOFFの噴霧器の位置にある場合、圧縮機からの全流出はオリフィス11Aに通じる噴霧回路に供給される。図4のスイッチ4Aのラベル表示を参照。
【0042】
分配T字形部品2Aの反対の脚部6は、吸気ローディングオリフィス6Aの吸気口へと向けられる。吸気ローディングオリフィス6Bからの流出は、絞り弁7の共通吸気口‐排気口6Cに供給される。注記#1−図6の吸気ローディングオリフィス7Dは、時間計弁の空気が図6の振動子カートリッジのサーボチャンバ7Eにアップロードできる速度を制限して振動子カートリッジの流出を妨げて、基本的に遮断弁の開放時間の限度を制御している。
【0043】
図6で矢印を付した回転式時間計弁操作ノブ7Aは、12: 00の印がAVERAGE(平均)とラベル表示され、表面に「Bi-phasic(商標)PERCUSSION」と特定されている。
【0044】
左に向かってPERCUSSION操作ノブを図1のEASY7B「EASY」のラベル表示を参照)に向かって回転させると、共通アップ‐ダウンローディングオリフィスのサイズを拡大し、アップローディング及びダウンローディングに要する時間を短縮する。右に向かって操作ノブを「HARD」の標識7Cに向かって回転させると、共通パーカッション流入/流出オリフィスのサイズを縮小し、アップローディング及びダウンローディングに要する時間を長くする。注記#1−図6の吸気ローディングオリフィス7Dを通じた流量測定前の振動子タイミング回路内のアップローディング圧力は、制御されていない空気圧縮機の作動供給圧力により制御されるベンチュリジェットオリフィス圧力と同じである。注記#2−図6のパーカッション時間測定オリフィス7Dのサイズ、流出を遮断する図6の遮断カートリッジのサーボ圧力チャンバ7Eがアップロードされる際の速度を制御する。弁が開口している期間中のダイヤフラムシール7Fに対する開口圧力のため、図6の振動子カートリッジゲート7Gを閉鎖するためには、より大きなサーボ圧力チャンバ圧力の上昇が必要である。注記#3−図6の遮断カートリッジ弁のサーボチャンバ7Eから流出するダウンローディング空気は、図1の加圧されていないPhasitron(登録商標)スライドベンチュリチューブジェットオリフィス11A環境に出ていく。注記#4−振動子カートリッジからベンチュリジェットオリフィスへの再開吸気気流に対する図6の振動子カートリッジ103のサーボチャンバ7E(図6)からの空気流速度は、振動子カートリッジのダイヤフラムシール7F(図6)に対するバルブ開口時の開口圧力が欠如しているため、吸気流入時間よりも長い。従って、流入時間なしで呼気が終わって弁ゲートが再開口ができるように、より大きなサーボチャンバ7E(図6)ダウンローディング空気体積が必要である。注記#5−図6の振動子カートリッジ103の開閉時間(比率)は、必要とされる弁の開閉圧力が異なることから、サイクリング速度が速い場合にはほぼ1から1+まで、サイクリング速度が遅い場合には、1から3まで、自動的に変化する。
【0045】
振動子カートリッジ103内の図6の遮断弁ゲート7Gにほぼ直接開いた凹凸のない開口部は、Phasitron(登録商標)を通じて生理的気道に吹き込まれる最大部分1回換気量の体積に対して、選択された吸気時間の間に肺への最大部分1回換気量の体積の移動を可能にする。その結果として、許された呼気時間の間に最大生理的ガス流出を可能にするPhasitron(登録商標)を通じた環境への開口圧力の迅速な降下を可能にするためには、遮断カートリッジ弁ゲート7Gの閉鎖はほぼ瞬時でなければならないということになる。注記#1−図8AのPhasitron(登録商標)摺動ベンチュリ102の後退(開口)のあらゆる遅延は、肺の中に残るガスの残留部分1回換気量の増大を引き起こし、設計により要求される「呼吸終末陽圧」(PEEP)と呼ばれる、肺気道の部分的な呼気終末膨張を生み出す。意図されたPEEPは、肺気道の部分的膨張を引き起こし、付随する肺及び細気管支の血管を伸張及び狭窄させて肺の血流を減少させることができる。こういう理由で、図8A、図8BのPhasitron101の周期的流れ遮断の観点から、図6の振動子カートリッジ103の一体化は非常に重要である。注記#2−流れが次第に反転するように振動子カートリッジタイミング回路内の抵抗を減少させることよってさらに迅速なPhasitron(登録商標)の開閉が可能になり、これによってパーカッションの部分1回換気量の吹き込み体積及び肺気道からの回収が改善された。
【0046】
空気圧縮機の持続的な未制御ガスの発生は、次のように制御される。
1.第1に、噴霧器ジェットオリフィスを通じて周囲へと流れる、圧縮された空気の持続的な周囲への排気を利用して、圧縮機が残留流出圧に逆らって動作を開始するのを防止するための空気圧回路内に二次的残留圧縮空気が閉じ込められるのを防止する。
2.第2に、噴霧器は、幅広い流入圧力範囲で臨床効果を低減することなくエーロゾルを発生するように設計されている。そのため、系の過剰な圧縮空気圧及びそれに関連した体積を噴霧器ジェットオリフィス9Aに送り出すために、図1のバランスオリフィス9Bを利用する。
注記#1−図6の振動子カートリッジ103において、パルス気流が弁ゲート7Gによって遮断される時、図1の噴霧器流入ポート9Aへの系の圧力が上昇し、系圧力の上昇を制限すると同時にエーロゾルの体積を増加させる。
注記#2−そのため、限られた空気供給を効果的に管理し、付属品及び適切な空気ゾル粒子スペクトルの気管支内送出しと関連する選択可能なパーカッション部分1回換気量の送出し振幅を維持するためにこの新しい作動圧制御方法が利用される。
【0047】
使用される圧縮機のピストン行程体積を低下させ、同時に圧縮機行程体積の圧縮率を実質的に増大させることにより、過剰な空気体積の発生をより少なくするよう設計し、周囲への圧縮空気の圧力‐体積の強制排出を解消することもできる。各圧縮行程が大量に出ている間、「エネルギー急増スパイク」が圧縮ピストン行程が重なる間に生じる。圧力上昇調整器により過剰なガス体積が直接周囲に排気される場合、「圧力上昇エネルギースパイク」の大部分は、周囲に排気される。注記#1−Home Therapy HT(商標)の構成において、各圧縮ピストン行程によって生じる「エネルギー急増スパイク」は、図1のPhasitron(登録商標)ベンチュリジェットオリフィス11Aによって、及び内部で用いる噴霧器ジェットオリフィス9Aを通じて、部分1回換気量の送出しが液体から粒子への空気ゾル化の過程のあいだに微粒子の拡散を増大させる間に、患者の近位肺気道に向けられる。注記#2−マイクロ秒の間生成される鋭い「エネルギースパイク」は、部分1回換気量の送出しの際にエネルギースパイクを気管支内に送り出すための輸送媒体の役割を果たす、定期的な部分1回換気量の体積に付随する。注記#3−部分1回換気量の送出しの際に肺気道に運ばれたマイクロエネルギースパイクは、肺気道の壁に対して、反復的な部分1回換気量の送出しの際の弾性膨張抵抗を減少させるという影響を与える。注記#4−各部分1回換気量の膨張性送出しの間の肺気道内のマイクロ振動は、肺気道のより強力な弾性収縮をもたらす、呼気の遠位‐近位の生理的流出の間に停止する。注記#5−その結果、周期的な部分1回換気量の交換の際に、肺気道の機械的膨張及び生理的弾性収縮がより迅速になるにしたがって、伝導管の外壁に付随する管を通じた血液流及びリンパの流の指向性の「肺胞蠕動拡大」が一層大きくなり、ひいては肺内の液体の流れを向上させる。
【0048】
パーカッション部分1回換気量の送出しの低振幅は、酸素の吸収に好ましい、気管支内のガスの拡散混合を強化する働きがある。注記#1−図1のマニュアル制御モードスイッチ11Cは、二酸化炭素を肺から「押し流す」ために好ましい、部分1回換気量の送出し振幅を患者が直感的に増大させることを可能にする。これはPhasitron(登録商標)ジェットオリフィス作動圧をマニュアルで増加させることによって、周期的に行うことができる。
【0049】
以下のパーカッション(対流)部分1回換気量振幅の新しいマニュアル制御を以下のように設ける。
1.約48インチ(約121.9cm)のインタフェース管の末端部に挿入されているT字形部品は、Phasitronサービスソケット11Aから、モードスイッチオリフィス11Dを通じて周囲に空気を排出させる。ライン11Bは非常に長い管を図式的に示している。非常に長い管(約48インチ(約121.9cm))は、Phasitron(登録商標)サービスソケット5AとPhasitron(登録商標)11A患者インタフェースの吸気口との間の使いやすい(遠隔)相互接続を提供する。
2.親指又は指で作動されるモードスイッチの機械的プランジャー11Cは、親指で圧力を加えることによってオリフィス弁11Dを閉じることができる。患者は指スイッチ11Cを手で制御し、ロッド末端部11Eを弁オリフィス11に出し入れする。
3.空気圧モードスイッチ11Cが正常に開いている場合、一定量のPhasitron(登録商標)パルス流入が計算されたオリフィスサイズを通じて周囲に放出され、Phasitronのベンチュリジェット圧力を低減する。これは、肺への部分1回換気量の送出し圧力を振幅を縮小させる。
【0050】
モードスイッチオリフィス11Dがスイッチ11Cによってマニュアルで閉じられる場合、Phasitron(登録商標)スライドベンチュリジェットオリフィス11Aへのガス流が増加し、その結果、気管支内の部分1回換気量の送出しのパーカッション振幅が増大する。
【0051】
注記#1−上記のHome Therapy HT(商標)の新規性により、以前必要とされたような以前の遠隔操作圧力源の操作及び/又はパーカッション時間の諸定数の周期的調節をすることなく、患者が直感的な肺洞様構造の直接的リクルートメントプログラムを作成することが可能になる。「パーカッション振動の中断」には重いImpulsator(登録商標)のモードスイッチ11Cが使用され、一方で継続的な噴霧機能によってエーロゾルの気管支内供給を継続していた。これによって、肺のパーカッションリクルートメント治療の費用で患者が望む期間の噴霧を行うことになる。
【0052】
注記#2−この振動子‐Phasitronの一体化のもう一つの利点は、以前、図6の振動子カートリッジのサーボチャンバ7Eからの流出空気の呼気(ダウンロード)i/e比成分(呼気に対する吸気「i:e」の比(吸気時間呼気時間比)を制御していた、IPV(登録商標)較正オリフィスの除去である。
【0053】
注記#3−重いImpulsator(登録商標)の流出オリフィスは、呼吸ヘッドのモードスイッチによって遮断され、振動は噴霧のみに供給されて、停止された。また、除去されたIPV(登録商標)の較正オリフィスの呼吸ヘッドモードスイッチとの相互接続インタフェース管は、HT(商標)の設計においては除去された。
【0054】
注記#4−2タイプのPhasitron(登録商標)呼吸ヘッドで使用される、別のタイプのモードスイッチがある。
【0055】
注記#5−別のPhasitron(登録商標)呼吸ヘッドの設計は、周囲に通気される周囲通気モードスイッチオリフィスを使用している。モードスイッチオリフィスが患者の親指により塞がれると、部分1回換気量振幅が増大する。
【0056】
図3の圧力−体積限定空気圧縮機10を備えた、全体が自己完結型であるHome Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)装置は、深絞りされたアルミニウムハウジング12内にパッケージされている。隔離し、かつ位置を調整するために、圧縮機10はハウジング12に緩衝取付されている。挿入された上部カバーパネル12Bは、図4参照、むき出しのハウジング12上部を閉じて(図3、4)、患者のコントロールアクセスのためのラベル表示されたコントロールパネル12Bを提供する。図4のカバートップフラップ12BBは、ユニットを更に保護する。
【0057】
注記#1−密閉されたハウジング内部の圧縮機周囲の熱力学的状態は、図3の深絞りされたアルミニウムハウジング12の後部壁内の2つのファン13Aの挿入によって調整される。一方のファン13Bは、過剰な周囲空気をハウジング境界へと強制的に送り込む。他方のファン13Cは、ハウジング境界を排気し、ハウジング内部の加熱された圧縮空気の温度低下の制御に対して十分に空気交換をすることにより、ハウジング外部に凝結冷却させて内部振動回路内の水の蓄積を防ぐために、ハウジング外部の凝縮冷却を可能にする。
【0058】
内部圧縮機で直接駆動されるシャフトに一体化されているファン13Dは、ハウジング内部の拡散内部循環を提供する。冷却ファンは、圧縮機と同一の電源を使用する。圧縮機10は、容器12に緩衝取付されたモーター12Aにより機械的に作動する。
【0059】
回路の動力は、ハウジング12の左に面した側面を貫く、下部の(グロメットを施された)穴を通じて、付属の固定電源コードにより供給される。
【0060】
注記#1−電源コード周辺のグロメットは、電気系統を分断から保護する、垂直に間隔が空いた2つのヒューズホルダーである。内部の配線は、従来の保険会社の基準を満たしている。
【0061】
コントロールパネル12Bの上部を通じて配置される、周囲に通気される図4の交換可能フィルター17を通じて、連行空気が圧縮機に引き込まれる。
【0062】
図3、4の深絞りされたアルミニウムハウジング12全体は、補強された底及び半滑り嵌め部を備える、図4の上部収納型の絶縁された送気管品質のナイロン容器のバッグ12Cに入れられる。ストラップ301、302及びファスナー305は、ユニットを携帯用バッグ12Cにしっかり固定する。その他の閉鎖システムを使用してもよい。
【0063】
後部冷却ファンを収容するために、適切な穴がナイロン容器パック12Cの壁を貫いて作られ、左側面は電源の差し込みを備える。
【0064】
収納輸送用パックは、取り付けられたグロメットタイプの収容容器及びスナップタイプの留め具でアルミニウムハウジング12に固定される。この方法で、バッグ12Cは、ハウジング12にしっかりと取り付けられる。
【0065】
Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)のアクセサリーの収容は、以下の通り行われる。
1.左側のサイドポケット18Aは、図4の電源コードを収容する。
2.正面の区画分けされているポケット18Bは、インタフェースで接続する管や薬剤などを収容する。
3.右側のサイドポケット18Cは、Phasitron(登録商標)呼吸ヘッド組立部品を収容する。
4.左上面に付属の、「ファスナー付き内部区画」を備えるファスナー付きのナイロン生地のオープントップカバー12BBは、操作説明書などの保管場所を提供する。
【0066】
前述のデータは、独自の肺内パーカッション換気(IPV(登録商標))Percussionator(登録商標)方法により、医療機関品質のIPV(登録商標)肺リクルートメントを提供することができる、一般的な可搬型送気管パックに収容された新規の自己完結型の可搬一体型医療用装置について記載している。この機器は、臨床的に少なくとも1日に2回は使用しなければならず、現在、重い在宅ケアIPV(登録商標)Impulsator(登録商標)を所有している、又は所有を検討している既存又は新規のCOPD患者が、軽量の携帯用Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)治療機器を持って、患者が必要とする毎日の在宅治療スケジュールから離れることを恐れずに、行こうと決めたところにどこへでも移動できるようにと考案された。
【0067】
前述の情報は、現在の「重いImpulsator(登録商標)を用いるIPV(登録商標)の臨床効果」を維持すると同時に、圧縮空気体積に関する体積‐圧力要件を減らしてはるかに小型で軽量でより持ち運び安い空気圧縮機の使用を可能にする、基本的IPV(登録商標)装置に対する新規の変更について医学的及び技術的に述べてきた。
【0068】
同等又は向上した医療効果を維持しながらも自己完結型のエネルギー効率が良い可搬型のIPV(登録商標)装置を開発するにあたり、採用される概念的方法論において、限られた体積の圧縮空気に対して提供するエネルギーの保持は決定的な検討事項であった。
【0069】
末梢心肺異常の生理的リクルートメントに対する極めて信頼性が高いアナログパーカッション肺換気装置用の原理により、本発明は肺保護手段を維持する一方で、機能的な操作信頼性、構成部品の単純さ、及び臨床効果の面で医療用電気サーボCMV人工呼吸器よりも優れたものとなっている。
【0070】
注記#1−もっとも重要なのは、図8のベンチュリチューブ103の「喉」へと逆行的に後ろに伝達される肺内部で生じる肺内圧力の変化を変更することにより、肺気道に送り込まれる部分1回換気量のガスの流速が一定かつほぼ瞬間的に変更され、その結果、肺内膨張抵抗に応じて無制限連行率を1:5から閉塞的流出である1:1+まで変化させることである。したがって、絶え間なく変化する流入に対する肺内気道抵抗は、肺が膨張した時点の瞬間速度の制御に役立ち、過膨脹による気圧性外傷を防止するよう設計された、肺内膨張圧に対する生理的制御をもたらす。
【0071】
注記#2−従って、低下した心肺機能制御のために流体圧縮空気エネルギーを新しく使用するのと、電気的又は機械的にプログラムされた体積‐圧力(CMV)換気とを比較するのは、リンゴとオレンジとを比較するようなものである。電気的肺換気に関する明細書は、肺換気の維持について記載しており、肺の保護的手段を維持しながらの末梢肺のリクルートメント及び「リクルートメント的な肺の維持」について記載しているわけではない。
【0072】
コンピュータ化の専門家は、本圧縮空気心肺治療機器のスケジュール決定において(コンピュータ化されたプログラミングを用いずに)較正の論理を用いる高度の流体力学を用いることを理解するとは期待されていない。
病態生理学的考察
【0073】
肺気道の過膨張換気CMVスケジューリングに対して機械的に二次的に誘発され、呼吸終末陽圧(PEEP)によって悪化する恐れがある肺内体積外傷は、一部の医師生理学者により、肺胞隔壁形成の考えられる原因と見なされてきた。(Null et al.,は以下を発表した:「ヒツジ早産仔において、鼻孔呼吸は間葉細胞のターンオーバーを変化させ、肺胞化を改善する(Nasal ventilation alters mesenchymal cell turnover and improves alveolartization in preterm lambs.)」208 August 15; 178 (4): 407-18 Epub 2008年6月12日. PMD 18556628 (MEDLINE用にインデックス化されたPubMed))は、約72時間の期間、継続的に上昇した半静的気道陽圧を経験したヒツジ未熟仔の肺は、後に肺胞隔壁形成を示したことを示唆した。
【0074】
PEERに関する文献総説におけるNull et al.による説明は、間欠的強制換気法(IMV)に伴う非侵襲性の持続的気道陽圧法(CPAP)によって引き起こされた肺の損傷は、論理的に細気管支の血流を押し付けて、虚血性の肺胞隔壁形成(肺損傷)を引き起こしている可能性があることを示している。Null et al.による別の説明は、肺を細気管支の血流を押し付けずに同時換気するために振動パーカッション持続的気道陽圧法(OD‐CPAP)[IPV(登録商標)の派生品]を用いる場合に、顕著な隔壁形成がない非侵襲性のIPV(登録商標)タイプの肺換気を示している。
【0075】
肺の機能的残気量(FRC)を増加させるために呼吸終末陽圧(PEEP)を使用するPEEP支持者らは、PEEPは末梢肺疾患患者の細気管支及び肺胞の過膨張を助長する可能性があるとの一部の医師‐生理学者の意見により疑問を投げかけられた。発明者は、自発呼吸又は調節呼吸の際に近位から遠位までほぼ一定の最小限の肺気道陽圧を維持することができる、デマンドCPAPのための理論を着想し、1970年代初期に持続的気道陽圧法(CPAP)に関与した。それに続いて、彼は、細気管支循環に対する衝撃のあらゆる可能性を制限する、デマンド振動OD‐CPAPの概念を生み出した。
【0076】
比較的少数の肺専門医師らが、もし長期間の機械的換気の間に疑問が投げかけられるとしたら、持続的に上昇させた呼吸ベースラインによる胸郭内気管支循環が末梢気道及び肺胞の虚血を作り出し、最終的に壊死組織という結果に終わる可能性がある、と合理的に説明している。多くの臨床医は、無呼吸の患者においてはPEEPに、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の基礎的病態生理が隠されている可能性がある末梢気道疾患がない患者において(PaO2増大の観点で自発呼吸している患者において)は、CPAPに極端に依存するようになる。
【0077】
臨床的な肺胞隔壁形成は、自発呼吸の間に、長期間の継続的近位‐遠位気道圧力勾配が限定された周期的強制肺内交換を伴って、又は伴わないで維持されている場合に動物実験で示すことができる。この観察は、気管支循環血管の内径を伸張及び部分的狭窄させるのに役立つ3つの胸郭内循環に対する、例えば誘導性「肺内肺胞蠕動」などの生理的又は機械的な方法による十分な生理的又は機械的パーカッション強化が無い場合、気管支循環は部分的に膨張した末梢気道及びその肺胞によって継続的に損なわれ、その結果長期的な虚血傾向を生み出すことをある程度示す可能性がある。
【0078】
機械的に生み出された「肺内肺胞蠕動」を伴う肺内パーカッション換気IPV(登録商標)についての発明者の構想は、胸郭内の肺胞の血液及びリンパの指向性の流れを強化するのに役立った。
【0079】
IPV(登録商標)の構想は、肺保護手段を提供する一方で、呼吸細気管支及び付随する肺胞構造へ及びその内部に、リクルートするパーカッション部分1回換気量ガス交換を提供するためのものであった。従って、発明者の構想は、気圧性外傷の可能性を最小限にすると同時に、末梢肺のリクルートメントを機械的にもたらすものであった。
【0080】
等しく重要であるのは、3つの胸郭内循環、すなわち、気管支、肺、及びリンパ循環における一方向性「肺胞蠕動」の生成である。「肺胞蠕動」は、部分1回換気量の気管支内ガス交換の反復的なミリ秒の呼気相の間に周囲へ制限なしに排気される近位気道があることに依存する。
【0081】
細気管支気道の支持陽圧がほぼ崩壊する前に、また末梢が閉塞した肺気道が減圧し、閉塞位置と接触する前に、次の制御されたパーカッション呼吸の部分1回換気量の体積が機械的に気管支内に吹き込まれ、収縮する細気管支気道を再膨張させ、肺胞を収縮させる。したがって、プログラムされた部分1回換気量の送出し間隔の間、気管気管支樹全体が気管から末梢細気管支気道への連続的な蠕動性の指向性拍動行程の波を受ける。肺気道が機械的に引き起こされた周期的な収縮及び拡張を行う場合、3つ全ての胸郭内循環の付随する血管は、肺気道の周期的な拡張及び付随するものに向かって肺気道が収縮する間に、蠕動的に繰り返し圧縮されまた開放される。
【0082】
そのため、発明者の肺内パーカッション換気IPV(登録商標)の構想は、パーカッションガス混合及びガス交換、ならびに3つの胸郭内循環を通じて流れる指向性の肺胞液流を強化することにより、その結果として機械的に誘導される「肺胞蠕動」を強化することによって、肺のリクルート手段として役立つ。
【0083】
PEERを裏付ける別の論文は、Schillerによる論文(「肺胞の不安定性によって誘発された肺損傷に対する呼吸終末陽圧及び部分1回換気量の体積の作用(Effect of positive end-expiratory pressure and tidal volume on lung injury induced by aveolar instability)」, Critical Care 2007, 11: R20 et al., in Critical. Care Medicine, 2001; 29: 1049)であり、急性呼吸窮迫症候群(「ARDS」)の肺が(100倍の倍率で)、不安定化したARDS肺においてはいずれも、体積‐圧力重視(CMV)の肺維持呼吸器に関係した「選択的気道」に関連した過膨張に続発する肺胞の過膨張を引き起こす可能性がある、表面張力の低下、粘膜及び粘膜下の浮腫、気管支内分泌物の貯留ならびに気管支けいれんと関連することについて考察し、示している。
【0084】
したがって、閉塞性末梢肺侵害(疾患)の患者において、体積‐圧力(CMV)を限定する手法によって、選択的過体積によって誘発される肺の気圧性外傷がどのように引き起こされても、相当生じる恐れがあるということをさらに説明することができる。(Gary Neiman et al., Upstated Medical Center, New York University published-「正常の肺における有害な機械的換気は動的肺胞構造において進行性の病理的変化を引き起こす(Injurious mechanical ventilation in the normal lung causes a progressive pathologic change in dynamic alveolar mechanics.)」Critical Care 2007: R64)。
【0085】
Gary Neimanの臨床的知見は、生きた哺乳類の独自の肺モデルを用いることで、体積‐圧力が限定される持続的機械的肺換気(CMV)は、ほぼ正常の肺構造(肺)においては許容される。しかし、末梢肺気道(細気管支など)が粘膜及び粘膜化の浮腫、気管支内分泌物の貯留、細気管支けいれん、及びその他の要因によって不均一に散在性に侵害された肺胞構造に対して役割をはたしている場合、3つの胸郭内循環が進行的に侵害されるおそれがあり、虚血を引き起こし、最終的には、様々な形の呼吸窮迫症候群及び末期びまん性閉塞性肺気腫などの不可逆的な壊死変性を引き起こすことを、再び示した。
【0086】
現在の医学研究は、肺内パーカッション換気IPV(登録商標)の臨床効果の裏付けを続けている一方で、進展中の研究は、革新的な原理を適用することによって、技術的新規性が肺内パーカッション換気IPV(登録商標)の臨床効果及び体積拡散呼吸VDR(登録商標)のプロトコルをさらに容易にできることを明らかにしている。
主な事実、裏付けとなる技術的及び臨床的データ
【0087】
一部の機能、治療、投与プロトコル、及び方法が以下に記載されている:(a)内容が参照により本明細書に組み込まれる、振動呼吸相を備える人工呼吸器及び方法、米国特許第5,862,802号:(b)内容が参照により本明細書に組み込まれる、間欠的パーカッション換気投与のための装置及び装置における単一呼吸ヘッド組立部品の使用、米国特許第6,595,203号:(c)米国特許の内容が参照により本明細書に組み込まれる、連続的体積‐圧力(CMV)人工呼吸器と肺内パーカッション換気及びその組合せとIPV(登録商標)‐VDR(登録商標)とを用いるインタフェース装置及び組合せ、ならびに使用方法に関連した実施形態が記載されている米国特許第6,581,600号(B2)。
【0088】
現在の肺内パーカッション換気IPV(登録商標)重いImpulsator(登録商標)は、半移動式であり、重量約18ポンド(約8.16kg)で(圧縮機‐モニタユニット)、図4参照、前景の圧縮機セット、約90psiを発生可能な、内部高体積/圧力空気圧縮機10を共に自己完結型IPV(登録商標)Percussionator(登録商標)を備える。重いImpulsator(登録商標)の許容量を超える気流は、作動圧ゲージによってモニタされている圧力減少調節器により調節される。通常選択される作動圧力は、25から55psigである。発生した、より高い流れ圧力は、圧縮空気圧力‐調節機器によって周囲に放出される。
【0089】
肺内誘発「部分1回換気量交換」の定義は、ある空気体積の周期的なパーカッション肺気道注入であり、患者の全「生理的死腔」(血液ガス交換インタフェースが存在しない部分)よりも小さい。
【0090】
部分1回換気量の体積を注入する際に鋭いパーカッションインパルスを得るために、選択された注入(動圧)は、十分に維持されなければならない。
【0091】
エーロゾル粒子の生成及び気管支内送達(噴霧)は、制限的なマルチオリフィスの一体化によって調節することができる、圧縮空気の出力流量/圧力によってもたらされるパーカッション高頻度振動又は自発呼吸の間は連続的である。
【0092】
肺内パーカッションは、通常開いている圧縮空気振動流れ/タイミングカートリッジがミリ秒以内で時限作動する、制御された周期的な(全開及び閉鎖)によって発生する。流れを要求する間に選択され調節された動作圧力は、IPV(登録商標)装置の流量/圧力要求に対して提供するのに十分な、計算され重複するピストン行程体積による高rpm行程体積の送出し(約3500rpm)によって生じる。重複している拍動の累積圧縮機行程体積は、反復的な流量/圧力が生じた体積の累積の間に、各行程の間に各部分1回換気量の気管支内送出しに重ね合わされた「エネルギースパイク」を作り出す。圧縮機によって生成された空気の流入は、流れ遮断振動子カートリッジによって内部で遮断され、選択された周期速度(数ミリ秒で)で、通常毎分約100から500サイクルで振動する。
【0093】
周期的な流れの遮断は、最適なほぼ瞬時の開閉が自動的に生じ、呼気に対する吸気の流れ勾配が、選択されたより高い頻度で1:1+から選択されたより低い頻度で1:3にいたるまでの「i/e」比率であるように設計され、患者のほぼ正常な機能的残気量(FRC)を維持するために較正される。
【0094】
図8A及び8Bは、物理的‐生理的な近位気道とインタフェースで結合している、PHASITRON(登録商標)と呼ばれる、パーカッション近位気道としての役割を果たす機器であり、注入器/呼気弁に位置して基本的に肺気道にインタフェースで結合している呼吸器として役割を果たす。気道にインタフェースで結合している機器であるPHASITRON(登録商標)は、近位肺気道全体の気管支内の部分1回換気量空気注入、及び呼気の周囲放出のためのスライドベンチュリチューブ‐ジェット組立部品102を含む。振動子カートリッジ103は、パーカッションガスインパルスを(数ミリ秒で)Phasitron(登録商標)(気道とインタフェースで結合している機器)の図1のベンチュリジェット吸気口オリフィス11Aに送り出す。図6の振動子カートリッジ103の開閉i/e比は、形成されたダイヤフラムシール7Fを越えてサーボ圧力によって生じた圧力差によって制御されている。
【0095】
図8の閉鎖した(加圧された)Phasitron(登録商標)のスライドベンチュリ103は、図6の振動子カートリッジ103によってサーボされる物理的‐生理的な近位気道にインタフェースで結合している機器であり、空気のパーカッション爆発を(数ミリ秒で)図1のPhasitron(登録商標)(気道とインタフェースで結合している機器)のベンチュリジェットオリフィス吸気口11Aに送り出す。図6の振動子カートリッジ103の開閉i/e比は、設計された圧力差によって制御されている。
【0096】
空気圧で指(指‐親指)で制御されマニュアル操作される「通常の開放」モードスイッチ11C及びモードスイッチオリフィス11Dは、噴霧器の上部に位置する。指で操作されるモードスイッチ11Cが押圧されていない場合、(モードスイッチオリフィスから周囲へ通気して)Phasitron(登録商標)のベンチュリジェットオリフィスに送られる空気のコンポーネントはモードスイッチオリフィス11Dを通じて周囲に流出され、ベンチュリ及び噴霧器のジェットオリフィスに対する流量‐圧力の減少を生み出す。その結果、定期的な部分1回換気量の送出しの振幅の減少が引き起こされる。モードスイッチボタン11Cがマニュアルで押圧されている場合、周囲空気の流出が停止し、ベンチュリジェット及び噴霧器オリフィスに対する圧力が上昇し、気管支内の部分1回換気量の送出し振幅を増大させる。気道とインタフェースで結合している機器であるPhasitron(登録商標)のマウスピース排気口は、肺の気道に注入される反復的パーカッション部分1回換気量の送出しのために患者の唇で密封されなければならない。Phasitron(登録商標)の排気口を患者の気道に連結する、マスク及び気道留置チューブなどのその他の手段が選択的に用いてもよい。
【0097】
図7の波形は、患者が体系的にモードスイッチを押圧及び開放する場合に、正弦波形が生じる場合があり、選択された周期的な部分1回換気量の気管支内送出しの間に、Bi-phasic(商標)正弦高低振幅パーカッション振動を生み出すことを示している。患者が自発呼吸を選択する場合には、定期的なパーカッション振動プログラムを通じて自発呼吸することもできる。自発呼吸は、ベンチュリジェットオリフィスの流入限度の範囲内で、吸気する間に上昇する振動圧力ピークを低減し、排気する間に上昇する振動圧力ピークを増大させる。
【0098】
図6の振動子カートリッジ103のほぼ瞬時のパーカッション開閉(流れ‐タイミング)は、設計の要素である。パーカッション振動子カートリッジの開放(流入)及び閉鎖(流入無し)時間は、図1の共通アップロード及びダウンロード時間計測弁の吸気口オリフィス6Cを通じた逆流によって制御されている。目盛付き回転を備える時間計測弁の吸気口オリフィス7Dは、マーク7BのEASY(弱)からマーク7CのHARD(強)までラベル表示されている。
【0099】
肺内パーカッション換気IPV(登録商標)の概念段階は、「振動平衡」と呼ばれる、完全な周囲ベンチュリ流量/圧力の緊張が高まるところまで肺を膨張させる。図7の波形を参照。
【0100】
振動圧力の上昇(振幅)は、患者のモードスイッチ11Cの作動によって決定される。閉塞肺疾患の臨床管理は、粘膜及び粘膜化の浮腫ならびに気管支内分泌物の貯留及び平滑筋けいれんによって制限され、肺胞ガス交換に散在的に負担を与える細気管支気道の開存性(サイズ)の回復及び維持を標準的に対象としている。
【0101】
肺のリクルートメントのために毎日のスケジュールで重いImpulsator(登録商標)を使用している患者は、臨床治療効果を維持すると同時に移動を望むのであれば、患者により制御される新規のBi-Phasic(商標)治療手段を備えた、軽量のHome Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)を検討する可能性がある。重いIPV(登録商標)Impulsatorに依存する在宅患者は、自身のライフスタイルを検討する必要がある。もし彼等が「身動きが取れない」と感じており、移動することを希望するなら、Home Therapy HT(商標)Impulsatorは理想的な選択肢であるかもしれない。
【0102】
一般的には軽量のImpulsator(登録商標)を用いた噴霧が好都合である、重いPercussionator(登録商標)の治療処置要求の一部は以下の通りである。
1.重さ25ポンド(約11.34kg)を越える従来の重いImpulsator(登録商標)は、半病人の患者には運搬支援が必要かもしれない。
2.従来の(気道インタフェース機器)Phasitron(登録商標)の呼吸ヘッドをセットアップするには、Home Therapy HT(商標)Impulsator設計で2つであるのに対して、4つのインタフェース管を要する。
3.肺疾患治療プロトコルは、従来の自己完結型の重いImpulsator(登録商標)と患者が制御する新しいBi-Phasic(商標)治療手段を備える軽量Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)とを比較して考慮しなければならない。
4.患者のサイズ及び病態生理に対して適切な作動圧の選択。
5.推奨パーカッション頻度の選択。
6.マウスピース周囲のリップシールを鼻孔通気せずに保持するように患者を指導すること。
7.末梢肺気道可動化プログラムの確立と、それに続く肺リクルートメントスケジューリングの交代。
8.作動圧、パーカッション頻度、及びパーカッション部分1回換気量の送出し力のマニュアル操作を理解することによって、サイクル頻度及び衝撃力を操作して換気、可動化、次いで貯留した気管支内分泌を増加させ、同時に内部気道の腫脹を縮小する薬剤を供給して分泌可動化を強化するように、患者へ指示すること。
9.作動圧選択及び作動圧ゲージのモニタをどのようにプログラムするかについて患者を指導すること。
10.近位気道圧マノメーターをどのように挿入するかについて患者を指導すること。
11.臨床上効果的な末梢気道衝撃圧力未満の作動圧を選択することによって、患者は効果的な治療パーカッション療法プロトコルから逸脱する(処方された指示に従っていない)ことを予期することができる。
【0103】
患者は、肺をリクルートする部分1回換気量の送出しなしに、噴霧(NEBULIZTION)治療をマニュアルで選択しなければならない。この機能は、患者がより効果的なBi-phasic(商標)肺リクルートメントスケジュールを維持するために有利である。
【0104】
Home Therapy HT(商標)Impulsatorによりもたらされる、改良された臨床効果。
【0105】
以下のデータは、IPV(登録商標)の全般的な臨床効果の実際の改善を焦点とした技術を含めて、新規Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)の移動用途の領域について強調しており、患者のより大きな直感を示している場合もある。
1.この重いIMPULSATOR(登録商標)は重さが約25ポンド(約11.34kg)であり、半病人の患者にとっては輸送の際の運搬が困難である恐れがあり、そのうち18ポンド(約8.16kg)は空気圧縮機の重さである。
2.機器を落とした場合、重い圧縮機は、内部に存在する破壊槌となり、緩衝取付された容器の留め具から圧縮機の位置を変えてしまう。また、患者の足、爪先などに落下した場合、重傷の原因となる可能性がある。
3.重いImpulsator(登録商標)は、選択された反復的パーカッション気管支内部分1回換気量インパルスを維持するために、55psiまでの選択可能な作動圧力を維持できる大容量の圧縮機を要求する。
4.重いImpulsator(登録商標)の空気圧縮機は、(掃除機のように)騒々しい。十分な圧縮機ヘッド表面のファン冷却を提供する一方で、圧縮ノイズのレベルをかなりの騒音減少まで制限するためには、この重いImpulsator(登録商標)のハウジングは、大幅に容積を増やす必要があり、さらに運搬を制限するだろう。
5.現在の重いImpulsator(登録商標)機器は、最も効果的な臨床プロトコルからのずれを可能にしている治療プログラムに対して患者の過剰なアクセスを可能にしているが、これは患者に治療を処方する者の臨床的知識が欠けていることに基づいている可能性がある。
空気圧縮機・システム
【0106】
運搬上の最先端技術の特定の機械的及び臨床的制限を解決するために、まず、空気圧縮機に取り組まなければならない。臨床効果ならびに操作上の利便性及び直感のレベル向上のための考察は、以下のように考えることができる。
1.適切な空気圧縮機を選択するために考慮しなければならないのは、空気出力、重さ、操作入力電源の制限、騒音、圧縮による水分凝縮、操作冷却、瞬時に求められる圧力降下に伴う振動衝撃、操作上の信頼性及び機能上の寿命である。
2.圧縮空気の管理システム及び操作方法に対処する新しい方法は、主な操作音を減らし、圧縮機の質量を、嵩高で重く圧縮加熱が少ない現在の圧縮機の約4分の1まで減らすことができる。図5は、本発明で使用されるより小さい圧縮機セットを前景に、また従来技術のより大きい圧縮機をより小さいセットの背後に示す。
3.ピストン径がより小さく、現在のピストン径がより大きい空気圧縮機よりも容積が小さい空気圧縮機の選択は、圧縮行程速度を増大することによって、同等又はほぼ同等の操作上要求される流量/圧力の発生を開発可能にする。これは、圧縮行程の速度を現在の圧縮送出し率を約2から3倍に増大することによって達成された。
4.急角度の接続金具及び制限的な管を通じた流れ、圧力減少調整弁、ON/OFFスイッチなど、配管の流れの閉塞(制約)を制限することによって。
【0107】
Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)は、ユーザーのためにBI-PHASIC及びNEBULIZERと適切にラベル表示された、2つの別々のインタフェース振動子及び噴霧器排気口サービスソケットを備える。これらのラベル表示は、図4のサービスポートに隣接する。
【0108】
第1の圧縮機ヘッドの排気口接続金具1は、流出を振動子カートリッジ吸気口1Aへと向かわせる。第2の圧縮機ヘッドの排気口接続金具9は、流量‐圧力バランスオリフィス9Bを通じて噴霧器が要求する連続的な流量‐圧力を提供し、さらにPhasitron(登録商標)のベンチュリジェットオリフィスへの選択的な流量のバランスを保つ役割を果たす。
1.動的圧縮機の全空気発生出力は、患者が振動振幅を変化させた際に迅速な全体的圧力変化を提供するために、Phasitron(登録商標)のベンチュリジェット及び噴霧器のオリフィスに対してバランスが保たれていなければならない。
2.噴霧器の流量バランスオリフィス9A及びPhasitron(登録商標)のベンチュリジェットオリフィス11Aの2つは、うっ血した末梢肺気道を回復させるために選択されたパーカッションの周期的圧力パルスが、十分な選択的パーカッション衝撃を生み出すように、較正される。末梢肺気道の流れは、制御された噴霧器の微粒子発生と同時にエーロゾル化されなければならない。
3.両方の機能のための流量‐圧力の要求は、圧縮機の流量‐圧力の最大出力限度の範囲内で専用容器なしに調整されなければならない。
4.圧縮機ヘッドの噴霧器排気口から周囲への噴霧器ジェットオリフィス9Aを通じた通気は、残留ヘッド圧力を直ちに周囲に放出し、その結果、圧縮空気の付加に逆らって始動しようとするのを打ち消す。
5.T字形部品の脚部は、制限されていない流れを振動子流れ遮断カートリッジ2Aの排出口から治療選択スイッチ5を通じて、Phasitron(登録商標)ベンチュリジェットオリフィスのオリフィス吸気口11Aに向かわせる。スイッチ5は「Bi-Phasic IPV」、また反対の位置には「NEBULIZATION ONLY」(噴霧のみ)とユーザー用にラベル表示されている。図1及び図4を参照。
6.非常に長い管(約48インチ(約121.9cm))は、Phasitron(登録商標)サービスソケット5AとPhasitron(登録商標)11A患者インタフェースの吸気口との間の使いやすい(遠隔)相互接続を提供する。
【0109】
圧縮空気の流出タイミング弁組立品は、調節可能な循環速度の振動回路を形成する全体的拍動性気流のタイミングを制御する。これは、振動子カートリッジ排気口の空気2を治療選択スイッチ5を通じ、Phasitron(登録商標)サービスソケット5Aを通じて送出し、次にPhasitronジェットオリフィス11Aに延長された管を通じて拍動部分1回換気量気流を送り出すことによって達成される。
【0110】
振動子カートリッジ2Aのアップロードは、振動子サーボダイヤフラムを加圧する。図6の103、図6のサーボチャンバ7Eも参照。加圧状態のダイヤフラムは、ゲート7Gを効果的に閉鎖するよう弁のステムを前方に動かして、「流れがない」状態を作り出す。
【0111】
タイミング回路流れ遮断に関連したサーボチャンバのアップロードの後、ダイヤフラムサーボチャンバは、共通のアップロード時間計測弁オリフィス7を通じて相互にダウンロードし、ダイヤフラムを減圧し、その結果、図1の振動子カートリッジ弁8を再び開放する。
【0112】
共通時間計測弁オリフィス6Cに対するダウンロード圧力よりも相互のアップロード圧力がより強く要求されるほど、ダウンロード弁閉鎖時間、自動的にプログラムされている中立又はより長いバルブ閉鎖時間よりも短いアップロード時間(弁開放時間)が生じる。これは、開閉圧力差又はi/e比と呼ばれる。
【0113】
バルブが閉鎖した「流れがない」状態では、逆行するダウンロード空気が共通のアップロード及びダウンロード時間オリフィスを通じて周囲へ流れ、アップロードとダウンロードの圧力差のためにより長い「流れがない」(排出)時間を要求することから、アップロード時間と同等又はより長いダウンロード(弁閉鎖)時間が生じる。
【0114】
より大きい共通オリフィスを選択することによって、より速い部分1回換気量周期速度が生じ、より迅速なアップロード時間ならびに比例してより長いダウンロード時間を引き起こす。逆の結果も得られる。減衰するダウンロード圧力に対する一定アップロード圧力の差は、中立又は正のi/e比を要求する。従って、選択されたより大きい共通オリフィスのために周期速度は速く、対照的に、選択されたより小さい共通オリフィスは周期速度が遅く、i/e比は中立又は正のままである。
【0115】
図1の振動子カートリッジ弁開口部8ならびに時間計測弁の吸気口及びPhasitron(登録商標)ベンチュリジェットオリフィス11Aの吸気口へのアップロード空気の送出しを引き起こすサーボチャンバ流出に続いて、アップロードが開始する。弁が開放する間の図6のダイヤフラムシール7Fに対する圧力のため、弁を閉じるには、ダウンロードよりもより大きなアップロード圧力が必要である。したがって、ダウンロードはより長い流出時間を必要とし、吸気時間(弁は開放)と比較して呼気時間(弁は閉鎖)が長くなる。図1の共通時間計測弁オリフィス6Cは、主に、吸気ローディングオリフィスを通じ(治療選択スイッチがBi-Phasic IPV位置である場合)、周期的に動作を停止するPhasitron(登録商標)ベンチュリジェットオリフィスを通じてダウンロードする。
【0116】
患者遠隔操作モードスイッチ11Cは、選択されたパーカッション振動サイクル頻度の振幅を制御する。モードスイッチを押圧されない状態で、Phasitronベンチュリジェットオリフィスへと向けられた周期的な吸気流れの一部は、周囲へと放出され、選択された部分1回換気量の注入の振幅を低下する。患者がモードスイッチボタン11Cを押圧する場合、ベンチュリジェット流れの一部の周囲流入が遮断され、Phasitron(登録商標)ベンチュリジェット及び噴霧器オリフィス圧力の上昇を引き起こす。これは、部分1回換気量の送出しの振幅を増大させる。
【0117】
治療選択スイッチがPhasitron(登録商標)ベンチュリジェットオリフィスへの流れを遮断する場合、全体の流れがバランスオリフィス9Bを通じて噴霧器吸気口へと向けられ、エーロゾル化の速度を上昇させる噴霧圧の上昇を引き起こして、振動は停止する。治療選択スイッチがBi-Phasic(商標)IPV(登録商標)位置に移動した場合、振動周期が再開され、噴霧器に対する全体的な圧力が低下し(噴霧器出力がやや減少する)、同時にベンチュリジェットの部分1回換気量の送出しを再開する。
【0118】
治療選択スイッチ5を通じたPhasitron(登録商標)ジェットオリフィス流入に対する初期抵抗は、徐々に開始する部分1回換気量の送出しを生じ、肺内部分1回換気量体積の注入の間の初期の強力な気管支内衝撃を防止する。
【0119】
以下のデータは、新規の患者制御Bi-Phasic(商標)パーカッション振幅間隔の理解向上のために提供する。
1.モードスイッチオリフィスは、Phasitron(登録商標)ベンチュリジェットオリフィスの周囲への流出空気の放出を制限する。モードスイッチ11Cが開放している(押圧されていない)場合、ベンチュリ及び噴霧器ジェットオリフィスへの空気の流れは減少し、部分1回換気量の送出し振幅の減少を生じる。
2.ピークパーカッション衝撃振幅(末梢気道肺リクルートメントのため)は、部分1回換気量の気管支内送出しの間に、Phasitron(登録商標)ジェットオリフィス空気の周囲への流出によらずに生じさせられる。
3.およそ48インチ(約121.9cm)のインタフェース管は、Phasitron(登録商標)ベンチュリジェットオリフィスへと供給するPhasitron(登録商標)サービスソケットから(拍動)部分1回換気量体積の空気を受け入れる。Phasitron(登録商標)吸気口T字形部品は、図1のモードスイッチオリフィス8Aに接続されている。モードスイッチオリフィス11Dは、常開モードスイッチ11Cを通じた周囲への流出気流を計測する。
4.噴霧器電源開始インタフェース管は、エーロゾルサービスソケットに接続する。噴霧器インタフェース管の他端は、エーロゾル電源ポート9Aに相互接続する。
5.モードスイッチボタンを押圧することで、患者はモードスイッチオリフィスを通じた周囲への空気流出を遮断し、ベンチュリ及び噴霧器ジェットオリフィス療法の圧力を上昇させることができる。これは、噴霧器ジェットオリフィス流れを同時に増加しながら、部分1回換気量の送出し振幅を増大する。
6.パーカッション衝撃速度及びそれに関連する振幅は、噴霧器のジェットオリフィス流れを制御しているバランスオリフィスを較正することによって、臨床上の制限の範囲内で、製造過程で上下に較正されてもよい。
7.「Bi-Phasic(商標)パーカッション」時間計測弁の操作ノブの矢印は、周期的部分1回換気量の送出し速度のマニュアル選択を可能にする。操作ノブのラベル表示は、迅速で振幅が小さい部分1回換気量の送出しを意味するEASY7B、長く、振幅が大きい部分1回換気量の送出しを意味するHARD7C,及び臨床的に効果的な部分1回換気量の送出しを意味するAVERAGEからなる。
8.(気道インタフェース機器)Phasitron(登録商標)ベンチュリ空気注入速度は、(環状マウスピースの直径による)あらゆる周期速度選択で十分に高く、円錐形の部分1回換気量体積の注入を生理的気道に向かわせて、マウスピースを唇で基本的に密閉するために必要な唇圧力を減少させ、生理的な周囲漏出を最小限にする。
9.臨床的に患者は、治療上効果的なパーカッション振幅をマニュアルでスケジュール決定することが可能となり、Bi-Phasic(商標)部分1回換気量で要求される最小及び最大衝撃により末梢肺気道を可動化してリクルートする。
10.新生児での使用及び患者の開始時のみ、マニュアルでPhasitron(登録商標)の人工呼吸器インタフェースの排気口ポート近くの圧力モニタプラグ(スポイラー)を除去することによって、Bi-Phasic(商標)パーカッション振幅をより小さい衝撃レベルに低下させることができる。
11.移動パックの右側面ポケット内に収納されたブラケットは、取付られる際の、呼吸ヘッドのための患者の位置決定手段を念頭においている。
12.従って、Bi-Phasic(商標)モードスイッチのマニュアル親指制御により、患者は完全に親指一本で(任意)気管支気道内径の可動化及びリクルートメント、ならびに可動化された末梢気道分泌物の除去を制御できる。これは、マニュアル制御されるBi-Phasic(商標)振動肺パーカッションを利用し、他のいくつかの従来の制御媒体の操作なしに、気道を可動化してリクルートすることによって達成される。
【0120】
応用技術の概説
パーカッションIPV(登録商標)に効果的な反復振動する高速パーカッション部分1回換気量の注入を提供する、従来の重いImpulsator(登録商標)空気圧縮機の約4分の1の重さである空気圧縮機パックには、以下の革新が必要であった。
1.より高い送出し頻度でより少ない行程体積で作動要求圧を発生させるために、圧縮上り行程の際に要する誘導発動力がはるかに小さくて、行程が調節されているはるかに小さい圧縮機ピストン面積を使用することにより、新しいIPV(登録商標)装置は開発された。重いImpulsator(登録商標)はIPV(登録商標)に対して十分な圧縮空気エネルギーを提供するために低rpm(大型ピストン)、大質量の重さ(約18ポンド(約8.16kg))の圧縮空気源を用いるのと対照的に、約(6.5ポンド(約2.95kg))の低質量の重さで高RPM(小型ピストン)の空気圧縮機を用いる。
2.時間あたりの圧縮行程の割合を上げることにより、最大期待気管支内部分1回換気量送出し速度と毎分の圧縮行程数との間の比が生じる。例えば、毎分部分1回換気量送出し500で毎分約3500行程以下の圧縮行程数を割ると、患者の肺気道に注入される各部分1回換気量体積に対して約7空気圧縮行程となり、予測される部分1回換気量送出し速度は、最大で毎分500‐600サイクルである。各上り行程は、部分1回換気量の送出しの間に肺気道の膨張を支援するために肺の気道に運ばれる、1ミリ秒の「エネルギースパイク」を生じる。
【0121】
現在の(最新技術の)重いImpulsator(登録商標)空気圧縮機は、より高出力の要求を求める要求を生じる、必要とされる空気に必要であるよりも大きい行程圧縮体積、及び用途に必要であるよりも大きい行程圧縮質量を生じる、かなり広いピストン面積を用いる。
【0122】
既存のIPV(登録商標)装置を刷新する技術の新しい包括的用途により、大いに減少した圧縮空気体積の要求は、効率的な肺内パーカッション換気IPV(登録商標)のための作動圧縮空気エネルギーの要求を満たすために求められる圧縮行程体積送出しを増大させることにより、大幅に小さいピストン面積(行程体積を減少させる)を備える空気圧縮機によって満足させることができる。
【0123】
気管支内の部分1回換気量の各パーカッション送出しは、各圧縮ピストン上り行程により生じるマイクロ圧縮「エネルギースパイク」(衝撃波)によって変調される肺内の伝達媒体として役割を果たす。従って、圧縮行程体積の注入速度が速くなるにつれて、気管支内壁の「マイクロ撹拌」の可能性が高くなる。
【0124】
摩擦及び空気圧縮機によって生じる温度上昇は、圧縮空気をほぼ滅菌する役割を果たす。摩擦によって加熱され、圧縮された空気は、振動子カートリッジの排気口を通過して急激に冷却されるため、ほぼ滅菌状態の水の凝縮は、主にベンチュリジェットオリフィスを通じて放出され、部分的に気管支内の部分1回換気量送出しを加湿する。
【0125】
そのため、内部熱の散逸(圧縮機冷却)に対する熱力学的制御は、振動子カートリッジ内部及び付随する流れタイミング構成部品の水の凝縮を防ぐよう設計されている。
【0126】
パーカッション部分1回換気量体積は、ベンチュリ吸引咽喉配置を通じたベンチュリジェットオリフィスからの流れの速度と体積を増大させることによって効果的な(気道インタフェース機器)Phasitron(登録商標)ベンチュリの流量‐圧力連行比を変更することにより、さらに増大される。
【0127】
必要な最大圧縮空気体積要求量を約100から500の機能的振動バンド幅で計算することにより、毎分の気道内部分1回換気量注入行程は、30から35psiの作動圧の維持を必要とする約1:2.5のi/e比を与える。
【0128】
反復気管支内パーカッション部分1回換気量体積の注入に継続的に求められる全体的な流量、圧力、発生空気体積は、圧縮機により発生したあらゆる過剰な空気体積を、噴霧器エーロゾル発生ジェットオリフィスを通じて平衡させることによって制御することができる。
【0129】
噴霧器は、末梢肺肺胞の被覆に必要とされる体積をはるかに超える治療用エーロゾル体積を発生させることができる。したがって、気管支気道が必要とする至適量を超える過剰な送出しの変動が、全体的な作動圧を平衡させるために用いられ、何らかの臨床的帰結はあるとしてもわずかである。
【0130】
圧縮空気発生の増加を平衡させることによって、空気圧縮機の拍出量は少ないほど、より軽量の小型化された携帯型肺内パーカッション換気(IPV(登録商標))装置の設計に適合する。そのため、IPV(登録商標)の臨床効果を維持したまま重量を減らすことによって、慢性及び急性心肺疾患の半病人に課された運搬上のストレスが改善される。
【0131】
以下の事項により、向上した臨床効果を提供すると同時に患者の操作を容易にする。(aa)圧力減少調節器及び圧力モニタゲージの除去;(bb)可動化及び気管支内分泌を強化するための操作流量及び圧力を患者が繰り返し調節する必要はなく、したがって、操作がより容易になる;(cc)部分1回換気量送出しの間のパーカッション振幅に対する患者のBi-Phasic(商標)親指制御により、臨床的噴霧圧力が自動的に調節される。患者による制御は、気道のリクルートメント及び気道の分泌物の除去の両方の際に存在する;(dd)治療上の有用性に役立たない、患者の近位気道圧力のマノメーターによるモニタは除去されている;(ee)図6及び図1の(唯一の患者アクセスである)時間測定コントロールノブ7Aを回転させてパーカッション頻度帯域‐幅を選択することにより、患者又は臨床医は開始サイズ及び患者の肺疾患の重症度に対して、概略的に適合させることができる;(ff)呼吸ヘッド(常開状態)モードスイッチが周囲に通気されている場合、注入される部分1回換気量体積の振幅は減少する。親指の圧力を図1のモードスイッチ11Cに適用することによって、末梢肺回復のための部分1回換気量体積の振幅が増大する。
【0132】
上記の考察全てが、現在の最先端の格納容器より優れた以下の利点を備える、図3、4に示されるユニット化パッケージを可能にする。
1.ユニット化ハウジング(箱)パッケージは、空気圧縮機及び振動するIPV(登録商標)構成部品、ならびにコントロールアクセスを周囲のアクセス及び通気冷却循環で補完された半密閉遮音区画内に封入することができる。
2.封入された区画の上部カバーパネルは、圧縮機の電力需要の保護を確保するデュアルヒューズ付き電気回路を備える終端接地を提供する、電気的ON‐OFFスイッチを担持することができる。
【0133】
「パーカッション」プログラム構成及び呼吸回路インタフェースへのアクセスは、以下により可能になる。
1.2つのアウトレットサービスソケットは、Bi-Phasic(商標)にパーカッション及び付随する噴霧のインタフェースを提供する。
2.「エーロゾルのみ(EAROSOL ONLY)」及び「Bi-Phasic(商標)IPV(登録商標)」とラベル表示された双投スイッチを備える治療選択がラベル表示されたスイッチの2つの位置は、エーロゾルを含むパーカッション部分1回換気量送出し及び/又は部分1回換気量体積の注入なしに、濃厚な治療エーロゾルを発生させるために使用することができる。
3.別の濃厚エーロゾルは、単独で図1のベンチュリジェットオリフィス11Aへの拍動性の空気の流れを遮断することによってプログラムすることができる。
4.遠隔及びゲージサービスソケットは、Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)では取り外される。Percussionator(登録商標)は、遠隔のPhasitron(登録商標)への気道インタフェースが大幅に単純化している。サーボ機器への2本のPhasitron(登録商標)インタフェース管は取り外されて、その結果、単純化され、呼吸ヘッド組立部品の組立における患者にとっての操作を容易にする。また、残る2つのインタフェース管をクモの巣状にして、2つのチャネルで単一のチューブを作ることもできる。末端部の取り付け部品は、適切なサービスソケットの相互接続を確保するために色分けされてもよい。したがって、2チャンネルウエブ状管は、(気道インタフェース機器)Phasitron(登録商標)と「噴霧」サービスソケットとをインタフェースで接続するために使用することもできる。
5.ユニット化封入容器(箱)は、圧縮機の騒音の更なる鈍化、落とした場合の衝撃抵抗及び移動の容易さを提供し、医療機器を運んでいることが目立たなくなるように、図4の典型的な耐候性でパッド入りのソフトな空気ラインタイプの移動用バッグ12Cに挿入することもできる。
6.典型的な封入移動用パックは、取り囲む蓋を備えるポケットを3面に備えることもできる。
7.一端の面のポケットは、布製ケースの内壁及び機器容器の壁を貫くグロメットを通じて電源スイッチに接続され、コード引き抜き保護を備えている電源コードを収納することができる。
8.基本的機器容器の周囲空気調節は、箱容器及び封入移動パックの後部壁を通じて、より冷たい周囲空気環境及び周囲の逆通気を提供する。
9.移動用パックの正面に面するポケットは、インタフェース装置及び薬剤を収容することができる。
10.移動用パックの「垂れたカバー」内の半透明ポケットは、印刷された操作マニュアルを保持することができる。
11.移動用パックの反対側の区画は、気道インタフェースPhasitron(登録商標)及び噴霧器呼吸ヘッド構成部品を収容することができる。
12.(気道インタフェース機器)Phasitron(登録商標)DuoTM呼吸ヘッドは、Phasitron(登録商標)呼吸ヘッドと相互交換可能である。
【0134】
封入された肺内パーカッション換気IPV(登録商標)治療装置は、交流50又は60サイクル及び/又は交流電源変換によって電力供給される場合、集団での心肺障害又は特定地域的な呼吸器ケア治療のために、所有者である患者、医療機関の患者に対して施術する専門の医療施設臨床医、救急医療チーム(EMT)などにより、医療施設、自宅、又は乗り物での移動の間に使用することができる。
【0135】
また、移動用ケースで封入せずに、独立した、IPV(登録商標)装置を収納する深絞りされたアルミニウムハウジングを使用することもできる。
【0136】
図9Aは、動的なIPV治療呼吸回路を示す。噴霧器104は、ベンチュリポートの吸気口へとガスの持続的流れが供給される。噴霧器104の溶液は、ミストに変換され、ミストは次にジャンクション105で室内空気と混合される。サービスポート(白でラベル表示されている)は別のベンチュリジェットに通じ、次に活性化されたミストがマウスピース106へとPhasitron弁システム210を通り抜ける。圧力モニタポート(赤でラベル表示されている)は、楔入圧モニタゲージに通じていてもよい。
【0137】
図9Bは、フェイスマスクに接続し、生理的気道に留置されている標準的なHome Therapy HT(登録商標)Impulsator(登録商標)呼吸回路、及び患者マウスピース106である。矢印204は、マウスピースの除去を示す。別個の一般的噴霧器104及び二重安全装置を装備した周囲通気スリーブ弁を備えるPhasitron(登録商標)弁システム210は、新生児、小児科、及び成人心肺の医療施設患者における用途に使用される。図は、身体的‐生理的インタフェースを備える、別個ではあるが内部で接続されたPhasitron(登録商標)210を示している。さらに、インタフェース管11b(一般的に、48インチ(約121.9cm)の管)は、一端でHome Therapy HT(登録商標)Impulsatorと、反対の端で黄色い噴霧器及び白いBronchotron(登録商標)サービスソケットと相互接続する接続ポート又は固定具202、5a、すなわち黄色い噴霧器接続ポート202及び白いPhasitron(登録商標)接続ポート5aを備える。
【0138】
図9Cは、長期的在宅ケアCOPD及び/又は慢性心肺疾患患者の治療で協働して機能する固定のマウスピース106を備える別のPhasitron Duo(商標)呼吸ヘッドを示す。噴霧器104は、協力的な患者の心肺患者用途のために、Phasitron(登録商標)弁システム210と結合している。また、ユニットは別に組み込まれたPhasitron(登録商標)の身体的‐生理的インタフェースを備えている。この別のヘッドシステムは、接続ポート又は固定具202、5a、すなわち、黄色い噴霧器接続ポート202、及び白いPhasitron(登録商標)接続ポート5aを一端に有し、反対側の端にHome Therapy HT(商標)Impulsator、黄色い噴霧器及び白いBronchotron(登録商標)サービスソケット用の相互接続ポートを有するインタフェース管116(一般的に48インチ(約121.9cm)を有する。
【0139】
以下は、Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)呼吸回路に関する考察である。呼吸回路は、標準的なモノIPV(登録商標)呼吸回路とは実質的に以下の3つの方法で異なる。
【0140】
第1に、こららは、2つのインタフェース管の接続のみを使用し、4つのインタフェース管を使用する従来のモノIPV(登録商標)呼吸回路と対照的である。第2に、Phasitronスライドベンチュリは、細気管支気道に付随する肺胞内拍動性血流ならびに指向性の受動的なリンパ液の流れの強化に役立つ、輸送細気管支気道壁の呼吸膨張弾性出力を機械的に増大させるために、より高い頻度に増幅された圧縮行程エネルギー爆発を伴う定期的な反復肺内部分1回換気量体積の送出しを調節する。このより高い頻度に増幅された圧縮行程エネルギー爆発を伴う反復肺内部分1回換気量体積は、以前は利用不可能であった。
【0141】
第3に、マニュアルで指定されるBi-Phasic(商標)拍動の気管支内に送り出される部分1回換気量の高頻度パーカッション振幅は、圧縮空気Bi-Phasic(商標)インパルス振幅スイッチに対して、患者が指(親指又は指)を押圧又はリラックスさせることによって指定される。患者によるこのマニュアルパーカッション振幅の制御は、患者による指定された高頻度部分1回換気量送出しの洞様振幅のマニュアル制御を可能にし、平衡がとれた肺内ガス交換を生み出す。洞様振幅のこのマニュアル制御は、同じ部分1回換気量送出し頻度を維持すると同時に、より少ない1回換気量送出し振幅での患者の酸素吸収増大、及びより高い振幅の部分1回換気量送出しによりCO2を「吹き出す」ことを可能にする。
【0142】
活性IPV(登録商標)治療の間のBi-Phasic振幅に対してスイッチを切り換えることによって活性化される患者の親指による総部分1回換気量振幅の制御は、先行技術の機器には、過去に採用されてこなかった。
【0143】
明細書に添付された特許請求の範囲は、本発明の範囲及び精神の範囲内での改造及び変形を含むものである。
【符号の説明】
【0144】
1 圧縮機ヘッド出口
2A 振動子カートリッジ
5 治療選択スイッチ
7A 操作ノブ
10 空気圧縮機
12 ハウジング
【背景技術】
【0001】
マニュアル制御型二相性ベンチレータは、医療用人工呼吸器(レスピレータ)の技術分野に産業的に利用されている。
【0002】
本発明者であるバード(Bird)博士は、第二次世界大戦以前の自分の航空に関する研究中、流体力学に取り組むようになった。バード博士の第二次世界大戦における飛行士の圧力呼吸装置及び耐加速度服(Gスーツ)規制開発に続き、バード博士の医学的教育が行われ、それにより、バード博士は、自分の流体力学及び臨床医学に関する知識を新規な流体心肺支援装置の開発に応用することができた。
【0003】
バード博士は、幾つかの独特の方法論及び臨床プロトコルを開発し、その結果、1950年代以来、4世代の心肺リクルートメント・維持医療用人工呼吸器及びIntrapulmonary Percussionators(登録商標)が得られた。これら器具は、全ての他の利用可能な連続機械換気(CMV)型の肺ベンチレータが役立たない患者において心肺機能をますます維持するものとして順次注目された。
【0004】
バード博士の心肺支援器具の多くは、機能的用途を生じさせる起電力を全く用いないで、バード博士の新規な流体論理を採用している。ベルヌーイ及びニュートンの法則は、バード博士の流体基本構想の基礎をなしている。本質的には、呼吸ガスの圧縮源は、肺組織を制御可能に操作する一形式の動機づけに関するエネルギー源として用いられる。
【0005】
圧縮呼吸ガス源(20〜55psi)は、較正オリフィス流れ制御による肺の有用な機械的換気及びダイヤフラムのサーボ制御に変換され、それにより弁開放及び能動的又は受動的閉鎖等が得られる。これについては、例えば、米国特許第5,862,802号明細書を参照されたい。なお、この米国特許を参照により引用し、この記載内容を本明細書の一部とする。
【0006】
特別の「プログラミング論理」を採用した電子的にコンピュータ処理される回路とは異なり、本発明者の新規な「流体論理」は、全て、オリフィス較正サーボ制御空気圧アップロード及びダウンロード論理セルに基づいている。例えば、PERCUSSIONATOR(登録商標)器具が全流体論理を採用しているバード博士の思いついた肺内パーカッション換気、即ちIPV(登録商標)心肺リクルートメント・維持論理は、陥凹肺組織を効果的に換気する一方で、肺保護方式を提供する数ミリ秒内で生じるイベントと相関していた。
【0007】
したがって、バード博士の思いついた流体論理心肺支援器具は、陥凹心臓又は肺機能をリクルートし又は維持するために、いかなる種類のコンピュータ処理又は電気プログラミングを採用していない。
【0008】
初期の「機能較正」により、全ての治療心肺周期的及び静的スケジュール設定が可能である。哺乳動物の心臓及び肺機能は、基本的にはディジタルではなくアナログであることが思い起こされなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
臨床プロトコル、技術革新及び方法論を進歩させる本発明は、直感で分かる臨床治療末梢肺リクルートメント及び維持を大幅に容易にするのに役立つ漸変するエーロゾル粒子スペクトル及び患者の近位気道内への関連の部分1回換気量送出しと組み合わせてマニュアルBi-Phasic(登録商標)(なお、発音上、一般的に「バイファジック」と称される)スケジュール設定肺内パーカッション換気IPV(登録商標)プロトコルを実施することにより既存の臨床上の適用の臨床的効能を向上させることにある。
【0010】
本発明の他の観点は、明細書全体を通じて見出すことができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
要約すると、本発明は、吸気相中及び呼気相中、圧力下のガス源から人工呼吸器により患者の気道を換気する方法及びシステムである。このシステム及び方法は、ガス源からの少量のガスの複数のパルスを吸気相中に患者の気道に供給して少量のガスのパルスを連続的に追加し、それによりガス量を連続的に増加させて患者の気道中のガスの圧力を脈動形態で連続的に増大させる。連続的に増加するガス量のこの追加は、拡散換気を吸気相中に患者に与えるのに役立ち、そして患者が呼気相中に呼息できるようにする。さらに、小型の圧縮機セットが用いられ、システム全体は、ナイロン製の衝撃吸収旅行バッグ内に収納される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】Bi-Phasic肺内パーカッション換気IPVシステムに関する流体流れ及び制御計画を概略的に示す図である。
【図2】Bi-Phasic肺内パーカッション換気IPVシステムに関する流体流れ及び制御計画を概略的に示す図である。
【図3】IPVシステムに関するハードウエア及び封入バッグを概略的に示す図である。
【図4】IPVシステムに関するハードウエア及び封入バッグを概略的に示す図である。
【図5】先行技術の圧縮機セットと比較した本発明のIPVシステムで用いられる新規な圧縮機セットのサイズの差を概略的に示す図である。
【図6】計量弁及びオシレータカートリッジを概略的に示す図である。
【図7】二相性波のグラフ図である。
【図8A】Phasitron(ファジトロン)弁を概略的に示す図である。
【図8B】Phasitron(ファジトロン)弁を概略的に示す図である。
【図9A】IPV呼吸回路を概略的に示す図である。
【図9B】標準型Home Therapy HT(登録商標)Impulsator(登録商標)呼吸回路を示す図である。
【図9C】変形例としてのPhasitron Duo(登録商標)呼吸ヘッドを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
読者は、慢性気管支炎及び閉塞性肺疾患(COPD)及び患者の肺の不適合な機械的換気により患者の肺組織がどのように損傷されるかを知っておくことが重要である。この知識は、運搬可能な肺内パーカッション換気(IPV)治療器械の臨床的技術促進についての理解を進め、それによりCOPD及び他の在宅看護患者が旅行できるようにする一方で、軽量の旅行向きIPV治療器具へのほぼ一定のアクセスにより患者の毎日の多くのスケジュール設定肺治療を可能にする。
【0014】
本質的に、空気圧制御パーカッション高頻度パルス呼吸器具が、気道を損傷させる深吸気(過膨張)を生じさせないで種々の気管支が部分的又は全体的に閉塞した慢性気管支炎患者の疾患のある末梢肺気管支及び肺胞をリクルートするために毎日用いることができる肺内パーカッション換気IPV(登録商標)と呼ばれている内科療法プロトコルを促進するために開発された。非閉塞状態のままの生命を維持する気管支及びこれらの肺胞は、選択的気道(Preferential Airways)と呼ばれており、これらは、機械的肺換気中に過剰にインフレートされた場合、深吸気圧力障害により破壊される場合がある。
【0015】
本質的に、多くのスケジュール設定された毎日の家庭内治療の際に、肺内パーカッション換気IPV(登録商標)と呼ばれている本質的に空気圧制御パーカッション高頻度パルス呼吸機械を用いると、気道を損傷させる深吸気(過膨張)を生じさせないで種々の気管支が部分的又は全体的に閉塞した慢性気管支炎患者の疾患のある末梢肺気管支及び肺胞をリクルートすることができる。非閉塞状態のままの生命を維持する気管支及びこれらの肺胞は、選択的気道(Preferential Airways)と呼ばれており、これらは、機械的肺換気中に過剰にインフレートされた場合、深吸気圧力障害により破壊される場合がある。
【0016】
典型的には、圧力障害による肺の外傷は、肺換気の義務づけられた体積‐圧力制限手段でプログラムされた肺維持ベンチレータにより生じる。
【0017】
新規なHome Therapy HT(登録商標))Universal Bi-phasic(登録商標)IPV(登録商標)IMPULSATOR(登録商標)は、体積差し向け型CMVベンチレータに代えて、制度上高品質であり、パーカッション高頻度の小さな部分1回換気量(単位ミリ秒)を多くの肺内1回換気量を肺内に送り込む低サイクル動作レート(単位は、秒)で送り出す。パーカッション方式で送り出される僅かな気管支内部分1回換気量の送出し(単位は、ミリ秒)は、肺内に送り出される多量の気管支内1回換気量(単位は、秒)と関連した高インフレーション圧力障害を阻止するための肺保護方式(Lung Protective Strategy)を提供する。
【0018】
慢性COPD及び急性末梢肺疾患のある患者は、肺胞ガス交換に大きな拡散差を生じさせる患者の気管支気道内に多くの閉塞現象度を呈している。これら気管支気道閉塞の大部分の成分は、気道の壁内の粘膜及び粘膜下浮腫により生じ、これらの内径が減少する。加うるに、細気管支気道を内張りした杯細胞により生じる粘液は、厚く且つ粘り気がある状態になり、それにより気道内分泌物保持により気道閉塞度を増大させる。最も重要なこととして、びまん性細気管支気道は、種々の閉塞度を持ち、他方、他のびまん性細気管支気道は、非閉塞状態である。
【0019】
一般に、疾患のある細気管支気道は、開放状態から完全閉塞状態までの混じり合った閉塞度を有し、流入抵抗の最も小さい開放細気管支は、「選択的気道」と呼ばれ、CMV換気プロトコル中の流入により壊滅状態になる。というのは、気管支内送出し圧力が急増するからであり、他方、あらかじめ選択された気管支内1回換気量(単位は、秒)を送り出そうとする。
【0020】
これにより、非閉塞状態の選択的細気管支及びこれらが受け持っている肺胞の選択的な過膨張が生じ、それにより、生命を維持する再酸素化機能を提供する非常に依存性の高い肺の過膨張による圧力障害が生じる。
【0021】
酸素は、代謝から生じる二酸化炭素をリクルートすると共に呼息するよりも少ない回数の1回換気量で肺の吸気インフレーション中、末梢肺気道中に拡散的に送り出される場合があり、二酸化炭素は、肺胞内に送り出され、大きな1回換気量呼吸により肺から大気中に「ポンプ排出」されなければならない。
【0022】
肺内パーカッション換気(IPV(登録商標))及び体積拡散呼吸(VDR(登録商標))に関するバード博士の基本構想は、パーカッション肺ガス交換の高いレートに基づく一方で、ミリ秒でタイミングが取られる気管支内注入による小さな部分1回換気量注入を維持する。
【0023】
体積‐圧力プログラム機械的肺ベンチレータは、「秒単位でタイミングが取られた」多数回の1回換気量を選択されたピーク気管支内有効送出し圧力下で送出し、かかる有効送出し圧力は、主として、肺の気道内の全体的流入抵抗によって定められる。秒でタイミングが取られたこの機械的換気プログラムは、高い持続細気管支気道圧力を生じさせ、かかる圧力は、流入抵抗が最も小さい選択的細気管支気道を過膨張させるのに役立つ。この種の容量‐圧力機械的肺換気(CMV)は、過膨張圧力障害を生じさせる場合があり、大抵の機能的肺組織を破壊する。
【0024】
肺の肺内パーカッション換気(IPV(登録商標))は、空気バーストの高頻度パーカッション送出しをもたらし、かかる空気バーストは、「秒単位で送り出される」容量‐圧力制限(CMV)ベンチレータの多量の肺膨張1回換気量送出しなしに数ミリ秒内で肺の中への僅かな部分1回換気量から成る。
【0025】
高頻度ミリ秒部分1回換気量肺ベンチレータを備えたIPV(登録商標)により、患者は、細気管支(選択的)気道の過膨張を生じさせないで、パーカッション部分1回換気量送出しにより「意のままに」呼吸を自発的に行うことができる。
【0026】
慢性気管支炎及び他の肺疾患のある患者は、自分の細気管支気道を拡張させると共に自分の自発的吸息のピーク時に自分の肺胞をインフレートさせることができる。しかしながら、細気管支壁膨潤及び粘液の保持により部分的に閉塞された細気管支気道は、初期呼息中に潰れ、ガスを肺胞内に取り込む。これにより、患者の細気管支気道及びこれに依存する肺胞は、吸息と呼息の両方の間に常時部分的にインフレートされ、これは、「肺胞空気取り込み」と呼ばれる。部分的に膨張した細気管支の外壁には、細気管支血管が取り付けられており、かかる細気管支血管は、血液を運んで肺組織を養う。慢性気管支炎のある患者では、引き伸ばされて幅が狭くなった細気管支血管は、経時的に、肺組織への十分な灌流(血液の流れ)を供給することはなく、「肺気腫」と呼ばれている典型的な末期の肺疾患と同様な末梢肺組織の虚血(血液供給の減少)及び最終的な壊死(劣化)を増大させる。典型的には、肺内パーカッション換気(IPV(登録商標))は、COPD患者の肺内の細気管支及びこれらに依存する肺胞をリクルートするものと考えられると共に設計されており、患者は、急性肺感染症で入院し、患者の既存の慢性肺疾患を一段と悪化させる。IPV(登録商標)の肺保護方式無しでは、この患者母集団のうちの何割かは、体積‐圧力方向づけ機械的(CMV)ベンチレータ上に置かれた場合、過膨張圧力障害を生じることになろう。このCOPD患者母集団の入院を必要とする急性肺感染症の恐れは、毎年約2.7倍である。2.7%レート併発に関する根本的な理由は、秋の寒冷なシーズン、冬のインフルエンザの期間及び患者のうちのほぼ7パーセントが夏の胸部感冒で感染状態になることに基づいている。
【0027】
気管支の(血液を供給する)循環の潜行性の減少に対して予防的に対処せずにCOPD疾患の症状改善のために薬を用いている、米国内に住む数百万人、及び海外にはさらに多くの既知のCOPD患者がいる。その結果、最終的に肺気腫による早死をもたらすおそれがある虚血性の肺気管支血液供給が長い時間をかけて徐々に発現する。
【0028】
ぜんそく患者は、細気管支及び肺胞の持続性の過膨脹を伴わずに肺末梢部閉塞の急性発作を起こす。それに対して、慢性気管支炎があるCOPD患者は、細気管支及びそれに従属する肺胞の持続的で容赦ない部分膨張を起こす。
【0029】
慢性気管支炎などの患者の細気管支及びその肺胞の持続性部分膨張は、細気管支の外壁に付随する細気管支の血管を伸張させ、狭窄させる役割をする。その結果、肺の構造である細気管支の血管の機械的な伸張及び狭窄は、肺組織を通って潅流する血液流の虚血性の減少を引き起こす。
【0030】
末梢細気管支気道のび慢性の持続性部分膨張状態は、最終的に肺気腫と呼ばれる末期肺疾患をもたらす壊死を引き起こす。そのため、まれに生じる急性の細気管支及び肺胞気道の過膨脹のみを伴い、持続性の頑固な細気管支の血液供給障害を伴わないぜんそく患者は、肺気腫と呼ばれる末期肺疾患の原因となる細気管支の血液供給が減少することはない。ぜんそく患者が気腫になるとしても、それはまれである。
【0031】
1980年代に、バード博士がCOPD患者が病院品質のIPV(登録商標)治療を毎日自宅で受けることを可能にする、内蔵型空気圧縮機を備えた病院タイプIPV(登録商標)Percussionator(登録商標)を設計した。それ以来、在宅ケアIPV(登録商標)治療のために、世界中で数千もの在宅ケアImpulsators(登録商標)が処方された。
【0032】
毎日のIPV(登録商標)治療スケジュールを継続しているこれらのCOPD患者集団における全般的な結果、すなわち入院を要する急性肺感染症の非常に際立った減少が明らかになった。
【0033】
顕著な細気管支の血液供給減少を経験したことがない初期の慢性気管支炎のIPV(登録商標)患者は、推奨されるとおりのIPV(登録商標)治療スケジュールを継続していれば、もし何らかの疾患の進行があったとしても、最小限であるようである。したがって、このことは、毎日の計画的なIPV(登録商標)による肺のリクルートメントによって、初期の慢性気管支炎患者は細気管支の循環侵害から十分に回復し、予期される潜行性の肺組織の血流減少を予防していることを合理的に示唆している。言い換えると、IPV(登録商標)は、長期間にわたる末梢気道閉塞を伴うぜんそく患者が回復するのと同様に、複数日の肺回復により細気管支の循環減少を治療的に予防している可能性がある。
【0034】
重いPercussionaire(登録商標)Impulsator(登録商標)を使用する多くの在宅ケア患者は、IPV(登録商標)機器の予防的な臨床効果を実感し続けている。これら在宅ケアIPV(登録商標)患者の多くは、在宅ケア治療Impulsator(登録商標)機器の持ち運びが容易でない重量のために治療が自宅に制限されていると感じていることが、患者の提案から明らかになった。COPD患者の数が急速に増えると同時に、バード博士は低圧で空気体積がより少ない新規の軽量空気圧縮機の応用を可能にする手法を組み合わせることを着想し、可搬型の治療IPV(登録商標)システムを提供すべく、現在の重いIPV(登録商標)Impulsator(登録商標)の臨床効果を概念上維持、又は向上させようと試みた。図5前景の、より小型で軽量の圧縮機セットを、背景のより大きい圧縮機セットと比較されたい。
【0035】
従来の重いImpulsator(登録商標)技術と同等又はより優れたパーカッションIPV(登録商標)治療気管支内衝撃(impaction)を開発するためには新しい手法を要し、従来のIPV(登録商標)臨床効果を維持する一方で、現在用いられている空気体積の約4分の1の体積の使用が新しい設計に統合された。そのため、従来の重いImpulsator(登録商標)の周期的なIPV(登録商標)頻度範囲内にパーカッション衝撃の質を維持するために、圧縮空気振動回路及び一体化されたPhasitron(登録商標)(なお、発音上、一般的に「ファジトロン」と称される)の患者用インタフェースが統合されなければならなかった。
【0036】
設計の配置構成は、大幅に低減された空気供給体積を用い、封入筺体内に効果的な環境圧縮機冷却を維持するために、制御された熱力学的パッケージングを備え、同時に、振動回路を過ぎてから水分が凝縮するように凝縮温度が下がるよう構成されている、新しい圧縮空気振動回路の開発を必要とした。
【0037】
コントロールパネルとしての役割を果たす埋め込まれたカバーを備える、図3の深絞りされたアルミニウムの封入筺体12の容積は、日常的な患者の移動の間にIPV(登録商標)装置を保護するよう決定しなければならなかった。
【0038】
内部の圧縮空気振動回路及び一体化されている外部のPhasitron(登録商標)は、周期的頻度の振幅をマニュアル制御を提供し、大幅に低減された作動圧縮空気体積を備えるよう改良しなければならなかった。
【0039】
以下の構成部品は、現在の重いImpulsator(登録商標)の設計から取り外され、又は大幅に差し替えられた。すなわち、(a)重い大容量空気圧縮機は、より軽量の小容量の空気圧縮機と交換された。(b)作動圧力‐体積軽減システムは取り外された。(c)作動圧力ゲージは取り外された。(d)近位気道モニタシステムは取り外された。(e)振動タイミング回路取付けチェックバルブは取り外された。(f)Phasitron (登録商標)取付オリフィスは取り外された。(g)外部調節範囲較正オリフィスは取り外された。
【0040】
Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)、空気圧縮機振動回路及びPhasitron(登録商標)の一体化手法は、以下のように設計される。
1. 圧縮機からの空気は図1の排気口1に向かい、圧縮空気振動子カートリッジ1Aの吸気口に直接供給される。
2. 空気は振動子カートリッジ2Aの排気口2から、流出に対する抵抗が制御される設計を備えている分配T字形部品2Aへと向けられる。
3. T字形部品2Aの一方の脚部は、流出に対する段階的抵抗を備える二位置ON‐OFF圧縮空気スイッチ5の吸気口へと向けられる。
4. ON‐OFF治療選択圧縮空気スイッチ5は、パルスガス流をPhasitron第1サービスソケット4Aの吸気口に供給する排気口取付け部品4を備える。
5. 注記#1−振動子カートリッジの排気口2からPhasitron第2サービスソケット11Aへの間の流出抵抗は、設計により調節されている。
【0041】
噴霧のみ(NEBULIZATION ONLY)の位置(図2のスイッチ位置を参照)にあるとき、ON‐OFF圧縮空気治療選択スイッチ5は、振動子カートリッジ2AによるPhasitronサービスソケット11Aへのパルスガスの供給を遮断し、それによってパルス空気がPhasitron(登録商標)のベンチュリジェットオリフィス11Aに流れるのを妨ぐ。注記#1−治療選択スイッチ5の機能は、スイッチのつまみをONとOFFにすることにより特定され、ONとOFFは次のようにラベル表示される。OFFの位置では、「噴霧のみ」。図2を参照。ONの位置では、「噴霧付きBi-phasic(商標)IPV(Bi-phasicTM IPV WITH NEBULIZATION)」。図1を参照。注記#2−治療選択スイッチ5がOFFの噴霧器の位置にある場合、圧縮機からの全流出はオリフィス11Aに通じる噴霧回路に供給される。図4のスイッチ4Aのラベル表示を参照。
【0042】
分配T字形部品2Aの反対の脚部6は、吸気ローディングオリフィス6Aの吸気口へと向けられる。吸気ローディングオリフィス6Bからの流出は、絞り弁7の共通吸気口‐排気口6Cに供給される。注記#1−図6の吸気ローディングオリフィス7Dは、時間計弁の空気が図6の振動子カートリッジのサーボチャンバ7Eにアップロードできる速度を制限して振動子カートリッジの流出を妨げて、基本的に遮断弁の開放時間の限度を制御している。
【0043】
図6で矢印を付した回転式時間計弁操作ノブ7Aは、12: 00の印がAVERAGE(平均)とラベル表示され、表面に「Bi-phasic(商標)PERCUSSION」と特定されている。
【0044】
左に向かってPERCUSSION操作ノブを図1のEASY7B「EASY」のラベル表示を参照)に向かって回転させると、共通アップ‐ダウンローディングオリフィスのサイズを拡大し、アップローディング及びダウンローディングに要する時間を短縮する。右に向かって操作ノブを「HARD」の標識7Cに向かって回転させると、共通パーカッション流入/流出オリフィスのサイズを縮小し、アップローディング及びダウンローディングに要する時間を長くする。注記#1−図6の吸気ローディングオリフィス7Dを通じた流量測定前の振動子タイミング回路内のアップローディング圧力は、制御されていない空気圧縮機の作動供給圧力により制御されるベンチュリジェットオリフィス圧力と同じである。注記#2−図6のパーカッション時間測定オリフィス7Dのサイズ、流出を遮断する図6の遮断カートリッジのサーボ圧力チャンバ7Eがアップロードされる際の速度を制御する。弁が開口している期間中のダイヤフラムシール7Fに対する開口圧力のため、図6の振動子カートリッジゲート7Gを閉鎖するためには、より大きなサーボ圧力チャンバ圧力の上昇が必要である。注記#3−図6の遮断カートリッジ弁のサーボチャンバ7Eから流出するダウンローディング空気は、図1の加圧されていないPhasitron(登録商標)スライドベンチュリチューブジェットオリフィス11A環境に出ていく。注記#4−振動子カートリッジからベンチュリジェットオリフィスへの再開吸気気流に対する図6の振動子カートリッジ103のサーボチャンバ7E(図6)からの空気流速度は、振動子カートリッジのダイヤフラムシール7F(図6)に対するバルブ開口時の開口圧力が欠如しているため、吸気流入時間よりも長い。従って、流入時間なしで呼気が終わって弁ゲートが再開口ができるように、より大きなサーボチャンバ7E(図6)ダウンローディング空気体積が必要である。注記#5−図6の振動子カートリッジ103の開閉時間(比率)は、必要とされる弁の開閉圧力が異なることから、サイクリング速度が速い場合にはほぼ1から1+まで、サイクリング速度が遅い場合には、1から3まで、自動的に変化する。
【0045】
振動子カートリッジ103内の図6の遮断弁ゲート7Gにほぼ直接開いた凹凸のない開口部は、Phasitron(登録商標)を通じて生理的気道に吹き込まれる最大部分1回換気量の体積に対して、選択された吸気時間の間に肺への最大部分1回換気量の体積の移動を可能にする。その結果として、許された呼気時間の間に最大生理的ガス流出を可能にするPhasitron(登録商標)を通じた環境への開口圧力の迅速な降下を可能にするためには、遮断カートリッジ弁ゲート7Gの閉鎖はほぼ瞬時でなければならないということになる。注記#1−図8AのPhasitron(登録商標)摺動ベンチュリ102の後退(開口)のあらゆる遅延は、肺の中に残るガスの残留部分1回換気量の増大を引き起こし、設計により要求される「呼吸終末陽圧」(PEEP)と呼ばれる、肺気道の部分的な呼気終末膨張を生み出す。意図されたPEEPは、肺気道の部分的膨張を引き起こし、付随する肺及び細気管支の血管を伸張及び狭窄させて肺の血流を減少させることができる。こういう理由で、図8A、図8BのPhasitron101の周期的流れ遮断の観点から、図6の振動子カートリッジ103の一体化は非常に重要である。注記#2−流れが次第に反転するように振動子カートリッジタイミング回路内の抵抗を減少させることよってさらに迅速なPhasitron(登録商標)の開閉が可能になり、これによってパーカッションの部分1回換気量の吹き込み体積及び肺気道からの回収が改善された。
【0046】
空気圧縮機の持続的な未制御ガスの発生は、次のように制御される。
1.第1に、噴霧器ジェットオリフィスを通じて周囲へと流れる、圧縮された空気の持続的な周囲への排気を利用して、圧縮機が残留流出圧に逆らって動作を開始するのを防止するための空気圧回路内に二次的残留圧縮空気が閉じ込められるのを防止する。
2.第2に、噴霧器は、幅広い流入圧力範囲で臨床効果を低減することなくエーロゾルを発生するように設計されている。そのため、系の過剰な圧縮空気圧及びそれに関連した体積を噴霧器ジェットオリフィス9Aに送り出すために、図1のバランスオリフィス9Bを利用する。
注記#1−図6の振動子カートリッジ103において、パルス気流が弁ゲート7Gによって遮断される時、図1の噴霧器流入ポート9Aへの系の圧力が上昇し、系圧力の上昇を制限すると同時にエーロゾルの体積を増加させる。
注記#2−そのため、限られた空気供給を効果的に管理し、付属品及び適切な空気ゾル粒子スペクトルの気管支内送出しと関連する選択可能なパーカッション部分1回換気量の送出し振幅を維持するためにこの新しい作動圧制御方法が利用される。
【0047】
使用される圧縮機のピストン行程体積を低下させ、同時に圧縮機行程体積の圧縮率を実質的に増大させることにより、過剰な空気体積の発生をより少なくするよう設計し、周囲への圧縮空気の圧力‐体積の強制排出を解消することもできる。各圧縮行程が大量に出ている間、「エネルギー急増スパイク」が圧縮ピストン行程が重なる間に生じる。圧力上昇調整器により過剰なガス体積が直接周囲に排気される場合、「圧力上昇エネルギースパイク」の大部分は、周囲に排気される。注記#1−Home Therapy HT(商標)の構成において、各圧縮ピストン行程によって生じる「エネルギー急増スパイク」は、図1のPhasitron(登録商標)ベンチュリジェットオリフィス11Aによって、及び内部で用いる噴霧器ジェットオリフィス9Aを通じて、部分1回換気量の送出しが液体から粒子への空気ゾル化の過程のあいだに微粒子の拡散を増大させる間に、患者の近位肺気道に向けられる。注記#2−マイクロ秒の間生成される鋭い「エネルギースパイク」は、部分1回換気量の送出しの際にエネルギースパイクを気管支内に送り出すための輸送媒体の役割を果たす、定期的な部分1回換気量の体積に付随する。注記#3−部分1回換気量の送出しの際に肺気道に運ばれたマイクロエネルギースパイクは、肺気道の壁に対して、反復的な部分1回換気量の送出しの際の弾性膨張抵抗を減少させるという影響を与える。注記#4−各部分1回換気量の膨張性送出しの間の肺気道内のマイクロ振動は、肺気道のより強力な弾性収縮をもたらす、呼気の遠位‐近位の生理的流出の間に停止する。注記#5−その結果、周期的な部分1回換気量の交換の際に、肺気道の機械的膨張及び生理的弾性収縮がより迅速になるにしたがって、伝導管の外壁に付随する管を通じた血液流及びリンパの流の指向性の「肺胞蠕動拡大」が一層大きくなり、ひいては肺内の液体の流れを向上させる。
【0048】
パーカッション部分1回換気量の送出しの低振幅は、酸素の吸収に好ましい、気管支内のガスの拡散混合を強化する働きがある。注記#1−図1のマニュアル制御モードスイッチ11Cは、二酸化炭素を肺から「押し流す」ために好ましい、部分1回換気量の送出し振幅を患者が直感的に増大させることを可能にする。これはPhasitron(登録商標)ジェットオリフィス作動圧をマニュアルで増加させることによって、周期的に行うことができる。
【0049】
以下のパーカッション(対流)部分1回換気量振幅の新しいマニュアル制御を以下のように設ける。
1.約48インチ(約121.9cm)のインタフェース管の末端部に挿入されているT字形部品は、Phasitronサービスソケット11Aから、モードスイッチオリフィス11Dを通じて周囲に空気を排出させる。ライン11Bは非常に長い管を図式的に示している。非常に長い管(約48インチ(約121.9cm))は、Phasitron(登録商標)サービスソケット5AとPhasitron(登録商標)11A患者インタフェースの吸気口との間の使いやすい(遠隔)相互接続を提供する。
2.親指又は指で作動されるモードスイッチの機械的プランジャー11Cは、親指で圧力を加えることによってオリフィス弁11Dを閉じることができる。患者は指スイッチ11Cを手で制御し、ロッド末端部11Eを弁オリフィス11に出し入れする。
3.空気圧モードスイッチ11Cが正常に開いている場合、一定量のPhasitron(登録商標)パルス流入が計算されたオリフィスサイズを通じて周囲に放出され、Phasitronのベンチュリジェット圧力を低減する。これは、肺への部分1回換気量の送出し圧力を振幅を縮小させる。
【0050】
モードスイッチオリフィス11Dがスイッチ11Cによってマニュアルで閉じられる場合、Phasitron(登録商標)スライドベンチュリジェットオリフィス11Aへのガス流が増加し、その結果、気管支内の部分1回換気量の送出しのパーカッション振幅が増大する。
【0051】
注記#1−上記のHome Therapy HT(商標)の新規性により、以前必要とされたような以前の遠隔操作圧力源の操作及び/又はパーカッション時間の諸定数の周期的調節をすることなく、患者が直感的な肺洞様構造の直接的リクルートメントプログラムを作成することが可能になる。「パーカッション振動の中断」には重いImpulsator(登録商標)のモードスイッチ11Cが使用され、一方で継続的な噴霧機能によってエーロゾルの気管支内供給を継続していた。これによって、肺のパーカッションリクルートメント治療の費用で患者が望む期間の噴霧を行うことになる。
【0052】
注記#2−この振動子‐Phasitronの一体化のもう一つの利点は、以前、図6の振動子カートリッジのサーボチャンバ7Eからの流出空気の呼気(ダウンロード)i/e比成分(呼気に対する吸気「i:e」の比(吸気時間呼気時間比)を制御していた、IPV(登録商標)較正オリフィスの除去である。
【0053】
注記#3−重いImpulsator(登録商標)の流出オリフィスは、呼吸ヘッドのモードスイッチによって遮断され、振動は噴霧のみに供給されて、停止された。また、除去されたIPV(登録商標)の較正オリフィスの呼吸ヘッドモードスイッチとの相互接続インタフェース管は、HT(商標)の設計においては除去された。
【0054】
注記#4−2タイプのPhasitron(登録商標)呼吸ヘッドで使用される、別のタイプのモードスイッチがある。
【0055】
注記#5−別のPhasitron(登録商標)呼吸ヘッドの設計は、周囲に通気される周囲通気モードスイッチオリフィスを使用している。モードスイッチオリフィスが患者の親指により塞がれると、部分1回換気量振幅が増大する。
【0056】
図3の圧力−体積限定空気圧縮機10を備えた、全体が自己完結型であるHome Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)装置は、深絞りされたアルミニウムハウジング12内にパッケージされている。隔離し、かつ位置を調整するために、圧縮機10はハウジング12に緩衝取付されている。挿入された上部カバーパネル12Bは、図4参照、むき出しのハウジング12上部を閉じて(図3、4)、患者のコントロールアクセスのためのラベル表示されたコントロールパネル12Bを提供する。図4のカバートップフラップ12BBは、ユニットを更に保護する。
【0057】
注記#1−密閉されたハウジング内部の圧縮機周囲の熱力学的状態は、図3の深絞りされたアルミニウムハウジング12の後部壁内の2つのファン13Aの挿入によって調整される。一方のファン13Bは、過剰な周囲空気をハウジング境界へと強制的に送り込む。他方のファン13Cは、ハウジング境界を排気し、ハウジング内部の加熱された圧縮空気の温度低下の制御に対して十分に空気交換をすることにより、ハウジング外部に凝結冷却させて内部振動回路内の水の蓄積を防ぐために、ハウジング外部の凝縮冷却を可能にする。
【0058】
内部圧縮機で直接駆動されるシャフトに一体化されているファン13Dは、ハウジング内部の拡散内部循環を提供する。冷却ファンは、圧縮機と同一の電源を使用する。圧縮機10は、容器12に緩衝取付されたモーター12Aにより機械的に作動する。
【0059】
回路の動力は、ハウジング12の左に面した側面を貫く、下部の(グロメットを施された)穴を通じて、付属の固定電源コードにより供給される。
【0060】
注記#1−電源コード周辺のグロメットは、電気系統を分断から保護する、垂直に間隔が空いた2つのヒューズホルダーである。内部の配線は、従来の保険会社の基準を満たしている。
【0061】
コントロールパネル12Bの上部を通じて配置される、周囲に通気される図4の交換可能フィルター17を通じて、連行空気が圧縮機に引き込まれる。
【0062】
図3、4の深絞りされたアルミニウムハウジング12全体は、補強された底及び半滑り嵌め部を備える、図4の上部収納型の絶縁された送気管品質のナイロン容器のバッグ12Cに入れられる。ストラップ301、302及びファスナー305は、ユニットを携帯用バッグ12Cにしっかり固定する。その他の閉鎖システムを使用してもよい。
【0063】
後部冷却ファンを収容するために、適切な穴がナイロン容器パック12Cの壁を貫いて作られ、左側面は電源の差し込みを備える。
【0064】
収納輸送用パックは、取り付けられたグロメットタイプの収容容器及びスナップタイプの留め具でアルミニウムハウジング12に固定される。この方法で、バッグ12Cは、ハウジング12にしっかりと取り付けられる。
【0065】
Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)のアクセサリーの収容は、以下の通り行われる。
1.左側のサイドポケット18Aは、図4の電源コードを収容する。
2.正面の区画分けされているポケット18Bは、インタフェースで接続する管や薬剤などを収容する。
3.右側のサイドポケット18Cは、Phasitron(登録商標)呼吸ヘッド組立部品を収容する。
4.左上面に付属の、「ファスナー付き内部区画」を備えるファスナー付きのナイロン生地のオープントップカバー12BBは、操作説明書などの保管場所を提供する。
【0066】
前述のデータは、独自の肺内パーカッション換気(IPV(登録商標))Percussionator(登録商標)方法により、医療機関品質のIPV(登録商標)肺リクルートメントを提供することができる、一般的な可搬型送気管パックに収容された新規の自己完結型の可搬一体型医療用装置について記載している。この機器は、臨床的に少なくとも1日に2回は使用しなければならず、現在、重い在宅ケアIPV(登録商標)Impulsator(登録商標)を所有している、又は所有を検討している既存又は新規のCOPD患者が、軽量の携帯用Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)治療機器を持って、患者が必要とする毎日の在宅治療スケジュールから離れることを恐れずに、行こうと決めたところにどこへでも移動できるようにと考案された。
【0067】
前述の情報は、現在の「重いImpulsator(登録商標)を用いるIPV(登録商標)の臨床効果」を維持すると同時に、圧縮空気体積に関する体積‐圧力要件を減らしてはるかに小型で軽量でより持ち運び安い空気圧縮機の使用を可能にする、基本的IPV(登録商標)装置に対する新規の変更について医学的及び技術的に述べてきた。
【0068】
同等又は向上した医療効果を維持しながらも自己完結型のエネルギー効率が良い可搬型のIPV(登録商標)装置を開発するにあたり、採用される概念的方法論において、限られた体積の圧縮空気に対して提供するエネルギーの保持は決定的な検討事項であった。
【0069】
末梢心肺異常の生理的リクルートメントに対する極めて信頼性が高いアナログパーカッション肺換気装置用の原理により、本発明は肺保護手段を維持する一方で、機能的な操作信頼性、構成部品の単純さ、及び臨床効果の面で医療用電気サーボCMV人工呼吸器よりも優れたものとなっている。
【0070】
注記#1−もっとも重要なのは、図8のベンチュリチューブ103の「喉」へと逆行的に後ろに伝達される肺内部で生じる肺内圧力の変化を変更することにより、肺気道に送り込まれる部分1回換気量のガスの流速が一定かつほぼ瞬間的に変更され、その結果、肺内膨張抵抗に応じて無制限連行率を1:5から閉塞的流出である1:1+まで変化させることである。したがって、絶え間なく変化する流入に対する肺内気道抵抗は、肺が膨張した時点の瞬間速度の制御に役立ち、過膨脹による気圧性外傷を防止するよう設計された、肺内膨張圧に対する生理的制御をもたらす。
【0071】
注記#2−従って、低下した心肺機能制御のために流体圧縮空気エネルギーを新しく使用するのと、電気的又は機械的にプログラムされた体積‐圧力(CMV)換気とを比較するのは、リンゴとオレンジとを比較するようなものである。電気的肺換気に関する明細書は、肺換気の維持について記載しており、肺の保護的手段を維持しながらの末梢肺のリクルートメント及び「リクルートメント的な肺の維持」について記載しているわけではない。
【0072】
コンピュータ化の専門家は、本圧縮空気心肺治療機器のスケジュール決定において(コンピュータ化されたプログラミングを用いずに)較正の論理を用いる高度の流体力学を用いることを理解するとは期待されていない。
病態生理学的考察
【0073】
肺気道の過膨張換気CMVスケジューリングに対して機械的に二次的に誘発され、呼吸終末陽圧(PEEP)によって悪化する恐れがある肺内体積外傷は、一部の医師生理学者により、肺胞隔壁形成の考えられる原因と見なされてきた。(Null et al.,は以下を発表した:「ヒツジ早産仔において、鼻孔呼吸は間葉細胞のターンオーバーを変化させ、肺胞化を改善する(Nasal ventilation alters mesenchymal cell turnover and improves alveolartization in preterm lambs.)」208 August 15; 178 (4): 407-18 Epub 2008年6月12日. PMD 18556628 (MEDLINE用にインデックス化されたPubMed))は、約72時間の期間、継続的に上昇した半静的気道陽圧を経験したヒツジ未熟仔の肺は、後に肺胞隔壁形成を示したことを示唆した。
【0074】
PEERに関する文献総説におけるNull et al.による説明は、間欠的強制換気法(IMV)に伴う非侵襲性の持続的気道陽圧法(CPAP)によって引き起こされた肺の損傷は、論理的に細気管支の血流を押し付けて、虚血性の肺胞隔壁形成(肺損傷)を引き起こしている可能性があることを示している。Null et al.による別の説明は、肺を細気管支の血流を押し付けずに同時換気するために振動パーカッション持続的気道陽圧法(OD‐CPAP)[IPV(登録商標)の派生品]を用いる場合に、顕著な隔壁形成がない非侵襲性のIPV(登録商標)タイプの肺換気を示している。
【0075】
肺の機能的残気量(FRC)を増加させるために呼吸終末陽圧(PEEP)を使用するPEEP支持者らは、PEEPは末梢肺疾患患者の細気管支及び肺胞の過膨張を助長する可能性があるとの一部の医師‐生理学者の意見により疑問を投げかけられた。発明者は、自発呼吸又は調節呼吸の際に近位から遠位までほぼ一定の最小限の肺気道陽圧を維持することができる、デマンドCPAPのための理論を着想し、1970年代初期に持続的気道陽圧法(CPAP)に関与した。それに続いて、彼は、細気管支循環に対する衝撃のあらゆる可能性を制限する、デマンド振動OD‐CPAPの概念を生み出した。
【0076】
比較的少数の肺専門医師らが、もし長期間の機械的換気の間に疑問が投げかけられるとしたら、持続的に上昇させた呼吸ベースラインによる胸郭内気管支循環が末梢気道及び肺胞の虚血を作り出し、最終的に壊死組織という結果に終わる可能性がある、と合理的に説明している。多くの臨床医は、無呼吸の患者においてはPEEPに、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の基礎的病態生理が隠されている可能性がある末梢気道疾患がない患者において(PaO2増大の観点で自発呼吸している患者において)は、CPAPに極端に依存するようになる。
【0077】
臨床的な肺胞隔壁形成は、自発呼吸の間に、長期間の継続的近位‐遠位気道圧力勾配が限定された周期的強制肺内交換を伴って、又は伴わないで維持されている場合に動物実験で示すことができる。この観察は、気管支循環血管の内径を伸張及び部分的狭窄させるのに役立つ3つの胸郭内循環に対する、例えば誘導性「肺内肺胞蠕動」などの生理的又は機械的な方法による十分な生理的又は機械的パーカッション強化が無い場合、気管支循環は部分的に膨張した末梢気道及びその肺胞によって継続的に損なわれ、その結果長期的な虚血傾向を生み出すことをある程度示す可能性がある。
【0078】
機械的に生み出された「肺内肺胞蠕動」を伴う肺内パーカッション換気IPV(登録商標)についての発明者の構想は、胸郭内の肺胞の血液及びリンパの指向性の流れを強化するのに役立った。
【0079】
IPV(登録商標)の構想は、肺保護手段を提供する一方で、呼吸細気管支及び付随する肺胞構造へ及びその内部に、リクルートするパーカッション部分1回換気量ガス交換を提供するためのものであった。従って、発明者の構想は、気圧性外傷の可能性を最小限にすると同時に、末梢肺のリクルートメントを機械的にもたらすものであった。
【0080】
等しく重要であるのは、3つの胸郭内循環、すなわち、気管支、肺、及びリンパ循環における一方向性「肺胞蠕動」の生成である。「肺胞蠕動」は、部分1回換気量の気管支内ガス交換の反復的なミリ秒の呼気相の間に周囲へ制限なしに排気される近位気道があることに依存する。
【0081】
細気管支気道の支持陽圧がほぼ崩壊する前に、また末梢が閉塞した肺気道が減圧し、閉塞位置と接触する前に、次の制御されたパーカッション呼吸の部分1回換気量の体積が機械的に気管支内に吹き込まれ、収縮する細気管支気道を再膨張させ、肺胞を収縮させる。したがって、プログラムされた部分1回換気量の送出し間隔の間、気管気管支樹全体が気管から末梢細気管支気道への連続的な蠕動性の指向性拍動行程の波を受ける。肺気道が機械的に引き起こされた周期的な収縮及び拡張を行う場合、3つ全ての胸郭内循環の付随する血管は、肺気道の周期的な拡張及び付随するものに向かって肺気道が収縮する間に、蠕動的に繰り返し圧縮されまた開放される。
【0082】
そのため、発明者の肺内パーカッション換気IPV(登録商標)の構想は、パーカッションガス混合及びガス交換、ならびに3つの胸郭内循環を通じて流れる指向性の肺胞液流を強化することにより、その結果として機械的に誘導される「肺胞蠕動」を強化することによって、肺のリクルート手段として役立つ。
【0083】
PEERを裏付ける別の論文は、Schillerによる論文(「肺胞の不安定性によって誘発された肺損傷に対する呼吸終末陽圧及び部分1回換気量の体積の作用(Effect of positive end-expiratory pressure and tidal volume on lung injury induced by aveolar instability)」, Critical Care 2007, 11: R20 et al., in Critical. Care Medicine, 2001; 29: 1049)であり、急性呼吸窮迫症候群(「ARDS」)の肺が(100倍の倍率で)、不安定化したARDS肺においてはいずれも、体積‐圧力重視(CMV)の肺維持呼吸器に関係した「選択的気道」に関連した過膨張に続発する肺胞の過膨張を引き起こす可能性がある、表面張力の低下、粘膜及び粘膜下の浮腫、気管支内分泌物の貯留ならびに気管支けいれんと関連することについて考察し、示している。
【0084】
したがって、閉塞性末梢肺侵害(疾患)の患者において、体積‐圧力(CMV)を限定する手法によって、選択的過体積によって誘発される肺の気圧性外傷がどのように引き起こされても、相当生じる恐れがあるということをさらに説明することができる。(Gary Neiman et al., Upstated Medical Center, New York University published-「正常の肺における有害な機械的換気は動的肺胞構造において進行性の病理的変化を引き起こす(Injurious mechanical ventilation in the normal lung causes a progressive pathologic change in dynamic alveolar mechanics.)」Critical Care 2007: R64)。
【0085】
Gary Neimanの臨床的知見は、生きた哺乳類の独自の肺モデルを用いることで、体積‐圧力が限定される持続的機械的肺換気(CMV)は、ほぼ正常の肺構造(肺)においては許容される。しかし、末梢肺気道(細気管支など)が粘膜及び粘膜化の浮腫、気管支内分泌物の貯留、細気管支けいれん、及びその他の要因によって不均一に散在性に侵害された肺胞構造に対して役割をはたしている場合、3つの胸郭内循環が進行的に侵害されるおそれがあり、虚血を引き起こし、最終的には、様々な形の呼吸窮迫症候群及び末期びまん性閉塞性肺気腫などの不可逆的な壊死変性を引き起こすことを、再び示した。
【0086】
現在の医学研究は、肺内パーカッション換気IPV(登録商標)の臨床効果の裏付けを続けている一方で、進展中の研究は、革新的な原理を適用することによって、技術的新規性が肺内パーカッション換気IPV(登録商標)の臨床効果及び体積拡散呼吸VDR(登録商標)のプロトコルをさらに容易にできることを明らかにしている。
主な事実、裏付けとなる技術的及び臨床的データ
【0087】
一部の機能、治療、投与プロトコル、及び方法が以下に記載されている:(a)内容が参照により本明細書に組み込まれる、振動呼吸相を備える人工呼吸器及び方法、米国特許第5,862,802号:(b)内容が参照により本明細書に組み込まれる、間欠的パーカッション換気投与のための装置及び装置における単一呼吸ヘッド組立部品の使用、米国特許第6,595,203号:(c)米国特許の内容が参照により本明細書に組み込まれる、連続的体積‐圧力(CMV)人工呼吸器と肺内パーカッション換気及びその組合せとIPV(登録商標)‐VDR(登録商標)とを用いるインタフェース装置及び組合せ、ならびに使用方法に関連した実施形態が記載されている米国特許第6,581,600号(B2)。
【0088】
現在の肺内パーカッション換気IPV(登録商標)重いImpulsator(登録商標)は、半移動式であり、重量約18ポンド(約8.16kg)で(圧縮機‐モニタユニット)、図4参照、前景の圧縮機セット、約90psiを発生可能な、内部高体積/圧力空気圧縮機10を共に自己完結型IPV(登録商標)Percussionator(登録商標)を備える。重いImpulsator(登録商標)の許容量を超える気流は、作動圧ゲージによってモニタされている圧力減少調節器により調節される。通常選択される作動圧力は、25から55psigである。発生した、より高い流れ圧力は、圧縮空気圧力‐調節機器によって周囲に放出される。
【0089】
肺内誘発「部分1回換気量交換」の定義は、ある空気体積の周期的なパーカッション肺気道注入であり、患者の全「生理的死腔」(血液ガス交換インタフェースが存在しない部分)よりも小さい。
【0090】
部分1回換気量の体積を注入する際に鋭いパーカッションインパルスを得るために、選択された注入(動圧)は、十分に維持されなければならない。
【0091】
エーロゾル粒子の生成及び気管支内送達(噴霧)は、制限的なマルチオリフィスの一体化によって調節することができる、圧縮空気の出力流量/圧力によってもたらされるパーカッション高頻度振動又は自発呼吸の間は連続的である。
【0092】
肺内パーカッションは、通常開いている圧縮空気振動流れ/タイミングカートリッジがミリ秒以内で時限作動する、制御された周期的な(全開及び閉鎖)によって発生する。流れを要求する間に選択され調節された動作圧力は、IPV(登録商標)装置の流量/圧力要求に対して提供するのに十分な、計算され重複するピストン行程体積による高rpm行程体積の送出し(約3500rpm)によって生じる。重複している拍動の累積圧縮機行程体積は、反復的な流量/圧力が生じた体積の累積の間に、各行程の間に各部分1回換気量の気管支内送出しに重ね合わされた「エネルギースパイク」を作り出す。圧縮機によって生成された空気の流入は、流れ遮断振動子カートリッジによって内部で遮断され、選択された周期速度(数ミリ秒で)で、通常毎分約100から500サイクルで振動する。
【0093】
周期的な流れの遮断は、最適なほぼ瞬時の開閉が自動的に生じ、呼気に対する吸気の流れ勾配が、選択されたより高い頻度で1:1+から選択されたより低い頻度で1:3にいたるまでの「i/e」比率であるように設計され、患者のほぼ正常な機能的残気量(FRC)を維持するために較正される。
【0094】
図8A及び8Bは、物理的‐生理的な近位気道とインタフェースで結合している、PHASITRON(登録商標)と呼ばれる、パーカッション近位気道としての役割を果たす機器であり、注入器/呼気弁に位置して基本的に肺気道にインタフェースで結合している呼吸器として役割を果たす。気道にインタフェースで結合している機器であるPHASITRON(登録商標)は、近位肺気道全体の気管支内の部分1回換気量空気注入、及び呼気の周囲放出のためのスライドベンチュリチューブ‐ジェット組立部品102を含む。振動子カートリッジ103は、パーカッションガスインパルスを(数ミリ秒で)Phasitron(登録商標)(気道とインタフェースで結合している機器)の図1のベンチュリジェット吸気口オリフィス11Aに送り出す。図6の振動子カートリッジ103の開閉i/e比は、形成されたダイヤフラムシール7Fを越えてサーボ圧力によって生じた圧力差によって制御されている。
【0095】
図8の閉鎖した(加圧された)Phasitron(登録商標)のスライドベンチュリ103は、図6の振動子カートリッジ103によってサーボされる物理的‐生理的な近位気道にインタフェースで結合している機器であり、空気のパーカッション爆発を(数ミリ秒で)図1のPhasitron(登録商標)(気道とインタフェースで結合している機器)のベンチュリジェットオリフィス吸気口11Aに送り出す。図6の振動子カートリッジ103の開閉i/e比は、設計された圧力差によって制御されている。
【0096】
空気圧で指(指‐親指)で制御されマニュアル操作される「通常の開放」モードスイッチ11C及びモードスイッチオリフィス11Dは、噴霧器の上部に位置する。指で操作されるモードスイッチ11Cが押圧されていない場合、(モードスイッチオリフィスから周囲へ通気して)Phasitron(登録商標)のベンチュリジェットオリフィスに送られる空気のコンポーネントはモードスイッチオリフィス11Dを通じて周囲に流出され、ベンチュリ及び噴霧器のジェットオリフィスに対する流量‐圧力の減少を生み出す。その結果、定期的な部分1回換気量の送出しの振幅の減少が引き起こされる。モードスイッチボタン11Cがマニュアルで押圧されている場合、周囲空気の流出が停止し、ベンチュリジェット及び噴霧器オリフィスに対する圧力が上昇し、気管支内の部分1回換気量の送出し振幅を増大させる。気道とインタフェースで結合している機器であるPhasitron(登録商標)のマウスピース排気口は、肺の気道に注入される反復的パーカッション部分1回換気量の送出しのために患者の唇で密封されなければならない。Phasitron(登録商標)の排気口を患者の気道に連結する、マスク及び気道留置チューブなどのその他の手段が選択的に用いてもよい。
【0097】
図7の波形は、患者が体系的にモードスイッチを押圧及び開放する場合に、正弦波形が生じる場合があり、選択された周期的な部分1回換気量の気管支内送出しの間に、Bi-phasic(商標)正弦高低振幅パーカッション振動を生み出すことを示している。患者が自発呼吸を選択する場合には、定期的なパーカッション振動プログラムを通じて自発呼吸することもできる。自発呼吸は、ベンチュリジェットオリフィスの流入限度の範囲内で、吸気する間に上昇する振動圧力ピークを低減し、排気する間に上昇する振動圧力ピークを増大させる。
【0098】
図6の振動子カートリッジ103のほぼ瞬時のパーカッション開閉(流れ‐タイミング)は、設計の要素である。パーカッション振動子カートリッジの開放(流入)及び閉鎖(流入無し)時間は、図1の共通アップロード及びダウンロード時間計測弁の吸気口オリフィス6Cを通じた逆流によって制御されている。目盛付き回転を備える時間計測弁の吸気口オリフィス7Dは、マーク7BのEASY(弱)からマーク7CのHARD(強)までラベル表示されている。
【0099】
肺内パーカッション換気IPV(登録商標)の概念段階は、「振動平衡」と呼ばれる、完全な周囲ベンチュリ流量/圧力の緊張が高まるところまで肺を膨張させる。図7の波形を参照。
【0100】
振動圧力の上昇(振幅)は、患者のモードスイッチ11Cの作動によって決定される。閉塞肺疾患の臨床管理は、粘膜及び粘膜化の浮腫ならびに気管支内分泌物の貯留及び平滑筋けいれんによって制限され、肺胞ガス交換に散在的に負担を与える細気管支気道の開存性(サイズ)の回復及び維持を標準的に対象としている。
【0101】
肺のリクルートメントのために毎日のスケジュールで重いImpulsator(登録商標)を使用している患者は、臨床治療効果を維持すると同時に移動を望むのであれば、患者により制御される新規のBi-Phasic(商標)治療手段を備えた、軽量のHome Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)を検討する可能性がある。重いIPV(登録商標)Impulsatorに依存する在宅患者は、自身のライフスタイルを検討する必要がある。もし彼等が「身動きが取れない」と感じており、移動することを希望するなら、Home Therapy HT(商標)Impulsatorは理想的な選択肢であるかもしれない。
【0102】
一般的には軽量のImpulsator(登録商標)を用いた噴霧が好都合である、重いPercussionator(登録商標)の治療処置要求の一部は以下の通りである。
1.重さ25ポンド(約11.34kg)を越える従来の重いImpulsator(登録商標)は、半病人の患者には運搬支援が必要かもしれない。
2.従来の(気道インタフェース機器)Phasitron(登録商標)の呼吸ヘッドをセットアップするには、Home Therapy HT(商標)Impulsator設計で2つであるのに対して、4つのインタフェース管を要する。
3.肺疾患治療プロトコルは、従来の自己完結型の重いImpulsator(登録商標)と患者が制御する新しいBi-Phasic(商標)治療手段を備える軽量Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)とを比較して考慮しなければならない。
4.患者のサイズ及び病態生理に対して適切な作動圧の選択。
5.推奨パーカッション頻度の選択。
6.マウスピース周囲のリップシールを鼻孔通気せずに保持するように患者を指導すること。
7.末梢肺気道可動化プログラムの確立と、それに続く肺リクルートメントスケジューリングの交代。
8.作動圧、パーカッション頻度、及びパーカッション部分1回換気量の送出し力のマニュアル操作を理解することによって、サイクル頻度及び衝撃力を操作して換気、可動化、次いで貯留した気管支内分泌を増加させ、同時に内部気道の腫脹を縮小する薬剤を供給して分泌可動化を強化するように、患者へ指示すること。
9.作動圧選択及び作動圧ゲージのモニタをどのようにプログラムするかについて患者を指導すること。
10.近位気道圧マノメーターをどのように挿入するかについて患者を指導すること。
11.臨床上効果的な末梢気道衝撃圧力未満の作動圧を選択することによって、患者は効果的な治療パーカッション療法プロトコルから逸脱する(処方された指示に従っていない)ことを予期することができる。
【0103】
患者は、肺をリクルートする部分1回換気量の送出しなしに、噴霧(NEBULIZTION)治療をマニュアルで選択しなければならない。この機能は、患者がより効果的なBi-phasic(商標)肺リクルートメントスケジュールを維持するために有利である。
【0104】
Home Therapy HT(商標)Impulsatorによりもたらされる、改良された臨床効果。
【0105】
以下のデータは、IPV(登録商標)の全般的な臨床効果の実際の改善を焦点とした技術を含めて、新規Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)の移動用途の領域について強調しており、患者のより大きな直感を示している場合もある。
1.この重いIMPULSATOR(登録商標)は重さが約25ポンド(約11.34kg)であり、半病人の患者にとっては輸送の際の運搬が困難である恐れがあり、そのうち18ポンド(約8.16kg)は空気圧縮機の重さである。
2.機器を落とした場合、重い圧縮機は、内部に存在する破壊槌となり、緩衝取付された容器の留め具から圧縮機の位置を変えてしまう。また、患者の足、爪先などに落下した場合、重傷の原因となる可能性がある。
3.重いImpulsator(登録商標)は、選択された反復的パーカッション気管支内部分1回換気量インパルスを維持するために、55psiまでの選択可能な作動圧力を維持できる大容量の圧縮機を要求する。
4.重いImpulsator(登録商標)の空気圧縮機は、(掃除機のように)騒々しい。十分な圧縮機ヘッド表面のファン冷却を提供する一方で、圧縮ノイズのレベルをかなりの騒音減少まで制限するためには、この重いImpulsator(登録商標)のハウジングは、大幅に容積を増やす必要があり、さらに運搬を制限するだろう。
5.現在の重いImpulsator(登録商標)機器は、最も効果的な臨床プロトコルからのずれを可能にしている治療プログラムに対して患者の過剰なアクセスを可能にしているが、これは患者に治療を処方する者の臨床的知識が欠けていることに基づいている可能性がある。
空気圧縮機・システム
【0106】
運搬上の最先端技術の特定の機械的及び臨床的制限を解決するために、まず、空気圧縮機に取り組まなければならない。臨床効果ならびに操作上の利便性及び直感のレベル向上のための考察は、以下のように考えることができる。
1.適切な空気圧縮機を選択するために考慮しなければならないのは、空気出力、重さ、操作入力電源の制限、騒音、圧縮による水分凝縮、操作冷却、瞬時に求められる圧力降下に伴う振動衝撃、操作上の信頼性及び機能上の寿命である。
2.圧縮空気の管理システム及び操作方法に対処する新しい方法は、主な操作音を減らし、圧縮機の質量を、嵩高で重く圧縮加熱が少ない現在の圧縮機の約4分の1まで減らすことができる。図5は、本発明で使用されるより小さい圧縮機セットを前景に、また従来技術のより大きい圧縮機をより小さいセットの背後に示す。
3.ピストン径がより小さく、現在のピストン径がより大きい空気圧縮機よりも容積が小さい空気圧縮機の選択は、圧縮行程速度を増大することによって、同等又はほぼ同等の操作上要求される流量/圧力の発生を開発可能にする。これは、圧縮行程の速度を現在の圧縮送出し率を約2から3倍に増大することによって達成された。
4.急角度の接続金具及び制限的な管を通じた流れ、圧力減少調整弁、ON/OFFスイッチなど、配管の流れの閉塞(制約)を制限することによって。
【0107】
Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)は、ユーザーのためにBI-PHASIC及びNEBULIZERと適切にラベル表示された、2つの別々のインタフェース振動子及び噴霧器排気口サービスソケットを備える。これらのラベル表示は、図4のサービスポートに隣接する。
【0108】
第1の圧縮機ヘッドの排気口接続金具1は、流出を振動子カートリッジ吸気口1Aへと向かわせる。第2の圧縮機ヘッドの排気口接続金具9は、流量‐圧力バランスオリフィス9Bを通じて噴霧器が要求する連続的な流量‐圧力を提供し、さらにPhasitron(登録商標)のベンチュリジェットオリフィスへの選択的な流量のバランスを保つ役割を果たす。
1.動的圧縮機の全空気発生出力は、患者が振動振幅を変化させた際に迅速な全体的圧力変化を提供するために、Phasitron(登録商標)のベンチュリジェット及び噴霧器のオリフィスに対してバランスが保たれていなければならない。
2.噴霧器の流量バランスオリフィス9A及びPhasitron(登録商標)のベンチュリジェットオリフィス11Aの2つは、うっ血した末梢肺気道を回復させるために選択されたパーカッションの周期的圧力パルスが、十分な選択的パーカッション衝撃を生み出すように、較正される。末梢肺気道の流れは、制御された噴霧器の微粒子発生と同時にエーロゾル化されなければならない。
3.両方の機能のための流量‐圧力の要求は、圧縮機の流量‐圧力の最大出力限度の範囲内で専用容器なしに調整されなければならない。
4.圧縮機ヘッドの噴霧器排気口から周囲への噴霧器ジェットオリフィス9Aを通じた通気は、残留ヘッド圧力を直ちに周囲に放出し、その結果、圧縮空気の付加に逆らって始動しようとするのを打ち消す。
5.T字形部品の脚部は、制限されていない流れを振動子流れ遮断カートリッジ2Aの排出口から治療選択スイッチ5を通じて、Phasitron(登録商標)ベンチュリジェットオリフィスのオリフィス吸気口11Aに向かわせる。スイッチ5は「Bi-Phasic IPV」、また反対の位置には「NEBULIZATION ONLY」(噴霧のみ)とユーザー用にラベル表示されている。図1及び図4を参照。
6.非常に長い管(約48インチ(約121.9cm))は、Phasitron(登録商標)サービスソケット5AとPhasitron(登録商標)11A患者インタフェースの吸気口との間の使いやすい(遠隔)相互接続を提供する。
【0109】
圧縮空気の流出タイミング弁組立品は、調節可能な循環速度の振動回路を形成する全体的拍動性気流のタイミングを制御する。これは、振動子カートリッジ排気口の空気2を治療選択スイッチ5を通じ、Phasitron(登録商標)サービスソケット5Aを通じて送出し、次にPhasitronジェットオリフィス11Aに延長された管を通じて拍動部分1回換気量気流を送り出すことによって達成される。
【0110】
振動子カートリッジ2Aのアップロードは、振動子サーボダイヤフラムを加圧する。図6の103、図6のサーボチャンバ7Eも参照。加圧状態のダイヤフラムは、ゲート7Gを効果的に閉鎖するよう弁のステムを前方に動かして、「流れがない」状態を作り出す。
【0111】
タイミング回路流れ遮断に関連したサーボチャンバのアップロードの後、ダイヤフラムサーボチャンバは、共通のアップロード時間計測弁オリフィス7を通じて相互にダウンロードし、ダイヤフラムを減圧し、その結果、図1の振動子カートリッジ弁8を再び開放する。
【0112】
共通時間計測弁オリフィス6Cに対するダウンロード圧力よりも相互のアップロード圧力がより強く要求されるほど、ダウンロード弁閉鎖時間、自動的にプログラムされている中立又はより長いバルブ閉鎖時間よりも短いアップロード時間(弁開放時間)が生じる。これは、開閉圧力差又はi/e比と呼ばれる。
【0113】
バルブが閉鎖した「流れがない」状態では、逆行するダウンロード空気が共通のアップロード及びダウンロード時間オリフィスを通じて周囲へ流れ、アップロードとダウンロードの圧力差のためにより長い「流れがない」(排出)時間を要求することから、アップロード時間と同等又はより長いダウンロード(弁閉鎖)時間が生じる。
【0114】
より大きい共通オリフィスを選択することによって、より速い部分1回換気量周期速度が生じ、より迅速なアップロード時間ならびに比例してより長いダウンロード時間を引き起こす。逆の結果も得られる。減衰するダウンロード圧力に対する一定アップロード圧力の差は、中立又は正のi/e比を要求する。従って、選択されたより大きい共通オリフィスのために周期速度は速く、対照的に、選択されたより小さい共通オリフィスは周期速度が遅く、i/e比は中立又は正のままである。
【0115】
図1の振動子カートリッジ弁開口部8ならびに時間計測弁の吸気口及びPhasitron(登録商標)ベンチュリジェットオリフィス11Aの吸気口へのアップロード空気の送出しを引き起こすサーボチャンバ流出に続いて、アップロードが開始する。弁が開放する間の図6のダイヤフラムシール7Fに対する圧力のため、弁を閉じるには、ダウンロードよりもより大きなアップロード圧力が必要である。したがって、ダウンロードはより長い流出時間を必要とし、吸気時間(弁は開放)と比較して呼気時間(弁は閉鎖)が長くなる。図1の共通時間計測弁オリフィス6Cは、主に、吸気ローディングオリフィスを通じ(治療選択スイッチがBi-Phasic IPV位置である場合)、周期的に動作を停止するPhasitron(登録商標)ベンチュリジェットオリフィスを通じてダウンロードする。
【0116】
患者遠隔操作モードスイッチ11Cは、選択されたパーカッション振動サイクル頻度の振幅を制御する。モードスイッチを押圧されない状態で、Phasitronベンチュリジェットオリフィスへと向けられた周期的な吸気流れの一部は、周囲へと放出され、選択された部分1回換気量の注入の振幅を低下する。患者がモードスイッチボタン11Cを押圧する場合、ベンチュリジェット流れの一部の周囲流入が遮断され、Phasitron(登録商標)ベンチュリジェット及び噴霧器オリフィス圧力の上昇を引き起こす。これは、部分1回換気量の送出しの振幅を増大させる。
【0117】
治療選択スイッチがPhasitron(登録商標)ベンチュリジェットオリフィスへの流れを遮断する場合、全体の流れがバランスオリフィス9Bを通じて噴霧器吸気口へと向けられ、エーロゾル化の速度を上昇させる噴霧圧の上昇を引き起こして、振動は停止する。治療選択スイッチがBi-Phasic(商標)IPV(登録商標)位置に移動した場合、振動周期が再開され、噴霧器に対する全体的な圧力が低下し(噴霧器出力がやや減少する)、同時にベンチュリジェットの部分1回換気量の送出しを再開する。
【0118】
治療選択スイッチ5を通じたPhasitron(登録商標)ジェットオリフィス流入に対する初期抵抗は、徐々に開始する部分1回換気量の送出しを生じ、肺内部分1回換気量体積の注入の間の初期の強力な気管支内衝撃を防止する。
【0119】
以下のデータは、新規の患者制御Bi-Phasic(商標)パーカッション振幅間隔の理解向上のために提供する。
1.モードスイッチオリフィスは、Phasitron(登録商標)ベンチュリジェットオリフィスの周囲への流出空気の放出を制限する。モードスイッチ11Cが開放している(押圧されていない)場合、ベンチュリ及び噴霧器ジェットオリフィスへの空気の流れは減少し、部分1回換気量の送出し振幅の減少を生じる。
2.ピークパーカッション衝撃振幅(末梢気道肺リクルートメントのため)は、部分1回換気量の気管支内送出しの間に、Phasitron(登録商標)ジェットオリフィス空気の周囲への流出によらずに生じさせられる。
3.およそ48インチ(約121.9cm)のインタフェース管は、Phasitron(登録商標)ベンチュリジェットオリフィスへと供給するPhasitron(登録商標)サービスソケットから(拍動)部分1回換気量体積の空気を受け入れる。Phasitron(登録商標)吸気口T字形部品は、図1のモードスイッチオリフィス8Aに接続されている。モードスイッチオリフィス11Dは、常開モードスイッチ11Cを通じた周囲への流出気流を計測する。
4.噴霧器電源開始インタフェース管は、エーロゾルサービスソケットに接続する。噴霧器インタフェース管の他端は、エーロゾル電源ポート9Aに相互接続する。
5.モードスイッチボタンを押圧することで、患者はモードスイッチオリフィスを通じた周囲への空気流出を遮断し、ベンチュリ及び噴霧器ジェットオリフィス療法の圧力を上昇させることができる。これは、噴霧器ジェットオリフィス流れを同時に増加しながら、部分1回換気量の送出し振幅を増大する。
6.パーカッション衝撃速度及びそれに関連する振幅は、噴霧器のジェットオリフィス流れを制御しているバランスオリフィスを較正することによって、臨床上の制限の範囲内で、製造過程で上下に較正されてもよい。
7.「Bi-Phasic(商標)パーカッション」時間計測弁の操作ノブの矢印は、周期的部分1回換気量の送出し速度のマニュアル選択を可能にする。操作ノブのラベル表示は、迅速で振幅が小さい部分1回換気量の送出しを意味するEASY7B、長く、振幅が大きい部分1回換気量の送出しを意味するHARD7C,及び臨床的に効果的な部分1回換気量の送出しを意味するAVERAGEからなる。
8.(気道インタフェース機器)Phasitron(登録商標)ベンチュリ空気注入速度は、(環状マウスピースの直径による)あらゆる周期速度選択で十分に高く、円錐形の部分1回換気量体積の注入を生理的気道に向かわせて、マウスピースを唇で基本的に密閉するために必要な唇圧力を減少させ、生理的な周囲漏出を最小限にする。
9.臨床的に患者は、治療上効果的なパーカッション振幅をマニュアルでスケジュール決定することが可能となり、Bi-Phasic(商標)部分1回換気量で要求される最小及び最大衝撃により末梢肺気道を可動化してリクルートする。
10.新生児での使用及び患者の開始時のみ、マニュアルでPhasitron(登録商標)の人工呼吸器インタフェースの排気口ポート近くの圧力モニタプラグ(スポイラー)を除去することによって、Bi-Phasic(商標)パーカッション振幅をより小さい衝撃レベルに低下させることができる。
11.移動パックの右側面ポケット内に収納されたブラケットは、取付られる際の、呼吸ヘッドのための患者の位置決定手段を念頭においている。
12.従って、Bi-Phasic(商標)モードスイッチのマニュアル親指制御により、患者は完全に親指一本で(任意)気管支気道内径の可動化及びリクルートメント、ならびに可動化された末梢気道分泌物の除去を制御できる。これは、マニュアル制御されるBi-Phasic(商標)振動肺パーカッションを利用し、他のいくつかの従来の制御媒体の操作なしに、気道を可動化してリクルートすることによって達成される。
【0120】
応用技術の概説
パーカッションIPV(登録商標)に効果的な反復振動する高速パーカッション部分1回換気量の注入を提供する、従来の重いImpulsator(登録商標)空気圧縮機の約4分の1の重さである空気圧縮機パックには、以下の革新が必要であった。
1.より高い送出し頻度でより少ない行程体積で作動要求圧を発生させるために、圧縮上り行程の際に要する誘導発動力がはるかに小さくて、行程が調節されているはるかに小さい圧縮機ピストン面積を使用することにより、新しいIPV(登録商標)装置は開発された。重いImpulsator(登録商標)はIPV(登録商標)に対して十分な圧縮空気エネルギーを提供するために低rpm(大型ピストン)、大質量の重さ(約18ポンド(約8.16kg))の圧縮空気源を用いるのと対照的に、約(6.5ポンド(約2.95kg))の低質量の重さで高RPM(小型ピストン)の空気圧縮機を用いる。
2.時間あたりの圧縮行程の割合を上げることにより、最大期待気管支内部分1回換気量送出し速度と毎分の圧縮行程数との間の比が生じる。例えば、毎分部分1回換気量送出し500で毎分約3500行程以下の圧縮行程数を割ると、患者の肺気道に注入される各部分1回換気量体積に対して約7空気圧縮行程となり、予測される部分1回換気量送出し速度は、最大で毎分500‐600サイクルである。各上り行程は、部分1回換気量の送出しの間に肺気道の膨張を支援するために肺の気道に運ばれる、1ミリ秒の「エネルギースパイク」を生じる。
【0121】
現在の(最新技術の)重いImpulsator(登録商標)空気圧縮機は、より高出力の要求を求める要求を生じる、必要とされる空気に必要であるよりも大きい行程圧縮体積、及び用途に必要であるよりも大きい行程圧縮質量を生じる、かなり広いピストン面積を用いる。
【0122】
既存のIPV(登録商標)装置を刷新する技術の新しい包括的用途により、大いに減少した圧縮空気体積の要求は、効率的な肺内パーカッション換気IPV(登録商標)のための作動圧縮空気エネルギーの要求を満たすために求められる圧縮行程体積送出しを増大させることにより、大幅に小さいピストン面積(行程体積を減少させる)を備える空気圧縮機によって満足させることができる。
【0123】
気管支内の部分1回換気量の各パーカッション送出しは、各圧縮ピストン上り行程により生じるマイクロ圧縮「エネルギースパイク」(衝撃波)によって変調される肺内の伝達媒体として役割を果たす。従って、圧縮行程体積の注入速度が速くなるにつれて、気管支内壁の「マイクロ撹拌」の可能性が高くなる。
【0124】
摩擦及び空気圧縮機によって生じる温度上昇は、圧縮空気をほぼ滅菌する役割を果たす。摩擦によって加熱され、圧縮された空気は、振動子カートリッジの排気口を通過して急激に冷却されるため、ほぼ滅菌状態の水の凝縮は、主にベンチュリジェットオリフィスを通じて放出され、部分的に気管支内の部分1回換気量送出しを加湿する。
【0125】
そのため、内部熱の散逸(圧縮機冷却)に対する熱力学的制御は、振動子カートリッジ内部及び付随する流れタイミング構成部品の水の凝縮を防ぐよう設計されている。
【0126】
パーカッション部分1回換気量体積は、ベンチュリ吸引咽喉配置を通じたベンチュリジェットオリフィスからの流れの速度と体積を増大させることによって効果的な(気道インタフェース機器)Phasitron(登録商標)ベンチュリの流量‐圧力連行比を変更することにより、さらに増大される。
【0127】
必要な最大圧縮空気体積要求量を約100から500の機能的振動バンド幅で計算することにより、毎分の気道内部分1回換気量注入行程は、30から35psiの作動圧の維持を必要とする約1:2.5のi/e比を与える。
【0128】
反復気管支内パーカッション部分1回換気量体積の注入に継続的に求められる全体的な流量、圧力、発生空気体積は、圧縮機により発生したあらゆる過剰な空気体積を、噴霧器エーロゾル発生ジェットオリフィスを通じて平衡させることによって制御することができる。
【0129】
噴霧器は、末梢肺肺胞の被覆に必要とされる体積をはるかに超える治療用エーロゾル体積を発生させることができる。したがって、気管支気道が必要とする至適量を超える過剰な送出しの変動が、全体的な作動圧を平衡させるために用いられ、何らかの臨床的帰結はあるとしてもわずかである。
【0130】
圧縮空気発生の増加を平衡させることによって、空気圧縮機の拍出量は少ないほど、より軽量の小型化された携帯型肺内パーカッション換気(IPV(登録商標))装置の設計に適合する。そのため、IPV(登録商標)の臨床効果を維持したまま重量を減らすことによって、慢性及び急性心肺疾患の半病人に課された運搬上のストレスが改善される。
【0131】
以下の事項により、向上した臨床効果を提供すると同時に患者の操作を容易にする。(aa)圧力減少調節器及び圧力モニタゲージの除去;(bb)可動化及び気管支内分泌を強化するための操作流量及び圧力を患者が繰り返し調節する必要はなく、したがって、操作がより容易になる;(cc)部分1回換気量送出しの間のパーカッション振幅に対する患者のBi-Phasic(商標)親指制御により、臨床的噴霧圧力が自動的に調節される。患者による制御は、気道のリクルートメント及び気道の分泌物の除去の両方の際に存在する;(dd)治療上の有用性に役立たない、患者の近位気道圧力のマノメーターによるモニタは除去されている;(ee)図6及び図1の(唯一の患者アクセスである)時間測定コントロールノブ7Aを回転させてパーカッション頻度帯域‐幅を選択することにより、患者又は臨床医は開始サイズ及び患者の肺疾患の重症度に対して、概略的に適合させることができる;(ff)呼吸ヘッド(常開状態)モードスイッチが周囲に通気されている場合、注入される部分1回換気量体積の振幅は減少する。親指の圧力を図1のモードスイッチ11Cに適用することによって、末梢肺回復のための部分1回換気量体積の振幅が増大する。
【0132】
上記の考察全てが、現在の最先端の格納容器より優れた以下の利点を備える、図3、4に示されるユニット化パッケージを可能にする。
1.ユニット化ハウジング(箱)パッケージは、空気圧縮機及び振動するIPV(登録商標)構成部品、ならびにコントロールアクセスを周囲のアクセス及び通気冷却循環で補完された半密閉遮音区画内に封入することができる。
2.封入された区画の上部カバーパネルは、圧縮機の電力需要の保護を確保するデュアルヒューズ付き電気回路を備える終端接地を提供する、電気的ON‐OFFスイッチを担持することができる。
【0133】
「パーカッション」プログラム構成及び呼吸回路インタフェースへのアクセスは、以下により可能になる。
1.2つのアウトレットサービスソケットは、Bi-Phasic(商標)にパーカッション及び付随する噴霧のインタフェースを提供する。
2.「エーロゾルのみ(EAROSOL ONLY)」及び「Bi-Phasic(商標)IPV(登録商標)」とラベル表示された双投スイッチを備える治療選択がラベル表示されたスイッチの2つの位置は、エーロゾルを含むパーカッション部分1回換気量送出し及び/又は部分1回換気量体積の注入なしに、濃厚な治療エーロゾルを発生させるために使用することができる。
3.別の濃厚エーロゾルは、単独で図1のベンチュリジェットオリフィス11Aへの拍動性の空気の流れを遮断することによってプログラムすることができる。
4.遠隔及びゲージサービスソケットは、Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)では取り外される。Percussionator(登録商標)は、遠隔のPhasitron(登録商標)への気道インタフェースが大幅に単純化している。サーボ機器への2本のPhasitron(登録商標)インタフェース管は取り外されて、その結果、単純化され、呼吸ヘッド組立部品の組立における患者にとっての操作を容易にする。また、残る2つのインタフェース管をクモの巣状にして、2つのチャネルで単一のチューブを作ることもできる。末端部の取り付け部品は、適切なサービスソケットの相互接続を確保するために色分けされてもよい。したがって、2チャンネルウエブ状管は、(気道インタフェース機器)Phasitron(登録商標)と「噴霧」サービスソケットとをインタフェースで接続するために使用することもできる。
5.ユニット化封入容器(箱)は、圧縮機の騒音の更なる鈍化、落とした場合の衝撃抵抗及び移動の容易さを提供し、医療機器を運んでいることが目立たなくなるように、図4の典型的な耐候性でパッド入りのソフトな空気ラインタイプの移動用バッグ12Cに挿入することもできる。
6.典型的な封入移動用パックは、取り囲む蓋を備えるポケットを3面に備えることもできる。
7.一端の面のポケットは、布製ケースの内壁及び機器容器の壁を貫くグロメットを通じて電源スイッチに接続され、コード引き抜き保護を備えている電源コードを収納することができる。
8.基本的機器容器の周囲空気調節は、箱容器及び封入移動パックの後部壁を通じて、より冷たい周囲空気環境及び周囲の逆通気を提供する。
9.移動用パックの正面に面するポケットは、インタフェース装置及び薬剤を収容することができる。
10.移動用パックの「垂れたカバー」内の半透明ポケットは、印刷された操作マニュアルを保持することができる。
11.移動用パックの反対側の区画は、気道インタフェースPhasitron(登録商標)及び噴霧器呼吸ヘッド構成部品を収容することができる。
12.(気道インタフェース機器)Phasitron(登録商標)DuoTM呼吸ヘッドは、Phasitron(登録商標)呼吸ヘッドと相互交換可能である。
【0134】
封入された肺内パーカッション換気IPV(登録商標)治療装置は、交流50又は60サイクル及び/又は交流電源変換によって電力供給される場合、集団での心肺障害又は特定地域的な呼吸器ケア治療のために、所有者である患者、医療機関の患者に対して施術する専門の医療施設臨床医、救急医療チーム(EMT)などにより、医療施設、自宅、又は乗り物での移動の間に使用することができる。
【0135】
また、移動用ケースで封入せずに、独立した、IPV(登録商標)装置を収納する深絞りされたアルミニウムハウジングを使用することもできる。
【0136】
図9Aは、動的なIPV治療呼吸回路を示す。噴霧器104は、ベンチュリポートの吸気口へとガスの持続的流れが供給される。噴霧器104の溶液は、ミストに変換され、ミストは次にジャンクション105で室内空気と混合される。サービスポート(白でラベル表示されている)は別のベンチュリジェットに通じ、次に活性化されたミストがマウスピース106へとPhasitron弁システム210を通り抜ける。圧力モニタポート(赤でラベル表示されている)は、楔入圧モニタゲージに通じていてもよい。
【0137】
図9Bは、フェイスマスクに接続し、生理的気道に留置されている標準的なHome Therapy HT(登録商標)Impulsator(登録商標)呼吸回路、及び患者マウスピース106である。矢印204は、マウスピースの除去を示す。別個の一般的噴霧器104及び二重安全装置を装備した周囲通気スリーブ弁を備えるPhasitron(登録商標)弁システム210は、新生児、小児科、及び成人心肺の医療施設患者における用途に使用される。図は、身体的‐生理的インタフェースを備える、別個ではあるが内部で接続されたPhasitron(登録商標)210を示している。さらに、インタフェース管11b(一般的に、48インチ(約121.9cm)の管)は、一端でHome Therapy HT(登録商標)Impulsatorと、反対の端で黄色い噴霧器及び白いBronchotron(登録商標)サービスソケットと相互接続する接続ポート又は固定具202、5a、すなわち黄色い噴霧器接続ポート202及び白いPhasitron(登録商標)接続ポート5aを備える。
【0138】
図9Cは、長期的在宅ケアCOPD及び/又は慢性心肺疾患患者の治療で協働して機能する固定のマウスピース106を備える別のPhasitron Duo(商標)呼吸ヘッドを示す。噴霧器104は、協力的な患者の心肺患者用途のために、Phasitron(登録商標)弁システム210と結合している。また、ユニットは別に組み込まれたPhasitron(登録商標)の身体的‐生理的インタフェースを備えている。この別のヘッドシステムは、接続ポート又は固定具202、5a、すなわち、黄色い噴霧器接続ポート202、及び白いPhasitron(登録商標)接続ポート5aを一端に有し、反対側の端にHome Therapy HT(商標)Impulsator、黄色い噴霧器及び白いBronchotron(登録商標)サービスソケット用の相互接続ポートを有するインタフェース管116(一般的に48インチ(約121.9cm)を有する。
【0139】
以下は、Home Therapy HT(商標)Impulsator(登録商標)呼吸回路に関する考察である。呼吸回路は、標準的なモノIPV(登録商標)呼吸回路とは実質的に以下の3つの方法で異なる。
【0140】
第1に、こららは、2つのインタフェース管の接続のみを使用し、4つのインタフェース管を使用する従来のモノIPV(登録商標)呼吸回路と対照的である。第2に、Phasitronスライドベンチュリは、細気管支気道に付随する肺胞内拍動性血流ならびに指向性の受動的なリンパ液の流れの強化に役立つ、輸送細気管支気道壁の呼吸膨張弾性出力を機械的に増大させるために、より高い頻度に増幅された圧縮行程エネルギー爆発を伴う定期的な反復肺内部分1回換気量体積の送出しを調節する。このより高い頻度に増幅された圧縮行程エネルギー爆発を伴う反復肺内部分1回換気量体積は、以前は利用不可能であった。
【0141】
第3に、マニュアルで指定されるBi-Phasic(商標)拍動の気管支内に送り出される部分1回換気量の高頻度パーカッション振幅は、圧縮空気Bi-Phasic(商標)インパルス振幅スイッチに対して、患者が指(親指又は指)を押圧又はリラックスさせることによって指定される。患者によるこのマニュアルパーカッション振幅の制御は、患者による指定された高頻度部分1回換気量送出しの洞様振幅のマニュアル制御を可能にし、平衡がとれた肺内ガス交換を生み出す。洞様振幅のこのマニュアル制御は、同じ部分1回換気量送出し頻度を維持すると同時に、より少ない1回換気量送出し振幅での患者の酸素吸収増大、及びより高い振幅の部分1回換気量送出しによりCO2を「吹き出す」ことを可能にする。
【0142】
活性IPV(登録商標)治療の間のBi-Phasic振幅に対してスイッチを切り換えることによって活性化される患者の親指による総部分1回換気量振幅の制御は、先行技術の機器には、過去に採用されてこなかった。
【0143】
明細書に添付された特許請求の範囲は、本発明の範囲及び精神の範囲内での改造及び変形を含むものである。
【符号の説明】
【0144】
1 圧縮機ヘッド出口
2A 振動子カートリッジ
5 治療選択スイッチ
7A 操作ノブ
10 空気圧縮機
12 ハウジング
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気相中及び呼気相中、加圧下のガス源から人工呼吸器により患者の気道を換気する方法であって、
吸気相中、前記人工呼吸器を介して前記ガス源からの少量のガスの複数個のパルスを前記患者の気道に供給するステップを有する方法において、
前記人工呼吸器を介して前記少量のガスの前記パルスを連続して追加して連続して増加するガスの量をもたらし、前記連続して増大するガス量を、前記少量のガスの前記連続追加によってのみ行われている前記患者の前記気道中に追加し、前記吸気相中、前記患者に拡散換気をもたらすのに役立つようにすることにより前記吸気相中における前記患者の前記気道内における前記ガスの圧力を脈動形態で連続して増大させるステップと、
前記患者が前記人工呼吸器を介して前記呼気相中、呼息することができるようにするステップとを有する、方法。
【請求項2】
前記方法は、加圧下の前記ガス源として圧縮機を用い、前記方法は、
前記圧縮機からの空気供給を増量して一定の空気供給を生じさせ、それにより、末梢気道を肺内パーカッション換気により可動化してリクルートするのに十分な治療幅で肺をパーカッションするステップと、
前記圧縮機からの適当な圧縮空気を維持してほぼ同じ粒子スペクトル及び体積を持つエーロゾル発生器又は他のガス動力式ネブライザに動力供給するステップとを有する、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項3】
全圧縮機出力流量を釣り合わせて十分なパーカッション振幅及びこれに随伴する噴霧化を選択可能な周期数帯にわたって提供するステップを有する、請求項2記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項4】
人工呼吸器制御装置によって、実施中の肺治療中に関連のエーロゾル送出し方法のために別々の末梢肺気道可動化及びリクルートメントの振幅並びに振動周期数をマニュアルで選択するステップを有する、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項5】
前記人工呼吸器制御装置による前記マニュアル選択ステップは、患者の指又は手で触ることにより実施でき、それにより、マニュアル二相性スイッチ制御オリフィスを操作し、
前記患者の指又は手は、呼吸用ヘッド組立体を支持する、請求項4記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項6】
前記人工呼吸器制御装置による前記マニュアル選択ステップは、患者の指又は手から遠くに位置するマニュアル二相性スイッチ制御オリフィスを遠隔からマニュアルで選択して操作するステップを含む、請求項4記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項7】
種々の患者について患者の体格及び治療上の要件により、動作圧力モニタゲージ無しで、人工呼吸器により最適の動作圧力を自動化するステップを有する、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項8】
前記患者が前記人工呼吸器を介して、動作圧力又は制御操作無しで、臨床的に有効な肺気道可動化及びリクルートメントプログラムを自動的に選択することができるようにするステップを有し、それにより呼吸圧力ナノメータが不要になる、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項9】
前記圧縮機のための軟質パッド付き内部を備えた手荷物ケースを提供し、それにより前記圧縮機の作動中の圧縮機騒音を抑制すると共に前記圧縮機を収納した前記手荷物ケースが患者の臀部レベルから硬い表面への垂直落下よりも患者分だけ高い高さ位置から落下した場合、力の衝撃を吸収するステップと、
前記ケースを通気して前記ケースを通る増量した周囲空気の流れをもたらして圧縮機を冷却するステップとを有する、請求項2記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項10】
連続機械換気(CMV)ベンチレータを用意するステップを有し、
パーカッション拡散波フォーマットが、ホスト対流式容積‐圧力配向型CMVベンチレータに供給される、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項11】
前記圧縮機は、ピストンを有し、前記方法は、
前記空気圧縮機ピストンの繰り返し圧縮上り行程中に生じる圧縮作用衝撃波を用いるステップを有し、前記圧縮作用衝撃波は、陽圧気管支内部分1回換気量送出しを振動エネルギーにより調整するのに役立つ、請求項2記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項12】
3500個の圧縮作用衝撃波が用いられる、請求項11記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項13】
前記人工呼吸器制御装置は、2つの臨床様式、即ち、
周囲換気を可能にすることにより開始されるパーカッション振動、及び
周囲換気を妨害し又は閉塞させることにより前記患者の肺の可動化又はリクルートメントを生じさせる前記患者の気道への空気の振動二相性振幅供給を制御する別々の末梢肺気道可動化及びリクルートメントの振幅並びに振動周期数をマニュアルで選択することを可能にする、請求項4記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項14】
前記人工呼吸器により各気管支内部分1回換気量注入中、約7個の調整衝撃波の振動比を持つ気管支内衝撃波を生じさせるステップを有する、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項15】
前記気管支内衝撃波を生じさせる前記ステップは、約3500/500=7の比を用いると共にこのステップでは、毎分最高約3500回までの圧縮行程の数に分割される毎分の500回の部分1回換気量の送出しを行い、その結果、前記患者の肺気道内に注入される各部分1回換気量について約7回の空気圧縮行程が生じ、それにより、前記肺気道の壁は、呼吸量変化に応従できる、請求項14記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項16】
ガス送出しの少ない周期的頻度では、前記人工呼吸器を介して1回未満衝撃力を減少させ、次に、加重オリフィスの初期較正により部分1回換気量送出しを次第に増加させるステップを有する、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項17】
人工呼吸器を介して二相性動作又は噴霧化のみを表わす2位置又はバイモジュアル(bi-modual ))スイッチにより部分1回換気量送出しをミュートするステップを有する、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項18】
行程容積発生中に前記人工呼吸器により生じた高頻度圧縮機発生エネルギースパイクを、前記エネルギースパイクを前記肺内に運び込むために備えてアキュムレータとして役立つラビリンス分配システム中に方向性を持って分配するステップを有する、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項19】
前記ネブライザのジェットオリフィスを通る二次流による圧力上昇釣り合い方式で一次ベンチュリジェットオリフィス中への圧力‐容積調整動作空気流を生じさせるのに役立つ2つの出力流れオリフィスによって気管支1回未満換気圧力勾配を釣り合わせるステップを有する、請求項18記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項20】
所定の送出し圧力変動範囲内において、前記患者の気道内への前記部分1回換気量の注入を調整するステップを有する、請求項19記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項21】
主としてガスを患者の気道内への脈動空気/酸素インゼクタとして役立つベンチュリ本体のジェットオリフィス中に送ることにより圧縮機行程エネルギースパイクを発生させるステップを有し、
前記ジェットオリフィス中に送られた前記圧縮機行程エネルギースパイクは、前記患者の気道の生理学的肺気道のエラストマー壁に衝突するようになった微小エネルギースパイクを形成し、それにより、一時的圧力上昇期間中に膨張拡張力を生じさせて1回未満換気気道インフレーションを生じさせるようになっており、
液体を所定のジェットオリフィス圧力変動範囲内の設計粒子スペクトルを備えたエーロゾルの状態に変換するようになった補助相互連結ネブライザジェットオリフィスを用意するステップを有し、前記ネブライザジェットオリフィスへの一定の流れは、吸気気管支部分1回換気量注入中変化すると共に呼気非流れ期間まで続き、
可変ジェットオリフィス流れをもたらして動作治療圧力範囲内の動作圧力を調整し又は緩衝するステップを有し、
前記ベンチュリジェットオリフィスからスケジュール設定された脈動肺内1回未満換気流を生じさせ、所与の量の前記粒子エーロゾルを吸い込むと共にこれに随伴して前記患者の気道内へのエーロゾル送り込みを行うのに役立つ周期性流入圧力勾配を生じさせるステップを有し、
前記1回未満換気送出し又は呼気時間間隔後、周囲へのネブライザ出力流れの通気前に、前記患者の気道からの混合呼息生理学的ガスにより、ネブライザ出力流れの一部として機械的気道をパージするステップを有し、
周囲への通気が行われる近位ゲート無しベンチュリ管を用意し、前記患者の気道に送られている圧縮性ガスが気管支気道の耐インフレーション性の変化にほぼ瞬時に従って、前記ベンチュリ管圧力を閉塞的に増減するステップを有し、
ほぼ一定の脈動ジェットオリフィス注入圧力では、前記患者の気道の抵抗に関する一定のインフレーション変動をもたらし、それにより前記スケジュール設定されたベンチュリにより生じる同伴勾配の圧力に前記肺気道抵抗変化により影響を及ぼすステップを有し、
流入に対する前記患者の気道の絶えず変化している肺気管支の絶えず変化している耐インフレーション性によって前記ベンチュリ管インゼクタの出力流れ速度を決定し、それにより前記患者の優先的気管支気道内の急激な圧力上昇に起因する患者の気道内への一定の流れの変換を制限するステップを有する、請求項2記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項1】
吸気相中及び呼気相中、加圧下のガス源から人工呼吸器により患者の気道を換気する方法であって、
吸気相中、前記人工呼吸器を介して前記ガス源からの少量のガスの複数個のパルスを前記患者の気道に供給するステップを有する方法において、
前記人工呼吸器を介して前記少量のガスの前記パルスを連続して追加して連続して増加するガスの量をもたらし、前記連続して増大するガス量を、前記少量のガスの前記連続追加によってのみ行われている前記患者の前記気道中に追加し、前記吸気相中、前記患者に拡散換気をもたらすのに役立つようにすることにより前記吸気相中における前記患者の前記気道内における前記ガスの圧力を脈動形態で連続して増大させるステップと、
前記患者が前記人工呼吸器を介して前記呼気相中、呼息することができるようにするステップとを有する、方法。
【請求項2】
前記方法は、加圧下の前記ガス源として圧縮機を用い、前記方法は、
前記圧縮機からの空気供給を増量して一定の空気供給を生じさせ、それにより、末梢気道を肺内パーカッション換気により可動化してリクルートするのに十分な治療幅で肺をパーカッションするステップと、
前記圧縮機からの適当な圧縮空気を維持してほぼ同じ粒子スペクトル及び体積を持つエーロゾル発生器又は他のガス動力式ネブライザに動力供給するステップとを有する、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項3】
全圧縮機出力流量を釣り合わせて十分なパーカッション振幅及びこれに随伴する噴霧化を選択可能な周期数帯にわたって提供するステップを有する、請求項2記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項4】
人工呼吸器制御装置によって、実施中の肺治療中に関連のエーロゾル送出し方法のために別々の末梢肺気道可動化及びリクルートメントの振幅並びに振動周期数をマニュアルで選択するステップを有する、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項5】
前記人工呼吸器制御装置による前記マニュアル選択ステップは、患者の指又は手で触ることにより実施でき、それにより、マニュアル二相性スイッチ制御オリフィスを操作し、
前記患者の指又は手は、呼吸用ヘッド組立体を支持する、請求項4記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項6】
前記人工呼吸器制御装置による前記マニュアル選択ステップは、患者の指又は手から遠くに位置するマニュアル二相性スイッチ制御オリフィスを遠隔からマニュアルで選択して操作するステップを含む、請求項4記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項7】
種々の患者について患者の体格及び治療上の要件により、動作圧力モニタゲージ無しで、人工呼吸器により最適の動作圧力を自動化するステップを有する、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項8】
前記患者が前記人工呼吸器を介して、動作圧力又は制御操作無しで、臨床的に有効な肺気道可動化及びリクルートメントプログラムを自動的に選択することができるようにするステップを有し、それにより呼吸圧力ナノメータが不要になる、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項9】
前記圧縮機のための軟質パッド付き内部を備えた手荷物ケースを提供し、それにより前記圧縮機の作動中の圧縮機騒音を抑制すると共に前記圧縮機を収納した前記手荷物ケースが患者の臀部レベルから硬い表面への垂直落下よりも患者分だけ高い高さ位置から落下した場合、力の衝撃を吸収するステップと、
前記ケースを通気して前記ケースを通る増量した周囲空気の流れをもたらして圧縮機を冷却するステップとを有する、請求項2記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項10】
連続機械換気(CMV)ベンチレータを用意するステップを有し、
パーカッション拡散波フォーマットが、ホスト対流式容積‐圧力配向型CMVベンチレータに供給される、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項11】
前記圧縮機は、ピストンを有し、前記方法は、
前記空気圧縮機ピストンの繰り返し圧縮上り行程中に生じる圧縮作用衝撃波を用いるステップを有し、前記圧縮作用衝撃波は、陽圧気管支内部分1回換気量送出しを振動エネルギーにより調整するのに役立つ、請求項2記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項12】
3500個の圧縮作用衝撃波が用いられる、請求項11記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項13】
前記人工呼吸器制御装置は、2つの臨床様式、即ち、
周囲換気を可能にすることにより開始されるパーカッション振動、及び
周囲換気を妨害し又は閉塞させることにより前記患者の肺の可動化又はリクルートメントを生じさせる前記患者の気道への空気の振動二相性振幅供給を制御する別々の末梢肺気道可動化及びリクルートメントの振幅並びに振動周期数をマニュアルで選択することを可能にする、請求項4記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項14】
前記人工呼吸器により各気管支内部分1回換気量注入中、約7個の調整衝撃波の振動比を持つ気管支内衝撃波を生じさせるステップを有する、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項15】
前記気管支内衝撃波を生じさせる前記ステップは、約3500/500=7の比を用いると共にこのステップでは、毎分最高約3500回までの圧縮行程の数に分割される毎分の500回の部分1回換気量の送出しを行い、その結果、前記患者の肺気道内に注入される各部分1回換気量について約7回の空気圧縮行程が生じ、それにより、前記肺気道の壁は、呼吸量変化に応従できる、請求項14記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項16】
ガス送出しの少ない周期的頻度では、前記人工呼吸器を介して1回未満衝撃力を減少させ、次に、加重オリフィスの初期較正により部分1回換気量送出しを次第に増加させるステップを有する、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項17】
人工呼吸器を介して二相性動作又は噴霧化のみを表わす2位置又はバイモジュアル(bi-modual ))スイッチにより部分1回換気量送出しをミュートするステップを有する、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項18】
行程容積発生中に前記人工呼吸器により生じた高頻度圧縮機発生エネルギースパイクを、前記エネルギースパイクを前記肺内に運び込むために備えてアキュムレータとして役立つラビリンス分配システム中に方向性を持って分配するステップを有する、請求項1記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項19】
前記ネブライザのジェットオリフィスを通る二次流による圧力上昇釣り合い方式で一次ベンチュリジェットオリフィス中への圧力‐容積調整動作空気流を生じさせるのに役立つ2つの出力流れオリフィスによって気管支1回未満換気圧力勾配を釣り合わせるステップを有する、請求項18記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項20】
所定の送出し圧力変動範囲内において、前記患者の気道内への前記部分1回換気量の注入を調整するステップを有する、請求項19記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【請求項21】
主としてガスを患者の気道内への脈動空気/酸素インゼクタとして役立つベンチュリ本体のジェットオリフィス中に送ることにより圧縮機行程エネルギースパイクを発生させるステップを有し、
前記ジェットオリフィス中に送られた前記圧縮機行程エネルギースパイクは、前記患者の気道の生理学的肺気道のエラストマー壁に衝突するようになった微小エネルギースパイクを形成し、それにより、一時的圧力上昇期間中に膨張拡張力を生じさせて1回未満換気気道インフレーションを生じさせるようになっており、
液体を所定のジェットオリフィス圧力変動範囲内の設計粒子スペクトルを備えたエーロゾルの状態に変換するようになった補助相互連結ネブライザジェットオリフィスを用意するステップを有し、前記ネブライザジェットオリフィスへの一定の流れは、吸気気管支部分1回換気量注入中変化すると共に呼気非流れ期間まで続き、
可変ジェットオリフィス流れをもたらして動作治療圧力範囲内の動作圧力を調整し又は緩衝するステップを有し、
前記ベンチュリジェットオリフィスからスケジュール設定された脈動肺内1回未満換気流を生じさせ、所与の量の前記粒子エーロゾルを吸い込むと共にこれに随伴して前記患者の気道内へのエーロゾル送り込みを行うのに役立つ周期性流入圧力勾配を生じさせるステップを有し、
前記1回未満換気送出し又は呼気時間間隔後、周囲へのネブライザ出力流れの通気前に、前記患者の気道からの混合呼息生理学的ガスにより、ネブライザ出力流れの一部として機械的気道をパージするステップを有し、
周囲への通気が行われる近位ゲート無しベンチュリ管を用意し、前記患者の気道に送られている圧縮性ガスが気管支気道の耐インフレーション性の変化にほぼ瞬時に従って、前記ベンチュリ管圧力を閉塞的に増減するステップを有し、
ほぼ一定の脈動ジェットオリフィス注入圧力では、前記患者の気道の抵抗に関する一定のインフレーション変動をもたらし、それにより前記スケジュール設定されたベンチュリにより生じる同伴勾配の圧力に前記肺気道抵抗変化により影響を及ぼすステップを有し、
流入に対する前記患者の気道の絶えず変化している肺気管支の絶えず変化している耐インフレーション性によって前記ベンチュリ管インゼクタの出力流れ速度を決定し、それにより前記患者の優先的気管支気道内の急激な圧力上昇に起因する患者の気道内への一定の流れの変換を制限するステップを有する、請求項2記載の人工呼吸器により患者気道を換気する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【公開番号】特開2010−119838(P2010−119838A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−257672(P2009−257672)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(509311816)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(509311816)
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